アニメ版~乙女大乱~を見直したりしている間に、思い付いたり思い出したりした小ネタを拾い集めてみました。
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~乙女大乱~第八席より
南蛮は暑い。
「この世に寒いところが在るなんて事、忘れちゃいそうだね」
高い山の上は寒い。
「実は私たち、遭難し“そうなん”です」
中国は広い。南蛮もまた、少なくとも中国と国境を接している。
「うーん。どちらから食べようかな?」
「天の御遣い」は悩んでいた。
目の前には、南蛮から蜀を経由して届けられた「トロピカルフルーツ」と、長城沿いの遊牧地帯から届いた乳製品が並んでいた。
こういう、贅沢な悩みで悩めるのも「天下太平」だからと、言わば言えたが、
献上品を受け取る皇帝としては、極言すれば外交問題(?)でもあった。
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~乙女大乱~第五席より
※ 麗羽「姉さま」の膝に美羽ちゃんが乗っていると、やっぱり「姉妹」にしか見えません。お似合いです。
黄河を南北に挟(はさ)んで対峙する、曹操軍と袁紹軍。
出陣した軍を見送った後、袁紹勢力の拠点では盟主の前で軍議が続いていた。
仲国皇帝の夢破れて亡命して来て以来、麗羽は美羽を手元から離さない。純粋に妹が可愛いのだろうが、
斗詩とか、軍師の誰それとかにしてみれば、未だ油断は出来ない七乃辺りへの人質を意識していたのか。
どちらにせよ、今日の軍議でも、上座では妹を膝に乗せていた。
そこへ、前線から急報が届いた。
「白馬津にて両軍衝突」
当然、軍議の場が色めき立つ。だが、何故か伝令は、続きを躊躇(ためら)った。
催促されて、伝令は続ける。
「曹魏軍の中から、蜀の関羽が、呂布の乗っていた馬に乗って現れました」
「有り得るだろうな。曹魏と蜀の連合軍が呂布軍を破ったのは、この前だ」軍議の座の誰かが納得する様に言う。
「そして…あの関羽が、あれだけの名馬に乗れば、あれほど恐るべき者とは…」
「苦戦でもしたと言うんですの。斗詩さんと猪々子さんが揃っていて」
「それが、関羽が強過ぎ、その上、乗っている馬が速過ぎました」
遠まわしな言い方に少しばかり、いら立ち初めて
「はっきりと、おっしゃいまし」
「は!何とか、関羽めに討ち取られ無い様に持ち堪(こた)えていたのですが、そこへ張遼めの騎兵が追い付き…周囲を取り囲まれて…」
「はっきり!おっしゃい」
「捕虜に成られました」
「そんな?そんな―!(思わずギューッ)」「ね?姉さま、苦し―い!」
……何時もは黙殺されている軍議の場に、急に呼び出されてみれば
「七乃。そなたに何か有ったらと思うと、姉さまの気持ちも分る。何か策は無いかの?」
「何か在りませんの?この際、綺麗(きれい)汚いは問いませんわ」
「捕えたのは関羽ですね」「それがどうした」袁紹派閥の誰かが茶々を入れた。
「関羽の主君は、あくまでも劉備です。そして、劉備に対してならば、有効な人質が居た筈です」
数瞬の間、七乃の言った意味を考えた末、誰かが反論した。
「馬鹿な事を。公孫賛1人で、顔良・文醜の2人と交換だと。関羽は兎も角、曹操だぞ」
「私でしたら、交渉してみますが」「貴様は本初様の臣下では無いだろうが!」
「私の御主君は、姉君様の御膝の上、裏切る心配は無用です」
…数瞬の間、沈黙…
「そ、そうですわ。公孫賛さんを連れてらっしゃい!」
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~乙女大乱~第七席より
大長秋に就任した華恋は、当然ながら「北宮」内の物品を把握しようとした。
そうなると、どうしても、恋姫たちが持ち込んだ「私物」についても1応は確認する事に成る。
その中に、孫呉の黄蓋(真名祭)が持ち込んだ、年代物の酒が有った。
「それでは、これは淑妃様が御誕生に成られた時に、記念に仕込まれたものでございますか」
「そうじゃ。儂(わし)にも、水蓮様みたいに子が授かった時に開けようと思ってな」
「それでは、もうしばらく保管する必要がございますね」
「それは、儂では、もう遅いという意味かの」
「トンデモございません」大ムジナの微笑。
「しばらくと申し上げました。妊娠・授乳の時期には、嗜(たしな)む程度以上は、自粛して頂くべきですから」
