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[18054] NARUTO  金狐と旋律を奏でる者 
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/05/11 12:31
第一話



「何で急にまた任務なんだってばよ」



そう文句を言って、森を進んでいる少年の名は「うずまきナルト」。



忍者アカデミー通っている忍者候補生だが、学校の成績は学校始って以来の落ちこぼれである。表向きは、



その「うずまきナルト」の裏の顔。



弱冠三歳で暗部-暗殺特殊部隊に所属。



それから五歳になるまで、任務は一人で行動する時もあれば、チームで動く時もある。



そして五歳で、「朧月」という班に入隊する。



メンバーは 「テンゾウ(仮名)」  暗部名「樹龍」部隊長

      「うちはイタチ」暗部名「夢幻」現在 抜け忍
      
      「サイ(仮名)」暗部名「氷月」

      「うずまきナルト」暗部名「翡翠」



任務経験は-。

Dランク-0回。Cランク-0回。Bランク-100回。Aランク-60回。Sランク-5回。

基本は抜け忍の始末から、極秘書物の回収や要人暗殺などをやっている。

そのナルト一人が現在受けている任務は、誘拐された日向一族の娘を無事に連れ帰ること。敵の排除



「昨夜Aランク任務をやったばかりなのに、人使いが荒いだろうが三代目のじいちゃん。 それに氷月達もいないし、さっさと終わらせてやるこんな任務」
とまだ文句を垂れているナルトこと-翡翠であった。


加速してターゲットに近づく翡翠

「何だよ、日向を誘拐した奴らって山賊じゃねえかよ」
「拍子抜けだな、抜け忍かと思ったのに、これじゃCランクぐらいだな」

翡翠の言うとおり、忍者絡みでない限り、どんなに高く見積もってもCランクが関の山なのである。
「三代目の報告ミスかな、ま、こんなやつら十秒もあれば楽勝だな」
と山賊達に手裏剣を投げようとした瞬間、草むらから人影が現れた。

「奴が首謀者か、前言撤回、三代目の言うとおりBランクだな」
現れた人影の正体は、アカデミーで教師をやっている中忍である。
ミズキである。
この男、見た目はお人好しの優男だが、今は野望に目を光らせている。

「さてどう行こうかな、無事に連れ帰るだからな、よし、ミズキは後回しにするか」そう考えているうちに山賊達はアジトである洞窟に入っていく。

「しめた、洞窟の中なら暗殺ができる、それに、ミズキの奴は、どっかに行ったし、今のうちに始末するか」
印を組み、煙とともにミズキの姿に変化する翡翠であった。

「兄貴、お早いお帰りです…」と言い終わる前に山賊の一人が絶命した。

「どうしたんだよおま…」やはりもう一人も絶命した。

そして、山賊全員を始末したあと、幼子を抱えて洞窟を抜けた翡翠は、
さらに山賊の人数分の影分身を作って、変化の術で作った山賊達にこう言った。

「ミズキの奴が来たら、自爆しろ」
そして、十分後「お前ら、遅くなって…」ミズキの目の前で爆発が起こり、逃げることもできずに絶命した。

一方、翡翠は日向担当の暗部に会い、幼子を渡していた

「これでいいな狼月先輩」

「ありがとう翡翠、ハナビ様を助けてくれて、で、敵は」

「全員始末した」
狼月と呼ばれる女性の暗部は翡翠が入った時から色々教えてくれていた先輩である。「じゃ、俺ってば、アカデミーあるから、これにて」
そう言って、白煙とともに消えた。



[18054] NARUTO 金狐と旋律を奏でる者 第二話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2011/04/27 14:32
第二話

「ふわわ~、眠い」

「ナルト!何、授業中にあくびをしているんだ、しかも今朝は遅刻ギリギリで来るし、一体、何をやっていたんだ。」

「手裏剣術の修行、朝までやってた」

「ふざけるな、修行はいいがちゃんと休め!!」

今朝の任務のせいでちっとも眠れなかったナルトは、授業中に居眠りをしていた。

そして、ナルトをどなっているのは、うみのイルカ、アカデミーの教師でナルトが暗部であることを知っているものである。

「罰として、放課後に手裏剣術の補習だ!」

「わかりまひた」といい、眠りにつくナルト

「本当に分かっているのか、ナルト~」と呆れるイルカであった。


ナルトが八歳の時

アカデミーの職員室でのこと

三代目火影とイルカが話込んでいた。

「本当なんですか、火影様、あの子が暗部ということ」

「さっきから、本当だと言っとるじゃろうが」

「ですが、なぜですか、暗部なのにアカデミー入る必要がないと思うのですが」

「ここだけの話じゃが、あの子に忍者登録をさせるのを忘れとったんじゃ」

「登録も兼てアカデミーに三年間在学させて貰おうと思っとる」

「本気ですか、三代目ですが、暗部が入るとなると、彼が一番になりますよ」

「そのことには抜かりはないて、本人にわざと失敗するように言っておるから」

回想終了

放課後

「今日大丈夫か、ナルト」

「大丈夫て、何が、イルカ先生」

「任務だ!任務」

「大丈夫だってばよ、今日は任務なしだから」

「そうか、なら、始めろ」

ナルトは高く跳び、回転しながら苦無を投げていく、イルカはさすがは暗部と感心
しながら、次々と的に命中していく苦無、残りの二つの内、一本を先に投げ、残ったもう一本に当てて弾かせて、二つの的に命中し、着地するナルト。

「すごいぞ、ナルト!全て命中しただけじゃなく、自分の死角の的に命中しているぞ」

「暗部だったら、これくらい当たり前だよ、イルカ先生、もう終わり?」

「終わりだ、帰って好し、それと、明日遅刻するなよ」

「わかってるよ、任務がなかったら、遅刻しないよ」

「あともうすぐ、卒業試験だからな、ちゃんと予習しとけよ」

「うずまきナルト、百点、合格と、」

続く



[18054] NARUTO 金孤と旋律を奏でる者 第三話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/07/07 10:39
第三話

