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No.25212の一覧
[0] 【完結】ろくでなし子供先生ズ(ネギまでオリ主)[えなりん](2011/08/17 21:17)
[1] 第二話 打ち込まれる罪悪と言う名の楔[えなりん](2011/01/01 19:59)
[2] 第三話 脆くも小さい英雄を継ぐ者の誓い[えなりん](2011/01/05 21:53)
[3] 第四話 英雄を継ぐ者の従者、候補達?[えなりん](2011/01/08 19:38)
[4] 第五話 ムド先生の新しい生活[えなりん](2011/01/12 19:27)
[5] 第六話 第一の従者、ネカネ・スプリングフィールド[えなりん](2011/01/15 19:52)
[6] 第七話 ネギ先生の新しい生活[えなりん](2011/01/22 21:30)
[7] 第八話 強者の理論と弱者の理論[えなりん](2011/01/22 19:25)
[8] 第九話 闇の福音による悪への囁き[えなりん](2011/01/26 19:44)
[9] 第十話 勝手な想像が弱者を殺す[えなりん](2011/01/29 20:15)
[10] 第十一話 私は生きて幸せになりたい[えなりん](2011/02/05 20:25)
[11] 第十二話 棚から転がり落ちてきた従者[えなりん](2011/02/09 20:24)
[12] 第十三話 他人の思惑を乗り越えて[えなりん](2011/02/12 19:47)
[13] 第十四話 気の抜けない春休み、背後に忍び寄る影[えなりん](2011/02/12 19:34)
[14] 第十五話 胸に抱いた復讐心の行方[えなりん](2011/02/16 20:04)
[15] 第十六話 好きな女に守ってやるとさえ言えない[えなりん](2011/02/23 20:07)
[16] 第十七話 復讐の爪痕[えなりん](2011/02/23 19:56)
[17] 第十八話 刻まれる傷跡と消える傷跡[えなりん](2011/02/26 19:44)
[18] 第十九話 ネギパ対ムドパ[えなりん](2011/03/02 21:52)
[19] 第二十話 従者の昼の務めと夜のお勤め[えなりん](2011/03/05 19:58)
[20] 第二十一話 闇の福音、復活祭開始[えなりん](2011/03/09 22:15)
[21] 第二十二話 ナギのアンチョコ[えなりん](2011/03/13 19:17)
[22] 第二十三話 満月が訪れる前に[えなりん](2011/03/16 21:17)
[23] 第二十四話 ネギがアンチョコより得た答え[えなりん](2011/03/19 19:39)
[24] 第二十五話 最強の従者の代替わり[えなりん](2011/03/23 22:31)
[25] 第二十六話 事情の異なるムドの従者[えなりん](2011/03/26 21:46)
[26] 第二十七話 いざ、京都へ[えなりん](2011/03/30 20:22)
[27] 第二十八話 女難の相[えなりん](2011/04/02 20:09)
[28] 第二十九話 大切なのは親友か主か[えなりん](2011/04/06 20:49)
[29] 第三十話 夜の様々な出会い[えなりん](2011/04/09 20:31)
[30] 第三十一話 友達だから、本気で心配する[えなりん](2011/04/16 21:22)
[31] 第三十二話 エージェント朝倉[えなりん](2011/04/16 21:17)
[32] 第三十三話 ネギの従者追加作戦[えなりん](2011/04/20 21:25)
[33] 第三十四話 初めての友達の裏切り[えなりん](2011/04/23 20:25)
[34] 第三十五話 友達の境遇[えなりん](2011/04/27 20:14)
[35] 第三十六話 復活、リョウメンスクナノカミ[えなりん](2011/04/30 20:46)
[36] 第三十七話 愛を呟き広げる白い翼[えなりん](2011/05/04 19:14)
[37] 第三十八話 修学旅行最終日[えなりん](2011/05/07 19:54)
[38] 第三十九話 アーニャの気持ち[えなりん](2011/05/11 20:15)
[39] 第四十話 友達以上恋人未満[えなりん](2011/05/14 19:46)
[40] 第四十一話 ネギの気持ち、ムドの気持ち[えなりん](2011/05/18 20:39)
[41] 第四十二話 契約解除、気持ちが切れた日[えなりん](2011/05/25 20:47)
[42] 第四十三話 麻帆良に忍び寄る悪魔の影[えなりん](2011/05/28 20:14)
[43] 第四十四話 男の兄弟だから[えなりん](2011/05/29 22:05)
[44] 第四十五話 戦力外従者[えなりん](2011/06/01 20:09)
[45] 第四十六話 京都以来の再会[えなりん](2011/06/08 21:37)
[46] 第四十七話 学園祭間近の予約者たち[えなりん](2011/06/08 20:55)
[47] 第四十八話 麻帆良学園での最初の従者[えなりん](2011/06/11 20:18)
[48] 第四十九話 修復不能な兄弟の亀裂[えなりん](2011/06/15 21:04)
[49] 第五十話 アーニャとの大切な約束[えなりん](2011/06/18 19:24)
[50] 第五十一話 麻帆良祭初日[えなりん](2011/06/26 00:02)
[51] 第五十二話 ネギ対ムド、前哨戦[えなりん](2011/06/26 00:03)
[52] 第五十三話 仲良し四人組[えなりん](2011/07/02 21:07)
[53] 第五十四話 麻帆良武道会開始[えなりん](2011/07/06 21:18)
[54] 第五十五話 この体に生まれた意味[えなりん](2011/07/06 21:04)
[55] 第五十六話 フェイトの計画の妨げ[えなりん](2011/07/09 20:02)
[56] 第五十七話 師弟対決[えなりん](2011/07/13 22:12)
[57] 第五十八話 心ではなく理性からの決別[えなりん](2011/07/16 20:16)
[58] 第五十九話 続いて欲しいこんな時間[えなりん](2011/07/20 21:50)
[59] 第六十話 超軍団対ネギパ対完全なる世界[えなりん](2011/07/23 19:41)
[60] 第六十一話 スプリングフィールド家、引く一[えなりん](2011/07/27 20:00)
[61] 第六十二話 麻帆良祭の結末[えなりん](2011/07/30 20:18)
[62] 第六十三話 一方その頃、何時もの彼ら[えなりん](2011/08/03 20:28)
[63] 第六十四話 契約解除、ネギの覚悟[えなりん](2011/08/06 19:52)
[64] 第六十五話 遅れてきたヒーローユニット[えなりん](2011/08/10 20:04)
[65] 第六十六話 状況はより過酷な現実へ[えなりん](2011/08/13 19:39)
[66] 第六十七話 全てが終わった後で[えなりん](2011/08/17 20:16)
[67] 最終話その後(箇条書き)[えなりん](2011/08/17 20:18)
[68] 全体を通しての後書き[えなりん](2011/08/17 20:29)
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[25212] 第五話 ムド先生の新しい生活
Name: えなりん◆e5937168 ID:1238ef7e 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/01/12 19:27

