※東方緋想天のネタバレがあります。ご注意ください。 八雲藍。それが彼女の名前であり、この幻想郷に住まう大妖怪、八雲紫の式である。 彼女自身も九尾の狐であり、主に劣るとはいえ、妖獣の中では最強といってもいいだろう。並大抵の妖怪には彼女は負けない。 そう聞くと、とても恐ろしく、獰猛な生き物を思い浮かべるものも多いだろうが、案外そんなことはない。 幻想郷に綻びがないかを観測して、幻想郷の治安をかげながら守っていたり。 はたまたは人里に下りてきて買い物に来ていたりするなど、本人はいたって穏やかな人物(?)なのである。 そんなわけで、彼女は主の八雲紫に料理を振舞うために人里に買い物に来ていた。 妖怪がいればたいていの人物が警戒するものの、こと彼女の場合は自分から人を襲うことがないだけに町の人々から警戒の視線を向けられることは少ない。 むしろ、藍のほうから挨拶をするぐらいだ。基本的に、彼女は礼儀正しく、そういった礼は欠かさない妖怪なのである。 「あれ? 藍さんじゃないですか」 ふと、そんな声が聞こえてきて後ろを振り返る。 そこには、先日、彼女の主人が寝ぼけてこの世界に迷い込んでしまった人間のうちの一人。 名を、確か志村新八といったはずだ。眼鏡をかけた素朴な印象の少年が、買い物袋を持ったままこちらに歩み寄ってくる。 「む、新八か。君も買い物か?」 「えぇ。大体買い物は僕の仕事ですし、今日は銀さん二日酔いで潰れてますから」 「そうなのか? うちの紫様も二日酔い……ではないが、昨日は花の妖怪と夜雀のところで酒を飲んだらしくてね、まだ眠ってるんだ」 やれやれ。と、藍は肩をすくめた。 まぁ、あの主人が朝から夕方にかけて眠るのは今に始まったことじゃないし、むしろ妖怪としては正しい姿なのだが、それはさておき。 「あぁ、銀さんも確かそんなこといってましたね。昨日の仕事の依頼人だった店長さんと、幽香さんとで飲みに行ったとか」 「ふむ、ということはすれ違いかな。紫さまが風見幽香と飲んだのは。……って、待て待て待て! なんで君の口から幽香の名前が出てくるんだ!?」 危うくそのままスルーするところだったところを、藍はかろうじて気付いて思わず新八に言葉を投げかける。 何しろ、風見幽香といえば幻想郷の中でもトップクラスの危険な妖怪である。 身体能力は吸血鬼たちにすらも匹敵し、その妖力も馬鹿げた高さを誇る。 おそらく、能力に頼らずもあれほどの力を持った妖怪など、幻想郷広しといえど彼女ぐらいのものだ。 何しろ、彼女の能力は戦闘にはまったくといっていいほど向かない。なのに、彼女は幻想郷においてもトップクラスに君臨する大妖怪なのである。 自称最強を名乗る彼女だが、その実、それに見合うだけの実力を持っている。 そのせいか、幽香は弱い相手にはとことん見向きもしない。 彼女が戦う相手となれば、霊夢や魔理沙、咲夜といった特別な力を持った人間か、紫やレミリアなどの最強クラスの妖怪ぐらいのものだ。 実際、並大抵の妖怪では彼女には敵わないし、そんな手合いには幽香は興味も示さない。 だからこそ、不思議でたまらないのだ。この少年の口から、どうしてその名前が出てくるのか。 「あぁ、そのことですか。話せば長くなるんですけど―――」 そうして、少年はぽつぽつと語りだした。 無論、その内容はとてもじゃないが、八雲藍には信じがたい話であったということだけは付け加えておかねばなるまい。 ■東方よろず屋■ ■第十三話「狐は油揚げが好きだといわれるけど実はさほどでもないらしい」■ 坂田銀時は机の上に突っ伏し、三人の妖精がその周りを囲んで彼を囃し立て、神楽は酢昆布を齧りながらソファーに身を預け、比那名居天子は定春に頭を齧られながら恍惚の笑みを浮かべている。 