ナルトはいつも五時に起床して、修行をしている。

人があまり起きていない時に、修行をするのは、命を狙われないようにするためである。

ナルトの体の中には十二年前、木の葉を襲った妖魔「九尾の狐」が封印されている。父四代目火影の手によって。その後、三代目火影とご意見番に保護されている。九尾が入っているせいか、常に里の者の大半に畏怖の目で見られ、殺されかけているため、三代目の提案により、暗部に所属している。それから血の滲むような努力と、才能(片鱗程度の開花)で、現在の地位を確保している。

「なあ、ハヤテさん、早く組み手やってよ」

ナルトが今、話しかけている男性、名は「月光ハヤテ」。

顔色が一目で悪そうな、土気色をして、常に咳込んでいる。

こう見えても、剣術の達人で、特別上忍をやっている。

「ゴホッ、ゴホッ、すみません、翡翠君、いまからやりますので」

「あまりハヤテを急かさないであげてね翡翠君」

ハヤテの隣にいる女性、名は「卯月 夕顔」

ハヤテの恋人で、ナルト同様に暗部をやっている。

ちなみにナルトは、今、暗部の格好で修行をしている。

「では、始めますか」

「よろしくお願いします」

翡翠は、丁寧に礼をする。

「翡翠君、私は防御と回避しかしませんので」

「分かってます・・」と翡翠は言い終わる前に、ハヤテの背後に一瞬に移動して、攻撃を仕掛けた、しかし、翡翠の刀は空を切った。
「流石に、速いですね、翡翠君、でも、当たらなければ意味がありませんよ。」

翡翠の刀の上に乗り、ハヤテは言っている。

「翡翠君、今日の課題は私に一撃、与えることです。」

刀から離れた後
翡翠は左右の指に十字にして印を結ぶ。

「影分身の術」

翡翠は三人に分身し、一気に攻撃を仕掛ける。
「木の葉流三日月の舞!」

「先週教えたばかりのハヤテの技をもう使えるなんてね、すごいわ」
感心する夕顔。
だが、全て空を裂いた、中には、死角からの攻撃もあったが、外した

「完成度は八割ぐらいですかね」

「ハヤテさんの技を一週間で覚えたら、誰でも暗部になってるよ」

そう文句を言っている間にも、攻撃を繰り出す翡翠、
その攻防が続く中、1時間経過

「そろそろ終わりにしましょうか」

「これで終わりだ」

そう掛声を言って、自分の刀を投げる翡翠

「何をしているんです!」
その行動に驚くハヤテだが、その攻撃は単純なものであったため、簡単に避けられてしまった。
「終わりですね、最後の攻撃には呆れましたよ」

「まだですよ」
「え?」
「ハヤテ!後ろ」
ハヤテの背後にあるものに、気付きそれを教える夕顔。
「影分身変化だと」
完全に防御が遅れたハヤテは、頬に翡翠の拳が命中して吹っ飛ばされた。

「ゴホッ、投げた刀は影分身だったとはね、翡翠君、合格です」
ハヤテの言うとおり、投げた刀は影分身で作ったもので、ハヤテに当てるつもりは最初から無く、ハヤテの背後に仕掛けるつもりであった。
「よっしゃー」喜ぶ翡翠
「もう私が教えることは何もありませんよ」
「でも、俺まだ…」
「翡翠君、君はすごいわ、いくら下忍暗部でも、ハヤテを欺くことはそう簡単にはできないことよ、君はもっと自分に自信を持ちなさい」励ます夕顔
「ありがとうございます、卯月先輩、ハヤテさん」
最初と同様に丁寧に礼をする。
「じゃ、私達は、これで」
と言い、瞬身の術で消える二人を見る翡翠
「さあ~て、まだ時間もあるし、手裏剣術の修行でもするか」
木に向けて、手裏剣を投げようとしたとき、
「ハナビ!修行は始まったばかりだが、お前はまだ若い、無理をせず、ゆっくり来なさい」そう言って、娘の親である日向ヒアシは、先に駆けて行った。
「ヒアシのおっちゃんも、こんな時間に修行してんのかよ、ま 人のことはいえないけど」黙々と木に向けて千本を投げ続ける翡翠

「早く、父上に追いつかないと、きゃ!」ハナビは慌てて加速したため、転んでしまい、怪我をしてしまった。「急がないと」怪我を無視して走り出そうとしている。「待て!」翡翠は痛みを我慢するハナビを呼び止めた。
「怪我をしているじゃないか」
「こんなの痛くありません、大丈夫ですよ」
「すぐ治してあげるから、大人しくしてて」
「え?」不思議と痛みが無くなって、怪我も治った。
「これでもう大丈夫だよ」
「何をしたんですか、血まで流してたのに」
「掌仙術を使っただけだよ」
翡翠が使った「掌仙術」とは、外傷を治す術だが、上忍クラスの高等忍術なのである。
「ありがとうございます、あのお名前は、」
「どう致しまして、じゃ」
名前を言わず、その場を消え去った翡翠



[18054] NARUTO  金孤と旋律を奏でる者 第四話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/04/19 09:23
第四話


忍者アカデミーにて

「これより、卒業試験を開始する」

「イルカ先生」

「何だ、サクラ」
イルカを呼んだ女の子、名は「春野サクラ」
名前の通り、長いピンクの髪の毛をリボンで結んでいる。
アカデミーの成績は、筆記試験の成績は常に満点をキープしている優等生である。
「ナルトの奴が、まだ来てませんけど、いいんですか」
「また遅刻でもしてんじゃねえの」
「違うぞ、キバ、ナルトはもう来て、試験を受けている」
イルカに名前を呼ばれた男の子、名は「犬塚キバ」
頭に乗っている犬は、「赤丸」肌は白いが、理由はのちに説明される
「何、ならもう合格したってことですか」
「三年もいるんだからな、当然だ」
「そうですよね(笑)」教室は笑いの渦に巻かれていた。
「だが、お前等、落ちたら、ナルトの事、笑えないぞ」

