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[27864] 【中編】種付けマンション
Name: リンカーン中田氏◆411c1904 ID:80298b61
Date: 2014/10/16 10:15
【注意!】
このお話には今後必ず【洗脳】【寝取り】【姉妹丼】【妊娠】が含まれます。そういった属性の無い方は絶対に読まないようにしてください。この注意を読んだ上で苦言を呈されても困りますので、よろしくお願いいたします。

ども、リンカーン中田氏です。
まだ【我が家の『性』長記録】が完結してないのに、新しいものを投稿しました。
いや、この設定に近いものは有名なMC系サイトにあるのですが、単純に孕ませモノでもうちょっと気軽に書けるものないかなぁと思いまして書いてみました(笑)

とはいっても第一話は序章にあたる前フリなので性的な描写は皆無なためまだまだ読者の期待に応えられるものではないんですが。
【我が家の『性』長記録】ほど設定を練ったものでもありませんし、ターゲットである理恵が妊娠するまでとついでにその周辺が妊娠してしまうだけなので、たぶん全3話くらいで完結する短編になる予定です。
まぁ、あまり登場人物を増やすと【我が家の『性』長記録】とネタがかぶるかもしれませんし(苦笑)

そういう訳でこちらはご都合な精神操作を理由にした孕ませモノとして気軽に楽しんでいただければと思います。

よろしくお願いいたします。

(2011/05/23 追記)
第2話、当初の予定より大幅増量。
第1話の3倍以上の文章量になりました(第1話は 10kbyte、第2話は 33kbyte)
我ながら何というか……次もがんばります(苦笑)

あ、さらに追記です。全3話が全5話になるかもしれません(汗)

(2012/07/05 追記)
一年二ヶ月ぶりの投稿……この間、いろいろありましたが、一番大きかったのは父の逝去ですかねぇ。
とりあえず、書いては修正、修正しては消してと、もう試行錯誤。
なんかあんまりエロくないような気がしないでもないんですが、いつまでやっても踏ん切りがつかなそうだったんで投稿することにしました。
ちなみにテキスト量は 55kbyte …… 第2話の1.6倍くらいでしょうか(苦笑)
なお、第四話は既に 26kbyte 書いてたりします。さて、これはいつまでかかるかなぁ。

(2013/06/04 追記)
約十一ヶ月ぶりの投稿……なんというか、私ダメじゃん(苦笑)
こういのを仕事にできれば嬉しいんですが、やはりもっと量を書けるようにならないと仕事にできそうにないですもんね。いや、もしかすると仕事にすると早く書けるようになるのか?
まぁ、それでも文章量は過去最大の68kbyte、新書版サイズの本だと多分100ページ近い分量かな?
さて、最終回と言いながら実はもう一話エピローグみたいなおまけがあります。これはもう完成してるので内容をチェックして比較的すぐ、たぶん週末には公開できると思います。

長い間待っててくれた人の期待に応えられてればいいんですが。

(2013/06/11 追記)
ついに最終話……っても、これ純粋にもう完全に終わりってわけじゃないんですよね。
いろいろ伏線というか、番外の話をいつでも追加できるよう、わざとちょっとしたネタをあちこちに書いてますしね。
一番露骨なのは女子アナ姉妹かな。他にも産婦人科の女医&看護師とか、後付設定としては祠(寂れて少子化で力をどんどん失ってしまった巫女姿の神様と大家さんになる前の大家さんとの出会いとか)とかも書けますしね(笑)
まぁ、続きはいくらでも書けるけど、初めてArcadiaで完結作品ができました。単純にすごく嬉しいですね。
今度はもう少し感想あるといいな。いや、こういう方向性でいいのか迷っちゃうことも多いので(苦笑)

(2013/07/30 追記)
優先してたのがちょっと苦労してきたので、比較的気楽に書けるこっちを先に更新(笑)
早速番外の序章を公開。多分三話くらいになる予定です。身も心も清らかな、志を持った看護学生がすっかり常識を失って中年のおっさんに孕まされる課程を書ければなぁなんて思ってます。
あ、もちろん壊れたりさせませんよ。心は清らかな看護師のままで、バンバン大家さんに孕まされるだけですので(笑)
女医さんもこの三話の間に登場させられればいいんですが、どうなることやらまだ未定です。
公開時期の予定を書くと失敗する傾向にある私ですが、一応今回は三話完結予定で8月中に公開したいなと思ってます。あーあ、宣言しちゃったよ(汗)

(2014/04/14 追記)
で、更新失敗。やっぱり次回更新時期は常時未定にしておきます(苦笑)

さらに内容も大幅変更というか、予告のところまでいってないじゃん…次回はちゃんと『模擬試験』までいきます。
というか、元々今回更新分と繋がってた部分なので、半分くらいは出来てたりします。
さて、次回更新はいつになることやら。

あ、それと感想欄で見た人もいるかもしれませんが、作品置き場を作りました。
URLは書けませんが、今だと『リンカーン中田氏 作品集』でgoogleで検索できるようになりましたし、少し前の感想へのレスでURLを書いていますので、よろしければ見に来てやってください。

