※本作品は選択肢形式を採用しており、度々選択肢が出現します。
事故った。
死んだ。
俺に起こった出来事を端的に言ってしまえば、この二言に集約されてしまう。
まず、夕方の視界が悪くなりだす時間帯に、チャリで全力疾走をしていたのがいけなかった。人通りの少ない住宅街、車も来ないだおろうと油断していた俺は、夕方という微妙な時間帯のためかライトを点灯させていなかった乗用車に撥ねられ、宙を舞った。
この時点では、まだ死んではいなかった。確かに怪我はしていたが、せいぜいが骨折。病院でしっかりと治療すれば、ちゃんと完治するレベルだった。
だが、残念な事に跳ね飛ばされた方向が悪かった。
俺はその時の、「あ」という運転手の顔を覚えている。
住宅街は山の上にあり、俺が跳ね飛ばされた先は、ちょうど崖になっていたのだ。
しばしの滞空時間。せいぜいが数秒から十数秒であろうその刹那、世間一般でいう所の「走馬灯」を体験した俺はまあそれなりに楽しく生きた人生を振り返り、コンクリートに頭から打ちつけられて死んだ。
即死だった。
その筈だ。
なのに。
「生まれた……私の、赤ちゃん」
……なんぞ、この状況。
俺は、小さくなって、知らない女性に抱かれていた。
女性、と断言したのは、彼女の声が完全に女性のソレだったからだ。突然の事で俺自身困惑しているのだが、いきなり目が見えなくなった。加えて先ほどから女性に対して声をかけようとしているのだが、それらは言葉としての形を成さず、「あーんあーん」というまるで赤ん坊の泣き声のようになってしまう。
正直言って認めたくはなかったが、この時点で俺は、自分が「赤ん坊」になった事を自覚していた。しかし自覚したからと言って納得できるかと言えばそれはまた別の話であり、俺は「大人が赤ん坊になる」という普通ならまずあり得ない状況にパニックを起こし、まるで子供のように泣き喚いた。いや、実際は子供どころか赤ん坊なのだが……
「赤ちゃん……私がお母さんよ」
そう云うと彼女は再度、泣きわめく俺を抱きしめた。
彼女――俺の母親、という事になるのであろう女性は、赤ん坊の俺を抱きしめて実に嬉しそうだ。正直俺は全然嬉しくもなんともないのだが、赤ん坊になってしまっているのでその不満を口にする事すらできない。出来るのはただただ、本物の赤ん坊のように泣き声をあげるだけだ。
結局、俺はこの日、自分が『異世界に生まれ変わった』のだと理解する事もなく、困惑のままに一日を終えたのだった。
■
さて、十年後だ。
え? 展開が早い? ぶっちゃけこの十年を説明してもつまらんだろう常識的に考えて。
メタな話になるが、エロにそこまで細かい描写はいらねえんだよ。
そんなこんなで十歳。
あの日、この世界に生まれおちてから、もう十年目になる。
因みに今日がその記念すべき十年目だ。所謂誕生日という奴である。
十歳になった俺は、それはもう『お前誰だよ』というレベルの美少年に成長していた。
母さん譲りの美しい金髪。
エメラルドのような碧玉の瞳。
日本ならそっち系の女性のターゲットにされる事間違いなしだ。
そんな俺が暮らしているのは、トリステイン王国ラ・ヴァリエール領のはずれにある、それはそれは小さな村。
そう。俺は『異世界』に生まれ変わったのではなく、『ゼロの使い魔の世界』へと転生したのである。
それが解った時、俺は思わず『貴族じゃねえのかよ』と突っこんでしまった。
だってそうだろう。ゼロ魔転生SSってだいたい貴族に生まれるじゃん。別に原作主要メンバーでなくても良いから、それなりの貴族の子供に生まれてくれれば楽に勝ち組人生を歩めたものを。
最初の方はそんな風に考えた俺だったが、後になって自分がかなり美味しい立場に生まれたという事がわかった。
母さんが、元貴族のメイジだったのである。
と言っても、原作の魔法学院に通えるような特権階級ではなく、領地もない貧乏貴族。それ故にどこぞの大貴族の屋敷に奉公に出て、メイドとして働いていたのだと云う。
