「21、22、23、24。25、26。27、28、29、30――――」
「暑苦しいの」
「…………さぁんじゅういぃち」
「我が家のフローリングに汗が染み込んでいくの」
「……」
「男臭くて呼吸ができないの」
腕立て伏せをやっているとコナちゃんにひどいことを言われた。
そんなに汗が流れるほどの回数はまだこなしていないのにこの言いようって……泣いちゃうよ?
「コナちゃん、少女コミックを脇に置いているっていうことはヒマなの?」
「イエスサ―なの」
「イエッサーね」
「…………アイアイサーのアイは愛してるの愛なの」
「コナちゃんと僕は英語の成績けっこうよかったよね?」
「ネィティブな発音をすると恐がられるからあえてカタカナっぽいのにしてるの」
「可愛いからいいけど、アイアイサーの件については追及していいの?」
「忘れるの」
「わかったの」
ぽすんとクッションを投げつけられた。
「で、かまってほしいの?」
「そうなの」
「素直なことはたいへんよろしい」
「偉そうにするななの」
「学校を辞めたからといって漫画の発売ペースが縮まるわけじゃなかったの」
「まぁそうだね」
「普段買わないの買ったら無理にエロくしようとした作品ばっかりでつまらなかったの」
「コナちゃんは『花とまぼろし』派だからねー。規制のやり玉にあげられているあの手のタイプは合わないかも」
「レイプされて即感じてくるなんてどこのビッチなのよ」
「……ビッチすぎるねー」
「まったく処女の妄想は痛すぎるの」
「…………だよねー」
「なんか暇つぶしになるような宿題を考えとく?」
「勉強は嫌なの」
「新聞くらいは読んでおこうね。じゃなくって、ネットアイドルとしてやっていくためにノルマつけようかなって」
「グッドアイデアなの」
「うーん、できなかったときはどんなペナルティーにしようかなー」
「先にペナを考えるのっ!?」
「まぁまぁ、それはともかくおいでよコナちゃん」
「さておくななの」
「まぁまぁまぁ、まぁまぁまー。人のっけてやるやつあるでしょ。あれ、どのくらいきついものなのかやってみたい」
「面白そうなの」
テクテクっていう足音まで可愛いな、おい。
「よっこらしょなの」
「あっ、地味に重くてきつい」
「レディには禁句なの!」
上半身は裸になっているんだから手形つけられるとけっこう痛い。
「腕立てできないほどじゃないけど回数はこなせないっぽい」
「どうして腕立てなんかはじめたの?」
「男の子がいきなり筋トレする理由なんて限られているよ」
「体育祭に備えるにはまだ気が早いの」
「コナちゃんはいつまでもそのままでいてね、僕が染めることになるんだけど」
「イミフなの」
「ギブー」
「最近意地悪ばっかりされていたから尻の下に敷くと中々痛快なの」
「男に跨るだなんてはしたない」
「ショウくんだからいいの」
「あうー、床のひゃっこさとコナちゃんの柔らかさに癒されるー」
「たれショウになってきたの」
「もちもちの太ももとかぷりぷりののお尻とか……ご馳走さまです!」
「最っ低なの」
「えっーと――『バカ』かな?」
「正解なの」
「『ヘンタイ』」
「次いくの」
「くすぐったいね。これは……『カメラマン』っぽい」
「最後はちょっと難しいの」
「――ウォーアイニー」
「! バレないと思ったからやったのになんでわかるのっ!?」
「コナちゃんの番になったら書こうと思っていた文字だから――相思相愛だね」
「ショウくんなんて嫌いなの!」
「や、やめて。肩甲骨をピンポイントで連打しないで!」
「いーなの」
後日、コナちゃんにやってみたら敏感すぎて別な遊びになっちゃいましたとさ。
【エロ度を水増ししといた前話の不評さにどういうのが求められているのかわからなくなってしまい、迷走中】