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No.35536の一覧
[0] 【チラ裏より】Muv-Luv Alternative Change The World[maeve](2016/05/06 12:09)
[1] §01 2001,10,22(Mon) 08:00 白銀家武自室[maeve](2012/10/20 17:45)
[2] §02 2001,10,22(Mon) 08:35 白銀家武自室 考察 3周目[maeve](2013/05/15 19:59)
[3] §03 2001,10,22(Mon) 13:00 白銀家武自室 考察 BETA世界[maeve](2012/10/20 17:46)
[4] §04 2001,10,22(Mon) 20:00 横浜基地面会室 接触[maeve](2012/12/12 17:12)
[5] §05 2001,10,22(Mon) 21:00 B19夕呼執務室 交渉[maeve](2012/12/06 20:40)
[6] §06 2001,10,22(Mon) 21:30 B19夕呼執務室 対価[maeve](2012/10/20 17:47)
[7] §07 2001,10,22(Mon) 22:00 B19夕呼執務室 考察 鑑純夏[maeve](2012/10/20 17:47)
[8] §08 2001,10,22(Mon) 22:30 B19夕呼執務室 考察 分岐世界[maeve](2012/10/20 17:47)
[9] §09 2001,10,22(Mon) 23:00 B19シリンダールーム[maeve](2012/10/20 17:48)
[10] §10 2001,10,23(Tue) 08:00 B19夕呼執務室[maeve](2012/12/06 21:12)
[11] §11 2001,10,23(Tue) 09:15 シミュレータルーム 考察 BETA戦[maeve](2013/01/19 17:36)
[12] §12 2001,10,23(Tue) 10:00 シミュレータルーム 考察 ハイヴ戦[maeve](2015/02/08 11:03)
[13] §13 2001,10,23(Tue) 11:00 B19夕呼執務室[maeve](2015/01/13 23:23)
[14] §14 2001,10,23(Tue) 12:20 PX それぞれの再会[maeve](2012/12/16 23:01)
[15] §15 2001,10,23(Tue) 13:00 教室[maeve](2012/12/06 00:01)
[16] §16 2001,10,23(Tue) 13:50 ブリーフィングルーム[maeve](2013/05/15 20:03)
[17] §17 2001,10,23(Tue) 18:30 シミュレータルーム[maeve](2015/03/06 21:04)
[18] §18 2001,10,23(Tue) 22:00 B15白銀武個室[maeve](2015/06/19 19:23)
[19] §19 2001,10,23(Tue) 23:10 B19夕呼執務室 考察 因果特異体[maeve](2012/10/20 17:51)
[20] §20 2001,10,24(Wed) 09:00 B05医療センター Op.Milkyway[maeve](2015/02/08 11:06)
[21] §21 2001,10,24(Wed) 10:00 シミュレータルーム 考察 XM3[maeve](2012/12/06 21:17)
[22] §22 2001,10,24(Wed) 13:00 横浜某所 遺産[maeve](2012/11/10 07:00)
[23] §23 2001,10,24(Wed) 21:00 B19夕呼執務室[maeve](2015/01/13 23:30)
[24] §24 2001,10,24(Wed) 22:00 B19シリンダールーム 暴露(改稿)[maeve](2013/04/04 22:05)
[25] §25 2001,10,24(Wed) 23:00 B19シリンダールーム 覚醒[maeve](2013/04/08 22:10)
[26] §26 2001,10,25(Thu) 10:00 帝都城 悠陽執務室[maeve](2016/05/06 11:58)
[27] §27 2001,10,26(Fri) 22:00 B19夕呼執務室[maeve](2016/05/06 12:35)
[28] §28 2001,10,27(Sat) 09:45 帝都浜離宮[maeve](2015/01/23 23:22)
[29] §29 2001,10,27(Sat) 11:00 帝都浜離宮茶室[maeve](2015/02/08 10:15)
[30] §30 2001,10,27(Sat) 12:45 帝都浜離宮 回想(改稿)[maeve](2012/12/16 18:30)
[31] §31 2001,10,27(Sat) 14:00 帝都城第2演武場[maeve](2015/01/23 23:26)
[32] §32 2001,10,27(Sat) 15:00 帝都城第2演武場管制棟[maeve](2016/05/06 11:59)
[33] §33 2001,10,27(Sat) 16:00 帝都浜離宮[maeve](2015/01/23 23:31)
[34] §34 2001,10,28(Sun) 10:00 帝都城第2演武場講堂 初期教導[maeve](2016/05/06 12:00)
[36] §35 2001,10,28(Sun) 13:00 帝都城来賓室[maeve](2016/05/06 12:00)
[37] §36 2001,10,28(Sun) 国連横浜基地[maeve](2012/11/08 22:20)
[38] §37 2001,10,29(Mon) 15:00  B19シリンダールーム 復活[maeve](2013/04/04 22:18)
[39] §38 2001,10,30(Tue) 10:00  A-00部隊執務室 唯依出向[maeve](2016/05/06 12:01)
[40] §39 2001,10,30(Tue) 11:00  B19夕呼執務室 考察 G元素(1)[maeve](2015/03/06 21:07)
[41] §40 2001,10,30(Tue) 15:00  A-00部隊執務室[maeve](2015/02/03 20:59)
[42] §41 2001,10,31(Wed) 10:00 シミュレータルーム[maeve](2016/05/06 12:03)
[43] §42 2001,10,31(Wed) 06:00 アラスカ州ユーコン川[maeve](2016/05/06 12:03)
[44] §43 2001,10,31(Wed) 10:00 司令部ビル 来賓応接室[maeve](2016/06/03 19:20)
[45] §44 2001,10,31(Wed) 12:00 ソ連軍統治区画内 機密研究エリア[maeve](2016/05/06 12:05)
[46] §45 2001,11,01(Thu) 13:00 アルゴス試験小隊専用野外格納庫 考察 戦術機[maeve](2016/05/06 12:06)
[47] §46 2001,11,02(Fri) 12:00 テストサイト18第2演習区画 E-102演習場[maeve](2016/05/06 11:50)
[48] §47 2001,11,02(Fri) 12:15 司令部棟 B05 相互評価演習専用指揮所[maeve](2016/05/06 12:06)
[49] §48 2001,11,03(Sat) 05:00 日本南洋 某無人島[maeve](2015/02/03 21:01)
[50] §49 2001,11,03(Sat) 09:00 日本南洋 某無人島[maeve](2015/01/04 19:23)
[51] §50 2001,11,02(Fri) 20:00 ユーコン基地[maeve](2016/05/06 12:07)
[52] §51 2001,11,03(Sat) 点景[maeve](2016/05/06 12:08)
[53] §52 2001,11,04(Sun) 07:30  A-00部隊執務室[maeve](2016/05/06 12:08)
[55] §53 2001,11,04(Sun) 20:00 B19夕呼執務室[maeve](2015/06/19 19:45)
[56] §54 2001,11,05(Mon) 09:00 ブリーフィングルーム[maeve](2015/01/24 18:43)
[57] §55 2001,11,06(Tue) 10:00 帝都城第2連隊戦術機ハンガー[maeve](2015/06/05 13:06)
[58] §56 2001,11,07(Wed) 10:00 横浜基地70番ハンガー[maeve](2015/03/06 20:56)
[59] §57 2001,11,08(Thu) 14:00 帝都浜離宮来賓室[maeve](2015/09/05 17:29)
[60] §58 2001,11,08(Thu) 15:00 帝都浜離宮来賓室 考察 創造主(1)[maeve](2013/04/16 21:00)
[61] §59 2001,11,08(Thu) 15:30 帝都浜離宮来賓室 考察 創造主(2)[maeve](2015/01/04 19:04)