第五話 ムド先生の新しい生活

 二月という事もあり、室内でさえも吐く息が白くなる早朝の事。
 麻帆良女子中学校の女子寮にある寮長室では、もう既に活動し始めている人の姿があった。
 ネカネとムド、この二人である。
 寝室の二段ベッドの上と下に、ネギとアーニャを残したまま、二人は寝室を後にしていた。
 忙しなく二人で仲良く朝食の準備というわけではない。
 仲良くという点ではあっていたかもしれないが、二人揃って室内の個室トイレにこもっていた。
 一日が始まる前に、一度ムドの魔力を抜いておく為であった。
 トイレの扉に立ったまま背を預けたネカネは、上着の裾をたくし上げ、逆にズボンはショーツごと膝上にまでずり降ろしていた。
 便座に座るムドは、ネカネの腰の両脇に手を添えて屈みこみ、若草の向こうにある秘所へと舌を伸ばしている。
 短い舌を精一杯伸ばし、肉厚のある入り口をこじ開けさらに奥を目指していく。

「ん、ふぁっ……手、使っちゃ駄目よムド。そう、そのま、ぁっ」
「顎が……うう、姉さんもう少し足を開いてください。舌が届かないです」
「ふふ、良いわよ。その代わり、しっかり舐めてね」

 ピチャピチャと愛液と唾液が混ざる音と、ざらりとしたムドの舌先を下腹部で感じてネカネが喜びに打ち震える。
 冬の寒さなど忘れる程に上気した顔で、子犬のように奉仕するムドを見下ろしその頭をなでた。
 その撫でるという行為が、小さなムドに奉仕させているという背徳感をさらに強めてくれる。

「奥を舐めるだけじゃ、ん……駄目。舌の腹で膣内をキュキュって、そう。そう!」

 ネカネはムドの頭を撫でるのを既に止めていた。
 高ぶり増え続ける快感をさらに求めるように、代わりに後頭部を支えで突き出した腰に密着させる。
 そうすればより奥へ舌が届き、やや苦しげなムドの息遣いがアクセントとなって感じられるからだ。
 ムドの顔に自分の陰毛を擦らせた時などは、思わず果てそうにもなった。

「もうちょっと頑張って、ムド。もうちょっとでお姉ちゃん、イッ、いけそうだから……」
「んーッ!」

 もうちょっとと言われ、さらに腰を突き出され押しつけられる。
 だが既にムドは随分と奉仕を続けており、顎やえら部分がガタガタに痛くなってきていた。
 一物とは違って、舌はさすがに人並み、年相応なのである。
 それに加えて、いくら身長差があるとはいえお互いの体勢が悪い。
 その状況で舌を伸ばせと言われても、無理なものは無理だ。
 だからムドは舌の伸ばし先を、了解も得ずに変える事にした。
 秘所よりさかのぼっていき、ぷっくりと充血して膨らむ蕾へと辿り着き吸い付いく。