そして、そのお屋敷の跡取りと、恋仲になった。
同じ貴族とはいえ、格式が全く違う。二人の仲はすぐさま当主にバレて、母は屋敷を追い出されてしまう。
しかしその時点で既に、母さんのお腹には子供――すなわち俺が宿っていた。両親に迷惑をかける事を嫌がった母さんは一人で生きていく事を選択し、この小さな村へと流れついた。そして、一人で俺を産んだ……
幸いにも母さんは土のラインメイジであり、村人たちはタナボタ的にやってきたこの魔法スキル保有者を歓迎してくれたという。貴族ではないが市井にもメイジは存在しており、そういう風に認識してくれたのだとか。
そんな訳で、俺はそれなりに成長してすぐに、母さんに魔法を教えてくれるように頼みこんだ。
この世界でどんな人生を歩むにしても、魔法を使えるというのは圧倒的なアドバンテージになるからだ。
母さんもそれを解ってくれていたらしく、あっさりと了承。幼い俺に子供の頃使っていたという杖を与え、魔法の手ほどきをしてくれた。
で、調べた結果、俺は土系統のメイジらしかった。
錬金で石を銅に変えた時の衝撃は、今でも忘れられない思い出だ。
杖を渡されたのは、俺が六歳の時。
それから今日に至るまでの四年間、俺は必至で魔法を勉強した。
と言っても、貴族の子供のように魔法だけを勉強していれば良いという訳ではない。平民の子供、いろいろと家の手伝いがあるのである。俺は毎日手伝いを終えると、その後の空き時間を全て魔法の練習に使った。
苦では無かった。
というか、ぶっちゃけ超楽しかった。
土魔法の基本である錬金、これがもう面白いこと面白いこと。
何せその気になればパンを肉に変える事ができるチート魔法。
その呪文を覚えた俺はもうそこかしこでソレを使いまくり、気がつけばレベルもバスバス上がっていた。
若干十歳にして、土のトライアングル。
我ながら天才っすなあ、と思う。
『十歳でトライアングルとかwwwチート乙www』とか言われるかもしれないが、だが待ってほしい。確かに、この世界では十歳でトライアングルというのは天才と呼んで良いレベルだろう。
しかし、しかしだ。その『天才』たちの精神は、子供のソレの筈なのだ。
ぶっちゃけた話、術者の精神力だよりであるこの世界の魔法。大人と子供では当然大人に軍牌が上がる。であるのなら、子供の身体に大人の精神を持ち合わせた俺が、子供に負けるという方が逆に不自然ではなかろうか?
それに加えて、俺は大人の考え方で技術を習ったのだ。感覚で習う子供のソレと違い、理路整然とした大人のソレ。レベルの上がり方もそりゃ違う。
俺に言わせてもらえば、よほど魔法の才能が無い限り転生者ならトライアングルかスクエアになれるだろうと思う。
っていうか俺がその実例だし。
「ハンス。そろそろ帰りましょう」
おっと、母さんが呼んでいる。
俺はパンパンとズボンから土を払うと、母さんの元へと駆けて行った。
時刻は夕方。手伝いを終えた俺は、何時もの様に村はずれの空き地で魔法の練習をしていたのだ。
母さんがメイジだから村人はあまり魔法に対して怯えないが、俺が下手をやって巻き込んでしまわないとも限らない。危険な行為をやらなければならない時は人の迷惑にならない場所で。最低限のエチケットだ。
「ただいま、母さん」
「お帰りなさい、ハンス。もう、誕生日にまで魔法の勉強をしなくたって……」
「良いじゃないか。将来は俺が魔法で母さんに楽をさせてあげるよ」
「またそんな事を言って……」
言葉とは裏腹に、母さんは嬉しそうに笑った。
その仕草が歳不相応に可愛らしく、俺も嬉しくなって彼女に抱きついた。
母さん――苗字を捨てた彼女は、名をエリカという。
思いっきりドイツ系(この世界だとゲルマニア系か?)である。
俺の名前もハンスだし、まあゲルマニアが出自なのだろう。
外見を説明すれば、長い金髪を一房に纏めた美しい女性だ。
