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[22706] 【ネタ】長谷川千雨に詰め込んでみた(ネギま いろいろクロス)
Name: 朔◆44c635b7 ID:09cbcacc
Date: 2010/10/24 15:43

 長谷川千雨は小学校からの帰り道を一人で歩いていた。

 彼女はいつも一人で過ごしていた。多少は人と話す事はあっても浅い付き合いしかしないようになっていた。

 それは千雨が歳を重ねるごとに異常と感じるようになったことに原因がある。

 マホラには異常なことが多かった。進み過ぎた科学。時折見る怪奇現象。そして夜になれば破壊音が聞こえ、怪光線が夜の空をよぎる。

 千雨はそれを自分の両親に言ったが、信じてはもらえなかった。同級生に話してもウソツキと言われ、やがて仲の良かった友達も離れていった。

 そして千雨は一人で過ごすようになった。

 

 その日千雨は雨の中、傘をさし家に向かっていた。
 
 マホラの治安は良く、広域指導員なる役職も存在していたので小学生でも一人で帰る者は少なくなかった。

 そしてこれが今後の千雨の人生を大きく変えるものにあるのだった。


 
 道路には車が行き来していて、水が跳ねる。

 千雨は空から降ってくる雫の隙間に子猫が道路に飛び出すのを見つけてしまった。

 マズイ!

 そう思った瞬間に千雨は道路に飛び出す。

 そして唸るような轟音、甲高いクラクション、そしてグシャリという妙に生々しい音を聞いて千雨の意識は遠くなった。

 意識を失う直前、千雨には転生トラックという文字が見えた気がした。






 

 千雨が目を覚ますと真っ白い空間にいた。

 見渡す限り白。というか何処が果てなのか。周り中が白いため距離を測ることができない。

 しかしとてつもなく広い空間という事は感じられた。

 
 なんだ?ここ・・・。天国か?・・・・・・はは。笑えねぇ。

 千雨は意識を失う前の事を覚えていたので、自分は死んだものと考えた。

 まぁトラック?と思わしきものにはねられたら生きているとは考えにくい。

 小学生ながら千雨は物事を考える事の精神を持っている。

 ”常識”で考えるならば自分は死んだもの思った。まぁマホラでどこまで常識が通じるのかは謎だが。

 


「おいすー。小娘ちゃん。元気ー?」


 びくっ!と千雨は反応し後ろを見る。この空間に自分しかいないものと思い込んでいたらいつの間にか後ろに人がいた。

 そして千雨は振り返って思った。

 こいつ・・・・・・・・・人か?

 
 
 振り返るとそこには羽を生やした幼女がいた。歳は千雨より少し幼いほど。

 しかしその年頃の子どもと比べると理性がしっかりしているように感じる。


「はいー。では人間が定めた決まりごとにより、転生・・・・てんせい・・・・。・・・・あれ?」


 千雨はその言葉を聞いてやっぱりあたしは死んだんだと思った。

 しかしその幼女の言葉は千雨の考えとは違っていた。


「あるぇー?小娘ちゃんまだ死んでないですね。まさか転生トラックにはねられて死なない人間がいるなんて驚きですぅ」

 
 幼女は目をまんまるにして言った。


「しかし困りましたねー。転生トラックにはねられた人間には何かの能力と主人公補正をつける決まりがあるんですが、普通転生した場合ですからねー」


 そんなもん普通も何もないと千雨は思った。というか転生トラックってなんだよ転生トラックって。


「しょうがないのでとりあえず能力と主人公補正だけ付けときますねー。よかったですね。これでこの世界の主人公は貴方になりましたよー」


 な、なんだそれっ!?


