「いきなり戦えって、寝過ぎてまだ寝ぼけてるの?」
『とっくに目は覚めてるわ』
吸血鬼と子供の勝負に決着が付き、そろそろ帰って夕食の準備を、と思っていた所に紫の声が陰陽玉から聞こえてきた。
『今後ああ言った手合いの魔法使いと戦うかもしれないわ、今の内に知っておくべきよ』
「パチュリーとかが知ってるんでしょ? それ聞いて終わりじゃない」
『そんじょそこらの魔法使いなんてどうでもいいのよ、実際に体験しておいた方が良いのよ』
「じゃあ私がやるか、霊夢やる気無さそうだし、こっちはどんなもんか興味あるし」
「はいけってー、行ってらっしゃい」
「一通り見た後さっさと帰るか」
そう言った魔理沙の箒から降りて浮かぶ。
「出来るだけ早く終わらせなさいよ、晩御飯これ以上遅くなったら承知しないから」
「任せろ!」
ニヤリを笑みを作り、一気に加速して飛んでいった。
『爺! 聞こえているか! 爺!』
『聞こえておる』
頭の中に響く声。
怒鳴るかのように発せられる思念が頭に響く。
『結界の復旧を遅らせろ』
『それはもう手配済みじゃ』
『何? どういう事だ?』
『あの二人と戦うのじゃろう? 構わん、存分に力を出せばよい』
『手を出すなと言っておきながらその言葉、どういう風の吹き回しだ?』
『先方が戦わせたいと言ってきおった』
『この私とか、随分と嘗めてるな。 あの小娘達、大怪我じゃ済まんかも知れんぞ?』
『先方は『殺されたならその程度』と言っておった、エヴァに対抗できる位の力はあるのじゃろう』
『ほう、中々面白い事を言う。 クク、あの小娘たちに格の違いと言うものを教えてやろう』
そう言ってエヴァンジェリンが一方的に念話を切った、戦闘に集中する気だろう。
「………」
『八雲さんが言う通り、対抗できる実力が有るならば……』
確かめておきたい、どの程度なのか、何処まで出来るのか。
エヴァンジェリンを当てて彼女等の実力を測る、もしそこまでの力が無くともエヴァンジェリンの信条から殺しはしないじゃろう。
『場合によっては彼女等が探す人物、その捜索の協力を申し出た方が得策かもしれませんね』
「確かにの」
取り込めぬなら、出来るだけこちら側に寄せておきたい。
今この時は敵対しているわけじゃない、向こうも敵対する気があるわけじゃないだろう。
なら手を取り合う関係にもなれるはず、出来るだけ好い印象を持ってもらいたい。
『彼女達の実力を確かめてからでも遅くは無いと思いますが』
「……それでものぉ」
『理知的な応答が出来るのですから、相応の対応手段が取れる事は間違いないでしょう』
「怪我を理由に敵対されたら困るのじゃが」
『勘ですが、今もこの会話を聞いて笑っている感じがしますよ』
「……そうであって欲しいのぉ」
実際そうであったとしても、会話を行う二人には確かめる術はなく。
遠見の魔法でエヴァンジェリンと魔理沙君の戦いを、見ているだけしか出来なかった。
箒の跨ったまま加速し、左手から矢印の形をした緑色の魔力弾を放つ。
目標は空中で悠然と佇む金髪の少女、空中に浮いていると言う点を除けば攻撃を加える事を躊躇う存在。
だが正体は既に判明している、レミリアやフランドールと言った同じ吸血鬼。
手加減して勝てる相手ではないと踏む。
「取っときな!」
「そんなもの!」
打ち出された魔力弾、エヴァンジェリンは同じ数だけ闇の矢で迎撃。
漆黒と明緑がぶつかり合い、はじけて光を放つ。
はじけた閃光が一瞬だけ互いの視界を潰す。
その一瞬の隙にエヴァンジェリンは高速で魔法を放つ。
すでにその魔法の射程距離内、優に届くどころか直撃させる事が出来る位置。
「まずッ!」
「氷爆!」
膨れ上がる魔力に気が付いた魔理沙は瞬時に手をかざし。
エヴァンジェリンの魔法が完成すると同時に、魔理沙の目の前で氷の爆発が起こった。
吹き荒ぶ冷気が爆風となって魔理沙に襲い掛かる。
「終わりだ──、氷神の戦槌!」
直径5メートルはある巨大な氷の塊、それが空中に現れ白黒の魔法使いに向けて走り出す。
殺しはすまい、氷爆から氷神の戦槌のコンボで痛めつけてやろうとすれば……。
「……ほぉ、正面からとは久しいな」
氷塊が砕けた、氷塊の反対側から走る光によって砕かれた。
砕けた氷の破片が月光に照らされ、キラキラと輝きながら落ちていく。
