さて、話が進んできたところで、帝国の設立について少し話そう。
帝国とはいきなり現れた侵略者なんかじゃない。元々は中規模な管理世界だった。
そこで突然頭角を現したある人物『レックス・サピエンティス』は、それまで無名だとは思われない速度でその世界の首相となった。
そして、管理局を『悪』と断じ、どこにあったかわからない戦力で電撃戦を行いクラナガンを制圧し、その後、次元帝国設立を唄い、自分自身が皇帝になった。
戦力に関してはガジェットにそっくりな自動兵器が中心だったため、もしかしたら、スカリエッティに関係があるんじゃないかという疑いもある。
僕には少しだけ心当たりがないわけじゃないけど、まだ憶測の領域だし、なにも言えない。
現在、僕はなのはたちと訓練していた。
「そういう時は身を隠すのよ!」
と、アリサは遮蔽物に身を隠しながらなのはに近づく。
なのはもシューターを使ったりして誘導しようとするけど、足裏で炎を爆発させ加速するアリサの速度に追いつけない。
そして、接近してきたアリサの剣をレイジングハートのストライクフレームでいなそうとするなのは。
だけど、接近戦を得意とするアリサと砲撃がメインのなのはでは分が悪く、アリサの剣がなのはの首筋に突き付けられた。
「はい、これで私が十戦中六勝ね」
アリサの言葉にむーっとなのはは膨れるのだった。
訓練後のブリーフィングで反省会が行われる。
「まあ、最低限接近戦の心得あるみたいだけど、もう少し鍛えた方がいいわよ?」
「はーい」
なのはが無念そうに頷く。
まあ、習い事で心得はあったとはいえ、戦い方を学んで二年のアリサ相手にブランクがあるとはいえ、元教導官の自分が負けるのはかなりショックなんだろう。
まあ、アリサ曰く、魔法が使えるなのはたちが羨ましくて、よくイメージトレーニングしてたおかげとのこと。
「はい、ユーノくんのデバイスの調整終わったよ」
はいと僕はすずかからデバイスを受け取る。
僕のデバイスは今、恭也さんから手ほどきを受けている御神の技を使うことを前提に設計された二刀小太刀。恭也さんや美由希さんと同型なんだよね。
ただ、剣をメインに使う人のデータが少ないし、すずかの製作するものは独自の設計なため、データ取りを兼ねてよくすずかに調整してもらっている。
「ありがとうすずか」
すずかはちょっと顔を赤らめながらうんと頷く。
あの後、なのはたちに連れさられたすずかは詳しいことは聞いてないが、僕と付き合うことになった三人でなんらかのルールを定めたということだろう。
ついでに僕を喜ばす訓練というのをなのはたちに受けているらしく、この前しくしく泣きながら「お嫁にいけない……」って言ってて、責任取らなければと戦慄したなあ。にしても、いったいなのはとフェイトはすずかに何をしたのさ?
で、僕がデバイスの具合を確かめるために素振りをしていたら、
『ユーノ先生、スクライアから連絡がありました。すぐに通信室までお越しください』
スクライアから? なんだろう?