[62] §60 2001,11,08(Thu) 16:00 帝都浜離宮来賓室 考察 創造主(3)[maeve](2015/02/03 21:19)
[63] §61 2001,11,09(Fri) 11:05 新潟空港跡地付近[maeve](2015/10/07 16:50)
[64] §62 2001,11,10(Sat) 23:00 三条市グリーンスポーツセンター跡[maeve](2015/03/06 21:15)
[65] §63 2001,11,11(Sun) 05:50 燕市スポーツ施設体育センター跡[maeve](2015/06/19 19:48)
[66] §64 2001,11,11(Sun) 06:52 旧海辺の森跡付近[maeve](2016/06/03 19:25)
[67] §65 2001,11,11(Sun) 07:15 旧燕市公民館跡付近[maeve](2016/05/06 11:55)
[68] §66 2001,11,11(Sun) 07:24 連合艦隊第2艦隊旗艦“信濃”[maeve](2016/05/06 11:56)
[69] §67 2001,11,11(Sun) 07:44 旧新潟亀田IC付近[maeve](2015/09/11 17:22)
[70] §68 2001,11,11(Sun) 08:00 三条市グリーンスポーツセンター跡[maeve](2015/02/08 09:53)
[71] §69 2001,11,11(Sun) 08:15 三条市グリーンスポーツセンター跡[maeve](2015/02/08 10:00)
[72] §70 2001,11,11(Sun) 08:20 旧北陸自動車道新潟西IC付近[maeve](2014/12/29 20:34)
[73] §71 2001,11,11(Sun) 08:25 帝都上空[maeve](2015/08/21 18:44)
[74] §72 2001,11,11(Sun) 10:30 三条市荒沢R289沿い[maeve](2015/02/04 22:07)
[75] §73 2001.11.12(Mon) 09:30 PX[maeve](2015/09/05 17:34)
[76] §74 2001.11.13(Tue) 09:00 帝都港区赤坂 九條本家[maeve](2015/04/11 23:27)
[77] §75 2001,11,13(Tue) 10:30 B19フロア 夕呼執務室[maeve](2015/12/26 14:19)
[78] §76 2001,11,13(Tue) 19:50 B19フロア 夕呼執務室 考察G元素(2)[maeve](2016/05/06 12:19)
[79] §77 2001,11,14(Wed) 09:00 講堂[maeve](2016/05/06 12:25)
[80] §78 2001,11,15(Thu) 22:22 B15 通路[maeve](2016/05/06 12:31)
[81] §79 2001,11,15(Thu) 15:00(ユーコン標準時GMT-8) ユーコン基地滑走路[maeve](2015/10/07 16:54)
[82] §80 2001,11,16(Fri) 10:15(GMT-8) ユーコン基地 モニタールーム[maeve](2015/09/05 17:41)
[83] §81 2001,11,16(Fri) 10:55(GMT-8) ユーコン基地 演習区画 テストサイト18[maeve](2015/10/07 16:57)
[84] §82 2001,11,16(Fri) 16:30(GMT-8) ユーコン基地 モニタールーム[maeve](2015/05/31 10:24)
[85] §83 2001,11,16(Fri) 21:00(GMT-8) リルフォート歓楽街 “Da Bone”[maeve](2015/10/07 17:03)
[86] §84 2001,11,17(Sat) 17:00(GMT-8) イーダル小隊専用野外格納庫 衛士控室[maeve](2015/06/20 23:51)
[87] §85 2001,11,18(Sun) 17:20(GMT-8) ユーコン基地 演習区画 テストサイト37 幕間?[maeve](2015/05/31 20:15)
[88] §86 2001,11,18(Sun) 22:00(GMT-8) アルゴス試験小隊専用野外格納庫[maeve](2016/05/06 11:46)
[89] §87 2001,11,19(Mon) 13:00(GMT-8) ユーコン基地 居住区フードコート[maeve](2015/06/19 20:13)
[90] §88 2001,11,19(Mon) 18:12(GMT-8) ユーコン基地 演習区外米国緩衝エリア[maeve](2015/12/26 14:23)
[91] §89 2001,11,19(Mon) 18:50(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画 ПЗ計画研究施設[maeve](2015/12/26 14:25)
[92] §90 2001,11,19(Mon) 20:45(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画 ПЗ計画研究施設[maeve](2015/10/07 17:13)
[93] §91 2001,11,19(Mon) 21:30(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画[maeve](2015/10/07 17:15)
[94] §92 2001,11,20(Tue) 03:30(GMT-8) ソビエト連邦租借地 ヴュンディック湖付近[maeve](2015/08/28 20:32)
[95] §93 2001,11,21(Wed) 14:30(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画内 総合司令室[maeve](2015/10/07 17:20)
[96] §94 2001.11.22(Thu) 03:00(GMT-8) アラスカ州ランパート付近[maeve](2015/12/26 14:28)
[97] §95 2001.11.23(Fri) 18:00(GMT+9) 横浜基地 B20高度機密区画[maeve](2015/08/28 20:08)
[98] §96 2001.11.24(Sat) 15:00 横浜基地 B17 A-00部隊執務室[maeve](2016/06/03 19:39)
[99] §97 2001.11.25(Sun) 02:00(GMT-?) 某国某所[maeve](2015/12/26 14:33)
[100] §98 2001.11.25(Sun) 13:30 横浜基地 北格納庫管制制御室[maeve](2016/06/04 14:06)
[101] §99 2001.11.25(Sun) 18:00 横浜基地本館 メインバンケット モニタールーム[maeve](2015/10/31 14:40)
[102] §100 2001.11.26(Mon) 06:30 横浜基地本館 ゲスト棟[maeve](2016/05/06 11:44)
[103] §101 2001.11.26(Mon) 17:15 横浜基地 モニタールーム[maeve](2016/05/15 12:14)
[104] §102 2001.11.27(Tue) 06:00 国連横浜基地 第2グランド[maeve](2016/06/03 19:42)
[105] §103 2001.11.28(Wed) 09:00 国連横浜基地 XM3トライアル V-JIVES[maeve](2016/05/14 13:10)
[106] §104 2001.11.28(Wed) 17:00 国連横浜基地 米軍割当外部ハンガー ミーティングルーム[maeve](2016/06/04 06:10)
[107] §105 2001.11.28(Wed) 17:40 B19フロア 夕呼執務室[maeve](2016/06/10 23:26)
[108] §106 2001.11.28(Wed) 18:00 国連横浜基地 Bゲート付近 〈Valkyrie-04〉コックピット[maeve](2019/03/26 22:16)
[109] §107 2001.11.28(Wed) 21:00 B19フロア 夕呼執務室[maeve](2019/03/30 00:03)
[110] §108 2001.11.28(Wed) 21:00(GMT-5) ニューヨーク レストラン “Par Se”[maeve](2019/06/30 17:55)
[112] §109 2001.11.29(Thu) 09:00(GMT-5) ニューヨーク国連本部 安保緊急理事会[maeve](2019/05/05 21:16)
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[35536] §35 2001,10,28(Sun) 13:00 帝都城来賓室
Name: maeve◆e33a0264 ID:53eb0cc3 前を表示する / 次を表示する
Date: 2016/05/06 12:00
'12,11,06 upload  ※ご都合設定炸裂^^;
'13,05,15 誤字修正
'15.01.24 大幅改稿(pcTEに準拠)
'15,01,31 一部追記
'16,05,06 タイトル修正