「なんだそりゃ!?あたしはそんなもんいらねぇ!普通に暮らしたいんだ!周りはおかしい事だらけだし、そんなもんまっぴらだ!」

「そう言われましてもー、世界のシステムですのでー。木からリンゴが落ちるというシステムがあるように転生トラックシステムも世界の規則ですのでー」

「ちょ、だから何なんだよ!?」

「ではでは、もう手続きは完了致しましたので起きてくださいねー」


 幼女が目にVサインをあて叫んだ。

「幼女すぱーく!」



 そして怪光線を浴びた千雨の意識はまたもや落ちていった。







「だあああああああああああああああああ!!」


 千雨が叫び声を上げると、そこは病室だった。

 その後、千雨の声を聞いた看護婦が先生を呼び、大騒ぎになった。

 なんと千雨は1週間こん睡状態にあったというのだ。

 両親も千雨が起きたのは夜中だというのに病院に駆けつけ、千雨に抱きつき大泣きした。

 千雨はそれで、両親に愛されていたことを感じた。

 最近、千雨は両親とあまり会話していなかったのだ。

 千雨は少し嬉しくなり、あれは夢だったのか・・・。と思った。


 しかし転生トラックは夢で終わるような存在ではなかったのである。













 5年後、千雨は中学に進学していた。その間にいろいろなことがあった。

 そうあの夢が現実のものとなったのである。

 千雨は溜息を吐いた。

 力と付き合っていく覚悟はもうすでに持っている。

 むやみに力を振りかざさずに済んだのは千雨の人格、そして魔法使いとかいう長い赤い髪を持った先生のおかげだった。

 なんでも先生はこの世界の人間ではなかったらしく、ある日、じゃあねぇとか言いつつ空間の裂け目に入っていったきり会っていない。

 そして最近では何故かクラスメートにやたらと因縁をつけられ、今目の前にはどう考えても同い年とは思えない金髪幼女のクラスメートが宙に浮かんでいた。

 まぁよくあることである。

 以前はこんな光景を見ればぎゃーぎゃー騒いだころもあったが、今では慣れ切ってしまった。



「ククク、この闇の福音、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルに喧嘩を売るとはな」

「おまけに厨二病かよ・・・・」


 千雨はやたらと厨二病患者に絡まれる。そしてなぜかそう言う輩は異能を使うのだ。

 大方、力を使える事に有頂天になっているんだろうと千雨はあたりを付けていた。

 まぁ、私も厨二病の塊か、と自嘲する。

 千雨は自分の能力をいろいろ試したとき、どこの主人公だよ、と突っ込みまっくたものである。




 あたりは暗く、人気がない。

 おそらく目の前の幼女が結界とやらでもはっているのだろう。

 なぜいつも絡まれるのかは知らないが、だまってやられるつもりはない。

 千雨は意識を入れ替え、能力を解放した。


「な!?なんだ、そのバカみたいな魔力は!?」

「知るか」


 千雨が魔力を背中に集中させ、あたりにも魔力が満ちる。

 そして千雨の背中に物質化した光り輝く、羽が現れた。

 周囲にも次々と不思議な形をした板が現れる。

 ガノタと呼ばれる人々ならばそれは一目でわかる形をしていた。

 ダブルエックスとフィンファンネルだと・・・・・!?

 その人々ならば口をそろえてそう言っただろう。


 
「何のこけおどしかは知らんが、満月の夜に私に喧嘩を売ったことを後悔するがいい!」


 エヴァンジェリンはそう言って魔力を集中し始める。


「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック 氷の精霊十七頭 集い来りて敵を切り裂け 魔法の射手連弾 氷の十七矢!」


 エヴァンジェリンは空を移動しつつ牽制の魔法の矢を放つ。これで敵の反応が遅れた後、中級魔法で仕留める。

 そう言う算段だった。

 しかし千雨には通じない。


 

「なん・・・だと・・・?」


 千雨は一切、避けるというそぶりも見せることはなかった。

 それどころか集中し、何かをしようとしていることが解った。

 そして魔法の矢は千雨の周りのフィールドに苦もなく無効化される。


「やっぱりディストーションフィールドはすげぇな」


 千雨が知る限り、魔法を放ってくる場合、このフィールドを破れたものはいなかった。そしてディストーションフィールドの内側にはIフィールドが存在し、千雨は物理的攻撃以外でダメージを受けたことはほとんどなかった。




 今夜は満月だった。明かりもないはずなのにうっすらとあたりは月明かりで照らされている。

 エヴァンジェリンの力が最も増す日でもあった。

 しかしそれは千雨にもいえることだった。







「月は出ているか?」


 


 そう言った千雨を雲から出てきた満月の光が照らした。

 千雨の言葉にこたえるかのように月から一筋の光が千雨に突きささる。

 しかしそれは千雨を害するものではなく、むしろ力を与える。

 エヴァンジェリンは500年も生きてきたが、こんな現象を見るのは初めてだった。

 月が人間に応えている!?

 なぜか背中にぞくりと嫌なものがよぎる。吸血鬼の真祖であるはずの自分の生命がアラートを鳴らしているかのようだった。

 千雨の背中の物質化した翼が光を帯びていく。

 まるでエネルギーを溜めているかのように、光は広がっていく。


 千雨の周囲の奇妙な放熱版も光を帯びていく。

 その数は10。千雨の両肩から方針のようなものがこちらを向いていた。

 あれは拙いモノだ。

 エヴァンジェリンはありったけの魔力とありったけの触媒で、普段は封印されていて打つことのできない闇の息吹を放った。


 「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック 来たれ氷精 闇の精 闇を従え 吹雪け 常夜の氷雪 ”闇の吹雪”!」


 満月の夜という事も手伝って、全盛期にはとても及ばないものの、普通の魔法使いには打てない一撃だった。

 しかしその一撃が届く前に千雨の一撃は完成している。

 いや、12門の砲身から打ち出されるそれはもはや一撃とは言えないかも知れない。




 千雨の背中の翼に光が満ちる。

 周囲の放熱版もそれにあわせ、光が満ちた。

 千雨の周りの空間は震えているかのように異様な雰囲気が満ちている。

 重く、聞くものすべてに恐怖を与えるかのような音。

 


 ゆれた・・・。

 12の方針から繰り出される攻撃が、何をもたらすのかが解っているかのように。

 大地も大気も、自然界を構成する精霊が恐怖に震撼する。

 今から起きる現象に、自然界全てがゆれた!






「いけぇ!!サテライトキャノン!!」


 千雨が持つ砲身から極限まで収束され、すべてを焼き払うかのような極大の光が放たれた!

 そしてそれは一つだけではなく12もの光が束ねられ、空が昼間の様に明るくなる。

 光はエヴァンジェリンの闇の吹雪を吹き飛ばし、天へ登っていった。

 雲は蒸発し、大気が焼かれ、まるでぽっかりと空に穴が開いたかのようだった。


 

 エヴァンジェリンに直撃を食らわせるつもりなど千雨にはなかったのでエヴァンジェリンを回収しに行った。

 余波だけでも大変なことになりそうだが、千雨に力の使い方、力と付き合っていく方法を教えたのは赤い髪の某魔法使いなので、千雨は自分の事を常識人だと思っていたが、そこら辺は狂いまくっている。

 むしろその魔法使いに教えてもらったこと自体間違っている気がするが、千雨は魔法使いの行いを真似しているだけなので、不思議には思わない。


 エヴァンジェリンは地面に落ちていた。文字通り落ちていた。

 ところどころ焦げていてプスプスと嫌な音をたてているが気にしない。うなされていようが気にしない。

 


「はぁ、これでしばらくはちょっかい掛けてこねぇだろ」
 

 千雨は疲れたように溜息をついた。










 END・・・・・・・続かない。






 千雨にサテライトキャノンを打たせたくて書いた。スーパー千雨ものは大好き。

 もはや千雨じゃねぇという事も分かってる。

 反省はしている。後悔はしていない。

 Q.連載の方は?

