ここから本編です。
このお話はガチのシリアスです。
オリ主が大活躍する話です。だからそういうのが嫌いな人は嫌な気分になるといいと思います
どことも知れぬ森の中
二つの存在が戦っている。
一つは腕から血を流す少年、そしてもう一つは異形の化け物
少年は間一髪のところで異形を退けるもその場で力尽きたのか倒れてしまう。
「逃がし、ちゃった・・・追っかけ・・・なくちゃ・・・」
「誰か・・・僕の声を聞いて・・・力を貸して・・・力を・・・」
後に残ったのは小さな動物と赤い宝石だった。
八神家 朝
妙な夢を見て目が覚める。
「嫌に現実的な夢だったな・・・もしアレが襲ってくることになれば・・・いざとなればこの身一つではやてを守らねばならない、か」
思考にふける。いざとなればあの程度に遅れをとるつもりはないが・・・
ふと気づくとはやてがありえないものを見るような目でこっちを見ている。
{?なんだ?」
「にいちゃんが・・・あたしが起こす前に起きとる・・・」
・・・失礼なやつめ。
学校 昼休み
「将来・・・か」
転校してきたときの一件以来仲良くなった高町、その友人である月村とバニングスと共に食事を取りながらそんな話をする。
ぎゃいぎゃい騒いでいる高町とバニングスを見ながら考える。
ふと手持ち無沙汰になったらしい月村が話しかけてくる。
「八神くんはどうするの?」
「何、いまのまま、この時間が続けばいいなぁとね。それぐらいしか望みなどないよ」
そういうと何もなかったかのように食事を続けた。
海鳴市某所 夜
時々はやてには内緒で夜の散歩に出る。気晴らし兼周囲の見張り、といったところだ。このおかげで朝起きれないという問題があるのだが・・・
いつもの夜。何もかわったことのない夜。
それを爆音が切り裂いた。
「何の音だ!?」
道の向こう側から何かが破壊されるような音がする。まずい、向こうははやての、自分達が住む家がある!!
「くそっ」
悪態をつきながら夜道を駆ける。頼む。何事もなく終わってくれよ。
しかし、その願いは叶えられることはなかった。
そこについたときすでに戦いは始まっていた。
・・・あれは・・・高町!!?何を・・・?
アレは夢で見た化け物!!
くそっ何がなんだか分からんがとにかくあいつを退治すればいいのか!?
「どけっ高町!!」
そういいながら触手をはやした毛玉?の化け物に飛び掛る。
「八神君!?」
くそっこいつ脆いが動きが早い!
「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
一閃
化け物はバラバラになる。
「やったか!!?」
しかし異形の化け物は再生能力が高いのか即元の形に戻ろうとする。
このままではジリ貧だ。
「高町!!何か手はないのか!!」
応えたのは彼女ではなく彼女が抱えていたネズミもどきだった。
「アレを停止するには魔法で封印しなければなりません!しかし、封印してもとの姿にもどすには呪文の詠唱が・・・」
「最近はネズミが喋るのか・・・?」
一瞬ネズミが喋ったという幻視をしてしまう。いかんいかんネズミが喋るなんてそんな馬鹿なことあるはずがない。
「とりあえず理解した。高町、呪文を詠唱していろ。俺が時間を稼ぐ」
こちらのやることはわかった。ならば後は実行するのみ。
触手を伸ばしてくる化け物相手にどれだけ時間を稼げるか・・・
「やるしかないか・・・」
「リリカル!マジカル!封印すべきは忌まわしき器!ジュエルシード封印!!」
後の展開は高町が魔法?とやらを用いてジュエルシードとやらを封印していた。
海鳴市公園 深夜
「成る程な・・・ネズミが喋るとは・・・幻覚ではなかったか」
ふう、ネズミが喋る上に魔法・・・ね。世の中には不思議なことがあるものだ。
「それで、あなたは・・・?」
ネズミがこちらを伺っている。
「俺の名前は八神にい。高町とは同級生だ」
「あの・・・あなたも魔道師なのですか?」
こいつは何を言っているんだ?
「いや、ただの一般市民だ。たまたま巻き込まれただけ、といったところだ」
「八神君・・・このことは・・・」
高町がこちらを心配そうな目で見ている。
「分かっている。詳しく話すわけにもいかんしな。もう夜も遅いことだし帰るとしよう。積もる話は後回し、だ」
高町家玄関前 深夜
sideなのは
「こんな時間にどこにおでかけだ?」
家に帰るとお兄ちゃんとおねえちゃんが待ち構えていました。
「うう、その」
「失礼、高町さんの同級生の八神にいと申します。本日は妹さんをこんな夜遅くまで連れまわしてしまい申し訳ありませんでした」
「君が。。。なのはを呼んだのか?」
「彼女が助けたフェレットが病院から逃げ出してしまい、それをたまたま連絡を受けた僕がそれと思しきフェレットを捕まえてまして。それを連絡したところ、今から確認に来る、と。明日彼女に連絡すべきでした。申し訳ありません」
一瞬でお兄ちゃんに言い訳を考えついてた。すごいの。
「・・・まぁ何事もなかったから良かったものの・・・次からは一声かけてからいけよ」
「お兄ちゃん、心配かけてごめんなさい・・・」
お兄ちゃんに謝るとおねえちゃんがことさら明るい声で言いました
「よし、これで解決。八神君、ありがとね」
「いえ、それでは高町、明日、な」
そういうと身を翻して八神君は帰っていきました
「・・・なかなか子供にしては見所のある奴だったな」
「うーんなのはも大人びてると思ったけど八神君も大人びてるね」
・・・普通とちょっと違うのは同意するの
八神家 深夜
「にいちゃん・・・こんな夜遅くどこ行ってたんや・・・?」
こっちはまだ解決してなかったか・・・
学校 放課後
「成る程、ジュエルシードに、封印、か」
「わたしはユーノくんのお手伝いをしてあげようと思うんだけど・・・」
高町はお人よしだ。こいつなら頼まれれば大抵のことは嫌といわないだろう。
「まぁ詳細は納得してないがとりあえず理解した。手伝いをするなら余り無茶はしないようにな」
昨日のような被害をもたらすであろうジュエルシード、そんな危険物が後20近くもある。
「それでね、できれば八神君にも・・・」
「ストップだ高町。その先は言わなくても分かる。まぁこの町に危険がある、ということは俺の家族にも被害が及ぶ可能性があるってことだ。直接的な手伝いはどこまでできるかわからないがそれでよければ手伝おう」
そういうとぱっと花が開いたかのように高町が笑顔になる。
「ありがとう八神君!」
「一応ジュエルシードの現物を見せてくれるか?どんなものなのか確認だけはしておきたい」
「えっとねぇ・・・」
こうして俺はこの事件に巻き込まれることになった。
後に俺は思う。この時が分岐点だったのだ、この時が自分のこれからの人生を大きく変えてしまう場所だったのだ。
今回は全編シリアスで終われました。とてもうれしいです。
テンプレ通りに行くならなのはさんのお手伝いをして原作に巻き込まれねばなりません。
多分このお話だけを読んだ人はこのお話を最強オリキャラものときちんと理解してくれるでしょう。
そんな風に読んでくれることを楽しみにしています。