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[25486] 【習作】ライフストリームの流れに任せて(FF7→???)
Name: ゲイル◆5489c98e ID:58429961
Date: 2011/01/18 22:44
大空洞。
約束の地と呼ばれし場所。

クラウドの意識の中において、剣を向け合い対峙する2人。


透き通った刀身、モンスターから削り出されたアルテマウエポンを持つ、青年に近い雰囲気を持つ金髪の少年。
片や、日本刀の美、技巧を全てつぎ込まれたと言っても過言ではない、名刀『正宗』を持つ、銀髪の青年。


一瞬の刹那。
2人がすれ違い、閃光の如き剣戟を交わし−−−

【超究武神覇斬】


ダメージを負いながらも、最初に動いたのはクラウドであった。
アルテマウエポンを縦横無尽に振り回し、セフィロスに次々とダメージを与えていく。


−−そして決着はつく。トドメとばかりに、最後の上空からの、己のオーラと重力を過分に込めた撃ち降ろしの一撃。

セフィロスの思念体に罅が入っていき−−

光と共にはじけた。


それはライフストリーム。星に流れる、命の循環。
セフィロスによって、せき止められていた大量のライフストリームが溢れ出していく。

ゴゴゴゴゴ………!!

だが、急なそれは地割れを引き起こす。大空洞の中の足場を次々に崩していく。

クラウドは我に返り、仲間であるティファに引っ張り上げられ、事なきを得る。
そして、本格的に崩れる前にシドの持つ飛空挺に乗り込み、脱出に成功する。


そして。


「これが…これがホーリー?」


誰とも無く呟かれた言葉。かつての仲間、エアリスが命と引き換えに唱えた、『護り』の究極魔法。

それにライフストリームが力を貸し、セフィロスが唱えた、宇宙よりの災厄『メテオ』を包み込んでいく。


星全てのライフストリームが集まったと思われる程の量の光が、クラウド達の目蓋に焼き付き−−−

エアリスの微笑みが幻視されたような気がした−−−


そして、星は護られた。

この星の、最古の血を引く少女と、その仲間達の手によって。










『セフィロス…セフィロス?』

『ああ、ゴメンね?思念体が壊れちゃったんだよね?』

『ううん、私は私。こうやって話してるのはライフストリームのお陰』

『それで、話なんだけど…あなたの魂、ライフストリームの中に廻ることができないんだって』

『ダメ!せっかくジェノバの呪いから解放されたんだよ?次こそは幸せになってほしい』

『…もう、何でそんなこと言うかな?よぉし、私怒った!やらないんならやらせるだけだよ』

『ふふーん、方法はあるんだよ?ライフストリームから少し離れてもらって、違う世界でもう一回人生をやり直してもらうよ』

『そ、【大いなる福音】。これであなたの壊れた魂を復元する』

『そして、ライフストリームは異物であるあなたの魂を弾きだそうとする』

『後は簡単だよ、違う世界に飛ばすだけ』

『えへへ、だってザックスもいるし。幸せになろうとしないあなたへの当て付け』

『悔しかったら…次の人生で幸せになってよ。じゃないと…わたし憑いていっちゃうよ?』

『あはは、ウソウソ。−−−それじゃあそろそろ、だね』

『はいはい、文句なら天寿を全うした時に聞いてあげるから。−−−いくよ』










『【大いなる福音】』










『あなたに幸せがありますように…我が〈子孫〉、我が子セフィロス−−−』









チ…チチチ……

小鳥のさえずりが聞こえる。それはかの場所では耳に入ることも無かった穏やかな気配。

(…ここは……)

ゆっくり目を開いていき、胸いっぱいに空気を吸い込む。

(…穏やかだ…こんな気持ちはいつ以来のことか)

四肢に力を入れてみる。どこにも異常は無さそうだ。

(どういうことだ…?あの時確かに、私はジェノバにすべてを預けたはず)