Side 悠陽


先ほど、那須よりのジェットヘリがポートに着陸しました。
ワタクシと彼方は、ここで初めて帰任報告を兼ねた謁見と言う事になっています。
帝都城内は基本的に斯衛の勢力圏内ですが、九條の目が無いわけではなく、今の時点では把握しきれていないのです。
やはり必要以上の接触は、不要な警戒心を抱かせるとの事で、表面上短時間で形式的な内容に済ませました。



勿論実際には、昨夜あのまま“高天原”で、その運用に付いての指示や、11月上旬に予測されるBETA侵攻に向けての準備、XM3教導だけではなく新装備の手配・検証、予測される侵攻の規模ごとに、どの様な配置でこれを受けるか、その訓練をどうするか、といった事まで夕餉の後に話し、帝都城に戻ったのは22:00を回った頃でありました。
榊は高天原の資料を、鎧衣は内通者情報を、紅蓮は侵攻予測情報を、それに土産に貰った八海山大吟醸の4合瓶をそれぞれ小脇に抱え、散って行きました。
因みに真耶も玉露を貰い、何時もクールな口元を綻ばせていました。


・・・全てはワタクシが出した指示として。

形式上は確かに白銀や彼方の献策を得て、受諾をし、推進を指示したのはワタクシですが、勿論釈然とはしません。
これだけの大功を受ける一方で良いのか? 未だその思いが占めています。


けれど、全てが動き出したのです。


BETA反抗の象徴。

暗澹とした今の世に、輝く希望の象徴たれ。


それが偶像であることは理解しています。
それでも人は、解りやすい権威に縋るものであると言うことも。

だから彼方は一介の技術少佐として在り、ワタクシを御旗として選んだのでしょう。
当然、そのリスクも承知の上で。

けれど、それは紛れもなくワタクシが望んだワタクシの在り方でも在ります。
陛下から下賜された大権を以て、国の安寧をはかり、民人を護る。
その為の“偶像”が必要なら、いくらでもなりましょう。



昨夜、遅いからまた今度と言う彼方に、黙って軍服の裾を握り上目遣いで見つめると、諦めたようにワタクシの乗機もXM3に換装して頂けました。
彼方に記憶は無いのですが、“兄さま”と同じ手段が有効の様です。

横浜基地には、美しい女性も多いと聞き及びます。
特に“兄さま”は頭の良い方がお好きだったので、性格そのままの彼方も、同じなのでしょう。
真耶に指摘されるまで気が付きませんでしたが、そう言われれば、女性の気配も微かに感じます。
・・・今は既に“兄さま”では無く、彼方なのですからホヨホヨ甘えてたあの頃とは違うのです。
そちら[●●●]の事も早急に精進せねばなりません。

“あの娘” の事も含め、法の準備も進めましょう。
あの様子なら榊もすぐに乗ってくれそうです。



そしてOS換装後、およそ1時間導入教導が行われました。
約束通りマンツーマンです。

彼方はワタクシの操縦するType-Rのエマージェンシーシートに乗り、ヘッドギアで操作系にリンクを繋ぎ、チュートリアルを進めていきます。
あの3次元機動を軽々と行う白銀も異常でしたが、エマージェンシーシートの不安定な保持で、チュートリアルとはいえ、3次元機動のGに平然としている彼方も十分人外です。

そして確かに身体は接触していませんが、操作上補佐してくれるその感覚は、正しく手取り足取り。
誰よりもその概念を理解し、そしてプログラムとして組んだ内容に精通している彼方です。
的確な指示や、模範操作、その解りやすい理屈の説明。
ワタクシが何をしでかして操作が乱れても瞬時に収めてくれる様な、背後に感じる絶大な安心感。

これでも、戦場での陣頭指揮に備え、戦術機の搭乗時間は100時間に届く所まで乗っているワタクシですが、鱗が何枚も落ちました。
“統合機動制御”、彼方がXM3で実現した人の動作を模したシステムは、驚くほどすんなりと身体に馴染みました。


・・・・・・でもこの個人教導は、他の衛士、特に女性には絶対禁止です!
ダメですっ!! 容認できませんっっ!!!




そんな二人っきりの空間で、ワタクシがポツリと呟いた言葉。


「記憶は無くされても、やはり彼方は彼方なのですね。」

「・・・・・そうだな。・・・結局根源の魂は同じだからな。
実際記憶は人格の一部だろうから、その記憶のない今、言ったように俺は悠陽の“兄さま”とは別人である、という認識でいる。
なので、本来“兄さま”が用意したモノを自分のもの様に扱うのは、前も言ったが、心苦しくもある。」

「・・・・。」

「しかし、“兄さま”が、悠陽のため、そしてひいては帝国・世界人類の為に、準備してきた計画であり、物資だ。使わないのは、その“遺志”に反するし、使えるのはその“記録”を受け継いだ俺だけだ。
・・・使うことそのものには、躊躇なんかしない。」

「彼方・・・。」

「そしてこんだけの重荷を悠陽に背負わすことも理解している。
そこに多大なリスクが伴う事もな・・・。
“兄さま”が未来に繋がると信じ、ここまで心砕いた悠陽の未来、結局背負わせた責任含めて、無碍になんかしない。」

「・・・・・。」

「・・・ま、こっちは初対面だから、ジジイ共が望む様なカタチになるかどうかは、また別の話だけどな。」

「!!」


最後の最後に、意地悪なセリフで、悪戯っぽく微笑む彼方。



・・・・承知致しましたわ彼方。

祓正無道・神野無双流 煌武院悠陽、[]として、推して参らせて頂きますっ!!