 A.もうちょっとだけ、もうちょっとだけ。


 というか小説でキャラに喋らせるのって難しいですね。

 普通は独り言なんて言わないだろうし。

 



[22706] 長谷川千雨にさらに詰め込んでみた
Name: 朔◆44c635b7 ID:09cbcacc
Date: 2010/10/24 15:44



 千雨が病院で意識を取り戻してから2日が経った。

 そして早くも千雨の精神は限界に達しようとしていた。

 なぜならば頭の中にピーピーとアラートが鳴り響いていたからである。

 始めはこのアラートは何なのだ、看護婦に訪ねると微妙な顔をされた後に医師を呼ばれた。

 どうやらアラートが聞こえていたのはじぶんだけだったらしく、事故の後遺症だと思われた。

 まぁ、その時は千雨もあれだけの事故だったのだからと納得した。

 しかしそのアラートはいつまでたっても鳴りやまなかった。

 寝ることもできず、千雨は泣き叫びたかったが、小学生ながら外聞を気にして素直に泣けなかった。



 そして目を覚まして2日目の昼に病院を抜け出した。

 パジャマのままだったが、気にせず病院の裏にある丘へと駆け上がる。

 丘の上に着くと千雨は力尽きたように仰向けに寝転がった。

 1週間近く寝たきりになっていたので、急に運動するとすぐに胸が苦しくなった。

 

 空は青く、雲は白かった。丘は緑に覆われていて非常に心が落ち着く風景だった。

 頭の中に響くアラートの音が聞こえなければの話だったが。

 しばらく乱れた息を整えるために仰向けに寝転がっていると、頭上から声をかけられた。

 

「ちょっと、そんなところで寝てると危ないわよ?」



 顔をあるとそこには赤く長い髪を持った綺麗な女がいた。

 白いTシャツにジーンズというシンプルな格好にトランクを持っている。

 こんな恰好をしてる奴はアニメかゲームの中にしかいないだろ、というつっこみを千雨はしつつ、起きあがった。


「何で危ないんですか?」


 単純に疑問に思ったので尋ねてみる。


「決まってるでしょ?私が蹴飛ばすからよ」



 どうやら見た目だけじゃなく、中身も変人らしい。

 千雨はずれた眼鏡を直すと、さっさと立ち去ることに決めた。


「そうですか、ご忠告ありがとうございました。じゃあ病室にもどりますのdッ!?」

「ちょっと待ちなさい」


「な、なにしやがるっ!?」



 千雨は変な女の人に襟をつかまれた。抗議の声を上げるも、まるでその女は聞こえていないようにふるまっていた。

 素直に逃がしてはもらえないらしい。というか捕まえられる理由に思い当たりがないのだが、こんなゲームの登場人物の様な奴にそんなものを期待することが間違いかもしれないと千雨は思ったので大人しく捕まった。

 と思いつつも、隙あらば逃げ出そうと考えていたが。


 
「ねぇ、君最近変なことなかった?」

「はぁ?」


 
 変なことも何もいろんなことがあり過ぎて、頭がおかしくなり掛けていたところである。

 そして千雨はこれからもっと奇妙な出来事に身を投じていくことになるのであった。

















 千雨はエヴァンジェリンをレアに焼き上げた後、同類と思われる桜咲刹那の女子寮の部屋の前に置いてきた。

 刹那も以前に千雨に訳の分からないことを言った後に切りかかってきた変人である。

 訳が分からなかったが、とりあえずファンネルで撹乱し、その間にサテライトキャノンをチャージ、そして発射と(ry

 その後、数日したら回復していたので、何かしらの回復手段があるに違いない。

 同類の世話ぐらいはするだろうと思ったのだ。


 それにしてもと千雨は考える。

 桜咲の言ってた神鳴流ってまさかカミナリから来てんのか?

 読み方変えればカミナリだしな。

 必殺技も電気っぽかったし。

 ・・・・・・まぁ、深くは関わらないようにするしかねぇな。





 千雨はやつら異能を使ってくる連中とますます距離を置く事にした。












「エ、エヴァンジェリンさん!?しっかりしてください!龍宮ー!救急車ー!」

 










