・ 2001年10月15日 AM9:10横浜基地 A-01専用ブリーフィングルーム
「おはよう。 さて、朝一で皆に伝えなければならない事がある」
もうすっかり馴染んだA-01の朝礼、そこで武はみちるのこれまでに無い真剣な表情を目にする。 隣にいる純夏を初め、ヴァルキリーズのメンバーも何事かとみちるに視線を集める。
「本日未明、国連第11軍司令部より極東国連軍全軍に対し、佐渡島ハイヴ制圧作戦が発令された」
「「「「・・・っ!?」」」」
みちるの言葉を聞いた瞬間、全員に緊張と戦慄が走る。 遂に来るところまで来たのか、武はそう感じながら、皆と共にみちるの説明を聞き続ける。 話によれば無論この知らせは帝国軍側にも通達されており、国連主導の元ハイヴ攻略を行うと言うバンクーバー協定に基づいた、国連軍と帝国軍との共同作戦となる。
そしてオルタネイティヴⅣ直属の特殊部隊であるヴァルキリーズ、それに所属している武達にはハイヴを攻略する以外に、更なる任務が課せられることになる。
「佐渡島でうようよしているBETAの大半は帝国軍に任せるとして・・・ アンタ達には00ユニット、つまり鑑と彼女が乗る機体を守る事にあるわ。 と言うよりもこの作戦自体、今まで開発された新型兵器の見本市になると言っても過言じゃないのよ」
そしてみちるに引き続き、夕呼自らその説明が始まった。
マブラヴ -壊れかけたドアの向こう-
#25 銑鉄作戦(前夜編)
戦術機の性能を底上げするXMシリーズ、異世界の兵器であるVRと戦術機のハイブリッド機であるカイゼル、そしてその申し子と言えるメガドライヴとマスターシステム。 異世界の技術を導入した兵器達が、果たして実戦に耐えうることが出来るのか?
オルタネイティヴⅤやその他の対抗勢力に見せ付けるための意味合いも込め、そのテストが佐渡島を舞台に大々的に行われる。 そして、その中核を担う兵器の画像がスクリーンに投影された時、それを既に知っている純夏や武意外は例外なく驚愕の声を上げた。
「まず1つ目が、鑑が乗る事になる機動要塞XG-70c“凄乃皇参型”よ。 元々こいつはXG-70b“凄乃皇弐型”として改修が行われてたけど、電脳暦世界の技術で更に強化されたわ」
ここで武は、ケイイチの姿が見当たらない事に気付く。 恐らく今も地下の90番ハンガーでカイゼルや凄乃皇、エンジェリオの整備をぶっ通しで行っているのだろう。 基本的な凄乃皇のスペックに続き、夕呼は凄乃皇参型で新たに追加された機能について説明を始めた。
「サギサワ大尉からの提案で本来の動力源であるML機関に加え、補助動力源として対消滅炉“PCエンジン”とメガドライヴがセットで搭載されたわ。 これで万一ML機関が動作不良に陥っても、最低限の移動出来るようになったって事ね」
これの搭載を提案したケイイチから聞いた所よると、電脳暦世界で宇宙艦船用の動力機関として開発された動力機関らしく、名前にあるPCとは『陽電子と原子核の外にある電子の衝突』つまりは対消滅の事を指しているらしいと、夕呼は皆に説明した。
武にはその名前が、元の世界にて尊人から聞いた話にそんな名前があったような気がしたが、今は大事なブリーフィングの最中なので忘れる事にした。
「次に近接防御用の武装として、120ミリ電磁投射砲を2門搭載しているわ」
スクリーンに映し出される凄乃皇の巨大な機体、その両脇にある2つの砲が強調されて表示される。 これは元々“試製99型電磁投射砲”として帝国軍に技術提供を行っていた武装であり、そのコアユニットや一部の構造材にはG元素が使われているという。
それをG元素によって動く凄乃皇に搭載するのは、当然の帰結なのかもしれないと武は思った。
「凄乃皇の説明はこれ位で良いわね? 次はこいつよ」