「あ、こら。駄目、ムドそこは……んんぅっ!」

 唇であまがみし、舌先でつついてはぐりぐりと押し付ける。
 先程とは反対に、腰から離そうと頭を掴まれるが、ムドも簡単には離れない。

「イッちゃう。駄目なのに、クリにばっかり頼っちゃ、駄目……なのにぃっ!」

 唇ではなく、歯で直接あまがみした瞬間、ネカネがついに抗えずに果てた。
 反射的に体が跳ねてはトイレの扉とぶつかり、ガタガタと音を立ててしまう。
 だが、さほど離れてはいない寝室のネギやアーニャが起きてしまうかと心配する余裕もない。
 扉に背を預けたまま荒く息を乱しながら、ネカネが座り込む。
 そんなネカネを焦点の合わない瞳で見つめるムドの顔は、愛液だらけでふやけそうであった。
 トイレットペーパーで顔を拭くのも嫌だなと思っていると、やがてネカネが息を吹き返す。
 ぷっくり頬を膨らませて、不満そうに上目遣いで睨みつけながら。

「はぁはぁ……ふぅ。もう、駄目って言ったでしょ。どうしてお姉ちゃんの言う事が聞けないの? 手は使っちゃ駄目、クリも駄目」
「恋人同士の営み以前に、そもそもの大前提が治療行為ですよね?」
「むー、ムドはお姉ちゃんと一緒に気持ちよくなりたいの?」

 仮契約する際に恋人にと言いだしたのはムドの方だが、この行いに対する認識が少しずれている。
 ムドはあくまで魔力を抜いてもらうのが目的であり、快楽はまた別だ。
 だがネカネはどうやら、快楽を第一に考えているらしい。
 本来の目的こそ忘れてはいないようだが、一体何が切欠なのかと思い出そうとして、即座に原因に思い至る。
 卒業式後に荒れたムドが、苛立ちや不安といった負の感情を性欲としてぶつけたせいだ。
 自業自得、そんな言葉が脳裏を過ぎった。

「罰として、今日はおっぱいはなし。お姉ちゃんも我慢するから、ムドも出来るわよね?」
「え、それは……どうしても、ですか?」
「どうしても、駄目。それともムドはお姉ちゃんの中に入るだけじゃ、満足できない?」 

 扉の方を向いてお尻を突き出され、片手を股座から秘所に回り込ませ口を開かせる。
 愛液というなの涎をたらしている秘所の中まで、ムドに見せ付けられた。
 正直な所、ムドはあまりバックからは好きではない。
 ネカネとの体格差が大きすぎて、胸が全く触れない上に、あまり奥まで入れられないからだ。
 手持ち無沙汰な上に、もどかしい。

「お姉ちゃんは、ムドに犯されてるって実感出来るから後ろからされるの好きなんだけどな。お姉ちゃんの為に、頑張ってくれる?」

 だが、淫らな姿を見せつけられた上に、ここまでされては断れない。
 ネカネが満足するまで頑張ろうと、腰を便座から持ち上げ、ある事に気付いて心の中で笑みを浮かべた。

「姉さん、行きます」
「いいわ、ムドのを入れてちょうだい」

 挿入の瞬間を全力で感じる為にか、ネカネが振り返っていた顔を前に向け、額を扉に付けた。
 それでも挿入の催促だけは忘れず、はやくはやくとお尻を振りながら徐々に腰を下ろしてくる。
 振られるお尻に手を添えたムドは、同時に片足を便座の上に持ち上げた。
 そしてネカネの秘所に狙いを定め、ひょいともう一方の足も便座の上に乗せ、一気に立ち上がった。
 両膝のバネを弾けさせるように伸ばし、ガツンと思い切り突き上げる。

「ひィッ!」

 挿入の勢いに押され、降ろされようとしていたネカネのお尻が持ち上げられた。
 反対に背骨が反り繰り返り、足元は爪先立ちとなっていた。
 唐突なそれも今までに類を見ない乱暴で突進力のある挿入に、愛液が大量に流れ落ちる。
 扉にピッタリと付けられていた額が離れ、真上を見たままネカネが動かない。

「続けますよ」
「ま、待って……だ、めぇ」

 弱々しい震える声での懇願を無視し、ムドは両膝を曲げて少しだけ一物を抜く。

「だっ、めぇぁんっ!」

 半分も抜かないうちに、膝を使って今一度激しく腰を打ち付ける。
 濡れすぼった秘所から流れ落ちる愛液が、肌と肌のぶつかり合いにて飛び散っていく。
 空気が張り詰めているせいか、その時の音もまた大きかった。

「癖に、癖になっちゃう。こんな凄いの、もっと、もっと突いて!」
「こっちは全身を使って、正に命を削ってるんですよ。そのかいがあったものです!」
「大丈夫、お姉ちゃんがその分、吸い取ってあげるから。好きなだけ、魔力抜いてあげるから!」
「溺れるぐらい、姉さんに精液を飲ませてあげます!」

