恋…… というには少し可笑しな気がした。 彼女、和泉亜子は確かに横島忠夫に親愛的な感情を持っている。 それは彼女が失恋したときのトンでも体験によるものだったけど。 でも、それが恋かと問われたら、亜子は迷わず否定しただろう。 例え相手のナニを胸の谷間に挟んで擦ったり、口に含んでアレコレしたり、はたまた寝ている彼の唇を奪ったりしたり何かしてもだ。 なぜなら、和泉亜子にとって横島忠夫は、どうにも評価が定まらない相手であったから。 仲のいい友人である大河内アキラ、明石裕奈の2人は彼の恋人だ。 それだけじゃない。 亜子が知る限り、神楽坂明日菜、雪広あやか、村上夏美、那波千鶴、宮崎のどか、綾瀬夕映の6人も彼の恋人である。 恐らくだけども、まず間違いなく自分が知る以外にも関係を持ってる女性がいるだろうと確信もしていた。 3枚目な容姿で度を過ぎたスケベにも関わらず、あれでトンデモない女たらしなのだ、横島忠夫は! とは言え、軽蔑はしても嫌悪は出来なかった。 恋人として名を上げた少女達は、亜子にとって友人である。 その中でも最初に上げた2名は親友と言っても過言ではないだろう。 そんな彼女達が、自分以外にも相手が沢山いるのを知っても、彼に対する恋心を捨てようとはしない。 亜子自身も、彼がいい人であることは良く知っていた。 何より、夢は願望の現れという。 見るのだ。彼の夢を。彼と愛し合う夢を。彼に抱かれて悦ぶ夢を。 もっと、もっと! 突いて、嬲って、犯しぬいて!! そう思ってしまう自分がいるのだ。 恋……ではないはず。 でも好意は持っているのだろう。 だから、こうなってもおかしくはないのだ。 彼を、好きになりたいと思っても…… 彼と、恋をしたいと思っても…… だから彼の夢を見る。 だから彼を知りたいのだ。 このままじゃ、心が壊れてしまいそうだから。 そう。 きっと、これが恋の始まりの日だったのだと、後に遠い未来に笑って言って見せた彼女は、ほんのりほっぺが赤かった。 俺が為に鐘よ鳴れ 第8話 亜子SPイベント① 暗闇に慣れた瞳に目映く灯る。 学園都市に光が戻った。 予定の時間よりもずっと速くに。 同時に、目端の利く者には感じていただろう、そら恐ろしいまでの強大な魔力が消失した。 こう消えたということは、エヴァンジェリンがネギに破れた証拠だ。 頑張ったな。そうネギを称賛するとともに、さて、ネギが帰ってくる前にさっさと寝るかと横島は窓から離れた。 アスナとアキラは色々あったからダウン中。 今日の復活はないだろう。 木乃香はそんな2人への癒しの魔法の失敗で不貞寝中である。 彼女本来の魔力でいえば造作もない様にも思えるが、魔法を使ったこと自体が今回初めてだったのだ。 緊張もあったし、無駄に力も入っていた。 なにより、結局魔法を発動させれなかった。 アスナ達の怪我を治せなかったのだ。 いくら才能があるとはいえ、いきなり魔法なんざ使えるわきゃねーし。 横島自身はそう思っていたのだが、意気揚々と初めての魔法に挑んだ木乃香はガックリした。そしてそのまま不貞寝である。 ちなみに2人の怪我は、横島が苦手なヒーリングでしっかり治療済みだ。 最後に裕奈と亜子だが、こちらも完全にダウン中。 半吸血鬼化を性魔術で解いたとはいえ、元がただの中学生。 どうにも身体に残る違和感がぬぐえない。 性魔術とは、粘膜接触による儀式魔術である。 2人は性器同士の接触……いわば挿入こそなかったものの、裕奈はディープキスから性器への愛撫。 亜子は相手の性器への口腔での愛撫により、身体に直接魔力を流され走査されるという内側から犯される感覚に疲れ果ててしまったのだ。 そんな訳で5人の美少女といってもいい可愛いらしい少女達全員が、横島家のリビングに敷かれた布団で静かに眠っていた。 だけども…… 「んぅ? 横島……さん?」 もぞもぞと布団から顔を出し、手で目をごしごししながら寝ぼけた口調で問いかけてくる声。 「起こしちゃったか?」 