翌日、退院許可が下り、私は帰る準備をしていた。と言っても今日は家で安静にしているよう言われたけど。
「ユイ、着替えはこれね。」
「うん。」
手渡された紙袋を開いてびっくり!
「ね、姉さん・・・これって・・・」
「一番可愛いの選んできたから♪」
フリフリの白いワンピース。所々に赤いリボンが可愛らしく入ってる。
「ほ、他のは?」
「今日持ってきたのはこれだけよ。」
「そんなぁ・・・」
着るしかないのかぁ~
渋々そのワンピースを着る。
「あぁ、やっぱり可愛いわぁ~♪」
「うぅ・・・恥ずかしいよぉ~」
がらっとドアが開き、アスカ達が入ってきた。
「ユイ~・ィ・・?!」
「こんにちは、赤木さ・ん・・・?!」
二人とも私を見て固まっている。や、やっぱり変だよね。
「「か・・・」」
「か、?」
「「可愛いぃ~♪」」
二人で抱き合ってきゃいきゃい飛び跳ねてる。
「ユ、ユイっその服どうしたの?!」
「あ、赤木さんって普段着そんなに可愛いの!?」
「ち、違います!こ、これは姉さんの趣味で・・・」
慌てて弁解する私。でも、姉さんはニコニコしている。
「あら、でも可愛いわよね。二人ともそう思わない?」
「思う!リツコ最高~!!」
「ああ、カメラ、カメラ・・・アスカ、カメラ持ってない?」
「携帯のでいいじゃん!」
「そ、そうね!」
「ちょっと二人ともぉ~」
それから延々撮影会が始まり、それに姉さん、その跡は看護婦さん達まで加わり大騒ぎになってしまった。
勘弁して・・・
そう言えば、シンジは一回も来なかったな・・・
当たり前か・・・捨てた女の見舞いなんてするわけ・・・
私は捨てられたんだから・・・
「ここで待ってて、手続きしてくるから。」
病院のロビーで姉さんはそう言って受付の方に歩いていった。
一人取り残された私に彼方此方から視線が集中する。
「ねっ見て、あの娘、可愛い~。」
「ママァ~、あたしもあのお洋服ほしいぃ~」
「うわ~、ああいう服、始めて見たよ。」
うう~、目立ちすぎだよ~
ボフッ
「きゃん?!」
顔を赤くしながらうつむいて立っていた私のお尻に、何かがぶっつかった。
「ほえぇ~、ご免なさい~」
ふりむけば、パジャマを着た小学生くらいの女の子が鼻を押さえていた。
「あ、大丈夫?」
「大丈夫ですぅ~」
てへへっと笑う女の子。可愛い子だな~
「ほえっ?うわぁ、お姉ちゃんそのお洋服可愛い~♪」
「そ、そう?ありがと・・・ハァ・・・」
ため息が出てしまった。
「サクラ。なにやっとんのや?」
「あ、お兄ちゃん。」
聞いたことがある声がして顔を上げると、
「す、鈴原君?」
「あ、赤木はんか?」
トウジだった。えっ、お兄ちゃん?
て、ことは・・・この子って、トウジの妹?
「鈴原君の妹さんってこの病院だったの?」
「ああ、そうや。赤木はんもここ二三日休んでたけど、ここやったんか。」
「うん。ちょっと入院しちゃって・・・」
「クラスのみんなも心配しとったで。」
「あ・・・ご免なさい・・・」
「い、いや、元気そうならそれでいいんや。・・・にしても赤木はん、なんちゅ~か、お嬢様って感じやな、その格好。」
「い、言わないで、お願いだから・・・」
恥ずかしいんだから。
「ね~ね~、お兄ちゃん、知り合い?」
私達が話していると女の子がトウジの袖を引いてきた。
「あ、ああ、おんなじクラスの赤木ユイはんや。赤木はん、こいつは妹のサクラや。ほら、挨拶せい。」
「は~い、こんにちはユイお姉ちゃん。鈴原サクラですっ!」
元気にぴょこんっと頭を下げるサクラちゃん。
「赤木ユイです。よろしくねサクラちゃん。」
「うんっ♪」
トウジはそんなサクラちゃんを優しい目で見ている。本当に大切にしているんだな・・・
私がそんなことを考えていると、サクラちゃんが話しかけてきた。
「ねえねえ、ユイお姉ちゃんってお兄ちゃんの彼女なの?」
「えっ?・・・ええっ?!」
「な、なにいうとんのや?!お前はぁ!」
「違うの?」
「ち、違うよ。私達はただのお友達。」
「な~んだ。ユイお姉ちゃんみたいな美人がサクラのお姉ちゃんになってくれたら嬉しかったのにぃ~。」
「何アホなこといっとんのや。・・・赤木はんがワシみたいなやつ、相手にしてくれるわけないやろ・・・」
「えっ・・・」