そんなどこか頭のねじが外れてそうな一団に混ざって、件の人物、風見幽香は優雅に花に水をやっていた。 それが、引き戸を開けた瞬間、八雲藍の視界に飛び込んできた光景だった。 まぁ彼女のその表情を言い表すのならば「え、何? この状況?」である。 「ただいま、銀さん」 そしてそんな光景を目の当たりにしても平然と中に入っていく志村新八。 それも当然、彼にしてみればこの状況はもはや日常になりつつあるのだから。 「藍さんもどうぞ。中に入ってくださいよ、お茶ぐらいは出しますから」 「え? あ、あぁ……お邪魔するよ」 半ば呆然と行った感じで中に入る九尾の狐。中に案内されて、彼女は先ほど買い物をした荷物と一緒にソファーに腰掛ける。 改めて見回せば、天人、妖怪、妖精、人間と、とんと混沌とした空間が広がり、ある意味奇妙な空間が出来上がりつつある。 そんなわけで、ついつい思ってしまう。こんな状況で、よく彼らは平気だなぁ……と。 「あら、あのスキマの式神じゃない。どうしたのよこんなところに。もしかして今回の依頼人?」 隣に座ったことで気がついたのだろう。天子がマジメな顔をして藍に話しかける。血だらけだが。 畜生、座るトコ失敗したなぁなどと心の中で愚痴る八雲藍。というか血だらけで話しかけないでほしい。なんというかこう心臓に悪いから。 「いや、新八の話を聞いていたら少々心配になってな。というか、お前はとりあえず頭に齧り付いているその犬をどかしたらどうなんだ?」 「ん? あぁ定春のこと? いいのよ、痛くて気持ちいいから」 ……よくねぇだろ。と、すかさず心の中でツッコミなどを一つ。 本当なら矯正するべきなんだろうが、生憎とその恍惚とした笑みを見てわかってしまったのである。 もう、どうしようもないぐらいに手遅れだったんだということを。 「……貴女もやってみる?」 「結構だ!!」 全力で拒絶した。もうコレでもかってくらいに。間違っても彼女はその気に目覚める気はコレッぽっちもないのである。 「うるさいわねぇ、すっぱ天狐。花たちがびっくりしてるでしょう?」 「あ、スマ……っていやいやいや、すっぱ天狐とか言うな。なんか凄くいやな響きに聞こえるから」 今度は幽香から苦情が飛んできて、その中に暴言が混ざってると気付いて謝ろうとしたところを慌ててツッコミを入れる。 あれ? 私は今客人のはずだよな? などと思わないでもないが、その肝心の藍を招き入れた新八が今は台所に引っ込んでいる。 「もう、幽香さんも天子ちゃんも、あんまり人をからかわないでくださいよ。そんなんじゃ友達が出来ませんよ?」 『ぐふっ!?』 台所から緑茶を持って現れた新八の一言に、幽香と天子が露骨に胸に手を押さえてうめき声を上げていた。 どうやら心当たりがあるらしく、青い顔してあらに方向に視線を向ける二人。天子はただ単に血が足りてないだけかもしれないが。まだ噛まれて血をだらだら流してるし。 「……ザ○とは違うのだよ、○クとは」 「神楽ちゃん、そのボケはちょっと……」 某ロボットアニメのラ○バ・ラルさんの物まねをする神楽に飛ぶ新八のツッコミ。当然、この幻想郷にそのボケを理解できる人がいるはずもなく――― 「え、ハ○ネ?」 ……訂正、一人いた。しかも大本から角度七十五度ぐらいにずれた返答をしたのは、何ゆえか開いた窓から侵入している途中の鴉天狗の射命丸文だった。 「あれ? 文さん。こんにちわ」 「えぇ新八君、こんにちわ。毎度おなじみ文々。新聞ですよ~」 そしてナチュラルに会話する眼鏡と天狗。その光景を頭痛そうに手で押さえてため息をついている九尾の狐。 彼らが幻想郷に流れてきて、確かまだ一ヶ月とたっていないはずである。 