僕はデバイスを仕舞うとすぐに通信室へ向かった。
「はあ、パーティーねえ」
スクライアにいる協力者の言葉に応える。今度、学会のパーティーがあり、それに出席するよう頼まれたのだと言う。
『ああ、君は現在、考古学では有名ではあると同時に、次元世界でも有数の資産家だからな。こういったところでコネを作りたい連中もいるだろうな』
まあ、確かにレジスタンスの財政の一部に、すずかの研究資金も僕が出してるからなあ。
それでもまだまだあるから、色々と恵まれない子供たちのためにいくつかの団体に寄付もしている。
『裏は取ったが連中の匂いはあまりない。まあ、数名関係者がいるから気を付けろよ』
「了解」
まあ、仕方ないかなあ。
断るのは簡単だけど、まあ出ておいた方がいいか。あんまり姿を見せないと余計に怪しまれるだろうし。
「ということで、パーティーに出ることになったんだ」
と、なのはたちに切り出す。
「へー、どんな服着て行こうかなあ?」
と、なのはが考えだす。
連れだしていいかと思うけど、まあ、彼女も怪しまれないように一応、ね。
どうも、今の僕は「かつての高嶺の花の幼馴染を大金叩いて手に入れた成り金考古学者」なんて言う噂が立ってるらしい。
ちょっと頭冷やしてもらいたいな。この噂を流した人には。
「ふーん、じゃあ、私も行くよ!」
と、すずかが名乗りだす。
「どうして?」
すずか自身は顔は割れてないとはいえ、連れだしていいのかなあ? 第一、管理外世界の人間だし……
「ほら、私やアリサちゃんがこっちに渡ったことが、向こうに把握されてるかもしれないでしょ? だったら、『好きな人のために次元世界までやってきた奇特な女』って思わせるためにも、ね」
ああ、なるほど。
「すごいぞすずか! そんなこと考えてたんだ!」
その言葉に僕はうんうんと頷いて……ちょっと待て。
「なにしてるのフェイト?」
すずかの横に視線を移せば、昔みたいにツインテールに纏めた髪を蒼く染めたフェイト。いや、少し人相も釣り眼気味になっているか?
「違うぞユーノ。僕はレヴィだ!」
と、フェイトが胸を張る。いや、フェイトでしょ? フェイトだよね?
(そのね、フェイトちゃんはどうしてもユーノくんのそばにいたいって、考えてああいう格好してるんだよ)
と、僕の疑問にすずかが小声で教えてくれる。
そ、そうなんだ。僕のそばにいたい、か。なんかそう言う風に思ってもらえると嬉しいや。
「ありがとう、フェイ……レヴィ」
「ははは、気にしなくていいぞユーノ!」
でも、なんで性格まで変わってるんだろう?
で、まあパーティー当日、僕は卸したてのスーツ、なのはは昔着ていたのに似たデザインのドレス、そして、すずかとレヴィは……メイド服だった。
「なんでメイド服?」
「メイドさんはお金持ちのたしなみだよユーノくん」
それはなんか違うんじゃ……
なお、師匠は運転手兼護衛でここに来てるが、僕の目に見える場所にはいない。
「はじめましてスクライア先生、私は……」
「お久しぶりですユーノ先生、以前学会でお会いした」
パーティーが始まると次々と僕のところに人が挨拶に来た。それこそ、一度会ったかどうか覚えてないような人まで。
すずかやアリサが覚悟しとけって言ってた理由がなんとなくわかったよ。お金でここまで変わるんだね……
でも、次々と挨拶をされるが、僕たちの周りに人は全然残らない。
なんでだろ?
「ユーノくん、はいあーん」
「あーん」
どうしてかと考えながら、僕はなのはが差し出してくれたお肉を食べさせてもらう。
「じゃあ、僕も。なのは、あーん」
と、僕がなのはにフォークを差し出すとなのはもあーんと食べる。
「あーん、んーおいしー!」
と、くいくい袖を引っ張られ、振り返ればすずかもフォークを持っていた。
「御主人様あーん」
「あーん」
もちろん、すずかの分も受け取る。
そしたら、今度は反対側、レヴィに引っ張られる。
「ユーノ、今度は僕だぞー!」
あーんじゃなく、むりやり口の中に押し込まれた。
「むぐぐ!?」
い、息が……水水!!
「わー! ごめんユーノ!?」
「ユーノくーん?!」
慌てるレヴィとなのはに対し、落ち着いてすずかが水を渡してくれる。
ごくごくと一気にコップの中身を飲み干し、流し込む。
「ふー、ありがとうすずか」
「どういたしまして」
すずかが微笑む。
「ごめんユーノ」
「もー、レヴィちゃん慌てすぎだよ」
あははと僕らは笑う。
なんか周りから「甘……」「デザートは甘さ控えめで」「ハーレムでバカップル……」なんて聞こえるけどどうしたんだろ?
