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No.35536の一覧
[0] 【チラ裏より】Muv-Luv Alternative Change The World[maeve](2016/05/06 12:09)
[1] §01 2001,10,22(Mon) 08:00 白銀家武自室[maeve](2012/10/20 17:45)
[2] §02 2001,10,22(Mon) 08:35 白銀家武自室 考察 3周目[maeve](2013/05/15 19:59)
[3] §03 2001,10,22(Mon) 13:00 白銀家武自室 考察 BETA世界[maeve](2012/10/20 17:46)
[4] §04 2001,10,22(Mon) 20:00 横浜基地面会室 接触[maeve](2012/12/12 17:12)
[5] §05 2001,10,22(Mon) 21:00 B19夕呼執務室 交渉[maeve](2012/12/06 20:40)
[6] §06 2001,10,22(Mon) 21:30 B19夕呼執務室 対価[maeve](2012/10/20 17:47)
[7] §07 2001,10,22(Mon) 22:00 B19夕呼執務室 考察 鑑純夏[maeve](2012/10/20 17:47)
[8] §08 2001,10,22(Mon) 22:30 B19夕呼執務室 考察 分岐世界[maeve](2012/10/20 17:47)
[9] §09 2001,10,22(Mon) 23:00 B19シリンダールーム[maeve](2012/10/20 17:48)
[10] §10 2001,10,23(Tue) 08:00 B19夕呼執務室[maeve](2012/12/06 21:12)
[11] §11 2001,10,23(Tue) 09:15 シミュレータルーム 考察 BETA戦[maeve](2013/01/19 17:36)
[12] §12 2001,10,23(Tue) 10:00 シミュレータルーム 考察 ハイヴ戦[maeve](2015/02/08 11:03)
[13] §13 2001,10,23(Tue) 11:00 B19夕呼執務室[maeve](2015/01/13 23:23)
[14] §14 2001,10,23(Tue) 12:20 PX それぞれの再会[maeve](2012/12/16 23:01)
[15] §15 2001,10,23(Tue) 13:00 教室[maeve](2012/12/06 00:01)
[16] §16 2001,10,23(Tue) 13:50 ブリーフィングルーム[maeve](2013/05/15 20:03)
[17] §17 2001,10,23(Tue) 18:30 シミュレータルーム[maeve](2015/03/06 21:04)
[18] §18 2001,10,23(Tue) 22:00 B15白銀武個室[maeve](2015/06/19 19:23)
[19] §19 2001,10,23(Tue) 23:10 B19夕呼執務室 考察 因果特異体[maeve](2012/10/20 17:51)
[20] §20 2001,10,24(Wed) 09:00 B05医療センター Op.Milkyway[maeve](2015/02/08 11:06)
[21] §21 2001,10,24(Wed) 10:00 シミュレータルーム 考察 XM3[maeve](2012/12/06 21:17)
[22] §22 2001,10,24(Wed) 13:00 横浜某所 遺産[maeve](2012/11/10 07:00)
[23] §23 2001,10,24(Wed) 21:00 B19夕呼執務室[maeve](2015/01/13 23:30)
[24] §24 2001,10,24(Wed) 22:00 B19シリンダールーム 暴露(改稿)[maeve](2013/04/04 22:05)
[25] §25 2001,10,24(Wed) 23:00 B19シリンダールーム 覚醒[maeve](2013/04/08 22:10)
[26] §26 2001,10,25(Thu) 10:00 帝都城 悠陽執務室[maeve](2016/05/06 11:58)
[27] §27 2001,10,26(Fri) 22:00 B19夕呼執務室[maeve](2016/05/06 12:35)
[28] §28 2001,10,27(Sat) 09:45 帝都浜離宮[maeve](2015/01/23 23:22)
[29] §29 2001,10,27(Sat) 11:00 帝都浜離宮茶室[maeve](2015/02/08 10:15)
[30] §30 2001,10,27(Sat) 12:45 帝都浜離宮 回想(改稿)[maeve](2012/12/16 18:30)
[31] §31 2001,10,27(Sat) 14:00 帝都城第2演武場[maeve](2015/01/23 23:26)
[32] §32 2001,10,27(Sat) 15:00 帝都城第2演武場管制棟[maeve](2016/05/06 11:59)
[33] §33 2001,10,27(Sat) 16:00 帝都浜離宮[maeve](2015/01/23 23:31)
[34] §34 2001,10,28(Sun) 10:00 帝都城第2演武場講堂 初期教導[maeve](2016/05/06 12:00)
[36] §35 2001,10,28(Sun) 13:00 帝都城来賓室[maeve](2016/05/06 12:00)
[37] §36 2001,10,28(Sun) 国連横浜基地[maeve](2012/11/08 22:20)
[38] §37 2001,10,29(Mon) 15:00  B19シリンダールーム 復活[maeve](2013/04/04 22:18)
[39] §38 2001,10,30(Tue) 10:00  A-00部隊執務室 唯依出向[maeve](2016/05/06 12:01)
[40] §39 2001,10,30(Tue) 11:00  B19夕呼執務室 考察 G元素(1)[maeve](2015/03/06 21:07)