なのになんだろう、この混沌とした家は。自称最強の妖怪はいるわ、妖精はいるわ、天狗は来るわ、天人は噛まれてMに目覚めているわ……。 たしか、最初に彼らが訪れていた宴会のときに、彼女の主である紫と、博麗の巫女である霊夢から必要以上に妖怪と接するなという注意があったようななかったような……。 あの二人のことだ。その辺、注意を怠ったのかもしれない。 だってここのメンツ、そろいもそろって警戒心0である。いくら面識があるとはいえ、もう少し警戒しろというのだ。 だがしかし、彼女は知らない。実は時たま吸血鬼もこの家に訪れているということに。 ちなみに、件の吸血鬼は今日は一日某巫女のところで過ごすらしく、彼女いわく、「霊夢分を補給するのよ!!」とか何とか。 もはや意味不明である。 「あやや、これはこれは紫さんの式神ではないですか。何ゆえこのような場所に?」 「まぁ、色々と事情があるんだ」 文に言葉を投げかけられるが、適当な言葉を返して場を濁す。 実際、新八の話を聞いて現状が少し心配になったからなのだが……、この分だと少しは大丈夫らしい。 ……ある意味大丈夫には思えないが。 「新八~、く、薬を……。銀さん今にもこう胃液的なものをリバースしそうなんですけども?」 「OK、落ち着きなさい銀時。私がボディに打ち込んでスッキリさせてあげるわ」 「いや駄目だって! どう考えたって数秒後には悲惨な光景しかお目にかかれねぇじゃねぇか!!」 銀時の心底辛そうな言葉に、先ほどのダメージから復帰した幽香がボディブローの練習をしながら呟き、そこを新八がツッコミを入れる。 心なしかビュオン、ビュオン、とうなる風切り音が、どういうわけか死神の鎌が振られているかのような幻想を見せ付ける。拳なのに。 さすがゆうかりん、そんな容赦ない言動に痺れる憧れるぅ!! とは、現在銀時を囃し立てている三人の妖精の弁である。 「大丈夫よ新八。貴方がキャッチ&リリースすれば万事解決だから」 「誰がするか! つか汚いし、どこも解決してねぇよ!! ていうかなんで釣り用語!?」 口早にまくし立てる新八。幽香のその顔は明らかにからかって楽しんでいるものの顔だが、それに新八が気付いた様子はない。 いや、もうとっくに気付いていて、そのことを指摘するのにも疲れたのかもしれないが。 「……元気だな、ここの連中は」 「そうねぇ、騒がしいくらいに」 ポツリと呟くと、隣から帰ってくる声。その声はやはり、今はあの輪に混ざっていない比那名居天子なわけで。 「ところで、いい加減その犬はずせ。さすがに色々危ないから」 「もう、この気持ちよさがわからないなんて、あなたも子供ねぇ」 「やかましい黙れ。知りたくも無い」 いわれてようやく定春を頭からはずす天子。上半身真っ赤なのは、言わずもがな彼女の血のせいである。 藍の冷たい言葉に、いい感じに身をくねらせていたことには目を瞑る。もう駄目だコイツ、手遅れだ。という感想は喉の奥に飲み込む。 だって、どうせ言ったって喜ばせるだけだろうし。 「幽香さん。フックじゃ駄目ですよ。こう、円運動するようにループを描いて体を動かし、そしてその勢いを利用して拳をたたきつけてはどうでしょう?」 「なるほど、さすがは天狗ね。いい技を知ってるわ」 そして向こうでは天狗の提案で、∞を描くように体を動かしている風見幽香。 その挙動、その動きこそまさしく、ボクシング界に震撼を引き起こしたご存知『デンプシーロール』! 心なしか、その光景を見ていた一同に「まっく○うち!! まっ○のうち!!」なんて幻聴が聞こえていたり聞こえていなかったり。 そんな幽香とは裏腹に、文は文で楽しそうに片手を振り子のように揺らしている。 こっちはこっちで伝家の宝刀『ヒットマンスタイル』! 