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[29264] イリヤの城
Name: +◆fbe119b9 ID:ad7faac7
Date: 2011/08/10 21:28

長い旅をへて士郎は城門の前に立っていた。そばに謎のフードをかぶった人物。
「シロウ、行くのだ。城にはお前の求めていることが待っている」

「…なんだイリアか」
「そこ、イメージ台無し。ここでは謎の道案内の少女という設定なんだから」
「はいはい」


城門のそばに行くと衛兵がいる。四郎を見ると切りかかる衛兵。
「これをうまく、防げるかバーサーカーだろ。これは」
「がんばって」
「どうがんばるんだよ」
切りかかるバーサーカー。よけるシロウ。切っ先が来る寸前、止まる。
「…鞘ヲ確認。資格アリ。オトウリクダサイ」
開く城門。
「これは…」
「これでひとつイベントクリアね」
「何だよイベントって」


城、謁見の間。バーサーカーに案内されて入場。トランペット。そしてドラムの音。
「女王様のおなーりー」
段を降りてくる女性。豪華な服。それは…。
「なんだ遠坂か」
「なによそれ。ちゃんと女王と呼びなさい。ひざをついて頭を下げて。ここでは私、女王なんだから」
「…イリヤ、これはいったい」
「イベントなのよイベント。だから一応それに沿ったことをしないと通れないよ」
そういうものなのか。
「女王様。お初にお目にかかります。ごきげんうるわしゅう…」
「ほほほ、そうそう、できるじゃない。放浪の騎士シロウよ。よくこられた…」
さしだす手をとる遠坂、いや女王、それはやけにごつごつした…。
「なに、あなたバーサーカー」
「ゴゴ…」
ちょっと照れるバーサーカー。


「いいのシロウ。あれで」
「いいんだよ。通れたし」
城の廊下にでる。
「放浪の騎士シロウ。お前を倒したかった」
アーチャーだ。
「剣を出せ。死闘をやろう」
切りかかるアーチャー。ほんとになんだこの城は。
「無理だ。英霊相手に人間がかなうわけが」
「死ね。凜が自分よりお前を気にかけるのが嫌いだった」
嫉妬かよ。
「負けなさいアーチャー」
突然凜が。
「…了解した」
倒れるアーチャー。涙を流している。
「いいのかこれで」
「…これもマスターのためだ」
「旅人シロウよ。よくわが英霊に勝った。よってうんぬん…」
話が長いのでそこを去るシロウ。


城の厨房とおぼしきところ。一人の少女が鍋でスープを作っている。
「ああ桜か」
「こんにちは士郎さん」
「桜はこの城でも変わらないな」
鍋からはちらちらと黒いものが。
「桜、その鍋って…」
「フフフ…この城ができる前の原住民の子孫が私。他の血族は全部死にました。料理が上手ということで私は城に雇われました。この影入りスープを飲ませれば城の全住民は私のドレイに。フフフ…」
「桜…そういうところもかわってないね」


やぁー、とぅーと掛け声。城の中庭辺りから。騎士同士が剣の稽古をしている。
士郎の前に倒れる騎士。
「次っ」
ああセイバーか。
「そこの旅の騎士どの。手合わせねがいたいのだが」
「イリヤ。やらなくてはならないのか」
「イベント消化という意味ではやらないとね」
「しかたがない。やろう」

剣の打ち合う音。押される士郎。
「その程度か旅の騎士」
「そもそも騎士じゃないし、英霊に勝てるはずが、イリヤ、負けてもいいか」
「それじゃー出れなくなるよ。でも別に相手を倒さなくても止めるだけでもOK」
「よくわからんが、セイバー、お前王国はどうした」
「何を言う。私は剣士だ。よくわからんことを」
「おまえはアーサー王だろ」
ビタリと動きが止まるセイバー。
「王国を復活させるんじゃなかったのか」
「…そうだ。わ、私はここでなにを…」
頭を抱えてうずくまるセイバー。
「まあ、邪道だけどこれでもいいか」とイリヤ。


「イリヤ、イベントとはどういうことだ」
「城へ入る選択をした時からこの城で一定のイベントをクリアしないと出れないということよ」
「そりゃまたゲームみたいな」
城壁沿いにある高い塔までくる。そこには一人の兵士がいた。
「士郎、元気~」
「藤ねえか。いつも通りだけどその甲冑は」
「へへ~私は軍曹なのよ」
「軍曹?」
そこにひとりの甲冑騎士が入ってくる。
「軍曹殿、国境から蛮族が侵入してきました。至急応援を求めています」
「なに~また来たか。じゃあね~士郎。野郎どもいっくぞ~」
オオッと掛け声、軍団が城から出て行く。うーむ、あまり平和な状態じゃなさそうだ。


城のはずれの教会に来た。戸の前で立ち止まる士郎。
「どうも悪い予感が…」
「行っちゃえお兄ちゃん」
いきなり背中を押すイリヤ。そして教会の中は…。
ウエディングの音楽。チャペルの音。そして目の前には神父。いつの間にかタキシードに。そして横には新婦?
「シロウ あなたはこの女性を健康な時もー略ー変わることなく愛することを誓いますか?」
「はっ、なんですかこれは。言峰神父」
「君、困るね。神聖な結婚の誓約の場で。新婦さん、誓いますか」
「誓いま…」
いきなり槍でついてくる新婦。ウエディングドレスの下からは金ぴかの鎧。
「ははは、士郎。反抗することを許す」
「ギルガメッシュか。なんでこんなことを」
「貴様を倒したくてな。戦え士郎」
無数の宝具が空中に展開され士郎を襲う。
…こんなばかばかしい城は消えてなくなればいい。
士郎の中から突如炎が。そして炎は城全体を覆った。


「ああっ城が一瞬にして消し炭に」
「イリヤ、これはお前の作った幻覚?」
「まあそういうもの。面白かった?」
「わけがわからなかった」



イリヤの城 終





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