 そんなこんなで、千雨は自らの部屋に戻った。

 本来ならば二人部屋のこの部屋も、ザジ・レニーデイという不思議な少女が自らのサーカスで寝泊まりしているという何とも仕事熱心な事情で千雨の一人部屋と化していた。

 そして千雨はいつもの如く、目を閉じ意識を集中した。

 すると千雨の目の前には緑色の半透明なパネルが出現する。

 これは宙に浮いている。もっとも実体がないので空間に立体映像が投影されているだけである。

 そしてこれは千雨の実験によってわかったことなのだが、千雨以外の人間にはこのパネルを見ることができないらしい。

 
 千雨はパネルをタッチして操作する。

 今日の戦闘で得たポイントを確認するためである。

 千雨は戦闘によって経験値と資金という物を得ることができる。

 経験という意味ではなく、ポイントとして得ることができるようになるのだ。


 つまりポイントを使い、新たな技能、装備を得ることができる。

 千雨が使用しているフィンファンネル、サテライトキャノンはこれによって獲得した装備である。

 そして今千雨の前のパネルにはいろいろな項目が表示されていた。








 名称:汎用長谷川千雨型決戦兵器

 撃墜数:546
 経験値:1098550 
 資金:346020
 使用可能ポイント:1280
 
 武装
 フィンファンネル×10 装備中
 ツインサテライトキャノン 装備中
 サテライトキャノン
 ビームライフル×2    
 ビームサーベル×2 装備中     
 メガビームサーベル
 バスターライフル
 ツインバスターライフル
 ビームマシンガン
 V.S.B.R(ヴァリアブルスピードビームライフル)
 マルチプルランチャー付きビームライフル
 スプレービームポッド 
 ヒートホーク
 頭部バルカン砲×2
 シャイニングフィンガー
 ゴッドフィンガー
 Gビット×10
 ディストーションフィールド発生装置 装備中
 Iフィールドジェネレーター 装備中
 メガビームシールド
 ミノフスキードライブ×2
 アポジモーター×48 

 特殊装備
 マイクロウェーブ発生装置
 ミーティア
 デンドロビウム
 特殊装甲ブラックサレナ

 装甲
 ガンダリウム合金
 ヤタノカガミ

 動力
 ミフスキー・イヨネスコ炉
 マイクロウェーブ受信


 パイロット技能
 ニュータイプLev.20
 SEED
 コーディネーター
 
 
 武装追加 NEW!
 装甲強化 NEW!
 動力強化 NEW!
 パイロット技能追加 NEW!












「げっ!?なんでこんなに資金とポイントたまってんだよ」


 千雨はたった一回の、しかもあれほどの戦闘で通常の10倍近いポイントと資金がたまっていることの驚愕した。

 最近、武装や動力が充実していたため、あまり資金を使う事はなかったのだが、それでも大量と思わせるほどの量だった。

 もしかするとエヴァンジェリンは名の在る奴だったのだろうか。

 闇の福音とか言ってたけど自称じゃなかったのかよ、と千雨は呟く。

 

 千雨はあのトラックに跳ねられてから戦いに勝利すると資金とポイントを得るようになった。あの耳障りなアラームは得た資金を確認しない限り鳴り続けるというはた迷惑なものである。

 そしてそれによって武装などを得ることができるようになったのだが、いつの間にか名称が長谷川千雨から汎用長谷川千雨型決戦兵器に変わっていた。

 調子に乗り過ぎたせいだと反省した。



 
 とにかく資金とポイントを得るようになったのだが、それは敵が強く、そして数が多いほど多くなっていくのだ。

 そして一回の戦闘でこれほどの量を得たのは、あのデスメガネこと高畑が何人もの異能者とともに千雨い襲いかかってきた時以来である。

 もちろん千雨はサテライトキャノ(ry


 

