さて、ミッド旅行に行った時から早数年が経ちました。中学を卒業して高校、そして高校も卒業するくらいです。
今では周りの状況がどんどん変わってしまって大変です。いえ、周りの状況以外にも色々と変わってしまっているんですが。
まずは私から説明しましょうか。
とはいったものの、中学を卒業してからは、一応高校に通いつつもいつも通りのだらけた生活を送っていただけなんですよね。
フェイトさんがパティシエの修行に行っていたので以前の様に頻繁には一緒に居なかったので、必然的に私の行動パターンが昔のものに近くなっていってしまいましたが。
おかげで週に数回転移魔法で帰ってきていたフェイトさんが私を心配して、一時期毎日帰って来る様になってしまうくらいでした。
流石にフェイトさんに心配をかける訳にはいかないので自重をし始めたんですが、それでもフェイトさんは毎日帰って来ました。
「仕事に慣れてきたし、時差はあるけど丁度仕事の始まる前くらいなら時間があるから、それならみんなと一緒に居たいんだ」
との事でした。いえ、フェイトさんのパティシエ修行に差し支えないなら問題はありませんけどね。
まあそんなこんなで、特に面白おかしい事件は無いままに高校を卒業してしまいました。平和っていいですね。
「下駄箱にラブレター入っててかつて無いくらい混乱してた事は事件じゃないの?」
「アリシアちゃん、そんな事件なんて無かったんですよ。ええ、無かったんです」
混乱のあまり手紙の送り主の元に能力で手紙を返送したりだとか、その話を聞いたフェイトさんが何故か拗ねたりだとか、そんな面倒かつ疲れただけの事件なんて存在してません。ええ、していませんとも。
・・・ただ、何故かあの事件以来皆さんの間で、私の嫁がフェイトさんだと決定付けられてしまいました。
拗ねるフェイトさんとお話しする為に一緒のベッドで色々話しただけなんですが・・・いえ、確かに状況だけ聞いたらそんな感じがしないでもないですけど、これくらいは今更ですし。
ともかく私の事はこれくらいで、次はフェイトさんです。
フェイトさんは中学を卒業すると、桃子さんに紹介された店で修行をする為にフランスへと渡りました。
家も借りて家具も買ってときちんと住処の準備をしたんですが、最終的には私の家から通う様になったのであまり意味がありませんでしたね。
まあお金は私がまた宝くじを弄ったので余分にあったので問題はありませんが。
さて、修行に関してですが、始めのうちは相当大変だったみたいです。
桃子さんも修行モードになると結構厳しかったみたいですが、向こうの店はそれ以上に厳しかったらしくよく弱音を溢していました。
が、それでも頑張り続けた結果どんどん技術を学んでいき、丁度私達が高校を卒業する頃には合格を貰える位になったみたいです。
とはいえいっぱしのパティシエに認められただけであり、これからは自分で試行錯誤しながら腕を磨いていかなければならないので、道はまだ険しいとの事です。
実際翠屋のケーキの殆どは再現出来たみたいですが、桃子さんの持てる技術全てが篭められた特性のシュークリームだけはどうしても越えられないとフェイトさんが悔しそうに言っていました。
やはり技術と経験は重要なんですね・・・でもフェイトさんのチーズケーキは個人的には桃子さんの物より好きですよ?