[41] §40 2001,10,30(Tue) 15:00  A-00部隊執務室[maeve](2015/02/03 20:59)
[42] §41 2001,10,31(Wed) 10:00 シミュレータルーム[maeve](2016/05/06 12:03)
[43] §42 2001,10,31(Wed) 06:00 アラスカ州ユーコン川[maeve](2016/05/06 12:03)
[44] §43 2001,10,31(Wed) 10:00 司令部ビル 来賓応接室[maeve](2016/06/03 19:20)
[45] §44 2001,10,31(Wed) 12:00 ソ連軍統治区画内 機密研究エリア[maeve](2016/05/06 12:05)
[46] §45 2001,11,01(Thu) 13:00 アルゴス試験小隊専用野外格納庫 考察 戦術機[maeve](2016/05/06 12:06)
[47] §46 2001,11,02(Fri) 12:00 テストサイト18第2演習区画 E-102演習場[maeve](2016/05/06 11:50)
[48] §47 2001,11,02(Fri) 12:15 司令部棟 B05 相互評価演習専用指揮所[maeve](2016/05/06 12:06)
[49] §48 2001,11,03(Sat) 05:00 日本南洋 某無人島[maeve](2015/02/03 21:01)
[50] §49 2001,11,03(Sat) 09:00 日本南洋 某無人島[maeve](2015/01/04 19:23)
[51] §50 2001,11,02(Fri) 20:00 ユーコン基地[maeve](2016/05/06 12:07)
[52] §51 2001,11,03(Sat) 点景[maeve](2016/05/06 12:08)
[53] §52 2001,11,04(Sun) 07:30  A-00部隊執務室[maeve](2016/05/06 12:08)
[55] §53 2001,11,04(Sun) 20:00 B19夕呼執務室[maeve](2015/06/19 19:45)
[56] §54 2001,11,05(Mon) 09:00 ブリーフィングルーム[maeve](2015/01/24 18:43)
[57] §55 2001,11,06(Tue) 10:00 帝都城第2連隊戦術機ハンガー[maeve](2015/06/05 13:06)
[58] §56 2001,11,07(Wed) 10:00 横浜基地70番ハンガー[maeve](2015/03/06 20:56)
[59] §57 2001,11,08(Thu) 14:00 帝都浜離宮来賓室[maeve](2015/09/05 17:29)
[60] §58 2001,11,08(Thu) 15:00 帝都浜離宮来賓室 考察 創造主(1)[maeve](2013/04/16 21:00)
[61] §59 2001,11,08(Thu) 15:30 帝都浜離宮来賓室 考察 創造主(2)[maeve](2015/01/04 19:04)
[62] §60 2001,11,08(Thu) 16:00 帝都浜離宮来賓室 考察 創造主(3)[maeve](2015/02/03 21:19)
[63] §61 2001,11,09(Fri) 11:05 新潟空港跡地付近[maeve](2015/10/07 16:50)
[64] §62 2001,11,10(Sat) 23:00 三条市グリーンスポーツセンター跡[maeve](2015/03/06 21:15)
[65] §63 2001,11,11(Sun) 05:50 燕市スポーツ施設体育センター跡[maeve](2015/06/19 19:48)
[66] §64 2001,11,11(Sun) 06:52 旧海辺の森跡付近[maeve](2016/06/03 19:25)
[67] §65 2001,11,11(Sun) 07:15 旧燕市公民館跡付近[maeve](2016/05/06 11:55)
[68] §66 2001,11,11(Sun) 07:24 連合艦隊第2艦隊旗艦“信濃”[maeve](2016/05/06 11:56)
[69] §67 2001,11,11(Sun) 07:44 旧新潟亀田IC付近[maeve](2015/09/11 17:22)
[70] §68 2001,11,11(Sun) 08:00 三条市グリーンスポーツセンター跡[maeve](2015/02/08 09:53)
[71] §69 2001,11,11(Sun) 08:15 三条市グリーンスポーツセンター跡[maeve](2015/02/08 10:00)
[72] §70 2001,11,11(Sun) 08:20 旧北陸自動車道新潟西IC付近[maeve](2014/12/29 20:34)
[73] §71 2001,11,11(Sun) 08:25 帝都上空[maeve](2015/08/21 18:44)
[74] §72 2001,11,11(Sun) 10:30 三条市荒沢R289沿い[maeve](2015/02/04 22:07)
[75] §73 2001.11.12(Mon) 09:30 PX[maeve](2015/09/05 17:34)
[76] §74 2001.11.13(Tue) 09:00 帝都港区赤坂 九條本家[maeve](2015/04/11 23:27)
[77] §75 2001,11,13(Tue) 10:30 B19フロア 夕呼執務室[maeve](2015/12/26 14:19)
[78] §76 2001,11,13(Tue) 19:50 B19フロア 夕呼執務室 考察G元素(2)[maeve](2016/05/06 12:19)
[79] §77 2001,11,14(Wed) 09:00 講堂[maeve](2016/05/06 12:25)
[80] §78 2001,11,15(Thu) 22:22 B15 通路[maeve](2016/05/06 12:31)
[81] §79 2001,11,15(Thu) 15:00(ユーコン標準時GMT-8) ユーコン基地滑走路[maeve](2015/10/07 16:54)
