「で、どういうところに投稿するかっていう話なんだけど……」
「ちょ……ちょっと待つの」
「ん、なに?」
「なにって………………ショウくんはいいのなの?」
昨晩考えてきた計画を説明しようとしたらコナちゃんにストップさせられた。
止められるようなことなにかあったっけ。
「えーっと、どうしたのかな? んと、ジュース? 説明長くなりそうだから先にジュース用意しろってこと?」
「――違うの!」
「ごめん、僕にはコナちゃんが何を言いたいのかわからないよ」
「わたしにはどうして普通にショウくんがネットデビューにそんなに乗り気なのかわからないの」
「だってコナちゃんはやってみたいんでしょ?」
「普通、男は好きな女の子の恥ずかしいところを他の男には見せたいと思わないはずなの」
「そりゃあ、僕はコナちゃんのことは大好きだけどさ――好きだからこそ、コナちゃんが冗談半分や思いつきで口にしたわけじゃないことくらいはわかっちゃうよ。本気でしたいっていうのなら応援するまでさ。愛しているよ、コナちゃん」
「……真顔で言うななの」
「ん、なに? 声が小さくて聞えなかったよ」
「……言えるかっ、なのよ」
「まぁ、賛成じゃなくて条件付き賛成なんだけどね」
「条件? どういうものなの?」
「住所を公開していいのは関東とか関西くらいの大雑把なところまでとか、モデルになるときにはちゃんと化粧をして顔の印象を変えることとか、一度でもネットにアップしたあとは僕がついているとき以外は外出しないこととか――まぁ、身の安全を守るために大切になってくるルールだね。コナちゃんは僕に絶対服従だよ。逆らうようだったらオシオキするから」
「オシオキ……セクハラなのっ!」
「ふふっ」
「ぶっ、不気味なの」
「ちなみに最初のルールはもう決めているから」
「言うの。けど、ヤな予感がするの」
「僕にも嫉妬や独占欲がないわけじゃないからね――ネットでなにかはじめてのことをするときは、その前に、僕のためだけにやってもらうから」
「っ!!」
「おっぱい接写をうpするっていうのならその前にガン見させてもらうよ。全裸になるならヌード観賞させてもらうし、もっと過激なことをしたいのならどんなことだってはじめては僕のまえでやってもらうよ。これが僕の協力する条件だから。コナちゃん、別にかまわないよね?」
「勝手にするのっ!」
約束したからね、と僕は締めくくったけど顔真っ赤になったコナちゃんは可愛いなー。
ぷいっとそっぽを向いているところなんてたまらない。
世の中には寝取られ属性なんていう性癖の持ち主はいるようだけど僕はそうじゃないんだよ、コナちゃん。
君が見られたいなら、見せつけてやるだけのことなんだ。
「で、話は戻して、どういうところに投稿するかっていう話なんだけど」
「候補は見つけてきたの?」
「絶対にダメっていうところはリアルタイムに放送しているライブチャット系だね」
「放送事故は恐いの」
「あとは大金を貰えるような契約をするところは辞めとくよ。僕たちは社会経験のない子供なんだから裏の世界に関わるのはよしておこう。生活に困らないんだから安全にね」
「リスクは避けるのがわたしたちゆとり世代なの」
「となってくると、やっぱりブログとかが一般的になってくるよね。最近は無料でアダルトなことやっていいとこあるみたいだし。コナちゃんはどういうコメントされていてどういう評価されているのかとか知りたいよね? だったら他の人が管理している掲示板とかに投稿するよりかは自分たちの城をつくって、そこで自分好みに公開していこうよ。固定の場所ないと、転載されて、僕たちのところまで辿りつかれなくなっちゃうからさ。最初は観客少ないだろうけど、ちょっとずつ常連さんを増やして、カウンターの数値を増やしていく感じでね。そのうちどっかのランキングに参加して上位を目指していこうよ」
「地道にいくの」
「あとは集客用にてきとーなSNSにも参加してもらおうかなって考えているよ」
「ゲームつきのところがいいの。学校辞めてヒマなの」
「うん、わかったよ。ブログとSNSはどこがいいのか明日までに調べてくるから待っててね」
「了解なの」
「僕がちゃんとプロデュースしてあげるから、大丈夫だよ」
「光栄に思うの。ショウくんにわたしを預けるの」
「じゃ、今日のところはコナちゃんの手料理食べてからぷよぷよでもしよっか」
「今晩は肉じゃがと焼き魚、それも鮭なの」
「楽しみなの」
「なの言うななの」
【コナちゃんの上の名前まだ決めてなかったので、ネタとして安心院と名づけようとしましたが直前に自重しました】