「ふえ……?」 まだ寝ぼけてるのだろう。 布団から這い出ると、ぽんと彼の胸の中に飛び込んだ。 彼女は夢を見ていた。 彼と手をつないで公園を歩く夢だ。 夢の中で彼女は何度も問いかける。 彼の色々なことを。 だから、聞く。彼女の中の欲求をそのままに。 「聞か、せて……」 「……何をだ?」 「たくさん……」 まき絵に襲われ吸血鬼と化したことや、アスナとアキラの戦い、性魔術のこと、聞きたいことは沢山ある。 でも、 「でも、一番聞きたいんは、横島さんのことや……」 彼女は思う。 自分が知る彼のことを。 神楽坂明日菜と近衛木乃香、それにネギ・スプリングフィールドの実質的な保護者。 女タラシで凄いスケベ。 これだけだ。これだけなのだ! B以上C未満までしてるというのに、これだけしか知らない。 だからエヴァのことも、吸血鬼にされたことも、どうでもいい。 とにかく彼のことを知りたい。 だって、そうじゃないと、彼のことを好きになれない。 「俺の……?」 ちょっと困ったような呟きに、彼の腕の中でコクンと頷く。 そう、腕の中。 ……腕の、なか? ビクンと身体を跳ねさせて、胸板に押し付けてた顔を上げる。 彼の、横島忠夫の顔が見えた。 ちょっと困りながらも女の子を抱きしめる感触に、鼻の下が伸びるのが隠しきれない彼の顔が。 そう認識したら、背中と腰に回る腕の感触がとても生々しい。 これは、夢じゃない。現実や……! 顔に血が上って行くの分かる。 「ど、どうした急に?」 夢心地にほわほわしてたのが、急に顔を真っ赤にさせたのだ。 それは心配するだろう。 横島は吐息がかかる位に顔をよせた。 近い近い近ぃぃいいいいっ!! ついさっきフェラチオしたとは思えない初心さで更に顔を赤くした。 見た目だけなら、とても2枚目とはいえない顔に。 でも、なんでだろう? こうやって見ると、愛嬌があってそれなりに魅力的に見える。 と、いきなり顔をマジマジと見始める。 まるで百面相のように表情をくるくる変える少女に、横島は小首を傾げた。 一体なにがなんだか……まあ、なんの話をするにせよ、この場所じゃ皆を起こしちまう。 そう考え、混乱したままの彼女を連れて、皆が眠るリビングを出た。 茶色いちっちゃな電気が点いてたリビングと違い、夜々中で薄暗くひんやり肌寒い廊下をひたひた歩く。 「あ、あの~」 「ん? どうした?」 「どこ行くんですか?」 「俺の部屋。あのままアソコで騒いだら、みんな起きちゃうだろ」 それに、ネギがいつ帰ってくるか分からない。 あの子はリビングの惨状を見れば、何も言わずとも部屋に戻って勝手に寝るだろう。 そこに起きてる自分が居なければ、だが。 だからさっさと部屋に戻る。例え彼女の件がなくてもだ。 面倒な話は、明日の朝まとめてでいいだろう? なんせ、彼女……和泉亜子と明石裕奈。ことによれば佐々木まき絵にまで魔法バレがあったのだ。 自分のミスで発覚した訳でもなく、特にネギに過失があった訳でもない。 完全に被害者であるはずの自分達が、なんで下手打てば罰則受けそうな事態に陥ってるんだか…… とにかく、こんな面白くない話は、明日の朝以降にしたいもんだ。 と、考えた瞬間、チラリとこの事態を引き起こした元凶への仕返しを思いつくが…… 亜子の体温と柔らかい肌の感触に、どうでもいいやと仕返しについて考えるのを後回しにした。 そうして部屋に行くと聞くなり全身真っ赤に染め上げた亜子の腰に手を回しながら、廊下の先、2つある扉の手前の扉を開ける。 そこは月明かりに照らされた、キングサイズのベッドがある部屋。 むしろ、キングサイズのベッドしかない部屋ともいう。 申し訳なさ程度に、部屋のすみにある机になんか目がいかない。 それぐらいドでかいベッドだ。 そんなベッドを見て、これから先の未来を想像したのだろう目をぐるぐる回してあうあう言う亜子に、横島は心底思うのだ。 俺のことを聞きたいと言う彼女。 