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No.35536の一覧
[0] 【チラ裏より】Muv-Luv Alternative Change The World[maeve](2016/05/06 12:09)
[1] §01 2001,10,22(Mon) 08:00 白銀家武自室[maeve](2012/10/20 17:45)
[2] §02 2001,10,22(Mon) 08:35 白銀家武自室 考察 3周目[maeve](2013/05/15 19:59)
[3] §03 2001,10,22(Mon) 13:00 白銀家武自室 考察 BETA世界[maeve](2012/10/20 17:46)
[4] §04 2001,10,22(Mon) 20:00 横浜基地面会室 接触[maeve](2012/12/12 17:12)
[5] §05 2001,10,22(Mon) 21:00 B19夕呼執務室 交渉[maeve](2012/12/06 20:40)
[6] §06 2001,10,22(Mon) 21:30 B19夕呼執務室 対価[maeve](2012/10/20 17:47)
[7] §07 2001,10,22(Mon) 22:00 B19夕呼執務室 考察 鑑純夏[maeve](2012/10/20 17:47)
[8] §08 2001,10,22(Mon) 22:30 B19夕呼執務室 考察 分岐世界[maeve](2012/10/20 17:47)
[9] §09 2001,10,22(Mon) 23:00 B19シリンダールーム[maeve](2012/10/20 17:48)
[10] §10 2001,10,23(Tue) 08:00 B19夕呼執務室[maeve](2012/12/06 21:12)
[11] §11 2001,10,23(Tue) 09:15 シミュレータルーム 考察 BETA戦[maeve](2013/01/19 17:36)
[12] §12 2001,10,23(Tue) 10:00 シミュレータルーム 考察 ハイヴ戦[maeve](2015/02/08 11:03)
[13] §13 2001,10,23(Tue) 11:00 B19夕呼執務室[maeve](2015/01/13 23:23)
[14] §14 2001,10,23(Tue) 12:20 PX それぞれの再会[maeve](2012/12/16 23:01)
[15] §15 2001,10,23(Tue) 13:00 教室[maeve](2012/12/06 00:01)
[16] §16 2001,10,23(Tue) 13:50 ブリーフィングルーム[maeve](2013/05/15 20:03)
[17] §17 2001,10,23(Tue) 18:30 シミュレータルーム[maeve](2015/03/06 21:04)
[18] §18 2001,10,23(Tue) 22:00 B15白銀武個室[maeve](2015/06/19 19:23)
[19] §19 2001,10,23(Tue) 23:10 B19夕呼執務室 考察 因果特異体[maeve](2012/10/20 17:51)
[20] §20 2001,10,24(Wed) 09:00 B05医療センター Op.Milkyway[maeve](2015/02/08 11:06)
[21] §21 2001,10,24(Wed) 10:00 シミュレータルーム 考察 XM3[maeve](2012/12/06 21:17)
[22] §22 2001,10,24(Wed) 13:00 横浜某所 遺産[maeve](2012/11/10 07:00)
[23] §23 2001,10,24(Wed) 21:00 B19夕呼執務室[maeve](2015/01/13 23:30)
[24] §24 2001,10,24(Wed) 22:00 B19シリンダールーム 暴露(改稿)[maeve](2013/04/04 22:05)
[25] §25 2001,10,24(Wed) 23:00 B19シリンダールーム 覚醒[maeve](2013/04/08 22:10)
[26] §26 2001,10,25(Thu) 10:00 帝都城 悠陽執務室[maeve](2016/05/06 11:58)
[27] §27 2001,10,26(Fri) 22:00 B19夕呼執務室[maeve](2016/05/06 12:35)
[28] §28 2001,10,27(Sat) 09:45 帝都浜離宮[maeve](2015/01/23 23:22)
[29] §29 2001,10,27(Sat) 11:00 帝都浜離宮茶室[maeve](2015/02/08 10:15)
[30] §30 2001,10,27(Sat) 12:45 帝都浜離宮 回想(改稿)[maeve](2012/12/16 18:30)
[31] §31 2001,10,27(Sat) 14:00 帝都城第2演武場[maeve](2015/01/23 23:26)
[32] §32 2001,10,27(Sat) 15:00 帝都城第2演武場管制棟[maeve](2016/05/06 11:59)
[33] §33 2001,10,27(Sat) 16:00 帝都浜離宮[maeve](2015/01/23 23:31)
[34] §34 2001,10,28(Sun) 10:00 帝都城第2演武場講堂 初期教導[maeve](2016/05/06 12:00)
[36] §35 2001,10,28(Sun) 13:00 帝都城来賓室[maeve](2016/05/06 12:00)
[37] §36 2001,10,28(Sun) 国連横浜基地[maeve](2012/11/08 22:20)
[38] §37 2001,10,29(Mon) 15:00  B19シリンダールーム 復活[maeve](2013/04/04 22:18)
[39] §38 2001,10,30(Tue) 10:00  A-00部隊執務室 唯依出向[maeve](2016/05/06 12:01)
[40] §39 2001,10,30(Tue) 11:00  B19夕呼執務室 考察 G元素(1)[maeve](2015/03/06 21:07)
