前回に続き目の前で家を破壊しつつ人外の戦いが繰り広げられています。
ダメットさん・ランサー対セイバー対アーチャー
事態は益々混沌と化しているようです。あ、また壁が。ハンパに干渉しすぎたツケですか?
凛直しきれるかな。手で修理できるぶんは手伝ってやらなけりゃな・・。
「俺の家・・。親父との思い出・・・。ばかとらとの日々・・・。」
すまん士郎本当にすまん。こうもグダグダになるのならもう少し原作をなぞろうとするべきだったかもしれない。
「ハッハア!嬉しいねえ!やはりこうでなくちゃな!」
「やるな。しかし未だ間合いを掴みかねている様子。斬られるまでに捉えきれるかなランサー。」
「やれやれやっと追いついてみれば敵が増えていてしかもそれぞれ敵対している様子。どうしたものかな、マスター?」
?さっきも思ったが、言葉ほど余裕が感じられない。なんだろう、調子悪いのかアーチャー?いや!ランサーが強い?
「ランサー!そこの少年、私を不愉快な呼びかたをしましたが、察するに本名を知っているようです!単なる偶然の目撃者ではない様子。排除しておくべきです!」
うわあ矛先がまたこっち向いた!
と、思ったら、
「まあ待てよ。てことはその小僧は「こっち」の関係者だっていうことだろ?今殺しちゃまずくなったってことじゃねえか?いいのかい、あの旦那の言付けに逆らうことになっちまうぜ?」
「くっ。確かに。ここは引きます!」
あ。やっぱ神父の例の意向で初手は様子見なんだ。つかダメットさん自分の意思で神父のところいるの?
「人をダメ呼ばわりした報いは必ず受けてもらいますよ!」
怨敵認定された!また俺余計なことした!?
俺のスキルに「女難」ある!絶対ある!きっと「うっかり」以上のデメリットだ!
「そういうわけで、仕切り直しだセイバー。またな。小僧、拾った命、冥加にすごせよ。」
「くっ。待てランサー!決着はついていない!」
去っていく主従。一安心、と思いきや____
「貴様は残ったかアーチャー。ではこの場で貴様だけでも倒すとしよう。」
「やれやれ猪突なことだ。こちらはそちらの、おそらくはマスターを守るため尽力していたというのに。」
そろそろ止めないと、というところであかいあくまが到着した。3倍の速さでは来れなかったらしい。
ゼーハーと息を切らし、うつむいて膝に手をあててクールダウン中。
面を上げて、
「(はあはあ)ちょっと、(ぜえぜえ)待ちなさい。い、今どうなっているの?それ誰?ランサーはどうしたの?いったい__」
そこまで言ったところで、屋敷の半壊に続き自分の憧れだった少女の形相に茫然自失のブラウニーに気づく。
「(首筋ピン、背筋シャン、表情キリリッ)あら、今晩は、衛宮君。」
「もう遅いと思うぞ。」
「うるさい。」
流されたゆたうワカメのごとく 第四話 後編
そんなこんなでとりあえず壊れた家を応急修理。ざっと見えるところだけ何とかして後は冬木の管理と聖杯戦争の運営に関わる部署のものが何とかしてくれるらしい。
で、ちゃぶ台囲んで現状の確認となったわけだが、
「___なるほど。つまり衛宮君が最後のマスターになったわけね。」
「さっきからちょくちょくその単語を聞くけど、マスターって何だよ?」
「・・・そうね。衛宮君は魔術の世界に疎い独学の魔術師だったわけだから知らないのも無理ないわね。」
俺にはわかる。なんでこんなやつが最良の従者を、という怒りが。
笑顔の額に井桁うかんでるし。
しかしなんだかんだで原作準拠の呼び出し方になってしまったな。当初の計画では俺がキャスターさん作のクリーチャーにライダーとともに襲撃され、士郎が巻き込まれてピンチになり、セイバーを呼ぶとかいう猿芝居でも打つつもりだったのだが。
まあなんだかんだで士郎の令呪も凛の宝石も消費せずに済んだし、終わりよければ
おっと。説明終わりそうだな。
「____というわけよ。詳しくは教会で聞くのね。なんでも答えてくれるわよ?」
「よし、じゃあ、行こうか。」
と言った俺に、
「はあ?何言ってるのよ。私がそこまで付き合う義理も無いでしょ?」
・ ・・へ?
