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No.7038の一覧
[0] リリカル in wonder Ⅱ【完結】[角煮](2010/05/11 14:32)
[1] カウントダウン5[角煮](2009/03/07 02:30)
[2] カウントダウン4[角煮](2009/03/12 10:38)
[3] カウントダウン3 前編[角煮](2009/03/30 21:47)
[4] カウントダウン3 後編[角煮](2009/03/30 21:49)
[5] カウントダウン2[角煮](2009/03/30 21:46)
[6] カウントダウン1[角煮](2009/04/25 13:06)
[7] カウントダウン0 前編[角煮](2009/05/06 20:21)
[8] カウントダウン0 後編[角煮](2009/05/06 20:23)
[9] sts 一話[角煮](2009/05/06 20:33)
[10] sts 二話[角煮](2009/05/20 12:15)
[11] 閑話sts[角煮](2009/05/20 12:15)
[12] sts 三話[角煮](2009/08/05 20:29)
[13] sts 四話[角煮](2009/08/05 20:30)
[14] sts 五話[角煮](2009/08/05 20:27)
[15] sts 六話[角煮](2009/08/09 11:48)
[16] sts 七話[角煮](2009/08/28 21:59)
[17] sts 八話[角煮](2009/08/20 21:57)
[18] sts 九話 上[角煮](2009/08/28 21:57)
[19] sts 九話 下[角煮](2009/09/09 22:36)
[20] 閑話sts 2[角煮](2009/09/09 22:37)
[21] sts 十話 上[角煮](2009/09/15 22:59)
[22] sts 十話 下[角煮](2009/09/25 02:59)
[23] sts 十一話[角煮](2009/09/25 03:00)
[24] sts 十二話[角煮](2009/09/29 23:10)
[25] sts 十三話[角煮](2009/10/17 01:52)
[26] sts 十四話[角煮](2009/10/17 01:52)
[27] sts 十五話 上[角煮](2009/10/17 01:51)
[28] sts 十五話 中[角煮](2009/10/21 04:15)
[29] sts 十五話 下[角煮](2009/11/02 03:53)
[30] sts 十六話 上[角煮](2009/11/10 13:43)
[31] sts 十六話 中[角煮](2009/11/19 23:28)
[32] sts 十六話 下[角煮](2009/11/27 22:58)
[33] ENDフラグ はやて[角煮](2009/12/01 23:24)
[34] ENDフラグ チンク[角煮](2009/12/15 00:21)
[35] ENDフラグ なのは[角煮](2010/01/15 15:13)
[36] ENDフラグ フェイト[角煮](2010/01/15 15:13)
[37] sts 十七話[角煮](2010/01/08 19:40)
[38] sts 十八話[角煮](2010/01/15 15:14)
[39] sts 十九話[角煮](2010/01/21 20:26)
[40] 幕間[角煮](2010/02/03 21:17)
[41] sts 二十話 加筆 修正[角煮](2010/02/03 21:18)
[42] sts 二十一話[角煮](2010/03/10 23:25)
[43] sts 二十二話[角煮](2010/03/11 19:00)
[44] sts 二十三話[角煮](2010/03/12 17:41)
[45] sts 二十四話[角煮](2010/03/13 18:23)
[46] エピローグ[角煮](2010/03/14 20:37)
[47] 後日談1 はやて[角煮](2010/03/18 20:44)
[48] はやてEND[角煮](2010/04/18 01:40)
[49] 後日談1 フェイト[角煮](2010/03/26 23:14)
[50] 後日談2 フェイト[角煮](2010/03/26 23:14)
[51] フェイトEND[角煮](2010/03/26 23:15)
[53] 後日談1 なのは[角煮](2010/04/19 01:27)
[54] 後日談2 なのは[角煮](2010/04/18 22:42)
[55] なのはEND?[角煮](2010/04/23 23:33)
[56] 後日談1 チンク[角煮](2010/04/23 23:33)
[57] 後日談2 チンク[角煮](2010/04/23 23:34)
[58] 後日談3 チンク[角煮](2010/04/23 23:34)
[59] チンクEND[角煮](2010/04/23 23:35)
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[7038] 閑話sts 2
Name: 角煮◆904d8c10 ID:4dc5c200 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/09/09 22:37


「ニンジンいらないです!」

「そおい!」

ごしゃあ!

