皆さんここまで読んでいただきありがとうございました。18話から23話で第二部第四章『夢の卵』編+α、終了です。原作では、主に第三巻と第四巻に相当する内容になっています以下、後書きとか言い訳とか設定覚書とか続きますので、見たくない方はスルーしてください。■第十八話 ああ麗しのタルブの草原よ・佐々木武雄が海軍じゃなくて陸軍の南海支隊:聖地にある“門”が上手く稼動してないので、サイトの世界とは繋がっていません。その上で、軍人である佐々木武雄氏を登場させるとすれば……どうしよう。と考えて、ソースブック『クトゥルフと帝國』のシナリオに若干時代は違うけど、ドリームランドのレン高原とポナペがつながってるとかいうシナリオ(『ポナペの魔人琥』)があったような……ということで、佐々木武雄さんにはドリームランドを彷徨してからハルケギニアに来てもらうことにしました。・日本帝国の呪的構造強化、『夢のクリスタライザー』奪取作戦:こんなのが歴史の影で動いてたら面白いなあ、という妄想。・『夢のクリスタライザー』:夢の大帝ヒプノスの持ち物。直径30センチメートルくらいの黄色い卵円形の結晶体で、重さは10キログラムほど。断続的にホイッスルの音のような、奇妙な音が聞こえる。このアーティファクトの10メートル以内で寝る者は、その精神をドリームランドや、もっと別の遥か遠くの次元に飛ばされてしまう。また、夢の中で手に持っていたものを、目覚めと共に現実世界に持ち込むことも出来る。生き物でも現実世界に持ち込めるが、ただし、持ち込んだものは徐々に薄れて消えていくので、維持するにはマジックポイントを注いで存在を確定させる必要がある。夢の世界での傷は、現実世界の身体にも反映される。このアーティファクトを使う度に、ヒプノスの忠実な僕である『夢のクリスタライザーの守護者』に襲われる可能性がある。・『夢のクリスタライザーの守護者』:虎のような二つの目と、影のように揺らぐクラゲ型の体を持つ戦士。実体はなく魔力を帯びた武器でなければ傷つけられない。夢のクリスタライザーの使用者を、夢と現実の狭間の『どこでもない場所』に引きずり込み、死すら生ぬるく感じられるような罰を与える。本来はとても手強い相手。当SSでは長い間封印されていた上、結界内で弱体化しているので、雑魚っぽく見えている。・夢の中へ、夢の中へ、捜し物は何ですか:井上陽水『夢の中へ』・とおりゃんせ:通し道歌、ではない。18話は和製ホラーっぽい感じを目指してみたのでそれっぽさを出すための小道具。歌詞『とおりゃんせ とおりゃんせ ここはどこの細通じゃ 天神さまの 細道じゃ ちっと通して 下しゃんせ 御用のないもの 通しゃせぬ この子の七つの お祝いに お札を納めに まいります 行きはよいよい 帰りは怖い 怖いながらも とおりゃんせ とおりゃんせ』・タルブにはショユっていう調味料が:佐々木氏が作った、ということにしている。でも多分、ウードも第一部の時間軸で作ってると思う。味噌とか。・大泥棒の五右衛門:石川や浜の真砂は尽きぬとも世に盗人の種は尽きまじ・国家に対する大泥棒、ニコラス・フーケ逮捕!:第一巻相当部分でフーケが出なかったが、ゼロ魔のフーケの元ネタ(?不確定)の方のニコラ・フーケとリンクしている。・鳥居:京都の伏見稲荷みたいな感じ。佐々木氏はこれに『守護者』を封じていた。・強化外骨格『雹』:漫画「覚悟のススメ」より、主人公・覚悟の父である朧が纏う超鋼。当SSで内蔵されている魂は、佐々木氏の分霊。・当方に迎撃の用意あり!! 鋼我一体!:漫画「覚悟のススメ」より。・ゴーツウッド村:クトゥルフ神話の世界では、シュブ=ニグラスを崇めるカルトがあり、ムーンレンズが在る。・ザイクロトルの肉食樹:歩く肉食植物。平たい葉がついた6本の触手が放射状に幹から生えている。愚鈍。・黒い仔山羊:地母神シュブ=ニグラスの遣い。像の上半分を蔦が絡みあう大樹にした感じ。この世のものではない物質でできており、幹の部分には歯列の揃った口が無数に開いている。・マチルダさんの夫:流石にマチルダさんは独身ではありません。年齢的に。マチルダさんの夫は、今ではアザトース機関開発主任です。中にシャンが居ます。・ハスター:風の神様、とされる。名状しがたきもの。・猫の神バステト:バースト、とも。猫の顔を持つ神。にゃー。・暗黒ファラオネフレンカ:ニャルラトテップの化身の一つ。