これはひどいオルタネイティヴ322001年11月28日 早朝「白銀さん……おはようございます」「ああ、おはよ~霞。毎度毎度 有難う」「……いえ」「それにしても――――」本日はアンリミでは大きなイベントが起こる、国連の視察団&珠瀬 事務次官が来訪する日。しかし正史通り"対策"はしているので、全く慌てる必要は無いってワケだ。それはそうと。今日も例の如く霞に起こされると、互いに何の変哲も無い挨拶を交わす。そんな中……視線をドアの方へと移した直後、"気になる点"が有ったで早速 話を切り出す。「はい」「何でイリーナ中尉が"此処"に居るんだ?」「!? し、白銀少佐……これは……」「つい先程……白銀さんの部屋の前で、会ったんです」「へぇ~」「も、申し訳有りません。"先日の件"で心配だったモノですから……」「……あぁ、そうだったんスか」今話した通り、今日はイリーナちゃんが篁の代わりに立っていたのだ。よって先ずは霞に聞いてみると、特に参考にならない当たり前の回答が返って来る。だけどイリーナちゃんの言葉により、瞬時に彼女が"居た理由"を理解できた。……そう。昨日 速瀬と涼宮(姉)に気絶させられた後、俺を起こしてくれたのが彼女だったからだ。イリーナちゃんは妙に慌てた様子で気遣ってくれていたけど、原因が原因なので適当に誤魔化していた。その結果、心配でワザワザお見舞いに来てくれたってワケだね~。こりゃ嬉しい限りだZE。かと言っても、霞は例外だが上官の部屋に本人の許可無く入って来るのは良い事じゃない。ソレをイリーナちゃんは理解しているのか妙にオドオドしており、相変わらず可愛いな~チクショウ。「御迷惑……でしたよね?」「ンな事 無いですって、わざわざ有難う御座います」「そ、そんな……お礼など仰って頂かなくっても……」≪は……はははっ、それじゃ~みっともないところを見られちゃったね≫≪!? そ、そんな……"みっともない"だなんてッ≫「……(白銀さんは こうやって"元気"に振舞っているけど……)」「ところで篁の姿が見えませんけど、来てませんか?」「えっ? あっ……はい、彼女にも御部屋の前では会ったのですが――――」≪な、何が有ったんですか白銀少佐!? そんな所で倒れてるなんて……≫≪いやいや。何でも無いんで気にしないでください、イリーナ中尉≫「……(肉体に異常が無いの吐血し、例え休んだとしても倒れてしまう……と言う事は……)」「ですが?」「――――"本日は雑務に専念したい"と言う伝言を預けると早々と立ち去られました」「へぇ……でも、何でッスかね? 起こすくらいの時間は有っても良いのに」「……ッ……」「い、イリーナ中尉?」「知りませんっ」「へぇあ」「……(やっぱり、白銀さんは……大きな"精神的負担"を抱えている?)」イリーナちゃんの言葉によると、篁は自分の"仕事"を片付けたい様だ。新兵器開発に繋がることだから是非とも頑張って欲しいとは言え、ちょっとダケ残念な気がする。可愛い部下が居ない的な意味で……そう考えながらイリーナちゃんとの会話を進めると……何故か頬を膨らませてソッポを向いてしまったので、意味が判らず時報的な声をあげた俺だった。「……(だとすれば……今日こそは白銀さんに見せないといけません)」――――それにしても相変わらず無表情な霞は、果たして何を考えているんだろう?「霞は篁の事について何か知らないか?」「…………」←リーディングでの記憶を辿っている≪心配するな、篁。 君は良くやってくれているよ≫≪し……白銀、少佐……≫≪だから気負う必要なんて無い。 これからも、今の調子で頼むよ≫≪……ッ……≫「か、霞?」「全く知りません」「へぇあ」「……(驚いたわ、この娘が話す所を こんなに見れるなんて)」………………2001年11月28日 午前「おはようございま~す」「失礼致します、香月副司令」「あら、どうしたの? 珍しい組み合わせね」霞とイリーナちゃんに起こされると、昨日と同じ様に先ずは霞を地下に戻らせるよう言った。対して案の定 納得していない感じの霞だったけど、彼女は一つダケ"条件"を出して来る。それは"見せたいもモノが有るので、後で必ず来て下さい"と言う内容であり、普通に承諾すると、イリーナちゃんとPXで朝食を摂った後に執務室にへとやって来て今に至る。