[41] §40 2001,10,30(Tue) 15:00  A-00部隊執務室[maeve](2015/02/03 20:59)
[42] §41 2001,10,31(Wed) 10:00 シミュレータルーム[maeve](2016/05/06 12:03)
[43] §42 2001,10,31(Wed) 06:00 アラスカ州ユーコン川[maeve](2016/05/06 12:03)
[44] §43 2001,10,31(Wed) 10:00 司令部ビル 来賓応接室[maeve](2016/06/03 19:20)
[45] §44 2001,10,31(Wed) 12:00 ソ連軍統治区画内 機密研究エリア[maeve](2016/05/06 12:05)
[46] §45 2001,11,01(Thu) 13:00 アルゴス試験小隊専用野外格納庫 考察 戦術機[maeve](2016/05/06 12:06)
[47] §46 2001,11,02(Fri) 12:00 テストサイト18第2演習区画 E-102演習場[maeve](2016/05/06 11:50)
[48] §47 2001,11,02(Fri) 12:15 司令部棟 B05 相互評価演習専用指揮所[maeve](2016/05/06 12:06)
[49] §48 2001,11,03(Sat) 05:00 日本南洋 某無人島[maeve](2015/02/03 21:01)
[50] §49 2001,11,03(Sat) 09:00 日本南洋 某無人島[maeve](2015/01/04 19:23)
[51] §50 2001,11,02(Fri) 20:00 ユーコン基地[maeve](2016/05/06 12:07)
[52] §51 2001,11,03(Sat) 点景[maeve](2016/05/06 12:08)
[53] §52 2001,11,04(Sun) 07:30  A-00部隊執務室[maeve](2016/05/06 12:08)
[55] §53 2001,11,04(Sun) 20:00 B19夕呼執務室[maeve](2015/06/19 19:45)
[56] §54 2001,11,05(Mon) 09:00 ブリーフィングルーム[maeve](2015/01/24 18:43)
[57] §55 2001,11,06(Tue) 10:00 帝都城第2連隊戦術機ハンガー[maeve](2015/06/05 13:06)
[58] §56 2001,11,07(Wed) 10:00 横浜基地70番ハンガー[maeve](2015/03/06 20:56)
[59] §57 2001,11,08(Thu) 14:00 帝都浜離宮来賓室[maeve](2015/09/05 17:29)
[60] §58 2001,11,08(Thu) 15:00 帝都浜離宮来賓室 考察 創造主(1)[maeve](2013/04/16 21:00)
[61] §59 2001,11,08(Thu) 15:30 帝都浜離宮来賓室 考察 創造主(2)[maeve](2015/01/04 19:04)
[62] §60 2001,11,08(Thu) 16:00 帝都浜離宮来賓室 考察 創造主(3)[maeve](2015/02/03 21:19)
[63] §61 2001,11,09(Fri) 11:05 新潟空港跡地付近[maeve](2015/10/07 16:50)
[64] §62 2001,11,10(Sat) 23:00 三条市グリーンスポーツセンター跡[maeve](2015/03/06 21:15)
[65] §63 2001,11,11(Sun) 05:50 燕市スポーツ施設体育センター跡[maeve](2015/06/19 19:48)
[66] §64 2001,11,11(Sun) 06:52 旧海辺の森跡付近[maeve](2016/06/03 19:25)
[67] §65 2001,11,11(Sun) 07:15 旧燕市公民館跡付近[maeve](2016/05/06 11:55)
[68] §66 2001,11,11(Sun) 07:24 連合艦隊第2艦隊旗艦“信濃”[maeve](2016/05/06 11:56)
[69] §67 2001,11,11(Sun) 07:44 旧新潟亀田IC付近[maeve](2015/09/11 17:22)
[70] §68 2001,11,11(Sun) 08:00 三条市グリーンスポーツセンター跡[maeve](2015/02/08 09:53)
[71] §69 2001,11,11(Sun) 08:15 三条市グリーンスポーツセンター跡[maeve](2015/02/08 10:00)
[72] §70 2001,11,11(Sun) 08:20 旧北陸自動車道新潟西IC付近[maeve](2014/12/29 20:34)
[73] §71 2001,11,11(Sun) 08:25 帝都上空[maeve](2015/08/21 18:44)
[74] §72 2001,11,11(Sun) 10:30 三条市荒沢R289沿い[maeve](2015/02/04 22:07)
[75] §73 2001.11.12(Mon) 09:30 PX[maeve](2015/09/05 17:34)
[76] §74 2001.11.13(Tue) 09:00 帝都港区赤坂 九條本家[maeve](2015/04/11 23:27)
[77] §75 2001,11,13(Tue) 10:30 B19フロア 夕呼執務室[maeve](2015/12/26 14:19)
[78] §76 2001,11,13(Tue) 19:50 B19フロア 夕呼執務室 考察G元素(2)[maeve](2016/05/06 12:19)
[79] §77 2001,11,14(Wed) 09:00 講堂[maeve](2016/05/06 12:25)
[80] §78 2001,11,15(Thu) 22:22 B15 通路[maeve](2016/05/06 12:31)
[81] §79 2001,11,15(Thu) 15:00(ユーコン標準時GMT-8) ユーコン基地滑走路[maeve](2015/10/07 16:54)