凄乃皇に代わってスクリーンに映し出されたのは、対物ライフルのような火砲。 だがそのサイズは、人間ではなく戦術機が扱う事を想定した大きさだ。 そして武は、その巨砲に見覚えが有った。
「“試作型1200ミリ超水平線砲”、ハイヴに対する砲狙撃用に開発された特殊兵器よ。 本来はお蔵入りしていた武装だったけど、在庫処分ってことで使う事にしたわ」
それは紛れも無く前の世界で武が見た、壬姫によるHSST狙撃で使われた物だった。 この世界でも存在しているとは思っていたが、まさかこんな形で使うとは思っても見なかったのだ。 そして夕呼は、この砲にまつわる小話を始めた。
「とはいえ、今までホコリかぶったままでいたこいつを、そのまま使うわけじゃない。 サギサワ大尉を介して、向こうの世界の企業達にこいつの強化案を模索してもらっているわ」
あのプライドの高い夕呼が、自ら電脳暦世界の協力を要請した事に、武は正直驚いた。 いや、これ位しないと本当にBETAに勝つことが出来ないのだろう。 それに電脳暦世界はこの世界と比べ物にならない工業力と資源を持ち合わせている、それを最大限に利用しない手はないと夕呼は考えたのだろう。
その超水平線砲の強化に関しては、有沢重工、レインメタル社、オットー・メララ社、ボフォーヌ社等、電脳暦世界で火砲開発に定評のある企業達が行っていると言う。
「その中でも有力な案が、強化した砲身部分に電磁気による加速機構を組み込むって話よ。 これで3発程度だった銃身の耐久性を克服すると共に、威力の増強も行えるって訳」
更にスケールダウンした量産型を各戦術機母艦に搭載し、上陸時にはレーザー種に対し全くの無防備となってしまう弱点を補っている。 国連軍だけではなく帝国軍をも巻き込む、正にこの作戦が新兵器の見本市である事を物語っていた。
「まあ午後に改めて説明するから、今は忘れて訓練に専念して頂戴」
夕呼の能天気な言葉に、大丈夫なのかと誰もが疑問に思ってしまう。 だが武は、彼女が伊達や酔狂でそういう事を言う人間でないのは十分承知していた。
「副司令の言うとおりだ、朝のブリーフィングはここまで。 各自所定の時間にシミュレータールームに集合!」
「「「了解っ!!」」」
伊隅の締めの言葉と指示の後、全員の復唱が部屋に木霊する。 誰もが待ちに待った佐渡島の奪還、人類の勝利に繋がる戦い。 その為の歯車がようやく音を立てて回り始めた事を武は強く感じながら、純夏や仲間達共に部屋を後にした。
2001年10月15日:国連第11軍司令部より、極東国連軍全軍に対し佐渡島ハイヴ攻略作戦発令。 作戦決行は10月22日の予定。
香月夕呼、電脳暦世界の企業に、1200ミリOTHキャノンの強化及び量産型の生産を要請。 各企業は全力を持ってこれにあたり、ダウンスケール版の量産が急ピッチで進む。
2001年10月16日:無人戦術機F-108/Kn“レイピアナイト”ロールアウト。 有人機仕様にした2機が横浜基地に先行導入され、エンジェリオとの最終テストを開始。
・ 2001年10月17日 AM11:07 横浜基地最深部 90番ハンガ-ゲート前
「ほら武ちゃん! 早く早く~!」
「(純夏の奴、00ユニットの身体を手に入れて更に凶暴になってないか?)」
疲労の色を見せず通路の先を進む純夏に、午前中の訓練を終えて体力の消耗極まる武はそんな事を考える。 まあ彼女に振り回されるのは今に始まった事ではないし、こんなことを口にしたら彼女の鉄拳が飛んでくるので黙って付いていく事にした。
そうして辿り着いた90番ハンガーの前、本来ならば厳重なセキュリティが掛けられている筈のゲートが、純夏が端末に手をかざした途端あっさりと開いてしまった。 それは純夏の魂が封じ込められた00ユニットの心臓部、平行世界レベルでの演算を可能とする量子電導脳の驚異的な能力によるものだ。
