過ちが 暗黒から魔物を呼び出した 世界が闇を包み 暗黒の中で人は息絶え 王国は滅んだ だが 暗黒と戦うために光は集まった 人は立ちあがった その手に剣を持ち エルフは立ちあがった 輝ける森の奥から 弓を取って ドワーフは立ちあがった つち打つその手に斧を持ち代え 光はまとまり希望の太陽となった 太陽は暗黒を切り裂き 勝利した 森で 山で 平野で そして海で 空で 闇の魔物は自らのすみかに逃げ帰った そこは魔物の聖なる地 世界で最も深き迷宮 その奥に異界への扉はあり 魔神の王が暗黒の玉座につき 邪悪なる右手を上げて 呪いを世界に送っていた 選ばれし百人の英雄たち その暗き死の迷宮に挑む あまたの英雄たちは 暗黒の地で闇と戦い そして冷たき躯となった それでも 光は迷宮の奥底までを照らし出した 七人の英雄が魔神に挑み 世界は救われた 一人は騎士 白き鎧をまとい 聖剣を手にしたヴァリスの王 ファーン 一人は戦士 魔神を打ち取り そして心を魔神に奪われた暗黒皇帝 ベルド 一人はドワーフ 失われし石の王国の最後の王 フレーべ 一人は魔術師 世界の知識を知る 大賢者 ウォート 一人は神官 大地の法を守る 清きマーファの神官 ニース 一人は道化師 ロードスに笑顔を取り戻す風来人 タダオ そして最後の一人は無口な魔法戦士 名前も告げず去っていった光の使徒 かくして光は戻り 闇は去る 「カーラの言葉ではないが、まったく厄介なことだ。しかも今度はベルドもファーンもあのバカも、それにおまえさんまでおらん」 「代わりに新たな勇者が立ち上がりましょう。わたしは、ロードスの未来を憂いてはおりません。 いかなる困難、いかなる災厄が訪れようと、ロードスの民は必ず勝利します。わたしは、そのことを確信しているのです」 年老い、全ての生命力を使い果たしたニースは、最期の言葉を口にすると安堵の息を吐き、フレーべに支えられ、再び背中をベッドに戻した。 それから、ゆっくりとまぶたを閉じた。いや、閉じようとしたのだが…… 「うぉら筋肉ジジイっ! 俺の女にエロい手で触れんじゃねーっ!!」 ハッと大きく、目を見開いた。 あの日、初めて会った時のまま若い姿の彼は、フレーべを蹴り飛ばすや否や、シッシっと手で追い払う。 フレーべと、そしてウォートは、数瞬茫然としたあと、思い出したように大声で笑いだす。 ニースもつられるようにクスリと笑うと、本当に嬉しそうに相好を崩した。 そんなニースに、フレーベとウォートは、目を優しく細めると、無言で部屋から出ていく。 これが2人がニースにできる最後のことだろう。 愛する者と、2人きりで愛を語り合う。 とても簡単なことだ。 でも、2人には許されなかったことだ。 だから、最期だけでも…… 「ひさしぶりですね」 本当に嬉しそうな声色でそう言ったニースは、だけども、少しだけ顔をうつむかせる。 「いつまでも若いアナタと違って、私はこんなにも年老いてしまったわ……」 今の自分に恥じ入る訳ではないけれど、好きな男には、自分が最も美しかった頃の姿を覚えていてもらいたい。 そう思えたことに驚きと、少しだけの喜びを感じたニースは、そんな自分をほろ苦く笑った。 「アホなこというな。初めて会った時より、ずっと美人じゃねーか」 横島の言葉に、うっすら頬を染める。 横島は、そんなニースに手を伸ばすと、優しく髪を梳き、そして数十年ぶりに彼女を抱きしめ、唇の味を堪能した。 ……どれだけそうしていたのだろう。 自然と2人はかつてのように……いや、位置はまったくの逆か? ニースは横島の膝の上で、甘えるように横になっていた。 そして、震える手を伸ばす。 横島は、その手を掴み、優しく微笑む。 これから、彼女は最期の言葉を言うのだろう。 横島は哀しみを押し隠し、彼女の紡ぐ言葉を、一言残らず脳裏に焼きつけようと耳をこらす。 「お願いしても、いいかしら……」 「なんだ?」 「孫娘をお願い。あの娘は、『この世界』で幸福になるのが難しい娘……だから、アナタの世界に……」 「ま、まごだってーっ!? ワイという者がありながら……」 「ふふ、で、どうかしら?」 「あ、ああ。だいじょぶ。うん、だいじょぶ……」 「本当はね、その母親の方を頼みたかったのだけれど……アナタは、会いに来てくれなかったから……」 「うっ!? す、すま……」 「ふふ、謝らないで? これは、私のわがままなのよ?」 「お、おうっ」 「そして、最後にもう一つ、いいかしら?」 「ん……」 「ロードスに、笑顔を、お願い。あの時みたいに、えがお……」 「分かった。よく分からんが、分かったよ、ニース。俺に、この横島忠夫に任せとけって!」 「ああ、安心した……これで、ゆっくり、と、ねむ、れ……る……」 「おやすみ、ニース……」 「おやす……み、なさ……い、タダ、オ……」 星が、落ちた。 この日、マーファの愛娘とまで呼ばれた偉大な司祭は、愛する男の膝の上でこの世を去ったのだ。 彼女の幸せそうな死に顔は、だがしかし、ロードスを守護する力が失われてしまったのだと、彼女の娘婿には感じられてしかたなかった。 が、彼女は、このロードスに、まばゆいばかりの光を残した。 例え闇に堕ちても、再び笑顔と言う名の火を灯す。そんなワイルド・カードな光を…… ロードスの民は、一年後に、再びそれを知る。 ヨコアス外伝 ロードス島戦記Y(仮) 道化師再び くろのこけし「なに?ニース(小)が消えただと!? よし、ならOVA版だ」 はいえろふ「触手ぷれいとかないでしょうね……?」 えろふ好き「OVAなら俺が主人公ww」 ふこうおう「俺の成長と活躍する場面が……不幸だ……」 YOKOSHIMA「カーディス?美人は全部おれんじゃーっ!」 はかいしん「美人っ!? ふ、ふんっ! あんたなんて好きでもなんでもないんだからねっ!」 しょーねんこーてー「あれ?おれの輪廻転生な力とかなくなったんですけど?」 そーどますたー「マーモがふつうになって、もれの国SUGEEEEE」 各国のおうさま「m9(^Д^)ぷぎゃー 小説版じゃねーからマーモお前のもんにならんしww」 あしゅらまん「もれはくりすたにあ行ってしあわせなるんだっ」 しんおーばるさん「……ぷっ」 こんなかんじなものがたりが、いま…… 嘘企画だし始まんない(なれーしょん@永井一郎) 後書き これ、エイプリルフール時に投下された嘘企画です。 当然、続きません。 今回のメインは実はこれ↓ ノクターンノベルズ様にて、新話の更新ありです。 総合pt1500突破記念企画 ヨコアスR 逆行大作戦!! ④ 再び始まるあの熱かった日々、その序章 ヒロインは……六道冥子 以上ですw