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No.3960の一覧
[0] これはひどいオルタネイティヴ(ぶち壊し注意)[Shinji](2008/08/24 12:52)
[1] これはひどいオルタネイティヴ2[Shinji](2008/08/25 11:13)
[2] これはひどいオルタネイティヴ3[Shinji](2008/08/25 11:11)
[3] これはひどいオルタネイティヴ4[Shinji](2008/08/26 04:35)
[4] これはひどいオルタネイティヴ5[Shinji](2008/08/26 23:24)
[5] これはひどいオルタネイティヴ6[Shinji](2008/08/27 20:54)
[6] これはひどいオルタネイティヴ7[Shinji](2008/08/28 16:19)
[7] これはひどいオルタネイティヴ8[Shinji](2008/08/29 20:22)
[8] これはひどいオルタネイティヴ9[Shinji](2008/08/30 23:24)
[9] これはひどいオルタネイティヴ10[Shinji](2008/08/31 22:48)
[10] これはひどいオルタネイティヴ11[Shinji](2008/09/01 21:59)
[11] これはひどいオルタネイティヴ12[Shinji](2008/09/03 08:21)
[12] これはひどいオルタネイティヴ13[Shinji](2008/09/05 10:13)
[13] これはひどいオルタネイティヴ14(+用語ver1)[Shinji](2008/09/07 08:57)
[14] これはひどいオルタネイティヴ15(+伊隅戦乙女隊ver1)[Shinji](2022/04/20 02:22)
[15] これはひどいオルタネイティヴ16[Shinji](2008/09/11 14:52)
[16] これはひどいオルタネイティヴ17[Shinji](2008/09/13 17:38)
[17] これはひどいオルタネイティヴ18(+伊隅戦乙女隊ver2)[Shinji](2008/09/16 23:33)
[18] これはひどいオルタネイティヴ19[Shinji](2008/09/19 22:36)
[19] これはひどいオルタネイティヴ20[Shinji](2008/09/23 02:45)
[20] これはひどいオルタネイティヴ21(+用語ver2)[Shinji](2008/09/26 21:20)
[21] これはひどいオルタネイティヴ22(+第207衛士訓練部隊)[Shinji](2008/10/02 22:28)
[22] これはひどいオルタネイティヴ23[Shinji](2008/10/09 19:42)
[23] これはひどいオルタネイティヴ24[Shinji](2008/10/23 01:55)
[24] これはひどいオルタネイティヴ25[Shinji](2008/10/31 02:49)
[25] これはひどいオルタネイティヴ26[Shinji](2008/11/22 04:34)
[26] これはひどいオルタネイティヴ27[Shinji](2008/11/25 18:05)
[27] これはひどいオルタネイティヴ28[Shinji](2008/12/14 03:54)
[28] これはひどいオルタネイティヴ29[Shinji](2009/01/11 03:35)
[29] これはひどいオルタネイティヴ30(前編)[Shinji](2009/01/17 04:11)
[30] これはひどいオルタネイティヴ30(中編)[Shinji](2009/01/21 01:11)
[31] これはひどいオルタネイティヴ30(後編)[Shinji](2009/01/28 12:16)
[32] これはひどいオルタネイティヴ31 2009/02/08 00:31[Shinji](2009/05/17 17:57)
[33] これはひどいオルタネイティヴ32[Shinji](2009/02/19 03:33)
[34] これはひどいオルタネイティヴ33[Shinji](2009/04/10 04:03)
[35] これはひどいオルタネイティヴ34[Shinji](2009/03/26 08:07)
[36] これはひどいオルタネイティヴ35[Shinji](2009/03/30 03:38)
[37] これはひどいオルタネイティヴ36(前編)[Shinji](2009/04/08 22:44)
[38] これはひどいオルタネイティヴ36(後編) 2009/04/14 04:28[Shinji](2009/05/17 17:53)
[39] これはひどいオルタネイティヴ37 2009/04/24 06:26[Shinji](2009/05/25 00:10)
[40] これはひどいオルタネイティヴ38[Shinji](2009/05/10 00:10)
[41] これはひどいオルタネイティヴ39(前編)[Shinji](2009/05/12 20:01)
[42] これはひどいオルタネイティヴ39(中編)[Shinji](2009/05/14 23:55)
[43] これはひどいオルタネイティヴ39(後編)①[Shinji](2009/05/17 05:05)
[44] これはひどいオルタネイティヴ39(後編)②[Shinji](2009/05/25 02:35)
[45] これはひどいオルタネイティヴ40①[Shinji](2009/06/01 01:54)
[46] これはひどいオルタネイティヴ40②[Shinji](2009/06/05 02:47)