「うん、杏がチーズケーキ好きだから、仕事の合間に色々研究してたんだ」
なんと私に狙いを定めたチーズケーキだったみたいです。道理で止められない止まらない。思わずチーズケーキに釣られてフェイトさんにプロポーズしてしまうくらいには私好みでした。
その際にまた色々あったんですが、これも省略させていただきます。
「フェイトあの時OKしてなかった?」
「えぇっ!?えと、その・・・」
省略させていただきます。
次は・・・テスタロッサの研究者チームですね。
一言で言いましょう。地球でもミッドでも有名人になりました。とはいえ姿を見せては居ないので名前だけですが。
彗星の如く突如現れた物凄い技術力の美人三人に、その技術で作られた国家の科学者チームでも作れないレベルの自動人形の販売。
時代は自動人形ブームになっており、高価格ながら買い求める人が止みません。介護用に買う老人も居れば、お手伝いさんとして買うお金持ちの方々も。
そして一人暮らしで貯金が有り余っていた独身貴族の方々がこぞって買っています。まあ女性タイプの男性タイプも美形ですしね。
ただそのせいで少子化が進むのではないかという問題も湧き上がってきているみたいです。社会問題まで引き起こすとは・・・
この問題は何気にミッドでも起きていますが、地球ほど深刻でもないらしく気楽なものです。
そんなミッドでは、自動人形は家庭よりも管理局で活躍しています。地上本部が本格的に協力したせいもあってか、地上本部ではかなりの数の自動人形が働いているみたいです。
元々人材不足だった地上本部は自動人形の登用によって事務方面では人手不足が解消されたらしく、雇用環境もマシになったおかげで徐々に地上に就職する人が増えてきたみたいです。
ただ優秀な人材が居ると本局等に引き抜かれてしまうらしく、話し合いの度に愚痴られるとプレシアさんが溜息を洩らしていました。
さて、そんな自動人形ですが、生半可な技術では解析のきっかけすら掴めないくらいのプロテクトがかけられているみたいです。
何でも本家自動人形に搭載されていたものらしく、あのマッド三人で物凄い苦労して解除したものと同じらしいので例え天才でも相当苦戦すると言っていました。
「あれは魔法を使いでもしないと一生かかっても解析出来ないんじゃないかしら」
「実は作る時点でも魔法が使われていたりとかだったら・・・」
「可能性は高いわよ。似通ったプログラムコードもあったし、何より気付いたのは最近だけれど魔法と親和性が高い作りになっていたもの」
地球の過去に別世界の影が・・・
で、ユニゾンデバイス量産計画も完成してしまったらしく、しかしコストやその他諸々の問題でこちらは地上本部限定で卸しているだけです。
自動人形と会わせて地上は歓喜。検挙率も物凄い事になったみたいです。ただ量産品の簡易人格型なので、本物のユニゾンデバイスや私が使っているユニよりは性能が落ちるみたいですけどね。
ちなみに本局にも卸して欲しいと要請が来ているみたいですが、これ以上は生産ペース的にも、ユニゾンデバイスに色々と関わっている聖王教会的にも無理らしいので突っぱねているみたいです。
「ユニゾンしても大きくならないなんて、可哀想ですよね」
「大きくなる為にユニゾンするのは杏お姉ちゃんだけだから別にそうでもないと思うよ?」
くっ・・・長身スレンダーボディを手に入れた人には判らないんですよ!私の気持ちは!!
少しだけ身長が伸びたとはいえ、140cmで完全に止まってしまいましたし・・・ああ鬱になってきました。フェイトさんのチーズケーキでも食べて元気を出しましょう・・・
あ、そういえばテスタロッサ家は本格的に私の家に住み始めました。おかげでマスコミなんかに取り囲まれるかと思いましたが、その辺は色々上手くやってくれたみたいです。
もしそんな事になっていたら問答無用で追い出していた事でしょうね。
「あ、でもフェイトさんは居ていいですよ」
「杏お姉ちゃん・・・そんな発言を素でするから嫁とか言われるんだよ」
もう慣れました。
テスタロッサ家最後の一人であるアルフさんですが、自動人形と量産型ユニゾンデバイスの製作・販売を行っている会社『TBL』の工場で工場長をしています。ちなみに社名の由来は『テスタロッサ・バニングス・ローウェル』という安直なものです。
