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[28251] 【習作】リリカルなのは×ウルトラマン超闘士激伝
Name: ニケ◆2e01f2a1 ID:dbdd8e5a
Date: 2011/06/21 18:58
処女作です。お手柔らかにお願いします。





6月8日     初投稿

6月9日     その1投稿&その0修正

6月11日     その0&その1改訂&その2投稿

6月13日 その3投稿

6月15日 その4投稿 

6月21日 その5投稿        



[28251] その0
Name: ニケ◆2e01f2a1 ID:dbdd8e5a
Date: 2011/06/13 17:59
全てを飲み込むように真っ黒な宇宙空間。

破壊された月の破片に混じり二人の闘士が浮かんでいた。

しかし、片方の闘士の命はすでに燃え尽きようとしていた。

「どうした……ウルトラマン……」

「いや、なんでもないさ。奴は粉々だ、地球は救われた。お前のおかげだ」

「そうか……良かった……」

「はっ、メフィラス! ……くぅ……」

――あとはまかせたぜ……ウルトラマン……――

そう声に出す前にメフィラスはウルトラマンに抱えられながら息を引き取った。
本来ならばツイフォンを倒したウルトラマンによってその亡骸は地球に運ばれるはずだった……
本来ならば……
偶然だった……これは誰しもが予測できなかった偶然。そう、太陽神でさえも。
ウルトラマンから発せられるデルタスターの光が突如メフィラスを包みだしたのだ。
永遠の命とも呼ばれるデルタスターはまたたくまにメフィラスの傷を癒し、そしてメフィラスを光とともに別世界へと送り出した。
誰にも気づかれずに。





「帰ろう、メフィラス。俺達の地球に。」

ツイフォンを倒したウルトラマンはそう言うと、メフィラスを安置していた場所に向かった。
が、そこにはすでにメフィラスの亡骸はなくなっていた。

「メフィラス? どこだ、どこにいったんだ。メフィラス、メフィラーース!」

ウルトラマンの叫びは空しくこだまするだけであった。





高町なのはの朝は早い。
朝に弱いので本来ならば寝ていたいが、家族と一緒に食事をとれるのが朝食だけなので早く起きざるをえないのだ。

「なのはー朝よ、起きなさい」

誰だろうこの声は……
もうちょっと寝ていたいのにどうして起こそうとするの?

「早く起きて、なのは。もう朝ごはんだよ」

そうだ、朝ごはん。 早く起きないと。

「う、うーん……お姉ちゃん……おはよう……」

「はい、おはよう。もう朝ごはんだよ、早くリビングにきてね」

「はーい……」

席に着いたときにはもうみんな準備出来ていた。
またやっちゃった。早く起きる様にしないとなのはは悪い子になっちゃう。

「いただきます」

「お母さん、今日は何時に帰ってくるの?」

今日はなのはの誕生日。
早く帰ってきてくれるかな。
お母さん達がいてくれればそれだけで十分なの。

「ごめんなさい、なのは。今日も遅くなるから先にご飯食べて寝てて頂戴。

なのはは良い子だからできるよね?」

「うん……」

あれ? お母さん忘れちゃったのかな?

「お兄ちゃんたちは?」

「俺たちも店の手伝いがあるからな、すまん」

「ごめんね、なのは」

お兄ちゃん達も……なのはの誕生日忘れちゃったの?

「わかった……良い子にしてるね」

今日も私は一人ぼっち。私だけ仲間はずれ。

「じゃあお店に行って来るからいい子にしててね」

「はい……」

家の中で一人はいやだから私はいつも公園に行く。
でも公園に行っても私は一人。私も一緒に遊びたいな……

「誰か声かけてくれないかな……」

なのはが公園でうじうじしているそのとき
突如裏山のあたりで閃光がはしった。

「きゃあっ、なんだろうあの光」

誰もさっきの光には気づいていないみたい。
あれが見えたのは私だけ?
なんなんだろう、確かあそこの山のあたりで光ったよね。行ってみよう。

「はぁ……はぁ……うぅ、坂登るの大変なの……」

「ここらへんだと思ったんだけど……あっ!」

見えるのは巨大な漆黒の体、引き締まった見事な筋肉。
極め付けはこの悪人顔……これはまさしく……

「メ、メフィラス星人なの……」

これは少女と大魔王(元)が織り成す物語。
この出会いの先に何が待ち受けているのかはまだ誰も知らない。



[28251] その1
Name: ニケ◆2e01f2a1 ID:dbdd8e5a
Date: 2011/06/13 18:01
約40mほどの巨体が木々を薙ぎ倒してそこに横たわっていた。
漆黒の体に大きめの耳、まさしくメフィラス星人である。

