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[36365] 【習作】ファイアーエムブレム 永遠の絆(元ネタ、ファイアーエムブレム覇者の剣)
Name: sorano◆b5becff5 ID:9e2ed555
Date: 2013/01/02 21:17
ふと思いついて、書いてみました。TINAMI、ハーメルンでも投稿しています。元ネタは覇者の剣ですが、ほとんどオリジナルの設定によって作られた話ばかりです。それでも読んでもいいというのでしたら、どうぞ…………












かつて人と竜が暮らしていたというエレブ大陸。。両者は互いの領域を侵すことなく平和に共存していた。しかし、人の突然の侵攻によってその均衡は破られる。
後に「人竜戦役」とよばれる戦いがあり、互いの存亡をかけた争いはエレブ全土を荒廃させた。長く続いた戦いの末、人は「神将器」を駆る「八神将」の力で竜を滅ぼし、遂に大陸の覇権を手に入れた。それからおよそ千年の後、「人竜戦役の”英雄”ハルトムートが建国した国ベルン王国の王、ゼフィール率いるベルン王国により長くの平和は崩れ、再び大陸全土を巻き込んだ戦いが繰り広げられていた。戦いは数々の悲劇や出会いを生み、ベルン王ゼフィールはリキア同盟国の侯爵家の一つ、フェレ侯爵家の跡継ぎであり、後に「若き獅子」と称えられ、そして「美しき盟主」と称えられたリキア同盟の盟主の一人娘、リリーナを妻に迎える事になるロイと同じくリキア同盟の土地の一つを収めるタニア家の姫、ティーナの仲間、アルと共にゼフィールを討った。今まで共に戦ってきた仲間達は諸悪の根源を倒した事により喜んでいたが、なんと激しい戦いの間にティーナは”骸黒の民”と呼ばれるかつて竜を受け入れようとしたため地上を追放された種族の首領、アウダモーゼによって攫われ、アルは今までの苦楽を共にしたティーナに絶対の忠誠を捧げる重武将(ジェネラル)ガントと剣豪(ソードマスター)キルマーと共に救出に向かった。そしてアウダモーゼ率いる”骸黒の民”と激しい戦いの末、勝利したが、アルは崩壊を始めた始祖竜と化したアウダモーゼと一つになり消滅した。そしてどこかへと消えたアルは謎の空間を進んで行き、途中に現れた”絶望”を自分の母、始祖竜ミリィザの死によって出来た自分にとって形見でもある剣、”覇者の剣”で”絶望”を滅した後、巨大な竜の形の姿をした骨と出会った。

~???~

「お前が始祖竜………これを………返しに来たんだ………」
骨を見たアルは静かに呟いた後、”覇者の剣”を手放した。すると剣は竜の骨に吸い込まれて行って消滅した。
(ありがとう………)
するとどこからともなく何かの声が聞こえてきた。
(さようなら、母さん………約束するよ。二度と絶望を生み出さない事を………二度と力を奪い合わない事を………だから………眠ってくれ………)
光に包まれて行く竜の骨をアルは優しげな微笑みを浮かべて見守っていたその時
「アル…………」
なんと光からアルの母、ミリィザが姿を現した!
「母さん……!?」
ミリィザの姿を見たアルは目を見開いた。
「本当によく………やってくれました………」
「………母さんのお蔭さ。これでみんな、平和に暮らしていけるんだ。ありがとう。」
「………………………」
アルの言葉を聞いたミリィザは暗そうな表情をした。
「?どうしたんだよ、母さん。」
「アル………まだ平和は訪れていないわ……あなたの友人達なら”魔竜”も何とかするでしょうけど………それとは別に………近い未来、再び争いは起こってしまうわ…………”彼ら”を封印していた純血の始祖竜が消えた事で………」
「なっ!?どういう事だよ、それ!?」
ミリィザの説明を聞いたアルは血相を変えて尋ねた。そしてミリィザはアルにその説明をした。

「…………………………そんな事が…………クソ!!」
ミリィザの話を聞いたアルは悔しそうな表情をした後、決意の表情でミリィザを見つめて言った。
「母さん!そいつを再び封印する方法は!?頼む、教えてくれ!」
「………………わかったわ…………………」
アルに頼まれたミリィザは説明した。
「………………そっか…………それだけでいいんだな…………にしても、まだ”骸黒の民”が残っていた上、そんなふざけた存在まで作っていたなんてな………けど、俺にも妹がいたんだな………へへ………」
「………彼女は普通の”モルフ”とは違い、感情があるわ。………貴方の力になってくれるかどうかわからないけど………できれば彼女を助けてあげて。彼女は彼らに従ってはいるけど、心の中では逃げたいと思っているわ。」
「ああ!絶対助けてやる!」
ミリィザの言葉を聞いたアルは力強く頷いた。
「…………………そろそろ時間ね……………」
するとその時ミリィザの身体は光を放ち始めた。
「アル、私の力を全て受け取って………」
そしてミリィザが手をかざすとアルの髪は腰まで届くほどの長髪になった!
「げっ!また女みてーな髪になっちまったよ。しかも羽まで生えちまった………けど、竜石使った時みたいに力が湧いて来た!」
「フフ………以前と違い、貴方には完全な始祖竜の力を受け継いでいるから、常に力を解放していても、以前みたいに命を燃やし尽くす事もないし、竜石に頼る必要はないわ。それに魔道書がなくても貴方に備わっている属性………”業火の理”を含めた炎の魔法なら全て使えるわ。………ただ、その代り竜化はできないわ。それとその羽は自分の意思で仕舞えるわ。」
「えーと………翼よ、消えろ~。………あ、ホントだ。後は………試しに………エルファイアー!!………できた!へへっ………魔法まで使えるようになるなんて、前より凄く強くなったぜ!ありがとう、母さん!」
ミリィザの説明を聞いたアルは自分の背中に生えていた一対の翼を仕舞うように念じて、翼を仕舞ったり、さらに魔法を試し撃ちした後、無邪気な笑顔をミリィザに見せた。
「後はこれを………」
さらにミリィザがもう一度手をかざすとある2本の剣がアルの頭上に現れた後、アルの手に収まった。
「………なんかすっげー力を感じるけど、何なんだ、この剣は?」
「”ラグネル”と”エタルド”。遥か昔”蒼炎の勇者”と呼ばれた勇者と彼の妻となった女性が使っていた愛剣よ。……とある国に保管されていたんだけど、永い時を得て私達始祖竜の手に渡り、今まで封印されていた剣よ。………その剣は”神将器”をも超える究極の剣。女神の加護も受けているから、決して壊れる事はないわ。」
「へ~………俺はこの”ラグネル”を使うとして、”エタルド”は………(ロイ達には頼めねえな………これは俺だけの問題だし。)……今はいねえから、いつか仲間になった誰かに使わせるか!」
ミリィザの説明を聞いたアルは共に戦った戦友達を思い出したが、何故か寂しげな笑みを浮かべ、いつもの笑顔で呟いた。
「………………ねえ、アル。ティーナさんなら貴方の”眷属”になってくれると思うわ。………そうしたら貴方だって貴方のお友達と一緒に生きて平和な世界を………それに私と違って、永遠に愛する人と一緒に………」
その様子を見ていたミリィザは静かな表情で尋ねたが
「駄目だ。そんな事、できねえよ。………確かに俺はあいつの事は好きだけど、俺だけの理由で人間やめさせる訳にはいかねーし、第一好き合っている訳でもないのにそんな事できねーよ。」
「アル………………フフ………本当に優しい子に育ったのね…………」
決意の表情のアルの答えを聞いて、微笑んだ。するとミリィザの身体は消えようとした。
「それじゃあ………本当のお別れね、アル………」
「ああ…………ま、そう遠くない内母さんに会いに行く事になるだろうけどな………」
「………できれば、そのような事がない事を心から祈っているわ………さようなら、アル………どうか幸せに生きて………」
そしてミリィザは消えた。すると周り全体を光が包み込み、アルは光に呑み込まれた。

~ベルン城~

「………?ここは………ベルン王宮か。」
目を閉じていたアルが目を開けると、そこは先程まで戦っていた戦場―――ベルン王宮だった。
「アル!どうして消えたんだよ………!」
「うっ、うっ、うっ………!約束………したじゃない………!一緒にタニアの再建をするって……!どうしていつもあんたは約束を破るのよっ……!」
「「…………………」」
(!この声は………!)
聞き覚えのある声を聞いたアルは近くの柱に隠れると、王宮内を悲しみにくれたガントとティーナが歩いていて、キルマーとアルの育ての親であり”骸黒の民”の末裔であったマグゥが沈痛な表情で歩いていた。
(………ティーナ………ガント………キルマー………親父…………わりぃ。多分俺はもう………お前等と会わない。…………約束………破って悪いな、ティーナ…………その代り、お前やロイ達が願っていた平和………絶対守ってやるぜ!)
ティーナ達の様子を辛そうな表情で見つめていたアルは決意の表情になった後、人知れずどこかに去って行った。

その後、ロイ達と合流したティーナ達はアルや今までの事を伝え、さらに新たなる戦い―――ベルンの”三竜将”の最後の一人であるブルーニャ率いるベルン残党軍との戦いに勝利し、さらには魔竜との戦いも勝利という形で収めた。そしてティーナ達はそれぞれの故郷に帰り、荒れ果てた故郷の再建を始めた。2年後、ようやくタニアの再建を終わらせたティーナは今でも心から愛し続け、苦楽を共にした仲間であり、”碧き覇者”と称されるアルの壮大な墓を建てた。そしてアルの墓が建てられてちょうど2年。