[82] §80 2001,11,16(Fri) 10:15(GMT-8) ユーコン基地 モニタールーム[maeve](2015/09/05 17:41)
[83] §81 2001,11,16(Fri) 10:55(GMT-8) ユーコン基地 演習区画 テストサイト18[maeve](2015/10/07 16:57)
[84] §82 2001,11,16(Fri) 16:30(GMT-8) ユーコン基地 モニタールーム[maeve](2015/05/31 10:24)
[85] §83 2001,11,16(Fri) 21:00(GMT-8) リルフォート歓楽街 “Da Bone”[maeve](2015/10/07 17:03)
[86] §84 2001,11,17(Sat) 17:00(GMT-8) イーダル小隊専用野外格納庫 衛士控室[maeve](2015/06/20 23:51)
[87] §85 2001,11,18(Sun) 17:20(GMT-8) ユーコン基地 演習区画 テストサイト37 幕間?[maeve](2015/05/31 20:15)
[88] §86 2001,11,18(Sun) 22:00(GMT-8) アルゴス試験小隊専用野外格納庫[maeve](2016/05/06 11:46)
[89] §87 2001,11,19(Mon) 13:00(GMT-8) ユーコン基地 居住区フードコート[maeve](2015/06/19 20:13)
[90] §88 2001,11,19(Mon) 18:12(GMT-8) ユーコン基地 演習区外米国緩衝エリア[maeve](2015/12/26 14:23)
[91] §89 2001,11,19(Mon) 18:50(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画 ПЗ計画研究施設[maeve](2015/12/26 14:25)
[92] §90 2001,11,19(Mon) 20:45(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画 ПЗ計画研究施設[maeve](2015/10/07 17:13)
[93] §91 2001,11,19(Mon) 21:30(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画[maeve](2015/10/07 17:15)
[94] §92 2001,11,20(Tue) 03:30(GMT-8) ソビエト連邦租借地 ヴュンディック湖付近[maeve](2015/08/28 20:32)
[95] §93 2001,11,21(Wed) 14:30(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画内 総合司令室[maeve](2015/10/07 17:20)
[96] §94 2001.11.22(Thu) 03:00(GMT-8) アラスカ州ランパート付近[maeve](2015/12/26 14:28)
[97] §95 2001.11.23(Fri) 18:00(GMT+9) 横浜基地 B20高度機密区画[maeve](2015/08/28 20:08)
[98] §96 2001.11.24(Sat) 15:00 横浜基地 B17 A-00部隊執務室[maeve](2016/06/03 19:39)
[99] §97 2001.11.25(Sun) 02:00(GMT-?) 某国某所[maeve](2015/12/26 14:33)
[100] §98 2001.11.25(Sun) 13:30 横浜基地 北格納庫管制制御室[maeve](2016/06/04 14:06)
[101] §99 2001.11.25(Sun) 18:00 横浜基地本館 メインバンケット モニタールーム[maeve](2015/10/31 14:40)
[102] §100 2001.11.26(Mon) 06:30 横浜基地本館 ゲスト棟[maeve](2016/05/06 11:44)
[103] §101 2001.11.26(Mon) 17:15 横浜基地 モニタールーム[maeve](2016/05/15 12:14)
[104] §102 2001.11.27(Tue) 06:00 国連横浜基地 第2グランド[maeve](2016/06/03 19:42)
[105] §103 2001.11.28(Wed) 09:00 国連横浜基地 XM3トライアル V-JIVES[maeve](2016/05/14 13:10)
[106] §104 2001.11.28(Wed) 17:00 国連横浜基地 米軍割当外部ハンガー ミーティングルーム[maeve](2016/06/04 06:10)
[107] §105 2001.11.28(Wed) 17:40 B19フロア 夕呼執務室[maeve](2016/06/10 23:26)
[108] §106 2001.11.28(Wed) 18:00 国連横浜基地 Bゲート付近 〈Valkyrie-04〉コックピット[maeve](2019/03/26 22:16)
[109] §107 2001.11.28(Wed) 21:00 B19フロア 夕呼執務室[maeve](2019/03/30 00:03)
[110] §108 2001.11.28(Wed) 21:00(GMT-5) ニューヨーク レストラン “Par Se”[maeve](2019/06/30 17:55)
[112] §109 2001.11.29(Thu) 09:00(GMT-5) ニューヨーク国連本部 安保緊急理事会[maeve](2019/05/05 21:16)
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[35536] §45 2001,11,01(Thu) 13:00 アルゴス試験小隊専用野外格納庫 考察 戦術機
Name: maeve◆e33a0264 ID:53eb0cc3 前を表示する / 次を表示する
Date: 2016/05/06 12:06
'12,11,28 upload  ※連投 決戦前の魔改造^^;
'13,05,15 誤字修正
'15,01,30 大幅改稿
'16,05,06 タイトル修正