意外と人を使う才能があったらしく、更に持ち前の性格等も相まって従業員と仲がいいみたいです。人気も高いみたいですね。
ちなみにTBLの社長はプレシアさんで、副社長がリニスさんです。アリシアちゃんも研究チームの重役扱いですね。
さて、アルフさんといえばザフィーラさんとの仲の進展ですが・・・最近お互いに忙しいみたいであまり会っていないみたいですが、それでも仲睦まじくやっているみたいです。
休日が重なるとほぼ必ず何処かに出かけてますし、結婚も近いのではと推測しています。・・・ただ二人とも人型になれるとはいえ基本は狼なので、結婚という人間的な様式に則るかどうかは判りませんが。
「ただ、アタシは使い魔でザフィーラはプログラムだから子供が作れないのが残念だね」
二人とも魔力で動いている存在ですからね。プレシアさん達ならよくわからない方法で二人の子供を作れるかもしれませんが、産んだりはできませんよね。
というか使い魔の作り方を聞いてビックリしましたよ・・・プログラムで作った人工の魂を死んだばかりの動物に埋め込んでどうこうとか、とんでもないですよ。
そもそもミッドチルダ、というか魔法世界ではオカルトが否定されているのに普通に魂とか言っているのは何故なんでしょうか。まあ他に言い様が無かっただけかもしれませんが。
「でも使い魔も操れるという事実はここ数年での出来事でかなり興味を引きましたね」
「でも全然操ってないですよね」
「いや、流石に家族を操ったりはしませんよ」
家族以外なら割と操りますけど。
さて、カメラに嵌っていたなのはさんですが、桃子さんが勝手になのはさんが撮った写真をコンクールに出したら大賞をとってしまいました。
飛行魔法で飛びながらの撮影だったので撮影方法がどうなっているのかという疑問が湧き上がり、なのはさんは返答に困って右往左往し・・・最終的に『あのテスタロッサ家と仲がいい』と言うだけで納得されたみたいです。
多分何か凄いものを使ったんだろうと判断されたんでしょう。実際魔法を使っているので間違いではありませんが。
そんななのはさんですが、個人的に写真を撮っていた時にそんな大賞を貰って人に見てもらう楽しさや喜びを知ったらしく、度々コンクールに出展する様になりました。
「将来は風景カメラマンになったらどうですか?」
「うーん、それもいいかも」
そしてその結果、バリアジャケットと転移魔法を最大限活用して秘境の写真を撮る様になってしまいました。どうやら秘境の絶景に魅せられたみたいですね。
実際凄い光景の写真もありましたし・・・両親がずっと旅行に行っているのも、こういう所に行っているからなのかもしれません。
そんななのはさんですが、高校を卒業したら他の次元世界も色々見てみたいと思っているみたいです。
「フェイトさんも他の世界のケーキとかを見てみたいって言ってましたよね」
「じゃあ私とフェイトちゃんと杏ちゃんの三人で次元世界巡りの旅に行こうよ!」
「何故私も・・・いえ、行動に関してはユニに丸投げしたら私的には問題は無いんですが」
ちなみに、なのはさんもフェイトさんも魔法の腕前に関してはあまり上がっていません。
上達しているとしたら転移魔法と飛行魔法くらいでしょうか?あ、あと時々運動と称して模擬戦をしているので結界魔法も上達してそうです。
一方戦闘魔法はあまり改良して無いみたいですね。まあ、戦いを本業にしている訳でも無いのでそんなものでしょうけど。
次ははやてさんとヴォルケンリッターの方々。こちらは相変わらず仕事熱心に働いているみたいですね。お疲れ様です。はやてさんに至っては佐官になったと言ってましたし。どれくらい偉いかは判りませんが。
はやてさんは以前の旅行で助けた管理局員の・・・ティーダさんでしたっけ?その人と結構仲良くしているらしく、このまま付き合うのではないかとヴィータさんと久々に会った時に教えてもらいました。勿論直後に皆に情報をばら撒きました。
ちなみにそのティーダさんですが妹さんと二人暮ししていたらしく、はやてさんは時々ティーダさんの家に行って料理を振舞ったりしているそうです。まずは胃袋を捕まえるんですねわかります。