(2014/10/16 追記)
半年ぶりの更新です。まぁ、自分のホームページでは結構新作を更新してるんですけどね。
一度完成したんですが、次の話を考えて大幅に変更したりしてちょっと時間かかりましたね。まぁ、1話から2話までの九ヶ月より短くなったので勘弁してください(笑)
次はもう少し早く更新できるようがんばります。

よろしくお願いします。
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■本編
第1話『物件見学』[2011/05/19]
 物語の開始 … 結婚前の恋人たち。新居物件見学で精神操作、まだ本番なし
第2話『入居直前』[2011/05/23]
 入居前の出来事 … 妹種付け&卒業式。次女、妊娠四ヶ月。
第3話『管理組合』[2012/07/05]
 入居後の出来事 … 親友種付け&管理組合会合。長女、妊娠四ヶ月。次女、妊娠八ヶ月。三女、処女喪失済。
第4話『話題物件』[2013/06/04]
 テレビ放送 … 母娘同時&女子アナ処女種付け。マンションは既に満室、全世帯子供で一杯。
最終話『物件案内』[2013/06/11]
 物語の終了? … 結婚前の恋人たち。好条件の物件、入居面接でアピール。
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■産婦人科編
第1話『事前面接』[2013/07/30]
 看護師募集中 … 看護学生、処女三人。本編3話と4話の間。今回エロほとんど無し。
第2話『受験申請』[2014/04/14]
 看護師募集中 … 看護学生、処女三人。処女って面倒だよね。さっさと気軽に捨てちゃいましょう(笑)
第3話『模擬試験』[2014/10/16]
 試験に向けて努力中 … 看護学生&指導員。私たち先生にも指導員にも恵まれてる。頑張って、妊娠しなきゃ!

386,633PV



[27864] 第1話 物件見学
Name: リンカーン中田氏◆411c1904 ID:80298b61
Date: 2013/05/31 16:51
「よろしくお願いします」
「いえ、こちらこそ」

 私と婚約者の彼は来春結婚式を控えて期間的には十分余裕があるものの新婚生活を過ごす新居をデートを兼ねつつ探していた。
 まだ余裕があったこともあってじっくりと細かい部分まで検討していたのだけれどその中の物件でかなり魅力的な物件をたまたま見つけた不動産屋で紹介された。
 その物件は昨年新築されたばかりのマンションで物件の写真を見ただけで私も彼も気に入ってしまった。
 そして私たちはその翌週、紹介されたマンションである「インセミネート小三谷」へと見学に来て、入り口の前で大家さんと挨拶を交わしていた。
 大家さんは三十代前半と若く予想外ではあったのだけれど、笑顔を浮かべ落ち着いた声で話す態度を見る限り人当たりの良さそうな方で第一印象はかなり良いものだった。

「それにしても、すごく綺麗ですね」
「ええ、まだ建てて一年しか経っていませんしね」

 五階建てのマンションの外観は白く汚れはまったくといって無いし、駐輪場はもちろん駐車場もあって各戸ごとに一台の無料駐車スペースまである。敷地も広めでマンションの周囲には緑もある。
 あとこのマンションは上から見ると正方形になっていて、正方形の内側にあたる部分には小さな公園もあるらしい。
 もちろん周囲の環境だけでなく、エントランスもオートロックで二十四時間監視カメラによる監視もあってセキュリティも万全だし、部屋自体もかなり良いもので間取りには少しずつ違いがあるものの全戸4LDKで対面式のシステムキッチンなど最新式の設備が標準装備となっている。
 その上、新婚夫婦にとってなによりも魅力的だったのが家賃が相場より四割以上は安いことだった。

 正直、不動産屋でこの物件を紹介されたときは住む前から家賃を支払っても良いと思えるくらいすぐにでも契約したかったのだけど、どうやら大家さんと実際に面接して入居にふさわしいかどうかを判断した上で決めるということだった。
 紹介してくれた不動産屋によるとその面接がかなり厳しいらしくなかなか入居が決まらないと担当者は苦笑いしていたけれど、逆にその分家賃を安く設定してくれているということだった。
 物件見学と同時に面接もしてくれるということなので、彼も私もこの物件にかなり魅力を感じていたこともあってすぐに見学の日程を決めて貰い、面接も同時にお願いし契約内定までもっていければと思っていた。

「それではどうぞ」

 大家さんがオートロックにカードを通すとエントランスへの自動ドアが開いた。白を基調とした床はゴミひとつ無く綺麗に磨かれていて、床と同じように白を基調とした壁には木製の棚や間接照明が落ち着いた雰囲気を演出していて、まるでホテルのような印象を与えていた。

「うわぁ、すごく綺麗で……あれ?」
「どうしたんだ……え?」

 エントランスに一歩踏み込んだ瞬間、なんとも言えない違和感を感じた。別に気持ち悪いとかそういうことではなく、なんというか何かが頭の中に入ってきて、その何かが身体全体に染み渡って一体化していくような感覚……ふと横を見れば彼も何か私と同じように違和感を感じているかのような表情をしていた。