ぶっちゃけ、自分語りなんざ酒を飲んで酔っ払うか、ピロートークかのどちらかじゃないとやっとれん。 そうは言っても、中学生に酒の相手をさせるのはどうかと思うし、今さらだけども、ただの少女である亜子に手を出すつもりも『あんまり』なかった。 手でシテもらい、胸でシテもらい、口でもシテもらってはいたけれど。 それに、自分のことを知りたいのだと言ってくれる彼女に、無体なことはしたくない。 まあ、ちょっとだけイタズラしたりはするだろうけど。 わははは、と横島は笑いながら、全身あますとこなく真っ赤にしてる亜子の着てる服、メイド服を脱がしてく。 ゴシック調の下着姿があらわになると、亜子は少し慌てた様子で背中を見られないように隠した。 横島はそんな亜子の可笑しな様子に気づかないフリして彼女を抱き上げ、ベッドの中央にぽすんと寝かせる。 そうしてドギマギ落ち着かない彼女の横に自分の身体を横たえ寝そべった。 「んで、何から話そっか?」 言いながら布団を引き寄せ、2人包まるように被せると、静かに亜子の言葉を待つ。 背中を見られたら……そう思ってた亜子は、 恥ずかしそうに顔の半分を布団で覆い隠すと、おずおずと声を発した。 「え、えーと、まずは年かな?」 「永遠の18才さ」 プッと小さく笑い「ホントは何才やの?」と、すっかり硬さが抜け、実に楽しそう。 「うーん……もうすぐ80くらいか?」 「嘘ばっかついてると、ほんまに怒るよ?」 言葉とは裏腹に、あははと笑う。 そうして次から次へと益体もない、でも彼女にとってはとても重要な質問を繰り返すのだった。 横島さんも魔法使いなん? いんや、ゴーストスイーパーだ。 ゴーストスイーパーってなに? 退魔士みたいなもんだな。 陰陽師とか? あー、俺って実は異世界から来てさー。 えっ? それほんまやの? ああ。 じゃ、じゃあ、いつか帰っちゃうの……? そうだな。 ……みんなを置いて? うんにゃ。着いて来てくれるんなら一緒に連れて帰る。 そ、そっかぁ…… 初めは彼の正体(?) 次に彼が体験したオモシロおっかないお話。 そんな話をどれだけしていたのだろう? 気付けばネギも帰宅済み。 もう、とっくの間に自分の部屋で疲れを癒し眠りについてる。 そして横島の手が、無防備な亜子の胸に伸びた。 なのに、亜子は抵抗しない。 横島の成すがままに胸を弄られ、可愛い喘ぎ声を「あぁん」と小さく上げた。 「はぁぁ……い、いたずらしちゃ……ダメ、や……ぁ……んぅ……きちんと、お話し、し、て……」 亜子は横島を本当にしょうがない人だと思いつつも、気にしないフリして彼の話に耳を傾ける。 横島の行為がだんだん大胆になっていき、ブラをずらされ、直接胸を触られ、搾るように揉まれ、先端を摘ままれ、そうして最後にショーツの中に忍び込んでくる。 くちゅ…… 水音が、驚くほど部屋に響く。 聞こえた。聞こえてしまった。 きっと彼の耳にも。 エッチな娘やと思われたら…… なのに、彼は相変わらず素知らぬふりして、 「んで、とっさに文珠使って冷やしたんだが、俺とマリアは戻れんくてなー。 そのまま大気圏に突入しちまって。そん時のマリアのセリフが、どこに落ちたいですか? なんだぜ」 なんて話しながら、亜子の顔を覗きこむ。 話自体はとても面白いし、先がとっても気になるのだけど、正直それどころじゃなかった。 ショーツの中で蠢く彼の指がくちゅくちゅ止まらない。 亜子の処女洞に指先を埋め、泡が立つほどかき混ぜられる。 恥ずかしさと痺れるような快感に、瞳がうるうると潤んできた。 彼の唇が、そんな亜子のまぶたにチュッとキスをすると、もう、ダメだ。 様々な色が入り交じった感情が爆発し、自分から彼の唇を奪いにいった。 そして亜子の唇が彼の唇に届く寸前、まるで彼女を押し潰すように横島から唇をふさぎにいく。 ギシっとベッドのスプリングが軋み、亜子にとって実は4度目となるキスが激しく、甘く、淫らに、夢中になる。 