ちなみにそのティーダさん、地上本部では数の少ない執務官になったらしいです。凄いですね。
「そういえば、そのティーダって彼が局内で厄介者扱いされてた女の子を預かったらしいわよ?確か竜召喚のレアスキルを持ってた子だったかしら」
「はやてさんの妹が増えましたか・・・いえ、もしかしたら娘扱いになるんでしょうか?」
ヴィータさんは教導隊で大活躍しているらしく、第・・・三?四?の教導隊の隊長になったみたいです。出世しまくってますね。
何でも戦闘と補助と後衛支援を教導できる教官は数が少ないからだそうで・・・蒐集した魔法を使える様に私が改造したおかげですね。感謝してください。
「その代わり休みが無いって前にぼやいてたよね。不機嫌そうに」
「休日に関しては人事部に言って欲しいです」
シグナムさんは地上の首都防衛隊の隊長になり、更には地上の全航空部隊の纏め役にもなったらしいです。この人も出世しまくりです。
でも上官らしい事はあまりせずに、基本的に前線で活動しているみたいです。それでいいんでしょうか。確かに性格的に後方で大人しくしている人だとは思えませんが・・・
そんな感じですが、部下からは慕われているみたいです。
「シグナムも休みが無いって言ってたよね。嬉しそうに」
「何故嬉しいんでしょうか・・・私には理解できません・・・」
シャマルさんは医療統括官・・・でしたっけ?何かよく覚えていませんが、医務官のトップになってしまったみたいです。ある意味一番出世したのではないでしょうか。
そんな役職で日々患者達を癒しつつ、医療関係の講義を開き、医務管轄の事務作業に追われ・・・と忙殺されそうな仕事量になっているみたいです。
「泣きながら休みが欲しいって言ってましたね」
「頑張ってしまった本人がいけないんです」
ザフィーラさんは相変わらず世界を駆け巡っているみたいです。犬のおまわりさんですね。狼ですけど。
そういえば人体実験されていたクローンの少年を保護したと言ってましたが・・・確かフェイトさんと同じ方法で作られたクローンらしいですね。プレシアさんが悔しそうにしていました。
で、人体実験なんて事をされていたので人間不信だったらしいですが、ザフィーラさんもプログラム体という作られた存在であるせいか、それなりに打ち解けて仲良く出来ているみたいです。
最近は他の人にも心を開いていると、珍しく笑顔を見せながら語っていたのを思い出します。
「でも例によって、休みが無いって言ってたわね」
「みんな仕事にまみれてますね・・・」
リインフォースさんは、聖王教会での騎士の訓練や古代ベルカ文字や歴史書の解読、ロストロギアの調査などを行っているみたいです。
他の面々と違って出世などはしていませんが、管理局と聖王教会を結ぶ重要な存在として認識されているみたいです。
本人ははやてさんのデバイスなんですけどね。
「でもリインはちゃんと休みがあるみたいだったね。はやてと居る時間が減ったのがちょっと不満そうだったけど」
「人型ですけど、やはりデバイスですからね。主と離れるのはあまり嬉しくないんでしょう」
あ、そうそう、八神一家は中学卒業と同時にミッドチルダへ引越ししてしまいました。通勤がしんどいとか何とか。
おかげで唯でさえ会う機会が減っていたのに更にその機会が・・・もしかして本当に仕事に生きるつもりなんでしょうか。
アリサさんとすずかさんは大学に進学しました。アリサさんが経済学部、すずかさんは工学部です。
吸血鬼だとか魔法世界でも有名な企業の跡取りだとか色々凄い身の上ではありませが、割と普通の青春を過ごしているみたいです。
が、アリサさんは既に経営の一部に関わっていて、かつその関わっている部分がローウェル貿易。ローウェル貿易という事はTBLには関わっているという事。
おかげで未だ未成年の若さえあありながら、バニングス家党首の父親と同じくらい重要な立ち位置になっているので結構大変みたいです。
すずかさんも月村重工側と夜の一族側から自動人形製作に関わっているのでやはり重要な立ち位置ですし・・・まあこちらは忍さんがメインで行動しているのでアリサさん程では無いみたいですけどね。