・アザトース:とにかくスンゴイ神様。・シャン:シャッガイからの昆虫。アザトースを崇拝している。・ええ、理解しました。つまり私はトリステインのために『ゲルマニアと婚姻し同盟する』、『ウェールズ王子とも結ばれる』という両方をやらなくてはならないのですよね:JOJOのブチャラティのセリフの改変。■第十九話 Crystallizer of Dreamsこの話が書いてて一番楽しかったかも。・佐々木氏のセリフ「そうだ、斬って来い、突いて来い、骨のあるヤツ出て来い」:漫画「覚悟のススメ」(山口貴由)より・神のまにまに:百人一首に収録されてる菅原道真(菅家)の和歌から・まるで新年の朝におろしたての下着を身につけたような爽快さ。そして最高にハイってやつよ!:JOJOの四部および三部より・『制約(ギアス)』:水のスクウェアスペル、ということに。でも原作ではイザベラが心を操る魔法を覚えたとか言ってたから、実はもっとランクが低いかも知れない。・惚れ薬の桃色の霧:アンアンに「桃色官能弛緩吐息(めろるりぶれす)」とか言わせてみたかったが、テンポの問題で断念。原作四巻の惚れ薬事件と若干対応している。・コッチヲ見ローーーー!!:JOJO、シアーハートアタック。・ゴロリと首が落ちそうな勢いで、アンリエッタは首を傾げる:ひぐらしのレナが首を傾げるシーンをイメージしていただけると。・マリアンヌ大后:まあ実際、娘を他国に嫁がせなきゃいけなくなる前にやることがあったよね。・あなたをハルケギニア大王にして差し上げますわ、ウェールズ様:ゼロ魔原作でも、ハルケギニア大王というのをアンリエッタは発想してるし、こういう発想になっても不思議じゃないかと思って。・『夢創(ドリームクリエイション)』:ソースブック『ラブクラフトの幻夢郷』における〈夢見〉の技能による物品の作成に相当する。・強化外骨格(エクゾスカル)『零(ゼロ)』:「覚悟のススメ」より。ただし、佐々木氏もサイトも、一触必滅の格闘技である零式防衛術は体得していないので、強化外骨格の全力を使えているわけではない。・千手、直突(じかづき)!!:千手パンチ! by漫画「仏ゾーン」・落ちよ怒槌(いかづち)、神鳴る力:漫画「宵闇眩燈草紙」より。・気象兵器・戦術天誅 五束撃:漫画「覚悟のススメ」より。本来は大将たる強化外骨格『霞』の使う技。多分『雹』には搭載されていない。でも中の佐々木氏が半分天神になりつつあるので使えた。・擬真機関(As A Truth-Engine)……いや、擬神機関(Azathoth-Engine)の完成は目前だ:いつの間にかシャルルもアザトース様の御名を発音できるように……。・『もしもシャルロットが男だったなら』:だって思いついちゃったんですもの。■第二十話 桜吹雪の九段坂映画「パプリカ」みたいな感じの夢と現実が入り交じったイメージの話です。ちょっと詰め込みすぎた。蛇さんの見せ場を増やしても良かったかも。でも桜が終わる前に最後のシーンを書きたかった。別に戦争賛美ではないつもりです。ただ、日本のためにと死んでいった方達が無意味だったとは思いたくありません。・『極零』と絶対零度:言葉遊びみたいなものですが、少しでも展開に説得性を付けたくて……。・「やったか!?」:←やってないフラグ。・昇華弾:漫画「覚悟のススメ」より。鉄も溶かす高熱の炎の玉。・超凍結冷却液:漫画「覚悟のススメ」より。対象内部から破壊する螺旋波紋掌打を除けば、強化外骨格におそらくは最も有効な攻撃方法。・諦めこそが人を殺す。諦めない限り、たとえ那由他の彼方の可能性でも、実現する。させて見せる!:漫画「HELLSING」のアーカードのセリフとアンデルセン神父のセリフの改変。・結界合戦:夢のクリスタライザーの力を借りて心象風景を呼び出す。型月の固有結界みたいなものかもしれないが、現実化しているのは『夢のクリスタライザー』の呪力のおかげ。・再々結界:漫画「スクライド」のセリフ、「再々構成」から。・私は人間だ! 私は私の意志がある限り! たとえガラス瓶の培養液に浮かぶ脳髄が私の全てだったとしても! きっと巨大な電算機の記憶回路が私の全てだったとしても!:漫画「HELLSING」の少佐のセリフ。・「いざ事ここに到っては――」 「――最早貴女(アンタ)は用済みだ――」 「――いっそこの場で千切れて消えろ!!」:漫画「宵闇眩燈草紙」より。