~4年後・タニア城・城門~

「ようやくついた………ここがタニア城ね………」
腰に鞘に収めた剣を装着した海のような蒼い瞳と髪を持つ女性はタニア城を見て溜息を吐いた。
「よし………!使用人試験に合格して、頑張ってティーナ様御付の侍女を目指さないと………!」
女性は自分自身を叱咤し、そして城門を守る兵達に近づいた。
「すみません。こちらで今、新しい使用人を募集していると城下町の張り紙を見て、参ったのですが……」
「使用人試験を受けたい者か。こちらに名前と出身地を書いてくれ。」
「わかりました。」
城門の兵に受験者の名前が並んでいる表を渡された女性は自分の名前や出身地を書いた後、兵に返した。
「名はミリーナで出身地はベルン………だと?」
「はい。ティーナ様の御高名を聞き、是非仕えたいと思いましてはるばるやって来たのですが………何か問題が?」
「……いや。………姫様はお優しく、例えご両親の仇であるベルンの者といえど分け隔てなく接しているお方だ。合格できるように励むといい。」
「はい!ありがとうございます!」
兵士の言葉に女性――ミリーナは笑顔を見せて頷いた。
「………それと一つ気になったんだが、何故帯剣している?」
「あ、はい。護身用に帯剣しているんです。身を守る程度でしたら剣を振るえます。」
「ほう………変わった娘だ。しかもあまり見た事のない珍しい剣だな………」
ミリーナの説明を聞いた兵士は興味深そうな様子でミリーナやミリーナの剣を見た。
「えっと……………そういえば、ここに来るときに気になったんですけど………あそこにある大きな石碑は一体何なのですか?」
兵士に見られたミリーナは話を変えるかのように、遠くに見える巨大な石碑に視線を向けて兵士に尋ねた。
「あれは姫様の戦友であると同時に恩人、”碧き覇者”の墓だ。」
「(………兄さんの…………)えっと………”碧き覇者”は確かロイ様と共にゼフィール王を討ち取ったというあの方ですか………?」
兵士の話を聞いたミリーナは心の中で驚いていたが顔に出さずに、不思議そうな表情で尋ねた。
「そうだ。”碧き覇者”は姫様を助ける為に戦死し、姫様は彼の為にあれほどの壮大な墓を建てられた。今日は彼が死んでちょうど4年。姫様と彼の友であった隊長は今、墓参りをしている所だ。」
「………そうだったのですか。だからあの辺りにたくさんの兵士の方達がいらっしゃったのですね………(兄さん………生きているのに自分の墓があると知ったらどんな顔をするのかしら?)」
兵士の説明を聞いたミリーナは遠くに見える石碑を見つめ続けた。
「………今、受付は済んだ。速やかに中に入って待合室で待つように。」
「あ、はい。」
兵士の言葉に我に返ったミリーナは頷いた後、振り返って石碑を決意の表情で見つめ続けた。
(兄さんに”骸黒の民”から救い出してもらった恩をようやく返せる時が来たわ……………兄さん、ティーナ様達に会えない兄さんに代わって絶対ティーナ様達を守って見せます………!だから兄さんも頑張って………!)

そしてミリーナは城の中へと入って行った。一方その頃、ティーナはガントと共に”碧き覇者”アルの墓参りをしていた……………




後書き 続きを期待している方達が多ければ、続けようかなとも思っています。(まあ、勿論他に連載している話を優先して書いてしまうと思いますが………)………感想お待ちしております。



[36365] パラメーター1
Name: sorano◆b5becff5 ID:9e2ed555
Date: 2013/01/03 11:17
アル

クラス ドラゴンヴァンガード

使用可能武器種類 剣S 弓C 理魔法S 杖E

武器

ラグネル 使用回数、無制限(威力や命中率、射程距離、装備効果等は”暁の女神”のラグネルと全て同じ。アル専用)
フォルブレイズ 使用回数、無制限(威力等は”封印の剣”と同じ。唯一違うのは装備効果がない事)

この他にも全ての炎魔法が使用回数無制限で使える。(ファイアー、エルファイアー、ボルガノン、メティオ、レクスフレイム)

LV1

HP46
力26
魔力20
技29
速さ31
幸運16
守備17
魔防15
移動7
体格8
属性・炎

支援

ティーナS ガントA ロイB

スキル

必殺+15
見切り 
連続 
待ち伏せ
天空(剣で攻撃する時のみ発動。) 
神息の颶風(ウルディア・ア・ラグラード)(力と技の合計値の半分の確率で発動。通常の攻撃の5倍の威力。剣で攻撃する時のみ発動)
逆鱗(HPが半分になると50%の確率で発動。敵の防御無視の必殺率100%攻撃)
始祖竜の加護(魔道書なしで炎魔法を全て使用できる)

※原作と異なる所は髪型が常に竜石を使用した状態の髪型でティーナが好きだと自分でも理解している。


ティーナ

クラス マスタープリンセス

使用可能武器種類 剣B 光魔法S 杖S

武器

セイニー(ティーナ専用)
ティーナの杖
フロレート(ティーナ専用)
リザーブ

LV12

HP36
力11
魔力26
技18
速さ22
幸運24
守備9
魔防21
移動6
体格6
属性・雷

支援

アルS ガントA リリーナB ウォーレンB

スキル

祈り
深窓の令嬢
エリート
回復
カリスマ
暁光(光魔法で攻撃する時のみ発動)


※原作と異なる所はアルに恋心を抱いている事を自覚している。リリーナとは友人同士。魔竜戦までロイ達と共に神将器アーリアルで戦った



ガント

クラス ジェネラル

使用可能武器種類 槍S 斧A 

武器

銀の長槍
トマホーク


LV15

HP52
力28
魔力2
技16
速さ11
幸運15
守備29
魔防9
移動5
体格16
属性・炎

支援

アルA ティーナA ウォーレンB セルディアS


スキル

大盾
勇将
守護
護り手
月光

※原作と異なる所は魔竜戦までロイ達と共に神将器マルテで戦った。セルディアの猛アプローチにより、セルディアとは”ベルン動乱”の3年後に婚約者同士になった


セルディア

クラス ファルコンナイト

使用可能武器種類 剣D 槍A 

武器

銀の槍
スレンドスピア
風切りの剣

LV4

HP32
力14
魔力8
技21
速さ24
幸運22
守備11
魔防16
移動8
体格5
属性・雷

支援 ガントS


スキル

強運
再移動
エリート
怒り
武器破壊

※原作と異なる所はガントとは”ベルン動乱”の3年後に婚約者同士になった


ウォーレン

クラス パラディン

使用可能武器種類 剣S 槍C

武器

ウォーレンの剣 50/50(威力10、命中100、必殺5、射程1、重歩兵、騎士系に特攻。ウォーレン専用)
鋼の槍
手槍

LV7

HP42
力19
魔力4
技20
速さ23
幸運17
守備15
魔防8
移動8
体格9
属性・炎

支援 ガントB ティーナB

スキル

再移動
屋外戦闘
先の先
武器節約


クルザード

クラス 勇者

使用可能武器種類 剣S 斧A 

武器

銀の大剣
勇者の斧
手斧


LV14

HP48
力24
魔力4
技26
速さ25
幸運10
守備19
魔防7
移動6
体格12
属性・炎

支援

ランスA

スキル

武器節約
待ち伏せ
勇将
練磨
カウンター
見切り
太陽


※原作と異なる所は魔竜戦までロイ達と共に神将器デュランダルで戦った




ミリーナ ※容姿はミリィザを少し幼くした容姿。髪の色、瞳の色はアルと同じ。

クラス ???

使用可能武器種類 剣D 弓E 闇魔法C 杖D

武器

覇王軍の剣(形状はアルが初期に持っていた剣と同じ。使用回数、威力等は”封印の剣”の”アルの剣”と同じ。ただし原作と違うのは竜特攻効果がついている)
リザイア 使用回数、無制限
ライブ

この他のある程度の闇魔法は使用回数無制限で使える(ミィル、ルナ)

LV5

HP20
力6
魔力9
技7
速さ9
幸運5
守備4
魔防6
移動5
体格5
属性・闇

スキル

暗闇の加護(魔道書なしで闇魔法が使える)
鍵開け




魔竜戦まで行ったメンバーはロイ(武器・封印の剣)、ファ、クルザード(武器・デュランダル)、ガント(武器・マルテ)、エキドナ(武器・アルマーズ)、スー(武器・ミュルグレ)、キルマー(武器・自分の愛剣とドラゴンキラーの二刀流)リリーナ(武器・フォルブレイズ)、ティーナ(武器・アーリアル&聖女の杖)、レイ(武器・アポカリプス)。なお、この物語開始時ではマグゥとキルマーは既に他界している。




後書き とりあえずスキルポイントがどうのとか言う突っ込みはなしでお願いします。そしてキルマーが好きな人達にとっては申し訳ないのですが彼は既に他界しているという設定にしているので登場しません。………感想お待ちしております。



[36365] 序章~運命の出会い~ 前篇
Name: sorano◆b5becff5 ID:9e2ed555
Date: 2013/01/02 21:57
~碧き覇者の墓碑~