 武装が充実してきたとき千雨は感慨深くなった。

 ヒートホークと頭部バルカンだけでがんばっていたころが懐かしい。

 嫌な思い出しかないが。


 今日の分のポイントを確認すると千雨は眠りにつこうとおもった。

 資金は得たが今特別に欲しい武装はない。

 次元連結システムや月光蝶システムは資金が8ケタほど足りない。足りていても恐ろしくて使えないと思うが。

 動力も今の動力で精いっぱいである。千雨はまぁエネルギー足りてるし、別にかまわねぇかと考えているので、この先変更する可能性は薄いだろう。

 パイロット技能でコーディネーターを得た後は授業を集中して聞いているだけで分からないことは無くなった。故に予習することもない。




「・・・・・寝るか」



 千雨はやることが無くなったので寝ることにした。














「学園長!エヴァンジェリンがやられたようです!」

「なんと!?彼女までやられてしもうたか」


 
 マホラ女子中等部にマホラ学園の学園長室はあった。

 そして今その学園長質の中には何人もの魔法先生と呼ばれる者たちが騒いでいる。

 
 マホラ学園は学園都市という表の顔と関東魔法協会という裏の顔も持ち合わせていた。

 ここには様々な事情で通っている魔法生徒もいれば、一般の生徒もいる。

 そんな裏の顔と表の顔のバランスを護るためにひび彼ら魔法先生は奮闘していた。

 そんな彼らが現在危険視している生徒が2人ほどいる。

 奇しくも同じ学年であり、同じクラスである。

 その二人は超鈴音という何とも怪しい日本語を話す中国人(もしくは中国系の血が入った人種)と長谷川千雨である。

 まぁクラスは学園側が意図的に特殊な生徒を集めているので偶然という訳ではない。

 超鈴音の方は比較的おとなしい行動をしていて、警戒するだけにとどめているが、長谷川千雨は別格である。

 というか長谷川千雨と比べると誰でもおとなしいという事になるが、その事はいったん置いておく。

  
 長谷川千雨はあまりにもおおっぴら過ぎるので、学園は一度コンタクトを測り、長谷川千雨の背後の組織について聞きだそうとした。

 しかし長谷川千雨は組織など知らないと言い張り、応戦する構えを見せた。

 そこでいったん無力化した後、情報を聞き出し、記憶を操作しようと考えた担当の魔法先生は逆に無力化された。

 その後、戦力を整え、本国でも名高いタカミチ・T・高畑を中心に捕縛を試みるもまたもや逆に撃破。

 長谷川千雨は手加減はしいているようで死者は今のところ出ていない。

 接触は魔法先生、生徒に厳禁としてあったのだが、今回はまともに連絡を取っていなかったエヴァンジェリンがちょっかいをかけ撃破された。



「彼女はいま、学園内の病院にて治療中です。今夜は満月という事もあって回復は早いようです」

「うむ、大事にならなくてよかったの。それにしても彼女までやられるとはのぅ・・・・・、長谷川千雨はどんな組織と繋がりがあるんじゃ」

「案外、個人的な戦力なんじゃないですかね?」


 高畑は冗談半分で、笑うように言った。

 
「それは、ありえんじゃろ。あんな力を個人でもっておるはずがないわい」

 
 戦いの度に千雨の武装は目撃されており、学園側は千雨の組織が千雨に与えたものとして考えていた。


「ですが、関西呪術協会にもあのようなものは存在しません。いったいどこの組織なのか・・・・・」


 肌が浅黒い男、ガンドルフィーニがうめくようにいった。千雨の過剰戦力ともいえる武装を用意できる組織など、学園長たちには想像もつかなかったのである。

 可能性があるとすれば超鈴音なのだが。


「超鈴音でもないようですし、可能性が残っている組織はもうわれわれが知るところでは存在しないですね」


 高畑は超鈴音にそれとなく訪ねたことがある。

 長谷川千雨の武装について聞いてみたのだが、答えは―――


「先生はSF小説の読み過ぎネ」


 絡繰茶々丸を造った君には言われたくないと高畑は思った。
 
 もう少し詳しく聞くとファンネルみたいなものは実現可能らしいが、ビーム兵器は個人で、しかも人間サイズで運用できるようなものは不可能だという答えだった。

 あのどでかいキャノンについては言うまでもない。

 レーザーなら可能らしいが、ビームというのは粒子を加速させて発射するものと粒子をプラズマ化させるものと2種類あるのだが、小型化するのは不可能で、茶々丸に乗せてあるものもレーザーらしい(というか茶々丸にレーザー砲を搭載していることを高畑はその時知った)。 

 
 そう言う訳で、長谷川千雨の所属する組織の事は―――


「まったく謎ですね」


 高畑は疲れたように呟いた。



「まったく、もうすぐ修学旅行じゃというのに問題が山積みじゃわい」


 学園長も呟くように言ったのだが、その言葉に学園長室にいる魔法先生全員から即座にツッコミを受けた。


「あんたが言うな!!」


 ネギ・スプリングフィールドに試練とかいろいろ厄介なことをしでかしていたり、遊んでみたりと結局は半分くらいの厄介事は学園長、魔法界本国のせいだったりする。








 長谷川千雨が京都にてリアルガンダム無双をし鬼神を倒すのはもう少し後のお話である。










 THE END・・・・・・続かないと思う。




 ご都合主義という力によって千雨が食事をするとノドのあたりで食べ物はヘリウム3とトリチウムに変わります。

 なんていったって汎用長谷川千雨型決戦兵器ですから。ええ、納得してください。

 
 そしてガンダムに少し詳しい方なら分かるかと思いますが、ちうはミノフスキードライブも搭載できるのであの光の翼も再現可能です。

 Q.連載するの?

 A.需要があるなら・・・・。けど今やってる連載優先。

 
 超宇宙シンデレラの時といい、ゲテモノ好きな人が多いと思いました。そして超宇宙シンデレラを待っていて下さる方々、本当に申し訳ないです。もう少しで上げます。


 では次回のお話で。ばいにー。
  

   



[22706] 劇場版 長谷川千雨に詰め込んでみた 予告
Name: 朔◆44c635b7 ID:09cbcacc
Date: 2010/10/24 15:47

 千雨は修学旅行で能力の大半を失ってしまった。いつ狙われるのかとおびえて過ごす日々を送っていた千雨。

 そして千雨を待っていたのは自らの謎。

 どうしてこんな体を持っているのか。
 自らの出生の秘密を知った千雨は雨の中、目的もなく歩く。

 雨の中とらわれるクラスメートたち。

 立ちふさがる異形の悪魔。

 そして二人で立ち向かう担任と学ランの少年。

 倒されようと、何度も地にたたきつけられても起き上がる少年たち。

 何度倒れようと何度も何度も少年たちは悪魔へと向かっていった。

 ついに協力によって悪魔を倒す少年たち。

 

 そこに現れる新たな異形。

 悪魔との共通点など何一つと無い不気味な物体。

 残り少ない力を振り絞り少年は人質になっていた少女たちと主にその異形を倒した。

 千雨はただただ震えていた。

 その場で千雨だけがその異形の名称を知っていたのである。


「そんな・・・・・・馬鹿な・・・・・」

 
 Beings of the
 Extra
 Terrestrial origin which is
 Adversary of human race

 人類に敵対的な地球外起源種。

 別の世界でBETAと呼ばれる種族だったのだ。

 人類よりも遥に多くの数が存在するその種族の恐ろしさを千雨だけが知っていた。

 狂い始める歴史。

 この世界に存在しない千雨だけの知識。

 BETAは千雨は空想上の存在だと修学旅行から帰ってくるまで思い込んでいた。

 しかしこの世界にそんな物語は存在していなかったのである。
 
 知るはずのない知識。そしてそれを当然のように思い込んでいた千雨。

 千雨は混乱し、部屋に引きこもった。

 何もかも投げ出したくなった千雨。

 周囲は千雨を心配するものの千雨は引きこもったままだった。

 