ああ!そういえば凛が教会まで送ってくれたりしたの、士郎がセイバー止めてアーチャー守ってくれたりしたから借りを返すためだっけ?ことによっては令呪まで使って。
しまったああああ!今回凛に迷惑かけただけじゃん!
桜とライダー、キャスターさんまで呼び出し、俺が送っていくことになりました。
だってこの後バーサーカーの襲撃がありそうだし。ヤツには全戦力を用意しておかないと。それでも充分とは思えないけど。
「悪いな、慎二。わざわざつきあわせてしまって。」
「あ、ああ、気にするなよ。俺を助けようとしてお前は巻き込まれたんだもんな。」
「いや、それでもだよ。遠坂はもう完璧に俺のこと競争相手だって割り切っちまったみたいだしな。」
ごめん。俺がお前と凛の一本目のフラグ叩き折った。
「だからやっぱりありがとう。」
痛。純粋な視線が痛。なんだろうこの罪悪感。
アレ?なんか別の熱い視線も感じる。・・・ライダー?眼帯越しの熱視線とは相変わらずな。しかしなんで俺と士郎をハァハァ言いながら見てるんだ?
3Mほど後方
「どうも初めまして。なぜか初めましてな気がしませんけど。間桐慎二の 義 理 の 妹 の桜と申します。」
「あらどうもご丁寧に。わたくしメディアと申します。ああ、姓はありませんの。 ま だ 。 そのうち 間 桐 になるかもしれませんけれど。」
「なぜかしら。ごく最近にもこういう心温まる会話を楽しんだような気がします。私」
「まあ奇遇ですわね。わたくしもですわ。」
「うふふふふふ」
「ふふふふふふ」
聞こえない。聞こえないったら聞こえない。
つかキャスターさん魔術師相手にも本名ばらすのな。ホロウでも本名叫んでまわってたけど、名前知られたところで呪詛とか跳ね返すぐらいの自信があるんだろうな。魔術ではなく呪術方面は特に。浮かれてるだけの線も濃厚だけど。
とかやっているうちに教会到着。
「じゃあ神父に会ってくるか。」
「待ってもらおう、アサシン。」
セイバー?
「少し話したいことがある。残っていただこうか。」
「じゃあ俺一人で話を聞いてくるよ。」
「あっおい士郎!」
行ってしまった。
「しょうがない、か。ていうかなんで俺をアサシンと?」
「隠してもわかる。私に全く実力を悟らせないとはかなりの手練。だがこれほどの魔術師が呼び出したサーヴァント、見ての通りの実力のはずがない!それほどの偽装の巧者、アサシンとあたりをつけるのは当然。暗殺者とマスターを二人きりにさせるほど私が間抜けだと思うか?」
魔術師、のところでキャスターさんを指差す。自信たっぷりに。
あー、そうね、そう思うのも無理ないかもね。さっき凛は全く俺についての話はしなかったし。
魔術師でもないやつが参加してるとは普通思わんよなあ。
「ふっ。私の完璧な洞察力に言葉もないか。」
「いや、そっちのがキャスターのサーヴァント。マスターなし。」
「え?」
「そっちがライダーのマスターで、ライダー。俺はライダーの代理マスターね。」
キャスターさん、桜、ライダーと順番に指差していく。
「え?え?」
「慎二様。殊更本当のことをばらすこともなかったのでは?いい具合に勘違いしてくれてましたし。」
「そうです、シンジ。」
「士郎とセイバーは最初から仲間になってもらうつもりだって言ったろ?まずは相手に包み隠さず話して信用してもらわなきゃ。」
「兄さん、あまり派手にやるのは。蟲を中継したお爺様に対する偽装工作と偽情報も限度があるんですから。」
「すまん、そっちは迷惑をかけるな。」
「いえ、いいんです。兄さんの頼みですから。」
「えええええ?」
~セイバー石化中~ 注・ライダーはキュべレイを発動していません
「戻ったよ。ってセイバー?」
「こ、こ、」
「どうしたんだ?」
「この聖杯戦争はどうなっているんですかーーーー!!!」
「あーあー、恥ずかしい」
「自信満々に」
「カッコつけた分空回りですね」
容赦ないな女性陣。
「ま、まあ気にするなよセイバー。すごく妥当な推理だったと思うぜ?感心したもん俺。」
「ラ、ライダーのマスター・・・。」
すがるような目を向けるセイバー。
そしてそれを見た女性陣からゆらりとオーラが立ち昇り、さらなる精神攻撃を開始した。
帰り道。同盟の提案をしながら。予想通り士郎は乗り気だがセイバー渋め。
「もうなんかいろいろあって疲れました。私の知識はもはや通用しないようです。」
あ、セイバーの口調が固くなくなってる。やっぱ俺としてはさっきまでのは違和感あったんだよね。
「では顔合わせも済んだところですし、解散して帰りましょうか。」
「あらあらメディアさん、なぜうちの兄さんを引っ張っていこうとするんですか?お一人でお帰りくださいね?」
「この女狐。置物になって自分の寺の狛犬の横に並びたいのですか?」
「慎二。お前、その、なんて言うか・・。」
「ああ、わかってる。いいたいことは伝わってるよ。」
「頑張れよ」「ああ、頑張るよ」
?またライダーのねっとりとした視線が絡みつく。
「ふうん。ずいぶんと暢気な集団ね。」
はい来たーーーーー!