「服が焦げたり凍ったり、外に関わり始めた途端についてないぜ」
氷爆を至近距離で受け、続けて氷神の戦槌を叩き付けたにも拘らず平然と対処し飛び続ける霧雨 魔理沙。
その周囲には青、赤、黄、緑の四色からなる四つの球体、ビットが浮かび、魔理沙の周囲を回っていた。
「焦ったぜ、少しだけな」
『全力で防ごうとしてたくせに』
「うるせぇな」
魔理沙は図星を突かれ、ぶっきらぼうに言い放つ。
避けきれない、そう直感したと同時に障壁を張った。
結構な力の入れ具合、もう少し弱ければ障壁が吹っ飛んでいたかもしれない。
そうして考える、霊夢なら如何していたのだろうかと。
同じ様に防いでいただろうか、それとも見事に避けきって見せたのだろうかと。
「あんた、中々強いな」
「当たり前だろうが、私は『真祖の吸血鬼』だぞ? たかが穴倉のモグラ程度が勝てると思ったか?」
「ゴロゴロ、と言うわけじゃないが。 あんた位の奴なら結構見かけるんでな」
「ほう……、見かけてどうだ? 簡単に勝てるような相手か?」
「いいや、だが負けるとは思っちゃ居ない」
「ハッ、その気概だけは褒めてやろう」
ほぼ同時にエヴァンジェリンと魔理沙の口端がつり上げた。
エヴァンジェリンは両手に魔力を帯びさせ、高らかに呪文詠唱を始める。
魔理沙は体を箒に寄せ、顎が柄に触れそうなほど寄せて箒を走らせ、四つのビットが遅れることなく追従する、
「何処に行く気だ? まさか逃げるわけでもあるまい?」
「寝言は寝てからってのがお約束だぜ」
それだけを聞けば、まるで逃げ去りながら吐く捨て台詞。
だが実際は両者共に魔力が漲り、先のエヴァンジェリン対ネギ戦の遥か上。
元よりお互い逃げると言う選択肢など一片も浮かんでいない。
「この距離、この距離が一番だろうな」
魔理沙が距離を取るのをやめ、エヴァンジェリンを中心に旋回し始める。
「その程度の距離で避けれるとでも? 見苦しいな、キリサメ マリサ! 来たれ氷精、闇の精!」
エヴァンジェリンの周囲に渦巻く四つの黒い球体、強大な魔力によって実現する四連の闇の吹雪。
対する魔理沙、周囲の四色の球体、纏う光が強くなる。
両者の間は数百メートル、互いに相手が小さく見える距離。
「殺しはせん、嘗めた口を利いた罰に少々痛い目に合ってもらうがな!」
「出来るモンならやってみな!」
すぐ近くで話すように、距離を無視して話す。
「ぬ?」
驚いたのはエヴァンジェリン、魔理沙が浮かべる四つの球体からか細い光が渦巻く闇の吹雪へと当たっている。
後は撃ち出すだけとなっている闇の吹雪が壊れない事から攻撃ではないと判断、恐らくは闇の吹雪とぶつけようと言う魂胆。
ならば乗ってやろう、愚かしくも力比べをやろうとする人間に格の違いと言うものを見せ付けてやると。
「闇を従え、吹雪け、常夜の氷雪!!」
「儀符、オーレリーズ!」
渦巻く闇の吹雪と光を放ち続けるビットに篭る魔力が最高潮になり。
四つの漆黒の弾が、四色の球体が、暴虐にその力を解き放った。
「闇の吹雪!」
「サン!」
黒き柱と青白き柱は互いに直線を描き、ぶつかり合った。
眩い閃光を放ち、一進一退、撃ち抜かんと邁進する。
その衝撃による暴風が巻き起こり、その余波で橋を支えるワイヤーが激しく揺れ、水面が叩かれたかのように水しぶきを上げる。
「どうした! しんその吸血鬼さんよ!」
そう言って魔理沙は人差し指でエヴァンジェリンを指す。
青白いレーザーが威力を増し、拮抗地点から押し始める。
「嘗めるか、小娘!」
その挑発に簡単に乗るエヴァンジェリン。
込める魔力が跳ね上がる、闇の吹雪が一回り太くなり、逆に魔理沙のレーザーを飲み込み始める。
「そうでなくっちゃな!」
瞬時に見切りを付ける、レーザーを撃ち出すのを止めアクロバティックに下降を始める。
余波を伴い、魔理沙の頭上を闇の吹雪が通り抜けていく。
その魔理沙に付いて行く四つのビット、回りに回って加速して、残光が混ざり始める。
「お次はこいつだ!」
一気に下降し、エヴァンジェリンを見上げて魔力を込め始める。
それに呼応して更なる回転を始める球体、その状態で四色四つから放たれる青白い弾丸。
ガトリング砲を髣髴とさせる連射、それらがエヴァンジェリン目掛けて殺到する。
「届くか!」
変化した魔法に驚き、身を翻しながら段差を降りていくように避け落りていく。
