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No.26034の一覧
[0] とある世界の平和樹立(禁書×エースコンバット)※更新半凍結[oimori](2012/08/07 23:54)
[1] 二話 2.00β版[oimori](2011/11/06 23:00)
[2] 三羽 2.00β版[oimori](2011/11/06 23:09)
[3] 4話 2.00β版[oimori](2011/11/06 23:15)
[4] 5話[oimori](2011/11/06 23:18)
[5] 6話 前編[oimori](2011/11/06 23:48)
[6] 6話 中編[oimori](2012/02/03 17:21)
[7] 6話 後編[oimori](2011/11/06 23:49)
[8] 七話[oimori](2011/11/06 23:56)
[9] 8羽 [oimori](2011/11/06 23:57)
[10] 8.5話[oimori](2011/11/06 23:58)
[11] 9話[oimori](2011/09/11 01:20)
[12] 10話[oimori](2011/09/13 01:14)
[13] 行間一[oimori](2011/09/13 01:16)
[14] 行間二、三[oimori](2011/09/27 00:06)
[15] 11話[oimori](2011/10/10 16:36)
[16] 12話[oimori](2012/08/07 23:57)
[17] 13話[oimori](2011/12/13 21:11)
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[26034] とある世界の平和樹立(禁書×エースコンバット)※更新半凍結
Name: oimori◆dccb0002 ID:aaa674d1 次を表示する
Date: 2012/08/07 23:54
更新半凍結について

申し訳ありませんが、諸般の都合より、今後あらゆる小説の更新速度がこれまでより大幅に低下いたします。
拙作をご覧になられている方には、大変ご迷惑をおかけします。本当に申し訳ありません。

詳しく事情を説明させていただくと、恥ずかしながら大学受験をあと一年後に控える身となり、学業の方に注力したいがため、ということです。
非常に私的な事情で心苦しいのですが、ss作品の方から力を抜く、という形になってしまいました。申し訳ありません。

しかし、ssの執筆は今後も続けていく予定です。また、多少書き貯めができた場合には随時作品を更新していく所存です。そのため、半凍結という表現をつかわさせていただきます。
また、大学受験関連
についてのことが一段落し次第、通常の形態に戻していくつもりです。その際にはまた、よろしくお願いいたします。

この度は本当に申し訳ありませんでした。




学園都市。
「その外部の世界と比較して、数十年科学技術が進んでいる」とされる、特殊な街。
「あらゆる技術の実験場」とも評されるそこは、もはやSFの世界に切迫するかのようなモノで溢れている。
外界からは隔絶した技術が生み出す、数々の異常。それに人は憧憬を抱き、畏怖の念を抱いた。
この街の特異性は軍事の面でも明確に現れていいる。学園都市の兵器は日本国憲法第九条などなんのそのの、圧倒的なまでの破壊能力を持つものばかりである。
とは言うものの、実際には学園都市の戦力の中核となっているのはそれらの兵器群ではないのだが。
どちらにせよ、ひとつの「都市」でありながら圧倒的な軍事力を有する所以たる、他と隔絶した、高度な学園都市の科学技術。
そこには、ただひとつだけの例外があった。

United States Forces(アメリカ合衆国軍)である。

例外といっても、「数十年」の差が「十数年」程の差に縮まる程度のものでしかなく、更にいえば、その技術のほとんどは研究中のものばかりなのではある。が、とある方法で全世界に向けて謀略の網をめぐらせている学園都市にとって、ほんの「一部」のみでも目の届かない場所があるのは、多少の脅威となって「いた」。

そんなアメリカ合衆国軍、米軍の全戦力を大統領の元で統括する、とある司令部のオフィスビルに、一本の電話がかかってきた。

「お電話ありがとうございます、ニューブラウンマーケットです」

相手の番号を確認し、ダミーの企業名を電話に向けながら、パソコンに向かっている男。
ハロルド・クラークという名のその男は、かつて連邦捜査局や中央情報局、国家安全保障局など、
名だたる怪しげな組織に技術者として所属し、闇を知ったつもりの自分に酔っていた、しがない秀才である。
酔っていた、と、過去形なのは、彼が現在所属している場所で、それ以上の闇を目の当たりにしてしまったからである。