[82] §80 2001,11,16(Fri) 10:15(GMT-8) ユーコン基地 モニタールーム[maeve](2015/09/05 17:41)
[83] §81 2001,11,16(Fri) 10:55(GMT-8) ユーコン基地 演習区画 テストサイト18[maeve](2015/10/07 16:57)
[84] §82 2001,11,16(Fri) 16:30(GMT-8) ユーコン基地 モニタールーム[maeve](2015/05/31 10:24)
[85] §83 2001,11,16(Fri) 21:00(GMT-8) リルフォート歓楽街 “Da Bone”[maeve](2015/10/07 17:03)
[86] §84 2001,11,17(Sat) 17:00(GMT-8) イーダル小隊専用野外格納庫 衛士控室[maeve](2015/06/20 23:51)
[87] §85 2001,11,18(Sun) 17:20(GMT-8) ユーコン基地 演習区画 テストサイト37 幕間?[maeve](2015/05/31 20:15)
[88] §86 2001,11,18(Sun) 22:00(GMT-8) アルゴス試験小隊専用野外格納庫[maeve](2016/05/06 11:46)
[89] §87 2001,11,19(Mon) 13:00(GMT-8) ユーコン基地 居住区フードコート[maeve](2015/06/19 20:13)
[90] §88 2001,11,19(Mon) 18:12(GMT-8) ユーコン基地 演習区外米国緩衝エリア[maeve](2015/12/26 14:23)
[91] §89 2001,11,19(Mon) 18:50(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画 ПЗ計画研究施設[maeve](2015/12/26 14:25)
[92] §90 2001,11,19(Mon) 20:45(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画 ПЗ計画研究施設[maeve](2015/10/07 17:13)
[93] §91 2001,11,19(Mon) 21:30(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画[maeve](2015/10/07 17:15)
[94] §92 2001,11,20(Tue) 03:30(GMT-8) ソビエト連邦租借地 ヴュンディック湖付近[maeve](2015/08/28 20:32)
[95] §93 2001,11,21(Wed) 14:30(GMT-8) ユーコン基地 ソビエト占有区画内 総合司令室[maeve](2015/10/07 17:20)
[96] §94 2001.11.22(Thu) 03:00(GMT-8) アラスカ州ランパート付近[maeve](2015/12/26 14:28)
[97] §95 2001.11.23(Fri) 18:00(GMT+9) 横浜基地 B20高度機密区画[maeve](2015/08/28 20:08)
[98] §96 2001.11.24(Sat) 15:00 横浜基地 B17 A-00部隊執務室[maeve](2016/06/03 19:39)
[99] §97 2001.11.25(Sun) 02:00(GMT-?) 某国某所[maeve](2015/12/26 14:33)
[100] §98 2001.11.25(Sun) 13:30 横浜基地 北格納庫管制制御室[maeve](2016/06/04 14:06)
[101] §99 2001.11.25(Sun) 18:00 横浜基地本館 メインバンケット モニタールーム[maeve](2015/10/31 14:40)
[102] §100 2001.11.26(Mon) 06:30 横浜基地本館 ゲスト棟[maeve](2016/05/06 11:44)
[103] §101 2001.11.26(Mon) 17:15 横浜基地 モニタールーム[maeve](2016/05/15 12:14)
[104] §102 2001.11.27(Tue) 06:00 国連横浜基地 第2グランド[maeve](2016/06/03 19:42)
[105] §103 2001.11.28(Wed) 09:00 国連横浜基地 XM3トライアル V-JIVES[maeve](2016/05/14 13:10)
[106] §104 2001.11.28(Wed) 17:00 国連横浜基地 米軍割当外部ハンガー ミーティングルーム[maeve](2016/06/04 06:10)
[107] §105 2001.11.28(Wed) 17:40 B19フロア 夕呼執務室[maeve](2016/06/10 23:26)
[108] §106 2001.11.28(Wed) 18:00 国連横浜基地 Bゲート付近 〈Valkyrie-04〉コックピット[maeve](2019/03/26 22:16)
[109] §107 2001.11.28(Wed) 21:00 B19フロア 夕呼執務室[maeve](2019/03/30 00:03)
[110] §108 2001.11.28(Wed) 21:00(GMT-5) ニューヨーク レストラン “Par Se”[maeve](2019/06/30 17:55)
[112] §109 2001.11.29(Thu) 09:00(GMT-5) ニューヨーク国連本部 安保緊急理事会[maeve](2019/05/05 21:16)
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[35536] §33 2001,10,27(Sat) 16:00 帝都浜離宮
Name: maeve◆e33a0264 ID:53eb0cc3 前を表示する / 次を表示する
Date: 2015/01/23 23:31
'12,10,31 upload  ※決して急いでいるわけでは無いんですが、連投。
'15,01,23 誤字修正