実は今日は午前から基地内に待機命令が出ているので勝手に出歩いて飯とか食っちゃ拙いんだけど、色々と詳しいイリーナちゃんは午前はPXは無人な反面、厨房は通常通り機能している事を知っており、バカ広い食堂で"2人っきり"の食事を摂る羽目になって、京塚のオバハンに呆れられたモンだ。こんな事なら誰であろうと多少は自室にストックしてる物でも食う方が良い気がしたけど、イリーナちゃんが妙に勧めて来たからなぁ……まさか狙ってたとか? そんなワケ無いよね~。さておき。正直イリーナちゃんを執務室に連れて来て良いのか疑問だったケド、何だか話を切り出そうとした時、何となく俺の言いたい事を察した、彼女の悲しそうな表情で話を切り出し辛く、つい後先考えずに連れて来ちゃったんだ☆「えっと、霞が何か見せたいモノが有るって言うんで来ました」「あら、そうなの社?」「……はい」「でも、その前に白銀。他に"気になる事"が有るんじゃないの?」「気になる事って何ですか?」「何ですかって……"オソラノオソウジ"よ」「あぁ、確かに気になりますね~」「全然そう見えなかったけど?」「ゆーこさんが しくじるワケ無いってのは、最初から分かってますからね」「はいはい ありがと。とにかく、見るだけ見て頂戴」「了解~」執務室に入ると、霞がイリーナちゃんの気配を読んだのか、デスクの前で ゆーこさんとウサギが立っていた。ゆーこさんは相変わらず綺麗だ。最近は隈も無いみたいだし、寝てくれてるみたいで有り難いZE。そんな事を思いながら会話を進めてゆくと、ゆーこさんは俺に近付いて何やら"写真"を手渡して来る。この辺りの技術は進歩していないのか綺麗なモノでは無いけど、HSST爆発の瞬間を撮られている写真。嗚呼、何十億もしそうな駆逐艦が無駄に……そんな事を思う俺の後ろから、イリーナちゃんの声がする。「も、物凄い爆発だったようですね」「そりゃカーゴの中身は爆薬が満載だったから。それも海上運送がセオリーのデリケートなやつよ」「しかも電離層を突破した後は、フルブーストするように設定されていた……」「どう考えても、まともな航行プログラムじゃないわね~」「フルブースト……加速すれば激突直前のHSSTの速度は、音速の数倍に跳ね上がる。 その軍用装甲駆逐艦・耐熱対弾装甲の強度を持って直撃させれば……」「地面は最低20mは抉り、カーゴの爆薬によって基地は壊滅するってワケで――――」………………――――5分経過。「しかし、未然で防ぐ事が出来て何よりでしたね」「そうね。余計な大仕事の"大の文字"が抜けたダケ、それなりに有り難い事だわ」「はい。この情報をリークしてくれた方には感謝です」「全くよ、誰だか"知らない"けど」「……(ワザとらしく仰ってはいるけど、情報提供者は恐らく……)」「……ッ……」「白銀、さっきから何 見続けてるのよ?」写真を食い入るように見る中、ゆーこさんとイリーナちゃんのウンチクが始まっていた。成る程……HSSTには、そんな工作がされたってワケですな。こりゃ勉強になったわ~。そんなパーフェクト・ウンチク教室は5分で終了したワケなのだが、俺は段々と腹が立って来てしまった。横浜基地を壊滅させるとかアホだろ、人類滅亡確定だろうが、考えた奴 首釣って死んじまえ!!あ~あ、ホント嫌になるぜ。こんな連中が居るから白銀が何回ループしても世界を救えないんだよ。そう怒りを覚える中、何時の間にか"自重"のリミッターを外した俺は、写真を見てボヤいてしまう。「ふんっ」「白銀少佐?」「白銀さん?」「白銀?」「……汚ねぇ花火だ」「!?」×3――――サイヤ人の王子・ベ●ータを肖って、つい言っちゃったんだ☆「(い、今の白銀少佐はまるで別人の様に……でも、怒りを感じるのは無理もないわ)」「(白銀さん、本気で怒っています……今の感情は何故か読めました……)」「(初対面の時でさえ何も感じなかったのに、今は寒気がしたわね。これが白銀本来の"殺気"ってやつ?)」「ゆーこさん。コレ、返しますね」「え、えぇ」「そんじゃ~霞、何を見せてくれるんだ?」「!? い、いま見せますっ」≪たたたたっ……≫流石に"汚ねぇ花火"ってのはNGだったかな~? 見たまんまを言ったダケなんだけどね。