アカデミー別室にて
「いいのか、翡翠いや、ナルト、あんなに笑われて」
ナルトの事を心配した男性、名は「森及イビキ」
階級は特別上忍で、暗部の拷問・尋問部隊隊長でもある。
服やバンダナなどで、隠れているが、全身に拷問された傷跡が残っている。
ナルトとは幼い時に知り合っているため、ナルトの正体を知っている。
「別に、気にしてない」
狐の面を着けているため、表情は分らないが、声を聞く限りでは、落ち着いている。
「あんた、あんまり我慢してないで、少しはやり返したらどうなの」
イビキの隣で、喋っている女性、名は「みたらしアンコ」
階級はイビキと同じ特別上忍、イビキ同様にナルトの事を知っているひとりである。
「本当に、気にしてないって!」
「そうか」
「そう」
納得する二人
「ところで、何時になったら、試験始めるんだ」
いきなり、質問をし始めたナルト
「午前八時から」
イビキが答える。
「今何時」
もう一度、質問をするナルト
「午前十時」
今度は、アンコが答える。
「…とっくに過ぎてるじゃねえか」
二時間も待たされて切れるナルト
「待て、落ち着けナルト、今その試験官がちょっと遅れているだけだ」
切れているナルトを宥めているイビキ
「おい、アンコを奴を探して来い」
「わかった」
そう言って、アンコが教室を出ようとした、瞬間
「いや~、悪い、悪い、ちょっと道に迷ってな」
「大嘘ついてないで、しっかり謝りなよカカシ」
ドアから、銀髪の眼帯をした男性と、黒髪灼眼の女性が出てきた。
「やっと来たか」と溜め息をつくイビキと、
「遅すぎるわよ、カカシ」と憤慨するアンコであった。

「え~これから忍者登録をするための試験を開始する」
「試験の内容は幻術と忍術と体術の三つの総合評価で行われるものだ」
「まずは、幻術から行こうか」
「ちょっと、俺、幻術は使えないんだけど」不安そうに問題を指摘する翡翠
「心配するな、幻術のテストと言っても、幻術の行使じゃない、幻術を解くテストだから」翡翠を安心させるイビキ
「じゃあ、紅、頼む」
「分かった」そう言って紅という上忍は印を結ぶ

「何も起こってな…これは!」周りの空間が少し歪み、始めたので一瞬に翡翠に気付かれた。
「ふふ、いきなり紅の幻術に気付くとは」
「解!」



[18054] NARUTO 金孤と旋律を奏でる者 第五話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/04/14 12:22
第五話

「木の葉一の幻術使いである紅の幻術を一瞬で解くとはね」
感心するカカシ
(この程度で、木の葉一だと、ふざけるな)
内心では不満げな翡翠
「幻術のテストは、合格だな」
紙に合格の印を一つ押すイビキ
「次はどっちのテストをするの、イビキさん」
質問する翡翠
「忍術と体術の混合テストをやってもらう」
質問を答えるイビキ
「次は俺が相手をするからな、翡翠」
「場所はどこでやるんですか」
「このアカデミーのグラウンドでやる」
「グラウンドって隠れるとこないじゃん」
「ま、それじゃグラウンドに移動」
「無視ですか」
翡翠とカカシの会話が続く中で、
「それで何時まで隠れているつもりだ、樹龍隊長と氷月」
「!」

「!」

「!」

「!」
「無視か」
「お前、急に何を言っ」
天井と翡翠の背後の壁から、影が二つ現れた。
「ちぇっ、気づいていたのか、翡翠」
壁から姿を現した少年は、翡翠と同じ部隊に所属する下忍暗部である。
常に偽名を使い、本名は不明で、現在は「サイ」と名乗っている
暗部名は「氷月」、歳は翡翠よりも一つ上である。鷹の面をつけている
「ずっと息を殺して気配を消していたのに」
天井から姿を現した男性は、翡翠の部隊の隊長で上忍暗部である。
こちらも偽名を使い、本名不明で、現在は「テンゾウ」と名乗っている
暗部名は「樹龍」、狼の面をつけている
「その声は、テンゾウか」
「久し振りですねカカシ先輩」
樹龍は礼をした後、翡翠に話しかけた
「いつから気づいていた」
「最初から気づいていましたよ、同じ部隊の仲間の気配ぐらいすぐにわかりますって、ところで何で来たんですか」
「今日は、非番になってね、暇だからお前のテストを見に来た」
「はい、はい、さっさとグラウンドに行って終わらせるわよ」
話の腰を折って、アンコは本題に切り上げた。

グラウンドにて

「よし、タイマーは、三十分にセットOKだな」
「何するんですか」
「ここに鈴が一つある…これを俺からタイマーが鳴るまでに奪うことが課題だ」
続けて説明をするカカシ
「手裏剣使ってもいいぞ、俺を殺すつもりじゃないと奪えないからな」
「わかりました」
「あ、それと、ハヤテからお前について少し聞いているから、少し本気を出させて貰うよ」額当てを上にあげて、そこから三つ巴の形をした左目が表れた
「いきなり写輪眼ですか」
「ま、お前、下忍暗部しては強いてっいうから、そのための用心だよ」
「そうですか」
「では始め!」



[18054] NARUTO 金孤と旋律を奏でる者 第六話 一部改編
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/12/03 09:16
第六話

「写輪眼を相手にする場合、眼を見ないようにしないとな、それに、今までのじゃ、全ての動きが見切られるしな」
そう言って翡翠は、外套を脱ぎ、籠手を外した。
「翡翠の奴、かなり本気を出すみたいですね」
「カカシ先輩を相手にするから当たり前だな」
氷月と樹龍の会話の後に、
「重りを取って、身軽になったかもしれないが、その程度じゃ、俺から鈴は奪えないよ」
「まだだよ」
「呪制錠か」
「呪制錠って何よ」紅が質問をする
「呪制錠とは、簡単に言えば、チャクラで作った枷のことですよ」
氷月が説明をする。
「装備者のチャクラで作られているから、強いチャクラであればあるほど、装備者の力に制限をかけるんですよ」さらに樹龍が説明を加える
「さすがに面までは外さないようですね」
「ここでは人が多すぎるからな」
「面にもその術が掛けられているの」
「そうですよ、面と腕のを合わせて翡翠の奴ぐらいなら五分の一ぐらいまで抑えれるんですよ」
氷月、樹龍、紅、氷月の順に会話が進んでいる。