 ムドが膝と腰を精一杯使って突き上げるたびに、ネカネが膣を締め上げながら嬌声をあげる。
 ここ最近で、一番の乱れようであった。
 その証拠に何度かネカネを突き上げているうちに、ムドの一物の先端にあたらな感触が生まれた。
 肉の壁をこじ開ける感触ではなく、壁にぶつかる感触である。
 膣の中の終着点、子宮であった。

「来た、降りて来ちゃった。ムドの精液飲みたいって、子宮がお口開けちゃう」
「飲みやすいように、口を開けてください。もう、そろそろ」
「駄目、まだ駄目。もっとツンツンして、じゃないとお口が開かないわ」
「だッ、ああッ!」

 下腹部が爆発するような感触と共に、伸縮を繰り返していた膝が一気に伸びる。
 便座の上で爪先立ちとなり、子宮をそのまま突き破る勢いで突き上げた。
 それが精液なのか小水なのか、班別出来ない勢いで流れ込む。

「ぁっ、んぅ……どろどろしたのが、お口一杯。温かい」
「ね、姉さん……まだ、出る」

 トイレの扉に爪を立てながら、ネカネが体勢を崩して倒れこんでいく。
 ずりずりと落ちながらも、ムドに支えられたお尻だけは持ち上げられたままである。
 その為、精液を流し込まれながらも意図せず突き上げられ、身震いを起こす。
 それが一度目かは定かではないが、イッたようだ。

「はあ、はあ……つ、疲れました」

 やがてネカネのお尻を支える事も出来ずに、二人でもみくちゃになって倒れこむ。
 ムドは便座に座りなおし、流しきれなかった精液をそのまま垂れ流し始める。
 すると狭い場所で丸々ように倒れていたネカネがそれに気づき、倦怠感に包まれた瞳で振り返った。

「あん、勿体無い。ムド、お姉ちゃんが綺麗にしてあげるから」

 狭いトイレ内の壁やムド自身に手をついて体を起こし、舌を伸ばす。
 巻き舌で半分萎えたムドの一物を拾い上げると、手を使わずそのまま飲み込んでいく。
 ストローの様にちゅうちゅう精液を吸い上げ、さらに奥まで飲み込み、口内でしごいた。

「ぅっ、姉さん。絞らないで……」

 気がつけばこれまで怠けていたネカネの手の平がムドの袋を転がし、ギュッと握っていた。
 絞られるたびに小さくムドが射精し、ネカネが飲み込んでいく。
 そうして最後の一滴に至るまでネカネが吸い上げ、ようやく二人は一息ついた。
 とは言っても、十分以上互いにしなだれかかるように無為な時間を過ごした後だが。

「ん、大丈夫みたいね。熱がずいぶん下がってるわ」

 額同士をくっつけ合い、ネカネがムドの熱の具合を測る。
 ぼんやり温かいが、熱くはないので効果は十分にみられていた。
 わざわざネギやアーニャに見つからないように、トイレという密室で事に励んだだけの事はあった。

「でも、本当にそのうち何処か場所を確保しないとまずいですよね。万が一、二人が起きてきたら……一度や二度なら、私が体調を崩したで通せますけど」
「んー、その辺りはお姉ちゃんが何か考えておくわ。それじゃあ、シャワーを浴びましょう。お姉ちゃんが洗ってあげるわ」
「お風呂で二回戦は無しですよ。前に姉さんとお風呂入ってる所をアーニャに見つかったら、一週間口をきいてもらえなかったんですから」
「じゃあ、シャワーの前にもう一回。お姉ちゃんが自分で動くから、ムドはここを固くしてくれるだけで、ね?」

 時間は大丈夫だろうかと思いつつ、それならとムドは頷いた。
 自分から誘っておきながらエッチとムドに呟きながら、ネカネは嬉しそうにその上に跨った。









 お昼休みが過ぎた時間帯、外の寒風とは関係なく室温が暖められた保健室にムドはいた。
 一日に必要な仕事は多くはなく、臨時の仕事がない限りは暇な時間も多い。
 そのちょくちょくある暇な時間を利用して、ムドは薄汚れた小さな手帳を眺めていた。
 ネギやムドの父親であり、サウザンドマスターの二つ名と共に立派な魔法使いと称されるナギの手帳である。
 ただその中身の大半は、手記などというまともなものではなく、魔法の詠唱のアンチョコであった。
 しかも字は汚く、本人以外には読めないのではと思うぐらい極自然と暗号化されていた。
 本心から言えば、父親の手帳など見たくもないのだが、その必要があったのだ。

「大岩を縄で両足に括りつけて海に飛び込む。浮上出来れば魔力アップ、いや……普通に死にますよ、これ。え、馬鹿ですか?」

 手帳には呪文詠唱用のアンチョコだけでなく、ナギが試した修行法なども載っているのだ。
 他には魔物の倒し方や弱点等も乗っていたりする。
 ただし、全く持って体系付けられて記述されていないので、汚い字と文章を良く良く読まなければ見つけられない。
 後、アンチョコ自体が写し間違いか何かで間違っていたりする事もある。
 なので逐一、まほネットか何かで参照して見つけた情報は確かめなければならないので、二度手間であった。
 よって修行法の真偽は、永遠の謎となるものが結構多い。