Side 悠陽


模擬戦で使用した不知火・城内シミュレータへのXM3の導入、それに国内に居る唯一の肉親との再会も終え、彼方と共に浜離宮に戻ってきました。
彼方の生存は公開しても、ワタクシとの接触は勿論内密、本来ワタクシは此処に居てはならないのですから、極秘の連絡通路を使用します。
護衛として紅蓮、真耶も随伴しています。

浜離宮の来賓室には、榊首相と鎧依課長も再び揃って居ました。

模擬戦に続く早速の教導と言うことで白銀、および、技術検証と言うことで巌谷も既に此処には居りません。
白銀の今後の予定に付いては、叔母である巴に一任したので、大丈夫でしょう・・・きっと・・・恐らく?



「して、御子神、貴殿の再びの詮議はなんだ?」

席に着くと早速紅蓮が切り出します。
紅蓮を下した白銀に依るXM3の教導には、後ろ髪惹かれるものが在るらしく、気もそぞろなのですが、護衛も兼ねているため、致し方有りません。
ワタクシも、後ほど白銀とは別に、彼方が直々に教導してくれると言うので、期待しています。

「ああ、首相[ジジイ]の危惧を取り除いて、早速仕事をしてもらおうと思ってね。」

「榊の危惧?」

「H21攻略後さ。」

「・・・出来ない、と?」

「いや。出来ると踏んでいるからこその、危惧だ。」

「?・・・・」

一瞬何のことか思い至りませんでした。
榊だけが、その杞憂を慮っている様子。・・・まだまだですね、ワタクシは。


「つまり、H21が攻略出来た瞬間、日本は最前線国家ではなくなる。」

「・・・そうだな、国内ハイヴが消滅するわけだから。」

「・・・その瞬間、年間500万トンの無償食料が、“有償”になるわけだ。」

「「「 !!! 」」」

「それを賄う国庫は?」

「・・・・・・残念ながら・・・有りませんな。」

苦渋を吐露するような榊の表情。

・・・何という、ジレンマ!!
佐渡島ハイヴが我が国に於ける最大の危惧であるというのに、その危惧を排除した瞬間、“帝国”という国家存続の経済的滅亡が待っているとは!

「この責を悠陽に負わせたくなくて、大権奉還を渋っていたんだよな、首相[ジジイ]は。」

「 !!! 」

「・・・国内に避難民という膨大な非生産人口を抱え、BETAの脅威に国土の回復も望めない。その存亡分岐点は先も言ったように今年の年末。
しかしそれを乗り切ったとしても、国土の復興には、尚長い時間がかかる。
その間、1000万という非生産人口を最前線国家に対する援助なしで乗り切るのは極めて困難。
確実に日本帝国にはデフォルトが生じる。」

「デフォルト・・・、!! 榊!?」

「・・・・・・・・・・・・は。
残念ながらその予測は確度の高いもの、と言わざるを得ません。」

永い沈黙がその苦渋を表しています。
いくつもの手段を考えたのでしょう。政治の世界が綺麗事だけで済まないことは、既によく知っています。
手段が無いわけではないのでしょう。例えば、1000万の避難民が居なくなればいい[●●●●●●●●]、そんな考え方だって、在るのですから・・・。
その時・・・、国家存続の為にワタクシにそれが出来るでしょうか?
たとえ、オリジナルハイヴ、甲21号ハイヴの殲滅が成ったとしても被らなければいけない[]
それを榊は自らの手で下す決意をしているのでしょう。

「・・・現在あらゆる手段を用いて対策を検討しておりますが、有効な施策は打てるに至っておりません。」

1000万人の避難民。
どこの後方国家にもそれだけの難民を受け入れる余裕は、もはやないでしょう。
その受け入れは、国内にもう一つの国家が出来るようなものなのですから。
例え土地は在っても受け入れれば、国家そのものが破綻することが目に見えています。


「アジア圏と連合でも組んで、鉄源や重慶をも国内ハイヴ化し、最前線国家として援助を継続する手はあるが、流石に年末までには調整できないだろう。
急げば足元を見られるし、ハイヴ攻略以降では、無償援助狙いと取られ、国際的な信用は落ちる。
・・・それでも、それらを全部自分で被る気だったんだろ。一命を賭して悠陽に繋ぐ為に・・・。」