トウジらしくない小さな声に私が聞き返そうとした時、姉さんが戻ってきた。
「ユイ、行きましょう。あら・・・」
「あ、こんちは。」
トウジは姉さんと軽く話すと、サクラちゃんをつれて行ってしまった。
さっきのトウジ・・・まさかね・・・
家に帰るとすぐにベッドに寝かしつけられた。
「ちゃんと寝てるのよ。私はこれから仕事だけど、今夜はマヤが来てくれるから。」
「うん。」
「何かあったらすぐ連絡するのよ。」
「だ、大丈夫だから・・・」
「大丈夫だと思ったらこんなに心配しません!傘もささずに雨の中歩いて倒れたお馬鹿は何処の誰?」
「わ、私です・・・」
「だったら言うこと聞きなさい。」
「はいぃ・・・」
姉さんは何度も念を押すと家を出て行った。
玄関では、
「ケンちゃん、ユイの事頼んだわね。」
とケンちゃんにまで言う始末だった。私、猫以下?
ケンちゃんも、
にゃんっ!『まかしとき、姐さん!』
と大張り切りだったけど。
姉さん、私の看病で仕事貯まってるんだろうな・・・
姉さんこそ体壊さなきゃいいけど・・・
私、姉さんと一緒に住んでていいのかな・・・
にゃあ
『嬢ちゃん、気分悪くないか?おとなしく寝とるんやで。』
独りでに扉が開き、その隙間からケンちゃんが入ってきた。
「ねえ、ケンちゃん・・・」
『なんや?』
「私・・・ここにいていいのかな・・・」
『どういうこっちゃ?』
「私・・・姉さんに迷惑ばかりかけてる・・・ここ、出てった方がいいのかも・・・」
ケンちゃんは一っ飛びでベッドの上に飛び乗ると、私の額に前足をおいた。
『そんなことあらへん。リツコ姐さんは嬢ちゃんのこと本当に大切に思ってるで。』
「でも・・・私・・・」
『もし嬢ちゃんが此処を出て行ったら、それこそ姐さんは悲しむやろうな。嬢ちゃんは此処にいていいんや。』
「ほんとに・・・?」
『ああ・・・ほんとや。・・・一眠りせい。まだ調子が悪いからそんな考えになるんや。』
「うん・・・ケンちゃん・・・私が寝るまで・・・此処にいて・・・」
『どこにも行かんよ・・・』
ケンちゃんは私の枕元で丸くなった。私も目を閉じ、ゆっくりと眠りについた。
何時間か寝て、目が覚めると枕元にマヤさんが座っていた。
「ユイちゃん、お腹空かない?おかゆ作ってあるから食べる?」
「あ、はい。」
マヤさんのおかゆは美味しかったな。
その後は枕元でマヤさんにいろいろな話をしてもらった。
マヤさんって・・・女子高生みたい・・・本当に大人?
「マヤさんって・・・若々しいですよね・・・」
そう言うとマヤさんは複雑そうな顔をしてた。
「ほんとは年相応に見られたいのよぉ~」
その仕草も子供っぽかったりするんだな。
翌日もマヤさんが朝食を作ってもらい、学校まで車で送ってもらった。
「お、おはようございます・・・」
そっと扉を開けて教室にはいると、騒がしかったのが嘘のように静まった。
うわ~・・・注目浴びちゃってる。
「赤木さん、もう大丈夫なの?」
「ユイちゃん、お姉さんは心配したんだぞ。」
「お見舞い行けなくてごめんね。」
一斉に声をかけられる。
「あ、あの・・・心配かけてごめんなさい・・・」
「いいのよ、赤木さんが元気になれば。」
そんな話をしていると後ろから・・・
「ユ~イッ♪」
がはっと胸を掴まれた。
「うにゃあっ?!ア、アスカさん?!」
お願いだから胸揉まないで~
「ああ~、この感触♪ひっさしぶりだわぁ~♪♪」
私の胸はアスカのオモチャじゃないんだってばぁ~、洞木さんもカヲル君も笑ってないで止めて~
ああ、男子達が一斉にしゃがんじゃった・・・またエッチな目で見られちゃうよぉ~
その後騒ぎも静まりHRが始まったが、シンジは登校してこなかった。
「一昨日ね、霧島さんがいきなり転校してったの。」
「え・・・」
お昼時、アスカと綾波と洞木さんで一緒に食べていると、洞木さんがそう言った。
「休みかと思ったら、先生が突然そう言ったの。お家の都合だって言うけど突然すぎるわよね~」
ため息を突きながら言う洞木さん。ちゃんとお別れ会とかしたかったんだろうな。
「碇君も三日前から休んだままだし・・・」
「ヒカリ!」
洞木さんがそう言いかけると、アスカが厳しい口調で言った。
「それは言わなくていいの!」
「ご、ごめんね、つい・・・」
内緒の話だったの?・・・でもどうして?
