姫様の登場ということはアルビオン行きですか。
そうだ。アルビオンに行こう。みたいな軽いノリでルイズは命令受けちゃうからな。
なんとかアルビオンに行かないで問題解決できねーかな?
というか自分の尻拭いぐらい自分でしろよな姫様よー。
アルビオンにいっても美人フラグ立たないしやる気起きない。
ウェールズが死んで後々、姫様フラグに繋がるのはいいが、最終的に七万と戦わないと行けないし。
まあ生姫様は可愛かった。
ワルドはヒゲもじゃ。
マザリーニは骨。
トリステインを潰したいなら骨をボキりと折れば自滅するな。
図書館での知識、キュルケ、フーケ、先生達の話などを総括するとマジで原作どおりマザリーニがいるからこの国は持ってると言っても過言ではない。
日本でいうと首相と財務省大臣とほか複数の大臣を兼用してると考えれば彼が骨な理由がわかるだろう。
姫様はマジで飾りだ。政治のコマとして使うしかないっていうw
姫様とりこんで俺のやってる事業をルル●シュの虐殺姫がやったように経済特区化させようかな~。
いずれにしせよ姫様は使い道はある。
しょーがねーから影の薄いギーシュも使って手紙回収してやるか。
しかし、手紙の消滅なんて物理的に消滅させるんじゃなくて政治的にそんなものありませんと消滅させればいいんじゃね? ただしマザリーニの協力とか大人の協力が不可欠だけどな。
まー、原作に忠実に行きますか。
大人の野郎どもに目をつけられるのも嫌だしフラグ欲しいし。
「そして少しは落ち着けよ。ルイズ」
さっきからふらふらと部屋を歩き回るルイズに注意する。
ルイズはふらふら~とベッドに座り込む。
タイミングよくドアがノックされた。
ノックは規則正しく叩かれた。初めに長く二回、それから短く三回……。
俺は素早くドアを開けた。
そこに立っていたのは、真っ黒な頭巾をすっぽりとかぶった、少女だった。
なんとなくイラッとしたので少女の腕を引っ張り部屋に入れた。
「ヘイ、知ってるか? そういう格好してたら変態と間違えられても仕方ないんだぜ?」
頭巾をかぶった少女は、し─っと言わんばかりに口元に指を立てた。
それから、頭巾と同じ漆黒のマントの隙間から、魔法の杖を取り出すと軽く振った。
同時に短くルーンを呟く。光の粉が、部屋に舞う。
「……ディティクトマジック?」
ルイズが尋ねた。頭巾の少女が頷く。
「やい、変態。いきなり魔法とは上等だ。男ならナニを切り落とす。女なら乳を揉む。だから顔を見せな」
ビクっと頭巾の少女が頷いて、少女は頭巾を取った。
現れたのは、なんとアンリエッタ王女であった。
「ほう、女か。覚悟はいいな? 俺は出来ている」
そう言ってアンリエッタの乳を揉んだ。
ムニュムニュ。
やわらけー。メ(゚∀゚)メ
「ひ、ひ姫殿下になんてことしてんのよー。このバカ犬~」
「知らんね、俺は忠告した。こいつが無視した。それだけの話しだ。」
ガンダールヴの力を利用してルイズの攻撃を避ける。
暴力よくない。
アンリエッタはどうしていいのかわからずに、ぽけっと突っ立っていた。
SIDE:アンリエッタ
こんな人はじめてだ。
有無を言わさずに自分の要求を通した。
ま、まあ、勝手に部屋に忍び込んだ私も悪いのですが、まさか本当に私のむ、胸を揉みしだくとは思いませんでした。
「お久しぶりね。ルイズ・フランソワーズ」
私は平静を装い懐かしの友人に挨拶をした。
「姫殿下!」
ルイズが慌てて膝をつく。
一方胸を揉んだ彼はいつの間にか大剣を背負い手にはナイフを持っていた。
私は一瞬なんて失礼な人だろうと思った。
「なに? 最近の姫様は暗殺もするのか?」
どうやら彼は私をルイズの敵だと思っているようだった。
「あら、ごめんなさい。もしかして、お邪魔だったかしら」
「邪魔ですね」
「こ、このバカ犬なんてこというのよ?」
初めてだった。借りにも姫の私を邪魔という人は。
「いいのです、そこの彼、あなたの恋人なのでしょう? いやだわ。わたくしったら、つい懐かしさにかまけて、とんだ粗相をいたしてしまったみたいね」
「まったくですね、謝罪と賠償を請求する」
「はい? 恋人? あの生き物が?」
ルイズは彼の発言を無視したようです。私もそれに習った方がいいのかしら?