でも さっきのウンチクによると、機内事故で死んだ事にされたHSSTの乗員も居たらしいし、花火扱いは不謹慎だったな……3人が複雑な表情で俺を見ているし、こりゃ~いかんぞっ!?よって冷静な様子を頑張って保ちながら、無理矢理に話題を変える事にした俺なのでした。すると霞はデスクの裏に回りこむと、デスクトップ・パソコンを操作し、直ぐ俺に手招きをした。「どれどれ~?」「一体 何を見せるってワケ?」「すみません……ピアティフ中尉は……」「……ッ……ざ、残念です」霞の手招きに応え、彼女の後ろに回りこむべく右にへと動く俺。そして、ゆーこさんも気になるのか左から霞の後ろに回りこんでくるんだけど……イリーナちゃんは動く前に霞に静かに制されたので、大人しくその場で待っている様だ。「開きます」「……ッ!?」×2こうして、霞が開いたファイルから出てきたモノとは――――「こ、これって……霞が作ったのか?」「白銀の為とは言え、良くやるわね……」――――白銀と鑑が笑顔で立っているAAだった。「……クッ……」「し、白銀さん?」「わ……わりぃ霞、少し感動しちまったよ」「!? それなら元気……出ましたか?」「あぁ、凄ぇ出たよ。良いモン見せてくれてアリガトな?」「は、はい」「……(白銀少佐が感動を? い、一体どんな……)」恐らく鑑の脳味噌と関わる事により、得たビジョンを必死にAAで表現したんだろう。これって職人技ってレベルじゃね~ぞっ!? よってナチョナルに感動して涙が溢れてしまった。きっと"白銀"本人の特性もあるんだろう、袖で拭わなければ雫が毀れちまう程の症状に陥っている。そんな涙を拭う中、視線を移すと……イリーナちゃんの顔に"超 気になる!"と書いてあるではないか。まぁ~、大丈夫だよな? 微妙なところだとは思うけど、霞が自分のAA見られて恥ずかしく無ければ……「イリーナ中尉ッ!」「えっ?」「中尉も見て問題無いっスよ? こっちに来て下さい」「よ、宜しいのですかッ?」「白銀さん……それは……」「んっ? 霞がダメなら仕方ないけどね」「……(それは自分の弱みを知られるよりも、今後 蟠りを抱えるピアティフ中尉の事を……)」「霞?」「いえ、白銀さんが構わないのであれば……見て貰ってください」「サンキュ~。じゃあイリーナ中尉」「は、はいっ」「……(でも"効果"は有りました……"感動"してくれたんですから……)」「どうです、凄いでしょ?」「これは……絵? ……っえ、えぇっ? 文字!?」←両手でディスプレイを掴んで凝視「あ~あ、予想通りねぇ」――――そんなワケで5分後、イリーナちゃんもAAにハマる事になっちゃったんだ☆「(アスキーアート、凄い発想……それにしても、きっと あの娘が"マウアー"と言う人なのね)」←不正解……………………2001年11月28日 午後「ほぉ、君が"たま"の言っていた……」「はっ! 国連太平洋方面第11軍・横浜基地所属、"白銀 武"であります!! 階級は少佐です!!」あれから執務室で俺・ゆーこさん・霞・イリーナちゃんで数時間に渡り、新兵器についての構造とかについて話し合った後、俺はイリーナちゃんを後ろにタマパパと対面していた。無理して彼と会う つもりは無かったけど……退室の際、ゆーこさんからタマパパが俺の事について、"機会が有れば会いたい"と言っていたらしいので、予定時間を逆算して彼の位置を推測してくれた、イリーナちゃんを引き連れて探索し、B分隊に基地内を案内されていたタマパパを発見し今に至る。まぁ~、此処で彼に会っておかないと二度と見れないかもしれないしね。一応"良い機会"って事さ。「ふむ、その若さで……君の事は"たま"から良く聞いているよ」「そうなのですか」「あわっ、あわわわわっ……」チラリとタマパパの後ろのB分隊+まりもちゃんを見てみると、珠瀬が顔を真っ赤にして震えている。……あれっ? 手紙の嘘は解消してるから分隊長を偽る必要なんて無いのに、何でキョドってるんだろう?榊の機嫌が妙に悪そうだったり、鎧衣のカオに涙の跡が見えるのは、"父親に似て頑固で融通が利かない"だとか"珠瀬より平坦な娘"だとか言われたからだろうが……そうかっ! 今のみたいに俺が指摘する以前に書いちゃった事がバレたのを未だに気にしてるんだろう。リアクションがオーバー過ぎる気もするけど、きっと少佐である俺にもバレないか心配なんだろうな。