憎かった。
目に映るもの、その全てが憎かった。
炎に囲まれた、地獄の様な風景も。
天に座す、黒く染まった太陽も。
―――結局、誰一人、救う事無く倒れ伏す自分の無力も。
憎かった。
自分を含めた、全ての現実が、憎かった。
だって、そうだろう。
理解できない。
何だ、これは。
何なんだ。これは。
何で、自分がこんな目に遭っているんだ。
何で、自分の父■が、■親が、今まで自分の知りあってきた■達が、これから■りあっていくであろう人たちが、
―――何で、自分の大切な人達が、こんな目に遭わないといけないんだ。
……認めない。
■■士郎は、認めない。
一体、どんな理由があろうと。
一体、誰が認めようと。
自分だけは認めない。
この現実を認めない。
「……ぅぅうああぁぁぁーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
……許さない。
■■士郎は、許さない。
一体、どんな理由があろうと。
一体、誰が許そうと。
自分だけは許さない。
この現実を許さない。
誰一人立ち上がる者など存在しない、赤い/黒い、地獄の中。
一人の少年が、今まで誰も上げる事の無い、怨嗟の声を上げていた。
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※なんでか、プレビューできない。
適当に改行してみましたが、読みにくいようなら修正します。