Side 唯依


午前中の慣熟で、皆のレベルは順調に上がっている。
パーソナライズによるレベリング、当初は努力というよりも資質で決まってしまうモノらしい。
各国のTOPGUNとも言えるテストパイロットの資質なら、すぐ3までは上がるというのが大佐の見立てであったし、実際元々高い反射速度を持っている者ならレベル3までは、2,3日で達すると言う。

その一方、そこから先は戦術機のコンボモデルだけではなく、操縦者の脳内モデルが形成されないと出来ないため努力が必要となり到達が遅くなるという。
私がもうすぐレベル4というのは、幼少より剣術で培い形成された人体の挙動モデルを、Real Sence Projectionの助けを借りてXM3コンボモデルと直結させる、という大佐ならではの裏技を使っているからなのだ。
そういう意味では、戦術機に乗り慣れ、独自の機動モデルを持つ者、たとえばタリサなんかは、その接続が出来れば上達は早まる。

因みに主機換装中のタリサは、以前搭乗していたACTVの予備機で参加している。
勿論、全機正規版XM3換装済み。
他も当然のことながらそれだけの習熟はしているのだから、皆がXM3に馴染むのは早かった。



それでも今回の対戦相手、インフィニティーズは強い。

F-16相手にキルレート1:144だの、F-15・F-18に100戦負けなしだの、実しやかな逸話が作り物でないことを実感させる。

確かにステルス性さえ除けば、機動は他の第3世代機とそれほど大きく変わりはない。
というより、弐型やACTVにXM3を換装した今、近接格闘戦はコチラが上だとは思う。

しかし、相手を感知できないそのステルス性こそが、最大の脅威だった。
テロの前、散々ブリーフィングしたが、どんなに考えても対策の緒すら思いつかなかった。

それを大佐は、軍事ドクトリンまで潰す、と言い切ったのだから。

今日の夜、その戦術をシミュレートしてくれることに成っている。
中身は、まだ私も知らない。

今は慣熟優先、全員を午前中にレベル3にまで引き上げる。
それが大佐のオーダーだった。





対ステルス機戦術・・・。

つい教導を見つつも、その事に頭がいってしまう。
明日の今頃は、もう彼らは演習場に赴いている。

一体、そのステルス性を、どうやって看破すると言うのだろう?

有効なのは光学センサのみ。それだって可視光だけで、赤外線に付いては完全ではないが、線源を減らす処理がされており、捕捉し難い。
そもそも市街地戦という設定が、ステルス機に有利すぎる。唯一有効な可視範囲すら狭めてしまう。
建造物の乱立する市街地は、レーダーの索敵範囲も狭い。
市街地でもマルチパスの処理によりある程度の範囲なら建造物の背後も索敵できるが、相手がF-22EMDとなると話が違う。
暴風試験小隊戦で崔中尉が感知できた範囲は100~200m。その時も1騎が囮となり誘い出された中尉は他の感知できなかった機体からアウトレンジ砲撃を受けて撃墜されている。
作戦機動中は、自機からも電波を発せず、索敵も極短時間のパルスレーダーのみ。
部隊間のデータリンクや通信まで切って居ながらあれだけの連携行動が取れる技量。
そして電子戦機を思わせるアビオニクスの塊。
EMS逆探知装置とジャミング電波妨害装置を有し、開けた場所に於いても相手のレーダー警戒網を寸断することも可能。
自機の振動・音源は断ちながら、相手の索敵は高精度。
そしてアクティブソナーに対するアクティブジャマーすら搭載しているのだ。


マルチバンド、マルチフェイズ、そしてマルチポイントからの多重位相差索敵を行えば、遠距離補足できるという報告も在るらしいが、いかな御子神少佐とて、今日の明日でそんなハードウェアが装備できるとは思えない。
横浜から持参したモノの中にも、その手の装備は確認できなかった。


ここまで来ると御子神大佐の事だから、光線属種の飛翔体知覚系再現しちゃいました、てへ、とかアッサリ言いそうで怖い。

・・・・・否、もし本当に知っていたとしても、ここ[●●]ではそれはないか。

そんなコトを此処ですれば、今は可能性を匂わせ、敢えて警戒させているだけのBETA技術そのものの鹵獲という事実が決定的に成る。
それは米国のみならず、ソ連を初め各国の警戒を最高レベルにまで上げ、国際軍事的に新たな局面を迎える事になるのだ。
御子神大佐は喀什攻略前に、そんな状況に陥ることを望まない筈である。

そしてその場合技術は極めて限定的で、それだけで米国のドクトリンまで崩れるとは思えない。
崩す、と言ったからには他国でも再現可能な技術のはずである。

じゃあ、一体どうやって?


そうして思考は、また振り出しに戻るのだった。









「こんだけ動けると、キモチいいねぇ・・。」


ランチ後のブレイク。
そろそろ基地にはインフィニティーズが到着している頃だろう。

自分たちはまだXM3の慣熟なのだが、昨日の今日で既に明らかに機動性能が異なる。
近接戦に持ち込めば絶対負けない、そう思わせるだけのモノがたしかにある。
それ故にチームは明るい。

ACTVにまで正規版を換装したのも、チーム戦をシミュレーションモードで実施するためだ。
基地のシミュレータは、XM3教導と慣熟でギチギチ。
ブルーフラッグ優先と言えば通るかもしれないが、独占は無理だ。
その点、XM3正規版のシミュレーションモードなら、気兼ねなく、しかも隊専用の野外ドックで秘密裏に対策検討できた。
当然の事ながら3次元機動を得意とするACTVもXM3親和性が高い。