「お、おっきいの……」

あれ? でも形がTVで見たのと違う?
このメフィラス星人さんは体がTVで見たのよりガッチリしている気がするの。
顔もなんか違うし……
やっぱり地球を支配しにまた来たのかな……
もしかして私がお話の相手に選ばれちゃったの!?

「あ、あの~メフィラス星人さん?」

お返事してくれないな。
聞こえてないのかな。
んん? お怪我してる?
もしかしてエンペラ星人にやられてここまで落ちてきたのかな?
でもあれはTVの中の話だし……

「ぐぅ……ああ……」

あ、気づいたみたい。

「あの……大丈夫ですか? メフィラス星人さん?」






俺は確か超エネルギー増幅装置の暴走で死んだはず……何故生きている? 傷も治っているだと……
――メ……メフィ……――
それにここは地球か? 月にいたはずだが……
――メフィラス……人さん!……ますか!!――
ここは山の中か……地球に俺は落ちたのか?
「メフィラス星人さん! 聞こえてますか!!」
なんだ、このガキは? 何故こんなところに一人でいる?
まぁそんなことはどうでもいいウルトラマンは、ツイフォンはどうなった。

「おい、貴様。ウルトラマンは……ツイフォンはどうなった!」

「え? あ、あの……ツイフォンってなんですか?」

なんだこのガキ、ツイフォンを知らないだと?
そんなふざけたことがあるか。

「なんだと? 知らないわけがないだろう! あんなに地球に被害をもたらしたんだ、知らない奴はいないはずだ!」

「あ、あの……本当に知らないんです。メフィラス星人さんの武器ですか?」

こいつ本当に知らないのか?
ちぃっ。このサイズ差だとガキの声が聞き取りづらいな。
一度合わせるか。
2mぐらいでいいだろう。
そうメフィラスが決めると途端に人間サイズへと縮んでいった。

「貴様、さっき知らないと言ったな。じゃあウルトラマンは知っているか?」

人間サイズになったあとメフィラスは威圧感をこめ、なのはに質問した。






「貴様、さっき知らないと言ったな。じゃあウルトラマンは知っているか?」

むぅ……さっきから人間人間って、高町なのはって名前がちゃんとあるのに……

「ウルトラマンは知ってます。その……メフィラス星人さんはやっぱり地球を支配するためにきたんですか? あと私の名前は高町なのはです。貴様って名前じゃありません!」

「何故俺が地球を支配しなければならない? まぁ俺は大魔王を名乗りかつてウルトラの星を滅ぼそうとしたがな」

あれ? 地球を支配しにきたんじゃないのかな。
それに大魔王? メビウスにでてきたメフィラス星人さんとは違うのかな。あっちは確か’ちしょう’だったよね。
それにエンペラ星人にやられちゃったし。
でも一応聞いておこうかな。

「だって……”必ず君たちに挑戦しにやって来ます、いつの日か必ず”ってTVで言ってたの。」

「知らんな。銀河最強武闘会でそんなことを言った覚えはない。別の奴じゃあないのか?」

やっぱり違う人(?)なんだ。
じゃあいいメフィラス星人さんなのかな……ん? でもウルトラの星を滅ぼそうとしたって……
やっぱり悪いメフィラス星人さんかも。

「あの……「おい、貴様」むぅ……私の名前はなのはです! 貴様じゃあないです!」

「そんなことはどうでm「良くないです!」……貴様ぁ俺が誰だかわかって言ってるのか!?」

ひぅっ……本物は迫力あって怖いの。

「また貴様って……知ってます、三回も地球侵略失敗した仲間がいるあのメフィラス星人さんですよね?」

「確かに昔地球を支配しようとしてウルトラマンにやられた兄弟がいたが……あんな奴らと一緒にするな!

