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[30200] 刻印の導き
Name: ケイル◆f1c5a480 ID:e77976d3
Date: 2011/10/19 18:34

はじめましてケイルと申します。

今回のやつは初めての投稿にあるので誤字脱字があったりわかりにくい表現があるかもしれませんので暖かく見ていただける有り難いです



[30200] 1話
Name: ケイル◆f1c5a480 ID:0de56cfd
Date: 2011/10/24 18:25
ただいつもと同じ毎日が過ごせると思っていたんだ。母と父と三人で平穏に暮らせると思ったんだ、あの日までは………

「鬼ごっこやろうぜ!!」

五人の子供達の中の一人が声を張り上げ手を挙げながら遊びを提案した。

「よっしゃぁ!やろうぜ!」
「うん、やろう!」
「誰が鬼やる?」
「ジャンケンしよう!」

子供達は続いて手を出してジャンケンをしようとした。急に一人の子が

「クレイの手の痣ってなんかの形っぽいよな」

クレイと呼ばれた子の手の甲には鳥の様な形の痣があった

「まぁ確かにな、生まれつきだから気にしないけど、それよりするなら早くしようぜ!」
「それもそうだな!」

ジャンケンを再開して鬼が決まり鬼ごっこが始まった、いつも変わらず終わると思っていたのだがクレイはなにか違和感を感じていた。

(なんだ?手が痛い……痣の部分が熱い)

クレイは痛みが段々と増していきその場にうずくまってしまった。子供の一人がその異変に気付き

「クレイ?!どうしたんだ?!どこか痛いのか?!」
「手が………うっ」

慌てて駆け付けてクレイの名を呼びかけるがクレイは痛さの余り声を出せずにいた。手の痛みが一際増すと

「う、うがぁぁぁっっっぁあぁぁ!!!」
「クレイ?!」
「クレイ!!」
「しっかりしろ!!」
「なにがどうなったんだよ!!」

叫び声を上げさらにうずくまっているのを見て子供達はそれぞれ呼びかける。

「……………」
「クレイ?」

静かになりゆっくりとクレイは顔上げた。

「たく、急に……叫び声を……」

一人の少年の声はそれ以上続かなかった

「ゴメンゴメン、なんか手が急に痛くなってね………どうして固まってるんだ?」
「お前………その腕……」
「腕?………えっ!?」

クレイは謝りながら立ち上がりみんなが呆けているのを見てなにがあったのが聞くと一人の子供が答えるとクレイは何だ?と思いながら自分の腕を見ると驚愕した。そこにはいつも見慣れた腕でなかった、腕の形は人間だった、それだけだと思ってた……だが違っていた………














腕はびっしりと鳥の羽、つまり羽毛が生えていた。クレイは慌てて子供達を見ると

「ひっ!」

子供達は一歩下がった。

「ちがっ、これは……」
「ひぃぃぃ!」
「化け物!!」

クレイが一歩踏み出す、子供達は蜘蛛の子を散らす様に逃げていった。そこには呆然とするクレイだけしかいなかった



[30200] 2話
Name: ケイル◆f1c5a480 ID:68e8fd41
Date: 2011/10/24 21:12
次の日小さな村だったのでやはりというか噂は急速に広まって俺の居場所がなくなっていた。どうやらあそこにいたのは子供だけではなく通りすがり大人も見ていたようだ。俺と親は村から追い出され野宿をすると次の日の朝、親の姿はなく俺は捨てられたようだ。俺は自分のこの力を呪った、何故親は普通だったのに自分は化け物みたいな体なのか?そんなことを思いながら俺はあることに気付いた。

自分は子供の中でも視力は良い方であったが今周りを見ると遠くの風景が鮮明に見え小さな物でもそれがなんであるかわかる様になっていた。しばらく周りを見渡しているとグゥ~ッとお腹が鳴った、なにかないかと思いながらそこら辺を探してもやはり食料はない、自分で取りに行った事のない俺は森で食べられる物と食べられない物の見分けが付かないがとりあえず歩いてみる事にした。

しばらくして歩くと水の音が聞こえてきた。俺は聞こえてきた方に歩いていくと川があった。俺は川見た瞬間走って近付き渇いた喉を潤した。

「ふぅ……」

俺は一息付くと改めて川を見た、光が水面に反射してキラキラして綺麗だった。

「ん?」

よく見ると黒いなにかが川の中を泳いでいた、すると勢いよく飛んでまた水中に潜った。

「そうか!!魚!!」

俺は立ち上がり川の中に踏み込んでいった、川はあまり流れが早くなくて少し冷たいくらいだった。俺は魚を捕まえようと魚を探していると

(いた!!)