そんな決意を再度固めながらの、カタチばかりの謁見を終え、視察と称して演武場を巡り、それもほぼ終わった時でした。

山吹の強化装備のまま、地面に座り込んでいる唯依を見かけたのは・・・。


Sideout



■15:00 帝都城第2演武場

Side 唯依


違う―――。
・・・違いすぎる。


今朝ユーコンから送還された自らの武御雷に搭載されたXM3、午前中一杯、その機動を確認した。
昨夜のシミュレータで行った記録は既にそのまま反映され、武御雷が直ぐ様、これ迄にはないほどに馴染んでくる。
レベリングで制限された上位概念や上位機動は出来なくとも、初歩の3次元機動までなら簡単に再現できる。
身伸一捻り前方宙返り位は、容易かった。
勿論BASEとして組まれた機動モデルは、“まだ”自分のモノではない。
だが、それだけでも無限のバリエーションが拡がるのだ。
この挙動一つで突撃級の突進を低空で躱しつつ、その一挙動で、背中に36mmを叩き込むことも可能なのである。
そしてそれは使い込むほどにテイミングされ、自分に合わせて高められる。

シミュレーションモードで“AIまりもちゃん”に聞けば、その動きがどの様な場面で有効か、その例も示してくれるし、その実例をシミュレーションで再現し、直ぐに体験することや訓練することも出来る。
自然な表情で話し、上手くいくと微笑んでくれたりする、妙に完成度の高いアニメキャラ。
対人戦を望むなら、“AIたけるくん”がいつでも相手をしてくれる。
こちらも本気度が上がれば上がるほど真顔に成る。

しかも二人とも、バイタルさえ監視してくれて、効率が落ちると休憩を提案してくるのだ。


膨大な実戦経験に基づき、機動との関連性を留意させながら、衛士の興味を損なうこと無く、自らの教導を行える理想的な環境。

何故こんなソフトが組めるのか―――?
先ほど白銀少佐にお尋ねしたら、彼方はソフトウェアに関しては“神”級の能力を持っているから、と引き攣ったような顔で答えてくださった。
思考速度10倍、無限マルチタスク、ビット・スケーラビリティ等とブツブツ呟いていたけど、私には意味不明。

そしてそのシステムを使い、様々なシチュエーションを試し、どこをどう探しても、このOSに穴など見当たらず、その素晴らしさに頭を垂れるばかり。
朝からぶっ通しの搭乗に“AIまりもちゃん”から休憩勧告されるまで、乗っていた。





「唯依?」

「・・・え? !!!っ、殿下っ!! 失礼致しましたっ!!」

自分を呼ぶ、馴染んだ声に顔を上げれば、そこにはうっすら微笑む煌武院悠陽殿下が、伴の月詠大尉を後ろに従えて立っていらした。

弾かれたように慌てて立ち上がり、敬礼する。


「唯依も戻っていたのですね?」

「はっ! 巌谷中佐にXFJ計画に関わる重要事項との事で、昨日帰国致しました。
帰任のご挨拶が遅れ申し訳ありません。」

「まあ、それは突然でありましたね。
・・・此度のテロではユーコン基地も多大な被害を被った様子。
しかも被弾したとも聞き及んで居ります。
そなたの元気な姿、安堵いたしました。
混乱の中での大任、誠に大儀でありました。」

「! ・・・勿体無いお言葉です。
・・・けれど殿下のご慧眼には及ぶべくも有りません。
我等の努力など芥の如き稚技に過ぎません。」


・・・言っていて涙が出そうになる。


「・・・・唯依、少しワタクシと話しませんか? 主従としてではなく、小学校以来の“学友”として・・・。」

「え・・?」


私の様子に何を察したのか、殿下がいきなり振って来る。


「・・・真耶、何処か部屋を。」

「は。・・・階上の貴賓観覧室が適当かと存じます。」

「ではそこに・・・参りましょうか。」


私は促されるままに、殿下についていくしか無かった。






殿下とは小学校の折り、所謂“ご学友”に当たる。
早生まれの私は、学年で殿下と同じ年に帝都京都で小学校に入学、譜代ということで、お近づきになる栄誉に浴した。
殿下は既にその頃から、次期政威大将軍候補であらせられ、高貴なる霊光を纏っていらっしゃったが、親藩譜代どころか、下々の者にも別け隔てなく接する様は、眩しいくらいであった。
同じ学年には他に、五摂家や他の親藩の子女が居なかったこともあり、私はかなり親密に接して頂いた。
それこそ、苗字ではなく、唯依、と名前で呼ばれるほどに・・・。
ユーコンに旅立つ前も、個人的に謁見させて頂いている。帝国の明日を担う戦術機の開発、頼みました、とのお言葉も頂いた。

その道半ばにして挫けた私。

殿下の要請で素晴らしいOSを齎した今、私などに何の用があるというのだろう?




「唯依から見て、あの二人はどの様に見えますか?」

「・・・お二方とも、本当に素晴らしいお方です。
白銀少佐はまだお若いのに、あの異次元の機動。
“単騎世界最高峰”と言われるのも当然に思えます。」

見せつけられたシミュレーション。
CASE-29、難易度Sで、獲得スコア340万。
私など足元にも及ばない。
確実にユウヤよりも、紅の姉妹よりも、そして紅蓮閣下よりも強い。

紅蓮閣下相手に1on1のJIVESで、見事に大破判定をもぎ取った。
フロックや、トリックと言った小技ではなく、正面から打ち合った勝負にて、である。
その白銀少佐が操る3次元機動。
つい一昨日までユーコンにいて、様々な国の戦術機・衛士を見てきたが、こんな機動を実現し、それを以て光線照射まで躱すなど、想像の埒外だった。


「―――そして御子神少佐の解析力・開発力は・・・もはや“神”のように思えます・・・。」


天才でも神童でもない自分には決して届かない領域。
昨夜、続いて見せられたヴォールクデータでのシミュレーションに、もはや絶句するしか無かった。

不知火2機のエレメントで、ハイヴを攻略し、そして生還する。
しかも大規模落盤まで誘発し、信じられない数のBETAを殲滅。
ただ唯一の違いが、搭載されたOSだと言うのだ。

当初は愚鈍に見えるほどの手法で侵攻中にBETAを誘引し、中央部に集める。
反応炉破壊と共に脱出を図るBETAを、前半に設置した“弁”で規制し、崩落と気化爆弾で一掃する。
これら反応炉の破壊や、ハイヴ崩落さえBETAの精査から発見した新事実だという。


「そんなお二方でも、ずっと苦難の道を歩んできたのです。」

「え?」


そして殿下より初めて知らされた彼らの来歴。
記憶喪失と戦地任官。
過酷な任務を繰り返した秘密部隊の最後の生き残り。
一方でG弾余波に因る落雷を受け、1年半生死の境をさまよった男。


「そしてその落雷は、彼方から“兄さま”としての記憶を全て奪って仕舞いました。」

「・・・え?、殿下の“兄さま”は、御子神少佐の事なんですか!?
じゃあ“兄さま”が起こした“弾劾”って・・・あの?」

「はい。本人は記憶にはなく、記録を理解した、と言っていますが。」


それを推して、いや、それが在ったからこそ、逆況をバネに此の様な技量、此の様な発想や技術にまで達したのだろうか。
所属した部隊の仲間を全て喪った白銀少佐。
そして個人的な過去の記憶を全て喪った御子神少佐。

今成した結果だけ見て、それを羨むとは、なんとあさましいのだろう。


しかも、“弾劾”を起こしたのが御子神少佐。
さっき少佐が紹介された時のざわめきが漸く理解できた。
本来公開されていない情報、下位の士官の間では半ば都市伝説。
事実を知っている将官級は、否定も肯定もしない。

