・Scene 42-3・
聖地の建造物の存在する断崖絶壁の台地を、遥か天頂に仰ぎ見る形となる深い渓谷の狭間の森の中。
煙幕と砲撃を隠れ蓑に撃ち出された快速艇は、乗員に一人の損失を出す事も無く、無事落着に成功していた。
皆、快速艇から降りた当初は一様に霧の掛かった空の向こうに鳴り響く砲雷弾雨の響きに顔を向けていたが、そうしてばかり入られない事もまた、皆一様に理解していた。
一度決意が決まれば、行動は早い。
後部コンテナから機工人を降ろし、その稼動腕に快速艇下部アームで保持していたコクーンを固定する。
「……誰かが乗っていったほうが早くないかしら?」
人質救出のために選出された聖地への突入部隊の人員は全て聖機師だったから、機工人が持ち上げるには些か大きすぎるように見えるコクーンを眺めながらのリチアの呟きも、当然と言えた。
「じゃあ、俺が乗りましょうか?」
「あ、殿下に先に言われてるんだけど、”剣士殿ニハ絶対ニ聖機人ニ乗セルナー”だって」
「……それは、アマギリの真似か?」
後で怒られても知らないぞと、アウラが意味の無いツッコミを入れると、リチアも頷いた。
「あいつ履歴書、特技の欄に覗き、盗聴とか書かれるタイプだものね。此処での会話も聞かれてても驚かないわよ」
「いやあの、二人とも。話題にすべき部分はそこではないと思うんですが……」
どうでも良い内容で会話を広げようとする先輩二人に、キャイアが冷や汗混じりに突っ込んだ。
「些か冗談が過ぎたか。―――まぁ、だが確かに何故だ? 剣士が異世界人で聖機師であるなど、最早先ほどまでの会話を考えれば周知のことじゃないか」
「―――と言うか、四月の頭から解ってた事だものね」
「四月から!? って、コイツが来てから殆ど初めからじゃないの! あの頃はまだ隠してたわよ、一応――― 一応、としか言えない自分が嫌ね……」
「そ、そうだよ! 俺、自分が聖機師だ何て言った事無いですよ!! ―――無い、ですよね?」
頷きあうアウラとリチアの、その余りにあっさりとした態度に、隠しているつもりだった側は大慌てである。
キャイアと剣士の慌てように、ワウアンリーが苦笑した。
「キャイアさんはともかく、剣士は殿下の前でかなり迂闊な態度を取ってたと思うけどなー」
「あ……」
自身の行動を思い出して、剣士は冷や汗を垂らした。
「そういえば、私もその場所に居たわ」
一瞬剣士の迂闊に目を吊り上げそうになったキャイアも、売り言葉に買い言葉で止める事もしなかった自分の言動を思い出して苦々しく口元を歪めた。
確かに、幾らか人目がある場所で、アマギリと剣士は同郷―――らしい―――の人間として少し込み入った会話をした事を繰り広げていた。―――と言うか、キャイアもそれに便乗していた。
このジェミナーでは基本的に異世界人は全て聖機師であるから、異世界人と同郷であればそいつも間違いなく異世界人で、かつ聖機師と考えて何も間違いではない。
柾木剣士は異世界人であり聖機師である。
「白い聖機人、凄いパワーでしたよホント」
「白……と言うのは珍しい、と言うか初めてか?」
「光の波動の持ち主、と言うヤツじゃないかしら。教会の伝承でそういう者の存在を指摘しているものがあるわ。―――光の安寧、闇の混沌。両者は表裏一体であり、光は容易に闇に染まり、闇の中より光はいずるとか」
「前から思っていたのだが、教会は高度な先史文明の管理を請け負っておきながら、何故伝承される文言は全て抽象的なものなんだ?」
「そりゃアウラ様、アレですよ。その方がご利益が有るからですって」
「勝手なこと言わないで、ワウ。先史文明は確かに高度な技術力を有していたけど、その文化形態は現代のジェミナーの物よりも自然崇拝主義的な形態だったのよ。だから当時の公文書などを見ても、こういう一種シャーマニックな書き方がされているものが多いの」