俺はあまり音を立てない様に近付いてある程度の距離になると止まり魚に狙いを定めると勢いを付けて飛び掛かった。

バッシャーーン

大きな音を立てて自分の手の中を見ると何もなかった。

「やっぱり上手くいかないか……とりあえず次だ」

俺はそこから何度も続けてはみたが魚を捕まえようとするなんて初めて、しかも何も食べてないので空腹であまり体が動かず、まぁ予想通りで一匹も捕まえることは出来なかった。俺は川岸で大の字で倒れて息を整えながら考えていた。

親や友達が自分の周りから消え一人になりながらも自分が普通の人とは違う化け物だが魚一匹も満足に取れないんだなと思いながら手を空に向け笑った。

(少し………眠くなったな)

そんなことを思いながら意識が遠退き始めていると

「おい!子供が倒れているぞ!!」

そんな声が聞こえたと同時に俺は意識が途切れた



[30200] 3話
Name: ケイル◆1c0da21e ID:34161481
Date: 2011/11/19 16:35
段々自分の意識が浮上していくような感じがして起きるのが分かってきた。

「んっ?……」

声を上げて目を開けるといつまにか朝になっていてとりあえず体起こそうと思い少し体が痛いが起き上がるとパサッとなにかが落ちる音がしたのでその方を向くと布があった。なんで布があるのだろう?と思い疑問に思っていると後ろから

「おっ、やっと起きたか」

「っ!?」

声が聞こえてきて驚き反射的に身構えた。

「おっと、すまねぇな、驚かせたな」

「誰?」

そこには3、40代くらいの男が笑顔を向けながら喋りかけてきた

「俺か?俺はレイモンドっていう旅している傭兵さ」

「傭兵?」

聞き慣れない言葉に聞き返すと

「あぁ、依頼とか受けて金を稼いでるんだよ」

「依頼ならなんでもやるの?」

クレイは疑問に思い聞いてみると

「まぁ、そういう考えを持つ者もいるが俺は依頼を選んだりして受けているな」

「へぇ~……」

「そういえば坊主、なんでこんな所で倒れていたんだ?」

レイモンドに質問されるとクレイは顔を俯かせて黙った

「坊主?」

「………です」

「?」

「村から化け物だからと追い出されたです」

黙るクレイにレイモンドが呼ぶとクレイは勇気を振り絞り言った言葉に眉間にしわ寄せた

「なんでまた化け物なんだ?」

「腕が鳥の羽毛みたいなやつが生えてくるんです……」

「へぇ~、今は普通なのにな」

レイモンドの質問にクレイが答えるとレイモンドはクレイの腕を見ながら呟いた

「あの………気味悪がらないんですか?」

「なんでだ?」

「いや、だって……」

「まぁ俺はその現場に居合わせなかった事もあるし、職業柄人間じゃない奴らとか戦ってきたからな、それにお前人を襲わないだろ?」

「それは………そうですけど」

レイモンドの答えはクレイにとっては嬉しい事なのだが何か納得がいかなかった

「まぁ、もし襲われようとしても返り討ちにするがな」

ゾクッ

急にレイモンドから笑みが消え真面目な顔になるとクレイは言い知れぬ圧迫感が来て動けなかった、一時の間だったがクレイにはその何倍もの時間を感じた。

「まっ、そん時はそん時だ」

レイモンドが笑顔に戻ると圧迫感が消えた、クレイは深呼吸をして息を整えた。

「坊主、行く当てはあるのか?」

「えっ………いや……ないですけど……」

「そうか……………なら一緒に旅しねぇか?」



[30200] 4話
Name: ケイル◆1c0da21e ID:240ddf47
Date: 2011/11/26 21:39
「そうか……………なら一緒に旅しねぇか?」

「えっ………」

最初はなにを言っているのかわからなかった、段々と言葉の意味がわかるとクレイは慌てて

「ほ、本当にいいのですか!?」

「あぁ、俺も一人旅に少し飽き飽きしてたんだよ」

聞くと一人旅に飽きただけ、それだけで自分を連れていこうとする事に驚いて固まった。

「何、固まってやがる、行くのか?行かねぇのか?どっちなんだ?」

「は、はい!一緒に行かせてください!!」

「分かった、それじゃよろしく頼むぜえっ~と……」

「あっ、クレイって言います」

「よろしく頼むぜクレイ」

「はい、レイモンドさん!!」

レイモンドが手を出しながら言うとクレイは手を取り握手しながら返事をした。一時握手した手を離しレイモンドは顎に手を当てながら

「さてと、このあとどこに行こうかねぇ」

「えっ、決まってないんですか?」

「あぁ、特にどこに行くか決めて旅には出ねぇな」

「そうなんですか……」

「何日も食わない事もあったなぁ~」

そう笑顔でレイモンドが言うと少し不安になってきたクレイは

(本当に良かったのかなぁ、でも行かなくても同じかな……)

「まぁ、そう不安そうにするな、気楽に行けばなんとかなるさ」

「は、はぁ……」

(凄く不安になってきた……)

更に不安になってきたクレイは少し自分の判断に後悔し始めた頃、レイモンドがなにか気が付いた様に

「あっ、それとクレイに修業付けなきゃな」

「えっ?」

言葉意味が理解出来ずに疑問そうにレイモンドを見るとレイモンドは続けて

「この先、旅を続けて行くにはな危険な事が待っている事が多いだ、いつも俺と一緒に居るとは限らないだからある程度力を付ける必要があるんだよ」

「そんなに危険なんですか?」

「頻繁に危険になる訳ではないからもしもの時の為に自分を守れるようにするためだ」

「そうですか………なら、お願いします」

「おう、じゃあ明日から筋トレして俺と組み手な」

「はい、レイモンドさん」

「違う、明日から俺の事は師匠と呼べ!」

「えっ、あっ、えと……師匠?」

「もっと大きく!」

「師匠!」

「それでよし!」

「明日からよろしくお願いします!師匠!」

「明日から頼むぜ、今日は晩飯を調達するから川で魚取り行くか」

「はい!師匠」

そう言ってクレイとレイモンドは川の方に歩いて行った。


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