今、目の前で化け物同士の戦いが繰り広げられています。
ぶっちゃけ引いてます。これからを生き抜く気力が持っていかれそうです。
ランサー兄貴、手ぇぬいてあれなのかよ。
アーチャーもすげえ。他の英雄はそういう生き物として見ればそう納得できんこともないんだが、元一般人がどうやってあそこまでいけるんだ?
親友のたどり着いた境地に目頭が熱くなると同時に今後の付き合いを考えたくなる光景です。
アレ?確かこの戦闘って互角で終わるんじゃなかったっけ?弓兵が槍兵にあわや必殺技まで出させそうになるっていう・・・。アーチャー普通に押されてる?
流されたゆたうワカメのごとく 第四話 前編
おっと終わったようだ。こうしてはいられん。士郎を救わねば。
ここで凛があの宝石を使ってしまうのは損失だからな。
よく考えてみたが、凛はあのドタバタのせいでアーチャーと喧嘩していないので令呪がまるまる残っているのだ。
これは原作に比べ大きなアドバンテージといえる。ついでに宝石も温存させて後を楽にしようというワカメの知恵なのだ。
あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
「襲われる士郎を助けようと思ったら、自分が襲われる側だった」
な・・・何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった・・。
頭がどうにかなりそうだった・・・。ご都合主義とかバタフライ効果とかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっと恐ろしいものの片鱗をっておい!早い!早いよ!ランサーさん!
ちなみに俺がどうやって士郎を救うつもりだったのかというと、単に原作で士郎が襲われた廊下の近辺にトラップをあくまでも軽く桜に仕込んでもらい、遠隔で俺が発動するという単純なものだった。
~昼間・学校~
「あー桜、今いいか?」
「なんですか?」
「ちょっと放課後に力を貸して欲しいんだが。」
「何にですか?」
「これこれこういうわけで、聖杯戦争絡みで俺が学校で襲撃されたときに敵の気を引けるように仕掛けを作っときたいんだ。士郎や藤村先生も巻き添え食うかもしれんだろ?そのためにも。」
「わかりました!ええ、お二人のことも考えてさしあげないといけませんよね。藤村先生にはお世話になってますし、衛宮先輩は私の理想の兄ですから!」
「・・・ちなみに俺は?」
「兄さんは私の理想の”オス”__男性です!」
今言い直した。
なんか思考様式に人間以外のものが混じってきているような気が。早く蟲とってやらないと。
頬を染めてすごいいい笑顔でいやんいやんとはにかんでみせる、愛する妹にかける言葉を俺は持たなかった。
雁夜さん、桜の育て方はこれでよかったんですか。
全てが終わった後、蟲とかいろいろ解除してやってもこの後天性格は矯正できない気もする。
放課後、桜は嬉々として立派な蟲トラップを造りあげてくれました。
俺が遠隔操作することが可能なそうです。
・・・うん。俺に埋め込まれた例の蟲の恩恵らしいんだけどあまり考えたくない。
ていうか俺の中のやつ、刻印蟲の類じゃないよな?
ライダーは俺の傍に居ない。とっとと桜のところへ行ってしまった。いや、真のマスターは桜だからそれで正しいんだが、釈然としないのも事実。
前回記憶を消されたとはいえ俺の傍にキャスターさんの関与をなんとなく察知してるから放置してるんだろうなあ。
簡易トラップは当然発動しても大して効果のないものだが、はなから様子見のランサーはちょっとでも怪しいものがあれば、ランサー好みのタイマンイベント発生以外は素直に引いてくれると期待していたのであったが・・・。
~再び夜~
校庭をはさんで校舎とは反対側にいた俺のほうが士郎より早く発見されたわけだ。アーチャーは当然我関せずの構え。
うわああんヤバイマジヤバイ
「大丈夫か慎二!」士郎!?
「貴様何してる!」とあのランサーと向かい合う。
士郎、お前本当にいいやつだよな。けど今は素直に逃げろよ!
!?アーチャーが足止めの援護射撃をしてくれてる?遠坂・・。いやこれは一般人で桜の先輩の士郎を助けてくれてると見るべきか。
なんだかんだでまだ俺とは明確に味方になったわけではないし。俺がここでやられても聖杯戦争に参加した魔術師としての運命と割り切るだろう。悲しいけどそれが俺の扱いなのよね。
ってヲイ。せっかく温存した令呪は使用してないだろな。
とにかくこうなったら、
「士郎、おまえんちになんか武器はあるか!(士郎んちに行ければなんでもいいんだけど)」
「親父の銃があったような!」
爆弾発言してる辺り士郎もテンパッてる!
「ハァハァ、じゃあそれを取りに行くぞ、アレから逃げきるのも隠れるのも無理だ!」
「い、いやしかし、」
「いいから言う通りにしろ!俺はお前よりはアレを知ってる!」
「!?慎二お前も魔術をしってるのか?」
なんとか理由をつけて士郎んちでセイバーを呼ぼう!
なんとか逃げ込んだ衛宮邸、飛び込む土蔵、そして_____
「問おう。あなたが私のマスターか。」
セイバー召喚!
当然鎧袖一触で撃退、そして協会へ出向いて、バーサーカーイベント、そして同盟締結!
と、思っていたのだが、
俺はこのときまだ知らなかった。
この世界は、ギャグおよびだめんずうぉーかー補正がかかっているということを。
いざランサー撃退、というところでランサーを追って予想外の人が衛宮家に駆け込んできた。
「ダメットさん!?」
「な、初対面の人間に対しなんという失礼な物言いをするのですか!」
本作品においては私が愛するキャラほど壊れていきます。
桜もキャスターさんもすごく愛してます。