右手に伝わる感触。見て確認するまでもない。
愛刀の正宗だ。

(あの娘…私を恨んでいたのでは無かったのか)
エアリスの命を奪ったのは自分だ。しかもクラウドに暗示をかけ、仲間に殺させるような真似をもしたのだ。

(………)

開けていた目を、再び閉じる。そして自嘲する。
あの時、確かに自分は『悪』そのものだったのだ。簡単に変われるとは思えない。
だが、セフィロスの中には、エアリスとの間に交わした、会話が渦巻いていた。

(さて…ここはどこなのか、それから確認してみるか。あの一族の末裔も、それなら納得するだろう)

最大の譲歩だ、と考え、立ち上がる。

(……?)

何故か、目線が低い。そして心持ちか、正宗も重く感じられた。
自分の身を確認してみる。
短い足、手。
自慢の長い銀髪はそのままだが、地についている。
正宗も、成人の時にでさえ周りから長いと言われていたのだ、今の状態は物干し竿を持つ子供のような感じだ。


「くっ…くっくっくっ……」

やってくれる。
本当に人生をやり直すことになるとは。


ここまで無駄にお節介をしてくるエアリスに、僅かばかりの殺意と、そしてかつての自分が持ちえなかった、感謝の気持ちを抱きつつ、セフィロスはその場を後にした。





(あとがき)初投稿です!携帯電話での投稿ですので短いですが、よろしくお願いします。

覚えているのを引き出しながら書いてますので世界観が違うかもしれません。厳しい意見お待ちしています。



[25486] 開けた世界
Name: ゲイル◆5489c98e ID:ecbf4609
Date: 2011/01/22 23:17
緩やかな坂になっている木立の中を、ゆっくりと歩くセフィロス。

正宗は既にその手中に無い。虚空へ仕舞い、荷物にならないように。そしていつでも使用できるように。


「…それにしても、ここはどこなんだ」


セフィロスがそう零すのも無理はない。先程からかなりの時間を歩いているのだが、この緩やかな地形は終わる所を知らない。

下っているのは確かなので、このまま歩いていけば変化があるだろうと思っていたのだが、さすがに飽きてきた。


「……っ!」
シュバッ


足に力を篭め、全力で飛び上がる。木と木の間を抜け、セフィロスは空中へと躍り出る


「………」


まだ高度をあげる中、その碧眼で周りを眺める。
この森はまだかなり先まで続いていた。が、すこし行ったところから煙が上がっている。
火事というわけでは無さそうだ。人が住んでいるのだろうと、あたりをつける。


スタッ


程なくして地面に降り立ち、これからの行動を考える。

まずはどこに行くにしても、情報は必要だ。まずは人がいそうな、先程の煙の場所に行くことにしよう、と考えを纏める。


色々と不安なことはあるが何より、自分の今の姿は十歳くらいの子供なのだ。
そこの住民が受け付けてくれるがどうか。


だが、と意識を別に向ける。


ドドドド……


僅かばかりの地響きと共に、走りよってくるイノシシのような生き物(モンスター?)。
セフィロスに向けて、一直線に突撃してくる。


(食糧には困らなそうだ)


正宗を現出させ、構える。


数瞬後、短い悲鳴と共に、鮮血が迸った。










黙々と、イノシシ(?)の肉を貪るセフィロス。傍から見れば、それは異様な光景だろう。木を組み合わせて作られた炙り場に吊り下げられた巨体の前に、小さい子供がいるだけなのだ。とても仕留めたのがこの子供だとは、誰も思わないだろう。


「………」


そんなこととは裏腹に、久しぶりの食事にセフィロスは夢中になっていた。神羅での食事は味気ないものばかり、美味しかった、と思えたのは、ニブルヘイムでティファの家に泊まった時に出された食事の時くらいだった。それからどれくらいの時間が経っていることか。