 
 そして超鈴音の暗躍。

 千雨への接触。

 
「私は100年後の未来から来た火星人ネ。そう・・・・地獄と化した100年後からきた」


 千雨に告げられる100年後の状況。追い込まれた人類。

 100年後、人類は十億人しか生き残ってはいなかった。

 100年の歴史。それは人類にとって地獄のような100年だった。

 超は今年のマホラ祭で何かが起こるはずだと告げた。

 人類がそのマホラ祭の日からBETAについて対策を始めたという。魔法界、旧世界、国にかかわらず世界が一丸となった奇跡が起きたのだと。

 人類規模で一丸となった奇跡はどんな事よりも尊い。100年後ではそう伝えられているらしい。

 しかし混乱の中、また魔法が秘匿されていた状況でマホラ祭で何が起こったのか、その情報は消失しているらしい。わかっているのはその日を境に世界にBETAという人類の敵が世界中に認知されたということだけ。

 
「100年前のマホラ学園の名簿にワタシの名前があたネ、だから私はこの時代へとやってきた。ワタシも奇跡を起こすのに必要なファクターかもしれないからネ」

「そんなの私に関係ないだろ・・・。確かにBETAを知ってるお前は未来人なんだろうな。でも私はBETAが怖い・・・・。あんな奴ら相手にしてられるかよ」

「・・・・・・100年後に記録は残ていないが、語られている人がいるネ」


 千雨は俯いたまま沈黙した。未来への希望が持てなかったからだ。


「どんなに絶望的な状況でもただ一人でも立ち向かていった人がいたと、そのマホラ祭の生き残りの人が語ていたネ。それは・・・・・・千雨サンネ」


 ハッと顔を上げる千雨。超は立ち上がりドアのほうを向いた。
 
 
「100年後に十億人も人類が生き残ているのもその人のおかげだと、ワタシたち100年後の人類は思ってるネ」


 超はそれだけ千雨に告げると部屋を出て行った。

 どうしていいか分からなくなってしまった千雨。

 過度な期待。今の自分に何ができるのかという怯え。

 何よりも蹂躙され、地獄のような未来が待っているという絶望感。

 千雨はベッドの上で震え続けることしかできなかった。

 ただ、心の奥に超の言葉が緑色の炎をともした。









 ついにマホラ祭の日が来てしまった。

 何度も逃げようと思った。何度も道の真ん中で逃げろと叫びたくなった。

 しかしそんなことをしても何にもならない。

 超も魔法界側にアプローチを試みているらしいが、結果は最悪らしい。

 こんな状況で自分に何ができるのか。

 本当に奇跡は起こるのか。

 中途半端に未来を知ってしまい余計に不安になった。

 


 そんな状況の中、超が動いた。

 格闘大会を超が主催し、超もその大会に参加するというのだ。

 超が動きを見せたことで学園側も動きを見せる。

 格闘大会に参戦する高畑・T・タカミチ。そしてネギとその仲間の少女たち。

 千雨は格闘大会に出場することはせずに超のことを見ることにした。

 何をするのか。これが学園側に対するアプローチなのか。

 そんなことを思いながら千雨は超の言葉を会場で聞いていた。

 そんな中、超から告げられる大会ルール。

 魔法を秘匿する魔法界からすれば、そのルール説明だけでも超をとらえる理由になるのだが、すぐさま超は姿を消した。

 そしてすぐさま行われる予選。

 超は予選の時のみ姿を現し、勝ち抜くとすぐに姿を消した。

 以前言っていたタイムマシーンで過去か未来に行ったのだろうと千雨は当たりをつける。

 順調に勝ち抜いていく裏の世界を知る者たち。
 
 超の思惑を危険視しながら、明日の本戦へと思いをはせる。

 千雨は静かに会場から姿を消した。

 





 ついに本戦が始まった。

 順当に勝ち抜いていく兵たち。明らかに常識を無視した戦いを繰り広げ、力を存分に発揮していく。

 これが超の狙いなのだろうか。

 しかしこれでは魔法界側に反感を持たせてしまうばかりだ。

 『奇跡』を起こすには逆効果なのではないだろうか。千雨はそう感じた。


 
 ついに超が登場する。

 超の一回戦の相手はクーフェイだった。

 拳法の使い手同士ということで盛り上がる会場。

 ボルテージはどんどん上がっていった。

 
「まさか一回戦がまさかクーとはネ」

「たしかにワタシも驚いたアル。だけど手加減は一切無用アル!」

「無論ネ!」


 構える両者。コールをする朝倉。

 ほぼ同時に飛び出した二人が舞台の中央でぶつかった。

 突き、払い、蹴りを激しく繰り出す二人。

 しかし、数合ほど撃ち合うと超のほうが押され始めた。

 化頸を使い受け流そうとする超だが、クーの重い一撃によろめく。


「どうしたアル!超はこんなものじゃないはずアル!」


 クーは感じていた。超の気の揺らめきを。

 超はもっと強いはず。そう感じたのだ。


「フフフ、別に手加減していたわけじゃないネ。しかし、ここからは本気ネ」


 そして超がとった構えは空手。

 動揺するクーフェイ。超が空手を使えるというのは知っていた。しかし、それは少しかじった程度だったはずだ。

 しかし今の超の気は揺らいでいない。

 それどころか今までみた超よりもはるかに洗練され、そして強かった。

 重い一撃。

 突きを受け流された後の中段突き。

 あばら骨が一撃で粉砕された。


「一回戦を突破したのはなんと!主催者!超鈴音!意表をつく空手で前年度覇者のクーフェイ選手を破りましたぁ!」


 朝倉が高々と超の勝利を叫んだ。そして会場が歓声で爆発した。


「悪いね、クー。ワタシは負けるわけにはいかないネ」

 
 進む格闘大会。

 少年は憧れる人を乗り越え、また成長した。

 フードに包まれた大戦の英雄は友人の息子の成長をみて微笑んでいた。




 
 