「・・・シンジ君・・・どうかしたの?」
「ユイは知らなくても良い事よ・・・ネルフ絡みのことだから・・・」
「赤木さんは気にしないで・・・」
アスカと綾波がなんだかハッキリしない口調で言う。
何かシンジにあったの・・・
私が倒れている間に何があったの・・・
二人ともそれ以上はなにも話してくれなかった。
次の日も・・・そのまた次の日もシンジは登校してこなかった・・・
私は元シンジの部屋で主のいない机を見つめながら考えていた。
なぜ?
禁固はもう解けているはず・・・
あれから使徒も来ていないし、シンジが監禁される理由もない・・・
姉さんに聞いてもはぐらかされてしまった。
シンジは一体どうしたの?
私に会いたくないから学校に来ないの?
顔も見たくないの?
あれ以来私の贖罪は止まったまま・・・
私を罰してくれる人がいない。
でも・・・
『いならい。』
『おまえなんか嫌いだ!』
もしシンジが出てきても私は彼の前にいられるの?
あの時の私を見るシンジの目が・・・汚物でも見るような冷たい目を思い出すと身体が震えた。
足下がふらつき、寄りかかるようにシンジの机に手を置く。
その時、スカートの上から机の角が私の股間に押し付けられ、身体がびくっと震えた。
「あっくっ、んんっ!」
体重を机の角にかける。私の柔らかいお肉が角に押しつぶされ中に隠されたお豆を刺激した。
「う・・・ん・・・あ・・・ああっ・・・」
自然に腰が前後に動き出す。止まらない・・・
「はっ・・・ああっ・・うんっ・・・あっあっあっ・・・」
気持ち・いい・・・
机の上に片足を乗せ、スカートをまくると机のふちに合わせて股間を大きく擦りつけた。
下着が割れ目に沿って深く食い込んでくる。
すでにぐしょぐしょになっていたあそこは机のふちを光らせた。
「ひっ、あっ、あうっ、ああっ、ああっ、んんっうっ・・・・」
指を2本そろえて口の中に入れる。
舌が自然に動き指を絡め舐めまわした。
指を伝って唾液が溢れてきた。
腰の動きが激しくなっていく。
「ふうっ、くちゃ、あ、ああっ、あうっ、あふっ、あ、あ、あっ、ああっ!」
視線の横に顔が見えた。
上気した顔で、指をくわえながら涎を垂らしているいやらしい顔・・・
壁にかかった鏡に映った私の顔だった・・・
『この淫乱女!』
『嫌らしい雌豚』
『この淫乱!スケベ!売女!!』
シンジの罵声が頭に響く。そのたびに背筋に電気が走った。
「あっ、いやぁっ、ああっ、あああああーーーーーっ!」
涙が溢れてくる。
なのに・・・こんなこと言われて悲しいのに・・・腰が止まらない!
私は夢中で股間を机に擦りつけている。
「ああっ、いやっ、ああっ、い、いくっ、・・・だめっ・・・いっちゃうぅっ!」
思いっきり身体をのけぞらして、私は達してしまった。
しばらく硬直していたがやがて体の力が抜け、机の上に崩れ落ちた。
「はあー・・・は、あ・・・あふ・・・うん・・・」
無意識に指をくわえて吸い上げている。
シンジのものを奉仕していた時のように・・・
腰がビクビク痙攣してしばらく止まらなかった・・・
淫乱・・・
シンジに言われた通り・・・
私は淫乱でスケベで・・・虐められて喜ぶ変態・・・
そう思うとまた背筋にゾクソグと電気が走った。
気がつけば、机からぶら下がった状態の足を伝って暖かいものが流れ落ちている。
それはソックスを汚し、フローリングの床に黄色い水溜りを作っていた・・・