さらに武が発見した小さなVクリスタルがメモリーとして機能し、その負担を軽減している。 彼女にとって電子ロックを解除する事は、武の両親から貰った合鍵で彼の家に入る事と同じ位雑作も無い行動なのだ。 そうして入ってきた2人に気付いた夕呼とケイイチが、武と純夏の元へ足早に近付く。
「随分グロッキーねぇ白銀。 移動前最後の訓練だけあって、伊隅の指導はさぞ厳しかったんでしょうね?」
「いいえ夕呼先生! タケルちゃんは、この位でダウンするような男じゃないです!」
「あははっ、鑑君の言うとおりだね。 さあ、色々と説明した事があるから付いて来て」
夕呼とケイイチの後を追い、改修を終えた凄乃皇参型の前へ行く武と純夏。 相変わらずの巨体を見せ付けるその両端に、先日の説明にあった120ミリ電磁投射砲が装着されていた。 更にその傍には一回りほど野太い銃身を備えた、改良型1200ミリOTHキャノンの姿があった。
「そういえば、エンジェリオの機体が見当たりませんね、俺達とすれ違いですか?」
「ええ。 社は演習場でテストを行っているわ、新型に乗れてはしゃいでいるお2人さんと一緒にね」
ハンガーの天上を指差しながら、夕呼がエンジェリオの行方について語る。 つい先日に量産型エンジェリオと言えるF-108/Kn“レイピアナイト”が完成し、その有人仕様機を電脳暦世界から先行して送ってもらったのだ。
有人機として調整された2機のレイピアナイトには、無人機開発に協力しているカイとミハルが搭乗する事となり、早速実機による性能テストを行っている。 そしてOTHキャノンの量産型も、向こうの世界で24時間体制の量産が行われていると夕呼とケイイチは説明した。
「本当、余裕しゃくしゃくよねぇ・・・」
「これも僕らの意地って奴ですよ、『BETAを倒す』と言う意味では、オルタネイティヴⅤの連中も同じでしょうがね」
軌道上に建設中の宇宙船で脱出し、ありったけのG弾を用いてBETAを殲滅する。 それがオルタネイティヴⅤ派の人間達が考える人類勝利のシナリオ。 絶望的な状況の果てに、彼らはそのような策に至ったのだろう。
だが、BETAを殲滅したところで待っているのは、重力異常により緑が蘇らない不毛の大地だ。 その結果を、夕呼らオルタネイティヴⅣを主導する人間達には認めるわけは行かない。 地球を捨てるにしろ、BETAごと焦土と化すにしろ、それは出す物を全て出した後の最後の手段なのだから。
「でも、最後に勝つのはアタシ達の意地。 そうだと思わない?」
「そうですね、何せ僕ら平行世界の人々のバックアップがありますからね。 ここにG弾を撃ち込まれない限り、負ける事はありませんよ」
本当にそうならないといいんだけどね。 そう思いながら夕呼は、神輿が如く鎮座する凄乃皇参型を見上げた。
・ PM12:44 横浜基地屋上
清涼な風と、程よい強さの日差しが降り注ぐ横浜基地の屋上。 純夏が加わって以来、207組のランチタイムは決まってこの場所になるようになった。 午後には出撃前最後となる、ハイヴ突入訓練が行われる。
シミュレーターで見たBETAの醜悪な姿、異星から来た侵略者との実戦を控え、皆の心の中には一抹の不安が残っている。 だからこそ、この限りある平穏な時間を大切にしたい。 だが・・・
「はいタケルちゃん! あ~ん」
「あーん・・・」
目の前にいるバカップル2名、そろそろ結婚間近と言わんばかりの様相を呈している武と純夏に、皆は呆れて物も言えずにいた。 207の乙女達は、少なからずとも武に対しては一定の好意を抱いている。 だがあの間には何者も踏み込むことが出来ない、2人だけの領域が構築されている事を、武と接する時間が最も長い冥夜達は悟ってしまったのだ。
だが流石にもう見てられないと、千鶴が咳払いをした後2人に自重するよう試みる。