教師のように指を立てて語るリチアに、機工人を操縦してコクーンを固定中だったワウアンリーがなるほどと頷いた。落ち着いたものである。
解っている事が当たり前―――日頃からそういう風情で会話を繰り広げている他国の王族達の会話に、キャイアは場を弁えずに眩暈を覚えた。彼女等に何でもかんでも聞かれれば答えてしまう―――他人が秘密にしたい事であっても―――それをしている男の事を思い浮かべると、胃が焼けるような感覚を覚えてしまう。
「……そうよね。あの王子の前でアレだけ迂闊な態度取れば、どういっても知られるわよね―――って、ちょっと待った。あの会話があったのって、五月頃じゃあ?」
目敏い男だ、忌々しいと此処に居ない誰かを思い浮かべてため息を吐いたキャイアは、ふと時系列にズレがある事に気付いた。
剣士の私物のペンダントが壊れた―――壊した―――時の一件で発展した時の会話の筈だったから、それは確かに五月の出来事だった筈。
四月のはじめごろは、まだ知ることは出来なかったはずではないか―――そんな風にキャイアが思っていると、アウラが苦笑混じりに言った。
「いや、一応フォローするが、この件に関しては剣士―――と言うか、ラシャラ女王の迂闊が過ぎるのだと思うぞ。単純に事後の会話の中で時系列から推理しただけの事だからな」
「そうよねぇ、アウラでも遠まわしにヒント出されただけで気付くような状況だったもの」
現場に居なかった私ですら気付いたくらいだしと、アウラに続いてリチアも頷いた。
「うわぁ、どうしよ。これがバレたらきっと、ラシャラ様に怒られるよね……」
「アンタが迂闊すぎるからでしょうがっ。―――私もだけど」
迷子の子犬のような顔で見てくる剣士に、キャイアは投げ出すように言った。ワウアンリーに忌々し気に視線を送りながら続ける。
「大体どうせ、あんた達が知ってる事をラシャラ様も把握してたりするんでしょ?」
「あれ、キャイアさん良く解りましたね?」
「そりゃそうよ。そういう裏からの根回しばっかりするタイプじゃない、あの人」
あの人、と言うのが誰を指しているのかは推して知るべしである。
勿論名指しで尋ねられたワウアンリーも、正しく理解している。あの人相変わらず嫌われやすいなぁと、苦笑してしまえる気軽さだった。良いところよりも明らかに悪い所の方が目立つ人に対する評価としては、妥当なものだと考えている。
ワウアンリーは変な方向に流れ始めた話を断ち切るように結論を述べることにした。
「とりあえずそんな訳で、剣士が聖機人を動かすと亜法波がキツすぎて一発で敵にばれるから止めておけ、って事だそうです―――建前では」
「……建前か」
「建前ですとも」
異世界人の聖機師ともなればそれが放つ亜法波も強力に過ぎるだろうと、普通に納得できる理由だったので頷いてしまったアウラは、含むように添えられた”建前”と言う言葉に首を捻る。ワウアンリーはそれはもう、と言う芝居がかった仕草で頷きながら続けた。
「どーせ中に聖機人の一体も居ない事は解りきってますからね。下手すれば見張りの兵隊すら居ない可能性があるらしいですから、剣士にはそれでも念のための生身での護衛役を頼みたかったらしいですよ」
保険にしては過剰ですよねと主の過保護を笑うワウアンリーに、言葉の意味を理解した少女達は目を丸くした。
「ちょっと、上に見張りも聖機人が居ないってどういうことよ? ババルン・メストは聖地を制圧したんでしょう?」
「―――残っていた生徒と学院の職員を、一箇所にまとめて監視しているのではないのか?」
だからこそ突入部隊に精鋭をそろえて、秘密裏に救助を行おうとしているんじゃないのかと、リチアもアウラも戸惑い混じりに尋ねる。