「・・・・・・それを僭越と諫めるのは、今は止めましょう。しかし帝国の政の責は、この私にあります。
して・・・彼方には、このデフォルトを回避する腹案があるのですか?」

「・・・・・・・・悠陽の“兄さま”、つまり記憶を喪う前の俺が、10年かけて準備していた仮初の大地。
外洋海底のメタンハイドレートを原料に、高靭性ポリマーで構築されるギガフロート。
・・・その構築を既に開始している。」

「 !!!! 」


大型のモニターに映されたのは、外洋に浮かぶ人工構造物。

中央に滑走路を持つ正六角形の浮島、その周囲に、同じくサイズを大きくした六角形の浮島が6つ、囲むように姿を表しつつある。

「・・・ギガフロート、仮称“高天原”のリアルタイム映像。房総半島の、300キロほど東方に浮かんでいる。
中心の“コア”にある滑走路が、4,000m級だと思ってくれれば、全体の規模が判るだろう。周辺の形成中の“居住区”が一辺約6kmの正六角形。今後その先に一辺約20kmの正六角形が形成される。」

画像が退いて、合成映像がオーバーレイされます。
・・・規模が・・・。

「来年の春まで、つまり稲苗の植えつけまでに1基、3年後までには全部で18基を形成する。土壌は無いが、炭素系繊維床に水を張れば、水耕栽培が出来る。当然世話する人手が必要だがな。」

最終的にオーバーレイされた画像は、18個の正六角形で構成された、大きな正六角形に形作られました。

「・・・・18基・・・?、一辺20kmと言うことは・・・。」

「ギガフロートの名の通り、一基で約1000平方キロメートル、東京都の約半分。18基で18000平方キロメートル、岩手と神奈川を足した位の面積だ。」

「 !!!! 」

・・・部屋を沈黙が支配しました。





「・・・・く、クククク・・・ワッハッハ!!」

長く沈黙が続いた後、その沈黙を破ったのも榊。
最初抑えていたものの、榊が盛大に笑い出しました。

・・・お気持ち、お察しいたします。

・・・兄さま!、いえ、彼方!!
スケールが・・、スケールが違いすぎますっ!!

紅蓮も鎧衣も、真耶まで呆れているではありませんか!



「ククク・・、いや失敬。余りにも想定外の話で、箍が外れてしまったものでな。

・・・成程、3年で岩手県まるまる1個分以上の水田か・・・。当然残る稲藁も合成食料の原料とすれば3年後には500万トンを優に賄える計算だ。その為に1000万の難民のうち、かなりの数に職を与える事も可能だろう。
しかし、君の話によれば、佐渡島は既に瀬戸際、年初には殲滅が必要なのだろう?
その間3年、いや、2年間はどう耐え忍ぶ?」

「・・・・後で見せようと思ったが、この“コア”には、過去10年間の間に、“シャノア”に委託された“廃棄食料”が備蓄されている。」

画面に表れる広大な冷凍倉庫。

「・・・廃棄食料?!」

「崩壊するユーラシア各地に、兵器以外の輸送を統括していたのは“シャノア”だからな。
特に前線への国連無償物資の調達を一手に引き受けていた。」

「・・・・。」

「この食料は、受け取り手の居なくなった物資の一部だ。」

「 !!! 」

「無償物資だからな、国連も返送費用を出さない。再配送するにも、手続きが煩雑。唯のモノにお金を出すより良いと結局廃棄してくれの一言。
その半分は、シャノアが独自に食料が枯渇している難民収容所に配布したが、残り半分はこうして“危急の時”に備え備蓄された。」

「・・・・・・総量はっ!?」

「約1000万トン。」


掴みかからんばかりで詰め寄った榊の顔が、徐々に紅潮しました。
みるみる瞳が潤み、目尻からこぼれて行きます。

・・・ワタクシも視界が歪みます。



「・・・・・・・・感謝するっ!!」

榊の人生すら感じさせる万感の籠った言葉は、ワタクシの気持ちをも代弁してくれました。







「・・・・・・・俺としては、人の手柄を盗っているようで、微妙に心苦しいんだがな・・・。」

ポツリと彼方がこぼした愚痴には、けれど皆して笑ってしまいました。


「ついでに言うと、これも悠陽の指示とすればいい。
XM3の開発依頼、導入、それによるBETA侵攻の指揮・制圧。そして新天地の創造。
食料の出処に関しては、あまり公にすると国連が渋い顔するから、無償供与が途切れた後、国内余剰の備蓄と、言った方がいいだろうな。
こんだけ功績があれば、九條も文句は付けられないだろ。
どうせ転覆させる気だろうが、現段階での帝国の崩壊は米国の望むことでも無いからな、国力の増強は寧ろ歓迎すべきこと。
それごと接収しようと画策するだろ、クーデターで。

