街は崩れ人々は逃げ惑い雷が鳴り響き空は昼間だというのに夜のように暗い。
突如として現われた巨大な怪物。
鋭い角が二本生え真紅の目が光り身体の色は全身濃い緑色をしている。
その怪物が現われた途端、4人の若い男女は目の前が真っ白になった。
目の前が真っ白になったかと思えばそこは何もない真っ白く殺風景が広がる場所にいたのだ。
高校のブレザーを着た少年、白いロングコートを着た茶髪の青年、ベージュのコートに黒い手袋をした青年、どこかの国の民族衣装を着たような少女。
4人の男女は辺りをキョロキョロと見渡す。
4人ともまだ自分達がどういう状況に置かれているのか解っていない。
そんな4人の目の前に現われたのは全身真っ黒い服を着た茶髪の美青年だった。
ブレザーを着た少年がその美青年に言った。
「お前は誰だ!?俺達を元の場所へ戻せ!」
するとその美青年は4人の顔を一人ずつ確認するように見渡すと不気味な笑みを浮かべた。
今度は白いロングコートを着た青年が美青年に言った。
「何が可笑しい?目的は何だ?」
美青年は彼らの言葉を無視するように喋り始めた。
「あなた方は崩壊する地球を救わなければいけません」
そして美青年は一人一人の顔を見ながら彼らの名前を言い始めた。
「鳥羽甲平、最強の昆虫戦士・ビーファイターカブト……冴島鋼牙、魔戒騎士の最高位である黄金騎士・牙狼……結城凱、アウトローの鳥人戦士・ブラックコンドル……メイ、リシヤ族プリンセスにして愛の戦士・プテラレンジャー」
一人一人名前を言われて驚愕し言葉が出てこない4人。
「ある闇の者の侵略により歴史は変わったのです。あなたがたは仮面ライダーと言う戦士達を捜してください。解りましたね?」
そう言って美青年は跡形もなく煙のように消えてしまった。
4人は驚く暇もなく何かが爆発したような眩い光に包まれた。
つづく