「……………………」
輝くような金の髪と透き通った蒼い瞳を持つ女性は大柄の身体をし、鎧を着こんだ男性を傍に控えさせ、巨大な墓碑に近づき、手の中にある花束を置いた。
「「…………………」」
花束を置いた女性と傍に控える男性はその場で黙祷した。
「………久しぶりね、アル………もう………あれから4年経つのね………時が経つのは本当に速い……今日は貴方に教える事があるわ。………ガント。」
「ハッ。」
女性―――タニア領主ティーナは寂しげな笑みを浮かべて呟いた後、傍に控えるジェネラル―――ガントに呼びかけた。呼びかけられたガントはティーナの隣に来た。
「………久しぶりだな、アル…………実は俺な………セルディア姫と婚約したよ………姫様が幸せになるまで結婚はしないつもりだったんだが………姫様に後押しされてな………」
「フフ………ガントったら本当に頑固だったのよ………セルディア姫が好きと自覚している癖にそれでも頑なに結婚を拒んでいたんだから。私が頼んでようやく頷いたくらいよ。………まあ、私がいつまでもあんたの事を引きずっていた事が原因だから、私が悪いんだけどね………」
石碑にガントが話しかけた後、ティーナは苦笑しながら石碑に向けて言った。
「……………姫様………」
「……私は大丈夫よ、ガント。……私はいずれ跡継ぎを産まなくてはならない身。タニアの民の為にもいつまでもあいつの事を引きずる訳にはいかない事はわかっているわ………」
心配そうな表情のガントに言われたティーナは静かに呟いたが
「………でも………もう少しだけ時間を頂戴………貴方が結婚したら………今まで断っていたさまざまな見合いの話も真剣に考えるわ……」
「…………………」
すぐに悲しそうな表情になって呟き、ティーナの言葉を聞いたガントは辛そうな表情で黙り込んだ。
「………どうして私の周りの人達はみんな勝手にいなくなるのよ………!キルマーだって2年前に病で帰らぬ身に………!………何であんたはあの時、消えたのよ………馬鹿………!うっ、うっ………!」
「……………………」
そしてティーナは涙を流して泣き始め、ガントはその様子を悲痛そうな表情で見つめていた。
「………………………さて………と。そろそろ戻らないと政務が溜まる一方ね………また、来るわ、アル。ガント、行くわよ。」
少しの間声を押し殺して泣いていたティーナは涙をぬぐって立ち上がって石碑に話しかけた後、石碑に背を向けた。
「ハッ。」
ティーナの指示にガントが頷いたその時
「姫様――――――!!」
背に剣を背負った青年が慌てた様子で2人に近づいて来た。
「ウォーレン。そんなに慌てて、どうしたの?」
「緊急事態です!今、城に山賊の集団が攻めて来ていると伝令がありました!」
ティーナに尋ねられたウォーレンは血相を変えて言った。
「なに!?」
「なんですって!?どうして山賊が………」
「………恐らく今は城が手薄と思い込んでいるかと………」
「………私がアルの墓参りをよくしているのは周知の事実だったからね………そこを付け込まれたようね………!ガント!ウォーレン!即刻山賊達を掃討するわよ!」
報告を聞いたティーナは考え込んだ後、腰に装着されている鞘から剣を抜いて叫んだ!
「「ハッ!!」」
そしてティーナ達は急いでタニア城に向かった。

~タニア城・城門~

「オラアッ!!へっへっ………今頃タニアの精鋭共はあのでかい墓に集まっているからな。今なら宝は取り放題だ。野郎ども、殺せ、奪え―――!」
一方その頃山賊の集団を率いる頭は自分に襲い掛かって来た一般兵を斧で殺した後、下卑た笑みを浮かべて手下たちに指示をし、指示をされた手下たちはそれぞれ武器を構えてタニア城に突撃した!
「クッ………なんとしても死守しろ!」
その一方タニア兵達は城に入られないように必死に防衛していた。しばらく戦いが続いていたその時!
「闇に呑まれなさい!ミィル!!」
「グアッ!?」
戦場に女性の声が聞こえた後、闇魔法が山賊の一人を襲い、山賊の一人を絶命させ
「ヤ――――ッ!!」
「ガッ!?」
女性―――ミリーナがなんと城壁から跳躍して、剣で山賊の一人を真っ二つにして絶命させた!
「お前は先程の………!」
「話は後です!僭越ながら私も賊の撃退を手伝わさせて下さい!私は剣、闇魔法、杖が使えます!なので少しは皆さんの御役に立てると思います!」
「………剣と魔法を!?………まあいい。ならば、魔法や杖で援護をしてくれ!」
「はい!」
兵の言葉に頷いたミリーナは兵達と共に戦闘を開始した!
「ハアッ!!」
兵達と共に戦っているミリーナは自分に襲い掛かって来る賊には剣を一閃して敵を殺し
「大丈夫ですか?ライブ!!」
傷ついた兵達には次々と杖を使って、傷を回復させ
「させない!ミィル!!リザイア!!」
賊の中にいた弓兵(アーチャー)が弓を引き絞るのを見ると闇魔法で殺して行った!そしてミリーナ達がしばらく戦っているとティーナ率いるタニアの精鋭達が戦場に到着した!

「全軍、突撃!賊達を追い払うわよ!」
「オオオオオオオオオオ――――――ッ!!」
ティーナの叱咤激励にガントやウォーレンを含めた兵達は雄たけびを上げて、山賊達に襲い掛かった!
「ハアアアアア――――ッ!!」
ウォーレンは馬を巧みに操って電光石火の如く剣を振るって次々と賊を殺して行き
「光よ!セイニー!!」
ティーナは光魔法で味方を援護し
「姫様に指一本触れさせん!フン!!」
ティーナに近づく賊達はガントが槍を薙ぎ払って豪快に殺して行った!
「ち、畜生………!こんなはずじゃなかったのに………!」
手下達が次々とやられていく様子を賊の頭は信じられない表情で呟いた。
「………賊如きが不相応な事を考えるから、そうなるのです。」
そこにミリーナが静かに近づいて来た。
「女!それもこれもテメェが出しゃばったせいだ!テメエのせいで!ウオオオオオオッ!!」
ミリーナに気づいた頭はミリーナが戦場に乱入してから、拮抗だった戦いが一気に崩れ始めた事を思い出して、ミリーナに斧で襲い掛かって来た!
「………遅い。」
しかしミリーナは余裕の様子で回避をし
「ミィル!!」
「グアアアアアッ!?」
闇魔法を放って敵を苦しめ
「止め!」
剣を一閃して敵の首を刈り取った!
「お、お頭が………!逃げろ――――!!」
それを見た手下達は一斉に逃げ始めたが、それを見逃がさないティーナ達によって全滅した!

「終わったわね。……それにしても何で山賊達が攻めて来たのかしら?タニア領は治安が行き届いているのに………」
「ええ………本当に何故このような事が………」
戦後の処理をしている兵達を見つめながらティーナとガントは考え込んでいた。
「姫様!」
その時、門番の兵がティーナに近づいて来た。
「ご苦労様。貴方達が耐えてくれたお蔭で城は守れたわ。………それにしても報告は聞いたけど、あまり怪我人はいないわね?」
「ハッ!それはこちらの者の協力のお蔭で被害は最小限に食い止められました!」
ティーナに尋ねられた兵は敬礼をして答えた後、自分の背後にいたミリーナをティーナに紹介した。

「え…………(ア、アル………!?)」
「な………!?」
ミリーナを見たティーナとガントはミリーナが一瞬アルと重なり、信じられない表情をした。
「姫様?」
その様子に気付いたウォーレンは不思議そうな表情でティーナを見た。
「(気のせい………よね?)何でもないわ。………協力感謝するわ。貴女の名は?」
そして気を取り直したティーナはミリーナを見つめて尋ねた。
「ミリーナと申します。ティーナ様の御高名を聞き、ぜひティーナ様に仕えたいと思って故郷を離れ、本日の使用人試験を受ける為に参りました。」
ティーナに尋ねられたミリーナは会釈をして答えた。
「この者は器用な者でして、剣と魔法、そして杖を同時に扱っております。彼女の援護のお蔭で被害は最小限に抑えられました!」
「け、剣と魔法に加えて杖まで………!?」
「………姫様みたいな戦い方だな………」
「………援護が十分できているという事は自分の役割を理解し、戦場でも臨機応変に動けるという事………そこまでできるのになんでわざわざ、侍女になりたいのかしら?むしろ傭兵としてなら貴女、かなり優秀な部類に入るわよ?」
兵の説明を聞いたガントとウォーレンは驚き、ティーナは考え込んだ後、尋ねた。
「私はティーナ様御付になりたいのです!………ですので傭兵は考えた事もありません。」
「……………………」
(何故、そこまでして姫様に仕えたいんだ、この娘は……?)
自分の言葉を聞いた後、決意の表情で見つめられたティーナは静かにミリーナを見つめて考え込み、ガントは不思議そうな表情で見つめていた。
「………ちなみにこの娘の侍女としての成績は?実技試験はもう終わっているはずよね?」
「は、はい。今結果を聞いてきますので少々お待ち下さい。」
そして少しすると兵は戻って来てティーナに結果を伝えた。
(実技も合格………しかも受験者の中で一番の結果………か………)
兵から結果を聞いたティーナはミリーナを見つめながら考え込んでいた。
「そういえば気になっていたが………そのミリーナという娘の髪や瞳をよく見るとアルとそっくりだな………」
「!確かに…………まさかアルの親類なのか………!?」
「………それはさすがにありえないでしょう。だってあいつは本来『人竜戦役』直後で生きていたはずの人よ。第一あいつに親類がいるなんて聞いた事もないわ。単にあいつと同じ髪と瞳を持って産まれただけでしょう……………」
そしてウォーレンの言葉を聞いたガントは驚いた後ミリーナを見つめ、ティーナは静かに首を横に振った後答えた後、表情をわずかに暗くした。
「あの………?」
「っと。貴女には訳がわからない話だったわね。………侍女の件だけど本来ならこの後侍女長が面接するのだけど、貴女はその必要はないわ。さっきの戦いの功績代わりに合格にしておくわ。」
「え!?本当ですか!?」
「ひ、姫様………戦いと侍女の仕事は関係ないのでは………?」
ティーナの話を聞いたミリーナは明るい表情をし、ガントは苦笑していた。
「あら。この娘の実技の成績はさっき聞いたけど十分な成績だからいいじゃない。それと私の御付になりたいって事だけど…………貴女の実力次第では今すぐにしてあげてもいいわよ?」
「え!?でも、実力次第とは一体…………?」
ティーナの説明を聞いたkミリーナは驚いた後首を傾げた。
「…………ついて来て。」
そしてミリーナはティーナに促されてティーナ達と共にある場所に向かった。