けれど帝国軍だって、本来内閣管轄。
今までは首相が何も言わないから好き勝手していたが、首相が統括権を返還すれば、悠陽一統。
今何も掴んでいないと油断している隙に調べ上げて、奉還と同時に一気に汚染要素を徹底排除すればイイ。
その際には、対BETA新戦術構想が、殿下の要請の元、第4計画で策定されたこと、先の傀儡跋扈する帝国軍と隔絶する必要があったこと、国連横浜基地が第5計画や米国専横に対する牙城であること、そして榊首相が殿下の要請を受け、第4計画を誘致したことを明言してしまえばいい。

・・・そこは鎧衣課長、任せてもいいか?」

「御意。・・・ご協力は?」

「・・・・・ああ、する・・・・・・が、その返事はないだろ?」

「おやおや、これは異な事を。コレだけのモノを供しておいて、大権奉還させた当の殿下は放置する、と? まだ17の殿下に重い責任を負わせ、ご自分は知らぬ存ぜぬ、とでも?」

「・・・・・・・・コイツ[タヌキ]もか・・・。」

「帝国の安寧に貴殿[●●]は必須の要素かと思うもので。・・・如何ですかな、榊殿。」

「然様ですな。」

「チッ!、・・・クソ親爺どもめ。覚えてろよ、過労死寸前までこき使ってやるからな。」

「望むところですな。帝国のためなら、何時でもこの老骨埋めましょうぞ。」

「・・・・・・・悠陽・・・折角XSSTもあるし、コアまで行ってみるか?」

「!!、是非もありません!」


話を強引に逸らされましたが、今は未だ訊かずにおきます。

ワタクシは笑う榊達に弄られ、苦々しい表情の彼方の腕に、そっと掴まりました。


Sideout




Side 真耶


高天原。

太平洋上に突如出現した、メガフロート。今後ギガフロートにまで成長するという。

“コア”を中心とし、今は6片の花弁を形成するように、6つの正六角形が配される。

XSSTに搭乗し、光学迷彩をかけて光線級照射の心配ない高度で一気に房総半島を横断、音速を突破すると約400kmが約10分の距離。

そこで上空から見ると、それは海上に咲いた巨大な花。今は霞掛かった雲を纏い、光学迷彩も掛かっているようだが、此処まで近付いてしまえば関係ない。

“コア”の正六角形でも一辺が3km。単体で23平方キロメートルの面積を持つ。
取り囲む周囲の正六角形、一辺は6km。面積は94平方キロメートルに達する。それが6片だから、その巨大さが判る。
3月までには稲作用の一辺20kmの正六角形という広大な浮島が、さらに最外殻に設置される。

浜離宮のヘリポートと異なり広い滑走路を悠々とランしたXSSTは、ターミナル直近に停止する。上空を通過する航空機が殆ど無い、形成を海面下で行って居ること、人工雲の発生に、遠距離光学迷彩、ついでに電子的欺瞞を偵察衛星に仕掛けることで、今は存在を誤魔化しているという。

なので、降り立てば、地下に潜るようなターミナル以外は、構造物のない、平坦な“大地”。
海の上だが、ほぼ中央に位置するため、縁まではおよそ2.5km。
勿論揺れも感じず、海の気配すら希薄だった。
それでも、周囲360°は、水平線。海の上に浮く、真っ平らな“土地”だった。


ターミナルから内部に入る。

この“コア”の施設についてのみ、過去10年に渡って“御子神彼方”が準備し、建造してきたと言う。滑走路を初めとし、地下には、正に1個連隊が駐留出来るだけの施設も伴っていた。
哀しいことに防衛のため、そういう設備も必要と言うことだ。

“コア”自体は極秘に建造してのち、神奈川観音崎沖の海溝に沈めて置いたという。
G弾余波の落雷に逢ったのも、この施設の無事を確認する為だったらしい。
以降、施設は自律制御で維持してきたが、彼方の帰国後再起動され、その後原料であるメタンハイドレートを確保できるこの位置で、本来の姿に“形成”を開始した。

「・・・・外殻で生成して、徐々に硬化蓄積する珊瑚みたいな成長だが、珊瑚に比べれば成長速度は桁違いだ。無論、それほど精密な形状制御が出来るわけではないから、内部に空洞を持ったおおよその形状に成長させた所で、人の手を入れる必要が生じる。」

と言う事だ。

“コア”は、その余剰メタンによる大型リアクターを有し、全てのエネルギーを供給するらしい。

更には、様々な実験施設。
稲作水耕栽培や野菜類栽培のサンプルも在った。
野菜や、根菜類に関しても、表層下、第2層で育成が可能。その場合は、太陽光ではなく、EL(エレクトロスミネッセンス)光による温室栽培となる。
区画ごとに気温湿度を調整可能なので、根を保持する炭素繊維メッシュの敷き方と水のやり方で多様な品種に対応可能、謂わば野菜工場が実現する。
当然、将来的には、畜産区も設置可能なのだ。

勿論、工場などの建設も可能であるが、その利用計画に付いては、殿下、ひいては政府に一任されることになる。



それらを一通り見学し、賓室に戻ってきた。
基本的にまだ人のいない施設。
茶を淹れてくれたのもあ奴だ。

「「「!!」」」

玉露!?、しかも今では決して手に入らない最高級品。しかも、温度、淹れ方が完璧だ!

