さてさて、本当ならば今頃は新幹線に居る時間なのですが…「これも美味しいよ? アギ君」「流石京野菜……この人参の甘味は…」「市販の物では出せませんね」「はっはっは、コレは私も好物でね~」近衛さん家で昼食中です。発端は長です。近衛詠春です。過労死すれば良いのに……「それで? 何で拉致したの? 犯罪ですよ? 訴えますよ?」「いや、アギ君の気持ちも解るんだが……千草君とこのかの事なんだ。」「いや、だから無理だって言ったでしょ?」「そっちではなく、魔法に関しての事です。このかは既に目覚めてしまっている。此の儘では麻帆良に帰す事も難しいんだ」知らないっての「囲えば?」「過激派がね……千草君共々狙っているんだ。奴等はこのかを旗印にするつもりなんだ。それは僕もこのかお望まない。」予想出来ましたよ? 最悪なんですが…「…一本良いですか?」「構わないよ。私も吸いたくて仕方が無いんだ」お互いがライター片手に、火を点ける。「つまりは、麻帆良で二人を保護しろと?」「出来れば、千草君の魔力封印を解いてくれれば千草君は保護しなくて良い。これも縁だと、鶴子君が僕の護衛をしてくれるらしい。」……アンタだけ安全じゃんか?! 何? 俺に死ねと? 千草さん居た方が楽じゃん!! 何? 何で? ネギかジジイに頼めよ!! 「君の言いたい事も解る。しかし、私は長として倒れる訳にはいかないんだ」「…不特定多数の為に娘を疎かにすると?」考えられねぇ…テンションも下がるわぁ…引き篭もろうかしら?「……そうなるね。私は最低な父親だよ。」「あのさぁ、このかさんには話した? 魔法の事、自分の立場の事? アンタなら解ってるだろ? 西と東のトップの血縁者っていう事がドンダケ俺にとってイラナイモノか? あの子に取ってドレだけ枷になるのか?」関係者になりたくねぇ…スクナの件はシカトすれば良かった。そうすれば、戻れたかも知れないし、人形さんもこの程度と思ったかも知れないのに…俺の阿呆「…解っているつもりです。…だからこそ、私は早く組織の膿だしをしなくてはいけない」「…何で俺なの? 知ってるんでしょ? 俺の夢に近衛という一族は障害でしかないのよ? ネギで良いじゃん。アイツなら死に物狂いで護ると思うよ?」「ネギ君には悪いが、あの子はまだ幼すぎる。」待ってー。超待ってー。同じ年なんですよ? 双子なんですよ?「君なら…任せられる。スクナの時と良い。私の石化を解いた時と良い。君になら任せられる。」…自業自得でした。なにこれぇ?やり過ぎた? やり過ぎたの? エヴァさんの事はクソジジイが隠れ蓑になって解らないはずですよ?鶴子さんには俺の事を喋らない様に言った筈ですよ? 特に名前アレ? 何処でミスった? 石化解除しなければ良かった?どうする。俺一人というのは不味い。将来のスローライフ的にエヴァさんも帰ったし…長に何か在ったら俺への負担は増し増しだし…千草さんを連れて行く。ネギとか淫獣が何か言ってくるはず。特に淫獣。そうすると関わる事が多くなる=巻き込まれる。主人公だから確実だよ。逃げ道がない…マジか…マジでか…どうするよ。此の儘の流だと俺に皺寄せが来る。まだ、偽造戸籍も出来てないのに…考えろ。考えるんだ!!教師辞めればよくね?「…一つ条件が在ります。」「何でしょうか?」「夏休みまでです。これ以上は譲れない。その間に、このかさんに自分の立場を知ってもらいます。千草さんも連れて行きます。それと」「それと?」「東洋魔法の基礎が書かれた書物を貰っていきます。特には呪いと癒しに関して」俺への報酬だ。癒しはこのかに必要なんだから、拒めないだろ?「呪いに関しては…承諾しかねます」「何故ですか? 解呪するには呪いの術式を知らなければ意味が無い。彼方はそれで良いのですか? 俺を含め、千草さんも呪殺の対象なんですよ? 俺に死ねと言うんですか?」「…解りました。しかし、呪いに関しては貴重な物が多い。」「大丈夫です。客室を貸してください。其処に書物を置いて貰えれば出来る限り移して帰ります」「解りました」はい、コレで話は終り。俺は客室に行くぜ。ぶっちゃけ別荘「刹那さん。話を聞いていたなら見張り頼みます」「…解りました。それと…すみません」「もう、諦めました。今回だけだよ? 次からは切るから、詠春さんもね。」やってきました我が領地!! 現在、俺、リリア、シニィ、アン、で書物の書き取り中。キツイです。思ったよりも多いです。因みに五日目です。「アギく~ん。ご飯で来たえ?」「…皆休憩。」この子、勝手に入ってました。怒りましたよ? 滅茶苦茶怒りましたよ? 涙目が可愛かったです。「アギはん。もう少し頑張ってな? ウチもこのかお嬢様に前鬼・後鬼の作り方教えとるさかいに、素材はくれはるんでっしゃろ?」「まぁね。」今日の晩御飯はから揚げ等の揚げ物にサラダです。トマトが新鮮でした。素材の味で勝負に出たか…塩を掛けて丸齧りたい。味噌汁では無くスープはコーンポタージュ。薄く切ったフランスパンをコンガリ焼いて崩したのが入っている。サクサクとした食感が溜まりません結局、外の時間で十八時間掛りました。もう、古文は見たくありません。幾つか覚えたよ。呪い。無茶苦茶簡単なの。腹痛とか風邪とか引くのショボイけど、基礎なんだよ?コレから発展させんの。熱病とか次の日というか、日曜の朝一の新幹線で帰りました。帰る時は鶴子さんが付き添ってくれました。最後に貰った手紙が恐いです。開けられません「それでは、弁当を買ってきます」「俺は良いよ。寝る」麻帆良に帰ってきたら、学園長室に強制連行されました。千草さんに関しては長が連絡しているので問題ありません。刹那さんとの中仲が微妙なので、空気が微妙です。俺を舐めるな!! 大魔王!!!!