そこに甲高いが抑制された爆音。
リミッターの掛けられたXFE512-FHI-1500の音だ。
勿論それを知るのは私だけだが。

怪訝そうな顔をした皆の前に、ストンと、軽く着地したのは何の変哲もない国連カラーに塗装されたXFJ Evolution4 。


「・・・・これが大佐の弐型?」


横浜謹製で、外観上はPhase3からもいくつかの空力形状が変更され、噴射跳躍ユニットがFHI製に換装されているが、それほど大きな違いは見られない。
だが、整備されたら推進機構、燃料電池すら存在しないその異常性が一発で露見するため、カーゴを封印したまま見せもしなかった。
背にある2門の87式突撃砲は、例の試製01型電磁投射砲筒:EMLC-01Xが装備されている。
基本は機体側から電力供給しなければ唯のサプレッサみたいなもので、確かに発射音は抑制される。
意味があるほどとも思えないレベルだが。
その為横浜に試作が到着した後、元々突撃砲に装備されているバッテリーとCNFコイルを利用して通常弾の弾道精度を高める調整を、訓練生を巻き込んでしていた様だった。
此処ユーコン基地では、弾倉は全てペイント弾か、JIVES用の空砲となるので、EMLC-01Xが起動されることはない。今はペイント弾が装填されている。

その姿は、ユウヤやタリサの操る“XFJ Phase3”と殆ど変わらない筈なのに、歴戦の戦士の勘が何かを訴えるのか、その奥底に眠る極大のパワーを無意識に感じるのか、皆そのXFJ Evolution4を注視していた。
なんというのだろう、見るものが見れば判る“霊光”を纏うかの様に。


『ブレイクか?』

「 !! 『ああ、気にすんな。一々敬礼なんて必要ない。』」


上官の言葉に飛び跳ねかけた皆だが、大佐の機先を制するほうが早い。


「・・・嚇かさんでくださいよ、大佐ァ、一応雲の上の階級なんだから。
・・・で、そんな処女機[しんぴん]持ち出して何やるんですか?」

『午前中で全員レベル3に上がった様だし、こっちの機動を知ってもらうのと、一つ試したい事が在ってな。
チームを組む以上、連携する場合も在るだろうから、必要だろ。
ま、可能なら指揮機はふんぞり返って高みの見物をさせてもらえると有り難いけどな。』


全員が苦笑する。


『と言うわけで、篁も付き合え。
・・・挨拶がわりの1on1、突撃砲なしの近接格闘戦だ。』

「話わかるねぇ! そうこなくっちゃな!」

「やっり~、おもしれえじゃんっ!!」

「そういう事なら、お付き合い致しますわ。」

「・・・・。」


ユウヤが眩しそうにXFJ Evolution4を見上げる。







昨夜、ビャーチェノワ少尉とシェスチナ少尉を保護した大佐。
勿論、話が付いていたのは知っている。
祖国に見限られたかと、またも動揺したビャーチェノワ少尉だが、国連でやろうとしていることは、全人類、勿論ソ連のためでもあり、その力と成るためには、今はなにより療養が必要である、と諭され納得した。
自分たちが今のままでは十全の力を出せないのは誰よりも自分が判っていたのだから。
虚脱していたようなシェスチナ少尉も、大佐の接触と名前の呼びかけで、徐々に覚醒。
泣き出したところをビャーチェノワ少尉とユウヤに抱きしめられて漸く落ち着いた。
神経の療養に付いては、もう少し様子を見て判断するということで、国連軍転籍の形式を取り、兵舎内にも部屋を確保してしまう、と言う辣腕ぶりだった。
勿論サンダーク大尉に否応はなく、米国軍籍の基地司令がいても、プロミネンス計画の指揮官を抑えているのだからその位は当然か。

私としては、やはり些か癇に障る部分も在るのだが、自分から頼んだことでもあり、彼女らの保護が出来たことは歓迎すべきことなのだろう・・・うん。

ユウヤも恩義を感じているのは確実で、その為にもAH戦への闘志を新たにし、今朝からの教導では鬼気迫るモノがあった。



その大佐との1on1。

私自身、XFJ Evolution4を駆る大佐とは、・・・と言うか教導を入れてもガチは初めてだ。










それが、たった10分後に、私を含めて全員、それも“素手”で秒殺される事になるとは、思っても居なかった。









戦術機によるシミュレータを降りた5人は全員暗い顔。

タリサやVGは、本当に地面にorzしている。

全く訳が判らないうちに、投げられ、捻られ、毀された。
それも、相手は素手。
こちらは長刀やナイフだったが、その動きは、合気道を達人を思わせるような動きで、斬りかかってもその勢いを利用され、腕を捻られながら投げられる、と言った感覚だった。

それは私も同じ。

他ならぬ大佐の教導を受け、階梯を一つ上がれた、と思っていた矢先にこれだ。
なんというのだろう、―――違和感としか言えない。
これでも剣術は皆伝、戦術機剣術に於いてもそれなりの位置にいるとの自負も在る。

だが、その予測を尽く紙一重で躱し、容易く懐に入り込まれる。
長刀では間合いを詰められると対処しようがない。
その引く動作までも読まれ、一瞬で天を仰いでいた。





「・・・まあ、そんなに落ち込むな。
実際コレだけ一方的に成ったのは、ちゃんとタネがある。
皆の技量が不足していると言う訳ではないんだ。」

「・・・え? タネ?」

「実は、今の俺の動きは、弐型やACTV、所謂高機動型で肩部スラスターを持つ機体と、XM3が合わさって初めて可能な、全く新しい格闘戦概念なんだ。
肩部スラスターとXM3の組み合わせが初で在る以上、皆が知らなくても当然のことさ。」

「「「・・・・」」」


軽い調子で重大なコトを言う。

新概念?