「いえ、生徒の人も先生方も皆、オデットとかスワンのある、一等艦船用の港湾施設に集合して、むしろ逆に船に乗せてあった聖機人を並べて防衛線を構築してますけど」
通信封鎖される前の第一報の段階で、既に解っていた情報ですと、ワウアンリーはあっさりと口にする。
その落ち着いた態度にキャイアが声を荒げて尋ねた。
「ちょ、ちょっとそれどう言う事よ!? 船に乗せてあった聖機人って、ようするにそれスワンに搭載されてたヤツでしょ? なら、そのまま全員スワンに乗せればわざわざ私達が助けに行かなくても聖地から脱出できるじゃない!」
「ましてや今は、陽動によって航路を封鎖していた艦隊の姿も無い。脱出も容易だろうが―――いや、そうか。中からでは何時脱出すれば良いか解らないか。つまり私達は、救出ではなく伝令役と言うわけか……?」
しかもアマギリが言い切ったくらいだ、本当に敵兵は殆ど居ない上に、人質達も直ぐに逃げ出せるような状況なのだろう。
「……これ、本当に野生動物一人が行けば済む問題だったりしない?」
答えは解っているけど聞きたくない、と言う苦い口調で尋ねるリチアに、ワウアンリーは無常にも頷いた。
「そりゃ、殿下は元々剣士とダグマイア・メストと三人だけでやるつもりの作戦でしたからねー。途中参加のあたし達には、一番安全なお仕事しか回ってきませんよ。ましてやリチア様が参加なさる作戦が、危険な訳無いじゃないですか」
「―――そう言われれば、そうだな」
「因みに、だから出来れば聖機人にはリチア様が乗ってくれると、一番安全な場所だから助かる。そういう風に話を誘導しろ―――って言付かってるんですけど、どうします? わざとらしい提案とか必要ですか?」
「……私に聞かないで、お願いだから」
どうします、と投げやりな態度で聞いて来るワウアンリーに、リチアは顔を赤くして視線を逸らした。
何だこのお惚気空間。
キャイアはそのやり取りを見て大きな溜め息を吐かざるを得なかった。
何で自身が思い人から酷い仕打ちをうけたばかりで、こんな桃色な空気を目撃しなければならないのか、理不尽で仕方が無かった。
そういう観点から考え出すと、キャイアをこちらのメンバーに入れる事にゴーサインを出したのも、実は初めから殆ど危険が無いからだと理解出来てしまう。
「あの王子が過保護だって言うアンタ達の気持ちも少し解るわ……」
忌々しいが、実際本調子には程遠く、下手を打てば周りに余計な危機を背負わせてしまう可能性もあったので、ありがたいことも事実である。
「一段落付いたら、本人に徹底的に言ってやると良いと思いますよ? あの人、直で文句言われる事には特に怒ったりしない人ですから」
「―――全く怒らないから、返って苛ついてきて駄目よ、私の場合」
苦笑するワウアンリーに、しかしキャイアはどう頑張ろうとあの男とは相容れないと嫌そうな顔で応じた。
「それだけ言える元気があれば、平気そうだが―――そろそろ、行くか?」
キャイアの言葉に好意的な笑みを浮かべたアウラは、いつの間にか視界を遮る絶壁によって何か作業をしていたワウアンリーに声を掛けた。
見れば、岩壁の隙間に、端末の接続口が存在している。ケーブルで繋いだ携帯端末を、ワウアンリーは高速で何かを打ち込んでいく。
「あいあい、開きまーす」
気の抜けた声で後ろ手を掲げながら、ワウアンリーはそんな宣言を行う。
それに呼応するように、巨大な岩壁が、鈍い振動を起こしながらゆっくりと四分割され開放されていく。
「―――これはまた」
「うわぁ、デカイですね……」
「聖機人どころじゃないわ、コレ、小型の艦艇が余裕で入るわよ?」
砂埃を上げながら開ききった岩壁は、デカイと表現するのも馬鹿らしいほどに広大な立方空間をその内部に示していた。見上げても天井の梁が薄暗くてよく見えない。