「姫さま! あれはただの使い魔です! 恋人だなんて冗談じゃないわ!」
ルイズは思いきり首をぶんぶんと振って、私の言葉を否定した。
「使い魔?」
私は彼を見つめた。亜人かしら?
「人にしか見えませんが……」
「人です。姫さま」
「その目ん玉はお飾りですか? お飾りのお姫様?」
彼の発言にカチンときたがここはグッと堪える。
ルイズが物凄い目つきで彼を睨んでいるが彼はどこ吹く風といった感じで私から目を離さない。
「そうよね。はあ、ルイズ・フランソワーズ、あなたって昔からどこか変わっていたけれど、相変わらずね」
「好きであれを使い魔にしたわけじゃありません」
「好きで使い魔やってません。それに変わっているのは果たして誰でしょうね?」
変わっているのは私だと言いたげに言葉を放ってくる。私が彼に何かしたのだろうか?
「ちょっと、サイト。いい加減にしなさいよ!」
「だが断る」
「なんでよ!」
「今の状況を王室の誰かに見られたら少なくともルイズが姫様を連れ出した現行犯にされるからだ」
ああ、そうか、彼はルイズが心配なのだ。本当に使い魔なのね。
「すいません。私の勝手な行動が迷惑をかけてしまったようですね」
「そう思うなら誰にも見つからない内にさっさと帰ってください。本当に迷惑です」
歯に衣着せぬ言葉だ。取り付く島もない。まるで私がルイズに頼みごとをさせないように退室を進めてくる。
ふとある話を思い出した。最近ヴァリエール家が大層な事業展開をしているだとか。
その事業は実は裏で『平民の賢者』『変態』など呼ばれている人物が糸を引いいているとか。
「もしかして、あなたが『平民の賢者』さん?」
そう聞かれた彼は露骨に嫌な顔をした。
「違います。じゃ、帰れ」
「あなたに聞いて欲しいことがあります」
「聞きたくありません。帰ってください」
やっぱり、彼は私の何かをつかんでいる?
でも手紙の事は誰にも知られていないはず。
だとしたらなぜ彼は私を返そうとするの?
「賢者様あなたは私の何を恐れているの?」
素直に聞くことにしよう。
「人の言い分を聞かないあなたの頭と耳が恐ろしいですね」
な、なんて無礼な。
「サイト! さっきから姫様になんてこといってるのよ! 姫様、こいつのことなんて無視してください」
「そう、ルイズ、私結婚するの」
SIDE:サイト・ヒラガ
なんつー女だ。これだからメルヘン女は嫌いだ。
頭に虫でもわいてるんだな。精一杯原作に抵抗してみたが無理なのね。
「今から話すことは、誰にも話してはいけません」
「なら話すな。俺は言いふらすからな」
こうなりゃヤケだ。最後まで抵抗してやる。
「黙ってなさい。このバカ犬」
「なら俺は席を外す。俺は話を聞いたら言いふらすからな!」
「いえ、メイジにとって使い魔は一心同体。席を外す理由がありません」
バッカじゃねぇの? 俺は言いふらすって言ってるだろ。
「わたくしは、ゲルマニアの皇帝に嫁ぐことになったのですが……」
「ゲルマニアですって!」
「おめでとさん、いい加減帰れ」
「あんな野蛮な成り上がりどもの国に!」
「そうよ。でも、しかたがないの。同盟を結ぶためなのですから」
無視かよ。まだまだぁ。
「ハッ、トリステインは弱小国だもんな。優秀な平民、貴族は全部ゲルマニアに流れてるって話だ。もういっそゲルマニアに支配されればいいだろ?」
「ちょっとなんてこと言うの?」
「いいのです。ルイズ。彼の言うとおりなのですから」
覚悟を決めた女はつえーぜ。
俺の発言にフォローを入れるようにアンリエッタは、ハルケギニアの政治情勢を、ルイズに説明した。
俺がダシに使われてるだと、悔しいでもっ、ビクンビクン。
「そうだったんですか……」
ルイズは沈んだ声で言った。
「いいのよ。ルイズ、好きな相手と結婚するなんて、物心ついたときから諦めていますわ」
ならウェールズを好きになるなっつーの。
