――Strike Witches Fun Fiction――……ストライクウィッチ? ああ、知ってるよ。……話せば長い。 そう、オレがまだ空を見上げることしか出来なかった新兵だった頃の話さ。……知ってるか? 空を飛ぶ奴は三つに分けられる。……強さを求め、全てを捨てて軽くあろうとする奴……プライドに生き、全てを抱え込んで重くあろうとする奴……戦況を読み、全てをコントロールしようとする奴……ウィッチは――あの戦乙女達だってそうさ。……だけどな、結局のところ、彼女達はみんな一緒なんだ。……彼女達は、そう――――――Reines Silber:The MOVIE――「――――ッ、ぁっ! 今の、衝撃……一体、何が」「宮藤! 無事か!」「っ、坂本さん! これは、一体!?」「宮藤、早く結界を張るんだ! 死にたいのか!」「結界って、そんな――」「そうだ! これはネウロイの攻撃だ!」――壊滅するウィッチーズ基地――「――そんなことがありえるのか」「美緒、私だって……信じられないのよ」 仮設テントの中、オイルランプに照らされたヨーロッパの地図。 ウィッチーズ基地――ウィッチーズ基地跡地を示す青いピン。 海峡を隔てた大陸側には、赤いピン。「現実を、受け入れなければならないわ。 敵は――」 ネウロイは。 大陸から直接、砲撃を仕掛けてきている。――かつて無い強敵――「――近づいてきているように見えるな」「そのようですね」 閣議室に、ざわめきが走る。「静まりたまえ、諸君――女王陛下の御前だぞ」「栄光ある英国軍人たるもの、これしきの事でうろたえてはならんよ」「さて、マロリー大将……君はどう見るかね?」 将服に身を包んだ、初老の男が立ち上がり、口ひげをなでつけながら口を開いた。「十中八九、彼奴等の狙いはここ――」 閣議室、テーブルの上に広がるブリテン島の詳細地図。 彼の指先が指し示すのは「――首都、ロンドンでしょうな」――ロンドンを守るため、彼女達は飛び立つ。 しかし――「何も――何も、聞こえない――ううん、ちがう、いや、こんな、こんなのって……!」「サーニャ、どうしたんだよ、サーニャ!」「嫌、何、これ……やだ……怖い、怖いよ……ッ」「サーニャ!?」「エイラ、何かがおかしい、サーニャを下がらせろ!」 美緒は魔眼を見開き、彼方を見つめ――その瞳が、驚愕に見開かれる。「馬鹿な、空が見えない、だと……!」――ひしめくネウロイの黒――「坂本少佐、これ以上の戦闘続行は不可能よ! 撤退しなさい!」「せめて、一太刀でも……!」 地表に伸びる、黒い巨大な長虫に向かって、一筋の青い光が落ちていく。「美緒、お願い、止めてぇぇぇぇッ!」「坂本さぁぁぁぁんっ!」――雨が降る――――仮設滑走路に崩れ落ちる、十人の少女達に、容赦なく――「――随分と、苦慮しているようだな」 大きな音と共に、閣議室の扉が開かれる。 協議は中断され、視線が扉を開いたものへと集まる。「――そちらこそ、南リベリオンなどという僻地では随分と礼儀なる物資が不足しているようですな。 今度の物資支援、マナーの講師を三ダースほど送るよう議会に申請しておきましょう」 皇帝親衛隊を両脇に引き連れた、金髪碧眼の少女はマロリーのその言葉に、けらけらと可愛らしく笑い――「調子に乗るなよ英国野郎(ライミー)。 確かに統合戦闘航空団の指揮権はそちらにある――だがな。 条文の何処にも、たかだか英国一国のために我らが同胞を磨り潰して良い等とは書いていないぞ」 魔力の光が漏れ出る。 使い魔との合一の証である獣相が少女に現れ、魔女の力と共に拳をテーブルに叩きつけた。「事はもはや貴国が滅んで終わり、等という段階を超えているのだ、ジョンブル。 何を隠しているかは知らんが、人はもっと効率的に死なねばならんのだよ」 少女が、鷹の目で並み居る将星を――マロリーを睨み付ける。 被った制帽に輝くのは、鷹の翼を供えた髑髏。「この、アドルフィーネ・ガランドの言うことが理解していただけるかな、ジェントルメン」――そして、鷹は舞い降りる――「ヨシカ・ミヤフジ。 君の飛行許可は出せない」「な……何でですか!」「君には――やってもらうことがある」「ヴィルヘルミナ!? 生きてたんだ!」「ああ、エーリカ……相変わらずだね。 トゥルーデも……元気、とまでは行かないでも、生きててよかったよ」「このような状況でなければ、再会を喜びたいところなんだがな」 トゥルーデの言葉を手で遮って、その一つしかない銀の瞳で二人を見つめる少女。「単刀直入に言おう――エーリカ、トゥルーデ。 ウィッチーズを抜けて欲しい」「サーニャ、大丈夫か?」「……」 布団を被って、ベッドから出てこないサーニャに、エイラは語りかける。「……私、行ってくるよ。 サーニャのこと、絶対守ってやるからな」「辞令? リベリオン本国から?」 受け取った手紙の封を切り、中を確認するシャーリー。 その表情がこわばり、手紙をくしゃくしゃにつぶしてしまう。「ど、どしたのシャーリー!?」「馬鹿にしてるよ! 原隊に復帰しろだって!? この状況で、皆をほっておいてかい!?」 だけど、と心の中の冷静な部分が最後の一文を想起させる。 ――意図的な遅滞その他が見られた場合、軍籍を剥奪する「敵討ち、ですわ……ッ」「ペリーヌさん!」「リネットさん……貴女には……貴女などには判りませんわ!」「判るよ! 私にだって!」「貴女に、少佐の何がわかるとおっしゃるんですか!」「違う、違うの。 私にだって、わかるよ……ペリーヌさんの気持ち。 私だって、坂本少佐に、沢山教えてもらって、沢山助けてもらって、だから――」――建造される、人類の切り札―― 六線のレールの上に鎮座する、巨大な鉄の巨砲「われわれは、何時だって嘆いてきた――無理だと、無茶だと、無謀だと、諦め、妥協し、目を背けてきた」 金属の軋む音が連続して響く。 各所に取り付けられた鉄鎖を引くのは、Mk2走行脚を装着した多くのウィッチたち。「だが、そんな中でも、歯を食いしばり、血反吐を吐き、決して諦めない、往生際の悪い俗物が居る」「――これが、祖国を、友人を、隣人を、親兄弟を貪られた人類の意地だ、ネウロイ共」 申し訳程度の装甲板に、バルケンクロイツと共に刻まれた名前。――Gustav――――しかし――「観測班から報告! 敵砲兵器、活動を開始!」「な……早すぎる!」「敵集団、移動を開始しました。 目的地……!」「どうした、報告しろ!」「目的地――此処ですッ!!」――全ては終端へと動き出す――「征くぞ諸君――大陸に、祖国に真っ先に凱旋するのは我々だ!」「Jawohl、Hellkommandant!」『此方連合艦隊、旗艦『大和』。 これより当艦隊は魔女の補助による三式弾にて露払いを勤めさせていただく』「こちらJV44団長、アドルフィーネ少将だ。 貴艦の援護に感謝する――返礼として秘蔵のベルリナーヴァイツェンと、古今無比の戦果を贈呈することを約束しよう」『艦隊全ての艦に、かな?』「無論だ――勇士達を酒と戦にて歓待するのは戦乙女とカールスラントでは決まっているのでな」「くっ!?」「よぉ、ペリーヌ、肩に力入りすぎてるんじゃないか?」「ペリーヌ、貸し一だからね、にひひ」「シャーリー大尉に、ルッキーニ……あ、貴女達、リベリオンに帰ったのではなくって!?」「いやぁ、帰ろうと思ったんだけど、色々あってさぁ」「きししっ、『シャーリーが』『意図的に』したことじゃないから、しょうがないよねっ!」「あ、貴女達って人は……!」「無駄話は後だ、ほら、来るぞ……!」「サーニャ、来ちゃ駄目だ!」「私、嫌! 私、エイラを失いたくない!」「っ――判った、そこまで言うなら、離れるんじゃないぞ」「――――うんっ!」「サーニャにも、私にも、一発だって当てさせないんだからな!」「準備はいいかしら、三人とも」「――よかったのか、ミーナ」「いいのよ。 それに、私が前に出る利点だってあるもの」「そうか。 では――せいぜい、親友の尻拭いでもするとするか」「酷い言い草――と、来たわね。 行くわよ、トゥルーデ、フラウ、ウルスラさん」「「「ヤー!」」」「トゥルーデ、スコア勝負だよ!」「ふふん、良いぞ」「あ、私とウルスラは二人で一人分だから」「姉様、教範には共同戦果はトドメを刺した者の物となる、とあるんですが」「双子だからばれやしないって!」 ――そして、再び空に集う少女達――「ウォーロックが、一撃で!?」「あれは、あの切れ味は――まさか!」「そんな、そんなことって――――」 ――鉄の巨砲の心臓で、少女は何を思うのか――(皆、戦ってる……)(自分のために……誰かのために……)(私も――――私は――――)「ヴィルヘルミナさん、私にも、出来ることって……無いんでしょうか」「君にも……出来ること?」「皆、一生懸命、誰かを守る為に戦って……空を飛んで。 でも、私は」 芳佳の頭を、撫でる白い手。 銀の瞳が、芳佳の瞳を覗き込む。「その気持ちは判る。 でもね、ヨシカ」「君にも出来ることではなく、君にしか出来ないことを――全ての力なき人の為に」 ――そして、咆哮がドーバー海峡に響き渡る――空前絶後の制作費4×10^25第一ジンバブエドル!(2009年10月時点)脅威の製作期間たったの3時間!冒頭からパクりネタ使ってんじゃねーよ!全米が吐いた!オレは吹いた!っていうかこれ嘘予告だからね! 本気にしないでね!というかこんなもの書いてるくらいならさっさと本編を書け!うるせぇ、40年代のイギリス東部の中級都市の資料がぜんぜんあつまらなくて描写が出来ねーんじゃボケが!ほんのちょろっとの反響を呼んだ、あのゲテモノ作品「Reines Silber」がまさかの真っ当なSS化!!「Reines Silber:The Movie」今冬、公開予定! むしろ糸冬!Coming Not so Soon!------ついカッとなってやった。 今では反省している。 主に本編を有言不実行な所とか。 本当に猛省している。たかが目標20kb程度の日常話の資料集めにこんなに難航するとは思わなんだわ……なんか資料集めが目処がつかなすぎて別の作品書きたくなってくるシンドローム。いや、別に適当に書けば良い、歴史メインじゃないから誰も気にしねーよと仰るかもしれませんが、自分が納得出来ない。別に無視して次話書けば良いんだろうけど、文章量や内容的には兎も角、全体の構成的には外したくない話です。困った。