「どのような御用時でしょうか」

今までの自分の生きていた世界が、とても小さく感じるほど、世界の闇は深かった。未知の存在が蔓延るその世界は、技術者としての探究心よりも、動物としての本能的な恐怖を優先させた。
そんな男でも、守りたいものぐらいはあるのだ。結局、彼が今も闇を覗く仕事を続ける理由はそこにある。
激務に耐え、とある二つの世界の戦争を防ぐために尽力した彼だったが、結局第三次世界大戦は勃発してしまった。
防ぐべき事象は発生し、それを指を咥え眺めなければならない。ともすれば、自分の家族に最悪の事態が起こることすらあるかもしれない。
それは、彼にとって最悪の状況だった。

無論彼は、それが次の瞬間から覆ることなど、知りはしなかった。

『我々の光は東の海より来たり』(Our Light Comes From East Sea).

電話の相手は突然、そのような言葉を発した。ハロルドの言葉への返答としては不適切なもののはずだ。
だが、

(・・・・・・どういうことなんだ)

5秒ほど硬直していると、彼は額がスッ、と冷えていくのを感じた。拭うと、袖が濡れる。冷や汗だった。
狼狽した目が見る先には、パソコンのモニター。そこには電話先の位置情報、そこにある建造物の詳細等が表示されている。
相手の位置は、ニューヨーク郊外のビル。その4階のオフィスだった。
しかし彼が驚いているのは、その場所ではない。
それはつまり、電話先の企業だった。
そしてそれは、アメリカには最近ありふれてきた業種を取り扱う企業。勿論民間の会社だった。そこに、彼が驚く原因がある。
(その暗号を、民間人が知っているはずがないんだ)
ここ、このオフィスは、あくまでアメリカに「実在する」機密機関だ。通信の都合上、一般回線との隔離は不可能であった。そのため電話番号のみなら、数字の組み合わせである以上、偶然割れてしまう可能性がある。
そうである以上、民間人から電話が来ることだけは仕方がないとして、それ以上の接触を防ぐ。そのための勘合として、先の言葉は用意されていた。
それが割れた?有り得ない。米国の安全保障を担うこの部署の存在は、完全な防衛機密であるのだ。
ならば、彼はアトランダムに抽出し並べたアルファベットを、ただ発音しただけなのだろうか?
しかし、英単語の羅列、それが意味の通るものに限るとしても、その組み合わせは天文学的数値となるだろう。
偶然は、恐らくない。

(いったい、何者なんだ、相手は)

ハロルドは深い疑念を抱いた。眉間に皺としてありありと出てしまっているのは、彼が秘密のエージェントなどではなく、一介の知りすぎた技術者に過ぎないからだろうか。
とにかくそれを解くために、彼はひとつの質問をした。

「ご希望の商品は何でしょうか?」

これも暗号である。この質問の答えにより、相手がどの組織に属しているかがわかるのだ。
たとえば、答えが「星条旗」ならば合衆国政府、「警棒」なら連邦捜査局といった具合に、その言葉に対応した
組織があるのだが。

『えー、該当する言葉が無いのですが、あえて言うなら、「翼」、ですかね』

そう渋めの声が伝えてくる。しかし彼の答えはハロルドの眉間をほぐすには至らなかった。
該当する言葉が無い、という言葉にも引っかかるが、それと同じぐらい疑問を抱かせるのが、暗号の答えだ。
「翼」、これが意味する組織、それは空軍である。少なくとも、民間の企業がその答えを使うのはおかしい。データベースを引き出してみるが、知りうる限り、アメリカには存在しないのだ。
どこかしらの政府要人が電話先に出向いている、なんてことは確認されていない。

『もしもし、聞こえていますか』

相手の声に、あわてて思考を切り替えようとする。

「も、申し訳ございません。直に―――『そんなことより』

担当に変わります、という言葉を遮られ、その疑念の心をさら深めるハロルド。
しかしそれは、次の言葉で変わる。

『回線を変更しなくてもいいんですか?早くしなければ、「彼ら」に聞かれちゃいますよ?』

恐怖の、感情に。

「……え?」

手が震える。おかしい、とさえ思う。
この電話にかけ、あの符号を知っている。それはつまり、相手が国権クラスの力と、いわば「裏」の世界に対する知識があることを示している。
それほどの人間が、何故。