「全く、学園長に兄さんの師匠を紹介してもらえれば、こんな苦労は……」

 現在ネギは、一日の終わりにネカネから回復魔法を中心に教えてもらっている。
 それはそれで役立つのだが、やはりネカネは治癒魔法使いであり、攻撃魔法は不得意だ。
 元々が研究者で運動神経も良い方ではなく、戦闘などした事もない。
 あると言えば六年前のあの事件の時ぐらいか。
 現在ネギもアーニャも魔法の師匠がいない状態であり、本来ならば学園長に頼むのがスジだ。
 ただし、先日にネギの担任が仕組まれた感がある事が分かった以上、何処の誰が思惑を持って近付いてくるか分からない。
 学園長自身までも、騙されている可能性さえあるのだ。

「相手が動くまでは、どうしようもないですし。それなら高畑さん……は、確か出張でしたか。アーニャはもちろん、治癒系の姉さんもあまりこういう事には」

 まだ直接的な被害がない為、表立って動く事は出来ない。
 ネギの為にと動いて、自分が危険に陥れば本末転倒だ。
 戦闘の出来る強い従者が欲しいと、思わずにはいられなかった。
 高畑等は能力も経験も申し分ないのだが、ムドが望む自分を第一に考えてくれる従者にはなってくれないだろう。

「兄さんを立派な魔法使いにするには、兄さんにも強い従者が必要だし……はあ、難しいです。もっとも、当てがないので取らぬ狸のですが」

 ついつい独り言と溜息が多くなる中で、保健室の入り口がノックされた。
 直後、ムドが返事をするよりも先に入り口の扉が開かれる。
 入ってきたのは、亜子に支えられひょこひょこと片足を庇いながら歩く明日菜であった。
 二人の後ろから、大丈夫かとはらはらした様子の木乃香もいた。

「先生、明日菜が体育の授業で足を捻ったんよ。ほら、そこのベッド借りよ」
「くゥ、あそこでいいんちょが邪魔しなけりゃ。アタタ……」
「だからって飛び蹴りはアカンえ。自業自得や」

 三人とも体操服だったのは、体育の授業であったかららしい。
 腰掛けた明日菜が、悔しそうに呟きながらも捻ったらしき足を抱えるようにしている。
 ムドはベッドの近くに備え付けてあったパイプ椅子を手繰り寄せて明日菜の前に座ると、足を伸ばさせて自分の太ももの上に乗せた。
 赤くなっているのは足の甲の上辺りの足首であった。

「ちょっと痛むかもしれませんが、暴れないでください」
「イタッ、そこ痛い!」
「軽い捻挫ですかね。亜子さん、冷蔵庫から冷湿布と棚からテーピングを取ってください」
「あ、はい」

 保健委員である事は知っているので、お願いして取ってもらう。
 患部である足首に冷湿布を貼り付け、テーピングで固定していく。
 必要以上、痛みが襲わないぐらいに足首を固定しきると、テープを切って剥がれないようにしっかりはりつける。
 大怪我というわけではなかったので、処置には十分も掛からなかった。

「多分、明日には痛みも引いてあって軽い違和感程度だと思います。だから、明日菜さんのバイトにも影響はないですね」
「あ、ありがとう。と言うか、私のバイトの事まで知ってるんだ。それにしても……この前の本屋ちゃんの時もそうだけど、ムド先生は落ち着いてるわね」
「そやね、ネギ君やったらあぶぶとか言って慌てそうや」
「木乃香、ちょい今の似とる。ネギ先生、慌てた時に言うよね」

 兄であるネギと比較されるのは何時もの事だが、これまでとは評価が逆転している為、奇妙な違和感が残る。

「私は、慌てたりすると熱が出てしまいますので。この喋り方も、実は結構無理してるんです。ほら、私みたいな年齢の子供が一人称で私と言うのも変でしょ?」
「悪いけど、確かに変。ちょっと気味が悪い」
「ウチも、もう少し子供らしい方が好きやな。ネギ君みたいに、僕でええんちゃう?」
「二人とも、本人を目の前にして正直になり過ぎやよ」

 亜子の二人に対する注意を問題ないと笑い、ムドは立ち上がって紅茶を用意し始める。
 自分の一人称を話の種に持ち出したが、別に話題は何でも良かった。
 それを切欠に、ネギ自身の今を、ネギではなく第三者の視点で聞きたかったのだ。
 木乃香と亜子も明日菜の両隣に座らせ、温かい紅茶を配りながら言う。

「一人称で私を使うと、落ち着いた大人になれた気がするので……一種の自己暗示なんです。効果の程は、はっきりとは分かりませんが」
「頭が良いと、考える事が凄いわね。自己暗示とか、健康って大切なんだ」
「健康に生んでくれた父様と母様に感謝せんとあかんえ」
「そう、だね……」