俺はあんな雑魚どもとは違う。銀河最強の闘士メフィラス大魔王だ!」

「’とうし’?」

「なんだ、闘士も知らないのか。一体どうなってやがる。お前のような人間がいるってことはここは地球なんだろう?」

「そうなの。ここは地球の日本で海鳴市っていうの」

「噴火とか津波とか起きなかったのか? ツイフォンが地球の活動を活発化させて自然災害が各地で発生したはずだが」

「全然起きてないの。TVでもそういうことはやってなかったの」

メフィラスはなのはの返事を聞くとそのまま黙りこんでしまった。





「全然起きてないの。TVでもそういうことはやってなかったの」

何も起きていない……か。
俺は死んだ、これは確かだ。夢なんかじゃあ断じてない。
ん? なんだこの感じは……体の中を駆け巡るこの不思議な力は……どこかで感じたことがある……思い出せ……これは……!?
デルタスターか。
もしやデルタスターの力で生き返り、かつヤプールの野郎が言っていた別次元にでも飛ばされたか?
それならば納得がいく……
ならばまずは情報収集だ。こいつに案内させるか。

「おい、貴様。今すぐ情報を得られる場所に案内しろ」






「おい、貴様。今すぐ情報を得られる場所に案内しろ」

また貴様って……絶対名前呼んでもらうんだから。

「嫌です。メフィラス星人さんが私の名前を呼んでくれなきゃ教えてあげないの」

「ちぃっ!……なのは、情報を得られる場所に早く案内しろ」

あ、やっと名前呼んでもらったの。
本物のメフィラス星人さんに名前を呼んでもらったのは多分私が最初なの。
お兄ちゃんとお姉ちゃんに自慢しちゃおうっと。
なんだかお空がうるさいの……
あれ? ヘリコプターがたくさん来ているの……もしかしてメフィラス星人さんをやっつけるため!?
だ、だめなの。GUYSの人達でも倒せるかどうかわからないのに自衛隊や警察なんかじゃみんな死んじゃうの!
どうしようどうしようどうしよう……
そうだ。私が監視してればいいんだ。メフィラス星人さんはきちんとお話すればわかってくれる紳士だったもんね。
この世界にはメビウスやGUYSはいないんだから私がきちんと監視して地球から帰ってもらうよう説得しないと。

「あ、あのメフィラス星人さん。私の家に案内しますね。家ならパソコンもあるからすぐに情報集めれるの」

「いいだろう、行くぞ!」

そう言うが早いかメフィラスはさっさと歩き始めてしまった。

「あ、あの……メフィラス星人さん」

「なんだ? さっさと行くぞ」

「家はこっちです……」

「……」





あとがき
感想で超闘士激伝と特撮はつながってるっていうの見たんで
復刻版読み返してみたら確かに繋がっててクソワロタ。
見切り発車にも程があるって。
というわけで改訂しました。
とりあえず特撮にでてきたメフィラス星人は大魔王にとって
昔地球を支配しようとした馬鹿な兄弟がいたって認識です。
大魔王はもともとメフィラス星の犯罪者矯正施設にいたし
もしかしたらあの兄弟もいたんじゃね?
あとなのは世界にきた設定だけどいきなり生き返るとかないって(笑)
ということでデルタスターさんに頑張ってもらいました。



[28251] その2
Name: ニケ◆2e01f2a1 ID:dbdd8e5a
Date: 2011/06/13 18:02
大魔王と未来の悪魔が邂逅してから数分後。
最初はこそこそするのに激怒したメフィラスだったが、なのはの必死の説得によりなんとか
人目を忍びながら二人は高町家に到着したのであった。

「ここか」

「ただいまなの」

うぅ、メフィラス星人さんが紳士とか嘘だったの。
怖すぎて思わずおもらししちゃいそうだったの。
実際少しちびってしまったのは永遠に秘密である。

「おい、パソコンはどこにある。さっさとだせ」

それにわがままなの……

「こっちなの。えーっとスイtt「あとは俺がやる、どいてろ」……もう!」

「ふん、まだこんな化石が残っているとはな」

そう言うやいなやメフィラスはパソコンを起動しはじめた。
メフィラス大魔王は他のメフィラス星人に比べて脳筋といえど人間より数百、数千倍は頭がいいのである。
化石といいたくなるほどの旧式のパソコンでもメフィラスにとってこれを使うのはゼットンをそそのかすより簡単であった。