が、そこに。


「※※※※。※※※※※?」


今のセフィロスよりは少し年上な感じの、旅の格好をした少女が現れ話し始めたのだ。その手には、ブーメランのような、刃がついた武器を持っている。


「……?」


動かしていた口を止め、少女の方に視線を向けるが、すぐに戻して食べ始める。

少女の方は少しばかり困った顔をしたが、すぐに何かを思いついたように表情を輝かせて、腰に付けていたポーチをかき回し、少女が額にはめているのと同じようなアクセサリーを取り出した。
そして、セフィロスに自分の額を指差して装着するように促す。


「…?これを、つければ良いのか?」


さすがにセフィロスも食事中に隣で騒がれては落ち着けず、やむなく少女が言う通りに装備する。

「※※※…?※かる?分かるかなー!?」

「…ああ、分かるから落ち着け」


額のアイテムのお蔭か、目の前の少女との会話が分かるようになってきた。馴染むまでに僅かばかりの時間はかかったが。
言葉が分かってくると、今度はその姦しさに表情を歪める。
一方、そんなセフィロスに気づくことなく喋りかける少女。


「ねえねえ、キミがこのコやっつけちゃったの?どうやって?すごいんだねぇ!実は私も狙ってて、このハーギル投げつけてたんだけどちっとも当たらなくてさあ…このまま村に帰ったんじゃあシドル爺に怒られちゃうよ…あ、キミの名前は何?私の名前、ユーフィーって言うんだ!ね、キミの名前教えてよー!」


よくもここまで口が動くものだ。


セフィロスがそう思うのも無理は無かった。見ているだけの趣味は無い。が、このまま放置すれば、ずっとつきまといそうだったので、嫌々ながら口を開く。


「…このアイテムは何だ?それとここはどこだ?」

「まさかのスルー?!」

年下の少年に流され、涙目になるユーフィーだがぐっと堪え、説明を始める。


「キミにあげたのはこの世界に普及している翻訳アイテム、『ゼンツ』だよ。キミがこれをしていないだけで神隠しによる漂流者ってことで保護されるんだ。そして色々お世話してあげたりするんだけど」


次第に熱が籠もり始め、人差し指を立て、右手を腰に当てて説明を続ける。


「こうやって漂流者が現れるのは十年に一度あるかどうか、なんだって。この世界の人は漂流者と会ったなら他の人に取られないように、がっちりガードするの。漂流者と結ばれた人は何かを大成する運命を手にできるって言い伝えがあるからね。私の村の村長のシドル爺も、漂流してたアイラ婆ちゃんをしっかりガードして最後には結ばれ、その後に村を興して発展させた。だから私がこうやってキミと出逢えたってことは、運命ってことだよね?!ね、キミもそう思うでしょ?」

「…もう一つの答えを言ってないぞ」

「もう、焦っても仕方ないよ?それにキミの名前教えてもらってないしー…」


一転、ジト目で見ながら低い声を出すユーフィー。


「…セフィロス」

「え?」


驚きに目を見開く。
これまでの少ない会話の中で、ユーフィーはセフィロスの人となりを見定めていたのだ。
下した判断は、他人に容易に心を開きそうにない、何か心に傷を負った少年。
正直、名前を聞くまでかなりの時間を要するだろうと考えていた。


「二度は言わん」


そんなユーフィーの心情を察したのか、再び、肉に意識を向けようとするセフィロス。


「わー、ゴメンってば、怒らないで?ちゃんと教えるからさー?」


ユーフィーはここで言葉を切り、コホンと咳払いをして注意を引きつけ、満面の笑みを浮かべて言い放った。


「ようこそ、神の棲みし古都、『クニジリ』へ!」










(あとがき)書き直してみましたが、如何でしょうか?説明部分の前半を書いてみました。


このストーリーの骨子は出来上がりつつありますが、上手く文章にできるかどうかが不安です。


感想をくださった皆様、本当にありがとうございました。真摯に聞いて、己の文章能力を上げていこうと思いますので、これからもよろしくお願いします。


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