私も殿下に“兄さま”が、というのは聞いた。
しかし、“兄さま”が誰なのか、結局小学生以来今に到るまで会った事もなく、名前も知らなかった。
都市伝説化した噂はあまり信ぜず、まともに内容を聞くこともしなかった。


「それでも別人として区別をつけるために、彼方と名前で呼ぶことを許されました。」


ああと思う。
殿下がなんとなく嬉しそうな理由が理解できた。
待ち焦がれ、そして一度は諦めた男性が還ってきたのだ。
例え記憶を無くし、別人の様だったとしても。
殿下の“兄さま”が行方不明になった頃の悲痛な様子も垣間見ていただけに、その喜びも判る。


チクリと胸が痛む。

兄と呼んでいた人が別の男性として還って来てくれたのだ。
私とは正反対・・・。
まだ割りきれてはいないのか―――。


「唯依はワタクシが何故、彼らに・・・横浜にXM3を頼んだのか、判りますか?」

「あ、いえ・・・。」


そうだ。
この素晴らしいOS開発の依頼は殿下がしたのだ。


「・・・昔、それこそ未だ彼方が行方不明になる前、“兄さま”に初めて戦術機に載せられたとき思ったのです。
何故、思い通りに動いてくれないのだろう?、と。」

「・・・ッ!!」

「おかしいとは思いませんか? 何故人が機械に合わせなければならぬのでしょう?」

「・・・・・・。」

ヒューマンコンシャス、マシンミニマム、・・・同じ様な思想概念は数多ある。
確かに初めて搭乗し、操作したとき、私も同じことを感じたはず。
いつの間にそれを疑問と感じなくなったのだろう。



「―――人類は、そして我が国は存亡の瀬戸際に在ります。
言われ続け、いつの間にか陳腐化してしまいました。
けれど残された時間は、思っているよりもずっと短い・・・ワタクシはそう思っています。
だからこそ、今、既存の戦力全体を即座に向上する、そんな技術が必要であり、彼らはそれに見事応えてくれました。」

「・・・。」

「―――されど唯依。
それでもまだまだ足りぬのです。
この瑞穂の国よりBETAを排し、母なる地球を取り戻し、2度とこの地を踏ませぬためには、まだまだ届かぬのです―――。」

「!!―――。」

「そなたにお願いしたのは護るだけではなく、更にBETAを打ち払うための、帝国を取り戻すための“次の力”。
・・・例えばXM3を搭載した不知火弐型に白銀を乗せたら、どんな機動を魅せてくれるか―――
見てみたいと思いませんか?」


楽しそうに微笑む殿下。
そう・・・、私も見てみたいと思う。



目の前が突然拓けた。

次元の異なる事を比べて欝に浸るなど私は何をしていたのだろう。
そんな暇があるなら、さっさと不知火弐型にXM3を入れてもらい評価すれば良いのだ。
今更不知火や武御雷にハードを変更する余裕などないが、まだ開発途上の不知火弐型ならそれが可能ではないか。

彼の地には私の訃報にも屈せず過たず、愚直なまでに訥々とPhase2の検証を積み上げた者が居たではないか―――。



「唯依、―――いえ、篁唯依中尉。」

「ハッ」

「XFJの開発―――、然とお任せしましたよ。」

「は―――。」


殿下―――。
この御方はなんと―――。






殿下が退出なさった。

月詠大尉が、小さく頷いてくれた。
殿下や大尉にまで一目で気取られるほどに落ち込み、鬱々としていたのだろう。
それをまた苦々しく思う。
しかし、やるべき事はみえた。
先ずは巌谷の叔父さまに相談を。


「!、痛っ」


そう思って立ち上がり、ドアを開けようとすると、掌に痛みが走る。
見れば、肉刺が破れ、皮が剥けていた。
慣れない動きのレバー操作を半日も続けた所為だろう。
強化装備で出来難い筈ではあるが、万全でもない。
戦術機で肉刺を潰すことも久しぶりだった。


取り敢えず、医療センターに行くか。

私は踵を返した。


Sideout



■15:00 帝都城第2演武場

Side 武


何人目かの個人教導を終えて、一旦休憩に入る。

昨夜のチュートリアルとデモンストレーション、そして今朝の講義と教導。
ちょっと寝不足。

昨夜は当然のごとく、0時までの教導が終わってからトモ姉に本家に連れて行かれたのだ。
伯父である当主含め、記憶にある親戚が夜も更けているというのに皆集まっていた。
流石に教導中と言うこともあり、祝宴まではいかなかったが、盛大に帰還を歓迎され、暮れには帰って来いと念を押された。

・・・予定通りなら、その頃には一段落はしているはず。
なんか、それ以降もオレ的には波乱の予感しかしないが・・・。


そんな昨夜というか、今朝と言うか、彼方は第16斯衛大隊の武御雷、そして第2連隊の瑞鶴、全ての戦術機のCPUボードを換装してしまった。
換装そのものは、夜のうちに整備兵に依頼し、その調整を朝までやっていたらしい。
XM3、そして戦術機シミュレータを実装したボードであり、新旧OSの切り替えからシミュレータ用メインフレームとの通信まで、全てを実現する。
お陰で今日は、シミュレータの空き待ちをすること無く、皆が教導に入れる。
特権ユーザーからはシミュレーションモードに入っている全ての内容が確認できるから、問題のある衛士を見つけては、その仮想空間に割り込む、という事が可能である。
個人単位、エレメント単位から、連隊規模での演習まで実現しちゃってるわけだ。
今後はこれで、新潟戦に備えたシミュレーションも可能、という事になる。

但し、流石にこの規模になると、かなり大型のクラスターシステムと大容量通信が必要らしく、シミュレータモードを使えるのは帝都城エリアに限定される。
勿論、金曜日のうちに横浜基地には設置していたので、行く行くは、帝都城と横浜基地間の演習も可能と言う事になる。
赤坂や調布との連携も、いずれ実現できる。

そんな高度なシステムを実現したボードであるが当然の様にネズミ捕りが付いているらしく、許可無くボードを抜こうとすると、スタンガンクラスの電撃が流れ、機体のハッチが内部から開かなくなる。
セキュリティを組んだのは彼方なのだから、もしそれを排して盗み出せたとしても、そう簡単にコピー出来るようなヤワなものは組んでいないだろう。


篁中尉には聞かれたが、アストラル思考体持ちのソフトウェア開発能力は並じゃないのだ。



そう思ったら黄色の強化装備で咄嗟の敬礼を決める当人と鉢合わせた。


「オレ相手に普段の敬礼なんて必要無いですよ。」

「そう言われましても・・・。」


困ったその顔を見て、思う。
篁中尉か……そういえば傍系記憶では桜花作戦の後、何度か一緒に戦ったっけ・・・。
状況判断や作戦遂行能力に長けた、指揮官型の衛士だった気がする。
幾つかの傍系ルートでは最終的にオレのメインになった不知火弐型、のちのTYPE04を作りだしたXFJ計画の日本側開発リーダーだったはず。
それだけの腕も知識もある。
でもループでは今頃アラスカにいたと言っていた気もする。
桜花の陽動では鉄源ハイヴ、だったかな。

そういえば会談相手に技術の巌谷中佐が居たからもしかして呼び戻されたわけか、XM3の為に・・・。
今回は、かなりいろいろ早めに推移しているから、いろんなバタフライ効果が出そうだな。


向かう方向が同じなので、彼女は一歩下がって付いてくる。


「そういえば、篁中尉は先日までアラスカで不知火弐型の開発に携わっていたんですよね?」

視界の隅でピクンと身体が竦んだ。
・・・・・まずいこと、聞いたのか?