避けて避けて避け続ける、水面ギリギリまで下降し、水面を飛ぶ。
そのエヴァンジェリンの後を追うようにレーザーが水面に着弾、数十もの水柱を上げる。
所々直撃コースのレーザー弾は魔法障壁で逸らし、一撃足りともその身に届かせない。
そして一方的にやられるほど真祖の吸血鬼は弱くは無く、落ち避けながらも魔法を行使。
「連弾・闇の299矢!」
水面から跳ね上がり指先から放たれた闇の矢、全方位に放射線を画きながらレーザー弾と交差。
まるでそれは戦争のようで、夜空を明るく染める弾幕戦だった。
「ちょっと! あんなのが本当の魔法使いだっての!?」
橋の端で見守る戦い、ネギ・スプリングフィールドと神楽坂 明日菜は驚きを隠せなかった。
自分達が戦った時とはまるで違う、先の戦いとは一線を画す数倍もの大きな差があった。
「ネギってば!」
「──は、ハイ!?」
力量の違いに呆然としていたネギ、それを明日菜が揺さぶって無理やり起こす。
「しっかりしてよ!」
「す、すみません!」
「で、あれが本当の魔法使いって奴なの!?」
「……そうです、ここまですごいとは思っていませんでしたけど……」
「さっきと全然違うじゃない!」
「ありゃあ超一流の魔法使いだぜ、姉さん!」
「超一流?」
「あの超一流のエヴァンジェリンと正面から戦ってまだ生きてるんですぜ? 並みの魔法使いなら一秒と掛からず消し炭になりやすぜ!」
「それならなんで私達が生きてるのよ」
「そりゃあ……」
見れば滅茶苦茶速い、今上でやってるのが走っているのとすれば、ネギとの戦いは歩いているような速さ。
あんな動きで寄られていたら……。
エロオコジョの言うとおりなら引き分けにすらならないんじゃないの?
「あの娘っ子、まじでトンでもねぇっすよ」
「エヴァンジェリンはめちゃくちゃ手加減して……、あ」
「はい……」
それを聞いたネギが見るからに落ち込み始めた。
魔法のぶつかり合いで勝って、勝利を収めたと思ったら実は手加減されていましたなんて。
「落ち込まないでください、ネギ先生」
と、横から声を掛けた来たのは茶々丸さん。
「マスターはネギ先生の事を必要以上に傷つけないようにしていただけなんです」
「へ?」
「リサーチに注ぐリサーチを重ね、ネギ先生の最大魔力放出量を測定し、ネギ先生とほぼ同等の魔力量で戦っておられたのです」
「そ、そうなんですか!?」
「い、いつのまに……」
「如何に魔力保有量が高いとは言え、今のネギ先生では高出力の魔力使用は厳しいと判断した為、マスターはこのような制限を持って戦う事を決められたのです」
「それってネギを舐めてるんじゃなくて……」
「逆です、心配なさっていたのです」
「何であんな極悪人が兄貴に情けを……ハッ! そうやって心の隙間に入り込んで、兄貴を取り込もうってんだな!?」
エロオコジョがわめき出した。
「そうするのであれば、最初から力尽くでネギ先生を従わせていました」
「う!」
「そうしなかったのはネギ先生の事を考えていたからなんです」
「エ、エヴァンジェリンさんが……」
うるうるとネギが瞳を潤ませ、うーうーと唸っていた。
「そうする事となった原因、それはマスターとネギ先生、魔法使いとしての質の差です」
「………」
「先ほども申したとおり、最大魔力放出量にかなりの差が有ります」
「……それは分かります」
「先ほどの闇の吹雪にしても4つ同時、しかも一つ一つがネギ先生に撃ったものの倍以上の魔力が込められています」
「………」
「今のネギ先生にそのようなものを撃たれては、死んでしまう可能性が大いにありましたので」
「だから手加減を?」
「はい、マスターの信条もありますし、もしもネギ先生が大怪我をなさってしまわれたら……」
「つまりエヴァンジェリンは、ネギの事を心配してたって事ね?」
「はい」
血を吸うとか言ってたのに、意外と優しいんじゃない。
「それで、エヴァンジェリンと戦ってる子、誰なのよ」
「数日前に麻帆良へ来た方で、学園長の客人だそうです」
「へー……、それにしても凄いわね」
「はい、それでは私は用事が有りますのでこれで失礼いたします」
「用事? どこ行くのよ」
「もう一人の御客人の相手をしろと命じられましたので」
足の裏から火が噴出してきて飛んでいく茶々丸さん、そして頭上に広がる魔法の嵐。