[47] これはひどいオルタネイティヴ40③[Shinji](2009/06/11 02:49)
[48] これはひどいオルタネイティヴ40④[Shinji](2009/06/14 06:03)
[49] これはひどいオルタネイティヴ40⑤[Shinji](2009/07/02 03:10)
[50] これはひどいオルタネイティヴ41(前編)[Shinji](2009/07/13 01:30)
[51] これはひどいオルタネイティヴ41(中編)[Shinji](2009/07/28 19:03)
[52] これはひどいオルタネイティヴ41(後編)[Shinji](2009/08/16 04:00)
[53] これはひどいオルタネイティヴ42[Shinji](2009/08/27 00:58)
[54] これはひどいオルタネイティヴ43(前編)[Shinji](2009/09/10 23:51)
[55] これはひどいオルタネイティヴ43(中編)[Shinji](2009/09/20 09:43)
[56] これはひどいオルタネイティヴ43(後編)①[Shinji](2009/10/07 07:49)
[57] これはひどいオルタネイティヴ43(後編)②[Shinji](2009/10/10 22:26)
[58] これはひどいオルタネイティヴ44(前編)[Shinji](2009/11/11 20:38)
[59] これはひどいオルタネイティヴ44(後編)[Shinji](2009/11/17 03:24)
[60] これはひどいオルタネイティヴ45[Shinji](2009/12/04 11:35)
[61] これはひどいオルタネイティヴ46(前編)[Shinji](2009/12/07 06:52)
[62] これはひどいオルタネイティヴ46(後編)[Shinji](2009/12/20 00:54)
[63] これはひどいオルタネイティヴ47(前編)[Shinji](2010/01/26 07:13)
[64] これはひどいオルタネイティヴ47(後編)[Shinji](2010/01/29 14:19)
[65] これはひどいオルタネイティヴ48(前編) 2010/02/20 03:44[Shinji](2010/02/23 04:16)
[66] これはひどいオルタネイティヴ48(後編)[Shinji](2010/03/04 12:24)
[67] これはひどいオルタネイティヴ48.5[Shinji](2010/03/06 20:21)
[68] キャラクター注目度ランキング(~2010年03月09日)[Shinji](2010/03/09 18:23)
[69] これはひどいオルタネイティヴ49 2010/03/14 07:03[Shinji](2010/03/15 12:47)
[70] これはひどいオルタネイティヴ50 2010/04/08 07:58[Shinji](2010/04/10 03:15)
[71] これはひどいオルタネイティヴ51(前編)[Shinji](2010/04/18 14:51)
[72] これはひどいオルタネイティヴ51(中編)[Shinji](2010/05/25 05:31)
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[74] これはひどいオルタネイティヴ52[Shinji](2010/07/27 04:27)
[75] これはひどいオルタネイティヴ53[Shinji](2010/10/06 05:34)
[76] これはひどいオルタネイティヴ54[Shinji](2011/03/29 08:19)
[77] これはひどいオルタネイティヴ55[Shinji](2011/04/02 07:48)
[78] これはひどいオルタネイティヴ56[Shinji](2011/05/16 11:26)
[79] これはひどいオルタネイティヴ57[Shinji](2012/08/02 01:56)
[80] これはひどいオルタネイティヴ58[Shinji](2012/09/01 14:35)
[81] これはひどいオルタネイティヴ59 2012/10/29 15:03[Shinji](2012/11/03 14:33)
[82] これはひどいオルタネイティヴ60 2012/11/02 17:30[Shinji](2012/11/03 14:34)
[83] これはひどいオルタネイティヴ61[Shinji](2012/11/07 21:35)
[84] これはひどいオルタネイティヴ62[Shinji](2013/02/17 10:44)
[85] これはひどいオルタネイティヴ番外編[Shinji](2009/04/14 02:45)
[86] これはひどいオルタネイティヴ番外編②[Shinji](2009/10/15 18:11)
[87] これはひどいオルタネイティヴ番外編③[Shinji](2010/11/04 17:45)
[88] これはひどいオルタネイティヴ(登場人物+用語)[Shinji](2010/10/10 03:07)
[89] これはひどいオルタネイティヴⅡ(原案)[Shinji](2022/03/24 21:32)
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[3960] これはひどいオルタネイティヴ45
Name: Shinji◆9fccc648 ID:37b9b89a 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/12/04 11:35
これはひどいオルタネイティヴ45