「これは?」

「ああ、これは昔の俺の個人的な備蓄。」

そう言ってウィンク。
嗜好品まで個人で備蓄だと? ・・・狡い奴だ・・・。




「俺は“場”とそれに伴う“エネルギー”を供することしかしない。
・・・今は、存亡の瀬戸際。出来る限り迅速にどの様な構想で、どの様な設備施設を建設し、避難民の移民計画につなげるか、農政労務はどうするか、全てを策定し、立ち上げなければ機を逸する。」

「それは重々承知しております。・・・榊、早急に極秘のプロジェクトチームを結成招集しなさい。
移民の第1陣は調査・建築関係者で11月中の公表を目処に、来年以降の施設計画と移民計画を策定するのです。」

「は!、然と承りました。」

「11月の半ばに大権奉還すれば、その時に発表され、以降は欺瞞も解除、海上に浮上し、以降沈むことはないだろう。
全世界が知ることになるから、以降の外交も考えておいたほうがいい。
特に、国土を喪ったソ連、中国、EU等、ユーラシア諸国にとっては、垂涎の的になる。移民のうち10%位は、多国籍の受け入れも検討した方がいいだろう。」

「・・・・この技術は供与する事が出来るのですか?」

「・・・正直言えばしたくない。
米国が、グレイ元素関連の情報を隠蔽している様に、イロイロやばい技術もある。
あと動力源であるリアクター、元々作っていた神戸が壊滅しているから、再び作れるように成るまで、10年は掛かる。
公海にあるメタンハイドレートの争奪戦も始まろう。無造作に掘るとメタンハイドレートの堆積層そのものを崩落破壊しそうだから、無秩序に遣られると困る。
ここはその意味でもギリギリ200海里以内を狙って作っている。
・・・・それを承知で外交カードとするなら、それもいいだろう。
・・悠陽の判断に任せよう。」

「承知致しました。・・・感謝を。」

「当然、守備隊も必要だろうな。浮かんでいると下からの潜入も厄介だから、海神系も必要。」

「承知つかまつった。
・・・・出来れば殿下が指示した将軍領として、斯衛を配するか。第1・2連隊から1大隊ずつ出すことを検討しよう。」

「鎧衣課長は情報統制も宜しく。」

「・・・御意。・・確かに人使いは荒そうですなぁ」



明るい笑いだった。

何という一日であった事だろう。

風の女王[XSST]に乗り舞い降りた2人の若者は、確かな“希望”をもたらしてくれた。

その言は壮大で、敵は強大、道のりは短くて急峻。

それでも白銀少佐は、その“武”で、自らの言葉を証明し、あ奴は、その“智”で、帝国の未来を供してくれた。



そして、すっと殿下があ奴の前に立つ。

「・・・彼方・・・・、対価は・・・、ワタクシは何を返せばその御恩に報いることが出来るのでしょうか?」

「・・・・悠陽個人に返して貰う事じゃないな。
これらは帝国の安寧、ひいては人類の存続に繋がると考え、託すモノだ。
少しでも多くの人類が生き延びること、それが最高の対価だと思って居る。」

「・・・・。」

あっさり言い切るあ奴。
答えを聞いて、そして、殿下はその左中指の指輪を外す。

「これを、受け取っていただけますか?」

「・・・」

「煌武院悠陽の、信頼の証、です。」

周囲が息を呑む。

「・・・・流石に拙くないか?」

・・・その反応は知っているのだろう。
それは、本来陛下の全権代行たる殿下の、“名代”に与えられるモノ。
即ち軍に在っては斯衛軍総帥代行、国政にあっては全権代行、その名代として下命できると言うものだ。
殿下の絶対的な信頼の証であり、将来もし別の者が夫に成ったとしても、渡される可能性は低いという、とんでもない代物であった。