「解放!」
「なんて強いチャクラだ、チャクラの量だけなら、俺より上だぞ!」
「行きますよ!」
一瞬で印を組み、影分身を作り出す。
「術の発動が疾い、印が眼で追えなかった」
「カカシ、後だ!」
イビキが叫ぶ。
「何、もう俺の背後に廻っただと」
翡翠の蹴りを跳躍して避けるカカシ
「なら、今度はこれでどうです」
手裏剣を一つ投げる翡翠
カカシもその手裏剣を相殺するために、一つ投げる。
「手裏剣影分身の術!」
「あれは、三代目の術」
物質を影分身させる、より高度な術である
「写輪眼! 手裏剣影分身の術」
「それがコピー忍者と呼ばれる由縁ですか」
翡翠の手裏剣と同様に千ものの数になり、鏡を見ているかのように、相殺した。
「やりますね、やはりコピーされる面倒となのでこうさせてもらいますよ」
翡翠と影分身が同時に印を結び、
「水遁・破奔水流!」
影分身の方は、両手から巨大な水を作り出し、
「風遁・大突破!」
本体の方は、口から強烈な突風を起こし、
「「颶風水禍の術」」
それらが融合して、周辺に巨大な霧を作り出した
「写輪眼を封じるために、視界0で来たか、だが、そんなことをすればお前の視界も奪うことになるんだぞ」
「それはどうでしょう」
「何!」

「翡翠がもっとも得意とする領域を作られちゃいましたね、カカシさん」
氷月が呟く
「何言ってるの、状況はあの子も同じでしょうが、それとも、何か特殊な一族の出身なの」
「いえ、そんなことはありませんよ、紅さん」

「ぐ、何故、奴にこちらの位置が分かる」
視界0のため、ガードが遅れ、攻撃を受けてしまったカカシ
「そろそろ、鈴を取らせてもらいましょうか」
(くっ、こうなったら起爆札でこの霧を吹き飛ばしかないな)
「起爆札など無意味な事を」
忍具ポーチから起爆札と苦無を取り出し、苦無にそれを巻きつけて投げた。
「手裏剣影分身の術」
苦無を八つに分身させ、大爆発を起こして、霧を晴らすはずだったが、起爆札が爆発しなかった。
「何故、爆発しない」
「そんなこと決まっているじゃないですか、周りに空気がないんですよ」
(空気?奴が、俺の位置を分かるのも風が関係しているのか)
「それと、もう鈴、取りましたよ」
「!」(また、こいつ、いつの間に)
「この霧も解除します」
そして、霧は晴れた。

今回、使用された術
呪制錠…前述に説明
手裏剣影分身の術
水遁・破奔水流
風遁・大突破
颶風水禍の術





[18054] NARUTO  金狐と旋律を奏でる者 第七話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2011/04/13 11:37
第七話

「翡翠、忍術と体術の混合テストは、合格だ」
紙に合格の印を二つ押すイビキ
「これで終わりか」翡翠はさっき、外した籠手とフードを再び着けた
「お前の登録番号は012607だ」
「翡翠、どこへ行くつもりだ」
樹龍は翡翠に質問をする
「どこへって、帰るんですよ、テストは終わったんだからこんな所にいても長居は無用です」と言って、瞬身の術で消える翡翠
一方カカシは、
「カカシ、鈴を取られたぐらいで落ち込まないでよ」
励ます紅と拗ねているカカシであった
「今まで、俺から鈴を奪った奴は、いなかったんだぞ」
叫ぶカカシ
「それだったら、あたしだって、幻術をすぐ解かれたのよ」
カカシ同様に、叫ぶ紅
もはや子供の口喧嘩である

「な、言っただろ、兄ちゃんはすごいって」
「うん、本当にすごいね、上忍の先生と闘って勝っちゃうなんて」
「で、どこに行ったかわかるの」
「いつもの場所で、修行してると思うぞ、コレ」
校舎の裏で三つの影が喋っていた




[18054] NARUTO  金狐と旋律を奏でる者 第八話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/06/26 12:27
第八話

ナルトは一人で修行をする時は、三代目火影に教えられた場所でやっている。
滝のある修行場所で修行をやっている。

(何も考えるな、風だけを感じるんだ)
一人で修行をするナルト
「ん?、誰かそこにいるのか」
他者の気配を感じ取り、後に振り向くナルト
「ナルト兄ちゃん、気づくの早すぎるぞ、コレ」
自分の身長以上の長いマフラーを付けた少年が、草叢から姿を現した。
「何だ、木ノ葉丸か」
草叢から姿を現した少年の名は「猿飛木ノ葉丸」
アカデミー生で、三代目火影の孫である。
「ところで、何しに来た」
木ノ葉丸に質問をするナルト
「ナルト兄ちゃんに、紹介したい奴らがいるんだ」
ナルトの問いに答える木ノ葉丸
「紹介したい奴らってのは、そこの草叢の中にいる奴らのことか」
「そうだぞ、ナルト兄ちゃん、あてっ」
木ノ葉丸の額に軽く指で突くナルト
「そうだぞじゃない、三代目に言われてるだろ、暗部の正体をばらすな」
「だって、アカデミーで兄ちゃんが馬鹿にされてるの我慢できなくて」
涙目で話す木ノ葉丸の前に草叢から二人の子供が現れた
「木ノ葉丸君は悪くないんです」
メガネを掛けた男の子が木ノ葉丸の前に立った
「私達二人が聞いたの、だから木ノ葉丸君は悪くないの」
ツインテール(?)の髪型をした女の子も木ノ葉丸の前に立った
「わかったよ、この事を教えたのはこの二人だけか」
「うん」
「もう、俺のことを他のやつらにばらすなよ、それと、面を付けてる時は暗部名で呼べよ」
「うん」
「そこの二人、名前は何だってばよ」
「モエギだよ」
「ウドンです」
「ウドンとモエギか、よろしくな、それと俺のことは翡翠って呼んでくれよな」
「「はい、翡翠さん」」」