2001年12月09日 午前


「おはよ~霞」

「……おはようございます」

「しかし凄いな。昨夜も気付かなかったぞ?(……潜り込んで来た的な意味で)」

「そ、それ程でも有りません」

「さ~て。今日は任官式だな」

「……(やっぱり私では魅力に欠けるんですね)」


――――元米軍の衛士3人との接触を済ませた翌日。何時もの様にベッドに潜り込んで来た霞。


「武さん、お早う御座いますッ」

「!?」

「おはよ~唯依。それとイリーナ中尉?」

「えっ? は、はい。お早う御座います……白銀さん」

「じゃ~早速 皆で飯にしましょうか~」

「そうですね」

「(た、篁中尉……何時の間に互いの呼称を……)」

「じゃあ霞。仕事 頑張れよ?」

「はい……またね」


そして例の如く部屋の前で待っていた2人の中尉と対面し、朝から忙しいらしいウサギと別れ、
元気の良さそうな唯依&何だか違和感を感じたイリーナちゃんを連れつつ食事の為PXを目指す。

するとPXが近付く辺りで3人の人間の姿が有る。そう……ライト・フレア・ブリザの部下達だ。

実は今になって朝食を摂るメンバーが増えてしまったので、待ち合わせ場所を決定していたのさ。

原作の白銀達は既に決まった席に自然と集まっているカンジだったけど、今回の"俺達"は異なる。

このように指定した時間にPXに近い位置に集まってから、全員で飯を食う事にしているのだ。

他の衛士の小隊達も各々の"集まり方"をしている様で、例えば伊隅達は皆の部屋が並んでるので、
先ずは全員で廊下に集まってからPXを目指したりするらしい。……完全に余談だけどねコレ。

ついでに言うと、セレナ&テレサの姉妹は朝から仕事が有るらしく遅れて来ると言ってました。

ま~ともかく。いち早く俺達の接近に気付いたのはブリザ少尉であり、俺と目が合うと口を開く。


「あっ……タケルさん」

「!? お、お早う御座います白銀さんッ!」

「時間ピッタリですね~大将!」

「おはようブリザ少尉。それに2人も元気が良いねェ」

「は、はい! それダケが取り得ですからッ」

「アハハハ。私は性分ってヤツですかね~?」


……ちなみに昨日は自分の事を好きに呼んで良いと言った結果、この様に成っているとです。

ライトはクソ真面目なので俺の事は苗字で呼びたいらしく、何とか"少佐"付けダケは避けた。

反面 自分の事は名前で呼んで欲しいらしく、よってか他の面子が俺を何と呼ぼうが気にしてない。

んで褐色肌のフレアは、まるで彼女の性格を表している様とは言え まさかの"大将"と来たモンだ。

そしてブリザなんだけど……意外にも名前を希望。いや外国人にとっては普通だし問題無いZE?

さて置き。既に俺達はPXに辿り着いており、俺が何を食おうか迷う意味で足を止めると、
自然な流れで唯依とイリーナちゃんが先にカウンターへと歩き御好みの注文を済ませている。

しかしライト達3人は足を止めており、ソレを気にして俺は顔を向けると彼女達に声を掛ける。


「…………」×3

「どうしたんだ? 皆。早く注文しなよ」

「は、はいッ。すみません」

「う~ん、どうすっかな~」

「私はパンとかにしよう……かな」


……待てよ? 考えてみればライト達って昨日は話して ばっかで余り量を食って無かったなァ~。

ブリザの言葉でソレを思ったのも さて置き。日本に住む事となった今、洋食ばかりじゃ体に悪い。

彼女達にとっては洋食が普通だとも言うが、イリーナちゃんや姉妹を見習って欲しいのである。

故に"こんな事"で有ろうとライト達には例の人を肖る方が良いと思うのでリミッターを外し言う。


「いや待てッ! 君達!!」

「!?」×3

「お米食べろッ!!!!」


――――フッ。彼女達が部下で居る限り"マブラヴ・ヒートネイティヴ"はまだ続きそうなんだ☆


「(そ、そう言えば昨日のライト中尉達は情報収集に熱心で殆ど食事をしていなかったわ)」

「(セレナさんとテレサに聞いた話だと、捕らえられてからは殆ど食事と口に……流石ね)」

「じゃ……じゃあ私はカレーライスにしようかな~?」

「私は昨日 大将が食ってたサバミソ定食ってのを……」

「わ……私は……どれにしよう……」(チラッ)