そういえば、忍さんとなのはさんのお兄さんである恭也さんが結婚しました。そしてなんやかんやあってドイツに行ってしまいました。
なので海鳴の月村家にはすずかさんとファリンさんとイレインさんしか居ないらしく、少し寂しくなったと言ってましたね。
その寂しさを紛らわす為なのか猫がまた増えたらしいですが、イレインさんが上手い具合に世話をしている様です。元戦闘用自動人形なのに世話が得意とは意外ですよね。
「しかし、私達の身の回りは忙しい人ばかりですね」
「杏が何もしてないからそう感じるだけだと思うけど・・・」
「唯一の無職だもんね」
働かなくても問題無いからいいんです。
希さんも大学に進学したましたが、それと同時に退魔師としての修行も継続しているみたいです。
なんでも希さんは除霊よりも浄霊の方が才能があったらしく、この辺りで一番浄霊に関して詳しい人に弟子入りしたと聞きました。
確か八束神社の巫女さんだと言っていましたか。巫女さんが浄霊とはいかにもそれらしいですね。
そういえばその巫女さん繋がりで他の退魔師だとか霊剣だとか超能力者だとかに遭遇したと言ってた気がしますが・・・面倒なのでその辺りにはあまり関わらない様にしています。
これ以上ファンタジーな事件に巻き込まれるのはちょっと・・・というかやっぱり超能力者も居たんですね。今度は未来人でも出てくるんでしょうか。
「地球から見たらミッドの技術力はある意味未来だよね」
「宇宙人でもあり、未来人でもあり、異世界人でもある・・・魔法は超能力ですねわかります」
後は神様だけですね。何とはいいませんが。
最後に、私の両親は度々帰ってきますが、やはりすぐに旅行に出かけていきます。
というか旅行しつつ仕事をしていると聞きました。何の仕事をしているのかは不明ですが・・・というか働いていたんですね。全然知りませんでした。
そういえば両親が二人で旅行に行き始める前から、度々どちらかが一定期間家を空けてたりしてましたね。やはりアレも仕事だったんでしょうか。
世界を飛び回り続ける仕事・・・どんな仕事か想像がつきません。もしかしてファンタジーな仕事だったりしませんよね?
「世界は世界でも次元世界とか言われそうな気もするんですよね」
「杏の両親ならありえるね・・・」
・・・とまぁ、大体思い返すとこんな感じでしょうか?何だか物凄い事になってしまった気がしないでもないですね。主に自動人形と量産型ユニゾンデバイスのせいで。
まあ私の生活に問題が起きなければどうでも良いんですけどね。
そんな私ですが、現在ユニとユニゾンしつつ旅の用意をしています。余談ですが、現時点で連続ユニゾン時間数三日目に突入していたり。
それはさておき、なんと以前話していたなのはさん・フェイトさん・私のぶらり三人次元世界の旅が実現してしまったのです。
なのはさんは様々な世界の写真を撮る為に。フェイトさんは各世界のスイーツを研究する為に。私はとりあえず美味しいものや面白い物を探す為に。
ちなみに写真と、スイーツの店の紹介や各世界の食材を使ったレシピ、その他面白い物を纏めた私達の旅の記録を編集してローウェル貿易から発売される事が決定していたりしています。
意外と有名所以外の世界の観光ガイドが少ないらしいので、きっと売れるだろうとアリサさんが企画したみたいです。
まあ私の場合は行動するのも纏めるのも殆どユニ任せなんですけどね。今だってユニに体を明け渡してお任せしていますし。
本来ユニゾンデバイスが表に出るのは融合事故らしいですが、私の能力を使えば何の危険性も無く利用出来ます。楽ですね。
ちなみにユニが表に出ている時はバリアジャケットの色が黒くなります。私の場合は白ですね。他の部分では違いがあまりありません。
しいて言うなら、目つきが若干違うとの事です。
「準備完了です」
『お疲れ様です。じゃあ入れ替わりましょうか』
フッと一瞬だけ体が光り、そしてバリアジャケットの色が白く、そして私の体の感覚が戻ってきました。
この感覚がちょっと好きだったりします。無重力っぽいというか何というか、ふわっとするんですよね。ふわっと。
さて、明日は旅行の出発ですし、今日はもう寝ましょうか。それではおやすみなさい。