「あのー白銀中尉、そういう事は2人きりの時にしてください」
「・・・だそうだぞ。 俺もいい加減、恥ずかしくなってしたし」
「そ、そうだね・・・」
恋は盲目とよく言うが、本当に言葉通りの光景が見られるとは思わなかった。 そんな事を思っている最中も、演習場の方で戦術機の駆動音が聞こえて来る。
「社さんも、私達の為に頑張ってるんだね」
壬姫がそう呟いている間にも、不規則な感覚で鋼の巨人達が激突する音が鳴り響いてくる。 AIユニットの調整目的の模擬戦だが、メガドライヴとフローターのサポートがあっても霞に掛かる負担は大きい。
そして今後搬入されるであろう無人機の調整作業を考えると、作戦に間に合うかどうかという状態になってしまうだろう。 今回の作戦に投入される兵器の殆どが、ぶっつけ本番といっても過言ではなかった。
得体の知れない新兵器が実戦で使えないことは、ルーキーの彼らでも理解できる。 だが異世界の助力を借りてまでも投入するという事は、そうしなければならない程人類は切迫しているのだろう。
「でもOTHキャノンは、ボク達の中で射撃が上手い壬姫さんが撃つんだよ。 何も心配する事は無いって!」
「そ・・・そうですか?」
美琴におだてられた壬姫の頬が、まるで林檎のように赤らむ。 あの野太く強化された1200ミリOTHキャノンの射手にはやはりと言うべきか、ヴァルキリーズ1の狙撃スキルを持つ壬姫が選出されたのは周知の事実だ。
そして各戦術機母艦に搭載される量産型OTHキャノンの射手にも、帝国軍において選りすぐりの衛士達が担当するという。 上陸前の無防備な状態をカバーするという重要な役目を任されたのだから、緊張するなというのが無理な話だろう。 そんな壬姫に対し、美琴に続いて武と純夏が励ましの声を掛ける。
「美琴の言う通り、たまの狙撃はヴァルキリーズ1だ。 だから不安も皆の期待も砲弾に込めて、トリガーを引けばいいのさ!」
「たけるさん・・・」
誰の目も気にする事無く、自分を信じてその役目を全うすれば良い。 そんな事を武に言われたような気がして、壬姫は今まで取り付いていた不安が徐々に取り払われる感覚がした。 そして
「だからみんなも約束してくれ。 今回の作戦を必ず成功させて、皆でこの横浜基地に帰ろう!」
「「「おーっ!!」」」
誰1人欠けること無く、佐渡島ハイヴを攻略する。 基地の屋上に、武の願いを聞き入れた仲間たちの声が木霊した。
2001年10月17日深夜:量産型OTHキャノンが帝国軍へ搬入。 先陣を務める戦術機母艦への搭載作業が突貫で行われる。
クーゲベルク准将、電脳歴世界代表として佐渡島ハイヴ攻略に参加すると国連第1軍司令部と横浜基地に通達。 ラダビノット司令および11軍司令部はこの通達を受諾。 作戦前日にフィルノートは横浜港から新潟沿岸へ移動する予定。
・ 2001年10月18日 PM9:37 横浜基地 PX
「あっ、菫さん。 それに伊隅大尉に速瀬中尉も、こんな時間に何を?」
「どうした白銀、さすがのスーパーエースも怖気づいて眠れなくなったか?」
「どうせなら、あたしが添い寝してあげても良いけど?」
「いえ、遠慮しておきます・・・」
出発前の緊張からか中々寝付けず、散歩ついでに基地を歩き回っていた武が、申し訳程度の照明が光る食堂に集まっているみちる達を見つける。 彼女達は武と同じ経緯ではないらしく、何か目的があって集まっているようだった。
流石に水月からの誘いは断ったが、彼女達がなぜここにいるのか聞くと、水月の隣に座る遙がその理由を武に話した。
「実はね、霜月少尉から異世界の事を色々説明してもらっているのよ」
「まあ、手のいい尋問みたいな感じね」