と、思ってたら、
「いやはや、驚きましたねえ」
嫌な気分になりそうな猫なで声。
振り向くと、一人の男、僕らの調べではなのはを競売にかけていた組織の責任者。なんでここにいるのさ……
「どうも……」
僕は、いや僕たちはその男を睨みながら、なのはの前に立つ。
「その節は私たちの商品をご購入ありがとうございました。あなたたちがこれに出ると聞いて訪れたのですが、いやはや、彼女には私たちも手を持て余したものですが、まあ、気が強いのもそれはそれで好きな方もいますから直しませんでしたが、お手を煩わせてないか心配だったんですよ」
懐から飛針と鋼糸を抜きたい衝動に駆られるけどなんとか耐える。
「一体どのような調教を施したんでしょうか? よかったら参考にお聞きしたいんですが」
ああ、こいつ僕らに喧嘩を売りに来たのか。よし買った。
飛針を抜き、僕とすずかにレヴィが一歩前に出ようとして、先に出たなのはに阻まれた。
「なのは?」
そして、なのはは額に汗を張り付かせながら不敵に笑う。
「それはねたっくさんの愛情と優しさなの」
その笑みに男がたじろぐように一歩引く。
「そ、そうですか、ありがとうございます」
そして、男は気押されたまま、それでは、と男が去る。僕らはその後ろ姿を睨み続けた。
あの後、会場を出た途端に、なのはは崩れ落ちてしまった。
「なのは!」
なのはの顔は真っ青で小刻みに震えている。
「やっぱり、無理してたんだ……」
すずかの呟きになのはは頷く。
「なのは、大丈夫?」
「大丈夫だよレヴィちゃん」
心配そうなレヴィになのはは無理に微笑む。
なんで……
「なんで止めたのさ」
なのはが僕に向き直る。
「ダメだよ。今問題を起こしたら、下手をしたら、みんなバレちゃうかもしれないの。大丈夫。女の子はいつでも女優なの、これくらい、平気な顔でいられるから……本当に大丈夫だから」
なのはは僕に向かって笑う。
でも、それでも!
「あいつらはなのはに!!」
「それと、教えて上げようと思ったの」
僕が言う前に強くなのはは続ける。
「あんなのに私は縛られたりしない。私は私の幸せを手に入れたって」
なのはは微笑む。その笑顔は涙でぐしゃぐしゃだけど、とても綺麗で痛々しくて……僕はなのはを抱き締めながら泣いた。
それから、なのはを休ませるために部屋を借りて、そこで僕らは休んでいたんだけど……
「はあ、ちゅう、ぺちゃ……ユーノ、くん」
舌を絡めて僕はなのはと唾液を交換する。借りた部屋のベッドの上で、全裸になった僕たちは絡みあっていた。
まあ、いいのさ。僕はなのはを元気づけるためなら何でもするからさ。
「ん! すずかちゃん、そこ……だめえ!」
脇を舐めるすずかになのはが悲鳴を上げる。
「ふふ、なのはちゃんって脇弱いんだ。じゃあ、ここは?」
「ひうう!? おへそもだめえ!! んん!!」
脇からすずかが顔を動かして、きれいなお臍を舌先でほじると、なのはがさらに悲鳴を上げる。
「ちゅ、ぴちゃ……なのは、たくさん溢れてる」
ぺろぺろとレヴィがなのはの蜜を啜り、舌を入れる。
「ひう! レヴィちゃん、舌入れちゃだめえ!! うにゃああああああ!!」
三人で弱いところを責められてなのはは背筋を逸らして震える。
「ねえ、なのはって、攻めるのと攻められるのどっちが好きなの?」
ふと気になってなのはの耳元で囁くように尋ねる。
「どっちも、どっちも好きぃ! 攻めるのも攻められるのもお、好きなのおぉ!!」
なのはの言葉にふと、大丈夫なのかと思った。なんていうか、なのはの心が不安定なように感じられる。