翼蛇だけじゃなくてもっとルイズの側も覇気満々にしてこのセリフを言わせたかった。・最終局面:第一局面、第二局面、最終局面、は漫画「覚悟のススメ」の最終巻の展開から。・自己嫌悪で忙しい:倉橋ヨエコ「夜な夜な夜な」・充電した天誅五束の雷鎚:覚悟のススメ、強化外骨格『霞』の技。充電→受即昇天。・13万ボルト絶叫電撃(エレキシャウツ)、アーンド、10億ビート!!:覚悟のススメ・刻め心臓の鼓動:JOJOの波紋疾走・瞬脱装甲弾:覚悟のススメ・右篭手限定:スクライド、ラディカルグッドスピード脚部限定・鋭利過ぎる切断面は、瞬時容易には開きはせぬ:覚悟のススメに同様のセリフあり・ついでにアンタの臓腑の幾つかをかき回して引きちぎってやったわ:寄生獣・ああやっぱり。ならばそして:HELLSING・複製変容術式『九頭龍』:読み方はクトゥルー、だったりするかも知れない。人間を逸脱することに開き直ったルイズの、決別の術式。・ばりばり、むしゃむしゃ、ごくん。:浦沢直樹「MONSTER」の作中作品「なまえのないかいぶつ」より・『夢のクリスタライザー・レプリカ』:多分レプリカでも、マジックポイント五千から一万点分くらい。オリジナルは……一兆点くらい? 強化外骨格が百ポイントくらいと想定。トリスタニア城を夢の世界に具現化するためには、多分百~二百ポイント必要。つまりルイズさんまじ人外。・水島上等兵:「ビルマの竪琴」の竪琴が上手い兵隊。ビルマで密林に散った日本兵を供養して、生涯を終えた後、靖国にも魂が来たという設定で。・神刀『夢守』:めちゃくちゃ魔力が込められた刀。夢のクリスタライザーの守護者の力が封印されている。ミョズニトニルンか、佐々木武雄が使えば、刃から影の触手を伸ばせる。・超鋼の金属鏡:時々、靖国神社の青銅の鳥居が映り込む。佐々木武雄は何時でもこの鏡を持つ子孫の傍にスタンド・バイ。・貴様と俺とは同期の桜 離れ離れに散ろうとも 花の都の靖国神社 春の梢に咲いて会おう:「同期の桜」五番。■第二十一話 時の流れは泡沫(うたかた)の夢タイトルはさだまさしの「まほろば」の歌詞から引用。・お姉さま! ああ、お姉さま! お姉さま!:松島や ああ松島や 松島や 松尾芭蕉・“氷餓”のアニエス:ウェンディゴ疑惑のあるグリフォン隊の女性隊士。この世界では銃士隊は結成されていない。・レン高原:ドリームランドの地名。ところどころで地球上と交差している。・レンの蜘蛛:でっかい蜘蛛。知能が高い。・魅了王アンリ:当作のアンアンの男性バージョン、みたいな感じだったんじゃないかなーと妄想。・【赤の女王】:魅惑のオーラを放射しまくる美女。ニャルラトテップの化身の一つ。傾国の美女。・提灯鮟鱇(チョウチンアンコウ)の夫婦:オスはとても小さくて、メスに寄生している。用済みになったら、メスに吸収されることもあるとか。・『何て種類?』と訊かれたならば、答えてあげるが世の情け!:アニメ「ポケットモンスター」のロケット団の口上から。・ピンクは血の色:P-MODEL「MOMO色トリック」より。音楽評論家の今野雄二(こんのゆうじ・故人)さん――ユージさんには分かるまい・あなたを食べてぇーも、いいですかぁ? 愛しているなぁーら、良いでしょう? 他の誰かにー、盗られるんならー、私の血となり、肉と成れー♪:倉橋ヨエコ「いただきます」。個人的に、翼蛇エキドナのBGMはこれ。・グラーキの黙示録:13話~17話の後書きを参照のこと・ジャン=ジャック・フランシス・ド・ワルド’(ダッシュ):高橋留美子「うる星やつら」に、コピーの頭の後ろに’(ダッシュ)が増えていく話があったような。■第二十二話 赤い、紅い、朱い、アカイ……カオティック“N”とは一体誰なのか!?・ロンディニウム:霧の街、ということにします・聖堂騎士(パラディン)・ジュリオ。ドラゴンライダー・ジュリオ。殺し屋・ジュリオ。薔薇の棘・ジュリオ。首切り判事・ジュリオ。天使の塵(エンジェルダスト)・ジュリオ。獣使い(ビーストテイマー)・ジュリオ。死神の笛・ジュリオ。ヴィンダールヴ・ジュリオ。:漫画「HELLSING」のアンデルセン神父の二つ名のもじり。・アルビオン国教会の設立を宣言:プロテスタント(旧来のブリミル教に“抗議する”という意味)。まあティファニアを表に出すにはそれしか無いよね。・天空教:ハスター崇拝が中心だが、多神教。