「・・・ええ、そうですが」

「アラスカと言えば・・・“ユウヤ・ブリッジス”は元気でしたか?」

「!?」


おー、おっきな目が真ん丸だ。


「・・・少佐はブリッジス少尉のことを御存じなのですか?」

「・・・ええ。
ああ、まあこっちは極秘任務だったので、向こうはオレのこと知りませんが。」


やべ~。
そういやユウヤに会ったのは傍系記憶・桜花後だっけ。
東シベリア奪還のときじゃん。
不知火弐型Phase3乗ってたからプロミネンスでXFJ携わってたって知ったんだし。

―――そういえば、アイツ、桜花の陽動の時、ヤバい奴[●●●●][]ったって言ってなかったか・・・?


おっと、思考が逸れた。
ユウヤは確か、昔は日本が嫌いだったと言っていたな。
尊敬できる奴に会って変わったとか。
・・・とすればアイツを変えたのが篁中尉ってことか。


「アイツ、日本嫌いって言ってたから、苦労したんじゃないですか?」

「あ、――はい。
ご存知だったのですね。
ユーコンに赴任した直後の頃は、それで喧嘩ばかりしていました。
―――でも、今は大分治ったと思います。
好きとは言わなくても、認めるくらいには・・・。」

「わぉ、アイツの日本嫌い直したんですか。―――そりゃスゴイな。中尉頑張ったんですね。」

「・・・いえ。
きっと亡くなられた父や母から託された思いに気付いたのです―――。」


ナルホド・・・。
本気[マジ]でいろいろ在ったみたいだ。
これ以上突っ込んで墓穴掘る前に、この話題からは離れたほうがいいかな。

ユウヤ[あれ]は・・・・紛れもなく属性持ち[●●●●]だろうし。
加えて超鈍感属性。
・・・人の事は言えないと彼方にツッコまれそうだが。
これでも幾多のループを経て漸く空気は読めるように成ったんだよ!

・・・・・尤も読めたら読めたで辛いが・・・。

207Bは、皆から“遺書”で告白、という重いのを貰っている。
純夏と、・・・そして冥夜や霞が居る以上、正直不誠実に思えて、それ以上はない! と思っていたんだけど、ついついアイツらには世話焼いちまう。
傍系記憶では添い遂げた記憶も在るだけに、どうしても人事じゃないっていうか・・・。

お陰で抜け出せない泥沼にはまり込んでいる気がしないでもない。


「―――まあ、でも腕とセンスはピカイチだったな。」

「・・・そうですね。私も随分助けられました―――。」


嬉しそうな篁中尉。
うん。
褒めておくに限る。


「・・・白銀少佐。」

「はい?」

「不知火弐型にXM3を搭載したら、どうなると思いますか?」

「―――羽化[バケ] ます。
確実に、世界が変わります―――。

と、言うかオレが言っちゃいけないのかも知れないけど、彼方の中で既にロックオンされていると思いますよ。」

「!!、・・・ありがとうございます―――。」


何かを決意したような気概。


「あ、あの、私は少し肉刺の治療に医療センター寄って行きますので、ここで失礼します。」

「ああ、慣れない操作で肉刺破いちゃっいましたか、お大事に。」

「は、ありがとうございます。」


そう言って篁中尉は足早に立ち去った。

・・・うーん。
そこはかとなく波乱の予感。
より良き未来を信じるしかない・・・か。


Sideout




■15:15 帝都城第2演武場

Side 唯依


殿下の御示唆。

ユウヤを知っていると言う白銀少佐の言葉。

そして不知火弐型の評価。


どれも嬉しくなるものだった。
姿が見えなくなると、つい立ち止まり、噛み締める。

―――そう、誰に言えなくても自らは誇ろう。

あの日々を――。







「・・・・何をしているのです?」


声をかけられふと顔を上げた私。
小径の途中で瞑黙していたのだ。
それは邪魔であろう。

そこに居たのは、時折見かける独特の制服に身を包んだ、同じ年頃の女性。
肩くらいまでのクセのない髪、前髪を揃えた何処か見覚え在る髪型。

その瞳が見開かれる。


「唯依っ! 唯依ねっ!?」

「え?」


フラッシュバック。

帝都防衛戦。
繰り上げ任官からのいきなりの初陣。
瞬く間に崩れる防衛戦と、あっけなく損耗していく僚機。
撤退戦。
僚機に巻き込まれて堕ちてゆく白の瑞鶴。
共に墜落した地下エリアでひしゃげた搭乗機に挟まれたのか動けない血塗れの顔。
集る戦車級。
絶叫。
結局、懇願された“介錯”の引き金を引けずに彼女の手足が宙に飛んだ時には、自分にも戦車級が迫っていた。



トラウマ。

何故引き金が引けなかったのか。
何故殺してあげられなかったのか。

繰り返した悪夢。自問自答。自省癖はここからだろうか。

それは自らの弱さ。
彼女を殺した、という咎を恐れた自己防衛。

自分可愛さに、最期の救いすら彼女に与えることが出来なかった後悔。



その彼女、山城上総が、満面の笑み、ちょっと気の強そうな切れ長の目に溢れんばかりの涙を湛えて私の肩を掴んでいた。


「・・・や山・・・か、上総・・?」

「そうよ、唯依、お化けじゃないですわ、本物。
生き延びたのですよ、わたしもあの地獄[●●]を!」


肩を掴む手が温かい。

再会に涙を零しながら微笑む顔は紛れもなく彼女。
髪こそ短くなっているが、あの日失ったと思っていた同期の親友。


「・・かずさ・・・上総っ!、上総っっ!!」


私は泣きじゃくりながらその胸に飛び込んでしまった。
上総は私を抱きしめて、同じように泣いている。


ぐちゃぐちゃの感情。

これまでの後悔、重圧、ジレンマ、そして“ユウヤ”も“弐型”も、皆溢れ出すように。

私の弱さ、そして覚悟の原点。

今際の際に望まれた“介錯”すらしてあげられなかった後悔。

その相手が生きていた。それだけが嬉しくて・・・。





二人で抱き合って一頻り泣き、漸く落ち着いて来て、互いに泣きぬれた顔を見合わせ、笑いあう。


「でもかず、・・・山城さん、一体どうやって?」

「・・・まだ“山城さん”ですの?
先程は“上総”って呼んでくれたのに――。」

「あぅ・・・。」


まだ名前で呼べない・・・そう思っていたのは何時のことか。
私には、今もってその資格が在るのか、其れすら知れない。


「―――いいですわよ、私も唯依にそう呼んでほしい・・・。」

「え?・・・か、上総?」

「ええ!」


にっこり微笑むその表情は、あの頃のまま変わらない。


「それで、そうですね・・・死んだと思っていたのですわ、私も。
・・・戦車級に噛みちぎられて。
でも気づいたら、集中治療室みたいなトコにおりました。

後程聞いた話では、あの時試験運用でそのまま実戦に入り、あの場に突入した武御雷を機動していた方が、その場のBETAを蹴散らして、私と唯依を助けてくれたとの事。」

「!!、“青”の武御雷?」

「ええ。
その時かの衛士は、私の状況から野戦病院じゃ助からないと判断し、琵琶湖まで来ていた“シャノア”の病院船に運んでくれたらしいのです。
実際手足はもう無かったので、4割が擬似生体に換装され、その後のリハビリだけで半年掛かりましたわ。
そのまましばらく死亡扱いでしたし・・・。」