さっきの戦いが子供の遊びと言っても頷けるような魔法合戦。
自分達の戦いは既に終わっており、当事者では無くなっている。
ネギと明日菜、カモの二人と一匹はただ見上げる事しか出来なかった。
同時刻、ネギと明日菜と同じ様に戦いを見る二人。
見れば弾幕戦、闇の矢を纏めて放つエヴァンジェリンと青白い魔力弾を放つ魔理沙君。
お互いが数百と打ち出しながら、お互いそれを避け続ける。
そしてまた魔法を放つ、といった終わりそうではないループに陥っていた。
『全力……ではないようですが、かなり力を入れていますね、エヴァは』
「ここまでとは……」
数百の闇の矢を連続で撃ち続けるなど、元より膨大な魔力を持つエヴァンジェリンだからこそ。
威力の程は同等、闇の矢が青白い魔力弾とぶつかり弾け消える。
攻撃は誘導するかしないかの違いは有るものの、エヴァンジェリンの闇の矢と同じペースで撃ち合えるだけの魔力量を持っているだろう魔理沙君。
どちらも大きく感じ取れるほどの魔力を発し、今だ余裕を持って撃ち合っている。
『これだと彼女、霊夢さんも同等の力量を持っているかもしれません』
言った通り全力ではないだろうが、それでも尚今だ正面に立って魔法を撃ち放つ魔理沙君。
そしてもう一人の少女、霊夢君。
同程度の実力が有るのではないか、と考えずには居られない。
向こうの意向とは言え、大怪我を負っても不思議ではない戦い。
最悪死んでしまう事もあるだろう、そうなって向こうが此方に牙を剥かないと言う保証はない。
「……エヴァンジェリン、出来るだけ手を抜いてくれ」
『ノリノリですから、それは少し厳しいでしょうね』
「むぅ……」
彼女等が大怪我を負わない事をただ祈るだけの近右衛門であった。
「何あんた?」
魔理沙と吸血鬼の戦いを見ていれば、下から誰かが飛んできた。
「お初にお目にかかります、私の名は絡繰 茶々丸と申します。 マスターの命令で貴女の力を試させて頂きます」
「……紫、どういう事よ」
『そのままの意味でしょう、まぁあれは人間ではないし、全力で叩いていいわ』
「そ」
「それでは、行きます」
そう言って茶々丸はお辞儀、頭と共に右腕を上げた。
『来るわよ』
「分かってるわよ」
上げた右腕、肘から火を噴き腕が高速で飛んでくる。
それを半身だけ逸らして避ける、その状態で封魔針を具現化して握る。
霊力を込めた封魔針を放ろうとすれば腕、ロケットパンチが方向転換、弧を描いて霊夢を絡めとろうとする。
が、腕と繋がるケーブルが霊夢の服に触れる前に霊夢が掻き消える。
「!!」
瞬時に茶々丸の真上に現れた霊夢。
踏みつけるように出した足、茶々丸の肩を大きく踏み飛ばす。
大きくバランスを崩し、何とか体勢を立てなそうとバランスを取った所にさらに大きな衝撃を受けた。
何かが四肢に当たり、殆どが機能停止にさせられ、センサーなども大半がオフラインになった。
たった一度の攻防で茶々丸は半壊へと追い込まれた、それに飛ぶ為の機能も死んだ、ならば茶々丸はただ落ちていくだけしか出来なかった。
常人ならば反応できない速度で有った筈のロケットパンチ。
だが霊夢は軽々と避け、亜空穴で瞬時に距離を詰め、蹴りを放った後ほぼ真上から封魔針を浴びせた。
肩や胸、腹に深々と針が斜めに刺さり、落下していく絡繰 茶々丸と名乗った存在。
それを見ながら雑談を始める。
「人形? 中が何かすごい事になってたけど」
『機械人形……、と言っても分からないでしょうね』
壊れたところから見える中身。
ごちゃごちゃとした、中には何十本もの線が走っていた。
いかにも複雑ですと言わんばかりの中身。
『……あれは有り得ないわね』
「何が?」
『あの人形よ、あれは『存在しないもの』、本来なら『今存在してはいけないもの』よ」
「ふぅーん」
『あれが作られた技術、外の世界にも存在してはいけない早過ぎる技術、……邪魔になるかしらね』
良く分からないが、余り良い代物ではないらしい。
徹底的に壊しておくのも良かったかも。
『作った人物が居るはずよ、その存在を消しておかなきゃ何度も出てくるでしょうね』
「何度も来るようなら、その作った存在とやらを叩かなきゃね」
『その時は存分に叩きなさい』
「魔理沙にでもやらせるわ」
『全く、怠け者ね』
「紫ほどじゃないわ」
そんな会話をしてれば魔理沙と吸血鬼の戦いが終わった。