ルイズみたいにツンツンした女とは真逆の性格で、非常におっとりとしている。
しかし、俺を一人で産み育てた彼女である。芯の強さは押して知るべし。
オッパイはそこまで大きい訳ではないが、引き締まったスタイルをしており、まさに黄金比とでも言うべき体系をしている。
そんな母さんに抱きついているのだから、当然それらの感触が布一枚を隔てて伝わってくる。
――白状しよう。ちょっとチンチン立った。
何を隠そう――いや、隠す必要も無いのか? この世界での俺のオナペット第一号は母さんである。
親子という関係上、母さんは俺に対してけっこう普通に裸を見せる。年若い人妻(いや、この場合はバツイチになるのか?)の肢体である。興奮するなと言う方がオカシイ。
ああ、因みに俺はオバコンではないぞ? 母さんはなんと、二十四歳だ。
つまり、十四歳の時に俺を産んだ計算になる。
――それを考えると、父親である貴族に対して怒りが湧いてくる。十四歳を孕ませて、しかも屋敷から追い出される母さんをそのまま放置とか。死ねよ糞親父。そして糞爺。
まあ、その糞親父がいなければ、俺はこうして母さんの息子として生まれていなかった訳だが……
「あらあら、どうしたの? 今日は随分と甘えん坊ね」
抱きついたまま考え事していたら、母さんがそんな事を言ってきた。
どことなく嬉しそうな感じだ。
「良いじゃないか。今日は誕生日なんだし」
「ふふ、そうね。いつもあまり甘えてくれないし、お母さん嬉しいわ」
「ん。利害も一致したし、今日は思いっきり甘えるよ」
「ええ、そうして頂戴」
母さんが俺の頭を撫でる。
その手は、多分俺の二つの人生の中でも、トップクラスに温かかった。
家に戻り、いつもより豪勢な食事(と言っても小さな肉が着いたぐらいだが)を食べると、俺は母さんと一緒のベッドに入った。さっきの宣言通り、今日は思い切り甘えまくる予定だ。
平民の朝は早い。オマケにこの世界には夜に楽しむサブカルなんて有る訳もないので、必然的に夜も早くなる。
俺は母さんの腕に抱かれると、明日も魔法の練習を頑張ろうと思いながら、ゆっくりと眠りについた。
■
腕の中で眠る愛しい我が子の寝姿を見て、エリカはほほ笑んだ。普段は大人びているが、こうして無邪気に眠っている姿は親のひいき目を抜きにしても可愛らしい。エリカはこの宝物を、何がなんでも守り抜こうと心に誓った。
しかしそれと同時に、この何よりも大切な存在に真実を伝えていないという事に、エリカの胸が痛む。
エリカはゲルマニアの貴族だった。
自分たちが現在暮らすトリステイン王国の、潜在的な敵国である。
エリカは元々ゲルマニアの弱小貴族の娘であり、領地を持たない彼女は大貴族の屋敷へと奉公に出た。
そして、そこで運命の出会いをする。
時期当主の座を約束された跡取り息子。その少年と、エリカは恋仲になったのである。
二人の恋は燃えあがり、しかしすぐさま引き裂かれる事となる。当主に二人の関係がバレてしまったのだ。
大貴族の跡取りと、弱小貴族の娘。その関係は貴族と平民のソレと変わらない。二人は引き裂かれ、エリカは屋敷を追い出されてしまった。
しかし、その時点で既に、エリカのお腹の中にはハンスが宿っていたのである。
曲りなりにも、跡取り息子の血を引く子供である。その存在がバレたら、きっと奪われてしまう。
そう考えたエリカは国境を越え、ゲルマニア嫌いで有名なラ・ヴァリエール領に逃げ込んだ。
ここなら、ゲルマニアの貴族も好き勝手はできない。事実、この十年間は実に平穏なものだった。
村人たちもよそ者の自分を迎えてくれて、なんとか今日まで生きて来れた。
けれど、エリカは思う。
これがハンスの為になっているのだろうか?
もしエリカと共に暮らしていなかったら、ハンスは大貴族の血を引く者として、現在とは比べ物にならない優雅な暮らしをしていたのではないか?
誕生日に小さな肉を喜んで食べる生活をしなくても済んだのではないか?