~タニア城内・中庭~

「………ここよ。」
「あの………一体ここで何を………?」
立ち止まったティーナにミリーナは不思議そうな表情で尋ねた。
「今から貴女はガントと戦ってもらうわ。」
「え!?」
「ひ、姫様!?」
そしてティーナの提案を聞いたミリーナとガントは驚いた。
「せっかく戦える実力を持っているんですもの。それを眠らせておくのはもったいないでしょう?」
「し、しかし………それだともはや侍女としての範疇を超えているのでは………?」
ティーナの話を聞いたウォーレンは意見した。
「そうね。でも、働き始めの者がいきなり私御付になるのだから、他の侍女とは違う”何か”を持っていないと、みんな納得できないわ。」
「た、確かにそうですが…………さすがにガントを相手にするのは厳しすぎるのは………?」
ティーナの説明にウォーレンは頷いた後、ミリーナに視線をやったその時
「……やらせて下さい!」
「なっ!?」
ミリーナは決意の表情で答え、答えを聞いたガントは驚いた。
「………本当にいいのか?ガントは親衛隊隊長にして現代の”神将”の一人。とても敵う相手ではないぞ。」
ミリーナの答えを聞いたウォーレンは真剣な表情で尋ねたが

「そんなのやってみなきゃわかんないです!」
ミリーナは決意の表情で答えた。
「!!」
「…………久しぶりに聞いたわね………どっかの馬鹿がよく口癖にしていたその言葉……」
ミリーナの言葉を聞いたガントは目を見開いてミリーナを見つめ、ティーナは驚きの表情で見つめた後、寂しげな笑みを浮かべていた。
「………本人も了承している事だし、ガント。」
「ハッ。」
そしてガントとミリーナは距離をとって向き合った。
「………言っておくが手加減をするつもりはないぞ?」
「望む所です!」
槍を構え、戦いの態勢に入ったガントの言葉を聞いたミリーナは頷いた後鞘から自分の剣を抜いて構えた!
「え………」
「馬鹿な!?その剣は………!」
「ア、アルが持っていた覇王軍の剣!何故それをお前が………!」
ミリーナが構えた剣を見たティーナとウォーレンは驚き、ガントは信じられない表情で言った。
「何故………と言われても。この剣は先祖から代々受け継がれている剣ですが。」
「(………覇王軍の剣がまだ残っていたというの………?)………始めなさい!」
ミリーナの説明を聞いたティーナは考え込んだ後、戦闘開始の宣言をした!

そしてミリーナはガントとの模擬戦を開始した…………!




後書き 感想お待ちしております



[36365] 序章~運命の出会い~ 後篇
Name: sorano◆b5becff5 ID:9e2ed555
Date: 2013/01/03 17:58
~タニア城内・中庭~

「(まずは先手必勝………!)ハアッ!!」
戦闘開始の合図が下されるとミリーナは袈裟斬りで攻撃した!
「甘い!」
しかしガントは槍を振るって攻撃を弾き
「ハアァァァァァ――――ッ!!」
攻撃を防がれたミリーナは連続で攻撃を仕掛けた!
「……………」
しかし連続攻撃をガントは全てさばいていた!
(……兄さんの話通り、さすがね………重歩兵なら普通こんな連続攻撃、見切れないのに………)
攻撃を捌かれているミリーナは内心舌を巻きながら、攻撃を続けたが
「戦闘中に考え事とは余裕だな!カアッ!!」
ミリーナの様子に気付いたガントはすざましい突きを放った!
「!!」
攻撃に気付いたミリーナは大きく後ろに跳んだ後、なんと近くにある木にバックステップだけで一瞬で上って行って、枝に乗った!
「見かけによらない動きをしますね、姫様。」
「………そうね。(何で動きまであいつに似ているのよ………?)」
「……………(この娘………何者だ?先程の剣撃といい、今の動きといい、まるでアルと戦っているように感じるが………)」
戦いの様子を見ていたウォーレンは驚きの表情で呟き、ティーナとガントは真剣な表情でミリーナを見つめて考え込んでいた。

「ヤー―――ッ!!」
そしてミリーナは枝から跳躍して、強烈な一撃を放とうとした!
「オォォォォォ…………!」
対するガントは槍を振り回した後
「ハアッ!!」
気合いと共にすざましい突きを放った!
「キャッ!?」
ガントのすざましい威力を込めた一撃による武器とぶつかり合い、体重の軽いミリーナは吹っ飛ばされた!吹っ飛ばされたミリーナは壁にぶつかろうとしたが
「…………………フッ!!」
なんと吹っ飛ばされながらも態勢を変えて、ぶつかりそうになった壁を足で蹴って、その勢いでガントに一気に近づいた!
「何!?」
それを見たガントは驚き
「ハアッ!!」
「!!」
ミリーナの勢いを利用した攻撃を受け止めた!
「…………………」
攻撃を受け止められたミリーナは一端ガントから距離を取り
「闇に包まれよ!ミィル!!」
「なっ………魔法だと!?」
闇魔法を放ち、魔法に気付いたガントは自分の足元に出来た魔法陣から離れて回避した。すると魔法陣から暗黒の球体が出て来た!

「!!闇魔法………!魔法を使えるとは聞いていたが、まさか闇魔法とは………」
(下級とはいえ、ミィルは闇魔法………理魔法より高度な魔法である闇魔法を詠唱なしで唱えられるという事はかなりの術者の証…………それこそ”ドルイド”でしかできない事…………この娘………本当に何者………!?)
ミリーナの魔法を見たウォーレンは驚き、ティーナは考え込んでいた。
「ルナ!!」
そしてミリーナは続けて魔法を放ち、魔法による暗黒の球体がガントの背後に現れた!
「なっ!?グウッ!?」
回避しようとしたガントだったが、命中してしまい呻いて怯んだ!
「これで………チェックメイト!!」
その隙を狙って、ミリーナは剣を構えて一気に距離を詰めて、剣を地面に跪いているガントに振り下ろした!
「舐めるなぁっ!!」
しかしその時ガントは気合いを入れて立ち上がった後、ミリーナの攻撃を受け止め
「オォォォォォォッ!!」
すざましい勢いで連続でミリーナに攻撃を仕掛けた!
「っつ………!(なんて威力………!それも重歩兵なのにこれほどの速さで攻撃できるなんて………!反撃どころか武器を弾かれないようにするのが精一杯………!)」
ガントの攻撃をミリーナは必死で受け流していたが
「カアッ!!」
「っつ!?剣が………!」
ガントの強烈な一撃を剣で受け止めた際、剣が弾かれて、驚いた!
「そこだぁっ!!」
そして驚いている隙を狙ってガントは再び強烈な一撃を放った!
「!!」
しかしミリーナは身体を横にずらしてギリギリ回避した後、後ろに大きく跳躍して再び距離を取った後、自分の近くにあった兵達の鍛錬用の弓と矢筒を手に取り
「ハアッ!!」
弓を引き絞って矢をガントに放った!
「何!?」
ミリーナの予想外の攻撃に驚いたガントは盾で防御した!

「ヤアッ!!ハッ!!」
そしてミリーナはガントから距離をとって、走りながら矢を放って行った!
「クッ………弓もできるとは聞いていないぞ!?」
ミリーナの攻撃を盾で防ぎながらガントは叫んだ。
「弓ができるか聞かれなかったから答えなかっただけですよ……!」
ガントの叫びに対し、ミリーナも走って移動をしながら叫んだあと、次々と攻撃を加えて行った!
「クッ………ちょこまかと………!」
ミリーナの攻撃にガントは防御したり回避しながら唇を噛みしめていた!
「(矢はもうこれが最後の一本ね………剣はあそこ………なら、奥の手を使うしかないようね………!)ハッ!!」
一方ミリーナは矢筒に残されてある矢を数えた後、最後の矢を放った!
「!!」
対するガントも最後の矢を盾で防御した!
「闇に包まれなさい!」
「クッ!?厄介な………!」
そしてミリーナの行動によって自分の足元にできた魔法陣に気付くと、魔法陣から離れた!
「!何!?」
しかしいつの間にか自分の周囲は全て魔法陣に囲まれた事に気付いたガントは驚いた!

「馬鹿な!?一瞬であれほどの魔法陣を作るとは…………!」
(この魔法の使い方………どこかで………)
その様子を見たウォーレンは驚き、ティーナは考え込んでいた。
「ミィルオブセシオ(包囲するミィル)!!」
そしてミリーナが叫ぶと魔法陣から現れた暗黒の球体が一斉にガントを襲った!そしてミリーナは魔法を放った後、走り出して自分の剣を拾い、ガントに向かって走った!
「!!そ、そんな………!あの魔法は………!」
それを見たティーナは驚いた!
「オォォォォォ………!」
一方ガントは槍を構えて溜めた後
「カアッ!!」
気合いを入れて槍を薙ぎ払い、なんと球体を全て真っ二つに斬った!
「なっ!?」
一方剣を拾った後、ガントに剣を構えて走りながら向かって行ったミリーナは驚いた!
「クッ………ハアッ!!」
そして唇を噛みしめた後、ガントに近づいて剣を一閃した!
「させん!」
「!そ、そんな………!」
しかし攻撃は攻撃に気付いて構えたガントの盾によって遮られ
「ハアッ!!」
「カハッ!?」
武器を手放したガントの素手の攻撃が腹に命中し、呻いて武器を手離し地面に跪いた!
「………勝負ありだ。」
そしてガントはミリーナの剣を拾って、ミリーナの首筋に剣の切っ先を向けて静かに呟いた。
「………はい。」
一方ミリーナは頷いた後、両手を上げ、降参の意を示した。