唇を合わせるだけじゃないキスが、こんなに身体を熱くさせるなんて…… 口の中を生暖かい舌で蹂躙される。 同時に流し込まれる唾液。飲みきれない唾液が唇からこぼれ、頬を汚す。 苦しい…… 息ができない…… なのに、やめてほしくない。 不思議な感情が胸の内から溢れ出て、亜子はその感情が赴くままに両手を横島の髪の毛の中に差し込んだ。 さわさわと撫でるように指を這わせる。 彼の頭を掻き毟りながら、もっと!もっと!と彼の顔を引き寄せた。 そうして更に深く、決して離れぬように唇を密着させる。 夢中になって彼の舌に自分の舌を絡め、彼の唾液を嚥下する。 瞳から涙が溢れ出る。頭が蕩けて自分がなにをしているのか分からない。 この人は、少しでもウチに心をよせてくれるんやろか…… そう蕩けた頭で想いながら、ただの好意だった筈の感情が別の何かに変わっていくのを感じた。 唇がはなれる。 涙でボヤけて見えないはずなのに、どうしてか見える彼の瞳が、とても真剣さを帯びてドキッとする。 もう一度、食むように唇を啄ばまれ、 「なんも抵抗せんなら、最後までいっちまうぞ?」 布団を退けながらそう言われた。 ……こんな時、なんて言えばいいのだろう? というか、こんな節操無しにあげちゃっていいんだろうか? でも……でも、思う。 満足はしてないけど、たくさん話は聞いた。 ……ドキドキした! もっと、もっとお話しを聞きたいと思った! 本当に、本当に楽しかったのだ。 もう、フラレた時みたいに流されて……じゃない。 これから先、彼を思い浮かべるだけで、胸が切なくなるだろう。 でも、いっぱいいるのだ。 自分以外にも彼の周りには女の子が。 自分よりも可愛く、キレイで、美人で…… ウチのような脇役じゃなくって、主役になれるような女の子達が…… そんな中に加わって、ウチも見てもらえるのだろうか? 放っておかれはしないだろうか? そうなるくらいなら、最初から関わらない方が身のためだ。 でも…… 何度めの『でも』だろう? それ『でも』! 好きって言ってほしいと思った。 抱きしめてほしいと思った。 いっぱいキスしてほしいと思った。 だって、きっと、これは、もう、恋 だから。 「好きって言ってください。そしたら、ウチのこと好きにしてもええよ……」 「……好きだ」 「ほんま?」 「ああ」 「アスナよりも」 「アスナの方が好きだな」 「じゃあ、いいんちょよりも?」 「あやかの方が好きだな」 「……それじゃダメや」 「……そっか」 残念そうにそう言った彼の顔は、いつもと違って少し大人に見えた。 胸がキュンとする。 頬にたまった熱が、たまらなく心地好い。 だから身を起こし、自分から彼の唇を啄ばんだ。 チュッと合わさり、そしてすぐにはなれる。 涙が頬を伝い、感情がどうにも昂ぶってとまらない。 「ダメやけど、好きってもう一度言ってくれたら……」 「亜子ちゃんが、好きだ。だってよ、俺はこの世の美女に美少女、ぜーんぶ好きだからなっ!」 プッと笑う。 感情の昂ぶりが冷え、だんだんと冷静さを取り戻してく。 それでも、彼が好きだと思えるのだから、この気持ちは本物だ。 手を彼の背中に回す。 ギュッと抱きついて離れるもんか!と。 そうして言うのだ。 一世一代のセリフを。 「ええよ、ウチを抱いても。でもや! たまにでええから、ウチのこともキチンと見てな?」 「ダメだな」 その言葉に、あの日、あの人にフラレた以上のショックを感じた。 ああ、そうか。ウチは、物語の主人公にはなれへんかったか。 くっ……嗚咽が出そうになるのを堪える。 泣いてたまるか! 泣いてたまるか! と意地をはって。 でも、その必要はなかった。 「たまにじゃなくって、しょっちゅう見てやる。亜子ちゃんが望むだけ、俺が、俺たちは、ずっと一緒だ」 独占欲がない訳じゃない。 この先何度でも嫉妬するだろう。妬み嫉むだろう。 それでも、もういいや…… そう思っちゃった。 静かな家の中。 気絶したままのアスナとアキラと裕奈。不貞寝してる木乃香。