ありのまま今起こった事を話すぜ、普通に寝て普通に働いて過ごしてきたのに気が付いたら学生になっていた。
「なあ……この世界はロボットが学校に通えるのか」
背中にゼンマイを付けている少女、東雲なのを指差し俺は告げた。至極まっとうな疑問の筈だ、さあどう答える? 名前も知らないクラスメイト!
「ちょっと何言ってんのかワカラナイです」
「嘘つけええええっ、目が泳いでるじゃねぇか!? 分かってるだろ!」
がくがくと首を揺らし問い詰める、それでもクラスメイトくんは詳しい事を教えてくれなかった。
何なんだよ、この世界は。
「織主くん、何やってるんだろう?」
「さあ?」
そんな会話があったらしい、あと俺の名前は織主です。突っ込むなよ、誰に対してとは言わない。
今は休み時間か、ロボットといえば科学。理科の先生に聞けば何か分かるかも、そう決意して廊下を歩く。何気なく窓の下を見てみる、男子生徒がサッカーボールを蹴りながら囲碁に使う碁石をばらまいていた。
何やってるんだアレ、囲碁サッカー? 新ジャンルだな、流行らなさそう。時代はイナズマ11だよ若しくはキャプテン羽。
おっと、理科実験室に着いた。ノックしてがらっと開ける、電撃が走った。
「ぎゃあああああっ!?」
な、なにがおき……がくっ。
白衣を着た中村はその生徒を見下ろす、手にはなの対策に作った回路ショート君。決して人間に向けるものじゃない、決して。
「……」
取り敢えず、中村先生は逃げました。