その可能性は低いから安心して良いぞ珠瀬~? 俺が勘付こうが元から知ってるし意味ないしね~。そんな事を思いながら俺を興味深そうに見ていたタマパパは俺に近寄ると、唐突に肩を叩いてくる。≪――――ポンッ≫「白銀君」「はい?」「"たま"からの手紙に君の名が出てきた時は、本当にそんな人間が存在するのか疑問に思ったが、 先日 香月博士に詳しい話を聞いて、君しか……君以外には居ないと思ったよ」「ぇあ?」「式は何時が良いのかね?」「シキ?」『――――!?』×7(中尉+軍曹+B分隊)「はふぅ……」≪ドタッ≫「た、珠瀬!? しっかりしろッ!」「解らないかね? "結婚式"だよ」←小声「結婚式……でありますか」『――――!?』×6タマパパの爆弾発言に俺以外の全員が驚愕し、珠瀬が倒れ御剣が膝を折って彼女を気遣っている。それにしてもイキナリ結婚式……ねぇ。 いくら俺でも彼が言う事が冗談って事くらいは分かりますよ?確かEXのラストだと珠瀬と逃げるシーンで怒り狂ってたし、嫁にくれるなんて絶対 有り得ないって。オルタの展開でも最後は冗談だったと笑ってた気がするから、俺は心身ともに冷静に対応できている。よって無意識に彼の言った単語を復唱してしまうと、再び珠瀬以外が驚愕。膝を折っている御剣までもが。「そうだ……君ならば良かろうッ! たまを宜しく頼むよ……!」「えっ?」「(こ、此処で白銀さんが肯定してしまえば……)」「(白銀少佐は、珠瀬と結婚しちゃうって言うのッ?)」「(な、ならんっ! そんな事が有ってはならぬ!!)」「(何か嫌だけど……どうしようもないかな……)」「(う~ん、お似合いかもしれないけど、残念な気もするな~)」「(か、彼の心には まだ別の人が居る……だから、大丈夫だとは思うけど……)」迫真の演技だな~タマパパ。原作でも同じだったけど、間近で見ると更にそう見えるな。しかしながら。彼の気持ちを知っている俺は、変わらず冷静さを無難に維持できている。だから真剣な表情で両手を肩に当てられようとも、頼りになる少佐なのも変わらないんだけど……「傍で支えてやってほしいんだ……これから、末永くね……」←真剣な表情「わかりました、任せてください」『――――ッ!!!?』×7(中尉+軍曹+B分隊)≪ばたっ、へなっ、がばっ!≫「……おや? 何が有ったと言うのかね?」「ちょっ!? み、皆どうしたんだよ!?」鎧を纏ったタマパパの"珠瀬を頼む"という言葉を肯定した直後、前後で妙な音がした!よって周囲を見てみると、彩峰と鎧衣 以外の皆が不可思議な状況に陥っている。まりもちゃんとイリーナちゃんはブッ倒れ、榊と御剣はヘタりこんでしまい、珠瀬は逆に勢い良く立ち上がり、彩峰と鎧衣は立位は維持しているが妙に寂しそうな雰囲気だ。「ふ~む……(彼は噂以上に慕われているようだな)」「まり……じゃなかった。軍曹、軍曹ってばッ!」「……うッ……」「何が有ったんスか? いきなり倒れて」「し、白銀少佐……」(じわっ)「はい?」――――ちょっ、まりもちゃんってば何で泣いちゃってるの? まさか生理痛っ?「ぐすっ、末永く……お幸せに……」「はぁあ~? なにアホな事 言ってんですか軍曹ってば」「!? あ、アホな事って……少佐は珠瀬との"結婚"を承諾されたじゃないですか!!」「…………」←唖然「……ッ……そ、それなのに……うぅ……」この反応……もしかして、まりもちゃん達は今の"遣り取り"を真に受けていたのか?そう捉えて周囲を見てみると、珠瀬以外の5人も悲しそうな表情で俺を眺めている。ぶっちゃけカオス。あっ! 珠瀬が再び倒れた様だ……けど気にせずタマパパと目を合わせた直後、急に笑いがこみ上げて来た。「……ぷっ」「くくくっ」「し、少佐ッ! 事務次官!! 何がオカしいんですか!?」『わっはっはっはっは!!!!』『!?』×6「やだな~軍曹~ッ。結婚だなんて、そんなの"冗談"に決まってるじゃないですか!」「じ、冗談?」「その通りだよ……最初は彼の器を量る為に言ってみたんだが、全くの無意味だった様だな。 逆に彼女達が"言葉通りの意味"で捉えてしまったらしい。全く計算外も良いところだよ」「はははっ、まぁ……そんなトコですよ、軍曹」「うぅ……そ、そんな……あんまりです白銀少佐~……」「文句なら珠瀬事務次官にどうぞ~」「!? そ、それよりも白銀少佐ッ!!」