落ち込んでいたことなど忘れ、ごくんと唾を飲み込む。






「取り敢えず、Concept of Cross range Combat Action・・・CCCAとでも言うか。
勿論、概念自体は素手の格闘だけではなく、長刀戦や、ナイフ戦にも使える。
と言うか、クロスレンジの砲撃戦では、皆が自然に使っているんだがな。

ちょっと戦術機の構成から語らなければならないんだが・・・マナンダルは大丈夫か?」

「う・・・・。大佐ぁ、小難しい話は、ちょ~っと遠慮したいかも・・・。」

「・・・マナンダルが理解できるように話す。解らなかったら言え。」

「はぁ~い。」

「では、まず皆はそもそも戦術機がかなりイビツな構成で在ることは理解しているか?」

「え?」

「・・・例えば、ブリッジスの身長が1.8m、体重が70kgとしよう。
それが10倍になったのが大凡戦術機のサイズだ。
この時、身体を支える骨も、動かす筋肉も、全てサイズが10倍になっている。
体重を支える骨の強度は、その断面積に依存し、力を発生する筋肉も、その力は断面積に依存する。
即ち、スケールが10倍に成れば、100倍の力が出て、100倍の重さに耐えられるわけだ。」

「お~、すげェ!」

「ただな、その時体重はどうなっていると思う?」

「え? 体重は体積だから、10掛ける10掛ける10で、・・・・・1000倍っ!?」

「・・・そういう事。70kgの人間なら70t(トン)だ。
筋肉も骨格も100倍にしか成っていないのに、1000倍の重さを支え、それを動かさなきゃならない。
感覚的に言えば、今のまま体重が10倍に成ったようなものだ。
ブリッジスなら700kgの肉体、マナンダルならさしずめ400kg前後と言う事になる。」

「!・・・・大佐ァ、女性の体重ばらすのは・・・・。」

「軽いんだから問題ない。っていうかオマエはもっと喰え。」

「ううぅぅ。」

「それは置いといて、いまの身体が10倍重くなったと思ってみな。自分をあと9人背負ったと思ってもいい。・・・動けると思うか?」

「・・・・。」


ブンブンと首を振るタリサ。
重量挙げの選手だって200kgソコソコを上げるのが精一杯なのである。軽自動車一台背負って動けるワケがない。というか、骨が折れ、肉が潰れる。


「・・・なので、実際の戦術機には徹底した軽量化と骨格・筋肉に当たる機構の強化が施されているわけだ。
で、その内訳なんだが、まずは、人体に於いて全体重の約半分の重量を占めるのが骨格筋・・・身体を動かす筋肉のことだが・・・コレを全て電磁伸縮炭素帯に置き換えた。

この電磁伸縮炭素帯というのが実に反則でな。
人の筋肉は単位面積当たりの出力は0.3MN(メガニュートン)、収縮率は30%と言われているが、電磁伸縮炭素帯は、出力を低めに見積もっても0.4GN(ギガニュートン)、収縮率は80%にも及ぶ。
この反則機構を使って、元の筋肉と同じストローク量と10倍の出力を確保する様に換装する。

そうすると出力が桁違いだから、元の筋肉の、1/10以下の直径で凡そ10倍の出力が確保でき、同じストロークを持つのにその長さも半分以下で済む。
数字は苦手そうだから途中経過を全て省いて簡単に言えば、人体そのものの構成では35t(トン)あった骨格筋が、戦術機では10倍の出力を維持しても1t弱の電磁伸縮炭素帯で済んでしまう、・・と言うことだ。」

「!! そんだけでいいわけっ!?」

「そ。・・・この電磁伸縮炭素帯が存在しなかったら、戦術機は誕生しなかった、と俺は思っている。」

「・・・そうなんだ・・・・。」

「そして次にそれを支え、そして動作の基本となる骨格も、先刻言ったとおり10倍の、・・・まあこの時点で筋肉の重量が殆ど無いからその半分である5倍を耐えれば良いんだが、最終的に全自重を支える強度が必要になる。

ここで強化と言って真っ先に思い浮かぶのは、金属なんだが、実はこの金属はあまり美味しくない。
強さが骨の10倍在っても、重さも7倍ある。結局それだけ自重が重くなる。
アルミやチタンなどの軽い合金でも重量当たりの強度:比強度はさして変わらない。
金属結合は実際は共有結合より弱いし、何よりも金属は格子欠陥という弱点を有する。合金化でそれが抑えられても最終的に共有結合程の強度は得られず、密度も重いまま、ってことだ。」