「――――そこまで!」
その様子を見たティーナは制止の声を上げた後、厳しい表情をしてウォーレンと共に2人に近づいた。
「フフ………ガント様には真っ向勝負では勝ち目はないと思って、小手先を使わせてもらったのですが………それも意味は為さなかったようですね。」
「そんな事はないぞ。俺もお前の変化自在の戦い方には苦労した。まさか剣に魔法、さらに弓まで使えるとは………お前のような者は初めてだ。自分の力を誇るといい。」
一方ミリーナは立ち上った後、苦笑し、ミリーナの言葉を聞いたガントは口元に笑みを浮かべた。
「ありがとうございます。………ライブ!!」
ガントの賞賛に頷いたミリーナは腰に刺していた杖を出して、ガントの傷を回復した。
「本当に杖まで使えるとは………どうだ?侍女等やめて、いっそ親衛隊に来ないか?お前の実力なら文句なしに合格レベルだし、杖と魔法は俺達にとって助かる戦力だ。」
「えっと………それはさすがに遠慮しておきます。私は侍女になる為にここに来たのですから……キャッ!?」
そしてガントの言葉にミリーナが苦笑しながら答えたその時、ティーナはミリーナの服の襟元を強く掴んで自分の所に引き寄せた!
「ひ、姫様!?一体何を………」
ティーナの突然の行動にウォーレンは驚いて言ったが
「貴女………何者!?百歩譲ってその剣や貴女の戦い方の事は納得できるとしても………先程使った魔法(ミィルオブセシオ)………あれは見逃がせないわ。あれは………”骸黒の民”が使っていた魔法よ!」
ティーナは気にせずミリーナを睨んで叫んだ。
「なっ!?それは本当なのですか、姫様!!」
一方ティーナの言葉を聞いたガントは驚いた後、信じられない表情でミリーナを見つめながら尋ねた。
「ええ………かつてアルをナバタまで連れて行った時、あいつらと遭遇して戦いになって、復活したばかりのアルに使った魔法よ。…………最もあいつはミィルを集束させて剣で跳ね返したけどね。………さあ、答えて!貴女は何者!?」
「…………………………(さすがにアレを使ったのは不味かったわね………)」
ティーナに問い詰められたミリーナは静かにティーナを見つめながら、内心舌打ちをした。
「”骸黒の民”…………確か姫様を攫い、アルの死の原因となった奴等か……!」
「ああ………!」
そしてウォーレンとガントは油断なく武器を構えてミリーナを睨んだ。

「(………仕方ない。ある程度の真実は話しましょう………)……………ええ。確かに私は”骸黒の民”の末裔です。」
「馬鹿なっ!?奴等の残党が残っていたというのか!?」
「!!やっぱり……!」
そして静かに呟いたミリーナの言葉を聞いたガントは驚き、ティーナは睨み続けた。
「………ですが、誤解なさらないで下さい。私は彼らと違って人と竜に復讐心等抱いていませんし、むしろ私は彼らに実験体として扱われ、彼らを憎んでいたぐらいです。」
「”実験体”…………どういう意味よ、それ。」
ミリーナの答えを聞いたティーナは眉を顰めて尋ねた。
「………”始祖竜”。」
「「!!」」
そしてミリーナが静かに呟いた言葉を聞いたティーナとガントは目を見開いた。
「………彼らは始祖竜の力を”神将器”を使わずに自分達の力として利用できないか試行錯誤した結果………始祖竜の血を自分達の血に混ぜて利用できないか、実験していたのです。」
「………信じられねえ事を考え付いたんだな………」
「………奴等らしい。」
ミリーナの説明を聞いたウォーレンは驚き、ガントは表情を歪めて呟き
「………まさか貴女の瞳と髪がアルに似ているのって………」
「はい。私は数ある実験体の中での”成功体”で当時生きていた”始祖竜”の2人―――ミリィザとアルの血を混ぜた結果ある程度成功し、髪と瞳は”碧き覇者”アルと同じ色に。………そして容姿は彼の母であるミリィザによく似た容姿に変化したんです。」
身体を震わせながら尋ねたティーナの疑問にミリーナは静かに答えた。
「………貴女にアルの血が………」
(という事はこの顔がアルの母親の顔か…………まさかこんな形で見る事になるとはな…………)
ミリーナの答えを聞いたティーナは身体を震わせ、ガントは静かにミリーナを見つめていた。
「………さっき”成功体”って言ったが失敗した奴らはどうなったんだ?」
「………皆、拒絶反応が起きて、苦しみながら息絶えました。」
「!!」
自分の質問に答えたミリーナの言葉を聞いたウォーレンは絶句した。
「………恐らくよほど相性が良くない限りは人の身では竜の………それも”始祖竜”の力なんて扱えない証拠だと思います。………実際、私自身は2人のように竜化はできないのですから。」
「………そう。それでどうして私達の元に来たのよ。」
ミリーナの話を聞いたティーナは顔を地面に向けて静かに呟いた。

「それは勿論、貴女達への恩返しと贖罪です。」
「恩返しと贖罪だと?」
ミリーナの言葉を聞いたガントは眉を顰めた。
「………貴女達のお蔭で私も自由の身となりました。その恩を返す為と………そして………私達のせいで貴女達の幸せを奪った罪を償う為に………貴女達の元に来ました。」
「(アル………)……………そう。それにしてもやけに正直に話してくれたようだけど、どうしてかしら?そんな事話したら、私達に処断されるかもしれないと思わなかったのかしら?」
「それで貴女達の気が収まるのでしたら構いません。………私は貴女達に恩を返したく、そして罪を償いたい。それだけです。」
「…………………………」
「姫様……………」
ミリーナの話を聞いて強く握っていたミリーナの服の襟元から手を離して、顔を地面に向けているティーナをガントは心配そうな表情で見つめた。
「…………………そう。…………………だったら貴女のその思い………本物かどうかこれから見極めさせてもらうわ。」
そしてティーナは決意の表情で顔を上げて、ミリーナを見つめて言った。
「え………じゃあ………」
「………これから私御付の侍女としてよろしくね、ミリーナ。」
驚きの表情で自分を見つめるミリーナにティーナは優しげな微笑みを浮かべた。
「………よろしいのですか?」
一方ガントはミリーナを気にしながらティーナに尋ねた。
「ええ。………だけど少しでも疑いが出て来たら、その時は覚悟しなさい。」
「はい!」
「それと………あいつの………アルの幼い頃やミリィザさんの話を時間がある時でいいから、話してもらってもいいかしら?」
「あまり多くは知っていませんが、私の知っている事でよろしければ、喜んで。」
ティーナに尋ねられたミリーナは会釈をして答えた。
「後、ついでに親衛隊員としても扱うから覚悟しておきなさい。ガントの鍛錬は厳しいからね。」
そしてティーナは悪戯が成功したかのような笑みを浮かべた。
「え!?」
「ひ、姫様!?」
「何故親衛隊員としても扱うのですか?」
ティーナの話を聞いたミリーナ達は驚いた。
「あら。この娘の能力で侍女の仕事だけをやらすなんて勿体ないじゃない。しかも私と同じ性別なんだからいざという時にガントの代わりに私を護衛できるじゃない。」
「確かに………その娘の能力なら素手の状態でも十分戦えるレベルの上、刺客のふいを付けますね……」
「まあ普通、侍女が魔法や剣を使うなんて誰も思わねえな。」
ティーナの説明を聞いたガントとウォーレンはそれぞれ納得した。
「どう?勿論やってくれるわよね?」
「はい!…………」
ティーナに尋ねられたミリーナは頷いた後その場で跪いて、ティーナに自分の剣を差し出した。
(あれは………!)
(”騎士の誓い”…………!)
ミリーナの行動を見たガントとウォーレンは驚いた。
「ティーナ様。これより私、ミリーナはこの命ある限り、貴女にお仕え致します。どうか剣をお取り下さい。」
「………………………」
剣を差し出されたティーナは静かに受け取って、剣を見つめ
「………ミリーナの誓いの剣………確かにお受けしました。………これからよろしくね。」
剣の柄に口付をした後ミリーナに剣を返し、微笑んだ。
「はい!」
「ハハ………侍女なのに”騎士の誓い”をするなんて前代未聞だな。貝殻を叙勲されたお前といい勝負だな、ガント。」
「そうだな………」
力強く頷きティーナを見つめているミリーナをウォーレンとガントはそれぞれ口元に笑みを浮かべて見つめていた。その後ガントとウォーレンはミリーナと談笑を始め、ティーナはその様子を見つめた後空を見上げた。
(あの娘(ミリーナ)との出会い………何かが起ころうとしているのかしら………)

~同時刻・西方三島・キルマーとアイリーンの墓~

「………………」
一方その頃アルはキルマーとキルマーの恋人、アイリーンが眠る墓の前に花束を供えて黙祷をした後、立ちあがった。
「アル様………」
そこに美しいエメラルドの髪を腰まで伸ばし、紅の瞳を持った神秘的な雰囲気を纏わせた女性がアルに近づいて来た。
「………ニニアンか。どうしたんだ?」
「はい。エフラム様がアル様がおっしゃっていたイリアの天馬騎士のお二人から返事が来て、今お二人がこちらに向かっていると。」
振り返ったアルに尋ねられた女性―――ニニアンは静かに答えた。
「わかった。………にしても変わった貴族だな、エフラムって。エトルリアの貴族の嫡男の癖に武者修行なんて事をしているんだからな。」
「フフ、そうですね。エフラム様を見ているとヘクトル様を思い出してしまいます。」
アルの言葉にニニアンは微笑みながら答えた。
「………ま、お前も人の事は言えねえけどな。永遠の眠りを覚まさせた俺の頼みを聞いて今まで一緒に旅しているんだからな。別に嫌ならいつでもやめていいんだぜ?お前には俺と違って家族がいるしな。」
「………………私はあの子に親として何もしてあげられませんでしたから………せめて、あの子が手に入れた平和は守る為に手伝いたいのです。」
「………そっか。………じゃ、行くか。」
「はい。」
アルと共に歩き出したニニアンは立ち止まって空を見上げた。
(エリウッド様………いつか必ずお会いに行きます………ロイ…………貴方達が手に入れた平和は必ず守ってみせるわ………)