「んっ? どうした~御剣」「珠瀬の脈拍が危険な状況に陥っているのですが――――」「何だって~ッ? 榊、医務室に行って誰か呼んで来いっ!」「は、はい!」「なっ!? し、しっかりするんだ"たま"ああぁぁーーーーっ!!!!」「……半分はアンタの所為」「彩峰、自重」「サーセン」――――こうして最もタマパパの冗談に翻弄された珠瀬は、奇跡的に一命を取り留めたのだった。………………「……それでは、諸君等の一層の活躍に期待する」「敬礼!!」『――――っ』×5駆逐艦に戻るにあたり、基地司令と共に基地内を回っていた視察団の人達と合流する直前。まりもちゃんの号令で凛々しくタマパパに敬礼するB分隊の様子を見届けると、俺は その場を後にした。そんでイリーナちゃんと夕食を共にし、今現在は通路を2人でスタスタと歩いている最中だ。「一時は どうなる事かと思いましたね」「ですね~。血圧は200以上いってましたし」「とは言え、家族としての絆は一層 高まったと見受けられます」「えぇ。でもまぁ……上官としての役割は"次回"もああして再開を楽しんで貰う事ですね」――――当たり前の事とは言え、コレは難しい事でもある。正史なら珠瀬は近いうちに死ぬしな。「あ、あの……ところで」「はい?」←歩行停止「"家族"を持つと言うのも、良い事かもしれませんよ?」「えっ? それってどういう――――」「……っ……」≪――――がしっ≫「!?」「……(また口付けたい……でも、彼には まだ"別の人"が……)」「イリーナ中尉?」「あっ……な、何でも有りません。失礼な事をしてしまって、申し訳有りませんでしたッ」「いや、別に気にしないッスけど」「そ、それでは白銀少佐……今日はお疲れ様でしたッ」「お疲れで~す」う~む、イリーナちゃんにイキナリ両肩を掴まれてビックリしてしまった。顔がアップだったし、直ぐに放してくれなかったらチューしてしまったかもしれない。んっ……でも待てよ? イリーナちゃんって以前 別れ際にキス☆して来た事 なかったっけ?だとすると……もしかして今、躊躇っていたんじゃないのか? そうとくれば男として此処は……≪――――ダダダダッ!!!!≫「えっ――――んんっ!?」≪ズキュウウウウゥゥゥゥンッ!!!!≫――――イリーナちゃんの唇を奪う他 無かったんだ☆ 変な擬音がしたけど気にするな。「ぷは~っと」「あっ……」≪┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨……≫「以前 不意打ちを食らっちゃいましたからね、これは"お返し"ですよ」「し、白銀少佐……」【ヘブン状態!!】「それと、2人っきりの時は別の呼び方でも良いですよ? それじゃ~また明日ッ!」「……ッ……はい、また明日……しろがね、さん」【ヘブン状態!!】こうして、唐突に暴挙に出た俺はウザそうな笑みを浮かべると その場を走り去っていった。勿論キスする直前には速瀬&涼宮(姉)が居ない事をしっかり確認したので心配ないんだZE。ともかく、コレで今夜のオカズは決定だ。 イヤッフウウウウゥゥゥゥッ!!!!(マリオ調)………………2001年11月28日 深夜≪イリーナ中尉、今のダケじゃ物足りないだろ?≫≪ど、どう言う事ですか?≫≪今夜は俺の部屋に泊まっていきなって事だよ≫≪!? わ……わかりました≫「イリーナちゃん……ンギモヂイイイイィィィィ~~ッ!!!!」――――そんな今夜は、白銀は言うまでも無くイリーナちゃんで抜いちゃったんだ☆≪今夜は、寝かさないんだぜ?≫ ←ウザそうなスマイル≪嬉しいです……白銀さんっ……≫「……くぅッ……好き、好きです……白銀さんっ……」――――んでもってイリーナちゃんも、白銀とのキッスをオカズに犯っちゃったんだ☆●戯言●何気にピアティフ中尉の自家発電で〆るのは初めてかもしれませんね。12・5事件まで一週間を切りました、その辺からほのぼの展開が多少は減る……のかな?最近 冥異伝にハマってしまった反面、絆が資金不足で給料日まで中断です。早く値下がりしないかな。ちなみに。白銀28の口癖のうわっ、びっくりした……はトミーをイメージして頂ければ幸いです。