ちょっと前に帰ってきたネギ。 みんな寝静まったこの家で、たった2人。この家の中(世界)でたった2人。 「好き……です。ウチは、横島さんのこと、好きや」 瞳に溢れた涙が遂に決壊し、だあっと勢いよく頬を伝って流れ落ちる。 だって、とてもロマンティックに感じてしまったから。 もう、この人のそばを、決して離れはしないのだと、ショーツを脱がされながら亜子は思った。 嗚咽混じりの喘ぎ声を出しながら、そう思ったのだ。 「いつか、アスナよりも、いいんちょよりも、アキラよりも、ゆーなよりも! 誰よりもウチが一番好きやと言わせてみせるからっ」 舞台に上がろう。主人公として、自分の物語の舞台に。 脇役でいいなんて、もう2度と言わないし思わない。 だって、本気だから。負けたく、ないから…… 「ん? 裕奈ちゃんよか、亜子ちゃんの方が断然好きだぞ?」 ……この時、しゃあっ! っとガッツポーズしてしまった亜子を、責められるものは、少なくても彼の周りに居る女性陣には誰も居ない。 「しゃあって言っといてなんやけど、好きに順番つけるんはどーかと思いますよ?」 「そーせんと、万が一の時に困るからな」 冷たく、どこか悲しげに澱んだ暗い笑み。 亜子の心胆が冷え、でも同時に、悦びに震える。 彼の、この底抜けにスケベで明るい男の狂気を触れることが出来たから。 それはホンの一瞬の出来事。だって、すぐに嬉しそうに彼女の身体を攻略し始める。 本人も狂気を出したことに気づいてはいない。 それぐらい一瞬だった。 でも亜子は悦びに震え、ただそれだけで…… 「ひぃあああああああああああああああ」 膣腔から密を多量に吹き出し、ビクビクと痙攣する。 自然界の牝が強い牡を求めるように、そこに欲しくてたまらない。 冷えた心を暖める、彼自身が欲しくて たまらない。 そして、横島も…… ヤルつもりはなかったんだが、そう自嘲しながらも、少女の柔肌を這いずる指の動きを止めるつもりはなかった。 好きだと言って欲しい。 好きです。 そうハッキリ言われて発奮しない男は漢じゃねぇー! それに亜子の反応がとてもいい。 処女であることに疑いは無い。 男に触られるのに慣れてる様子もないし、裕奈みたいにオナニー慣れしてる感じもない。 なのに、だっ! とっても開発されてる感じ方なのだ。 そんな亜子が特に秀でているのは お尻 である。 どこを触れても素直にアンアン甘く囀る亜子だけど、特にお尻に触れたときの反応が凄かった! この子、才能あんなー。 横島が鼻息荒くそう思っても仕方ないくらいに。 尻たぶを軽く揉んだだけで小さく絶頂し、尻の割れ目に指を這わすと蜜壺から潮を噴く。 腸液もいやらしく滲み出て、横島のモノをココにおいでと誘うのだ。 指にねっとり絡まる腸液に、知らずゴクリと生唾を飲み込んだ。 横島はこれ以上ないくらい亜子の尻に夢中になってしまった。 だから亜子に何を聞かれても、素直に答えてしまう。 誰にも見せたくないはずの、心の内に隠しているもう一人の冷たい自分をさらだけしながら。 そんな感じでやっちまった横島だったが、その事実に気づくことない。 なんせ、その横島は横島じゃなかったからだ。 どこまでも追い詰められ、生きる為に創られた彼の一面ではあるのだけども、この平和な場所では余程のことが無い限り大丈夫。 だから横島の本質、スケベ心そのままに、亜子の後ろの穴に指を滑り込ませた。 まるで吸い込まれるように、 「んぁっ! ゆ、指が、ウチのお尻んなかに入って……あっ、ひぃんっ!」 ヌルリと指が半ばで挿入された。 抵抗がまるでない。 この穴は、そんなに簡単な場所じゃないというのに…… 千鶴は色々あって別事情だとして、例えばアスナ、あやか、夏美、アキラ、のどかの5人はアナルセックス経験者である。 この5人は暴走した横島に無理やり後ろを犯された訳だが……そりゃー酷いモノだったらしい。 切れて。 横島の文珠による治療を要したのだから、本当に酷かったのだ。 