主な補助神はハスターの妻と言われるシュブ=ニグラス。これは国王チャールズとその妻シャジャルの関係とも対応する。馬鹿と煙は高いところに昇るというが・オルレアン夫人:アンリエッタ以上の魅惑のオーラを持つ赤い女。一体その正体は何なんだ……・シャルロット・カミーユ・ドルレアン:生えた。ナニが。うん、以上です。カミーユは男の名前でも女の名前でもOKらしい。日本語では律(りつ)とか司(つかさ)みたいなもんか。・血塗られた舌(Bloody Tounge):三本脚、長い尾のような頭部で特徴付けられる、ニャルラトテップの巨大な化身。・イタクァ:風の神・ウェンディゴ:イタクァの奉仕者。人食い。・ワルドの母の話:外伝として如何にもクトゥルフ的な話にして独立させられそうだけど、膨らませるのが面倒くさくなって結局プロットだけでお茶を濁しました。スミマセン・ツァール:風の神・ロイガー:風の神・死神の笛:「ダイの大冒険」のキルバーンの武器から名前を拝借。ジュリオのは只の穴空き警棒。・風の神(ハスター)! 風の神(イタクァ)! 風の神(ツァール)! 風の神(ロイガー)! 良いだろう、風の神(骨無し)どもめ、ブリミル教(我ら)の神罰の味を噛締めるが良い:「HELLSING」のアンデルセン神父のセリフの改変・なに姿形など私にとっては至極無意味なものだ。こんなモノはお遊び、余興だよ:「HELLSING」のアーカードのセリフ・ヨグ=ソトース:時空間の神。虹色シャボン玉。銀の鍵の門を護るもの。・兄より優れた弟など存在しない:「北斗の拳」より・カオティック“N”:平沢進「環太平洋偽装網」の「聞けカオティック・ソング 行けカオティック“N”」というフレーズから拝借。・靭やかにして強か。どちらでもなく、どちらでもある:「覚悟のススメ」の散様のセリフから。・ティファニアとシャルロット・カミーユ:一線を、超える!■第二十三話 幕間――本筋には余り関係ないお話たちタバサの冒険のネタはタイムスケジュール的に挟めないので幕間として消化。・エキドナさんは成長したようです。・ジル:ファンガスの森はキメラで溢れました。特に見せ場もなくジャネットのコレクションに加えられました。・エルザ:多分今、吸血鬼として再教育中。「使い魔を出せ! 身体を変化させろ! 足を再構築して立ち上がれ! ハリーハリーハリー!」みたいな感じかもしれま――いえ多分違います。・オリヴァン:魔改造。オリ主的な感じに……。リュリュとフラグが立ったような立ってないような・リュリュ:逞しくなりました。オリヴァンとフラグが立ったような立ってないような・ロマリアとエルフの関係:エルフどころではない邪悪な種族が跋扈しているので、それを知ってる人たちにとっては、割とエルフに対する忌避感は無いです。ヴィットーリオは、聖地に行きたいのですが、正直強行突破には戦力が足りないので、ビダーシャルに繋ぎをとっています。ビダーシャルは、ハルケギニア方面の外交官という扱い。アーハンブラ城は、当SSではエルフ領という設定にしました。・モンモランシー:多分、余り原作と変わってません。■キャラクターイメージ・アンリエッタ(覚醒後):女王サマ、傾国の美女・シャルロット・カミーユ:ふたなり王子様・ティファニア:天然さん・オルレアン夫人:魅惑の赤い女、傾国の美女・シャジャル:地母神の神官。割と常識人・ワルド:多重分身苦労人・アニエス:苦労人、パシリ・ジュリオ:アンデルセン神父的なもやしもん・ウード:1200年経っても未だ学ぶことは尽きないが、気分はどうしても停滞しがちなので、色々と気分転換している。今は勇者を育てる魔王的な気分を味わっている(1200年で初めてのアプローチで新鮮で楽しい感じ)。でもゲーム感覚でやってると横合いから邪神によって盤ごと引っ繰り返されると思うんだー■次回以降ラグドリアン湖来訪(原作四巻)、水精霊との邂逅(原作四巻)とアルビオンからの侵略(原作三巻)のイベントが残ってるので、その辺を絡めつつ進めたいなーと思ってますが、予定は未定です。いよいよ第二部が第一部の話数を超えました。ここまでついてきて下さった皆様、ありがとうございます。感想は全て目を通しています。感想があるお陰で書いていけてます。出来れば今後もお付き合い下さい。よろしくお願い致します。=================================2011.05.10 初投稿