[18054] NARUTO  金狐と旋律を奏でる者 第九話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/06/26 12:27
第九話

修行を開始してから、四時間後。

「さて、今日の修行はこれで終わりだな」
修行を切り上げるナルト
「翡翠兄ちゃん、今度、術を教えてよ」
「私にも」
「僕にもお願いします」
木ノ葉丸、モエギ、ウドンの順でナルトに修行をせがんでいる。
「わかったよ、今度、任務に一区切り尽いたらな」
「「「やったー」」」三人、一斉に喜ぶのであった。
(そういえば、お酒、切らしてたな、また、あそこで買うか)
「それじゃあな」瞬身で消えるナルト

木の葉通り

「さてと、ん?」
小さな影に、外套を引っ張れているのにナルトは気づいた。
影の正体は、今朝助けた少女、日向ハナビであった。
「何か用?」
質問をするナルト
「酒々屋って、この辺りで在ってますか」
ナルトの質問に答えるハナビ
「酒々屋?ちょっとずれてるな、そこに連れて行ってあげる」
「ありがとうございます」
丁寧に礼をするハナビ

酒々屋

「ここだよ」
酒々屋にハナビを案内したナルト
「これで父上に言われた物が買える」
ハナビは自分の服にポケットに手を入れてる内に、店主が現れた
「おっちゃん、いつものやつを」
ナルトは自分の買いたい酒を言った
「はいよ、元禄美人だ、500両」
両とは、この世界のお金の単位で、1両が10円を意味する
よって500両は5000円なのだ
「はい、500両」
ナルトは店主に金を支払い、店主はナルトに酒を渡した。
「あれ、お金がない、信じられない」
お金を家に忘れてきたことに気づき、落胆するハナビ
「その言われた物てどれ?」
ハナビはその商品に指を指す
「しょうがねえな、俺が買ってあげるよ」
「そんな悪いです、道案内までしてもらったのに」
「別に構わないよ、結構持ってるから」
ハナビの酒を買い、店を出た
「あのありがとうございます、今朝も助けてくれて、あの名前、教えてくれませんか」
「今朝の事、覚えていたのか、でも名前を教えることはできない」
少し俯くハナビだが、すぐに顔を上げて
「あの暗部名を教えてくれませんか」
「翡翠だ」
ナルトはそう言って、瞬身で消えた。
(翡翠さんか)

日向邸

「ただいま帰りました、父上」
家に戻ったハナビは、父の元に行った。
「おかえりなさい、ハナビ、財布を忘れていたが、どうした」
財布をハナビに渡す父・ヒアシ
「親切な暗部の人に会って、この酒を買ってくれたんです」
「そうか」
酒をヒアシに渡すハナビ
「あの、父上お願いがあるんですが」

ナルトの自宅

ナルトの自宅は、二階建てのアパートになっているが、ナルト以外住んでいる者はいない。九尾を入れた子供と一緒に住みたくないというわけではなく、ナルトがそのアパートを買ったからである。

ナルトは夕飯を作っていた。
「さてと、あとは一時間寝かせるだけだな」
タイマーをセットするナルト
寝かせることから、カレーを作っているのだろう。
「ん?」
手紙を持った鳩が家の窓の前にいた。
(伝書バト、何だ?)
手紙を受け取り、鳩を飛ばすナルト
「三代目のじいちゃんからか」
『翡翠 至急、火影邸の執務室にまで来てもらいたい。
 内容は、来てから話す。
     猿飛ヒルゼン』

「暗部名ってことは、任務か何かか?」
(今日は非番じゃないのか)

火影邸の執務室

翡翠は扉をノックした。
「翡翠です」
「入ってよい」
翡翠は扉を開けた

執務室にいたのは火影、狼月、先ほど会ったハナビとその父、ヒアシである
「これは一体どういことですか、火影様」
翡翠はこの面子に対して、理解不能であった
「面を取りなさい翡翠」
さらに意味不明であった
「説明してください」
「私が説明するわ、翡翠」
狼月、翡翠に説明をする
「あなたが、一昨日の任務でハナビ様を助けたこと
今朝とついさっきのことを
以上のことで、翡翠、ハナビ様はあなたのことが好きになったのよ」
狼月、説明終了
「それで、面を取って正体を明かせと」
「そういうこと」
「お断りします、そんな事で正体を明かしていたら、一体何人に、正体をばらすんですか」
執務室を出ようとする翡翠
「ならば、お前を下忍の部隊に入れることも構わないということじゃな」
三代目、翡翠を脅す
「汚いぞ、火影様」
「この子に正体を教えればさっきの話は無かったことにしよう」
(あ~死にたくなってきた)
昼に木ノ葉丸の友人、モエギ、ウドンにばらしてしまったばかりなのに
またばらすことになってしまった翡翠
「わかったよ」
「わかればよろしい」
そう言って、ハナビの前で面を取ると金髪碧眼の顔が現れた。
(綺麗です)一瞬見入ってしまったハナビ
「本名も教えておくから、うずまきナルトだ」
「ナルトさんですね」
「他の人にばらさないでよ、あと面を着けてるときは暗部名で呼んでくれよな」
そう言って、再び面を着ける翡翠
「わかりました、翡翠さん」
「これでいいんだな、じいちゃん」
素のしゃべり方で話す翡翠
「ああ、さっきの話も無しにするからのぉ」
退室をする翡翠






[18054] NARUTO  金狐と旋律を奏でる者 第十話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/06/26 12:27
第十話

