FIFAワールドカップの時事ネタと、
「チラシの裏SS投稿掲示板」に投稿されていました、投稿名: 男玉様の『【ネタ】超甲子園【野球漫画多重クロス】』より
インスパイアを受けました。
勝手ながら、男玉様には支援のエールを遅らせて頂きます。
同時に、遅ればせながら、日本代表を応援いたします。
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俺は高校サッカー部員だ。
夢は、あくまで夢だが、FIFAワールドカップだ。
夢だとは分っている。
それでも、何年か前のワールドカップに感動して少年サッカーチームに入団して以来、中学・高校とサッカーをやって来た。
とりあえずの目標は、高校全国大会。チームメイトと1丸と成って、燃えていた。
そんな俺たちの、次の対戦相手は
「聞いた事の無い学校だな」
「なんでも、つい最近まで「お嬢様学校」だったらしい」
「つまり、やっと男子が11人集まったってのか?」
それとも話が別だった。
何故か、今期の地方予選から、全国高等学校体育連盟と日本サッカー協会の規約が変更された。
性別での差別が無くなったのだ。
したがって、ルール上に限れば、男子部員が11人いない高校でも公式戦に出場可能と成った。
だからって、サッカーみたいな激しいスポーツ。それも、高校生にまで成れば男女の差は大きい。
そんな無理をしてまで、出場してくる高校が有るとは、思っても居無かった。
ところが…
「聖フランチェスカ学園」
近年まで、それこそ「お嬢様学校」として有名だった。
今だって、男子生徒は1クラスに1名くらいしか居無いらしい。
「それ何のギャルゲー?」
実際、サッカー部にしても何と男子部員はわずか1名。それも剣道部と掛け持ちらしい。
そんなチームが、とても初出場とは思えない快進撃、いや爆走している?
んなアホな。
試合は始まろうとしている。
スタンドを埋める、如何にも「お嬢様学校」らしい、お淑(しと)やかな制服姿。
これまた、如何にも「そういう学校」らしい、華やか極まるチアリーダー。
そして、整列した相手チーム。
本当に女の子ばかり。
それも、試合前に交換したメンバー表だと、
何故か『三国志』からパクった、としか思えない名前が、
いっそ気の毒な位、可愛い娘ばかり。
だが、油断するな。
これまでの試合結果からすると、本当に「名前通り」のメンバーを、
タイムマシンか何かで連れて来た様な爆走ぶりだった?
実の処、目の前の可愛い娘たちと、その結果が結び付か無かった。
だが、それもキックオフまでだった。
「ケガだけは注意して下さい」
相手チーム唯1の男子部員。ゴールキーパーでもある相手主将が言ったセリフ。
その時は、カチンと来ただけだった。だが……
攻撃的ミッドフィールダー関羽のキックオフ、フォワード張飛が走り出して、
結果はオフサイドに成っていた。
中間を省略したわけでは無い。
こちら側の10人が反応する余裕も、走り込むヒマも無しに、
この2人だけで、ゴールキーパーの目前まで突破されて居たのだ。
シュート出来無かった事を本気で悔しがって居る張飛を、関羽が宥(なだ)めて居た。
「次はガンバレー」なんて、天然ぶりながら応援して居る、桃色の正統的に可愛いチアリーダー。
向こう側のゴールで苦笑いして居る、北郷とか本条とか言った相手主将の言った意味が理解出来た。
……ワールドカップの夢舞台が、急に遠く感じられた。