「えっ? な、なら餡かけチャーハンとか……良いんじゃないか?」←適当

『!?!?』(武とブリザ以外の全員)

「じ、じゃあソレで……御願いします……」

「あいよ~っ! 中々通だねアンタ!!」

「(有るのかよ!?)」


――――余談だがブリザが頼んだ餡かけチャーハンは、何故か以後PXの人気メニューとなった。




……




…………




……30分後。


「他に何か聞きそびれている事は有りますか?」

「えっとえっと……次はですね~ッ!」

「任せるよライト。私達の聞きたい事は全部アンタが言ってくれそうだし」

「……うん」


飯がひと段落つくと……今は米軍3人娘が昨日の様にイリーナちゃんに色々と質問していた。

何を隠そうOSや兵器について最も詳しいのは 副司令を除いて俺でもウォーケン姉妹でも無い。

つまりイリーナちゃんであり、無知を晒すのが怖くて全く会話に参加できない俺にも勉強になる。

何せ説明も非常に上手だからだ。当然ながら唯依も感心した様に彼女の説明に聞き入っていた。

ちなみに食事はとっくに終わっているが、任官式の時間は まだ先なので余裕が有るのである。


「見つけましたよ~? 武くゥ~ん!」

「皆さん、お早う御座います」

「どもども。テレサ中尉とセレナ中尉」

「もう用は済んだの?」

「うんイリーナ。御陰で大分 早起きな上に遅くなっちゃったけどねェ」

「御一緒させて頂いて宜しいですか?」

「では此方にどうぞセレナ中尉」

「有難う唯依」


そんな中 仕事を終わらせたウォーケン姉妹が登場。相変わらず姉妹で性格のギャップが激しい。

また聞いての通り俺以外の人間関係でも違いが出ている。セレナ中尉が唯依を名で呼んでたりね?

まぁ~コレから同じ小隊の仲間として戦うんだし、堅苦しい関係は止め様と言うのが俺の考えだ。

つまり唐突にセレナ中尉が唯依を名で呼んだ訳では無く、その流れを俺が作ったという事なのさ。

ンなワケで姉妹も混ざった8人で再び会話を進めてゆき……暫くして俺は頃合を見て皆に告げる。


「それじゃ~"時間"が近いかな?」

「はい。そろそろの様ですね」←唯依

「あァ~、それって"任官式"の事ですよね~?」

「ぇあ? テレサ中尉も知ってたんスか? じゃあ……」

「私も存じています」

「セレナ中尉もッ?」

「何せ私達が遅れたのは其の為なんですからねェ」

「!? でも千づ……榊達の件を何で2人が……?」

「それは207B分隊ダケでなく、別の方達も今回の"主役"だからですよ~?」

「……どう言う事です?」

「ふっふっふっ。何故なら その方達とは――――ァ痛ッ!?」

「神宮司軍曹とライト少尉達の"突撃機動部隊"への編入式も兼ねるからです」

「えぇ~っ!?」×3

「な、なんだってーっ?」←棒読み

「(さ、遮られて悔しい……でも感じちゃう……っ!)」

「香月副司令は"突撃機動部隊"をA-01とは違って公に売り出すつもりの様ですので、
 今回の解体式にて緊急に神宮司 軍曹達の編入式も同時に兼ねる事に成ったのです」