「・・すいませーん、わかりませーん。」

「・・・ぶっちゃけ骨の代わりになる構造材は、強くて且つ軽いことが求められるから、金属は使えないってこと。」

「・・・了解っす!」

「で・・・、それがCNT(カーボンナノチューブ)を初めとする、炭素系素材だったわけだ。
その強度は、最強クラスの鋼、1平方ミリメートル当たりの耐荷重が2t(トン)なのに対し、CNTは40t、比重は約6分の1だから、重さあたりの強度は、鋼の100倍を超える。
なので、戦術機の構造材は、殆どが炭素系素材なのさ。
数字なんかどうでもいいが、軽くて強い、ってことは解ったよな。」

「うん!」


・・・そこは解ったらしい。


「人体の場合、骨格の占める重量は、約20%、先刻のブリッジス巨大化人体なら、およそ14t(トン)。
炭素系構造材の比強度は骨の約100倍に達するから、諸々の軽量化を込みで最終的な戦術機の重量を20tとすると、骨格そのものの重量は、全体で0.5tで足りることになる。

ここでは切りが悪いし、戦術機の関節構造は人体とは違うから、骨格と筋肉で約2tとしよう。
そして戦術機に於いては、残りの18tがジェネレータ、バッテリー、アビオニクスやセンサーを含む操作ユニット、跳躍推進器、そしてその燃料と兵装って訳だ。」

「・・・戦術機では、内容物の重量が支配的で、人体で大多数を占めていた動作するための骨格や筋肉は大幅にその重量を軽減させている、というコトですか?」

「その通り。主に脚部に貯蔵される燃料を除けば、重たい金属を使わざるを得ない部品だから、軽量化が困難。
・・・・そしてそのほとんどの重量は、胸部と腰部に付帯する。」


・・・なんとなく、言いたい事が解ってしまった。
重量的アンバランス。
モーメント制御を積極的に用いた帝国の戦術機に於いても、最大の課題であった問題である。


「これで戦術機が、その密度で言えば全身ほぼ均一な人体に比べ、どれだけ重量的に不均衡でバランスが悪いか判るだろう?
・・・戦術機は、重量的に例えるなら、雪だるまに細い手足が生えてる様なものだ。」


・・・その比喩が感覚的に納得出来る。
言われてみればそうだ。


「その重量的にイビツな戦術機で、特にクロスレンジの格闘戦に於いては、電磁伸縮炭素帯による機動で戦っていた。
だが巨大な質量に対し、十分な力は在ってもその反動やモーメントを殺しきるには、かなりの手間を喰う。
そのコトを俺はXM3の作成で、統合機動制御を組むときに、気が付いたんだ。」

「・・・・・・。」

「けれど、その時には、雪だるまをそのまま動かすスラスターは腰にしか無かった。
それは姿勢をあまり変えないクロスレンジの砲撃戦なら問題なく使えていた。
実際皆が自然に使っているようにな。
だが、攻撃姿勢が刻々変化する格闘戦に於いては寧ろ余計な噴射は上体が流れて悪影響を及ぼす。
故に格闘戦中は大きな移動以外に使っていないだろう?」

「・・・・確かに、その通りだ。」

「・・・しかし今回上体、つまり肩部にスラスターを持つACTVや弐型の登場で、状況は変化したわけだ。」

「!!! それがあの機動っ!?」

「そうだ。
格闘戦に於ける最重要課題である体幹の移動を支配する大質量を、手足の炭素帯で動かすのではなく、腰部と肩部のスラスターで細かく積極的に動かす。
XM3の統合機動制御なら、それを可能とする。
その事によりレスポンスの遅れや出力のオーバーシュート、余計な反力やモーメントの発生も抑えられる。

これが先刻の俺の機動のタネ明かし、全く新しいと言った格闘戦機動概念さ。
XM3は硬化時間は無くしたが、反動を抑えるリアクションが消えた訳ではない。
だが肩部スラスターの追加により、より反動そのものの少ない機動そのものが可能となり、更に格闘機動にも使える、と言うことだ。

もともと腰部と肩部のスラスターによる平行移動は人間の感覚にはないから、感覚的にも初めは掴みづらいものとなる。
特に平行移動ではない、別方向に吹く捻りや回転となるとかなり人の機動を逸脱する。
だからCCCAは、普通に乗っていると気付きにくい。
しかし、それを知って積極的に利用し使うのと、全く知らないのとでは、先刻見せたような違いが出る。

人の動きを予想した動作に、一切炭素帯を使わないスラスターによる平行移動や回転移動が入る。
さっきはそれと気づけないほどの極少量で、ずらす[●●●]様に制御したから、その挙動にすぐには気付けない。
当然仕掛けられた方はそんな動きをしたことも、されたこともないから、何故か位置がブレる違和感しか感じない。

・・・とうだブリッジス、マナンダル。
お前らの鍛えたXFJはXM3と融合して、こんな化学変化すら生んだんだぜ。」

「・・・・す・・・すっっげえぇぇっっっ!!!」


タリサが感激して抱きついていた。
ユウヤも大佐の言葉を理解するに、何かを噛み締めるように嬉しそうな表情をしている。

・・・かく言う私だって背中の鳥肌が収まらない。

姿勢が刻々変化する格闘戦中に4つのスラスターを用いて体幹移動そのモノを制御する。
当然今までの格闘戦闘機動にそんな概念があるはずも無かった。
肩部スラスターの追加だって、元は空中における姿勢制御のための装備だと聞いている。
格闘戦に於ける3次元機動など、白銀少佐位しか確立していない。