と言うか、終わらせる事になった。
落下していく人形、絡繰 茶々丸を受け止めようと、魔理沙を放って置いて吸血鬼が猛スピードで飛んでいた。
「……終わったらしいから帰りましょうか」
『何だ? 何したんだ?』
「襲ってきた人形に封魔針浴びせたのよ、そしたらあの吸血鬼が拾いに行った訳」
『良いとこだったのに、邪魔すんなよ』
「はいはい、さっさと帰りましょう」
魔理沙がこちらに向かって飛んでくるのを確認して、背を向ける。
そして溜息。
「はぁ……。 魔理沙が戦ったのに、何で私まで戦わなくちゃいけないのよ」
言い切ると同時に霊夢がまたも掻き消え、直前まで居た場所に氷の矢が殺到していた。
「チッ! 転移かッ!!」
氷の矢を放てば、届く瞬間に小娘の姿が掻き消え。
それと同時に悪寒を感じ、振り向きながらも左手で障壁を張る。
向いた先には赤と白を基調とした可笑しな巫女服、蹴りが魔法障壁に当たり、張った障壁が幾つも割れた。
「やってくれるな、ええ? 小娘!」
魔法障壁ごと押し出し、それを足場にして翻りながら離れる霊夢。
左腕に抱いた半壊の絡繰 茶々丸。
それを庇いながらも口を開いたエヴァンジェリン。
「自業自得でしょ、こっちは早く帰りたいってのに」
霊夢の亜空穴による転移後、エヴァンジェリンの背後から飛び蹴り。
防がれはしたものの、何枚か突破した感触。
空を蹴り一気に距離を詰め寄りながら、霊夢は霊気を込めたお払い棒を振り下ろす。
「チッ」
先ほどの蹴りよりも強力な一撃、問答無用で打ち抜き障壁がさらに何枚か叩き割られた。
再度十数枚張りなおし、次の攻撃に備えるが。
「かったいわねぇ」
そんな状況を露知らず。
霊夢は追撃せず、再度距離を取った。
「人形と妖怪ね、まるでアリスみたい」
「……ふん、訳の分からんことを」
大きく鼻を鳴らす吸血鬼。
それを無視して抱えられている人形に話しかけた。
「えーと、茶々丸って言ってたっけ?」
「ハイ」
「茶々丸を作った奴って誰?」
「……? 何故お聞きになるのですか?」
「いやぁね、貴女が本来居ちゃいけない存在だって言われたから、作った奴の事聞いておこうと思って」
「居てはいけない?」
「おい貴様! どういう意味だ!」
「そのままよ、茶々丸はある筈の無い存在、ならそのある筈の無い物を作った存在も、またある筈が無いって言う事よ」
自然発達した技術なら世界が認め、正しく存在するもの。
だが、絡繰 茶々丸を構成する技術は、今現在の科学技術を二段三段と飛び越えた先にある物。
技術の革新は世代に生まれる天才が行うか、或いは長い年月で積み重ねた英知によって進むものなのに。
『そう言う技術を思いついたとか、作り出したとか裏表で聞いたこと無いわ』
との事、幻想郷の中で、唯一リアルタイムに外の世界を知る紫。
普段が胡散臭いから全部を信じるわけじゃないけど、紫の言う通りなら『進みすぎてありえない』と言う事。
「……それを聞いて、如何する心算ですか?」
「如何しようかしらね……」
害成す存在なら壊しておくのも吝かではない。
さっきだって襲ってきたのも命令らしいし、今話していると礼儀正しくて自分の判断でそう言う事をする人形でもない気がする。
「ま、何かする訳でもないなら放って置くけど」
逆に言えば、私達の邪魔をするなら叩き潰すと言う選択肢が出ると言う事。
私達や幻想郷にとって害を成さなければどうでもいい、相手をする意味も無い。
「……申し訳有りません、例えそうであっても教える事は出来ません」
「それもそうよね、いざとなったら自分たちで調べるし」
そうなったら紫が調べるでしょうし、とりあえず目の前の吸血鬼が攻撃してくるなら相手をしてやらなければならない。
つまりこれからやる事は……。
「おーい、しんその吸血鬼さんよ。 仕事モードの霊夢は恐ろしいから気をつけろよ、今なら逃げてもいいんだぜー?」
「フザけろ!」
「警告はしたからなー」
そう言ってこっちを向いたまま遠ざかっていく魔理沙。
いい感じに挑発して、プライドの為か後には引けなくなったと言う感じの吸血鬼。
全く、余計な事言ってくれちゃって。
晩御飯は魔理沙に作らせるとしよう。
「引く気は無いんでしょう?」
「小娘如き、捻り潰してやるよ」
「あっそ、それじゃあ始めましょうか。 妖怪退治をね」
札を取り出し、四方八方と投げ放つ。