「そ、そうだったんスか~」

「本当に急な命令だったんで、少し手間取っちゃいましたけどね~」


――――本来"少し"で済む仕事じゃ無いんだろうけど、朝から今の間で終わらせる2人って凄ス。


「だけど ゆーこさん……一昨日"別に公にはしないわ"とか言ってたクセに……」

「まぁまぁ。副司令の気変わりなんて何時もの事じゃないですか~」

「武さんが直接 出席するワケでも有りませんしね」←だがノーパンである

「!?(て、テレサは性格からしてともかくセレナさんまで……!?)」

「そんな、私達の為に……何から何まで有難う御座います~ッ!」

「嬉しいねェ。米軍を首になった時が嘘みたいだよ」

「……か、変わりに……これから本当に頑張らないとッ」

「でも……もし更に"新たな衛士"を加えるとなると、また同じ様な編入式を行うのですか?」

「(確か速瀬中尉が捕らえた……)どうなの? テレサ」


――――興奮している3人を他所に、唯依が最もな疑問を述べた。今もう一人 候補が居るしね。


「えっと……今回は あくまで突撃機動部隊の名を横浜基地に"認識"させる為のモノですから、
 一度行うダケで良いそ~です。また頃合を見て適当な日にアピールして行けば良いわ~って」

「相変わらず例の件 以外は適当だよな~」

「うふふっ。でも香月副司令らしいですわ」

「細かい事は言わないで大抵な事は全部任せてくれるんで、遣り易いですしね~♪」

「いや、それって……」

「……(ま、任せてくれるって……まさかテレサ中尉は……気付いていない?)」

「……(ハァ……テレサは自分が評価されている"実力"を全く意識してないのが玉に傷ね)」


――――俺的には任せられる人材だからこそ ゆーこさんが近くに置いてると思うんですけど?

きっとテレサ中尉を黙って見ている唯依&イリーナちゃんも同じ事を思って居るんだろう。

まぁ良いか。そんなモンでも無いと"天才"語れないかもしれない。ゆーこさんも奇特な性格だし。


「嗚呼、ででででも緊張して来たかも……前の時は将官クラスの人なんて居なかったし……」

「!? い、言うなよライトッ! 私まで意識しちゃうだろ!?」

「……ッ……に、兄さん……私の晴れ舞台を……見守っていてくださいッ」

「しかしBETA相手に大丈夫なのかな~? ライト達」

「初の実戦で有るクーデターでは全く作戦に支障は無かった様ですし、問題無いと思います」

「せ、セレナ中尉……何故そんな自信気に?」←唯依

「……(そう言えばテレサとセレナさんは彼女達と顔見知りだったみたいだけど……?)」

「あの娘達は、こう見えても生半可な心意気で"此処"に居る訳では有りませんから」

「私はライト達を信じてますッ! だから"白銀少佐"……皆を宜しくお願いしますね~っ?」

「あ、あァ……分かってるよ」

「……(ライト達は実は関わってみると優秀ながら凄い小心者だって分かるんだけど……)」

「……(クーデターじゃ~持ち前の性格で何とかなったとは言え、流石にBETAはねェ)」


そうだよな~。猫の様な可愛さの反面、狙撃に秀でる珠瀬みたく人を見掛けで判断してはいかん。

ライト達は一見 凛々しい一流の衛士な反面、熱血属性なので何だか違う気がするのはともかく。

たかが編入式で こんな"頼り気無さそうな様子"だけど、実戦なら相手がBETAに変わろうが、
別に俺が熱血漢を肖らなくても手堅く戦ってくれるんだろう……彼女達 持ち前の"熱さ"でねッ!

それに確かフレア以外は肉親をBETAに殺されてるし……志は俺を遙かに越えてるのは明白だ。

故に彼女達は頼れる味方だとポジティブに考える事にして、俺は席を立つと御盆を持ち歩き出す。


≪――――ガタッ≫


「それじゃ~そろそろ行こうか?」

「はい!」

「い、行きましょ~っ!」

「ご……御一緒します」

「私は生憎ソレには出席できませんね」

「そうなんスか? イリーナ中尉」

「はい。巌谷中佐と明後日のトライアルに関しての打ち合わせが有りますので」

「成る程~ッ」

「叔父様と……私は行かないで良いのかしら……?」

「ふふふっ、問題有りません。それにソレは巌谷中佐の命でも有るのでしょう?」

「あうッ」


そんな会話をしたりして俺の後に唯依・イリーナちゃん・ウォーケン姉妹が続いてくんだけども。

ライト・フレア・ブリザの3人は未だに席に座ったまま悶えて居るので俺は振り返って口を開く。

全くマジで大丈夫か!? この米軍トリオはッ! だがポジティブを心掛けた今もう何も思うまい。


『(――――だけど)』←ウォーケン姉妹

「3人とも何やってんだよ」

「!?」×3

「さっさと俺に付いて来~いッ!」

「り、了解!!」×3

『(武くん(さん)ならライト達を必ず守ってくれるわよね……っ? 元々その気みたいだし)』


――――ライト達が相手だと必然的に言葉が熱血っぽくなってしまう。以後 気をつけないとね!