そして2人は自分達の同行者達が待っている場所に向かった……………





後書き 今回の話のように今後も他のFEのキャラをこの世界のキャラとして出したり烈火キャラも出したりします。ちなみにティーナや他の勢力の戦闘BGMは暁のエリンシアside、アル側は暁のアイクsideの戦闘BGMだと思って下さい。………感想お待ちしております。



[36365] 1章~異形の者~
Name: sorano◆b5becff5 ID:9e2ed555
Date: 2013/01/06 01:23
~西方三島・某所~

墓場から離れたアルとニニアンは自分達を待っている3人の仲間達に近づいた。
「よう、アル。墓参りはすんだのか?」
「ああ。………で?さっきニニアンから聞いたけど、本当にシャニーとティトがこっちに向かっているのか、エフラム。」
仲間の一人―――エトルリア貴族の嫡男であり、旅の途中で出会い、本人の希望で護衛の騎士達と共に旅をしている仲間―――エフラムに尋ねられたアルは頷いた後、尋ね返した。
「ああ。幸い2人はこの島内で雇われていたようで、すぐ連絡がついた。」
「………にしてもいいんですか?話によると確かその2人ってアル殿と顔見知りなんでしょう?なんでまたその2人を雇う事にしたんすか。」
「………フォルデ。口が過ぎるぞ。」
エフラムに続くように尋ねたエフラムの護衛騎士の一人―――フォルデの言葉を聞いたフォルデと同じくエフラムの護衛騎士の一人であり、フォルデのライバル―――カイルは静かな口調で言った。
「イリアの傭兵騎士は絶対裏切らないって話だから、大丈夫だと思うぜ。……それよりお前らはエトルリアに帰らなくていいのかよ?確か妹がいるんだろう?」
「ああ。エイリークにはゼトがいる。あいつがいるからこそ、俺は安心して武者修行をしていられるんだ。」
「………だからと言って1年も留守にするのはいかがかと。エフラム様はいずれはルネス家の跡取りとなるのですから………」
「わかっている。だが、アルの話を聞いてそれが真実かどうかわからずに国に帰る訳にはいかない。」
眉を顰めて言ったカイルの忠告にエフラムは頷いて答えた。
「しっかし………”魔王”ですか………そんな御伽話みたいな存在が本当にいるんですかね~。」
フォルデが空を見上げて呟いたその時
「アル君――――!」
深い緑色の髪を一束に纏めて腰までなびかせ、漆黒のヘアバンドをつけた女性が冷徹な目つきをした男性と共に走ってアルに近づいて来た。
「どうしたんだ、ニノ、ジャファル。」
自分達に近づいて来た女性と男性―――エフラム達との旅の途中、傭兵の集団に襲われている所を助け、その時の恩で仲間になった夫妻―――ニノとジャファルにアルは尋ねた。
「………村に人間じゃない、何かが近づいている。」
「何っ!?」
「人間じゃない………まさか”竜”か!?」
ジャファルの話を聞いたアルは驚き、エフラムは尋ねた。
「ううん、違うわ!骨みたいなのが武器を持っていたり、後死体が動いたり、大きな目玉が飛んでいるの!」
「まさか………アル様の話にあった”魔物”ですか………!?」
ニノの話を聞いたニニアンはアルを見た。
「………かもしれねえ。急ぐぞ!」
そしてアル達はニノとジャファルの案内の元、ある場所に向かった。案内された場所に向かうとそこには骸骨が剣や槍、弓を持って勝手に動き、死体らしきものや巨大な目玉らしきものがゆっくりと村に向かった進軍していた。

「何だあれは………!?」
「………っつ………!なんという闇の気配………!」
異形の者達を見たエフラムは驚き、ニニアンは身を竦めた。
「なあ、カイル。俺達、集団で夢を見ている訳じゃねえよな?」
「残念ながら現実だ。………それにしてもまさかあのような存在が本当にいるとは………」
フォルデに尋ねられたカイルは信じられない表情で異形達を見つめながら答えた。
「………唸れ、業火の理!………フォルブレイズ!!」
その時、アルは魔法を放った!するとすざましい炎の竜巻が起こり、異形の軍の半分を焼き尽くした!
「フォルブレイズ!?オイオイオイ……!確かその名前の魔法って………!」
「”神将器”―――”業火の理”………!あ、ありえん………!あの魔法は現代の”神将”の一人、リキア同盟の盟主、リリーナ様しか扱えないはずなのに………!」
アルの魔法を見たフォルデとカイルは信じられない表情をし
「う、嘘………!魔道書もなしであの魔法を放つなんて………!」
「………”大賢者”でさえあの魔法は魔道書を使っていたはずだ。」
ニノは驚きの表情で呟き、ジャファルは静かに呟いた。そして異形の者達はアル達に気付き、村に向かうのをやめて、アル達に向かって進軍して来た!
「……来るぞ!構えろ!」
その様子に気付いたエフラムは槍を掲げて号令をかけ
「ニノとニニアンは援護!ジャファルは2人の護衛!後は全員、突っ込め!」
アルは仲間達に指示をし、仲間達と共に戦闘を開始した!

「そらっ!!」
「ハアッ!!」
先陣を切るかの如く、フォルデとカイルはそれぞれ馬を巧みに操って槍や剣を振るって敵の軍勢を縦横無尽に駆け回って次々と敵を殺して行き
「ハアッ!!」
「セイッ!!」
フォルデ達が切り開いた道を広げるかのようにアルとエフラムは肩を並べてアルは剣(ラグネル)をエフラムは槍(レギンレイヴ)を振るって敵の軍勢の傷口を広げ
「エルファイアー!!」
「フィンブル!!」
一方ニノとニニアンはそれぞれ魔法を放って、アル達の援護をし
「………………」
二人に近づいて来た魔物にはジャファルが黙々と両手にそれぞれ持った短刀で滅して行った!
「えへへ………それにしてもまた貴女に会えるとは思わなかったよ、ニニアンさん。」
「はい…………ニノさんは行方不明になったとエリウッド様からお聞きしましたが………」
「うん………ジャファルが”黒い牙”の残党を狙う傭兵達に狙われて、あたしやルゥ達の為に姿を消したの。それであたしはジャファルを追う為にルゥ達をルセアさんに預けてジャファルを探してずっと旅をしていたの。…………あたしも狙われていたから、ルゥ達を巻き込むわけにはいかなかったし………」
ニニアンに尋ねられたニノは暗い表情で答えた。
「ニノさん…………」
「そんなに暗い顔をしないで、ニニアンさん!ジャファルとも再会できたし、アル君のお蔭で危ない所も助けてもらったんだから。………それにルゥとレイは今でも元気にしているから、十分だよ。それよりニニアンさんこそエリウッド様に会いに行かなくていいの?」
「はい………アル様には始祖竜の力で再び蘇らせて頂いた恩もありますし、エリウッド様とロイが平和に暮らし続ける為にもアル様のお手伝いをすると決めたんです。」
「そっか。………お互い、頑張ろうね!」
「………はい。」
ニノ励ましの言葉にニニアンは静かに頷いた後、再び魔法を放ったり杖を使って傷ついた仲間の傷を回復し、さらにニニアンは疲労を回復させたり、一時的に防御能力を上げる効果を持つ踊りで仲間達を援護して行った!そしてしばらく戦っていると戦場に2人の天馬騎士が近づいて来た。

「え~と………手紙で指定された場所は確かこの辺だよね、お姉ちゃん。」
「ええ。………それにしてもどうしてわざわざ私達を指名したのかしら?」
天馬騎兵(ファルコンナイト)の一人――シャニーの言葉に頷いた同じく天馬騎兵(ファルコンナイト)の一人でありシャニーの姉――ティトは首を傾げていた。
「それは勿論私達の名前が有名になったからに決まっているじゃない!」
「もう………すぐ調子に乗るんだから、この娘は………」
シャニーの言葉を聞いたティトは呆れた表情で溜息を吐いた。
「そういえば、今度の雇い主さんはエトルリアの貴族なんだって?」
「ええ。ルネス公爵家の嫡男、エフラム様よ。」
「エトルリアの貴族か~………エトルリアの貴族で思い出したけど、クレイン様とはその後どうなっているの、お姉ちゃん?」
「なっ…………!?何でそんな事を聞くのよ!」
「フフ………私、知っているんだよ?月に何回かクレイン様からお姉ちゃん宛てに手紙が届いている事を。」
顔を真っ赤にして自分を見るティトにシャニーは微笑みながら尋ねた。
「~~っ!クレイン様とはただの友人として文通をしているだけよ!それのどこが悪いのよ!?」
「ホントに~?」
「………もう!雑談は終わりにして、貴女は先行してエフラム様がいないか確かめて来なさい!」
「は~い。」
ティトの指示に頷いたシャニーは天馬を駆ってどこかへ向かって少しすると戻って来た。
「向こうの方に貴族らしき人が騎士の人達と一緒になんか変な相手と戦っていたよ!」
「なんですって!?………それより変な相手ってどういう事よ。」
「う、うん………私も最初見た時は信じられなかったんだけど………骨や死体が動いていたの……」
「ハア!?シャニー………あなた、夢でも見たんじゃないの?」
シャニーの報告を聞いたティトは声を上げた後、呆れた表情で尋ねた。
「本当だよ~!それよりもっと驚く人がその貴族っぽい人達と一緒に戦っていたよ。」
「?誰よ。」
「………アル君。」
「………シャニー。冗談はほどほどにしないと怒るわよ?彼は4年前に死んだはずよ。」
「本当だって!髪型は前と違ったけど、あの顔は絶対アル君だって!とにかく一緒に来たらわかるよ!」
「………わかったわ。」
そしてティトはシャニーと共にアル達が戦っている戦場に向かった。

