注意
・ド素人の初投稿です。中学時代の妄想を再構成して作られたモノです。
・この作品には、TS、憑依、能力バトル、厨二病、ややグロイ表現etc...が含まれる予定です。苦手な方は戻るを押して、他の作者様の素晴らしい作品をお楽しみください。
・内容がスカスカです。頭を空っぽにしてご覧ください。よろしければ、ここはこうしろとか、ここもっと詳しくとか、適切な文量とか感想で教えていただけると幸いです。とくに内容の無い感想や一言感想、批評も大歓迎です。
・タイトルが結構コロコロとかわっています。初回は、【ネタ】地雷要素の闇鍋どうぞ【習作?】その次が、剣の少女と閉ざされた町、というタイトルでした。今までタイトルでさがしていた方がおられたのなら、すいませんでした。
・以上に納得いただけたら、スクロールしてプロローグへどうぞ。
――――――――どうして、こんなことになってるんだろう。
疑問が心の中から溢れてきては、消える。
例えば、自分が死んだこと。治療法のない病に罹るのは、偶然だったのか?死に至るまでの恐怖と絶望は、忘れることができない。
例えば、二度目の人生。気づけば三歳の女児だったのは、偶然だったのか?今に至るまでの12年間は、苦痛と退屈に満ちていた。
――――疑問は尽きない。
例えば、崩壊した町。まるで、滲み出るかの様に出現した、町を覆う虹色の壁と化け物達。
例えば、己の握る大剣。己の身長ほどあるソレは、化け物の前で二度目の死に怯えていた時に突如として現れた。
例えば――――
疑問は、尽きない。しかし、答えを求める気は無かった。ソレを知っても、何も出来る気がしないから。
異端視されることを恐れ、個性を殺し続けたこの12年が、僕からすっかりと自信というモノを奪い去ってしまっていた。
――――それでも。自信が無くたって、やらなきゃいけないこともあるのだ。
「やあああああああああああっ!!!!」
気合の声と共に振るわれた横薙ぎの一閃は、正確に化け物の胴を捉えて食い千切った。鋸状の刃が臓腑に食い込み、血飛沫を撒き散らす。その勢いのまま、振り子の様に剣の遠心力を使い、返り血を避けるために右に跳躍する。
――――斬ッ!!
跳んだ先にいた化け物も、反撃の隙を与えずに唐竹割りの一撃で真っ二つに。切れ味と腕力に頼った力任せの剣閃は、しかして素人には成しえない鮮やかさで敵を屠って見せた。剣を握ると力が湧きあがり、体が軽くなる。余計なものを体の外へ出してるから、軽いんじゃないか。僕は益体のない思考をそこで打ち切る。
戦うことへの恐怖は無い。何せ今、文字通り己の内には恐怖が存在しないからだ。そいつは刃の形をとって、僕の手に握られているから。着地を決めた後、一つため息を吐いて己の手元を見た。
その血塗れの禍々しい形状の刃には少し反りが入っており、鍔と同化したナックルガードが手元に付いている。長大だが羽のように軽いこの剣は、恐怖の感情が実体化したもの、らしい。なぜそんなことがわかるのか。それは、初めてこの剣を握った時から聞こえてくる、ガイダンスのようなものの産物である。それは突然聞こえて突然消える、掴みどころのない亡霊のようなものだ。気味が悪いが、今までに与えられた情報に偽りは無かった。これからもそうだとは限らないが。
剣を振るって血糊を払うと、僕は再び歩みを進める。
いわく、剣は最も強い感情の結晶。その種類によって、形状が決まる。大剣は、恐怖の結晶。傷つけられる前に傷つけると言う、攻撃性の発露。精神の力を込めて振るえば、刃は閃光となりて汝の敵を屠らん。
それを聞いたときはなるほど、と関心したものだ。たしかに僕にはそう言ったところがある。それは人に打ち明けられぬ秘密に由来するものであり、それがばれてしまったらどうしようと言う、強迫観念を精製している僕の心が剣ならば、なるほどこのようにギザギザと歪んでいるのだろう。
いわく、剣はその性質により心に直結しており、もし折れることあらば、それは汝の心折れる時であろう。また、その心を満たしている精神の力が尽きれば、汝は二度と日の目を見ることはない。
つまり精神的に死ぬってことだろう。しかし、この場合、逆も考えられる。つまり、心が折れなければ、諦めなければ剣も折れないということだ。無茶な扱いをしても平気で答えてくれる半身。そう考えると、歪な刀身にも愛着が湧くというものだ。
つらつらと考え事をしている内に、目的地についていた。私立、桜見坂高校。今となっては、だったもの、と末尾につくが。少し古びた校舎の壁は、今や雲を突くほどの威容を誇り聳え建っている。
少し、友人のことを思い出した。今思えばあまり親しくはなかったのだろうが、それでもその他の有象無象にくらべれば、格段に親しかったと言える。速水、速水と呼んでくれた声を思い出し、ほんのちょっと元気がでた。飾見と、君嶋。今まではさん付けで苗字を呼んだことしかなかった相手。もし救えたのなら、名前で呼んでもらって、こっちも名前で呼ぶことにしよう。淡い希望を胸に、僕は校門を潜る。
絶対的に脱出を拒む魔の砦は、あっさりと僕を通し、あまつさえ歓迎の宴まで用意してくれていたらしい。校舎へ続く道には、名ももてぬ下級悪魔がいるわいるわ、ほぼ隙間なく立ち尽くし、こちらに眼の無い顔を向けている。好都合だ。宣戦布告はどうせなら――――
「派手に、行きましょう!!」
こんな時にまで、敬語みたいな口調になる。癖って簡単にぬけるもんじゃないな、なんて思いつつ、振りかぶって横一閃。風を巻き込み嵐と化した剣閃はあっさりと前列の四体を巻き込んで両断、肉塊へ変える。そのままくるりと回転し、袈裟斬り、横薙ぎ、跳躍、そして――――
「やああああああああ!!!!!!」
常人では到達しえぬ高さからの、打ち降ろしの一撃。景気よく空振るはずだったそれは、振るわれた刃から迸った閃光によって最高の一撃となった。吹き飛び、ただの血糊とかした悪魔どもの死体の上へ着地。精神力を消費したため荒い息を整えると、再び歩き出す。
「待っててください、今助けますから!!」
――――本当に出来るのか?心の中で鎌首をもたげる疑問を振り払い、僕は進む。その先にある、一筋の光を求めて。あの日のような平凡な日々を、取り戻すために。
あとがき
仮修正完了。よりファンタジーっぽく、中二成分を増加。魔法的エネルギーの要素を追加。それによる話の内容の変化はあまりなし。これから違いが出てくるものと思われます。