……




…………




……30分後。


「そろそろ時間の様ですわね」

『(うむ……)それでは、コレより国連太平洋方面第11軍・横浜基地衛士 訓練学校……
 第207衛士訓練小隊 解体式……及び横浜基地 突撃機動部隊・編入式を執行する』

「……ッ……」×9


デカい体育館の様な所……って言うか講堂(?)でラダビノット司令と副司令(ゆーこさん)を前に、
9名の衛士達が2列に整列している。ちなみに前列がB分隊5名で後列が まりもちゃん達4名ね?

そんで ゆーこさんの横には当たり前の様にウォーケン姉妹が居て、今回は式の補佐をしている。

何だかソレを見ていると"ホントは凄いぞウォーケン姉妹!!"のフレーズが浮かんで来てしまう。

また原作と違って周囲には俺と唯依を始め、見た事も無いor有る士官の方々の姿も多々 有った。


「では榊 千鶴 訓練兵」

「――――はっ!」


初っ端の司令の訓示が終わると、先ずは千鶴ら訓練兵(B分隊)の解体式から行われる様で、
順番に名を呼ばれると直接"少尉"の階級章みたいなモンを渡され、彼女らは喜びを噛み締める。

場が場なので見た目は真面目&凛々しい様子にしか見えないけど、雰囲気がそ~感じさせるのだ。

勿論 教え子の晴れ舞台みたいなモン故に、俺も同様だ。彼女達には良い迷惑かもしれないけどね。

……補足するけど、千鶴達は事前に解体式が有る事を聞かされて居るのでサプライズは無かった。


「神宮司 まりも 軍曹」

「――――はっ!」

「貴官には突撃機動部隊への編入と同時に、中尉への昇進を言い渡す」

「有難う御座います!」


一方まりもちゃんは複雑な心境だろう。確かに嬉しくは有れど……同じ式の主役なのだから。

また何だか彼女にしては大尉 辺りになると思った事から、階級が低い様な気がしたけれど、
後に聞いた話によると事前に自分から ゆーこさんに"中尉で良いです"と進言していたらしい。

自分がまだ未熟的な意味で。謙虚だよね~? 俺も"大尉で良い"とか言うべきだったんだろうか?


≪大尉に昇進するのも良いけど……ソレだと白銀さんと一つしか階級が違わないじゃない≫

≪ソレがど~かしたの?≫

≪彼や篁中尉の実力を考えると私の能力じゃ勿体無いわ。だから中尉で十分よ≫ ←真実

≪はいはい、分かったわよ御馳走様≫


さて置き……意図を知らない俺は"まりもちゃんが中尉って低いな~"と当然の如く思っていた。

されど次はライト達の番となるので、一旦 疑問はスルーして米軍娘達に注意を向ける事にする。

元軍曹を知る周囲の士官達も同じ疑問を抱いてそうだが、今度は敵意の篭った視線が向けられた。

僅かとは言え雰囲気で分かる。帝国軍よりはマシだが米軍は国連軍でも評判を落としてるからな。


「ライト・ラーニング少尉」

「――――はっ!」

「貴官には国連軍への任官と共に、突撃機動部隊への編入を言い渡す」

「畏まりました!」


しかしライト達は熱血属性なので嫌な雰囲気を大声で吹き飛ばしてしまった。五月蝿かったけど。

……とは言え今回の編入式に置いては周囲の士官達の目には、真面目で誠実でヤル気 満々な上に、
凛々しくも有る女性衛士としか映らなかった様で、若干 彼女達の評価が上がった様に見えた。