忍者アカデミーのとある教室

「なあ、氷月なんで俺達こんな所にいるんだ」
翡翠は隣にいる氷月に質問をする。
「今日の集合場所がここだから」
忍者の集合場所は特に決まっていない為である。
「今日、樹龍隊長遅くないか」
「今日は隊長は来ないらしいよ、ところで何か不満でもあるの」
今度は氷月は翡翠に質問をする
「不満に決まってるだろうが、隣の教室が」
「なるほど、隣の教室ねぇ」
翡翠は隣の教室を指した。
その教室は、今日下忍の認定試験をする場所である。

一方その教室では

すでにイルカの説明が始まっていた。
「今後はスリーマンセルとツーマンセルの班を作り…。
 各班ごとに上忍の先生が付き、その先生の指導のもと任務をこなしていくことになる」
「イルカ先生、ツーマンセルってさっき言いませんでしたか?」
サクラ、イルカに質問をする。
「ああ、言ったぞ」
(絶対、サスケ君とツーマンセルだ、しゃーんなろー)
心の中で叫ぶサクラであった。
「班は力のバランスが均等になるように、こっちで決めた」
「ええ―――――――!!」
生徒達は一斉に不満の声を上げた。
「やかましい――――――――――――!!」
イルカは怒鳴り声を上げた。
「ナルトの奴がいませんよ」
ナルトがいない事を発言した生徒がいた。
生徒の名は秋道チョウジ、今年下忍になったばかりの一人である
両頬にうずまき模様が描かれいて体形は太っている。
「ナルトはチームは乱すような気がしたので、上忍と二人のツーマンセルにさせてもらった」
「それより、発表するぞ。
 第十班 秋道チョウジ、奈良シカマル、山中いの」
淡々と説明していくイルカ
「第八班 油女シノ 犬塚キバ 日向ヒナタ」
「第七班 うちはサスケ 春野サクラ」
そして説明を終了させるイルカ
「しゃーんなろー」
サクラは歓喜の声を上げた
「その組合せ異義有り―――」
サスケと一緒になれなかった少女達が金切り声を上げていた。
特にそれに対して、
叫んでいた少女は山中いの くの一の方では成績は優秀である。
金色の髪を束ねてポニーテールにしている。

少女達が言っている男の名は、うちはサスケ
今年アカデミーを首席で卒業をしている
容姿端麗で漆黒の髪と瞳を持っている
うちはという一族の生き残りで、兄・イタチを殺す事を目的にしている

そのころ隣の教室では

翡翠と氷月は気を失っていた。
「氷月、大丈夫か?」
「翡翠こそ」
二人は、先ほどのいの達の声によって気絶していた
「あのさぁ翡翠は四年間、アカデミーにいたんだよね」
「それがどうしたんだ」
「サスケってどんな奴だった」
「見た目はイタチ先輩と似てるが、性格や実力は月と鼈だった」
「ふーん」
「そっか、先輩の弟ってだけか」
うちはイタチが抜け忍となった理由をこの二人は知っている
「どうやら来たようだな、今日の任務が」
机の上に巻物が置いてあった。
「何々、薬品強化した狼の始末・Aランク」
巻物を読み上げる氷月
「隊長抜きだから、Aランク」
「そうだよ翡翠、それと僕が隊長代理だから」
「分かってる、さっさと目的地に行こうぜ」
「はいはい」
会話を済ませた後、氷月は忍具ポーチから巻物と筆と墨を取り出し
その巻物に鳥の画を描いた。
「ちょっと待った」
翡翠、氷月を止める
「何、翡翠」
「ここが教室の中だって事忘れてないか」
「あ!屋上に行こうか」
「ああ」
二人は瞬身術で屋上に向かった。

屋上

再び巻物を開き、印を結ぶ
「忍法・超獣偽画」
墨で描かれた二羽の鳥が実体化した
「さてと、行こうか」
二人は実体化した鳥に乗り、森に向かった。

今回使用された術
忍法・超獣偽画…氷月自身の術



[18054] NARUTO  金狐と旋律を奏でる者 第十一話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/07/05 13:17
第十一話

木の葉の南の森

「この辺りで間違いないよな氷月」
「うん、この辺りにいるはずだよ翡翠」
二人の今回の任務は、薬品で強化はさせたが暴走してしまった狼の始末である。
「なあ氷月、巻物には任務の内容以外はなかったのか」
氷月、巻物を再確認する
「あ!狼の体毛が入ってた」
「ちゃんと巻物の中、チェックしろっての」
氷月にツッコミを入れつつも、苦無で自分の指を突き、血を流す翡翠
「いつも思うんだけどさ、指を噛んで血を流した方が早いんじゃ」
「面着けた状態でできるか」
印を結び終え、地面を手につけた。
「忍法・口寄せの術」
口寄せの術とは、血で契約した生き物を好きな時・好きな場所に呼び出す時空間忍術である。
白煙と共に出てきたのは、一匹の犬である。
「今回も頼むぜ、蝉丸」
呼び出された犬の名は、蝉丸
性別は雄で、顔はナルトが目を瞑っているような感じである。
額当てをし、人語を理解し話す
忍犬としての実力は追跡型で、ずば抜けて高い嗅覚を持ち、戦闘タイプではない
が、土遁を使うことができる。一つ年上の兄・蘭丸がいる。
「分ったよ翡翠、でどの匂いを追えばいいの」
翡翠は蝉丸に狼の体毛を嗅がせる
「この匂いを持つ者は、南東の200Mにいるよ」
「いくよ翡翠、蝉丸」
再びターゲットの元に向かう二名と一匹