でも、なのはやフェイトたちの心の負担を僕も背負いたいと思うし、みんなで支えてあげたいと思う。
僕はちらっと二人を見ると、こくっと二人が頷く。
《一、二の……三!》
そして、タイミングを合わせて、レヴィがクリを、すずかが硬くとがった乳首に歯を立てて、僕はなのはの舌を噛む。
「ーーーーーーーー!!」
口をふさがれたなのはは声にならない悲鳴を上げながら、絶頂した。
くたあっとなのはが身体を弛緩させる。虚ろになった瞳にちょんと口づける。
では……
「行くよなのは」
「にゃあ? 行く?」
僕はまだ呆けているなのはの腰を掴んで、彼女の秘所に、痛い位に膨張した自らの分身をあてがうゆっくりと挿入した。
「ひゃあああああああ!! ユーノくんきたああああ!!」
達したばかりで未だ痙攣が続く肉の壁をかき分けて僕はなのはの奥を目指す。
ぴくぴくと蠢いて、吸い付くように締めつけられる心地よさにぶるっと震えながら、腰を前後させる。
「にゃあ! ふうう! きもちいいよお!!」
「ふふ、なのはちゃんそんなに気持ちいいの?」
なのはの後ろに回ったすずかが脇から手を伸ばして、なのはの乳房に指を這わす。
「ああ! すずかちゃん、だめえ! 乳首くりくりしちゃだめなのお!!」
ぺろぺろとすずかはなのはの首を舐めながら、乳首をつまんだり、お臍を指でほじる。
「ユーノ、こんなのどうだ?」
と、後ろからレヴィの声が聞こえたと思ったら……
「うあ! フェ、レヴィなにしてるの!?」
レヴィはこともあろうに……僕のお尻に舌を這わせてた。
穴の窄まりの皺の一枚一枚を舐めるように周りをいじってから、ずりゅっと僕の中に舌が……
「はう?!」
突然の衝撃に僕は思いっきり腰を突き出してしまい、なのはの子宮口に先がめり込む。
「ああああ!!」
お尻とペニス、二つの衝撃に僕はなのはの中に自分の欲望を解き放ってしまった。
「あひぃ、ああっあう、出てる、たくさんユーノくんの出てるうううう!!」
僕が出すと同時になのはもまた絶頂へと叩きあげられたようだけど……
「レ、レヴィ、もうやめ……うう!」
レヴィの、フェイトの舌がにゅるっと奥まで入って、直腸を舐められたら未知の快感が湧き上がり、すぐに海綿体に血が集まっていった。
「あ、ゆーのくん、またおっきくなってきたよぉ」
弛緩した顔でなのはが嬉しそうに笑う。
すずかも、位置を変えて僕となのはの結合部に舌を這わせ、その動きにぞくぞくとした快感が湧き上がる。
よし、みんながその気なら、まだまだ行ってやるさ!!
その後、僕は抜かずに二回なのはの中に子種を注いだ。
翌日、僕と師匠はよーく自分たちのデバイスの刃を研いていたら、
『昨日未明、○○氏が何者かに襲撃されました。当局に寄りますと鋭い刃物のようなもので……』
「こわいですね、ししょー」
「そうだな、でしよ」
棒読みでそんなやり取りを交わしながら、僕らは赤いなにかがついた刃を念入りに磨き続けた。
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二人の剣に何がついてたかご想像にお任せします。
帝国の設定ですが、初期から微妙に変化です。最初は「本当に突然現れた謎の敵」なんて適当な設定だったのでw
アリサのお父さんの名前はサウス・バニングスさんですw え? 一文字多い? いいじゃんいいじゃんそのくらいは。
にしてもエロ部分自分で書いといてあれですが、やっぱり稚拙だな……