そう考えてしまうと、エリカは苦しくてたまらなかった。
自分のエゴで、何よりも大切な愛する息子の人生を奪ってしまった。
そう考えてしまうと、エリカは本当にいまの暮らしが正しいのか、そればかりを考えてしまう。
「……あなた」
そうして苦しくなった時、エリカが縋るのは、記憶の中の愛する人の姿だった。
幼かったエリカ。優しく抱いてくれた、あの温かさ。
「ん……」
伸ばした指が秘所に触れ、思わず声が漏れる。
ハンスは完全に眠っていた。
それを確認すると、エリカは先ほどよりも大胆に指を伸ばした。
「ん…くっ……」
実を云えば、今回が初めてという訳ではない。
たまに……、本当にごく稀にだが、身体がうずいてしょうがない時がある。そういう時エリカは耐えきる事ができず、こうやって一人で自らの身体を慰めていたのだ。
無論、ハンスが寝室に居ない時である。年齢の割にやたらと大人びているハンスは早々に一人部屋を所望し、夜は二人別々の部屋で眠っていた。
故に、自慰行為そのものは初めてではないが、『ハンスの前で』というのは流石にはじめてだった。
愛する息子の前で、秘所をいじる。
「あっ……」
その背徳的な行為に興奮し、思わず声をあげてしまう。
エリカが慌てて確認すると、ハンスはくぅくぅと寝息を立てていた。
安堵するエリカではあったが、それと同時にある事に気がついた。
――あの人の顔に、似てる。
当然と言えば当然である。目の前で寝息を立てる少年は、愛するあの人と自分の子供なのだから。
しかし、意識してしまうともう止まらなかった。
ハァハァと息を荒げながら、エリカは秘所をいじり、ハンスの顔へと自らの顔を近づける。
「……あなたぁ」
違う。この子はあの人ではない。
けれど、けれど――
「――ん、んぅっ」
ハンスとの距離がゼロになり、エリカの唇とハンスの唇が接触する。
息子を愛する人へと見立てて、己を慰める。
そのどうしようもない背徳感が、エリカをコレ以上ないほどに興奮させる。
エリカは口づけを続けたまま、秘所を激しくいじり続けた。
「ん、んん――――っ」
そして、絶頂。
愛する息子の唇を奪ったまま、エリカは絶頂した。
ビクビクと身体が震え、ようやくハンスの唇を離す。
「――ぷはぁ……はぁ……ぁ……」
息も絶え絶えに、エリカは身体の力を抜いた。
いけない、ハンスが起きる前に、着替えなくちゃ。
秘所から洩れた愛液で、エリカの下着はぐちょぐちょだった。このままではハンスに見つかってしまう。
しかし起き上がろうとしても、身体に力が入らない。快感が強すぎて、腰が抜けてしまったのだ。
「……あぁ……私……」
力が入る様になるまで、愛する息子の前で、秘所を濡らしたまま待たなければならない。
それがまたどうにも気持ち良くて、そんな事に快感を感じてしまうエリカは、先ほどの行為を含めて自己嫌悪で泣きそうだった。
■
いや、起きてますよ。
というかもう、エレクチオンしまくりですよ。
何この状況。
俺の誕生日、十歳の俺は久しぶりに母さんと一緒のベッドで眠る事にした。
そしたらベッドに入ってしばらくして、母さんがオナニーし始めた。
しかも最初は親父――かな? を呼んでたのに、最終的には俺にキスしながら逝ったっぽい。
なんじゃそりゃ。
いや、別に悪いとは言いませんよ? というか寧ろバッチコイですハイ。
前にも言ったが、母さんの年齢は二十四。俺としては余裕で大丈夫な年齢だし、母さん自身が美人なので外見的にはまったく問題ない。
加えて、この世界での俺のオナペットは基本的に母さんだ(エロ本もねえからな)。寧ろオナペットの対象が俺の事を思ってオナってくれるというのは、中々どころかかなり興奮する。ぶっちゃけもう俺の股間はギンギンだ。
母さんは、腰が抜けたのか荒い息を繰り返している。
どうやら、俺が目覚めている事に気付いていないらしい。
このまま寝た振りを続ければ、明日からも今日までと同じように生活できるだろう。
さて、この状況、俺はどうすべきか――
選択肢1.
1. 母さんも俺の事を想ってくれてるなら、別に手を出しちゃっても良くね?(近親相姦ルート)
2. 流石に近親相姦はなぁ……(寝たふりルート)
選択肢形式です。
コメント1~5までの間で多かった方の選択肢に進みます。
エロを取るか、それともエロが無い方を取るか。
それは読者であり選択者である皆様の自由です。
無論、コメントする際に無理してどちらかを選ぶ事もありません。
1~5人目で投票がなかった場合、6以降の方に投票権が移ります。
投票が全く無い場合は自動的にエロが少ない方に向かうのでご了承ください。
いろいろとおかしな設定が出てくるかも知れませんが、そこは『こまけぇこたあ良いんだよ』の精神でお願いします。
追記:
1~3のコメントがエロなので、コメントが5まで届いていませんがエロルートに進みます。
っていうか、速い。コメント速い。