 亜子だけは微妙な反応であったが、そろそろと切り出す。

「私の事は良いとして、兄さんの先生の仕事ぶりはどうですか? 初日以降、あまり私にはその辺りを零してくれなくなってしまったので」

 目は口程に物を言う、それは態度もまた然りであった。
 ムドの健康に関する話題の時よりも、言って良いのかと三人は顔を見合わせていた。
 そこまで言い辛い事なのか、ムドは自分もまた紅茶を口に含みながら辛抱強く待つ。
 やがてこそこそと相談し終えた明日菜達が重い口を開いた。

「頑張っては、いるんだけどね。ちょい、空回りしてるっぽいわ」
「せやな、なんや距離感測りかねてるような感じやな。授業内容は、高畑先生と同じぐらい分かりやすいんやけど」
「それにウチらの方が年上やから、いいんちょ以外は完全に子供扱いやし。ネギ先生を先生って思ってる人、殆どおらへんかもしれへんな」

 思っていた以上に、ネギの先生としての修行は上手くは行っていないらしい。
 ムドが言えた事ではないが、ネギが距離感を測りかねているのはこれまで家族以外に知り合いがいなかったからだろう。
 魔法学校では、妙な人物がネギに近付かないように校長が目を光らせてくれていた。
 そのネギは基本的に図書館にこもり切りで親しい友達がいた記憶はない。
 さらに言うならば、ムドとの関係も兄弟にしては希薄な方であった事だろう。
 これは先生云々よりも前に、人付き合いを憶える方が先かもしれない。

「分かりました。そろそろ授業も終わりそうなので、三人とも戻った方がよさそうです。お話聞けてよかったです、ありがとうございました」
「あ、本当だ。時間、残りの時間サボっちゃった。早く戻らないと、行くわよ。木乃香、亜子ちゃん」
「間に合わんかもしれへんな。ほなな、ムド君」
「失礼します、ムド先生」

 ムドに言われ、時計を見上げてから特に明日菜が慌てて立ち上がり、二人を促がす。
 どうやら足の痛みも殆ど消えているらしく、立ち上がり、走る前の足踏みさえしていた。
 木乃香と亜子が振ってくれた手に応えて振り返し、ネギの事はどうするかと考える。
 まずは学校の先生の仕事が落ち着かなければ、魔法の修行もおぼつかない事であろう。
 だが直ぐには妙案も出る事はなく、一日の就業時間が過ぎていってしまった。









 一日の業務を追え、ネギとムドは揃って学校を後にしていた。
 帰宅先は麻帆良女子中学生寮である。
 教員には、教員用の寮が用意されているのだが、特例としての処置であった。
 その代わり、寮長であるアーニャとその補佐であるネカネを加えた四人で寮長室に寝泊りしている。
 本来は寮長一人の為の部屋であるが、大人一人に子供三人とそれ程手狭に感じることもない。
 寮長室にてネカネとアーニャが作ってまっていた夕ご飯を口にし、休憩を挟んでネカネの魔法講座である。
 と言っても派手な事をするわけでもなく、魔力制御と簡単な治癒魔法をネギとアーニャが教えてもらうだけだ。
 ちなみに、ムドはその間は基本的に読書タイムである。

「ほら、ここでこうして」

 指先をナイフで軽く傷つけ、ぷっくりと血の水滴がついた所でネカネが治癒魔法を唱える。
 すると血の水滴が消え、元傷口を押さえても血が出る事はなかった。
 極々簡単な治癒魔法とはいえ、やはり専任の治癒魔法使いであるネカネの腕は凄い。
 ネギやアーニャが見習いである事を踏まえても、傷の治りの早さ、傷の痕跡の無さは見事である。
 二人の場合は、傷の治りが遅いばかりか、傷が完全には治りきらずに指先に薄っすらと傷跡が見えてしまう。
 酷い時には少しの痛みで集中力が途切れ、傷が治らない時さえあった。

「ネカネお姉ちゃん、もっと良い修行方法ってないのかな?」
「私も、自分で自分を傷つけて治すって不毛な気がするわ」

 ある意味もっともなネギとアーニャの疑問にも、ネカネは慌てない。

「治癒魔法は攻撃魔法と違って、器物には無意味だから仕方がないわ。それに治癒魔法使いにとって痛みを知る事は大切よ。痛みを知る事で相手を治してあげたいって思えるし、痛みに惑わされず治癒魔法を使う訓練にもなるわ」

 おおっと唸るネギとアーニャの瞳が、きらきらと尊敬を称えてネカネに注がれる。
 そんな二人を見てうふふと笑うネカネだが、こっそりムドへと舌を出してみせてきた。
 恐らくはかつて自分が修行時代にも、同じ質問を師匠にしたのだろう。
 その時の受け売り、もちろん現在ではその意味もしっかりと理解しているのであろうが。
 修行の意味をちゃんと理解し、再び二人はナイフで指先を少し切りつけ、自分自身に回復魔法を掛け始める。
 しばらくそんな修行風景が続く中で、夜八時という遅い時間にチャイムが鳴らされた。