今にも鞭のようにしなるフリッカーが飛んできそうな勢いである。 「あの、すんません。なんか銀さん生命の危機を感じるんですけども? なんで二人とも某ボクシング漫画のスタイルで銀さん追い詰めてんですかコレ?」 頭痛と吐き気を覚えつつも、命の危機を感じた銀時はがたっと立ち上がってじりじりと後退する。 そんな二人を嬉々とした表情で追い詰める天狗と妖怪。そして口にしたのはやっぱり妖怪のほうだった。 「大丈夫よ銀時。気絶してしまえば頭痛も吐き気もなくなるでしょう?」 「大丈夫じゃねぇぇぇぇ!! どのへんが大丈夫なの!? 恐怖と絶望しか感じないんですけどその発言!!?」 「そうですよ幽香さん!! 冗談にしても性質悪いですよ!!」 あんまりといえばあんまりな発言に、銀時と新八のツッコミが飛ぶが、幽香は未だににっこりと笑みを浮かべたままである。 無論、傍にいる文も実に楽しそうな笑顔を浮かべてらっしゃる。 「大丈夫よ新八。冗談じゃなくて本気と書いて『マジ』と読むから」 『なお悪いじゃねぇかぁぁぁぁ!!』 二人のツッコミが見事にハモって幽香に突き刺さるが、本人は涼しい顔をして聞き流す。 そんな光景を傍目から眺める藍。もういい加減突っ込む気も失せたのか、彼女は新八が用意してくれた緑茶を堪能して我かんせずを貫いている。 やがて聞こえてくる打撃音。ゴシャ! グシャ!! などというワリと洒落にならない音を耳にするが、藍はとりあえず聞こえないふりをする。 銀時の悲鳴と、新八の悲鳴が同時に聞こえてくるが、やっぱり無視を決め込む九尾の狐。 そしてとうとう限界を超えたらしい。銀時の口からステキな音が聞こえたけれどそれも無視して知らぬ振りを慣行中。 銀時の名誉のために、あえて詳しい描写は止めておこう。そうでもしないと銀時の人権が色々と危ない。 ゆうかは「拳符『フラワーデンプシー』」をしゅうとくしました。 あやは「拳符『神風フリッカー』」をしゅうとくしました。 (……待て待て、何だ今の電波な思考は) 自分の思考に一人でツッコミを入れながら、ちらりと惨劇の光景を視界に入れてみる。 そこには、黄色い液体に沈む誰かの姿と、いい具合に血まみれな天狗と妖怪の姿。 すぐに目を逸らした。あんまりな光景にすぐに目を逸らして先ほどの光景を見なかったことにする。 「……神楽、彼らはいつもあんな感じなのか?」 「んー、大体あんな感じアル。あの程度のダメージでへこたれてたらよろず屋は務まらないアル」 ワリと平然に返されて、思わず返す言葉を失ってもう一度さっきの光景に視線を移す藍。 ところが、先ほど自らの嘔吐物に顔を埋めていた銀時はいつの間にやら復活し、文と幽香に食って掛かっている光景が目に飛び込んでくる。 なんていう復活の早さ。思わずお前人間なのか? と思ってしまったが、無理もない話である。 「あー、すみません藍さん。せっかく招待したのに、ろくなおもてなしもせずに」 「いや、それは別にいいんだが……、いいのか、あれ放っておいて」 お菓子を用意する顔の腫れた新八に、藍は冷や汗流しながら幽香と銀時のほうを指をさす。 その様子に、新八は「あぁ」と納得したように苦笑して、そして言葉を紡ぎだす。 「大丈夫ですよ。多分」 「自信なさ気に言うな」 小さくため息をつき、もう一度緑茶を口に運ぶ。ほろ苦い味わいが口の中に広がって、それがなんともいえない美味しさを持っていた。 ただなんというか、思っていた以上に、このメンバーはうまくやっているらしい。 最初はあの風見幽香がいると聞いて大丈夫なんだろうかと心配したものだが、それも杞憂のようだ。 見た感じはあれだが、うまく付き合っているほうだろう。多分。 「ま、私がどうこう言える立場ではないか。