「!!!・・・・。ごめん・・なさい・・・。」

「やぁね、何ですの? いきなり」

「・・・私はあの時、貴女を撃てなかった・・・。」

「・・・・・・でもお陰で、こうして生きて逢える。
唯依の判断は、正しかったのですよ?」

「それは・・・結果論で・・・」

「そうですね。・・・はっきり言えば、リハビリ中は辛くって、なんで殺してくれなかったの、って思ったことも在りますわ。」

「 !! 」

「どうせ唯依の事だから、自分が弱いから撃てなかったとか思ってるのでしょ?」

「 !!! 」

「それを言うなら、私も同じ。
もし私を撃っていれば、私は救われたかもしれないですが、それをさせた唯依に、重い傷を負わせる事になります。
それでも“自分”が苦しくないように懇願したんだから、同じですわ?」

「・・・・・。」

「当時逆の立場でしたら、自分でも出来たかどうか、判りませんし・・。
其れ故、恨んでなんかいませんし、謝られても困りますわ。
私は、こうして生きて会えたことが一番嬉しい―――。
それでは、駄目かしら?」


嗚呼―――。
まっすぐだ。相変わらず。

共に訓練し、技を磨きあった日々。考えたら自分の僅かな軍籍の中で、尤も長く同じ時間を過ごしたのは、彼女たち。
繰り上げ任官となった嵐山中隊で、唯一の生き残りになってしまったと思っていた。
その時間を共にした、親友と呼べる彼女が生きていてくれること、それは自分に取っても限りない救いだった。


「貴女の事だから、あの時何故撃てなかったか、とか悩んだのでしょう?
同道結論は、自分を守る為に撃てなかった、私を殺したと言う事実を恐れた、自分が弱かった、・・・とか言うのでしょう?」

「 !!! 」

「・・・謝罪しますわ。
私も、貴女が傷つく事まで思い至らずに絶叫なんかしてしまいましたし・・。
まあ唯依が悩んだ分、私もリハビリで苦労したのですからお相子ってことで、許して下さいね。」

「上総・・・・。」

「・・・本当の優しさは勁さだって言う人が居ります。
人の為に自分が傷つくことも厭わない勁さ。
覚悟と言っても良い。
それがない優しさなんて、唯の偽善だと。」

「 !! 」

「でも、そんなの嘘っぱちですわ。
人は人の為に生きているのではないのです。
覚悟在る自己犠牲は、見方を変えればそれこそ唯の自己満足。
人のために自分は傷ついたんだ、と言う偽善にも成り得ます。」

「 !!! 」

「自分を大事に出来ない人は、人も大事にしないものです。
強い人には、弱い人が理解出来ない。
本当の優しさはね、そんな人の弱さも強さも、すべて飲み込んで、相手を理解すること―――。
押し付けや、自己犠牲ではないのです。
・・・・・・私は、“シャノア”の病院船で、そう学びました。」


・・・眩しい。
BETAに齧られ、四肢を喪ったと言った。
実際私は宙を飛ぶ彼女の手足を見た。
その死地から生還し、こうして此処にある。
勁さとは、自己犠牲を厭わないことではないのだ。
従容とあるがままの自分や相手を受け入れる。
それでいて流されること無く、“自分”を確立する。
それを為している彼女なのだ。

私は・・・自分の弱さを受け入れただろうか? 相手の弱さを認めただろうか?


「それって、今も“シャノア”に?」


あのBETA大禍に於ける避難で、悠陽殿下の依頼によりその移送を請け負ったのが“シャノア”。
奇跡の逃避行を支えた輸送集団。
あの時ならその病院船が来ていてもおかしくない。
国際的NPOであるが、当然殿下の覚えめでたく、上総の着る制服は時折この城内でも見かける。


「ええ。
喪ったのが四肢だったから当時の擬似生体では衛士は無理でしたし、リハビリ後もしばらくはロクに動けなかったのですから・・・。
そのまま“シャノア”の一員として貰い、今も病院船を手伝っています。
その肉刺で、センター行こうとしてたのですね。
お貸しなさい、処置いたしますわ。」


そう言って肉刺が潰れた手を取る。
衛士の応急セットよりはずっと高度な治療キット。
手馴れた作業で消毒から治療をしてくれる。


「え? でも・・・。」


そういうが、違和感が無い。
さっき抱き合った時も、四肢が擬似生体とは思えなかった。


「・・・私と唯依を助けてくれた方、“シャノア”の代表もしていらっしゃるのですけど、暫く行方不明でしたの。
今回、突然復帰なさったと思ったら、どこかで極秘に技術開発していらしたらしく、擬似生体を完全に生体化出来る遺伝子技術を持ち帰りました。
その臨床試験として私が志願し、今回帰国する仕儀となりました。
今日此処に居るのもその処置を施したため。
その御方が此処にいるからです。」

「え?、“青”の武御雷の!?」

「そうですわ。
“青”は、京都防衛の当時、五摂家優先で造られて居りましたから。
九條の機体を本人は使わないため、当時斯衛に居て技術担当していた御子神様が乗っておりましたの。
尤も調整を兼ねてなのでその一回だけだったとお聞きしましたが。」

「・・み、御子神さま?」

「午前中に演壇に立ってらしたのでしょう? 御子神彼方様。
“シャノア”創立者にして、天才技術者。
今回の生体化技術もそう。
私にとっては、命の恩人で、今回は喪った手足を元通りに治してくれた“神”様ですわ。」

「 !!!! 」


御子神少佐が、あの“青”の衛士で、私と上総の恩人っっ!?