「あら、誰かしら……何処かの蛍光灯でも切れたのかしら」
「え、こんな時間に!?」
「アーニャ、ナイフを持って余所見しちゃいけないですよ。私が出ます。姉さん達は、続けてください」

 出迎えに出ようとするネカネと、アーニャを制止し、ムドが立ち上がり玄関へと向かう。
 のぞき穴はそもそも背が届かないし、ここは寮なのでチェーンも掛けないまま扉を開けた。
 扉を開けた向こうにいたのは、この時間になっても制服姿の明日菜と木乃香であった。

「アレ、二人ともどうかしましたか?」
「あんな、事後承諾になってまうんやけど……ネギ君に勉強を教えてもらおうかと思って、既に何人かに声をかけといたんや」
「ほら、昼間にネギ、先生が上手く馴染めてない話をしたじゃない。それで、ここは年上の私達からってね。もしかして、もう寝るところだった?」
「いえ、大丈夫です。ただ、少し部屋を片付けるので十分ぐらい時間をください」

 玄関先に二人を待たせると、ムドは居間へと飛んで帰った。
 三人が思い切り魔法を行使している事もあるが、それ以上に明日菜の言う歩み寄りが嬉しかった。
 なにしろ保健医として保健室からそうそう離れられないムドには難しい問題だったからだ。
 こんなチャンスを逃す手はないと思う一方で、純粋にその気持ちが嬉しい。

「三人とも、杖を片付けてください。木乃香さんと明日菜さんが、兄さんに勉強を教えて欲しいと玄関まで来ています」
「あら、大変。直ぐにお茶の準備をしないと、お茶菓子はあったかしら」
「ネギ、ぼさっとしないで杖を片付ける。その辺にじゃなくて、何処かに引き出しかバレない所に」
「あ、うん。あわ、僕の杖大きすぎて何処にあぶぶ」

 早速ネカネは台所に向かい、ネギとアーニャは杖を抱えて右往左往。
 とりあえず杖は、二段ベッドの下、用心して奥の方に隠れさせる。
 ネカネやアーニャの杖はタクト程度なので問題ないが、ネギの杖は大物なので隠せる場所は多くない。
 そうこうしているうちに、玄関先がにぎやかとなっており、人数が増えているようだ。
 座布団を用意してちゃぶ台にネギを座らせ、迂闊なもの、魔法書等がないかもアーニャが確認して回る。
 台所に引っ込んだネカネからもオーケーを貰って、ムドが玄関先に戻った。

「お待たせしました。思ったよりも、多いですね」
「ムド先生、こんばんは。勉強にかこつけて、遊びにきたよ!」
「パル、本音が駄々漏れです」

 玄関には明日菜や木乃香に加え、ハルナや夕映、のどか。
 さらに亜子にまき絵、裕奈にアキラそれからいいんちょと、まだ増えそうな気配さえあった。

「ああ、ムド先生……今日は明日菜さんがとてもご迷惑をおかけしたとの事で、二-Aを代表して謝罪をしに来ましたわ」
「あんたら、本当に今日の趣旨分かってんの?」
「明日菜さん、そう難しく考えなくても、その気持ちがあれば十分です。兄さんはこっちです。上がってください」
「なんや、私らの二人部屋とかわらんなあ」

 玄関から上がってもらい、ネギが待っている居間へと案内する。
 その先ではニコニコ顔のネカネがお茶を準備して待っており、同じく正座で背筋を伸ばしたネギがいた。
 歓迎と緊張、随分と対照的な様子に、明日菜達が今回の事を企画して正解だと苦笑する。
 ちなみにアーニャは、おもちゃにされまいと警戒して二段ベッドに避難中であった。

「散らかってますけど、好きな所に座ってください。皆さん、紅茶はお好きですか?」
「あ、あの皆さん、宿題ですか? それとも授業で分からない所とか」
「甘い飲み物なら何でもオッケーです!」
「あ、でもこんな時間にあんまり甘すぎるのも体重が」

 早速と言うべきか、ネギのコチコチに固まった上での質問が裕奈とまき絵にスルーされてしまう。
 本人達にその気はないのだろうが、甘い物と比べられれば勝ち目が薄いのは出しも同じか。

「もう、裕奈もまき絵も。ネギ先生、私は今日の授業の事で」
「私も……」

 そこへすかさず亜子とアキラが、ネギの両隣に座ってノートを広げた。
 一度誰かがノートを広げれば、後は続いて各々がちゃぶ台に座って同じくノートを広げ出す。
 最初は英語だけであったが、ネギがなんとか質問に答え続けるうちに数学または他の教科へと話が飛び火していく。
 担当とは違う教科ではあったが、ネギが奮闘して教えていった。
 その様子をアーニャが逃げ込んだ二段ベッドにムドも退避しながら眺めていた。