「……あう」

トレーへ山盛りにされたニンジンを見て、涙目になるキャロ。
こんな量、いくらなんでも処理しきれない。エリオに食べて貰うにしたって多すぎる。

とぼとぼとテーブルに向かうキャロ。
流石にティアナとエリオも、山盛りのボイルキャロットに唖然としていた。

「キャロ……どうしたのそれ」

「うう……いらないって云ったら、山盛りにされました……」

「もう罰ゲームの一種でしょう、それは」

というティアナだが、今のキャロには反応するだけの気力がなかった。
フォークでニンジンを突き刺し、口に運ぼうとする――が、匂いに耐えきれなくなったのか、皿に戻す。

「にしても、ここの食堂で働いている人って変わってるわよねぇ」

「うう……そうなんですか?」

なんとかフリードに食べて貰おうと交渉するキャロ。しかし、肉にしか興味のないドラゴンはそっぽを向いている。

「ほら、見てみなさいよ」

と、云われてキャロはカウンターへと視線を向ける。

「すみません。ミルクと食い物。それと、調味料をありったけ……」

「そおい!」

「……どうも」

とぼとぼと歩いていく局員。二つ持ったトレーの片方には、調味料が並んでいたり。

「……何に使うんでしょうか」

「というか、そおい、で意思疎通が取れてる不思議に気付きなさいよ……。
 あ、部隊長」

列の中にエスティマの姿を見つけて、目で追うティアナ。

「あ、少なめでお願いします」

「そおい!」

「……いや、あの、少なめで」

「そおい!」

「……いや、あの、多い! 多いってこれ!」

「そおおおおい!」

「人の話を聞いてくださいよ!」

エスティマ、意志の疎通が取れないことに肩を落としてテーブルへと向かう。
優秀なバックヤードスタッフ……? と背中が語っていた。

ところがどっこい。

「あ、お肉いりませんからー!」

「そおい!」

「もっと少なくて良いですよー!」

「そおい!」

「Motto Motto!!」

「そおおおおおおい!」

置いたらテーブルの足が折れるんじゃね? と思わずにはいられない量の食事を持ったスバルが、やってくる。
表情はご満悦。呆れ顔の三人を見て、不思議そうに首を傾げた。

「どしたの?」

「いやうん……そうよね。そういう使い方が正しいわよね」

「あはは、天の邪鬼だからねあのおばさん」

といいながら、物凄い勢いで料理を消費するスバル。
その光景から目を逸らしつつ、ティアナはキャロの方を見てみる。
するとどうでしょう。そこには、ニンジンを食べ尽くしたキャロの姿が――!