それにすぐさま反応する吸血鬼。
「何をするか知らんがやらせん!」
霊夢の行動を妨害しようと、エヴァンジェリンは闇の矢を霊夢に向かって放つ。
だがそれは霊夢は左手を翳し、現れた橙色の陰陽太極図によって簡単に防ぐ。
『神技──、八方龍殺陣』
霊夢を中心として広がり、茶々丸を抱えたエヴァンジェリン、そしてその周囲の空間を丸ごと取り込み隔離した結界を作り出した。
「ふん、結界か。 それに陰陽道か?」
「そうね、それもあるわ。 結界は万が一外に弾が漏れると危ないしね、それじゃあ行くわよ」
その言葉を皮切りに、霊夢と、その周囲からどこからとも無く一瞬で無数の霊気の込もった札が飛び交い始めた。
視界を覆うような、千を越えそうな数の札や霊気弾。
これが弾幕ごっこ、スペルカードルールに基づいた物だったならエヴァンジェリンでも避けきれたかもしれない。
だがこれは弾幕ごっこではない、スペルカードルールの外でやる戦い。
そうなれば態々回避できる空白を開ける必要もない、つまり……。
「なるほど、爺が警戒するのも頷ける」
結界の端から端まで一部の隙間の無い、縦横無尽に飛び交い交差する弾幕。
霊気の篭った数千の札が飛び交い、霊気で出来た白の弾が紅く変化しながら全方位に放たれ。
紅と白の陰陽玉が回転しながら結界内に降り注ぎ、どれもが尋常ではないスピード。
弾幕の向こう側に居るはずの小娘が見えない、厚い壁。
避けさせない、その意思がはっきりと見える攻撃。
「真っ向から……は、止めておこうか」
殺到する弾幕、逃げ場は無し。
『絶望的』を謳い文句に謳えるような攻撃、一気に距離を取ろうとゲートを開くが。
「妨害か」
出来上がったのは不安定な、今にも崩れそうなほどのゲート。
結界の外に出口を作っては見たが、この分だと何処に繋がっているか分からない、入った瞬間に崩壊するかもしれない。
自分だけならそうしてでも一旦撤退するのも良かっただろうが、今は動けない茶々丸を腕に抱いている。
『退治する』と言う言葉どおり、この結界から五体満足で出す気などさらさら無い。
つまり、エヴァンジェリンと茶々丸が結界から抜け出すには、結界を作り出した霊夢を倒すしか方法は無かった。
「マスター、私の事は……」
「黙っていろ、今ハカセのところへ連れて行ってやる」
「……ハイ」
この数を避け切るのも防ぎ切るのも骨が折れる。
癪だが、ここは……。
「連弾・氷神の戦槌!」
闇の眷属特有の膨大な魔力に任せた、無詠唱の強力な氷魔法。
5メートルを越える巨大な氷の塊を十数個作り上げ、高速で押し放つ。
「連弾・闇の599矢!」
続けざまに闇の矢、瞬時に現れた巨大な氷塊を攻撃の主軸とし、それを迂回して走らせる。
エヴァンジェリンの氷塊と霊夢の弾幕がぶつかり合い、迂回した闇の矢も弾幕とぶつかり合う。
だが氷神の戦槌は、数十メートルほど進む頃には削られ消えてなくなる。
「氷楯!」
あの密度の攻撃には生半可な魔法では削られ小娘には届かない。
かといって大呪文を使うには時間が足りな過ぎる。
ならば氷塊と闇の矢で弾幕の到達を遅らせ、抜けてくる攻撃を氷楯で防ぎその時間を生み出すまで。
氷塊の向こう側で激しい音、削岩機の如く弾幕が氷塊を抉っているのだろう。
今放った闇の矢も、弾幕に阻まれ一矢たりとも霊夢には届いていない。
「チィ、そんなに持たんか」
予想以上に抉れていく音がより大きく、より近くなっていく。
毎分一万を越える霊夢の弾幕、外の世界の超一流の魔法使いでも出しきれるかどうかの攻撃。
その攻撃の前に十秒ほど持ったと言うのは逆に褒めるべきだろう。
「すまん、茶々丸……。 少し手を離す」
「ハイ」
左腕から力を抜く、そうすれば空中で支えを失った茶々丸は重力に引かれて落ち始める。
それを眺めはせず呪文詠唱。
「リク・ラク ラ・ラック ライラック!」
エヴァンジェリンの渦巻く魔力によって世界が静まった。
だが世界が止まっても霊夢の八方龍殺陣は止まらない、氷塊を抉り砕き散らせ、闇の矢を悉く圧し折り押し潰す弾幕。
数秒も経たず殺到した弾幕が氷楯とぶつかり、弾き合ってエヴァンジェリンの身に届くまで数瞬の均衡が生まれた。
『来れ、深淵の闇、燃え盛る大剣!!
闇と影と憎悪と破壊、復讐の大焔!!
我を焼け、彼を焼け、そはただ焼き尽くす者、奈落の業火!!