その一方で帝国の技術者が本来不知火で目指し、そして完全には実現できなかったモーメント制御。
その究極の完成形が、このCCCAの機動概念とも言える。

それを理解し、機動概念をまとめ上げ、今の段階でほぼ完全に操る大佐と、何も知らなかった我々では、格闘機動に於いてあれほどの差が出る、と言うことになる。

なによりもこの新概念は、次期主力戦術機候補であるXFJ-01で完全に実施できるのだ。
加えてこれは対人戦に限った技量ではない。
対BETAにも有効な近接戦闘概念。


・・・・本当に御子神大佐・・・・。貴方って人は・・・・。






「でも大佐ァ、あの手足をモギルような格闘術はなんなの?」

「格闘戦に於いては、相手も重量的にイビツな戦術機ってことだ。
それを如何に効率よく壊すか、を突き詰めたのが先刻のCCCAに基づく近接戦術機格闘術、MACROT:Martial Arts in Cross Range Of Tsfってトコか。

戦術機の腕と脚は強度はあっても質量が無いから、打撃攻撃は無意味。
反力でこちらも損害を受ける。
機動が命の兵器なので、脚を止める柔道系の投げも実施困難。
なので、互いの動作の中で相手のベクトルを利用して投げたり、関節を極めたりする、合気術をベースに、基本技を組んである。
勿論、人体と違い、大幅に内部構造の異なる戦術機では、機種ごとに調整する必要があるけど、な。

横浜で格闘の得意な奴に付き合って貰って、いろいろなモデルを組み上げた。
取り敢えず、先刻見せた基本的な技をコンボモデル化して、このチームにはデータリンク共有したから、動作慣熟兼ねて使ってみるといい。
格闘術そのものは今回のインフィニティーズ戦で使う機会があるかどうかは知らないが、まあぶっちゃけ接近戦機動慣熟には使えそうだったからな。

ついでに武クンのアグレッサーモードにF-22Aも追加しておいた。本気度20くらいなら、十分遊べるだろ。」


・・・午前中姿が見えないと思ったら、そんなことしてたんですね。
でもそれって1日で出来るようなものなんですか?


「・・・相変わらずデタラメです大佐・・・。
まあそれは置いておいて、一つ質問が在るんですが・・・。」

「どうぞ。」

「大佐が途中で見せた、あの腕や脚をこね回す様な機動はなんですか?
その後故障を起こし、機能が欠損しました。」

「ああ、アレは戦術機の弱点の一つさ。
篁にはついこの前、見せたよな、炭素帯の内部捻糸欠損。
アレを意図的に発生させる機動だ。」

「 !! 」

「先刻言った様に、飛んでもなく強靭な炭素帯だが、繊維索内部に捻糸欠損を生じると、自身の強力な収縮力そのものが逆に仇になって、帯に断裂を生じる。
XM3は、自律機動でそこんトコ避ける様にしているから、XM3搭載機同士では効果が薄いが、それでもMACROTを知らない相手になら、いくらでも掛けられる。
ましてXM3非搭載機相手なら、殆ど一発で掛かる。」


たったアレだけの動作で、欠陥を誘発すると言うのか?
・・・もう涼やかな笑みが悪魔のように見える。

とんでもない技術大佐だ。
戦術機を熟知しているからこそ出来る発想なのだが、それが何処かエゲツナイ。

さすが横浜の使い魔だった。





「じゃあ午後は近接戦の機動慣熟でいいか? 模擬戦プレビューは、今日の夜に行う。」

「「「「了解!」」」」


皆がさっきのorzなど忘れたように、新しいおもちゃを与えられて嬉々として戦術機に乗り込んでいく。

タネを聞けば同じ格闘戦であれだけ差が付いたのも理解できる。
だったらその位置まで追いつけばいい。

何よりもその感覚を掴むこと、其れが一番なのだ。





「・・・・・そう言えば大佐・・・」

「ん?」

「私の武御雷には、肩部スラスターが在りませんが・・・・。」

「ああ、MACROT慣熟は無理だったな。」

「・・・・・。」


そんな・・・・・。
こんな美味しそうなご馳走を目の前に、お預け・・・ううん、食すことも出来ないなんてっ!

―――あんまりですっ!!


「・・・・・・・・・・わかったわかった。
横浜還ったら、悠陽に言って篁の武御雷、[]改造してやるから。」


じぃ・・・っと見つめていたら、大佐が仕方なさそうに折れた。

[]改造・・・・素敵な言葉!


「!! 本当ですか!?」

「ああ。今は即席でXFJのシミュレーションデータを武御雷に移すから、それで試してみな。」

「はいっ!! ありがとうございます!」

「はぁ・・・・何れ・・・・悠陽にも強請られそうだな、コレ・・・。」


私は大佐のぼやきをスルーして武御雷に乗り込んだ。


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