「あの・・・・これどうぞ。お母さんが作ったシュークリームなの。おいしいから食べて!」

「シュークリーム?」

「うん、メフィラス星人さんは食べたことないの?」

「ないな。第一こんな軟弱な物など食う気がおきん」

むむ、聞き捨てならないの。
確かにメフィラス星人さんにシュークリームは似合わないけどお母さんが作ったこれを食べれば
きっと軟弱な物とか言っていられなくなるの。

「いいから食べてみて。パソコンの使用料なの!」






「いいから食べてみて。パソコンの使用料なの!」

ちぃっ。人選を間違えたか。
ガキだと思って甘く見てたがどうどうと意見してきやがる。
しかし、なんだこのもふもふしたやわらかい食い物は。
初めて見る形をしているが……
こいつの言うとおりにするのは癪だが食べればこいつも黙るだろう。

「まずかったら承知しないぞ」

「お母さんが作ったシュークリームはとってもおいしいんだから!」

メフィラスがシュークリームを口と思われる部分に運ぶと途端に消えた。
どういう原理で消えたのかはわからないがおそらく食べたのだろう。
なのはも自分の目を疑った。
確かにメフィラスには人のような口はないがまさか消えるとは思わなかったのだろう。

「……どうですか?」

「……まい……」

「え?」

「うまいと言ったんだ! もう一つ持ってきやがれ!」

「ふふ……あっははは」

「わ、笑うな! なにが可笑しい!」

メフィラスは顔を真っ赤にさせながらそう抗議した。
しかし、なのはが笑うのも仕方がない。
泣く子も黙るあのメフィラス大魔王がシュークリームのおかわりを頼んでいるのだ。
元の世界のウルトラマン達がこの光景を見たら卒倒するだろう。
この時からメフィラスの好物リストにシュークリームが追加されたのだった。





あとがき
いやメフィラス星人が食事するかどうかはわからないんだけどね。
堅物とかが実は甘党っていうのは結構鉄板だと思う。
まぁメフィラスが甘党とか捏造設定だけどさ。
エースまでは確実に地球に来てることになってるけどエースキラーは
他のウルトラ兄弟と面識なかったりとか適当なんだよなぁ。



[28251] その3
Name: ニケ◆2e01f2a1 ID:dbdd8e5a
Date: 2011/06/13 18:03
シュークリームで色々と揉めたりしたがなんとか検索を再開することができた。

うぅ……私の分まで食べちゃうなんて、メフィラス星人さんは欲張りなの。
このメフィラス星人さんはきっと地球を支配するためじゃなくてシュークリームを独り占めするためにきたの。
ん? なんか震えているけどどうしたんだろう……

「おい……どういうことだこれは……」

「どうしたの?」

「なんで俺やウルトラマンが漫画になっている!」

「……超闘士激伝?」

このメフィラス大魔王っていうのメフィラス星人さんにそっくりなの。
そういえばメフィラス星人さんも自分のことを大魔王っていってたの。
もしかして……

「そっくりなんじゃねぇ……こいつは俺だ」

じゃあこのメフィラス星人さんはこの漫画にでてきた人なんだ。
確かにメビウスにでてきたのと比べると大魔王って感じなの。
お姉ちゃんこの漫画持ってたりしないかな。

「あ、ここからアニメ版が見れるみたいだよ」

――セブン、お前も相手したいんだったらぶち殺してやるぜ――

――なにぃ――

――メフィラス、お前の相手は私だ!――

うわぁ……メフィラス大魔王は不良さんなの。
メビウスのと違ってお父さん達みたいに戦っているの。
あぁ、ウルトラマンに角が生えたの。かっこいいなぁ。

「こいつがお前とあった時に聞いたツイフォンだ。くそ忌々しいが俺はこいつとの戦いに負け、そして死んだはずだった」

「これがツイフォンなんだぁ……あ!大魔王さんが死んじゃったの……」

でもこのアニメだと最後にきちんとウルトラマンに運ばれてるの。
いつ大魔王さんはこっちに来たんだろう。
多分あのあと大魔王さんのお葬式やったはずだよね?