「そう言えば、水蓮様もそうじゃったな」
「ですから、それだけ先のお楽しみ、と言う事に成りまする」
出産経験の有る年長者に、子供のためと言われては、反論の仕様が無かった………。
……。
…数年後、解禁の時が来て、
「「「乾杯!」」」
祭本人の他に、雪蓮や「天の御遣い」たちが揃って、乾杯で祝った。
その時、娘の少祭の方は、異母姉妹たちと並んで大人しく眠っていた。
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~乙女大乱~第六席より
南蛮王孟獲は、すでに数回、孔明の罠に落ちていた。
それでも、1発挽回を願って、兀突骨の率いる南蛮の同盟部族を呼び寄せた。
兀突骨の軍の特長は、その甲にある。蜀の刃金の武器に耐え、しかも水に浮く。
この特長と、川の流れる戦場を選択した地理を活かして、蜀軍を悩ました。
だが「水に強いものは火に弱い」と見破った孔明の火責めに、あえなく全滅。
余りの惨状に、孔明も後悔すらした、とも伝えられる。
「…と言っても」北郷一刀は「天の御遣い」としての予言をしたものの、
「朱里みたいに優しい娘に、そんな後悔はさせたくないな」
「だ、大丈夫でしゅ。ご主人様」
「川を使って奇襲して来ると分っていれば、その川をせき止めて置けば好いんでしゅ」
「それに、水に浮くという事は、せきを切った時に流されやすいという事でしゅ」
「水に浮く甲なら、溺れる危険は少ないです。だから、火攻めよりは助かる兵士も多く成るでしょう」
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~乙女大乱~第四席より
※ 競馬シーンで何故かモンゴル風でした。そこから思い付きました。
イギリスや日本でこそ競馬はギャンブルだが、草原の騎馬の民の国モンゴルでは、子供の成長を願う伝統競技だった。
現代に例えれば、むしろ野球のリトルリーグやサッカーのユースの様なものだろうか。
それは、祖先からの伝統であり、おそらく「三国」の頃でも「草原の騎馬の民」
例えば涼州などは同様な文化を維持していた可能性が少なくは無かった。
その場合『三国志』の登場人物でも涼州出身者、例えば馬超・馬岱・董卓・呂布・張遼…とかは、
そうした文化の中で育っていた可能性が有った。
何時の間にか、帝都の郊外に造られていた「競馬場」
スタートを待つ、草原風の乗馬スタイルの「子供」たち。
一方、見守る母親たちも、それぞれに個性的だった。
落馬でもしないかと、娘よりも自分の方がハラハラしている月。
側で見ている詠にしてみれば、となりに座らせている自分の娘と2人分の面倒を見ている気分だった。
同様(?)なのが、恋の側の音々音母娘。
恋本人はと言えば、分る人には分かる位、無言のまま何時に増してモグモグが激しい。
某「虎」球団の“フーリガン”よりは、いくら何でも上品(?)な霞。
負けず劣らず熱狂している翠。
突っ込むよりは、流石に娘に集中している蒲公英。
そして白蓮。長城の向こう側の騎馬の民相手に「白馬長史」の名も高かった。当然、この場合も引け無かった。
“スターター”役の桔梗が、スタート用の牙門旗を振り上げる。
そして、“ゴール”を指し示す様に、振り下ろした。
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~乙女大乱~第八席より2つ目
虎すらニラミ返して追い払う。
流石は、見た目は鈴々でも、中身は張飛。
もしかして『長坂』でも「こんな」顔だった?
「顔が戻らなく成ったのだ」
少しばかり困惑する鈴々。
「怖い顔のまんまだったら、阿斗ちゃんを泣かせそうなのだ」
ようやっと曹魏軍を振り切って、漢水を下る船団の上である。
「そんなこと無いよ。鈴々ちゃん」
星から返還された我が娘を、母性あふれた胸に抱き取って「お姉ちゃん」は微笑(ほほえ)みを向けて来た。
「星ちゃんだけじゃ無くって、鈴々ちゃんにも守ってもらったって、絶対この娘だって分かっているもの」
その1言に、思わず「ニパーッ」としてしまった。
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~乙女大乱~第八席(次回予告)より~蛇足~
次回(第九席)予告の、何進大将軍ならぬ「何進ちゃん?」を見て「解毒よりも固定化」とか思ってしまった人は、やっぱり居そうでしょうね。