この通話が傍受されている可能性を、知っているのか。
そして、もうひとつの回線の存在を、知っているのか。

なぜ、ハロルドはそれらのことををおかしいと感じたか。
その理由はつまり、ハロルドの知っている「アメリカ合衆国」内には、この通話が傍受される可能性を知っている人間は、一人だけーーー彼自身のみだったからだ。

多くの機密を抱えるこの部署。無論セキュリティの面でも米国の持てる最高のものを使用できるようになっている。
それは通信も同じで、回線を複数用意してあったり、そのひとつひとつが複雑に組み合わされ、それ自体が暗号のようになっていたりと、安全性ではまったく問題が無い―――とされている。

ハロルドも長い間、それを信じていた。

だが、ある日のことである。学園都市製のスーパーコンピュータを搭載した人工衛星が、何らかの手段で破壊された日。目下ライバル視していた存在の頭脳の一部が半永久的に失われたことに、アメリカは、無論首脳レベルの一段での中のみでだが、沸いた。
ちょうどそのとき、彼は気付いた。
ほんの4,5秒だっただろうか。彼はたしかに、全米における電話回線やインターネット回線の負担が軽減されたのを確認した。
いちサーバー間のやりとりではなく、全米におけるネットワークのすべてにおいてのことだった。
ハロルドの部署と政府首脳とを結ぶ、その回線も例外ではなかった。
タイミングに裏を感じたハロルドは、何が起きたのかを調べることにした。
わかった事は、現在アメリカの回線には学園都市からのダミーデータが大量に放流されていて、それが負担となっているということだけだった。おそらくあの人工衛星がジャミングとしてそのような活動を行っていたのだろう、そう結論づけた。結果に納得し、そのことを報告した後にハロルドは考えた。



人工衛星が破壊されたあとも、何故ダミーデータの送信が可能なのだろうか?



人工衛星を使ってまで行っていたことを、今更海底ケーブルのつながりで再び行う必要はあるのだろうか?
気になったハロルドは個人的にそのことを調べ始めた。
あるいは、彼の知る闇が警鐘を鳴らしてくれたのかも知れない。


結果から言えば、ハロルドは真実を知ったのだ。
ダミーデータは真の意味のダミーだった。人工衛星の活動の一つは、アメリカのネットワークの監視だったのだ。それも、監視自体はメインではなく、は他の活動の片手間に行っていたらしい。
そしてその活動は、人工衛星が破壊された後も、何らかの手段によって問題なく続いているのだった。
つまり、学園都市は誰かが自らの監視行為に感知されることすら予期していたのである。

1日かけて物理的にも、電子的にも隔離した回線を設立したハロルドは、しかし、それを秘匿した。これをほかの人間に知らせるという一手を打つ間に、相手は必殺の手を4、5ほど打ってくるだろう。気付いたことを、気付かれてはいけない。このことを知ったところで、今のアメリカには、怒りに任せて喚き散らすくらいしか出来ないだろう。
ならば、せめてもの反撃を。


「……わかった、今変更する」

なんとか心を落ち着け、回線を切り替える。通話記録をダミーのものに変更しながら、彼はこの自分の技術の結晶とも言うべき回線が、傍受されていないことを祈る。

『大丈夫ですよ、とてもクリーンな接続です』

その声が告げるとおり、今のところ通常回線と同様のダミーデータの送受や、傍受は起きていない。
相手がそのことを認識できる。相手が相当なレベルの組織であることは簡単に想像できる。

「……よし、それでは、えー、『翼』、用件をどうぞ」

ようやく、と言うべきだろう。それでさえも、まだ相手の素性は一切不明なのだ。相手が無害である、という保障など一切無い。だからハロルドは、自分の判断が間違っていないことを祈り続ける。そんな状況だからこそ、

『合衆国大統領と交渉がしたいのですが』

テレビショッピングに対するお取り寄せ感覚のその注文は、彼の中の仕分けでは、「お安い御用」に分類された。







既に勝敗は決していた。少なくとも現時点まででは。
ロシア連邦空軍の誇る精鋭航空隊は、数十はあったはずの機影を2つのみ残して海に沈め、対して学園都市側の戦闘機、HsF-00はその巨大な体を10個、日本海上空に浮かべたままだった。
圧倒的戦力差。