上総との連絡先を交換した後、呼び出されたのは、斯衛軍の参謀本部。

XFJに付いての何らかの沙汰だろうか。

それでも私の足取りは少し、軽い。

殿下の助言。白銀少佐の言葉。そして上総との再会。
今思えば共に泣きじゃくったことで、今まで溜めに溜め込んでいたいたものを、一気に流し出せた気がした。

上総が生きていてくれたことで、“弱い自分”を漸く認める事ができそうな気がした。
何か呪縛から解かれたような、憑き物が落ちたような気分だった。



ノックする。

許可と共に室内に入ると、見知った顔が並んでいた。


「帝国斯衛軍中央評価試験中隊篁唯依、出頭致しました。」

「おう、唯依ちゃん、教導中悪いな。」

「巌谷もこんなだ、堅苦しい言葉遣いは要らんぞ。」

「は、・・・はぁ。」


ピッと敬礼したのに気の抜ける返事。
そのなかで、唯一答礼を返してくれた人。


「面と向かっては、初めてだな。
国連太平洋方面第11軍A-00戦術機概念実証試験部隊技術少佐、併せて帝国斯衛軍中央評価試験部隊付き技術少佐も拝任した御子神彼方だ。宜しくな。」

「!、は!、よろしくお願いします!」


この人が殿下の“兄さま”だった人。
そして私と上総の恩人。
そう、部屋に居たのは、斯衛軍の副司令官である紅蓮閣下、XFJ計画での上司に当たる帝国軍技術廠・第壱開発局副部長の巌谷中佐、そして帝国斯衛軍中央評価試験部隊付き、つまり直属の上司に成った御子神少佐だった。


「篁はXFJ計画の推進大儀であった。
不知火弐型、短期間で此処まで出来れば十分な成果、誇って良いぞ。」

「は、ありがとうございます。帰任の報告が遅れて申し訳ありません。」

「気にせんでいい。どうせ巌谷が先走って呼び戻したんだろう。」


叔父様が苦笑している。そして徐ろに告げた。


「そのXFJ計画だが、Phase2,Phase3 と既に十分な進化が認められる。
だが、この後実施が決まっている重要作戦に於いて使用される特殊な機体を“Evolution4” として進化させることに決まった。」

「 !! 」

「・・・まあ、簡単にいえば、XM3に合わせた機体、と言うことだ。」

「・・・XM3[]合わせるのではなく、XM3[]合わせる、のですね?」

「・・・判っている様だな。
既に統合機動制御を実現しているXM3だが、既存の機体に合わせた場合、制約もまた多い。
センシングやアクチュエータ、制御用のモデルなど、全てある物で対応している。
結果的に回りくどい制御が必要になり、燃費で言っても10%位スポイルされている。
それでも現行のOSより向上しているのだから如何に今までが無駄だったかわかるだろう。」

「・・・・・何故弐型なのですか?」

「・・・武がXM3で実現したかった機動概念は何なのか、判って居るだろう?」

「え、あ・・・・3次元機動!」

「・・・肩部スラスターを有して機動実績があるのは、Su-37かACTV、そして弐型だ。
その機動は見せてもらった。
XM3無しで此処まで動けるのは賞賛に値する。」

「 !! 」

「XM3を組めば、XFJ計画の求めた成果は全てクリアする。
次期主力として全く問題ない。
だが、それだけじゃ届かない所もある。」

「・・・Evolution4は、特定の任務に向けたSPL仕様、と言うことですか?」

「・・・そうだ。」


XM3に合わせた機体づくり。
私が叔父様に具申しようとした内容そのもの。


「因みに計画は、国連太平洋方面第11軍、所謂国連横浜基地のA-00戦術機概念実証試験部隊にて行う。
既に以前から打診されていたが、富士教導隊で試験運用される来週にもロールアウトする初ロット5機は全て、来月に予定されている2ロット目も半分の6機はそこに搬入される。
Phase2やPhase3への追加改修、そしてEvolution4への進化もそこで行われる。」

「 !! 」

「帝国軍技術廠、そして斯衛軍として、篁唯依中尉には、引き続きXFJ計画Evolution4を担当し、開発に携わって欲しい。」


・・・・え?、上意、じゃないの?


「・・・別に無理にとは言わない。オヤジ共の言うことなんて訊かなくてもいいぞ。」

「!、なぜですか?」


閣下までオヤジ扱い。
閣下もなんでもない様に流している。


「中佐が無理に呼び戻したらしいしな。
今朝もユーコンへの帰還を希望していたと聞いた。」

「・・・・。」

「今回プロミネンス計画にも“データ”を送りつけたからな。
XM3Liteを手土産に、向こうの連中に布教してもらっても構わない。
それも重要な仕事だと思うぞ。」

「・・・何故そんな容易くXM3を他国に渡せるのですか?」

「俺の敵はBETAだからな。
日本の衛士だけが強くなったって、世界のBETAは滅ぼせない。」


・・・あっさり言い切るんだ・・・。


「・・・・私はEvolution4に必要有りませんか?」

「一応軍だからな。
個人の参加不参加で作戦が頓挫してはマズイだろ。
居ないならそれを前提にどうにかする。
―――だが正直言えば格段に効率が違うことは否定出来ない。」

「ならば、・・・お手伝いさせてください!」

「・・・意気はいいが、過酷だぜ? ユーコンの方がよっぽど安全だ。」

「構いません。」

「・・・・かなり萎れてたって聞いたんだが、随分吹っ切ったな。」

「・・・殿下と、白銀少佐、御子神少佐のお陰です。―――上総に会いました。」

「上総?・・・ああ、山城か。」

「・・・明星作戦以前の事ゆえ、少佐は記憶にないと思われますが、上総と私を助けていただいて、ありがとうございました!」

「・・・・あ~、なるほどね。
京都駅近くの地下エリアで助けた瑞鶴が君らの機体か。」

「一度は死んだ身です。
危険と言われたって今はどこでも危険です。
オリジナルハイヴに突っ込めとか言うのでは無いので「それ正解」・・す・・・え?、うそ?」


驚いて叔父様や閣下を見たら目を逸らした。

・・・・・本気?


「・・・・ Evo4[●●●●]は、ハイヴ侵攻SPL。」


暫し絶句する。
選りにも選ってオリジナルハイヴ。
戦術機の改修くらいでどうこう出来るレベルではないだろう。

だが、叔父様や閣下がそれを否定しない。

・・・・・・つまり、御子神少佐は本気なのだ。
本気でBETAを駆逐する気でいる。

だからこそEvolution4を手がけ、国家戦略的には多大なアドバンテージと成り得るXM3を諸外国に渡すことにも何ら躊躇がない。

だったら・・・。


「・・・望む所です。」


私は静かな決意を込めて、そう答えた。


Sideout




Side 真耶


「・・・宜しいのですか? 篁へのあの様な言葉・・・・」

「良いのです。」

「・・・些か迂闊、と存じますが・・・。」

「え?」

「篁がアラスカに戻るなら良いですが、あれではまず帝国に残り、弐型の納入を希望する御子神少佐に開発の経験者として望まれる公算が高いと思われます。
しかも殿下が設定した直属の上司。
二人の距離が物理的だけではなく近くなることも在り得ます。」

「!!」


私が煽ると、一瞬しまった、という顔をする。
うん、まだか。
しかし、何かを思いついたように穏やかな表情に戻る。


「・・・唯依の生真面目な性格故に、あまりその様な心配は無さそうに思います。
ワタクシの想い人と認識しているなら、考えられないでしょう。
もし、それすら構わないほどに唯依が本気で、そしてそれを彼方が認めるなら、ワタクシは唯依なら吝かではありません。
・・・・寧ろそうなった時、唯依がワタクシにどう知らせてくるか、見てみたい気もします。」


そう言って本当に可笑しそうにコロコロ笑っている。

おお、なかなかに勁くなったことだ。
しかも黒い?

うむ、御子神、覚悟を決められた殿下の成長は殊の外速いぞ?

心せい。


Sideout



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