病みの書。
古代ベルカ時代に作られたと言われているロストロギアで、誰が作ったかは伝わっていない。
本来は様々な人物の性癖や属性等を蒐集して蓄積・保存し、そこから書のマスターに適正のある性癖を開化させるという何というかアレなデバイスだったらしい。
しかし後世で様々な人物が自分好みに改造したり、断言は出来ないが管制人格自らが改造したりした結果今の夜天の書と呼ばれている物になった。
しかしそれでも書のマスターの性癖を開化させる機能は失われていないので、早急に対策を練らなければ大変なことになるだろう。
「…とまぁ、そんな感じなんだが…」
ジェイルさんの説明が終わった私達の雰囲気はまさしく絶望だった。
特にはやてちゃんは自分の身に降りかかる最悪の災いを知ってしまったせいで顔色が青く…むしろ土気色になっている。
「は…はは…私は将来的に変態確定…なんか…」
…このままじゃ自殺しかねないかもしれないの。
「な、なんとか出来ませんか!?」
「そ、そや!ドクターって名前なくらいやからなんとか!!」
「頼む!あたしはどうなってもいいからはやてを!!」
「それはダメや!ヴィータはもう幸せにならなあかん!」
「で、でも…っ」
はやてちゃん、こんな時でも他人に気遣いが出来るって凄いなぁ…
「うむ、実物がここにあるなら時間はかかるが何とか出来るかもしれない」
「「「本当に!?」」」
「ああ、私も仲間を失いたくはないからね」
「もし何かあったら私も手伝おう。戦闘くらいしか出来ないがな」
「ジェイルさん…チンクちゃん…ありがとう…」
私も本気ではやてちゃんを助けなきゃね。
とりあえずは、はやてちゃんの側にいるために泊まり込みかな。
…いや、家出したいわけじゃないですよ?
「それに、おそらく書を何とかしたら足も動くようになるかもしれないね」
「なっ、ちょっと待って!!」
ヴィータちゃんが驚いたかと思うとはやてちゃんに魔法を使って調べ始めました。
「ほんとだ…書のせいでリンカーコアに負担がかかってて、それで麻痺してる」
「紅の鉄騎はどちらかと言うと戦闘系だという情報があったが…」
「…他の奴等が役に立たないから覚えたんだよ。攻撃も補助も守護も」
なんという完璧の騎士。
それはさておき、後はパーティーをしながら会議しよう提案したらみんなが賛成したので始める事に。
せめて雰囲気は明るくしなきゃね。