そして夕映。 彼女は挿入前に念入りに準備を施し、そうしてイタシタ訳だが、それでも切れた。 抜き差ししながらこっそり霊力で治療したのも、今ではいい思い出だ。たぶん…… なのに、亜子のココはと言えば……! 恐ろしいほど絡まるヌメヌメした腸液。 慣れた彼女達の大よそ5倍は滲み出てる。 しかも腸壁の弾力性ときたら、指を曲げて爪を立てても、 「あくっ……! ひ、ひあ……はぁ……んぅ……」 気持ち良さそうによがるだけで、傷一つつけられない。 何という尻力だ……っ! これが伝説の尻穴なのかっ!? 何の訓練も必要とせずに、男のモノをどこまでも呑み込むブラックホール。 ……てっきり都市伝説だとでも思っていたぜ。 しかも、亜子の凄さはそれだけじゃなかった。 抵抗なく指を飲み込むだけじゃなく、後ろの穴をこんなに弄られても嫌がらないのだ。 普通、なかなかそうは出来ない。 横島に全部を捧げても後悔しないと高言しそうなアスナでさえ、本気で嫌がった穴だ。 夕映を除いて他の面々も、横島が暴走さえしなければ、決して許したりしなかったはず。 なのに亜子はいやがらない。抵抗しない。まるで当たり前のように横島の指を受け入れる。 指を一本から二本に増やす。 やはりヌルリと楽に飲み込み、ぬちゃぬちゃ粘る音を響かせる。 「亜子ちゃんがお尻でよがるエロっ娘だったとは……」 秘所からダラダラ愛液をあふれさせ、尻穴からも腸液をダラダラあふれさせる。 誰がなんと言おうとも、彼女がエッチな娘であるのは疑い様がない。天然の、尻穴奴隷となれるエッチな娘だと! 「そ、そんな激しく出し入れされたら……あぁぁっ、んっ、んぁぁ……だ、誰でも、こ、こう、なる……はぁぁう……っ」 でも、亜子は知らない。知らないのだ! 普通、イキナリこの穴でここまで感じられはしないのだと。 そして、自分のアナルが凄まじくいやらしく、何より魅力的なのだと。 連続する絶頂に激しく身体を震わせる亜子は、知らない。 そんな無垢な亜子に、横島はもう我慢が出来そうになかった。 この目の前の、自分を好きだと言ってくれる少女を、自分専用の尻穴奴隷に仕立て上げる。 アスナ達に知られれば、ぶん殴られること間違いなしの欲求を、止められそうにないのだ。 体勢を変えて胡坐をかいた形で座ると、短い間に何度も絶頂し、ぐったりする亜子の身体を持ち上げる。 そうして彼女をクルリと回転させ背中を向けさせると、尻の割れ目に肉棒を沿わせた。 亜子は背中を見られる恐怖よりも、ゾクリと背中が泡立つような快感に溺れてしまう。 気持ちいい。気持ちが良すぎる。 夢の中で彼に抱かれた時よりも、ずっと、ずっと……! 「い、イクっ、また、イっちゃ……んぅうううう……!」 目の前に、『また』 バチバチ星が流れる。 下の唇から、とめどなく蜜が噴いて、膝がかくかくして力が入りそうにない。 恥ずかしくって、でもどうしようもなく気持ちよくって、尻の割れ目を行き来する、熱い塊に貫かれたくって。 横島さんの言うとおりや…… ウチはスケベな娘で……でも、でもだ、きっとこうなったんは横島さんのせいや。 誰にでもこうなるなんて思いたくない。 好きな人にこうされるから、スケベな娘になってしまうんや。 「そうだ! 亜子ちゃんの尻は、俺のピーを挿入されるためにあるんだ!」 きっと、これはタチの悪い洗脳みたいなものだ。 それでも亜子はイイと思った。 こうされる前に、好きだと思ってしまったのだから。 好きな人にそう言われ、そう思ってしまうのなら、別にいい。 「せやったら、い、挿れてみて……横島さんの、おちんちん……」 それでも恥ずかしいのには変わらないから、両手で真っ赤になった顔を覆い隠す。 瞬間。 ぐちゅ、ずるるるん。 膣壁と違い、つるつるした腸内を、横島の肉棒が通り抜けた。 「ほんまに、はっ、はいって、きぃ……! んああああああああああああああああああ……ッ……ああぁ、あ、あ、ひぃ、い、んぅうううっ!」 