あるわけがなく、青い顔をしたエリオがテーブルに突っ伏していた。

「もう……しばらくニンジンはいりません」

「でしょうね」




















夜も更け、クラナガンの街並みが煌々と輝く時間。
六課隊舎から続く訓練場に四つの人影があった。

エスティマ、はやて、なのは、シスター・シャッハ。
それぞれ手に持っているのは、ようやく完成した新人たちのデバイス。

それのテストを行うために、四人はここにいるのだ。

「じゃあ、変な癖を付けると悪いからAIは切って」

「了解」

そうして、四人はセットアップを行う。

クロスミラージュはなのはが。
マッハキャリバーはシャッハが。
ケリュケイオンははやてが。
強化されたS2U。S2U・ストラーダは、エスティマが持っている。

「うん。じゃあ、軽いテストはシャーリーがやってくれたから、私たちは実戦テストをやろう。
 それじゃあ、今ダミーを……」

そこまで云って、なのはは言葉を句切る。
なんだかエスティマが呆れたような顔をしていたからだ。

「何? エスティマくん」

「なのは」

「うん」

「その歳でそのバリアジャケットは、どうかと思うんだ」

「そういうエスティマくんだって、短パンはどうかと思う」

「……うるさい」

「まーまー、二人とも落ち着いて」

「あ、あの、私は放置でしょうか?」

そう。四人は新人たちが着用するバリアジャケットを装着している。
エスティマが云うようになのはの格好は非常にアレだが、エスティマもエスティマで酷い。

一番酷いのは年齢不詳のシスターだが、誰もそれには触れなかった。

「借り物のバリアジャケットなんやから、そんなこと気にしたらあかんて」

「……はやてちゃんは良いよね。魔法少女っぽい格好で」

「いや、なのは。魔法少女ってのには語弊があるだろ」

「ひどっ!? っていうか普段の自分のバリアジャケット見てからそういうこと云って、二人とも!」

「……え、何か問題あるの?」

「ある……かな?」

「あの……私は?」

センスがズレてる。え、私が悪いの? と焦るはやて。
そんな彼女を放って、視線をぶつけ合うエスティマとなのは。そして蚊帳の外であるシスター。

「ともかく……人のバリアジャケットにケチつけるのって、趣味悪いよエスティマくん」

「悪くて結構。ティアナならともかく、お前にそれは似合わないだろ」

「……そう。はやてちゃん、シャッハさん。メニュー変更。
 機能テストを兼ねてちょっと模擬戦するよー」

えぇー、といった顔をするはやてと、乗り気のエスティマとなのは。
そして、くつくつと一人で笑うシスター。
結局おっぱじめやがったので、つき合う羽目になる。

が、

『シスターが、掴まえて! シスターが、画面端! (バリア)バースト読んで、まだ入る!
 シスターが……シスターが、近づいて……! シスターが決めたあああああああ!』

ご覧の有り様だよ、っといった感じに。

歳とバリアジャケットに触れてはいけません。




















フェイト・T・スクライアは、六課の寮を管理する者の一人である。
嘱託として呼ばれる時以外は、基本的に隊舎とは別にある寮の掃除などをやっている、のだが――

男子寮の一室に、そろりそろりと侵入するフェイト。
お邪魔しまーす、と声を上げてみるも、返事はない。

そして周りを見回す。ここはエスティマの部屋である。
どんなものかと見て――あまりの放置っぷりに、フェイトは頭を抑えた。

「……兄さん」

引っ越ししてきた時のままであろうダンボールが放置された空間。
寝床だけは綺麗なものの、それ以外は倉庫としか云いようがない。

しょうがないなぁ、とため息を吐いて、フェイトは兄の部屋を掃除する。
放置されっぱなしだった本棚を組み立て、ダンボールからひょいひょいと本を取り出しては収める。

それが終わると、今度は衣類の番。

「……わ、大きい。兄さん、こんなに背が伸びてたんだ」

手に持ったTシャツを自分の身体に合わせて、驚くフェイト。
大人になったんだなぁ、と思いながら発掘作業をしていると、手が止まる。

「……こ、これは」

えっちい本だ……。
ガガーン、とショックを受けるフェイト。
兄さんに限ってそんな……などと思う彼女は、そこら辺の情緒が間違いなく育っていません。

「えっちなのはいけないと思うんだ、バルディッシュ」

『……』

いや、この歳になったら流石に良いじゃないの、と思うも、言葉を返さないバルディッシュ。
それを肯定と取ったのか、フェイトは小さく頷いて写真集をゴミ袋へ。

「まだ他のがあるかもしれない。寮の風紀を取り締まるのも、寮母さんの役目だよね」

『……』

それはちょっと過大解釈しすぎなんじゃないかなぁ、と思うも、返事をしないバルディッシュ。
またも肯定と受け取ったのか、腕まくりをするフェイト。

その後、ガサ入れを続行したり、疲れたから兄のベッドで昼寝をしたり、兄の服を身体に当てて一人ファッションショーをしたり。
そして夕方頃になったら、エスティマの部屋は見事に生活空間となっていた。