薄暗い鉄筋製の倉庫にしか見えないが―――その実この空間は、はるか天頂の聖地地表まで届く、巨大な昇降機である。
「大地下深度の遺跡まで繋がってるんじゃないかしら、コレ」
「とすると、下へ降りれば修復中の聖機神が存在する訳か。―――行くか?」
リチアの呟きに、アウラが難しい顔で呟く。しかし、機工人を昇降機内部に導きいれたワウアンリーが首を横に振った。
「下へ行くと多分全力で攻撃されるって話ですので、絶対行くなって言われてますので止めてください。あたしも立場上、行こうとしたら断固阻止しますからー」
「そりゃ、幾ら人質に興味が無くても、聖機神は必要だろうから、絶対死守するだろうしねぇ」
「しかし、ヤツが敵の目的を阻止可能圏内に居ながら何もしないというのも考えられないのだが―――実は我々が乗ってきたその船に爆発物が仕掛けられていて一網打尽、など考えていないだろうな?」
木々を圧し折り乗り捨てることとなった快速艇を示しながら、アウラが言う。
「あはは、アレは別に何も無いですよ。皆さんを運んでくるものにそんな危険なもの乗せたりしませんって」
「―――それ、私達が乗らない”何か”に危険物が載っている可能性が無いかしら」
硬い笑顔で否定するワウアンリーに、リチアがジト目で突っ込む。ワウアンリーは当然視線をあさっての方向に向けた。
「まぁ、自分の屋敷の地下に情報部の本局を設置するような男だから、今更だな」
「たまに思うんですけど、アウラ様ってあたしよりもあの屋敷に詳しくありません? あたし従者のくせに絶対入るなって言われてる場所多すぎると思うんですが」
何故だか長い事帰っていない気分になっていた聖地内にあるハヴォニワ屋敷を思い出して、アウラとワウアンリーが微妙な顔をしていた。
「と言うか、情報部って……」
「気にしたら負けよ。大なり小なり何処の国でもやってる事だもの。危機管理の足りないラシャラ・アースだって、情報収集のための人間を聖地に連れてきてるでしょう? ―――尤も、あの男ほど本格的にやっているのはダグマイア・メストくらいでしょうけどね」
学び舎に相応しくない言葉に額に汗を浮かべたキャイアに、逆に教会に所属しているリチアの方が落ち着いた態度で言い切った。聖地は国際社会の縮図。情報を制するものは正解を征す―――と言うことで、ある程度の地位についている人間が使用人名目でそういった人員を引き込むことを聖地は黙認している。
尤も、リチアにとってはやりすぎの感のある男二人に関しては、男同士の意地の張り合い、全く以って馬鹿馬鹿しいと思うところがあったが。
「よく考えたら、アイツは元々此処で何かが起こるかも、くらいは予想して居たものね。”避難誘導マニュアル”くらい用意しておいてもおかしくないか」
「ああ、リチア様それ当たりです。緊急時の包括的な避難誘導計画に関しては、殿下は学院長先生とシトレイユのマーヤ様との間で、何度か会合を取り持ってましたから。生徒達の避難用にスワンを借り受けたいと思っていたので、特にマーヤ様とは密に連絡を取ってましたよ」
昇降機を作動させるために開ききっていた隔壁を再度内側から閉口していたワウアンリーが、リチアの言葉に頷く。
「ちょ、マーヤ様ってどう言う事よ!?」
唐突に表れた、ラシャラの従者達を統括するマーヤの名前に、そんな素振りに全く気付いていなかったキャイアは慌てる。その隣で、剣士が何か思いついたかのように手をポンと打ち合わせた。
「あ! ひょっとしてたまに学院長先生から届くマーヤ様宛ての手紙って……」
「ハイ、剣士。正解。殿下から学院長、学院長からマーヤ様、他関係各所って感じで―――尤も、初めはダグマイアさんを弄ぶための計画だったんですけどねー」
「弄ぶ……」