「あの……大魔王さん、なんd「お前の聞きたいことはわかる。」……もう! 最後まで言わせてください!」

「さっき俺は壊れた超エネルギー増幅装置をつけたまま山の中で倒れていただろ。おそらくツイフォンを倒す間にアニメにはない何かが起こったんだろう」

「なにかって、なんd「何かは何かだ。俺も知らん」……」

さっきから大魔王さんなのはのお話きちんと聞いてくれないの。
来たのがウルトラマンだったらなぁ……あれ? もしかして……

「ねぇ、大魔王さん。大魔王さんがきたってことはもしかしてウルトラマンもきてくれるかな」

そうなのはは目を輝かせながらメフィラスに聞いてきた。






「ねぇ、大魔王さん。大魔王さんがきたってことはもしかしてウルトラマンもきてくれるかな」

ウルトラマンか……この身に感じるデルタスターから考えるにおそらく奴がこの世界に来る切欠になったんだろうが……

「俺がここにこれたということは可能性は0ではないだろう」

まさか死ぬことが次元をこえる条件ではあるまい。
現にヤプールは普通に行き来してたしな。

「だが今は俺以外にこの次元に来ている奴はいないだろう。まぁヤプールはいるかもしれないがな」

しかし、俺達のことが漫画になっているとはな。
日付を確認した時は過去にでも飛んだかと思ったがこいつの存在がそれを否定している……
もしかしたらこの世界のことがあっちでは漫画になっていたりしてな。






「だが今は俺以外にこの次元に来ている奴はいないだろう。まぁヤプールはいるかもしれないがな」

じゃあ大魔王さんはこの世界にはお友達がいないんだ……
大魔王さんも私と一緒で一人ぼっちなんだ……

「あの……大魔王さん。良かったら帰れるようになるまでこの家に住みませんか?」

きっとお母さん達も許してくれるよね。
困っている人は助けてあげないと。

「断る。なんでお前と一緒に暮らさないといけないんだ」

「だって大魔王さんきたばっかでお家ないでしょ? それに家だったらシュークリームいつでも食べれるよ」






「だって大魔王さんきたばっかでお家ないでしょ? それに家だったらシュークリームいつでも食べれるよ」

シュークリームは魅力的だな……
はっ、いかんいかん。俺は大魔王だぞ、甘いものにつられてどうする。
確かに拠点がないのは事実だ。
仕方がない、しばらくはこいつを利用させてもらうとするか。
そうと決まれば……

「あ、大魔王さんどこ行くの!」

なんでこいつは必死なんだ?

「山の中に置いてきた装置を回収しに行くだけだ」

こうしてメフィラスは高町家に居候することを決めたのであった。
夜になって家族と一悶着あったのは別の話。



[28251] その4
Name: ニケ◆2e01f2a1 ID:dbdd8e5a
Date: 2011/06/15 23:25
メフィラスがこの世界に飛ばされて一晩経った。

「それじゃあなのはのことをお願いします」

なにを言っているんだこいつは。
自分のガキの面倒ぐらい親のお前が見ろ。

「ちゃんとお返事しないとだめだよ、メフィラスさん!」

「なんで俺がこいつの世話をしないt「シュークリーム用意しておきますから、ね? お願いしますメフィラスさん」……ふんっ」

「いつもなのは一人で心配だったけどこれからは見てくれる人がいて安心だね、恭ちゃん」

「俺はまだ信用してはいないがな」

こいつの反応が普通だな。
あの二人は俺にガキを預けてなんで安心していやがる。

「もう、恭ちゃんメフィラスさんに失礼だよ!」

いつまでこいつらは玄関でしゃべっているつもりだ。
急いでるんじゃないのか。

「いいからさっさと行きやがれ!」

そうメフィラスが叫ぶと三人は各々の場所へと出発していった。

やっと静かになったな……
あとはこいつ(なのは)だけか。
一度引き受けちまったからには面倒見てやらなきゃな。
まぁ、連れ歩けば問題はないだろう。
まったく……今の俺をエースに見られたらなんと馬鹿にされるだろうな。
しかし俺のような奴がこの世界にいないとなると出歩きにくいな。
修行しようにも場所がない。
一応聞いてみるか。