「あれだね」
「おい薬品で強化したつっても、でかすぎだろ」
氷月達は空からターゲットである狼を見ていた。
その大きさは、通常の狼の10倍程であった。
「翡翠、いつも通り頼むよ」
「ちゃんと解析しろよ、氷月」
翡翠、鳥から降りて地面に着く。
狼は翡翠めがけて体当たりを仕掛ける。
「巨体と言っても大して早くないようだな」
攻撃を避け、反撃に出る翡翠
印を結び、苦無に風のチャクラを流し込む
「風遁・疾風斬」
狼の背中に斬りかかった。
しかし、狼は全くの無傷であった。
「何!一体どうなっ」
言い終わる前に、踏まれた翡翠
「翡翠、君の事は忘れないよ」
「勝手に殺すな!」
翡翠は、巨体である狼の前足を持ち上げ、それを投げ飛ばした。
「氷月、解析はまだなのか」
「翡翠、もうちょっと抑えてて」
(風遁の攻撃で無傷なんて、薬で改造したと言ってもおかしい)
氷月はターゲットについて思考を張り巡らしていた。
「改造したといっても、動物の弱点は変わりないはず」
何かを閃いた氷月は二人に指示を出した
「蝉丸は土遁で足止め、翡翠は僕と一緒に火遁で攻撃だよ」
「「了解」」
二人とも頷く
「土遁・四方障壁」
狼の周りに岩で出来た壁が四枚出現し、相手を拘束した。
翡翠は左右の指に十字にして印を結ぶ。
「影分身の術」
八人の分身を作り、氷月とともに蝉丸の作り出した壁に
乗り、同時に印を結んだ
「火遁・業火球の術」
狼の周りに八つの等身大の火の玉が襲いかかった。
「火遁・獄炎弾」
さらにその火の玉が融合し、巨大な火柱と化した。
「これでとどめだ!火遁・火龍炎弾」
氷月の吐き出した巨大な炎は、龍を模るように狼を襲った
「ギャアアアア」
炎に焼かれている狼から悲鳴たる叫びが上がった。
「さすがに効いてるようだな氷月」
「だね」
相づちを済ませた後、二人は氷月が新たに作り出した鳥に乗り移った。
その時、炎に包まれている狼から雄叫びが上がった。
その直後に、包まれた火柱は吹き飛ばされた。
「おい氷月、火が弱点じゃなかったのってばよ」
「でも、ちゃんとダメージはあるよ」
狼は炎によって大量の火傷を負っていた。
しかし、その火傷は見る見る内に再生していった。
「高い防御力の上に、再生能力とは厄介だね」
「しぶとい、どうやるつもりだ氷月」
「体内に侵入して奴の心臓を破壊するか」
「誰がそんな危険なことをやるんだよ」
「嘘だよ翡翠、安全かつ確実に仕留める方法を見つけたから」
「その方法は?」
「翡翠はとにかく強力な水遁をあいつにぶつけて、蝉丸は僕が合図したら
土遁・落とし蓋であの狼を閉じ込めて密封にするんだ」
氷月の指示の元で翡翠は印を結んだ。
(火遁よりも水遁や風遁の方が得意なことは知ってるだろうが)
心の中で愚痴をこぼす翡翠であった
「水遁・爆水衝波!」
翡翠は口の中の大量のチャクラを水に変換し、それを津波のように
吐き出した。狼の前に大量の水が押し寄せ、さらに翡翠はその術を
連続で使用し続け、狼を囲んでいる岩の壁ギリギリまで水を入れた。
「土遁・落し蓋!!」
蝉丸が雄叫びを上げた瞬間、犬を象った巨大な蓋を狼の真上に落とされ
四枚の壁にぴったり合わさり、密封にした。
「これで終わりだよな氷月」
「奴が溺死になるまで、油断しないでよ二人とも」

二日後
「狼、暴れなくなったね翡翠」
「さすがに死んだろ氷月、とりあえず割ってみるか」
「そうだね死んだか確認しないといけないしね」
翡翠は自分の拳に風を集束させて岩の壁に叩いた。
「風遁・旋風爆砕拳!」
岩の壁は砕け散った。
煙とともに狼が現れたが、倒れた。
「さすがに二日間の水のなかにいたら、死ぬだろ」
頷く翡翠
「とりあえず瞳孔が開いてるかどうか調べてみるよ」
氷月、狼に近づき瞼を開けた。
「死んでるね」
「さて報告に行くかって思ったが、これどうする」
死体を指摘する翡翠
「首を持っていけばいいんじゃない」
そこに狼月が現れた。
「あ!狼月先輩、何しにきたの」
「翡翠、あなたに急な任務が入った事を知らせに来たの」
「え!嘘!またかよ」
「嘘じゃないわよ。はい、これに任務の詳細が書かれているから」
狼月、翡翠との会話を済ませた後、巻物を翡翠に渡す
「口寄せの術」
再び蝉丸を呼び出す
「今度は何?」
「はたけカカシの匂いを追ってもらう」
「カカシねぇ~あいつかぁ~好きじゃないんだよね~」
「好き嫌い言ってないで、さっさと追う」
「はいはい」
蝉丸は翡翠の言うとおりにし、はたけカカシの追跡を始めた。
翡翠もそれを追った

「ところで、狼月先輩、これはどうしたらいいんでしょうか」
「私も手伝うから」
二人の暗部は狼の首を運んだ。

今回、使用された術
口寄せの術…前述に説明
風遁・疾風斬…苦無や刀に風のチャクラを殺傷力・リーチを上げる術
土遁・四方障壁…前述に説明したとおり
火遁・豪火球…直径が等身大ほどの火の玉を作り、対象に向けて吹く。
イタチから教わった術の一つ
火遁・獄炎弾…前述に説明
火遁・火龍炎弾…非常に威力の高い火遁の術。火が龍の形になり相手を襲う。炎はチャクラで操られているため、避けるのは困難。
水遁・爆水衝波…前述に説明
土遁・落し蓋…同じく前述に説明



[18054] NARUTO  金狐と旋律を奏でる者 第十二話
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/11/29 10:28
第十二話

翡翠と氷月の二人が狼を殺した中、少し時が遡る。

木ノ葉隠れの里、任務受付所にて起きた事である。
ここでは任務の受付及び報告する場所である。
ちなみに言っておくが暗部達は任務を貰ってこなしている為、
ここには報告にぐらいしか来ないだろう。
その報告すらも来ない時も、あったりする
口寄せ動物に行かせて、報告をさせる場合もある。