「ほら!あの蒼い髪の人!」
「………嘘…………なんで彼が生きているの?それにあの異形の者達は一体…………とりあえずあの貴族の方に近づくわよ、シャニー!」
「はーい!」
ティトとシャニーは天馬を駆って、アルと共に戦っているエフラムに近づいた。
「貴方がエフラム様ですか?」
「ん、そうだが………ああ、俺が呼んだ傭兵か。」
「はい。私達を雇いたいとの事ですが…………」
エフラムの言葉にティトは頷いた後尋ねた。
「ああ。正確には俺じゃなく、あいつ―――アルだ。俺は代理人としてお前達を呼んだだけだ。詳しい事はアルに聞いてくれ。」
「え?わ、わかりました。」
エフラムの答えを聞いたティトは戸惑った様子で頷いた後、シャニーと共にアルに近づいた。
「やっほ~、アル君!久しぶり!死んだって聞いたけど生きていたんだね!」
「よお、シャニー。後ティトも久しぶりだな。」
「…………ええ。貴方が生きていた事には驚きましたが………とりあえずその件は置いておいて、イリアの傭兵として尋ねます。先程エフラム様から聞きましたが、貴方が私達を雇いたいとの事ですが………失礼ですが貴方に報酬が払えるのでしょうか?」
「ああ。………とりあえず、これが報酬だ。」
ティトの言葉に頷いたアルは2人にそれぞれ宝玉を渡した。
「なっ!?この宝玉は………!」
「これって………”金の宝玉”!?ちょ、ちょっと!さすがにこれはもらいすぎだよ!?確かこの宝玉って、2万ゴールドするじゃない!私の傭兵としての契約金は3000だし、ティトお姉ちゃんは6000だよ!?」
渡された宝玉を見たティトは目を見開き、シャニーは驚いた後慌てた様子で言った。
「しばらく俺達と行動してもらうからな。とりあえずそれが前金だ。」
「ま、前金でもこれはさすがに多いって………」
アルの説明を聞いたシャニーは表情を引き攣らせて言った。
「………その中には俺の存在の口止め料が入っているからな。………契約が終わっても俺が生きている事は誰にも言うなよ。」
「え…………なんで!?ティーナ姫やロイ様達、すっごく悲しんだ事を知らないの!?」
アルの話を聞いたシャニーは驚いて尋ねたが
「………詮索は無用だ。イリアの傭兵騎士は絶対裏切らないんだろう?」
「………わかりました。今から貴方の指揮下に入り、貴方の事は口外しません。シャニー、報酬も受け取った以上イリアの傭兵騎士として………わかっているわね?」
「………は~い…………」
アルの言葉にティトは静かに頷いた後シャニーに視線を向け、視線を向けられたシャニーは納得していなさそうな表情で頷いた。
「よし。じゃあさっさと目の前の奴等を殲滅するぞ!」
「はい!」
「了~解!」
こうしてティトとシャニーを仲間に加えたアル達は再び魔物達との戦闘を開始した。機動力のあるフォルデとカイルが戦場を縦横無尽にかけながら敵を次々と滅して行き、ティトとシャニーは空から強襲して2人の援護、アルとエフラム、ジャファルは4人に続くように次々と敵を倒し、7人が倒しそびれた敵達はニノとニニアンが魔法で倒して行った。

「終わりました………」
敵の全滅を見たニニアンは安堵の溜息を吐いた。
「まさかアルの話通りだったとは………」
「アル殿、もしかして今倒した奴等はここだけじゃなく、大陸中にも現れた可能性はありますか?」
一方エフラムは考え込み、フォルデはアルに尋ねた。
「多分現れているだろうな。」
「やはり………!エフラム様、事はエレブ大陸中の問題!一刻も早く帰国して王宮に報告し、対策を練りましょう!」
アルの話を聞いたカイルは血相を変えてエフラムに提案した。
「…………そうだな。しかしそれにはアルの説明が必要だ。………アル、手間をかけて悪いが俺と共にアクレイアに来てくれないか?」
「………………………エルフィン達なら口は堅いからいいかな………ロイ達に俺の存在を知らせずにどうやってさっきの奴等の事を知らせようと悩んでいたけど………エルフィンに頼めば、俺の存在をバラさずにロイ達に知らせてくれるしな。その案で行くか!」
「ああ。………行くぞ、エトルリアへ!」
そしてアル達は次なる目的地に向かって移動を始めた。
「…………………………」
「ジャファル?どうしたの?」
一方アル達が歩いている一方、立ち止まっているジャファルに気付いたニノはジャファルに尋ねたが
「……………いや…………行くぞ、ニノ。」
「う、うん。」
ジャファルは何も答えずニノを促し、ニノと共にアル達を追って行った。
「………オイオイオイ………!なんでニニアン様が生きてんだ………!?俺もあの人の遺体が葬儀で埋められるのをちゃんと見たし………加えて4年前の戦争で死んだはずの”碧き覇者”まで……………どうなってんだ??しかもあいつは”死神”…………!それにニノまで。………”死神”とニノがなんでニニアン様達と行動しているのかわからねえが………さっきの異形の奴等の事も含めてリリーナ様に報告しなくちゃな………!」
一方その様子を遠くから見ていた茶髪と茶色の瞳を持つ男性は信じられない表情でニニアンとアルに視線を向けた後、複雑な表情に変えてジャファルを見つめた後、どこかへと去った。

アル達がエトルリアに向かっている一方、ミリーナがティーナに仕え始めて一週間が経とうとしていた…………


後書き 私は烈火の中で一番好きなのはニノです。初期プレイから常に使い続けているお気に入りキャラなのでジャファルとセットで登場させました。時期的に育てるのにはホント、苦労しました………感想お待ちしております。



[36365] パラメーター2
Name: sorano◆b5becff5 ID:9e2ed555
Date: 2013/01/08 20:27
ニニアン

クラス 巫女(攻撃の他に”踊る”ができる)

使用可能武器種類 理魔法S 杖B 

武器

フィンブル 使用回数、無制限
ニニスの守護 使用回数、無制限
氷竜石 使用回数、無制限(氷竜に変化して吹雪のブレスで攻撃する。なお、ブレスは魔力に反映される。変身時、パラメーターに力4、魔力8、技5、速さ3、守備4、魔防8が+される)
リライブ
レスト

LV1

HP31
力6
魔力25
技20
速さ27
幸運30
守備11
魔防24
移動6
体格5
属性・氷

支援

エリウッドS

スキル

祈り
特別な踊り
強運
暁光(魔法を使った際に発動)
氷竜の加護(魔道書なしで氷、風魔法が使える。ウィンド、エルウィンド、エイルカリバー、トルネード、ブリザード、レクスカリバー)


エフラム

クラス ロード

使用可能武器種類 槍C

武器

レギンレイヴ
手槍

LV10

HP29
力12
魔力2
技13
速さ14
幸運13
守備10
魔防2
移動5
体格8
属性・炎

支援

エイリークA フォルデB カイルB 

スキル

勇将


フォルデ

クラス ソシアルナイト

使用可能武器種類 剣C 槍D

武器

鋼の剣
鉄の槍
風切りの剣

LV10

HP30
力10
魔力2
技12
速さ13
幸運10
守備9
魔防2
移動7
体格9
属性・風

支援

カイルA エフラムB

スキル

再移動
屋外戦闘


カイル

クラス ソシアルナイト

使用可能武器種類 剣D 槍C

武器

鋼の槍
鉄の剣
手槍

LV10

HP31
力12
魔力2
技9
速さ10
幸運6
守備11
魔防1
移動7
体格10
属性・氷

支援

フォルデA エフラムB

スキル

再移動
屋外戦闘


ニノ

クラス 大賢者

使用可能武器種類 理魔法S 光魔法C 闇魔法C 杖A 

武器

エルファイアー
ギガスカリバー
シャイン
リザイア
ライブ


LV1

HP40
力8
魔力31
技27
速さ27
幸運30
守備13
魔防27
移動7
体格6
属性・炎

支援

ジャファルS

スキル

魔道の申し子(常にパラメーターの魔力、魔防にさらに+5されている状態になる)
必殺+5
連続
怒り
大器晩成
陽光


ジャファル

クラス 暗殺者

使用可能武器種類 剣C 短剣S

武器

スティレット
銀のナイフ
キルソード

LV1

HP41
力21
魔力3
技31
速さ32
幸運15
守備17
魔防11
移動7
体格8
属性・氷

支援

ニノS

スキル

隠伏
必殺+25
鍵開け
連続
待ち伏せ
滅殺


後書き 基本封印キャラはさらにクラスチェンジした際以外は載せる気はありません。………感想お待ちしております。



[36365] 2章~双聖器~
Name: sorano◆b5becff5 ID:9e2ed555
Date: 2013/01/08 21:48
~タニア城・執務室~