どれだけ関係が拗れようともやはりダグマイアに対するアマギリの応対に納得がいかないキャイアは、ワウアンリーの言葉に苦い顔をする。
「大方、事が起こった瞬間に速攻で鎮圧するつもりだったんだろうな……」
「事前に止めるつもりが微塵も無いのが、また悪辣よねぇ」
リチアとアウラが、溜め息混じりに頷きあった。
「何処までいっても、結局ヘタレのいじめっ子ですからね、あの人。―――さて、上昇しますよ。上は、ほぼ安全な状況ですけど、念のために気は引き締めて於いてください。……あ、後流れ弾と破片等の落下物に注意だそうです」
ワウアンリーの言葉に従って、巨大な昇降機が、細かい振動と共に上昇していく。
何処か背筋におぞましいものが走るのは、照明も無く暗いが故か、それとも稼動している結界炉のせいか。
「さて、鬼が出るか蛇がでるか……」
暗い天上を見上げながら、アウラが呟く。
「万難排したつもりで、結局更に大きなトラブルに突っ込むのがアイツの日常だものねぇ」
リチアが、緩んだ気分を引き締めるように呟く。周囲には惚気にしか聞こえなかったが。
「鬼も蛇も解りませんけど、少なくとも龍は飛んでるんでしょうね」
「ワウ?」
小さな声で呟いたワウアンリーの、意外なほどに暗い表情に、アウラは首を捻る。
不安。
そこに浮かんで居たのはそれが全てに見えた。
「あたし達を皆安全な場所に―――護衛つきで”避難”させて」
ダークエルフの優れた聴覚は、機工人の操縦席と言う少し離れた場所に居たワウアンリーの呟きを、確かに聞き取った。アウラは周りの者に気付かれぬように、何気ない足取りで機工人に乗るワウの傍に近づき、小声で尋ねる。
「―――何か、気になる事でも?」
ワウアンリーは一瞬ぎょっとしたように目を瞬かせた後、語りかけてきたのがアウラであった事に気付いてか、微苦笑を浮かべた。そして、やはり周りに聞こえぬように小さな声で応じた。
「いえ、その。嫌な予感がするって言うか―――嫌な予感しかしないって善い言いますか」
「嫌な……だが、実際私の主観で厳しく見積もってみても、突破可能な危機程度しか想定できないのだが?」
「ん~~、そう言われるとそうなんですけど。いえ、あたしも何度も何度も念を押すように平気だって言われてるんですよね、事前に。平気だ心配するな、言われたとおりやってれば平気だからって」
「ん? よく解らんな」
つまり、事前に―――此処へ来る前に、ワウアンリーは主であろう男に散々に平気だと念を押されているのだ。
「実はそれは嘘で、私達が大慌てになるのを指差して笑うつもり―――等ということは流石に無いと思うのだが」
「そりゃ、幾ら何でもないですよ。―――あたしが言いたいのは……ん~~~」
若干口を尖らせてアウラに反論した後で、ワウアンリーは言葉を選ぶように首を捻った。
そして、腕を組んで悩みぬいた後で、言った。
そのタイミングが丁度、昇降機の停止―――即ち、上層階、聖地施設内への到着を知らせるものだったのが、何かの予兆のようにアウラには思えた。
「あの殿下が、目に見えて解りやすいほど―――あたし程度にすらあっさりと気付かれちゃうような気遣いをせざるを得ない状況って、―――なんだか、すっごい危険な状況な気がしませんか?」
なるほど、納得したが―――しかし、もう。
たどり着いてしまえば、引き返せない。
※ 一方その頃、的な。微妙に時系列遡ってますが。
因みに各ヒロインのオリ主に対する好感度を決めるにあたって、大きく三つのパラメーターが存在していたりします。
即ち、「友情度」・「恋愛度」、そして「嫁度」。
恋愛度が高くても嫁度が低かったり、逆に恋愛度が低くても嫁度がカンストしてたり、まぁ、こういう日常の延長に無い
状況になると目に見えて違いが出てくる、と言うか。
誰がどうなんて言わないけどな!