第七斑(カカシ班)は任務の受けていた。
「次の任務はDランク三つ、御意見番の庭の草むしり、隣町のお使い、犬の散歩」
三代目火影が第七班の任務を選んでいた。
「チッ(またDランクかよ、しかもガキでもできる事じゃねえか)」
舌打ちをし、内心不満げなサスケ
「火影様、他に任務はないんですか」
自分達の任務に対して抗議をするサクラ
(やれやれ、第七斑は任務を始めて、二日もたって無いというのに)
溜め息をつく三代目
「他の班は、もうCランクだって受けてるんですよ」
さらに抗議を続けるサクラ
「仕方のないのう、今Cランクの任務が一つだけある。それをお前達がやりなさい、任務の内容は、ある人物の護衛じゃ」
「誰を護衛するんですか?」
質問をするサクラ
「今から紹介する!…入って来て貰えますかな…」
戸から、片手に酒瓶を持った老年の男が姿を現した。
「超ガキばっかじゃねーかよ」
酒瓶に口を付け、喉を鳴らして飲んだ。
「…特に、そこのピンク頭。頼りないのうお前それ本当に忍者かあ!?」
『頼りない』指摘をされたサクラは文句を言った
「失礼しちゃうわ」
「わしは橋作りの超名人、タズナというもんじゃわい。わしが国に帰って橋を完成させるまでの間、命を賭けて超護衛してもらう!」
自己紹介するタズナ

下忍第7班は新たな任務を与えられ、各々の準備が終わり次第、里の入口に集合と言う事になった。

第七班一行は、木の葉を出てからある程度が経ち、サクラがタズナに質問をした。
「ねえ、タズナさん」
「何だ?」
「タズナさんの国は『波の国』なんでしょ?」
「それがどうした?」
その質問に対して、首を傾けるタズナ
今度はカカシに質問をしたサクラ
「カカシ先生…その国にも忍者っているの?」
「いや、波の国に忍者はいない。…が大抵の他の国には、文化や風習こそ違うが隠れ里が存在し忍者がいる」

良く分かるカカシの説明TIME
『忍び五大国』の巻

大陸にある沢山の国々にとって、忍の里の存在は国の軍事力に当たる。
つまりそれで、隣接する他国との関係を保っているわけ!
ま!かと言って里は国の支配下にあるもんじゃなくて、あくまで立場は対等だけどな。
それぞれの忍の里の中でも特に、木ノ葉・霧・雲・砂・岩の五ヶ国は国土も大きく力も絶大な為。
『忍び五大国』と呼ばれている。
―――で里の長が『影』の名を語れるのも、この五ヶ国だけで……。
その火影・水影・雷影・風影・土影のいわゆる『五影』は全世界、各国何万の忍者の頂点に君臨する忍者達だ。

「火影様ってすごいんだぁ!」
(あのショボイジジィがそんなにスゴイのかなぁ…なんかウソ臭いわね!)
言っている事と思っている事が全く逆のサクラである。
「お前等、今火影様の事疑ったろ?」
ボソっとカカシが呟く。
「「!」」
二人共、図星を突かれて、身体を硬直させた。
「ま…安心しろ。Cランクの任務で忍者対決なんてしやしないよ」
「じゃあ、外国の忍者と接触する心配はないんだァ……」
「もちろんだよ、アハハハ!」
サクラの頭に手を乗せる。
「………」
カカシの言葉に、タズナは顔を俯かせる。
「………」
その様子に気付いたのはサスケだけだった。

それから特に変わった事もなく、順調に旅は進んでいった。
カカシ達一行が道を歩いていると、水溜りが一つあった。
だがそれに、大した感慨も受けずに歩いて行く。
その中でカカシだけが、水溜りをジッと見ていた。

「どうしたんですか、カカシ先生?」
「いや何でもない」
サクラに言われ、再びカカシは前を向き歩く
その後、水溜りから離れるとそれに異変が起きた。
人間が音も無く出てきたのである。

右手に無骨な手甲を装着し、黒い布衣を纏った忍が背中合わせで二人。
一人が空高く跳躍すると、手甲に備え付けられた刃の鎖も攣られて跳ぶ。
「!!」
その刃の鎖がカカシの身体に巻き付き、肉を抉る。
「何!?」
手足を封じられ、身動きの取れないカカシ
「え!?」
「…!」
サクラを含む二人は、何が起きたか理解出来なかった。
「まずは…一匹目」
二人の手甲を結ぶように鎖の刃は繋がっている。
それを引っ張るだけで、巻き付けられた獲物が細切れになる。
カカシによってそれは証明され、身体がバラバラになった。
「キャ――!!」

「!!」
サクラは叫び、サスケは声もなく驚愕する。

注 MADAカカシは死んじゃいない。



[18054] NARUTO  金狐と旋律を奏でる者 第十三話(未完)
Name: 鬼影◆f2676935 ID:a5f4f8dd
Date: 2010/12/03 09:31
第十三話

「二匹目」

サスケの背後には、先ほどカカシをバラバラにした二人の男がいた。
カカシをバラバラにした鎖の刃で攻撃をしたが、そのサスケへの攻撃
は空を切った

「手応えが無い これは残像!」
分身の術によって男達に攻撃を避けて、本体は高く跳びあがり
反撃の準備を行っていた。

サスケを補足する筈だった鎖の刃は、中を泳ぎ林に重なる。
その鎖に手裏剣を投げ、鎖と木に突き刺さり、
さらに抜けないように手裏剣の真ん中に空いている穴を狙って、苦無を投げ込んだ。
(く、動かぬ)

(…ぬう)
無理やり外そうとしている二人の手甲の上に乗るサスケ。
そして手を支えにして蹴りを喰らわした。

「「ぐうっ!」」

鎖は苦無が打ち込められている為、吹っ飛ばずに仰け反た。
だが、二人は手甲に手を添え回転させ、鎖を外した。

身動きが取れるようになった二人は、サスケではなくタズナに狙いをつける。
二人はタズナを狙って腕を振り上げていた。
サクラは苦無を構え、タズナの前に出る。
(く、来るっ!!私がやらなきゃ…やらなきゃ!!)


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