術式固定!!』
エヴァンジェリンにとって、氷神の戦槌の数秒と氷楯によって生まれた数瞬で呪文詠唱を終わらせる事など容易い。
天へとむけた両手のひらの上に、渦巻く黒い塊。
それを右手と左手、別々に握りつぶす。
『掌握! 魔力充塡!!』
膨れ上がる存在感、エヴァンジェリンの白い肌が闇夜の色で塗り潰したかのように変色し始め、奇妙な模様が肌の上に走る。
身体能力を大幅に跳ね上げる究極的な技法『咸卦法』、それに匹敵する闇の魔法を霊夢を打倒する為には使わない。
人が通れる隙間が無く、一発一発がかなりの威力を誇る上、毎秒150発以上の弾幕を防ぎながら進むと言うのは流石にエヴァンジェリンにも無理がある。
一人ならば撃ち合いをやっても良かったが、茶々丸を抱えている事からそれは除外した。
『術式兵装!』
魔法を完成させると同時に一気に真下へ加速、次々と作り出す氷楯で弾幕を防ぎ、落下する茶々丸を抱える。
その勢いのまま黒く染まった右腕で、結界を全力で殴った。
「……まぁ、それも手ね」
その衝撃で結界にひびが入り始める。
「でも、それほど柔じゃないと思うけど」
だが砕けない、ひびが入っただけ。
貫き破壊するにはまだ足りない。
「ハァァッ!」
拳を結界に叩きつけたまま、周囲に浮かび渦巻く黒い塊。
「闇の吹雪・掌握、砕けろ!」
エヴァンジェリンの右手に巻き起こる闇の吹雪、多量に注ぎ込んだ魔力で通常のとは比にならない威力のそれを握りつぶす。
確実を期す為に更に魔法を、闇の吹雪を複数作り出し周囲の結界に攻撃を加え、中心に止めの一撃。
叫びながら右拳で結界を叩き貫いた。
ガラスが割れたような音が響く。
力任せに叩かれた結界が、その力に耐え切れなくなり崩壊。
消えてゆく砕け散った結界の破片、その中で見上げる存在と見下ろす存在。
「負けだ負けだ、何時までもこんなことやってられん」
何を思ったのか、吸血鬼はそう言いながら漲らせていた魔力を霧散させる。
そうすると、全身に流線を描く渦の模様が入っていた吸血鬼の黒い肌が元の色、波が引くように白い肌色へと戻っていく。
「……どこまで出した?」
「何がよ」
「力だよ、まだ大分抑えているだろう?」
「全力を出す理由なんて無いでしょ」
「クッ、クク、真祖の吸血鬼相手に余力を残すとは、ククク」
愉快そうに笑う吸血鬼。
「ハクレイ レイムとキリサメ マリサと言ったな、覚えておくぞ」
離れて見ていた魔理沙にも視線を向けた後、右手を水平に翳す。
魔法を使ったのだろう、吸血鬼の足元に夜より暗い影が現れ、その中に一秒と掛からず沈み消える。
『はは、外の魔法って意外と面白いのな』
『良くやるわ、吸血鬼と言ってもそれなりの負担がかかるでしょうに』
陰陽玉の向こう側で交わされる会話。
それを聞き流しながら弾幕を止め、消し去る。
相手であった吸血鬼は茶々丸を抱えたまま、黒い影の中に消えていってもう居ない。
「ハァ疲れた、さっさと帰りましょ」
『だな、腹も減ってきたし』
「晩御飯、魔理沙が作ってね」
『邪魔した霊夢が悪いだろ? なら霊夢が作るべきだよな』
「違うでしょ、あの吸血鬼が手を出してきたのよ。 それならさっさと終わらせなかった魔理沙が悪いんじゃない」
『外の世界の魔法を見るってんのに、さっさと終わらせちゃ意味無いだろ』
激戦の余韻も何もない、ただ戦いが終わった。
霊夢と魔理沙、それを見ていた幻想郷の妖怪たちにとってはただそれだけの事であった。
箒に跨る白黒の魔法使いと、その箒に腰掛け飛んでいく紅白の巫女を遠くから眺める二つの影。
この辺りで一番高い建物の天辺に桜咲 刹那と竜宮 真名の両名、先の霊夢とエヴァンジェリンの戦いを見て冷や汗を流していた。
「……凄まじいな、あの二人は」
「俄かに信じ難かったが……」
とんでもないの一言、あの闇の福音を退けた?
一キロ以上あるこの場まで届くエヴァンジェリンさんの圧力、吹き荒ぶ魔力の波。
自分では一瞬で氷付けにされ、そのまま砕かれるほどの実力者を圧倒した。
見た所歳は近い、それなのにこれほどまでの実力を持つ存在。
「正しく天才って言った所かな」
「……それにしても『強すぎる』」
「何かに頼っているとしても、表裏合わせて世界屈指の実力者だろうな」
「………」
「……何にせよ今日の仕事は終わりだ、あの二人が何か持っているのは分かったしね」
「何か視えたのか?」
「ああ、これほど集中したのは久しぶりだ。 あの二人の後ろに辛うじて何かがあるのだけは分かったよ」
何かを隠している、と言う事か。
「この『眼』を持ってしても、辛うじて景色が歪んでいる位にしか分からなかった。 とんでもないレベルの認識阻害だよ、恐らく多重構造の、認識阻害の上に認識阻害の重ねがけ。 高位の実力者でも簡単に見逃してしまうだろうな」
「戦闘だけではなく、そちらの方面にも優れている、か……」
「学園長の気持ちが良く分かるよ、あんな存在を相手取りたくはない」
「……ああ」
先ほど展開された結界内に自分が居て、あの弾幕を撃たれていたらどうなっていたか。
一瞬で殺される、その景色が簡単に、そしてリアルに想像できる。
「いつもの金額じゃ割に合わない仕事だ」
「……何?」
「気づかれていた、飛び去る前に視線が合った」
「見逃された、か?」
「恐らくそうだろうな。 大方実害を与えなければ相手にしない、と言った所だろう」
無為に破壊を及ぼすようなら一命を賭して討ちに行こう、そう思っていたのが馬鹿らしく感じてしまう。
あの二人からすれば今の自分など道端に転がる小石程度もない、ごく簡単に葬れる存在。
「……どうにかできないものか」
「無理だろう、あれに対抗できるのは高畑先生か先の闇の福音、或いは学園長なら相手に出来るかもしれないが」
「分かっている、あの二人に私程度では……」
敵わない、自分は影を踏む事さえ出来ない存在。
本物がこれほどとは、露にも感じていなかった桜咲 刹那であった。
超絶的な戦いを唖然として見ていた近右衛門。
あの3人の戦いを見ていた者、殆どがその苛烈さに恐怖を感じていただろう。
『協力する、と言う選択肢しか無くなりましたね』
「……全くじゃ」
霊夢君と魔理沙君、その実力の一旦を垣間見て、敵対すると言う選択肢は消えた。
魔理沙君はほぼ全力のエヴァンジェリンと正面から対峙して生き残り。
霊夢君はそれこそ本気のエヴァンジェリンを、動けない茶々丸君と言うハンデが有りながらも撤退させるに至る実力者。
それは超一流で、赤き翼やエヴァンジェリンの面々に匹敵する実力を持つのではないのか?