「そう言えば、アーニャの方は寮長のお仕事はどうですか?」
「私は、あの人達がいない時に働いてるから、ネギみたいに振り回される事は殆どないわね。関わるのは、体調不良で休んだ人を見舞うぐらい? 後は、寮内の電気が切れたとか、水道が壊れたとか」
「そうですか。聞いた限りでは、アーニャは大丈夫そうですね」
「そうね、私やムドは大丈夫ね」

 一時的にしか生徒と関わらない二人は兎も角、ネギは三十人もの生徒を一度に相手にしなければならない。
 しかも担任ではないとはいえ、別のクラスの生徒も覚えたり、教えなければならないのだ。
 修行のレベルの高さで言えば、他者からの期待値のせいか、ネギが一番大変である事は間違いなかった。
 今現在も、折角明日菜達生徒から歩み寄って貰ったのに、目をグルグルまわしている。
 今日が初日だが、数日の間はこの勉強会を続けてもらわなければならない。
 周りがとても賑やかな中で、どんな仕事をしてきたかアーニャとムドが語り合う。

「くぁ……」

 その中で、一人欠伸をかみ殺し、落ちそうな瞼を必死に開いている明日菜の姿を見つけた。
 確か個人情報で、明日菜は学費の為に早朝に新聞配達のバイトをしているはずである。
 現在時刻は八時頃から勉強会が始まり、九時半を回ろうとしていた。
 バイトが何時からかは分からないが、あまり遅くなっては遅刻してしまうかもしれない。
 ムドはアーニャに断ってベッドを降りると、賑やかな勉強会の中でこっそり明日菜の袖をひっぱり、外を指差した。
 その意図を察した明日菜を連れて、ムドは廊下に出て玄関の扉を閉める。

「なに、どうかしたの?」
「明日菜さんは、新聞配達のバイトをしてましたよね。ここまでで十分ですので、抜けちゃってください。ノートとかは、後で木乃香さんに持っていってもらいます」
「ウッ……もしかして、欠伸かみ殺してたの見てた?」

 バレていないと思っていたのか、頷くと恥ずかしかったのかそっぽを向かれる。
 お節介なくせに恥ずかしがりやな所が、とてもアーニャに似ている気がした。
 もしかするとムド自身、明日菜を気に入っているのはお節介だからではなく、アーニャに似ているからかもしれない。

「今日は本当にありがとうございました。明日から急にって事はないと思いますけど、兄さんが打ち解けるのが早くなると思います」
「言い出したのは木乃香と亜子ちゃんよ。私は無理やり連れてこられただけ、何時もは八時ぐらいに寝ちゃうんだから」

 後半はともかく、前半部分の台詞は何処まで本当か。

「分かりました。そう言う事にしておきます。やっぱり、私は明日菜さんみたいな人は好きです。いずれ高畑先生も、その魅力に気付いてくれますよ」
「だから、大人の恋愛に子供が首を突っ込まないの。この前の歓迎会の時の事は感謝してあげるけどね……思い切り、スルーされたけど」
「まだ時間はありますよ。と、このままだと長くなっちゃいますね。お休みなさい、明日菜さん」
「うん、悪いけど抜けさせてもらうわ。また明日ね。お休み」

 明日菜へと手を振って見送ると、部屋へ戻ろうと扉を開ける。
 その瞬間、木乃香に始まりハルナにはがい締めにされたあやかといった、先程まで勉強していたはずの面々が雪崩れ落ちてきた。
 人が起こした雪崩の中にはネギも含まれており、見事に押し潰されている。
 これはこれで打ち解けたのか、判断が難しい所であった。

「いやあ、ムド先生がこっそり明日菜だけ呼び出すから、コレは告白フラグかと」
「騒いだのはパルと委員長さんだけです。先日からムド先生が明日菜さんを好きだと公言してますが、純粋な好意であって、高畑先生との仲を応援しているのも周知の事実です」
「ですわよね。私は、明日菜さんを信じていましたわ。あのオジコンである明日菜さんが、信じていましたわ、本当に。おほほほ」
「とりあえず、一段落したのなら今日の所は解散しませんか? 急に根を詰めるよりは、継続する事ですよ」

 さり気に明日以降の継続を勧め、ムドはとある二人へと視線を向けた。
 ぷっくりと頬を膨らませ、分かりやすいぐらいに嫉妬の表情を見せるアーニャ。
 それとニコニコと笑いながらも、前髪に隠れた額の側面をひくつかせているネカネ。
 アーニャは好きだと言うだけで簡単だが、ネカネについては夜の営みが大変そうだとムドは押し潰されているネギに手を伸ばしながら心の中で溜息をついた。









-後書き-
ども、えなりんです。

麻帆良でののどかな一日、という感じでした。
その中で、ムドと言うキャラクターの説明っぽく。
こんな感じで過ごしてますと。

そして、ネカネとムドは二人に隠れてこっそりエッチ中。
場所がないんですが、その見つかるかもしれないドキドキが良いのかもしれません。
次回はその場所を確保しつつ、ネカネ祭りを続行です。
ほぼ一話まるまるエッチなお話です。

それでは次回は土曜の投稿です。


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