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No.16611の一覧
[0] エミノート(Fate×デスノート)[蒲生ゆひ](2010/02/19 03:12)
[1] プロローグ1[蒲生ゆひ](2010/02/19 03:53)
[2] プロローグ2[蒲生ゆひ](2010/02/19 03:54)
[3] プロローグ3[蒲生ゆひ](2010/02/19 03:54)
[4] プロローグ4[蒲生ゆひ](2010/02/19 03:54)
[5] プロローグ5[蒲生ゆひ](2010/02/19 03:55)
[6] プロローグ6[蒲生ゆひ](2010/02/19 03:55)
[7] プロローグ7[蒲生ゆひ](2010/02/19 03:55)
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[16611] プロローグ6
Name: 蒲生ゆひ◆980efe31 ID:4db69d89 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/02/19 03:55
教会へ行く途中。
俺たちはこんな序盤から、最強の敵と逢いなすことになる。

「ねえ、お話は終わったの?」

白い髪に赤い瞳。
まるで妖精のような少女と―――その後ろにそびえる、鋼色の巨人。

「はじめまして、リン。
私の名前はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。
この意味―――分かるわよね」

「アインツベルン―――?」

その名前に、かすかに遠坂がゆれた。

しかしそれもつかの間。
挨拶は終わりとばかりに、それまで隠れていた殺意が剥き出しとなった。

『くっくっく。一日にサーヴァント二体と遭遇とは、運がいいんだな、シロウ』











エミノート











「やっちゃえ、バーサーカー!」

「■■■■■■―――!」

巨人が咆哮する。
岩の塊のような剣を握ったまま、バーサーカーと呼ばれたそれは、こちらへと突進してくる。

「逃げるぞ、遠坂!」

「あ、ちょっ!」

それを見て、俺は遠坂の手を引いて走り出した。
背中を見せる形にはなったが、セイバーが即座に迎撃してくれるのを感じ取り、躊躇なく逃げ出すことができた。





剣戟の音が、こちらにまで聞こえてくる。
戦いの中心から、離れた位置で、電柱を盾に俺と遠坂は観戦していた。

「やばいわね……あのサーヴァントのステイタス。
明らかに常軌を逸してるわ」

「そうなのか……」

しかし、体系的にもそれは見れば見るほど感じられる。
セイバーの三倍近くの身長を持っていると見ていい。
別に背丈が強さに比例するわけではないが……しかし、あの大きさは異常だ。
史実に基づいたタイプの英霊というより、神話系だろう。

セイバーも戦えてはいるが、あの様子では―――いずれ。


「ちょっ! やばいわよ、どうしよう。
アーチャーを呼び戻そうかしら……!」

テンパッている遠坂とは逆に、俺は冷静だった。
遠坂……聖杯戦争の定石を忘れているな。
あんなデカブツを相手にするよりも、剥き出しの弱点を狙うべきだ。
―――マスター殺し。

……ポケットには、デスノートの切れ端がある。
さっき家に戻った時、念のためにボールペンも入れておいたが、功を奏したようだ。

あの少女の名前を、デスノートに書く。
馬鹿正直にさっき自己紹介をしたようだが、それが運のつきだ。
あんな幼い子供を殺さなければならないのは、少し胸が痛むが……しかしあんな凶暴なガキ、放置したらとんでもないことになる。
見過ごすことはできない。
この俺に名前をさらしたその意味を、とくと知るがいい。

『イリヤスフィール・フォン・アインツベルン』

発音からして、こんな感じだろう。

「ちょっと、この馬鹿!
敵の名前をメモってる場合じゃないわよ!」

遠坂が横で切れてたが、しかしそんなことはどうでもいい。
これで戦いも終わりだ。

『くっくっくっくっく』

リュークが笑っている。
その笑いは、さっきのランサーのときと似たような声質だった。





そして思い出す。
さっきのランサーのとき。
何故デスノートが効かなかったのか。

その、理由。
理由を、俺は、気づきそうなところまで、いったが。


―――あの、明らかに異国の少女の名前を、カタカナで書くことで。
ようやく理解するに至った。





ようやく、リュークが笑っているその意味を理解できた。
この死神は、俺のことを馬鹿を見るような眼で見ている。
くそ。
本当に屈辱的だったが、そう思うのも納得だった。

『くっくっくっく』

リュークに笑われるのも癪になってきた。
俺の考えの、間違いを正そう。

「(分かっているよ、リューク。
これはギャグだ。
これでは―――あの少女は、死なない)」

『お?
なんだ、分かってるじゃないか』

「ああ。
さっきのクー・フーリンといい、デスノートの基本中の基本を忘れていたよ。」

この聖杯戦争自体が、日本国内で行われていることから、俺は少し思い違いをしていた。
ぼけていたと言ってもいい。

そう、デスノートに書く名前は―――。

「その人間の、生まれた場所に左右される―――言語が、重要となる。
つまり……!」

『そうだ。
今回の場合、耳であの少女の名前を聞いてもまったく意味がない。』

「適応する言語において。
あの少女の、本来の名前の綴り―――スペルが、分からないと駄目なんだ」



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