 千雨は超の試合を見て、超の拳の重さを見た。

 ただ単に力が強いわけではない。突きが鋭いわけでもない。

 歴史の重み、気持ちの重みを千雨は感じた。

 超の拳がクーのわき腹をとらえた時、千雨にはクーのわき腹が緑色の光をまとって爆発したように見えた。

 実際に爆発したわけではないが、千雨にはそう感じたのである。

 


 



 進む格闘大会。

 準決勝。クーネル・サンダース対超鈴音、桜咲刹那対ネギ・スプリングフィールド。

 刹那と闘うネギ。一回の戦いで大きく成長してゆくネギ。

 それを観客は驚きの目で。学園側は喜びの目で。そしてアスナと超は複雑な視線を向けていた。

 勝敗はネギの勝利で決した。

 そしてついにぶつかる超とクーネル・サンダース。

 いや、アルビレオ・イマ。

 超の戦いが始まった。





「フフフ、申し訳ありませんが負けるわけにはいきませんので」

「確かに、私が勝つのは難しいのかもしれないネ」


 超は微笑みながら言った。

 そして構えをとった。


「・・・・・だけど!私にも負けられないわけがあるネ!」


 空手の構え。

 気が漲り、超からの気迫が伝わってきた。


「たとえアナタが英雄と呼ばれようと」

 緑色の炎が全身から勢いよく放出する。

「アナタがどんなに強大な魔力を持っていようと」 

 緑色の炎が全身を覆う鎧のように濃密になる。

「私は負けるわけにはいかないっ!」

 空手には存在しない型を超がとる。

 震脚によって舞台全体がたわみ、超の足が板を打ち抜いた。

 
 


 アルビレオ・イマの重力魔法によって超は舞台に押しつけられている。

 それは魔法を知らないものならば、不自然でしかない光景だった。

 そして超の顔も痛みで歪んでいた。


「あなたの流派は見たことがないですね。空手とも八極拳とも違う。太極拳のようでもある。フフフ、あなたの人生を収集したくなりましたよ」


 超はその言葉で顔を上げた。

 痛みに耐えながら、何倍もの重力に逆らい立ち上がる。


「ふふ、見たことないのも当然ネ。これは人類がBETAと闘うために編み出した闘いかたネ。各地に伝わる武術を組み合わせ、気と魔力の力、相反する二つを螺旋のように合成したエネルギーを使う最強の拳法」

「ほう、それはすごいですね。ベータとは何かわかりませんが、素晴らしいの一言に尽きます。それでその流派の名前は何と言うのです?」

「覚えておくといいネ!心源流拳法。それがこの流派の名前ネ」



 超はそういうとまた全身から緑色の炎を放出し、収束する。

 心源流拳法においてそれは四大行の一つ。練と呼ばれるものだった。ただ


 超は緑色の淡い光を、心源流拳法では螺旋力と呼ばれるそれを爆発させるように身にまといながら構えをとった。


「私を誰だと思ってやがる!ワタシは赤き翼『アラルブラ』の最後の一人!リン・スプリングフィールドだッ!」






 ついに明らかになった超の正体。

 動揺するアルビレオ・イマ。

 黄金律の回転、人類が発見したとされる完全な割合。それを描くかのように超は突きをアルビレオに叩き込んだ!

 予想外のエネルギーにアルビレオは驚きダウンするが、この体は分身体。

 単純な衝撃だけなら何の影響もない・・・・・はずだった。


「ッ!?起き上がれないっ!?なぜっ!?」

「そんなもの簡単だ・・・・・気合いに決まってるね!」


 超は不敵な笑顔を浮かべていた。





 決勝はネギ対超、いやスプリングフィールド同士の戦いとなった。

 ネギは超の言葉を聞いて動揺していた。

 超の言葉。そして超に渡されていたタイムマシン、カシオペアがネギの心を動揺させていた。

 
「超さん、僕が勝ったら教えてください。超さんが未来から来た事とか、赤き翼”アラルブラ”のメンバーだとかいろんなことを」

「別に勝敗に関係なく教えてあげるヨ。私は未来から来た。未来の火星から・・・・・」


 超の言葉に驚愕のネギ。



「ネギ先生。因果律というものを知ているカナ?」

「・・・・・・・はい。結果には原因があるというものですが、それがどうかしたんですか?」

「時間移動というものはそれだけ危険が伴う。・・・・・・そう因果律を狂わしてしまうほどにネ」






「今ネギ先生が持っているカシオペアは私が1から作たモノ。しかし私が持てるカシオペアはご先祖から伝わっていたものを私が修理したもの」


 ネギは超の言葉で超が何を言いたいのかを気づいた。

「なんですって!?ということはつまり・・・・・・・」


「そう、つまり私がネギ先生に渡したカシオペアが将来私の手に渡り、それをもとに私はカシオペアを作る。いくら100年の月日をかけようとタイムマシンなんて目茶苦茶なものができるはずがナイ。カシオペアはもともとだれが作ったのだろうネ・・・・・・」

