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No.21471の一覧
[0] 【完結】 そのゲーム、魔法よりもファンタジック(SAO、ハリーポッタークロス)[ミケ](2019/06/26 11:37)
[1] 二話 1年生、ホグワーツ 組分け[ミケ](2010/09/05 19:58)
[2] 三話 1年生、クリスマス 夢の世界、お披露目[ミケ](2010/09/05 19:59)
[3] 四話 1年生、クリスマス2 オープニングと暗殺[ミケ](2010/09/05 20:00)
[4] 五話 1年生、ホグワーツ2 ダモクレス、捕獲[ミケ](2010/09/05 20:01)
[5] 六話 1年生、夏休み ファンタジック1、開始[ミケ](2010/09/05 20:02)
[6] 七話 1年生、夏休み2 チュートリアル[ミケ](2010/09/05 20:03)
[7] 八話 1年生、夏休み3 ロマンスは政略と共に[ミケ](2010/09/05 20:04)
[8] 九話 1年生、夏休み4 ボス討伐[ミケ](2010/09/05 20:04)
[9] 十話 1年生、夏休み5 多忙なる1日~コミケとヴォルと~[ミケ](2010/09/05 20:06)
[10] 十一話 2年生、ホグワーツ 新たなる出会い[ミケ](2010/09/05 20:07)
[11] 十二話 2年生、ホグワーツ2 婚約[ミケ](2010/09/05 20:08)
[12] 十三話 2年生、ホグワーツ3 媚薬[ミケ](2010/09/05 20:09)
[13] 十四話 二年生、クリスマス セブルス・リングハーツ[ミケ](2010/09/05 20:10)
[14] 十五話 2年生、クリスマス2 警備再編成の誓い[ミケ](2010/09/05 20:11)
[15] 十六話 2年生、クリスマス3 帝王とデート[ミケ](2010/09/05 20:12)
[16] 十七話 2年生、ホグワーツ4 校内新聞[ミケ](2010/09/05 20:13)
[17] 十八話 2年生、夏休み AIの目覚め[ミケ](2010/09/05 20:14)
[18] 十九話 2年生、夏休み~ホグワーツ コミケ[ミケ](2010/09/05 20:19)
[19] 二十話 3年生 ホグワーツ~クリスマス ゲームリセット[ミケ](2010/09/05 20:18)
[20] 二十一話 3年生、ホグワーツ 狼人間[ミケ](2010/09/05 20:19)
[21] 二十二話 3年生、夏休み ゲームクリア [ミケ](2010/09/05 20:21)
[22] 二十三話 3年生、夏休み2 オイルショック[ミケ](2010/09/05 20:21)
[23] 二十四話 4年生、ホグワーツ~クリスマス スクイプ治療[ミケ](2010/09/05 21:43)
[24] 二十五話 4年生、ホグワーツ~夏休み 宣戦布告[ミケ](2010/09/06 11:55)
[25] 二十六話 5年生 愛[ミケ](2010/09/14 20:06)
[26] 二十七話 5年生 夏休み ゲームスタート[ミケ](2010/09/19 09:58)
[27] 二十八話 5年生 夏休み ジェームズ、参戦[ミケ](2010/09/19 23:30)
[28] 二十九話 5年生 大移動[ミケ](2010/09/20 20:13)
[29] 三十話 5年生 夏休み ボス戦とノイズ[ミケ](2010/09/21 21:01)
[30] 三十一話 5年生 夏休み リリー浚われる[ミケ](2010/09/22 02:40)
[31] 最終話[ミケ](2010/09/22 12:44)
[32] 魔法使いすら現実からは逃れられず[ミケ](2019/06/17 22:34)
[33] 1話[ミケ](2019/06/17 22:36)
[34] 2話[ミケ](2019/06/17 22:37)
[35] 3話[ミケ](2019/06/17 22:40)
[36] 4話[ミケ](2019/06/17 22:41)
[37] 5話[ミケ](2019/06/17 22:45)
[38] 6話[ミケ](2019/06/27 15:21)
[39] 7話[ミケ](2019/06/27 17:00)
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[21471] 魔法使いすら現実からは逃れられず
Name: ミケ◆f4972812 ID:8a3a10d3 前を表示する / 次を表示する
Date: 2019/06/17 22:34

 はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ

『殺さなくては。殺せ、殺せ、殺すんだ!』

 はぁ、はぁ。はぁ、はぁ、はぁ

『ミアの血をひく子は、いずれミアと同じ事をするぞ』

 はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ
 頭の中に響く声を、頭を振って振り払う。
 安全な所まで来て、セブルスは特殊な鞄の中を見つめる。そこには、10人の赤ん坊が眠っていた。
思わず赤ん坊達を連れて逃げていたセブルスだったが、彼は途方に暮れていた。
10人の赤ん坊を抱えて、一体どうすればいい?
隠れ家に連れ込み、必死に世話をしたが、一週間持たせるのがやっとだった。
全く眠れず、セブルスは完全にダウンする。
10の泣き声が響く。泣きたいのは、セブルスの方だった。
セブルスは、疲れ果ててリングハーツ元首相の所へと行った。彼はこの事態の責任を取り、首相の座を引いていた。

「父さん……僕は、父さんの家族かな」

「何を言っているんだ、当たり前だろう。どうしたんだ、心配していたんだぞ」

「僕は、盗みを働いた……」

 その言葉に、リングハーツ元首相はショックを受けた顔をするが、セブルスの肩を持ってしっかりと元気づける。

「大丈夫だ、私の息子がわけなくそんな事をするはずがない事を、私は知っている。さあ、全部話してごらん」

 セブルスは、嗚咽を漏らしながら少しずつ事情を話す。
 リングハーツ元首相は、大いに驚き、セブルスを慰めた。
 そして、アレンと妻にも事情を話す。

「良く話してくれた……。おお、神をも恐れぬ行為だ……。心配ないよ、セブルス。私の名にかけて、子供達を守ろう。差し当たってはヴォルデモートから隠さねばな。隠れ家に口の堅い乳母を寄こそう。アメリカの事は任せておけ」

 セブルスは何度も頷いた。
 打ちひしがれたセブルスを更に打ちのめす事件が起こる。
 ジェームズとリリーが死んだ。小さな息子を残して。そして、ヴォルデモート自身もまた滅んでしまった。
 
「何故、リリーとジェームズを殺した……!?」

 その叫びはむなしく宙に溶け、子供達は泣くばかりだ。
 子供達は悲しみにむせび泣く間すら与えてはくれなかった。
 アレンとリングハーツ夫妻に支えられながら、セブルスは子育てを始めた。

 




 とある研究室。その中心部で、ナーヴギアを嵌めた女性が眠っていた。
 モニタを見ていた研究者が、声をあげる。

「おいっ見ろ! 脳波が……復活した!」

「なんだと!?」
 
 研究所中に響く警報音。集まる研究者達と警察官。
 恐れと期待、憎しみと祈りを込めた視線が女性に集まる。
 ナーヴギアを外した女性を、研究者の一人が呼んだ。

「未亜博士……! 18年。18年もの間、あんたを待っていたんだ。この犯罪者め! この、この……!」

「未亜博士。1000万人のプレイヤー達を、解放してもらう。貴方なら、未亜0を止める事が出来るはずだ」

『あら。私を止めるというの? 本気で? こんな楽しい遊び、例えオリジナルにも止めさせはしないわ』

 突如部屋に響く声。

「未亜0! 研究室のコンピューターを乗っ取ったな!?」

 研究員が叫ぶ。
 ミアは、穏やかに笑った。

「未亜0。私、貴方に話して聞かせてあげたい事がたくさんあるわ。それは後で教えてあげる。とにかく私は、魔王役でなく、勇者役を楽しむ事にするの」

『勇者? オリジナルが勇者? 一プレイヤーとして私に立ち向かうというの?』

 面白そうに、未亜0が言う。

「ええ、そうよ。楽しみましょう?」

『未亜博士。その提案、飲みましょう』

「待て! プレイヤーを救うという話はどうなる!?」

「プレイヤーを救うには、ゲームクリアしかないのよ。そのゲームクリアをしてあげる」

 そしてミアはナーヴギアを被る。

「未亜博士! 待て……!」

 そしてミアは旅立った。


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