ソレはフレア&ブリザに対しても同様であり、ブリザは普段は暗いのに公では性格が変わるね~。

そんな事を考えているうちに異例とも言える殿下の祝辞に移っており、周囲は若干 騒然とした。


「(さ、流石は元米軍とは言え一流の衛士ダケ有るわね。私達も負けてられないわ!)」

「(気迫がまるで違う……私も見習わねばッ! し、しかし白銀少佐と同じ……羨ましいモノだ)」

「(妬ましい)」

「(うぅ……3人とも凄そうだなぁ……私なんかで役に立てるのかなぁ?)」

「(あれ~? ブリザ少尉は基地で見掛けた時は少し暗い雰囲気だったのにな~)」


――――でンな感じで解体式&編入式は終わり、無事 正史のイベントが終了したのでした。




……




…………




……更に30分後。


「築地の様にデカデ~カッ、殿下の様にプリプ~リ♪」


たかが解体式(+編入式)であろうと正史のイベントを一個消化できたと言うのは気分が良いモンだ。

よって一人で(小声で)歌を唄いながら歩いている俺は、現在一人である。考えてみれば珍しいね。

何故かと言うと、唯依はイリーナちゃんと打ち合わせをしている巌谷さんの様子を見に行き……

(なんだかソレって未だに親離れ出来ない娘みたいで笑えるのは置いといて)ウォーケン姉妹は、
解体式&編入式の準備に引き続き、突撃機動部隊の編成による手続きが多いらしいので傍に居らず。

ライト達は早速 家族や友人に"国連軍に編入した事"を手紙や電話で伝えるらしく慌しく去った。

まりもちゃんは……生憎 分からないけど、恐らく"元"B分隊と喜びを分かち合っているんだろう。

聞いた話によるとトライアルは明後日らしいし、今はシミュレーターしかする事が無いんだよね。

だからと言って今更イリーナちゃんらサポート役 無しで行う気は起きず、一人散歩していると……


「ムスゥコがみなぎるんジャー♪ フフンフーン♪」


≪――――ダダダダダダッ!!!!≫


「白銀少佐~ッ!」

「うわっ、びっくりした」

「はぁっ、はぁっ……」

「どうしたんだよ? 冥夜」


後方から駆けて来たらしい御剣 冥夜が出現。……そうだった、遣ろう遣ろう思って忘れて居た!

負傷した俺の事を彼女は唯依と同じ位 心配してくれたらしいから、安心させて置くって事をだ。

いかんいかんッ。冥夜のカオを近くで見てから気付くなんて何たる不覚……解体式でも見たのに。

だから息を切らす彼女に色気を感じながらも、何と話を切り出そうかと無表情で悩んで居ると。


「あ、あの……唐突ですが今夜 何か予定は御有りなのでしょうか?」

「!?!?」


――――どうやら俺の今日のイベントは"アレ限り"では無かった様です。あれっ? 勃ってきた。




●戯言●
前回のアップ後に風邪を引いてしまってSSを書く集中力が無くなって遅れてしまいましたorz
ゲームする余裕は有ったんですが、皆様も風邪には注意してください。職場で超流行ってます!!


補足①
米軍3人娘は皆が小心者ですが、誤魔化す為の熱血っぽさを見て皆が一流と勘違いしています。
ブリザは公の場や戦術機に乗ったりすると性格が変わります。魔装機神のエリスみたいなモン?
補足②
ホントは強いぞアーマータイガー!! ……じゃなかった、ウォーケン姉妹!!


●呼称(女性→白銀)●
唯依→武さん
ピアティフ→白銀さん
テレサ→武くん
セレナ→武さん
ライト→白銀さん
フレア→大将
ブリザ→タケルさん(無口で最も日本語に慣れていない為)
まりも→白銀さん


●突撃機動部隊での呼称●
武→唯依=唯依
武→ピアティフ=イリーナ中尉
武→姉妹=(名前)中尉
武→米軍3人娘=(名前)少尉
武→まりも=神宮司中尉(一対一じゃない場合)

唯依→武以外=(名前)少尉or中尉
唯依→まりも=神宮司中尉

ピアティフ→セレナ=セレナさん
ピアティフ→テレサ=テレサ
ピアティフ→他の人=(苗字)少尉or中尉(いずれ名前に変わる予定)

テレサ→武以外=(名前)
テレサ→セレナ=姉さん
テレサ→まりも=神宮司中尉

セレナ→武以外=(名前)
セレナ→テレサ=テレサ
セレナ→まりも=神宮司中尉

米軍3人娘→唯依=唯依(武が強制的に許可した)
米軍3人娘→ピアティフ=ピアティフ中尉
米軍3人娘→姉妹=(名前)中尉
米軍3人娘→まりも=神宮司中尉

まりも→唯依=篁中尉
まりも→ピアティフ=ピアティフ中尉
まりも→姉妹=(名前)中尉
まりも→米軍3人娘=(名前)少尉

まりも「…………」


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