これを見て尚敵対を選ぶと言う事は、愚者以外の何者でもない。
『あの歳であれほどとは』
「とんでもない、とんでもなさ過ぎるじゃろう」
頭を悩ます、超一流の魔法使いに匹敵する存在が二人。
八雲殿もあの二人と同等、或いは凌駕している可能性も容易く想像できる。
そもそも向こう側、彼女等と同等の力を持つ者が他に居ないとも考えられない。
近右衛門は扱いはこのままで良いのか、とより頭を悩ませる。
あの戦いの説明だってあるし……。
「うむぅ……」
『現状はこのままでよいかと。 協力したいと言うスタンスを取れば、向こうも敵対的な態度は取らないでしょう』
「取られては困る」
『確かに』
笑いを押し殺したような声。
「何が可笑しいのじゃ?」
『最初から敵対的であれば、それこそ力尽くで襲ってきていたでしょう。 何かを奪うにしろ殺すにしろ、それだけの実力があるのにそうしない』
「じゃがその可能性を捨て楽観すればとんでもない目に遭いかねん」
『態々話を聞かせる、その力を持って問答無用で押し通せるのに?』
「むぅ……」
『私は此方が攻撃を加えねば、友好的に接する事ができると思います。 あくまで私の勘ですが』
「しかしのぉ」
『彼女達の本心、真実か分かりかねますが、事を仕出かした者達の狙いがこの麻帆良にある』
「ふむ」
『ならばその狙われた物、或いは狙われた者を聞き出し、監視なりとも何らかの手段を取り、接触してくる者の情報を渡せばよいかと』
「こちらの手に収まるならば、確保して引き渡せばよいか」
『収まるなら、ですが』
あのような存在が居ると知ってか知らずか、その土地に手を出した。
前者なら手に負えないだろう、後者だったとしてもそれなりの力を持つ者かもしれない。
どちらにしても此方にとってはいい迷惑に過ぎない。
「……最優先じゃな」
『ええ、彼女達の目的を聞き出すと言うのであれば、私が承りますが』
「……良いのかね?」
『構いません、彼女達には興味ありますし』
「ならばお願いしよう」
『承りました、朗報をご期待ください』
そう言って念話が切れた。
「はぁ……、堪らんのぉ」
盛大な溜息、この二日で盛大に心労が溜まる近右衛門であった。
エヴァに小物臭、と言うわけで描写の変更。
まだ小物感があるならそのシーン丸ごと変えようかな。
レイマリ無双、ではなく霊夢無双。
途中で戦えなくなったのだからしょうがない。
霊夢も魔理沙も全力なんて出していない、エヴァも同じく、茶々丸というハンデが有りましたけどエヴァが負けた感じが凄いですね。
そんなエヴァも最新話のネギと同等かそれ以上、とんでもねぇな……流石は『吸血鬼』。
あとさりげに超にフラグ。
東方側、スペルカードルールは弾幕のどこかに避けれる隙間を開けておかなければならない、見たいなのが有った気がします。
ですがルール外の戦いなら隙間を空ける必要がない、それこそ一分の隙間もない弾幕を撃てるでしょう。
……そうだったらルナティックなんてレベルじゃないですね、ゲームでそんなの撃たれたら間違いなく喰らいボムの使用ばかりに、なくなったらピチュるしかない、つまんないすね。
地霊殿の6面ボス、お空の一番最初に撃ってくる弾幕はルナティックで一分間3万発以上撃ってくるそうです、避けれる隙間が多くて簡単にはピチュりませんが。
パワー馬鹿だから撃てるって解釈もある感じがしますが、もっと撃ってるキャラ居るかもしれませんね。
次はもうちょっと出る人が増えるだろうネギま勢。
とりあえず原作どおりには進みません、たぶん一気に飛ぶ可能性があります、あくまで可能性。
1話と2話の加筆も