「・・・俺自身は、まだ会って1日も経ってないんだけどな・・・。」

「時間は関係ありません。何の見返りも求めず、帝国のため、人類の為にこれだけのモノを授けていただいた方を信じず、どなたを信ずというのでしょう?」

「・・・わかった。固辞は逆に不敬に当たるな。」

「はいっ!」

嬉しそうな殿下にあ奴は優しげに微笑んだ。

「・・・これはけど、お返しが必要だな。」

そう言ってあ奴は、一度退出した。
そして戻ったときには、羅紗の袋に包まれたものを持っていた。

「・・・復権する政威大将軍だからな。この位が相応しいだろう。
本来は薙刀使いらしいけど、大太刀だから近いしな。」

殿下がその束を受け取って、紐を解く。
中身は日本刀、それも3尺を越えそうな大太刀だ。

華美ではないが、重厚な趣の誂え。
何層にも重ねられたであろう、漆は黒く透明な飴にすら見える。

殿下が懐紙を咥え、鞘走れば、見事な乱れ波紋。

「!! まさか?!」

目釘を外し、束を外す。

銘 嘉暦元年十月相州住正宗、そして“一”の切り銘。

「・・・岡崎五郎入道正宗。
96年に相模の鎌倉時代の集落跡で、凝固した油塊が発掘された。中に入っていた一振りがこれ。
恐らくは、焼き鈍し用の油槽にいれたまま、何らかの理由で放置され、凡そ1000年の時を眠っていた極物。
世に出てないから享保名物帳にも記載されず、江戸期の大磨上もされていない正宗真正の大太刀。
人の鍛えた破魔の太刀としては最高峰。政威大将軍の持ち物として相応しいだろ。
悠陽の未来を切り開いて呉れるよ。」

刃紋は遠目にも、[のた]、変化・働きと言った刃紋にみられる様々な文様がそこらの刀と格段に違う。
匂いと言われる粒子の文様が刃一面に敷かれ、それはもはや刃そのものが匂いで出来ており、それ故一点の曇り無く冴え冴えと見える。

国宝として現存する正宗の、どの作よりもそれらの完成度が高いのが見て取れた。


殿下が震える手で刀身を閣下に渡す。

同じように懐紙を咥えた閣下が重く、呻った。

「筋金入」の語源でもある筋金が、尋常では無いほど入り、その映りは“曜変の妙味”が、正宗の“神髓”であると言われる。

それをまざまざと体現した刀身は、紛れもない真作としか思えなかった。

嶺、幅は薄めながら一点の瑕疵もない完璧なコンディション。
刃先が揺らめいて光るかのように、澄んでいる。


閣下が刃の上に新たな懐紙をフワリと墜とせば、なんの抵抗もなく、すり抜け、2つに分かれた。

「むぅ・・。正に正宗、真作に相違在りませぬ。」

これは既に煌武院家に伝えられる宝刀さえも凌駕する業物。
凡そ1000年に渡る日本刀の歴史に於いて、頂点と言っても過言ではない一降り。
歴史の中に埋没していった筈の、幻の一振りだった。


「こ、このような物を「俺の悠陽への、信の証。受け取ってくれるよね?」・・・・・・・・承知、いたしました。・・・そなたに全ての感謝を。」

ニヤリと笑ったあ奴は、殿下の頭を軽く撫でる。

・・・殿下、嬉しいのは判りましたから、尻尾を振るのはおやめなさい。









「さて、食事もここで良いかな?」

「え?」

「悠陽に鍋物は失礼に当たるかな?」

「それは・・・、ワタクシは構いません。」

「そっか。なら用意しよう。」








そうして饗された夕餉。

今は手に入らない神戸牛のスキヤキ。
野菜も特殊な冷凍技術で凍結解凍されたしゃきしゃきのネギや春菊。
豆腐や白滝すら天然物。
極めつけが、長期低温貯蔵していたという、新潟魚沼産コシヒカリ。
そして親爺達には、八海山純米大吟醸。

政威大将軍をして、今となっては決して食せぬ品々。

あ奴の鍋将軍ぶりも、様になっていた。


「・・・彼方はいつもこのような食事を?」

「まさか。これは此処にある個人的な備蓄。帰国以降、此処に来たのは3度だけ。
使い切ったら終わりだし、普段基地ではみんなと同じ合成食料だが、此処が軌道に乗れば、それも改善するな。
まあ、そこそこの備蓄量は在るから、折に触れまた提供する。外交とかにも必要だしな。
多分、今では2度と手に入らないモノもあるし・・・。」

「・・・」

「そんな顔しなくても、また、作ればいい。
土壌や水質もコントロール出来るから、新潟に近い風土は、ここでも再現出来る。
コシヒカリやササニシキの種籾もある。いまから頑張れば来年の春には作付けできて、秋には新米が穫れるはず。」

「!!!」

「米が穫れれば清酒も醸造可能。勿論牧畜も可能だから、5年後くらいには、食肉の供給も始められる。」

「・・・・」

「そしてBETAを駆逐すれば、国土も戻して行けばいい。」

「・・・・はい!!」

殿下が応える。

その示される未来が、決して願望や空想ではない。

確かな希望が、そこには存在した。


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