バサカ襲来!
「そんなことで勝ち抜けると思ってるのかしら。まあ、どっちにしても勝つのは私とバーサーカーだけどね。」
「○○○○――――○○○○○○!!!!」
うお!実際対峙してみるとハンパないプレッシャーだ!こりゃ勝てる気しない!
____戦況は思わしくない。
キャスターさんの上空からの爆撃は当たってはいるがゴッドハンドを削るに至っていない。
桜はいうに及ばず、ライダーも決定打に欠ける。ベルレフォーンを使うには間合いが悪い。
頼みのセイバーは、今、剣を杖にして支えている状態だ。やっぱアーチャー抜きでは難しいか?
危ない!ここで士郎が助けに入る場面か?
って士郎すでに倒れてるし!
え、え、ナニこの場面。ひょっとして助けに入るの俺?アヴァロン無いのに?生身の俺が?
畜生、行くっきゃねーーーー
「キャスターさん全力で俺の体強化してーーー!」
神よ。初めてあなたに祈ります。
「拳がサーヴァントにダメージを与えられるようになるくらい」の強化で、あの竜巻のような攻撃にどれほどの効果があるのか?
間に合ええええええええええ
わが道を走る名前のロボットアニメの主人公ならここで「神様信じちゃう!」とか言うんじゃね?
なんかイリヤが止めさせたようにも見えたけど。
「ふうん?刻印蟲が___。いったい今回の聖___どうなる__ね?」
何を言ってるんだ?よく聞こえない。
「じゃあね。楽しかったわお兄ちゃんたち。また遊ぼうね。」
さらばロリブルマ。できればもう二度と会いたくない。
「兄さん!無茶しすぎです!」「そうです!死んでしまうかと!」
抱きついてくる二人。
「サクラをこの身空で未亡人にする気ですか!」
ライダー、いろいろ飛ばしてる。
「シンジ。」
うん?
「そう、呼ばせていただきます。思えば貴方は最初から私に信を置いてくれ、先ほども助けられた。騎士として、それに応えましょう。」
おお、いつのまにか好感度稼いでいたっぽい!
「あくまで暫定的にですが、手を組ませていただきましょう。よろしく頼みます。」
よっしゃ!とりあえず同盟締結!戦力強化!
こうして長い夜が終わった。
わけも無く、今回の戦闘でまた魔力を消費したキャスターさんに吸い取られた。あの人そのためにバカスカ撃ってたんじゃね?
明け方近くに帰ったら当然桜が待っていた。「ご飯冷めちゃったなー」とか言いながら。
ご飯の代わりにいただかれました。
ワカメ、乾燥ワカメになっちゃう。
戦闘シーン?そんなものは飾りです。今回から戦闘が始まりましたがあくまでもふざけ続けます。重い話など書けん。
ライダーのキャラを広げようとして失敗した感が拭えません。
アーチャーもそうだったけど、神父初登場回で出番とセリフなし。
ちょっと更新は滞るかも。
意外と好評いただけているようでなによりです。