「完璧だね、バルディッシュ」

『……sir』

綺麗になったし良いんじゃないかなぁ、色々と捨てられたけど。
そんなことを思うバルディッシュは、真剣にブラコンのマスターにどう接すれば良いのか悩んでいた。

一方その頃、

「ああ、ヴァイスさん? もうそろそろ預かっていた本、返しても良いですか?」

『おう、すまねぇなエスティマ。ようやくラグナが帰ってくれてよ』

「まぁ、妹にそういうのが見つかるのは、なんとも気まずいですからねぇ。
 っていうか、本とか場所取るでしょうに。データにしたらどうです?」

『動画派のテメェとは、きっと未来永劫相容れないな』

などと会話をする二人は、まさか預けていた物、預かっていた物が灰になっているとは知らず。
「俺の魂ガー!」とヴァイスが絶叫するのはまた別の話。





















「ソープに行くぞっ!」

と、叫び声を上げるヴァイス・グランセニック。
一人で盛り上がっているソレを余所に、酷く乾いた視線をエスティマとユーノは送っていた。

というか、ここではないどこか、というか、泣き虫小僧的な世界でも似たようなことを云っていた気がするのは気のせいか。
許可は取ってあります、はい。

「おいおいお前ら、今日は給料日だろうが! そんなテンションでどうする!」

「エスティ、給料の使い道は?」

「んー、気に入ってるメーカーが新しいデバイスのパーツを出したから、それかなぁ。
 あとは貯金か。ユーノは?」

「僕も欲しい本買ったら、貯金だなぁ」

「無視すんなよ!」

ダンダン、とテーブルを叩くヴァイスを迷惑そうに見る二人。
というか、六課の喫煙所で叫んで良い話じゃない。

「ヴァイスさん、モラルがないですよモラルが」

「まだ通常業務時間終わってないですから」

「細けぇこたぁ良いんだよ!」

と、豪快に腕を上げて話題を吹っ飛ばすヴァイス。
それに対して、どうしてくれよう、無理じゃない? と念話を交わすエスティマとユーノだった。

「大体だな。お前ら、色々と人生損してるんだって!」

「損っスか」

「おう。仕事を言い訳にして青春潰す人生は、なんとも惜しいと思わねーか?
 素材は良いんだから、それをもっと生かせよ」

「と、云われてもなぁ」

「……ねぇ。ソープと青春は繋がりませんよヴァイスさん」

「そんなことはねぇ! そこから広がる――!」

と、ヴァイスが反論&熱弁を振るおうとすると、

「なんや、面白い話をしてるみたいやね」

「アタシたちも入れて貰おうか」

背後から聞こえた声に、エスティマとユーノが凍りついた。
ギギ、と錆びついた調子で首を回してみれば、そこにいたのは、はやてとアルフ。

「……悪ぃ、二人とも。用事を思い出したからもう行くわ」

「ちょ……!」

「で、エスティマくん。詳しく話を聞かせて欲しいなぁ」

「ユーノ。アタシも聞きたいねぇ」

動けジ・O、なぜ動かん! とばかりに硬直する二人。そうしている内にヴァイスは逃げてしまう。
あとで潰す、と心に誓いながらもこの場からどうやって逃げ出そうかと考える二人。

『おいユーノ、どうするこれ。というか、なんでアルフが怒ってる風味なんだよ!』

『そっちこそ、八神さんのプレッシャーがなんかヤバイんだけど。怒らせるようなことしたの!?』

心当たりはない、と頷く二人は色々と駄目人間。
しかし非はないと思いつつも、上手いこと弁解の言葉が浮かんでこない辺りは実にらしい。

「で、ソープがどうしたん?」

「あ、あはは……いやぁ、ヴァイスさんがこの間行ったって話をだね」

「へー。アタシには、これから行こうって風に聞こえたんだがねぇ」

「誤解だよ!」

しかし向けられるのは白い視線。
なんでこんなに息が合っているのだろう、この二人。

どうしよう、と考えるエスティマ。男なんだし別に普通のことじゃないか、と開き直りたいけれど、第六感が止めとけと叫んでいる気がする。
一方ユーノは、ソープという単語を使って聞き間違いという方向に持っていこうと、その頭脳を無駄に回転させている。

が、二人の慌てっぷりを見て満足したのか、はやてとアルフはクスクスと笑う。
遊ばれていたのか、と燃え尽きそうな男二人。






「……ま、それはそれとして」

「……本当に行ってたら、どうしていたか」

「なんや、悔しいからなぁ」

「本当にねぇ」

苦笑する二人であった。





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