皮肉たっぷりの菫の言葉に、テーブルに座るみちる達が苦笑する。 横浜基地にいたフィルノートクルーの殆どは出撃準備のために艦に戻り、この基地に残っているのは菫とケイイチ位になっていた。 この世界より遥かに進んだ技術を持つ電脳歴世界に興味を抱き続けていたみちる達は、その世界で生まれ育った菫に色々と話して貰っているのだ。
菫の口から語られる、数々の電脳歴の話。 この世界の常識をひっくり返す異世界の技術、文化、その他諸々の話にすっかり魅了されてしまったのだ。
「・・・とまあ、私達の世界については一通り話しましたけど。 白銀君、どうする?」
「そうですねぇ、じゃあ電脳歴以外の世界について何か知っていますか?」
なぜそこで話を自分に振るのかと思いながらも、武はこの世界でもなく電脳歴世界でもない、第3の並行世界の事について聞いてみることにした。 無限に存在する並行世界、時空を渡るほどの技術を持つ菫達が、それらについてどこまで知っているのかどうか今まで気になっていたからだった。
「大部分がチーフの記録だけど、良いのね?」
もしかしたら、セネスがいた世界の話も聞けるかもしれない。 武の頷くのを見た菫は、自身が知りうる並行世界の事について話し始めた。
チーフ。 名前以外の素性は明らかとなっていない、電脳歴における人類の脅威であったダイモンを倒し英雄と称された伝説のVRパイロット。 戦後一時期行方知れずとなっていた彼だったが、その理由は突如発生した時空の歪みに巻き込まれ、同僚のハッターとともに並行世界に迷い込んでいたという。
そしてその時に彼が体験した様々な出来事が綴られた自伝は、菫を含む多くの人々に衝撃を与えた。
戦術機やVRと同サイズながら、計り知れないスペックを秘めた人型兵器。
下手な高層ビルより大きく、驚異的な力を発揮する鋼鉄の巨人達。
そしてそれらを悠々と格納する、人類の方舟といえる超巨大艦船。
電脳歴世界のそれをも優に超える、魔法と呼べるような技術類。
「(ふふ・・・ きっと副司令の事だから、さぞ細かい突っ込みが押し寄せてくるだろうな)」
そうした菫の話を聞いたみちる達は、やはりというべきか開いた口が塞がらない状態でいた。 それと同時にみちるは、再び苦笑いを浮かべていた。 今の菫の話を夕呼が聞いたら、どんな顔を見せるのかと考えると、面白くて仕方なかったからだ。
異世界から来る侵略への対抗策の確立、そしてこの世界以外の並行世界への進出。 果たさなければならない責務が、菫やケイイチ達にもある事を武は改めて思い知らされた。
「なら尚更、今回の作戦は成功させないといけませんね!」
「そうだな、期待しているぞ白銀」
「あんたの暴れっぷり、楽しみにしてるわよ~?」
白銀の差し出した掌に、みちる、水月、遙。 そして菫が手を乗せて気合入れの掛け声を上げる。 そしてヴァルキリーズの乙女達は、戦場に赴くべく横浜基地を後にした。
2001年10月19日 未明:ヴァルキリーズ、横浜基地を出撃。 同時刻に、フィルノートは新潟沿岸部へ向けて移動を開始。 凄乃皇および無人戦術機部隊は、横浜基地より直接現地へ向かう予定。 翌20日には、同部隊の移動が完了する。
2001年10月21日:香月夕呼、本作戦を『銑鉄作戦』と命名。 国連軍艦隊および参加する帝国軍部隊、佐渡島周囲に展開完了。
-あとがき-
『向こうがシルフで、こっちがJAMに。 か・・・』
『違いない、イタチごっこだよ・・・』
『トップをねらえ2』では宇宙怪獣に対抗する度に、それと似た形に進化した無人バスターマシンが登場し、『R-TYPEFINAL』では「バイドを持ってバイドを制する」果てにB系列が開発される。
G元素を利用した兵器が存在する以上、いずれオルタの世界もそんな感じなってしまうのか、そう思ってしまった麦穂です。
今回の26話は、佐渡島ハイヴ攻略戦直前の横浜基地の面々をお送りしました。 メカ本で改めて確認したのですが、凄乃皇弐型の左右にあるパーツって、一体何が入ってるんでしょう?