――― プロローグ ―――
英国企業メタダイン社に勤める原子物理学者ヴィクター・ハントは、ニュートリノを使用した画期的な3次元透視装置、トライマグニスコープを発明する。
メタダイン社はこの発明品を量産すべく、試作品初号機を使ったデモンストレーション計画を立てるが、国連宇宙軍がその装置を緊急に寄越せと言って来たために、量産計画は根底から引っくり返されてしまう。
普通では考えられない国連宇宙軍のゴリ押しに疑問を感じつつも、ハントは相棒の実験工学部長であるロブ・グレイとともにアメリカ、ヒューストンに向かう。そこで彼を待ち受けていたのは国連宇宙軍の航行通信局(ナヴコム)の本部長、つまりは超大物であるグレッグ・コールドウェルだった。
彼はハントとグレイを自分のオフィスに通すと、挨拶もそこそこに本題に入った。
「これが問題の死体です」
彼は壁のスクリーンに、少女のものと思われる死体を映し出した。
「そちらからご質問される前に、先にお答えしておきましょう。
最初の質問の答えは No です。死体の身元は不明です。
そこで我々は仮に、この人物をルイズと呼ぶことにしています」
――― 注意 ―――
タイトル見れば分かるとおり、別サイトの同名作品とは無関係です。
同じタイトルにするのはどーかと思ったんですが、やっぱりコレしかないだろうって事で。