「おい、人目につかないどこか静かな場所に心当たりはないか?」

「あるけど……なにするんですか?」

「帰るための修行だ」

「ウルトラマンさん達が迎えにくるのを待たないの?」

ウルトラマンか。
確かに待っていれば来るかもしれないが……

「待つのは性に合わん。さっさと行くぞ」

「あぁ、待ってよ~」






「あぁ、待ってよ~」

メフィラスさんはお話聞かないですぐ行っちゃうんだから。

「メフィラスさんは場所知らないでしょ! 私が案内するんだから私についてきて!」

「むぅ」

修行かぁ、だったら家の道場でいいよね。
お兄ちゃん達は今いないから丁度いいし、外にでるわけじゃないから他の人気にしなくてもいいの。
昨日はニュースになっててびっくりしたんだから。

「おい、なんで家の中に戻るんだ?」

「家には道場があるからそこですればいいと思うの」

メフィラスさんはどんな修行をするんだろう。
お兄ちゃん達と違って武器は使ってなかったよね。
ボクサーみたいにサンドバッグにパンチするのかな。

「おい、ここじゃないのか?」

あうぅ、考えてたら通り過ぎちゃってたの。






「おい、ここじゃないのか?」

まったく、何をやっているんだこいつは。
家の中に道場があるということは誰か武術をやっているのか。
恭也とかいったあの男だろうか、それとも入院しているという父親か。
まぁ、どちらも地球人レベルだろうから気にする必要はないな。

メフィラスは黙考しながらなのはの後に続いて道場の中へと入った。

ほう、中々いい場所じゃないか。
体を鍛えるには少々強度に難ありだがな。
さて、修行すると言ったはいいが何をしようか。
おそらく元の世界に戻る鍵はデルタスターだろう、なんとしてでも手に入れなければ。
まずはハイパーエネルギーの時のようにやってみるか。
そうと決まれば……。

「いいか、今から俺は精神修行に入る。絶対に邪魔をするなよ」

そうメフィラスはなのはに言うと座禅を組んで集中しはじめた。

「ねぇ大魔王さん。……大魔王さんってば!」

あれほど邪魔をするなと言ったのになんですぐ邪魔をするんだこいつは。
いや、これも修行だ。
こいつの声など聞こえn「大魔王さん!」……もう我慢ならん。

「ええ~い邪魔をするなと言っただろ!」

「あの……なにかメフィラスさんの周りがほわほわしてるんですけどなんですか?」

なにを言っているんだこいつは。
気でも狂ったか。

「ほわほわしているだと? おい、なにが見えているんだ?」

「えーと……メフィラスさんの周りを囲んでいる光? みたいなのが見えるの」

光だと? ふむ……こいつはハイパーエネルギーが見えるのか。
もしかしたら才能があるのかもしれないな。
よし、こいつも修行させてみるか。

「おい、なのは。お前も俺と同じことをやってみろ」






「おい、なのは。お前も俺と同じことをやってみろ」

私も修行かぁ……スペシウム超光波撃てるようになれるのるかな。

「ここでいいの?」

「そうだ、そこに俺と同じように座れ」

「丹田に力を入れて集中しろ。力の波を感じるんだ」

丹田って……どこなんだろう。
うーん……胸のあたりかな。






なのはが胸の付近に力を入れて集中し、座禅をはじめたそのとき、ふしぎな事が起こった。
突如なのはの眠っていたリンカーコアが生き生きと活性化されはじめたのである。






な、なんだこの桃色の光は。
感じたことのない力だ。
地球人がまさかこんな未知の力を持っているとは……

「なのは、お前はその力が何かわかるか?」

「ううん……。でも、なんだかあたたかいの」

あたたかい……か。
俺のハイパーエネルギーにでもあてられて目覚めたのかもしれないな。
ふむ、まずはこの力をコントロールできるようにさせるべきか。

「その力が何かはわからないがお前にはそれをコントロールしてもらう、いいな」

「わ、わかったの」

手探りでの修行になるだろうが時間はたっぷりあるんだ。
じっくりとやっていくとするか。

「いいか、なのは。まずはだな……」

かくして大魔王と未来の悪魔の修行が始まった。







あとがき
結構強引だけどリンカーコア覚醒させました。
最初はなのはをハイパー化させようかと思ったけど人間じゃ耐えられないと思うんで
リリカル組みには魔力で頑張ってもらいます。
あっちの世界で魔力はなかったはずだからメフィラスは知らないってことで。
とりあえずメフィラスとの一悶着は士郎さんが退院したときにでも書きます。
戦闘描写をうまく書ける自信がないからチキって中々戦闘に持ち込めない。