大きく絶叫したあと、息も絶え絶えに口をぱくぱくさせる。 お尻に感じる圧迫感と痛み。 亜子は痛みに耐えながらお尻の方を見てみた。 彼の影で見えはしなかったが、確かに杭の様なモノがお尻の辺りから生えている。 「痛いか?」 「い、痛い……けどっ、、ふわふわして、気持ち、ぃぃ……」 亜子は、快感自体は知っていた。 横島の文珠のせいで見る、リアルな夢のせいで。 でも、アレはここまで凄くなかった。 ここまで気持ちよくはなかった。 なにより、快感を知ってるつもりで、実はまだ何も知らなかったのだ。 リアルみたいな感じと、リアルに感じるの違い。 穴を拡張され、腸粘膜を擦られながら、彼の鼓動を、息遣いを感じる。 こんなの知らない。 なんて、なんて凄い…… 夢はしょせん夢でしかなく、恐ろしい絶頂感で白ずむ意識が、更なる快感で無理やりに何度も起こされる。 背中の傷を見られるのが気にならない。 ここまでされてるのだから、当然気づいてるだろうに、彼は何も言わない。 言わないで、ただただ犯してくる。舌がはった。傷跡をなぞるように。 ビクッ、身体が跳ね、今まで以上の快感が脳を貫く。 亜子が快感に戦慄いてると、横島もまた同じように凄いと戦慄く。 膣壁と違い、つるりとした腸壁の感触がどこまでもヌメリ絡みつき、何の抵抗もなく横島の肉棒を飲み込んだからだ。 初めてだというのに、こんなにも容易く……! だが、亜子のアナルの締め付けが、決して緩い訳ではなかった。 むしろキツイ! なのにグイグイ奥へと引き込まれる。 このままでは負けてまう! そんな訳にはいかない! 処女の小娘に、この横島忠夫が負けるわけにはいかないのだッ!! 横島は、勢いよく腰を引き抜いて、ズ、グン……ッ! 直腸の壁をカリ先で、入口の肉が幹で擦りぬく。 圧迫され、拡張されてく感じがお尻の奥まで押し寄せ、最後に尻たぶに彼の陰毛がさわさわと撫でる。 「ひぃあああぁあぁぁぁあああああああああああ!!!」 横島は身体が震えた。亜子のあまりのイキっぷりに。 苦しそうに、なのにどこまでも貪欲に横島を後ろの穴で受け止める彼女が、愛おしい。 色の抜けた青みがかった彼女の髪に顔を埋め、悪い男の顔で笑った。 ……これはワイんや! この女の身体に、俺という存在を刻み込み、俺以外に目を向けることない俺だけの女にしてやろう。 そう、笑った。 それは悪い男の顔ではあったが、決して暗いモノではなかった。 むしろ底抜けに明るい、ただのドスケベ野郎の陽気な顔。 そんな横島の心の変化に、亜子は深く貫かれながら感じた。 横島の腕が柔らかい亜子のお腹を包むように抱きしめ、亜子は自分が彼の全てを受け入れたのだと悟ったから。 首をねじり、仰ぎ見るように彼の顔を下から覗くと、頬を紅潮させて微笑んだ。 感極まり、再び涙が瞳からこぼれ落ちるのにも気づかずに、うれしい……と小さく囁く。 彼女のセックス感は、以前2夜連続で見た淫夢で狂い、こうしてアナルを犯されてるのも当たり前としか思えない。 そんな筈はないのに。 処女のまま、こうして後ろの穴だけを犯されるなんて、よほどスケベでどうしようもない男に引っ掛からない限りありえないのに。 これを当たり前だと、愛されてるのだと錯覚してしまう。 だからこそ! 彼女の類い稀なる才能が開花した。 普通なら使われることなく一生を終えるだろう穴を、スケベ一代男に目をつけられてしまうことで。 でも、彼女は自分を不幸だとは思わないし思えない。 お尻の中が一杯になって、その一杯にしてる熱の塊が好きな男のモノだから、とても幸せだと感じるのだ。 だからもう、彼から離れられないとわかってしまった。 「動く、ぞ……!」 そんな彼にお尻を犯されて、 「あ、あ、動いとるっ、ぐぽぐぽって……ひ、ひぃあ、ああぁ……いっ、いっ、いあ……っ!」 彼の動きに合わせて、次第に自分で腰を動かしながら何度も達してしまうような、いやらしい女の子になってしまったのだと。 