私の主人が君たちを巻き込んだ元凶なのだし」 「気にしてませんよ。こっちの生活には不自由してないですし、愚痴を零したって始まらないじゃないですか」 「あぁ、そう言ってもらえると助かるよ」 そう言って、お互いくすくすと笑いあう。 自分の主人のやらかしたことで、彼らに迷惑をかけているのは事実だし、いくら藍が妖怪といえど少なからずの後ろめたさを感じる程度には、良心を持ち合わせているつもりだ。 もっとも、それが彼女の主人である八雲紫にあるのかどうかと聞かれれば、正直「微妙」としか答えられないが。 でもだからこそ、その被害者であるうちの一人である彼にそう言ってもらえるのはありがたい。 「そうそう私にも、手のかかる式の子がいるんだが―――」 苦笑交じりに言葉を紡ぐ。ここにいるのが不思議と楽しくなってきて、ついつい話を弾ませてしまう。 ここの妙な空気に当てられたのかもしれない。でも、それでもいいかと、思っている自分自身に、藍は驚くが、心のうちにそれをしまう。 自然と笑顔がこぼれて、そんな彼女の話に耳を傾けているよろず屋のメンバーの視線が、妙にこそばゆい。 そんな楽しそうな彼女の姿を、彼女の主であるスキマ妖怪が、こっそりと覗き見をしていることに気付かないまま。 ■あとがき■ どうもこんにちわ、白々燈です。今回は藍のお話でした。少々短かったですが、いかがだったでしょう? 最近は友人にSSをリクエストされることが多くなりました。 先日の「ゼロ魔×恋姫(趙雲)」とか、今度は「ゼロ魔×東方(幽香)」とか。 なんでゼロ魔ばっかりやねん!! とかツッコミたくもなりましたが。 趙雲inハルゲニアはまだしも、ゆうかりんinハルゲニアとか「ゆうかりん召喚した瞬間ルイズ殺されない?」などと突っ込んでみたところ、「KIAIと根性でカバー!!」なんて返答が帰ってきたときは本当にどうしようかと。 というかゆうかりんだとフーケのゴーレムもワルドも5万(7万でしたっけ?)の軍勢も相手になんなくない? という根本的な問題がありますが。 いや、それ以前に自分がセロの使い魔を二次創作でしか知らないっていう大本の問題があるんですけどね。書くとしたら本格的に設定調べてみますけど。 上の二つで読んでみたいと思うのがあれば、感想にでも書いてみてください。暇と余力と根性があればもしかしたら書くかもしれません。書かないでいいと思うならそのように書いてくださいw さて、次辺りはようやく冥界組を出せそうです。一体どのように登場するのかは、今この場では伏せておきます。 それでは、今回はこの辺で。次からは東方キャラクター紹介をどうぞw ■東方キャラクター紹介■ 【蓬莱山輝夜(ほうらいさんかぐや)】 ・種族 月人 ・能力 「永遠と須臾を操る程度の能力」 ・地味。ニート。その漢字からてるよ。など呼び名はかなり散々。でも能力はワリと反則。 正真正銘、竹取物語のかぐや姫だが、倒しに行くと結構はすっぱな庶民口調で迎えてくれる。 もっこす(妹紅)とはト○とジェ○ーの関係。 元々彼女は月の民として生まれ姫として何一つ不自由なく育てられたが、それは禁薬である蓬莱の薬を飲んだ時から彼女の生活は一変。 不老不死となった彼女は罪人として処刑されたが死ぬことができず、やむなく穢れた地上へ転生という形で落とされることになる。 転生した彼女はある地上の民に発見され、輝夜の名で育てられることになる。 あとはかぐや姫の通りに生活し、そのうち彼女の罪は贖われ月から迎えの使者が来る。 しかし地上に残りたいと願う彼女は使者の中にいた旧知の八意永琳と共謀して他の使者を全て殺害し逃亡。 そんな設定があるからか、シリアスだとものすごく腹黒い性格で書かれることが多い。