[28251] その5
Name: ニケ◆2e01f2a1 ID:dbdd8e5a
Date: 2011/06/21 18:58
「よし、そろそろ切り上げるぞ」

メフィラスの声が道場の中に響いた。

「わかったの、お兄ちゃん達もご飯だよ~」

恭也に二人の修行が発覚して以来時間が合うときは一緒に修行をしていた。
最初はなのはの修行に難色を示していた恭也だったが、精神修行とのことでしぶしぶ認めたのであった。
一緒に修行を始めてからわかったことだがどうやら恭也は美由希の静止も聞かずオーバーワークをしていたらしい。
一度メフィラスに叩きのめされ、また桃子の説教もあったことで今はそのなりも潜め美由希と同じペースになっていた。

「ああ、わかった」

4人がリビングにきたらすでに食卓に料理が並んでいた。
あとはメフィラス達が座るだけであった。

「「「「いただきます」」」」 「……ふん」

この世界にやって来てから一ヶ月。
メフィラスもだんだんと人間の暮らしに慣れてきたようだ。

「どう、メフィラスさん。その玉子焼きはどう? 一応メフィラスさん用に甘めに作ったんだけど……」

メフィラスが甘党なのはこちらに来て早々にばれている。
いつも桃子が作ったお菓子の試食係にされていた恭也はメフィラスが変わりにやるようになって喜んだらしい。

「ふん……悪くはない」

「そういうときはおいしいって言うべきなの」

「そんなの人の勝手だろ。いいからお前は黙って食べていろ」

「もう……」

なのはがもう一度小言を言おうとしたその時、受話器がなった。

――トゥルルルル、トゥルルルル――

「私が出るからいいわ」

恭也が受話器を取ろうと腰を上げたとき桃子がそう言い受話器を取った。

――はい、高町です――

興を削がれた格好となったなのははかわりに今日の日程を聞いた。

「はぁ、メフィラスさん。今日は何するの?」

――えぇ!? 本当ですか!? ――

「そうだな、そろそろお前もコントロールできるようになってきたし体術のほうでもやってみるか?」

――はい、はい、すぐに伺います――

「体術は許さんぞメフィラス」

恭也はそう言うとジロリとメフィラスを睨んだ。
さすがに本格的な武術の修行は認めるわけにはいかないらしい。

「恭ちゃんと違って加減ちゃんとできるんだから大丈夫だって」

「む……だがn「みんな、士郎さんが目を覚ましたそうよ! ご飯を食べ次第病院に行くわよ!」なんだって!?」

「お母さん、お店はd「今日は臨時休業よ!」やったぁ!」

「予定は決まったようだな。今日の修行はなしだ。今日は火星にでも行って一人で修行してくる」

メフィラスは時間に空きがある時は一人で火星に飛んでいいき修行をしていた。
初めは月で修行をしていたが、人口衛星にばれてしまったため火星まで行ってやるはめになった。
しかし、火星にも人の手が及んでいるのでばれるのは時間の問題である。

