第一話
「何で急にまた任務なんだってばよ」
そう文句を言って、森を進んでいる少年の名は「うずまきナルト」。
忍者アカデミー通っている忍者候補生だが、学校の成績は学校始って以来の落ちこぼれである。表向きは、
その「うずまきナルト」の裏の顔。
弱冠三歳で暗部-暗殺特殊部隊に所属。
それから五歳になるまで、任務は一人で行動する時もあれば、チームで動く時もある。
そして五歳で、「朧月」という班に入隊する。
メンバーは 「テンゾウ(仮名)」 暗部名「樹龍」部隊長
「うちはイタチ」暗部名「夢幻」現在 抜け忍
「サイ(仮名)」暗部名「氷月」
「うずまきナルト」暗部名「翡翠」
任務経験は-。
Dランク-0回。Cランク-0回。Bランク-100回。Aランク-60回。Sランク-5回。
基本は抜け忍の始末から、極秘書物の回収や要人暗殺などをやっている。
そのナルト一人が現在受けている任務は、誘拐された日向一族の娘を無事に連れ帰ること。敵の排除
「昨夜Aランク任務をやったばかりなのに、人使いが荒いだろうが三代目のじいちゃん。 それに氷月達もいないし、さっさと終わらせてやるこんな任務」
とまだ文句を垂れているナルトこと-翡翠であった。
加速してターゲットに近づく翡翠
「何だよ、日向を誘拐した奴らって山賊じゃねえかよ」
「拍子抜けだな、抜け忍かと思ったのに、これじゃCランクぐらいだな」
翡翠の言うとおり、忍者絡みでない限り、どんなに高く見積もってもCランクが関の山なのである。
「三代目の報告ミスかな、ま、こんなやつら十秒もあれば楽勝だな」
と山賊達に手裏剣を投げようとした瞬間、草むらから人影が現れた。
「奴が首謀者か、前言撤回、三代目の言うとおりBランクだな」
現れた人影の正体は、アカデミーで教師をやっている中忍である。
ミズキである。
この男、見た目はお人好しの優男だが、今は野望に目を光らせている。
「さてどう行こうかな、無事に連れ帰るだからな、よし、ミズキは後回しにするか」そう考えているうちに山賊達はアジトである洞窟に入っていく。
「しめた、洞窟の中なら暗殺ができる、それに、ミズキの奴は、どっかに行ったし、今のうちに始末するか」
印を組み、煙とともにミズキの姿に変化する翡翠であった。
「兄貴、お早いお帰りです…」と言い終わる前に山賊の一人が絶命した。
「どうしたんだよおま…」やはりもう一人も絶命した。
そして、山賊全員を始末したあと、幼子を抱えて洞窟を抜けた翡翠は、
さらに山賊の人数分の影分身を作って、変化の術で作った山賊達にこう言った。
「ミズキの奴が来たら、自爆しろ」
そして、十分後「お前ら、遅くなって…」ミズキの目の前で爆発が起こり、逃げることもできずに絶命した。
一方、翡翠は日向担当の暗部に会い、幼子を渡していた
「これでいいな狼月先輩」
「ありがとう翡翠、ハナビ様を助けてくれて、で、敵は」
「全員始末した」
狼月と呼ばれる女性の暗部は翡翠が入った時から色々教えてくれていた先輩である。「じゃ、俺ってば、アカデミーあるから、これにて」
そう言って、白煙とともに消えた。