特に某サイトの輝夜は「様」と敬称を付けたくなるほど理性保ったまま狂ってて腹黒くてカッコいいです。 でもギャグになると大抵ニートの駄目なお姫様に。この落差はある意味東方一かもしれない。 【藤原妹紅(ふじわらもこう)】 ・種族 人間(蓬莱人) ・能力 「老いる事も死ぬ事も無い程度の能力」 ・幻想郷の不死鳥。ぶっきら棒な上に我武者羅。輝夜より年下っぽい。 けーねとてるよとの三角関係の渦中の人。 死なないので色んなのに好き勝手嬲られる。 「蓬莱の玉の枝」を要求された車持皇子(藤原不比等)の娘と思われる。 暴走ばかりにみえて実はいぶし銀な優しい人。 文花帖で薄れた殺伐属性は求聞史紀で完全消滅。 最近では永遠亭に患者を送る際の護衛も引き受けてくれる。根っこのところは本当に優しいらしい。 ただ輝夜を目の前にすると恐ろしく沸点が低くなるのはご愛嬌。 【不死「火の鳥-鳳翼天翔-」】などネタ満載。 【八意永琳(やごころえいりん)】 ・種族 月人 ・能力 「あらゆる薬を作る程度の能力」「天才」 ・巨乳。サド。そして永遠亭の影の支配者。うどんげいじめと変な薬をばらまくのが趣味な困ったさん。 弓が武器のようだが使っている姿を見るのはほとんどない。 花の兎や人形のエンディングから、人任せにせず何でも自分でやったり出歩いたりしている。 実は主人の輝夜より強かったりするメタな設定があったりする。 しばらくは輝夜の側近的な立ち位置と思われていたが、儚月抄により輝夜の家庭教師だったことや、輝夜を呼び捨てにしていることが発覚した。 最近ではどうも、月の都を作り上げた月夜見より年上かつその相談役らしいことが判明。 二次創作では奇妙な薬を作るネタが多く、八雲紫同様ただの便利役として使われること多数。 一体どこまで彼女の地位がインフレするのか、ファンは戦々恐々である。多分主人の輝夜も同じ気持ちに違いない。 【鈴仙・優曇華院・イナバ(れいせん・うどんげいん・いなば)】 ・種族 妖獣(玉兎) ・能力 「狂気を操る程度の能力」 ・永琳と輝夜とてゐのおもちゃ。 妖夢と双璧を成す弄られキャラ。涙目がよく似合う。生真面目な性格が災いしてか大体はろくな目にあわない悲惨なキャラ。 正統派美少女っぽい外見のせいもあってか高い人気を得た。 耳は偽物らしく、根元のボタンが非常に怪しさをかもし出す。 花でコスチュームチェンジしたにも関わらず、そちらは余り人気がない。 原作のCGやドット絵から尻尾がないと思われていたが、求聞史紀や緋想天の立ち絵では尻尾ありだったりするので尻尾の有無はどちらでもいいという結論になりつつある。 能力は狂気を操る程度とされているが実際には電磁波や光なども含むあらゆる波について、その波長・位相などを操ることができる。 人妖の波長を見ることで性格を見抜いたり、竹林一帯に錯覚を生み出し、迷いの結界を作り出す等、その力は人間や妖精を遥かに上回る。能力だけ見るならわりと強キャラ。 【因幡てゐ(いなばてゐ)】 ・種族 妖獣(妖怪兎) ・能力 「人間を幸運にする程度の能力」 ・健康に気使って長く生きているうちに、妖怪変化の力を身につけた兎。永遠亭に住む大量の兎のリーダーで、その気性の激しい性格は妖怪より妖精に近いらしい。 一説によるとあの因幡の白兎の馴れの果てとも言われているが定かではない。 優曇華への呼称は長らく不明だったが、最近の書籍作品により「鈴仙」と呼んでいる事が発覚。更に永琳の事は「お師匠さま」と呼んでいる事も発覚した。 登場以来、最も出世したであろう中ボス。募金回収活動も活発。嘘と詐欺が大好きな根っからの詐欺師。 作中でうどんげとは相性がさほど良くないらしく、やり取りが色々と適当な事が多い。