「え、メフィラスさんは一緒に行かないの?」

「この姿で出歩くなと言ったのはどこのどいつだ」

「あうぅ」

メフィラスはシュークリームを食後に食べ次第、すぐに火星へと向かって行った。






病院への道中、美由希はメフィラスが言っていたことを思い出した。

「そういえばメフィラスさん火星に行くって言ってたよね。私も行ってみたいなぁ。ねぇ、恭ちゃんもそう思わない?」

「さぁな」

「もう、乗り悪いんだから」

恭也に軽く流された美由希は今度はなのはに聞いた。

「なのははどう?」

「前頼んだんだけど人間は生身じゃ宇宙空間にいることが出来ないからだめだって言われちゃったの」

「あぁ~確かに宇宙服なきゃ耐えられないもんね~」

その後も他愛もない話を続けながら病院へと向かった。
一方その頃、メフィラスは火星へ到着しいつも通りの修行をしていた。

「ふぅ、やっと完治したか。EXキューブがないとかかるもんだな……中途半端に治しやがって、まぁ生き返っただけでも良しとするか」

そうひとりごちたあと、再び修行を開始した。






病院へと着いた三人は早速士郎の病室へと入った。

「やぁ、桃子」

「士郎さん!」

そこには意識を取り戻した士郎がベッドの上で横になっていた。
体の傷はまだ完治していないが精神状態は良好のようだった。

「なんだって!? 本当なのか!?」

「本当なの。その日はニュースに取り上げられたり警察が出回ったりしたりで大変だったの」

「そうか……メフィラス星人が今家にいるのか」

一通り話した後、なのはから現在メフィラスが居候していることを士郎は聞いた。
士郎はウルトラマン直撃世代なこともあってまだ見ぬメフィラスに思いを馳せるのであった。

「メフィラス星人じゃなくてメフィラス大魔王なの。TVにでてきたのとはちょっと違うの」

「ウルトラマンにでてきたのとは違うのか……しかし、よく居候することになったな」

「お兄ちゃんの説得するの大変だったんだから」

「当たり前だ! 一度侵略しにきた奴を信用できるか」

「TVの中の話だけどね……」

「会うためにもリハビリを早く終わらせて退院しないとな」

「士郎さん、無茶はしないでね」

「あぁ、わかっているさ。迷惑をかけたな桃子」

士郎が目覚めてさらに一ヶ月後、ようやく体を動かせるようになりリハビリを始めた。
元から体を鍛えていたせいもあってリハビリはすぐに終わり退院した。






退院当日。
高町家では士郎復帰パーティーが行われていた。
しかし、そこにメフィラスの姿がなかった。

「メフィラスさんどこにいったんだろう? 早くお父さんに紹介したいのに……」

「士郎さんもいないわね……さっきまで一緒にいたのにどこにいったのかしら?」

「道場にでも言っているんじゃないか? 呼んでくるよ」

そういうと恭也は道場へと向かっていった。
しかし士郎は屋根の上に向かっていた。
なのは達は帰ったときにメフィラスが屋根の上にいたのに気づいていなかったが、士郎は気づいていた。

「君がメフィラス君だね?」

「そういう手前はなのはの親父か、なんのようだ?」

「なのはのことを見てくれていたって聞いてね。お礼をしようと思って」

「ほう、俺に挑むとはたいした度胸じゃねえか。いいぜ、相手になってやる」

そういうや否やメフィラスは立ち上がり臨戦態勢に入った。

「違う違う。そういった意味のお礼じゃないさ」

士郎は苦笑しながら否定した。
子供の頃TVの中だけの存在だったメフィラス星人がいるのだ、確かに挑んでみたいという気持ちはあるが病み上がりのうちに挑む気はさすがの士郎にもなかった。

「なんだ、つまらん」

「恭也の無茶な修行も止めてくれたようだしね」

「あれぐらい俺にとっては無茶に入らんがな。見てて鬱陶しいから黙らせただけだ」

「ふふっ、そういうことにしておくよ」

「……ふん」

なのは達が呼びに来るまで漢二人の語らいは続いた。
気が合ったらしくなのは達がくるまでにはだいぶ打ち解けていた。






それから数年後……

「いってきま~す!」

「おい、なのは! 弁当忘れているぞ!」

「あ、ごめんなさいメフィラスさん!」

そこには見事に高町家になじんだメフィラスの姿があった。






あとがき
考えても考えても悪戯に時間が過ぎていくだけで家族会議の部分中々いれれない。
退院の時にいれるって言ってて無理でした。
すずか達にメフィラスばれた時の話になんとかつめこめたから待ってて。
話変わるけど残りの問題はフェイトとはやてなんだよなぁ。
鎧伝の内容わかんないからウルトラ戦士をこっちに持ってこようにも持ってこれないし……
エースならギャグ補正で持ってこれるかな?
あ、あと恭也の試食係設定は公式だよ。


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