「………………」
執務室でティーナは一人で政務書類を片付けていた。その時、ドアのノックの音が聞こえてきた。
「誰?」
「ガントです、姫様。少々相談したい事がございまして………」
「私に?わかったわ。はいって。」
「………失礼します。」
ティーナの返事を聞くとガントが部屋に入って来た。
「…………それで相談したい事って、何かしら?」
「はい。天馬(ペガサス)を一頭イリアから取り寄せる許可を頂きたいのです。」
「ペガサスを?一体誰が乗るのよ。」
ガントの話を聞いたティータは眉を顰めて尋ねた。
「……………先日、姫様御付兼特別親衛隊員になったミリーナです。」
「ミリーナが!?あの娘、ペガサスにも乗れるの!?」
ガントの説明を聞いたティーナは驚きの表情で尋ねた。
「はい。何でも旅の途中でイリアに寄り、野生のペガサスにも乗りこなした事があるとか。………野戦になれば空を駆っての援護は我々にとって助かりますので、是非ミリーナにペガサスを与えて欲しいのです。」
「わかったわ……許可します。……それにしてもあの娘、何でもできるわね………確か馬も乗りこなせたでしょう?」
「ハッ。馬を駆っての戦闘の技術力も高いですな。」
「………加えてあの娘は剣だけじゃなく、魔法、杖、弓もできるしね………フフ、優秀な娘が入ってこっちとしてもありがたい限りね。」
ガントの話に頷いたティーナは上品に笑っていた。
「ええ………それにあいつと手合わせをしていると、アルと手合わせしている気分になりますよ………」
「…………そう…………………ねえ、ガント。貴方はあの娘の事、どう思う?」
昔を思い出すかのような表情のガントの言葉を聞いたティーナは静かな表情で呟いた後、尋ねた。
「どう……とは?」
「”骸黒の民”だったあの娘が言っていた事全てを信じれるかどうかよ。」
「そうですね………アルの親父さんのような存在もいたんですから、俺は信じていますよ。何よりミリーナの俺達に対する普段の接し方を見ていると、どうしてもそんな人物には思えなくて………」
「そうなのよね………礼儀正しい上、気が利く。本当にアルの血が入っているのか疑わしいぐらいよ………それに私も何度か、あの娘をアルと見間違える時があるのよね………」
ガントの話に頷いたティーナは苦笑した後、寂しげな笑みを浮かべた。
「姫様…………」
その様子をガントは辛そうな表情で見つめていたその時
「失礼します、姫様!」
ウォーレンが慌てた様子で部屋に入って来た。

「どうしたの、ウォーレン。そんなに慌てて。」
「ハッ!先程伝令が来まして………この世の者とは思えない存在が領内の村を襲っているそうです!」
「なんだと!?」
「………民の避難は?」
ウォーレンの報告を聞いたガントは血相を変え、ティーナは真剣な表情で尋ねた。
「幸い死傷者を出す事なく非難は終了しています。ただ………相手の中には”竜”がいるそうで………駆け付けた兵達のおよそ半分が”竜”によって殺されました………」
「馬鹿な!?”魔竜”を封印した以上、もう”戦闘竜”は作られないはずだぞ!?」
「…………さっき言った異形の者というのも気にかかるわね………”竜”以外はどんな相手なのかしら?」
「それが………報告によれば、骨のような何かが武器を持っているとか。」
「………一体何が起こっているのでしょうか………」
「………わからないわ。それより問題は”竜”が現れた事ね………」
「………”神将器”やドラゴンキラーはここにはありませんからね………」
ガントの言葉にティータは考え込みながら呟き、ウォーレンも考え込みながら呟いた。
「………いや、あるぞ!ミリーナの剣だ!あいつの剣はアルの剣と同じ覇王軍の剣!竜にも効くはずだ!」
その時、ガントが思いついた様子で叫んだ。
「……………ミリーナも出撃させて!それと、私も出撃するわ!」
「ひ、姫様!危険です!」
ティーナの指示を聞いたガントは血相を変えて叫んだが
「相手は未知の相手よ!未知の相手に魔法や杖なしで挑む訳にはいかないでしょう?」
「し、しかしそれならミリーナがいますし…………」
ティーナの言葉にウォーレンは反論したが
「ミリーナだけではとても手が足りないわ。急ぐわよ!」
ティーナは一蹴し、ガント達と共に出撃した。

~タニア領~

「な、なんだあれは………!」
襲撃されている村にティーナと共に到着したガントは信じられない表情で異形の者達を見つめた。
「まさかあれは………”魔物”………!?」
「!?知っているの、ミリーナ!」
そして驚きの表情で呟いたミリーナの言葉を聞いたティーナは血相を変えて尋ねた。
「はい。後で説明しますので今は迎撃を!」
「わかったわ!みんな、行くわよ!」
「オオ――――ッ!!」
ミリーナの言葉にティーナは頷いた後剣を鞘から抜いて空へと掲げて号令をし、ガント達は号令に答えた後、戦闘を開始した!初めて見る相手に対してもティーナ達は怯まず、次々と倒して行った。そしてしばらく戦い続けると
「竜だ―――――ッ!!」
兵達の叫び声が聞こえてきた!
「!!頼むわよ、ミリーナ!」
「はい!」
ティーナの指示に頷いたミリーナは叫び声が聞こえて来た方向に急行した。そしてミリーナ達が到着するとそこには腐食した肉体を持つ竜が暴れていた!
「なんて禍々しさだ………!”戦闘竜”とはまた違った威圧感があるな………」
異形の竜を見たガントは驚きの表情で見つめ
「あれは………ドラゴンゾンビ!ティーナ様!あの竜には光魔法も効きます!」
「わかったわ!………落ちなさいっ!ディヴァイン!!」
ミリーナの言葉に頷いたティーナは光魔法を竜に放った!すると竜の身体は光に焼かれて、竜は悲鳴を上げ始めた!
「ハアッ!!」
その隙を狙ったミリーナが竜に近づいて剣を一閃してさらに傷を増やした!

「オォォォォォ………!」
一方竜もやられっぱなしではなく、ミリーナにブレスを放った!
「!!」
しかし竜の行動に気付いたミリーナは横に大きく跳躍して回避をし
「………アルジローレ!!」
その間に魔道書を出したティーナは詠唱をした後、高位の光魔法を放ってさらにダメージを与えて、悲鳴を上げさせ
「ハアァァァァ………!!」
崩れた瓦礫を利用して、ミリーナは跳躍して竜の頭に着地し
「セイッ!!」
剣を一閃してその場から跳躍して、竜から離れた!すると竜の頭は地面に落ち、身体も倒れた後煙を上げた後、竜は消滅した!
「竜を討ち取りました!」
「ウオオオオオオオオオオオ――――ッ」
そしてミリーナは剣を空へと掲げて大声で叫び、兵達は勝利の雄たけびを上げた!その後村にいた異形の者達を殲滅した兵達はティーナの指示によって戦後処理を始めた。
(ついに現れてしまったわね…………)
兵達と共に戦後処理をしているミリーナは厳しい表情をしながら考え込んでいた。
「ミリーナ、少しいいかしら。」
そこにガントを伴ったティーナが話しかけてきた。
「ティーナ様。何か御用でしょうか?」
「………先程の異形の者達についてよ。さっきの竜の事といい………貴女、何か知っているわね?」
「はい。…………先程現れた竜―――ドラゴンゾンビを含めた異形の者達は”魔物”です。」
「”魔物”…………何故、それを貴女が知っているのかしら?」
ミリーナの説明を聞いたティーナは考え込んだ後、真剣な表情で尋ねた。
「………それを説明するには”始祖竜”の話も必要になってきますが………よろしいでしょうか?」
「………ええ。お願い。」
真剣な表情のミリーナに尋ねられたティーナは表情をわずかに暗くしたが、すぐに表情を真剣に戻して促した。

「”魔物”…………それは遥か昔………”人竜戦役”よりもさらに遥か昔、このエレブ大陸の支配を企んだ”魔王”フォデスが造りだした異形の者達です。」
「”魔王”フォデス?………聞いた事ないわ………」
「それに”人竜戦役”より昔の事を何故、お前が知っているのだ?」
ミリーナの説明を聞いたティーナは考え込み、ガントは真剣な表情で尋ねた。
「……”骸黒の民”達にずっと伝えられた話ですので………人の歴史にもあったのでしょうが、遥か長い年月を得てその歴史はいつの間にか忘れ去られたのだと思います。」
「………そう。”始祖竜”と関係しているのは何故かしら?」
「………当時、人と竜は協力して”魔王”を倒そうとしました。………ですがあまりにも強すぎる為、選ばれた人間達が”始祖竜”の加護を受けた武器で戦っても、倒しきれず、当時の始祖竜が人間達によって弱った”魔王”を”始祖竜”の力で封印したのです。」
「………”始祖竜”の加護を受けた武器………だと?”神将器”とはまた別なのか?」
説明を聞いていたガントは不思議そうな表情でミリーナに尋ねた。
「お二人ならご存知でしょうが”神将器”は竜を殺す為だけに創られた決戦兵器。”始祖竜”の加護を受けた武器―――”双聖器”には”魔”を払う為に創られた武器―――即ち”魔王”と”魔物”達を滅する為に創られた決戦兵器なのです。」
「……”双聖器”という言い方からして、武器は2つかしら?」
「いえ。当時その武器をいくつかの場所に2つずつ封印した事からそう呼ばれるようになったようです。」
「ちなみにどんな名前で、どこに封印されているんだ?今後の事を考えると、その”双聖器”とやらが必要になってくるだろう。」
「………申し訳ありませんが封印されている場所までは存じておりません。封印した場所を知っている者は封印をした当事者―――”始祖竜”のみですので。」
「………始祖竜の力を持つ者がこの世に存在していない今、例え場所がわかっても封印は解けれないということね………武器の名前をもし、知っているのならせめてそちらを教えてくれないかしら?」
ミリーナの説明を聞いていたティーナは暗い表情で呟いた後、気を取り直して尋ねた。
「わかりました………”雷剣ジークリンデ”、”炎槍ジークムント”、”翼槍ヴィドフニル”、”神弓バルフレチェ”、”氷剣アウドムラ”、”風刃エクスカリバー”、”勇斧ウルヴァン”、”魔典グレイプニル”、”光輝イーヴァルディ”、”聖剣アミーテ”…………以上です。」
「………ありがとう。………ロイ様達とも相談しないといけないわね…………」
「ええ。事は大陸中の問題となるでしょうしね………」
「あの………とりあえず、城に戻って今度の事を考えませんか?」
自分の話を聞いて考え込んでいる2人にミリーナは遠慮気味に提案した。
「そうね。戻りましょうか。」

その後ティーナ達は城に帰還した…………


後書き 感想お待ちしております。


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