「姫さま……」
「礼儀知らずのアルビオンの貴族たちは、トリステインとゲルマニアの同盟を望んでいません。二本の矢も、束ねずに一本ずつなら楽に折れますからね」
アンリエッタは、呟いた。
「………したがって、わたくしの婚姻をさまたげるための材料を、血眼になって探しています」
「もし、そのようなものが見つかったら……」
「婚姻は破棄されてトリステインを攻め入る口実を作るってところだね。こんな原因作る奴は死ねばいいと思う」
ウッとアンリエッタ反応する。
(;^ω^)
そんな顔しても知りません。
「で、もしかして、姫さまの婚姻をさまたげるような材料が?」
ルイズが空気を読まずにアンリエッタに聞いた。
アンリエッタは諦めたように告げる。
「……わたくしが以前したためた一通の手紙なのです」
「手紙?」
「そうです。それがアルビオンの貴族たちの手に渡ったら……、彼らはすぐにゲルマニアの皇室にそれを届けるでしょう」
「どんな内容の手紙なんですか?」
「……それは言えません。でも、それを読んだら、ゲルマニアの皇室は……、このわたくしを赦さないでしょう。ああ、婚姻はつぶれ、トリステインとの同盟は反故。となると、トリステインは一国にてあの強力なアルビオンに立ち向かわねばならないでしょうね」
お前のせいでな。女で良かったな。男だったらここでナニを切り落としてたぜ。
「いったい、その手紙はどこにあるのですか? トリステインに危機をもたらす、その手紙とやらは!」
アンリエッタは、首を振った。
「それが、手元にはないのです。実は、アルビオンにあるのです」
もうウェールズのところにあるって言っちゃいなよ。
「アルビオンですって! では! すでに敵の手中に?」
「いえ……、その手紙を持っているのは、アルビオンの反乱勢ではありません。反乱勢と骨肉の争いを繰り広げている、王家のウェールズ皇太子が……」
俺は二人の前を素通りして窓を開ける。
二人は俺の行動を目で追う。
すぅと大きく息を吸い込み。
「アンリエッタ姫はウェールズ皇太子にラブレター送ってるぞぉおおお」
と叫んでやった。
もう一度息を吸い込み。
「トリステインはもう終わり、もがもが」
口はアンリエッタに抑えられ体はルイズが抑えていた。
SIDE:アンリエッタ
この殿方は頭がどうにかなってるのではないのか?
確かに同席を認めたのは私です。言いふらすとも彼は言っていましたが、まさか話の途中に窓から叫ぶなどとは思いもしませんでした。
「なんてことをするのです?」
彼の口を抑えながら訴えかける。
「HA☆NA☆SE」
いつの間にか私の手を振りほどき離せといってのけました。
そんなことをしたらあなたはもっと大きな声で言いふらすのでしょう?
「乳揉むぞゴルァ!!」
その手はなんです? 既に私の胸に手が添えられてるではありませんか?
もう片方の手でルイズの胸にも手を添えて全く器用な人です。
「な、ど、どこ触ってんのよ変態!」
「ル、ルイズ、彼を離してはいけません。これが彼の策なのです。耐えるのです」
見事な策だと関心する。女性に対して暴力を使わずに拘束を逃れる術としては最適ではないでしょうか?
そのとき、ドアがばたーんと開いて、誰かが飛び込んできた。
「きさまーッ! 姫殿下にーッ! なにをしてるかーッ! う、羨ましいぞ!!!」
「なんだお前?」
「ギーシュ! あんた! 立ち聞きしてたの? 今の話を!」
ギーシュと呼ばれた青年は私たちにとっては救いの人でした。
彼の意識がギーシュにいったことで、彼の手は動きを止めました。
「薔薇のように見目麗しい姫さまのあとをつけてきてみればこんな所へ……、それでドアの鍵穴からまるで盗賊のように様子をうかがえば……、平民のバカが……」
ギーシュは薔薇の造花を振り回して叫けびました。
「決闘だ! バカチンがぁあああああ!」