気持ちよくて、幸せで、死んじゃいそうや…… そんな亜子だ。 横島から見ても当然痛そうにしていないし、苦しそうにしてるのも、感じすぎて困惑してるようにしか見えない。 この娘は本当に大丈夫だ。 ずっ、ぬぶぶっ、ずずっ、ぬぬぬぬぅ…… 奥まで押し入れた肉棒を、アナルから抜け落ちる限界まで引き抜く。 「んああああっ、ら、らめぇ……っ! おしりっ、きもち……いっ、あっ!」 巻き込まれ拡張された部分が戻り、それでも内側の肉をめくりながらカリを入口に引っ掛け止める。 そして今度は亜子の自重を使って、ずぶずぶと再び奥まで挿入していく。 「やぁん!」 またもや限界まで拡張されゆく快感に、亜子のヴァギナから蜜が止め処なく溢れ出す。 そしてもう一度抜かれ、また挿入され、 ぐちゅん、ぐちゅん、ぐちゅん、ぱちゅんっ!! 淫らな音を立てながら、終わらない、終わらない…… 頭にもやがかかり、もう何度達してしまったのか分からない。 亜子が分かるのは、横島の激しい息遣いと、熱い塊の感触だけだから…… 「こ、こわれる……っ! ウチ、こわれ……あっ、あ、あぁぁ────ッ!!」 亜子が高みに達したと同時に、横島は勢いよく肉棒を彼女の中から引き抜き、ぶっしゃぁあああああああっっ!! 大量の精の迸りを放出した。 体力尽き果てた亜子が見たのは、亜子の背中の傷目掛けて沢山射精したことで満足した横島の顔。 「傷……ウチのこと、気持ち悪いって思わんへんの……?」 疲労困憊の中、それでも必死に紡がれた言葉。 横島はしばし悩み、 「傷、消してやろうか?」 傷跡にぶっかけた精液を、必要以上に塗りたくりながらそう言った。 敏感な傷跡に塗りたくられる精液の感触。 疲れ果て、もう喘ぐ体力さえ残されていないはずの亜子が、それでも甲高い嬌声をあげた。 アナルを犯される時と同じくらい……いいや、それ以上の快感が身体を走ったからだ。 も、もうダメ……これ以上されたら死んでしまう。 なのに彼は、 「でもな、俺はこんな傷は気にならんぞ?」 そう言いながら、今度は肉棒を直接擦りつけてきた。 精液塗れの傷跡に、ゴリゴリと擦られる感触は、どうにも我慢できそうにない。 「ひっ、あっ、あっ、あぁっ、ら、らめぇっっ! い、いやや! こんなんでイキたく、ないっ……やぁ、やら、やら、やらぁぁぁっっっ!」 亜子の全身を異質な絶頂が走り抜ける。 まるで傷跡が性感帯になったような激しい絶頂。 「いっ、イクッ! そんなトコでイってまうーーーッ!!」 同時に、彼の肉棒からおびただしい精液が射精され、傷跡と言わず背中全体を、 首筋からうなじを、そして髪の毛に至るまで白濁塗れにされ、もう一度、この日最後の絶頂をしてしまう。 「んくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅううううううううううっっ!!!」 仰け反るようにしてイってしまった亜子は、仰け反った先に待ち構えていた横島に唇を囚われた。 大きくイってしまい、大量の酸素を欲する亜子なのに、喉を通るのは彼の吐息と熱い唾液。 軽い酸欠状態になりながらビクビク身体を痙攣させ、意識が白ずんでいく。 背中が灼ける。ウチの醜い傷が、横島さんの精液で灼かれて、熱い…… そんな中、横島の言葉で更に熱く、どうしようもない程に熱く…… 「さて、2回目に行くとするか」 「ひぃっ!?」 悲鳴を上げる。 「も、もうダメや! お願い! やめてっ!」 ずちゅり、雁が亜子の腸壁を掻き削りながら、ズルズルと奥へと挿入される。 「あぐっ!? んあっ、はぁぁぁ……っ!」 再びアナルを貫かれる快感に、亜子はとうとう意識を手放した。 背中の傷を気にしないと言う彼に、最後の一遍まで心を奪われながら………… 後書き どうでもいいことだが、後ろの穴レベルw順。 亜子>千鶴>夕映≧アスナ=あやか=夏美=のどか=アキラ 木乃香と裕奈はアナル処女。もちろん、タマモ、シロ、愛子といったGSメンバーもそこだけは処女w