『勝てる訳が無いだろ、この状況からじゃあな』

日本海に展開された黒い影の内のある一つに、男が乗っている。彼の体は可逆的に冷凍されていて、その狂った軌道によって掛かるGで粉々にでもならない限り、この空を思い通りに飛びまわれる。この状況下で、彼は余裕を持って思考した。

凍っているはずの口が、笑えるはずがない。

『で、撤退はしないのかい?お嬢さんよ』

答えを分かっての質問は、相手に対して上位にあることの証明として古来から好まれている。未だに彼のSu-37は、その価値を知っている物が見たら卒倒するであろう穴を翼のあちらこちらに開けながらも、姿勢を保っている。

『変態戦闘機相手にはお似合いの変態さだ』

返ってくるは呼吸音。聞こえる状況がそもそもおかしいのだが、彼らにそんなことは関係ない。

『まあ、そろそろにらめっこもお仕舞いにしようか』

これは、ドッグファイトのような追いかけっこではない。にらめっこといえども、実際に静止したまま対峙している訳でもない。彼が言うにらめっこ。それは相手方の燃料残量を指した言葉。こちら側?心配ない。今この瞬間にも、機体の下で燃料補給弾頭を捕らえた。整備抜きであと1週間は余裕で作戦行動が出来るはずだ。
補給が終わり、燃料はどうやら満タンとなったらしい。弾頭を切り離し、レーザーの照準を相手側両機に合わせる。簡単な仕事だ。

そして、彼は発射を命『衛星に反応!!』


『……おいおい、ここにきて増援か?』

この惨状を知らされて、それにもかかわらず増援を出すような敵軍司令部。そんな奴らと戦わなければいけないのか。彼は半ば呆れ、敵を「愚か」と断じた。だが、それは少々早計だったらしい。
何故ならば。

『いえ、本土からです。数は16。識別は、えぅ?』

『どうした?かわいい声漏らしちゃって』

茶化しを入れたもつかの間。


『あ、IFF、反応しない……?』

報告は、彼らのそのような余裕にヒビを入れるには十分な衝撃を持っていた。

だが、それも一瞬のことだった。次に考えることは、相手の戦力について。
第一にくるはずのレーダー観測にかからず、衛星による光学観測で確認された。
異常な高高度で来たか、地下でも通ってきたのだろうか。それとも。

『衛星からの解析結果、送ります』

言葉と同時に頭に流れ込むデータ、鮮明なイメージ。
それは、明らかに見覚えのあるものだった。そして、想像通りの答え。

『F-22、か』

やはり、という言葉を飲み込んで思考する。
おそらく、学園都市のレーダー群が察知仕切れないところを飛んだのだろう。
アメリカ合衆国空軍が誇る、最強の航空支配ステルス戦闘機。それがF-22A ラプターに対する、知識としてのデータ。




そして彼個人の感想としては、「取るに足らない相手」。

最近のシミュレータは、もはや現実との区別などつかない。五感はそもそも電気信号として体内を伝わっているのだから、それこそ電極を耳から刺して脳に信号を送れば、いくらでも仮想現実で訓練できる。
その世界で、1200機/2時間 の数ほど落とした相手には、恐怖を感じる必要など無いのだ。
周囲にも、自分と同じような安堵が広がっているのだろう。
彼らは、米空軍のF-22に対して、圧倒的な優位を保つことが出来る。それは紛れも無い事実である。

『国籍は判別できないな』

IFFでの識別、光学衛星による機体塗装からの判別はどうやら出来ないらしく、いまだに相手の識別は「所属不明」とされている。
だが、この世界においてアメリカ合衆国以外にF-22を保有できる国など存在しない。
そうして彼らは、自分達が驕ることを許した。

『しかし、日本国内にF-22が搬入されたという事実は存在しません』

唯、オペレーターはその事柄に興味を示した。F-22の燃料には、太平洋横断どころか、グアムからわざわざ迂回して日本列島を横断する余裕も無い。そもそもそんな行為に意味は無い。

ならば、何故。


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