 
 超はそう言って笑った。まるで何かを恐れているかのようなひきつった笑い方だった。

 自らの計画の邪魔をしてくるであろうネギにカシオペアを渡したのはわけがある。

 ネギにカシオペアを手渡さないと未来の自分がカシオペアを作ることができないのである。


「運命がタイムマシンを生み出したと言てもイイ。私は歴史を導くためにやってきた。運命は私の味方ヨ」










 今まで怯えしかなかった千雨の心に炎がともる。

 それは心だけではなく実際に千雨の体に見えるようになって現れた。

 緑色の淡い光は千雨を覆った。それは炎のように揺らめいているが、千雨を傷つけるものではなかった。

 螺旋構造の遺伝子を持つ生物が発することができる螺旋力という力である。


 今までなぜ千雨が数々の武器を作ることができたのか、なぜフィクションであるはずの現象が再現されたのか。

 その答えがこのエネルギーだった。

 千雨には認識疎外の魔法などが効果がない。

 それは千雨が人間という枠組みでみて、少しだけ進化した存在であったからである。
 
 気合いによって強さが変わるエネルギーを扱うことができる螺旋族の心に影響を及ぼすことはあのアンチスパイラルと呼ばれるものたちしかできない。

 マホラの空は異形で埋め尽くされていた。地上にもBETAがうじゃうじゃと把握しきれないほどうごめいている。

 空にいるのはバジュラとどこかの世界で呼ばれた地球外生物、さまざまなフィクションで人類と敵対していた生物たち。そして千雨は宇宙のはるか地球から離れた場所から光速に迫る速度で近づいてくる強大なエネルギーを感じていた。

 自分の答えは出た。

 しかし圧倒的に戦力が足りなかった。

 一人では難しい。

 マホラ全体が絶望していた。

 人々の目から希望が消えようとしていた。


 
 

 しかしそんな中で千雨と同じようにあきらめていない少女が一人いた。

「諦めてたまるものかッ!全身が無くなろうとッ!最後の最後まで!」

 未来からきた人類を救うために来た少女。彼女の戦いをみて千雨は螺旋力を自覚、そして螺旋の戦士として目覚めた。

 そうだ、諦めてたまるか!

 千雨は拳を堅く堅く握りしめた。










 その時、雨雲も存在しないのに突然、千本もの稲妻が地上のBETAを蹂躙した。

 マホラの上空には一人の赤毛の男が杖に立ち、空を飛んでいた。
 
 魔法使いのローブをなびかせ、その青年は不敵に笑っていた。


「・・・・よく言ったぜ、そこのガキ。そう!俺たち赤き翼(アラルブラ)は何があってもあきらめない!」


 



「馬鹿な!?」

 エヴァンジェリンが驚愕していた。そうその不敵な笑顔を浮かべる男は死んだとされていた彼女の思い人なのである。

 彼女だけでなく魔法関係者は皆呆然としていた。

 
「お・・・とう・・・さん?」

 ネギもボロボロになりながら目を見開いていた。目からはボロボロと涙があふれ出していた。


「俺を誰だと思ってやがるッ!俺はサウザンドマスター!千の呪文の男だっ!」


 上空には不思議な空間の歪みが形成されていた。


「やれやれ。どういうわけかわかりませんが、ここはジャパンでいいのですか?エイシュン?」

「これは・・・どうなっているんだ?ってオイ!勝手に突っ込むなよ!ナギ!」

「良いじゃねーか!面白そうだったしよ!それになんだかマホラが怪獣に襲われてんだ。とりあえずぶっ飛ばせばいいだろ!」

「よくわかんねーが、とりあえず怪獣をぶっ飛ばせばいいんだろ?」

「単純じゃのう・・・お主ら」

「やれやれ・・・・厄介なことになりそうだ」


 そこにはナギだけではない。ラカン・詠春・ゼクト・ガトウがいた。


「師匠・・・」

 タカミチが呆然としながらつぶやいた。


 




 アカシックレコードというものは昔から語られてきた。

 もしその存在が自らの存続の危機を感知した場合、どうなるのか。

 答えは修正力と呼ばれるものによって自らを害するものを排除しようとするのである。

 このマホラに超が未来からタイムマシンで現れたように、因果律を狂わしてでもタイムマシンを存在させたように、千雨が螺旋遺伝子をもって生まれてきたように、そして超と出会い螺旋力を覚醒させたように。

 今も偶然過去の魔法世界とマホラをつなげる時空の歪みまでできてしまった。そしてそれは超とネギによって起こされたタイムトラベルによって時空間が偶然に歪んでいたため起きたのである。

 このすべてが絡み合った偶然が起きる確率はいくらほどになるのであろうか。

 答えは誰にもわからないほど天文学的数字が分数の分母に来ることだけは間違いない。

 これはすべて偶然によって引き起こされたことである。



 


 時空の歪みから巨大なロボットが現れた。

 ボロボロで下半身が無く、配線などがむき出しであった。

 しかし威圧感が凄まじく、ばかばかしいほどの戦闘能力があることがうかがえた。

 そのロボットを見て超が驚きの声を上げた。

「ガンバスター!?そうカ!このタイミングだったのカ!」



 100年後の人類の希望、ガンバスターだった。

 世界の、人類の守護という役目を終えた機神ともいえる人類の英知の結晶。

 因果から解放され、後は眠るだけといった機体がマホラに呼び出された。

 役目を終え、新たな役目を持った機体だが頭部の目に当たる部分には活力が満ちていた。




 千雨が螺旋力をガンバスターに注いでいく、無かったはずの下半身部が再生する。

 千雨がガンバスターに乗り込んだ。


「行くぞ!超!」

「応!」


 

 二人は地球へ迫りくる宇宙怪獣へと向かって行った。

 迫りくる絶望!迎え撃つマホラの魔法使いたち。圧倒的な過去の英雄。

 この人類に敵対する生物たちがの黒幕は!?

 宇宙怪獣に向かっていった二人の結末は!?

 



 劇場版 長谷川千雨に詰め込んでみた ~色々詰め込んだらひどくなった編~


 遠日公開予定!



 



 


 あとがき

 近日後悔予定はしている。

 間違って前投稿したものを感想ごと消してしまったので再投稿です。


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