「どうしました?」
「あ、いえ、なんでもありませんよ」

 私たちの様子に気づいたのか、大家さんが心配そうに声をかけてきたことに気づいて慌てて返事を返した。
 今の違和感はなんだろうと思いつつも、既にその違和感はまったく感じないことあって気のせいだと思うことにした。

「効いたみたいだな」
「はい?」
「いえ、こちらの話なので……ところで、早速ですが面接に先だって自己紹介をお願いできますか?」

 私と彼の様子を見ていた大家さんが何かをつぶやいていたのに気づいたが、面接の話になったので意識を面接へと切り替える。彼も私も大家さんが聞いてくることには『どんな内容であっても』すぐに答えなければ入居が許されなくなるのだから。
 大家さんが自己紹介をと言われたので、私の全てを大家さんに話さなければと答え始める。

「田中理恵、二十四歳。彼と結婚したら飯田理恵になります。家族構成は両親と高校生と中学生の妹二人です」
「身体のプロフィールを教えてください」
「はい、身長は165センチ、体重は44キロ、スリーサイズは88-57-87でEカップです。男性経験は彼を含めて3人、処女喪失は17歳でした」
「処女喪失の相手は?」
「部活の一年先輩でした。告白されて交際を始めて三ヶ月後に彼の部屋で喪失しました」

 私は大家さんの質問にすかさず答える。どうやら質問は私に集中するらしい……気になった私は大家さんに聞いてみた。

「あの、ちょっとお聞きしていいですか?」
「はい」
「質問が私に集中しているようなのですが……」
「ああ、それはもちろんマンションに居る時間が多いのは奥さんになる方だからですよ」

 専業主婦になるにしろ、共働きになるにしろ、マンションにいる時間が長いのは女性のほうが多いということが女性に質問が集中するという返事だった。

「ああ、そういうことですか」
「それに、このマンションに入居する女性の方は全員専業主婦になられるんですよ」
「え?」
「実はマンション内でできるパートを私の方で用意してまして、人によってはご主人の月収を超えるくらいの収入があるんです」
「ほんとですか?」
「ええ、ほんとです。理恵さんだったら、すぐにトップクラスになれるでしょうね」
「?」

 一瞬、大家さんの視線が鋭くなり私の身体を舐めるように動いたが、すぐにさっきまでの柔らかな笑みへと変わった。

「それでは質問を続けますね」
「あ、はい」

「膣内射精の経験、妊娠の経験は?」
「膣内射精は処女喪失の相手が童貞だったこともあって経験してしまいました。その後は妊娠の不安から避妊具を着けないセックスをしてません」
「じゃ、妊娠の経験はないんですね」
「はい、彼にも結婚式が終わるまでは膣内射精をさせるつもりはありません」

 すると大家さんは初めて彼に質問をした。

「ほんとうですか?」
「はい、理恵には一度も膣内射精していません」
「膣内射精したいですか?」
「はい、ですが理恵がまだ妊娠に不安を持っているようなので我慢はします」
「ふむ……それではこの先、理恵さんには膣内射精しないでください。もちろん他の女性にも膣内射精したいとも思わないでください」
「はい、わかりました」

 私もだけど彼もこのマンションに入居したいと思っていたこともあって大家さんの命令に素直に返事を返していた。私は内心で彼の返事に満足していた。これでこのマンションに入居できる可能性が高くなったかもしれない。
 それからの質問は私に集中した。好きな体位や一番感じる場所、生理周期はもちろん応えたし、入居後は妊娠に不安を感じなくてもいいことや基礎体温を記録して危険日を大家さんに報告することも約束した。

「それでは最後にいくつか質問します。これに答えていただければ入居していただくかどうかを決めます」
「はい」

 私はついに来たかと思い緊張する。この質問にちゃんと答えて大家さんが私たちを入居者に相応しいと思ってもらわないと。

「理恵さん……いや、理恵」
「はい」

 大家さんが私を呼び捨てにするが彼も私も別に気にもならない。大家さんになる方なのだから、私たちは親と子……いいえ、支配者と奴隷に等しい関係になるのだから、名前を呼んで貰えるだけでも喜ばないといけないのだから。

「私に膣内射精してほしいですか?」
「はい、大家さんに膣内射精してほしいです」
「私の子供を妊娠したいですか?」
「はい、大家さんの子供を妊娠したいです」
「私の子供を産みたいですか?」
「はい、大家さんの子供を産みたいです」
「私の子供を育てたいですか?」
「はい、大家さんの子供を育てたいです」
「……わかりました。それでは最後に旦那さんになる方に」

 私の答えに満足そうに頷いた大家さんは、私の隣に立っている彼に声をかける。

「理恵の産んだ子供を自分の子供だと思って育ててください」
「はい」
「血液型が違っても気にすることはありません。正真正銘あなたの子供であることに疑問をもちません」
「はい」

 彼が頷くと大家さんは大きく頷いて私の顔を見る。

「わかりました。あなたたちの入居を認めます」
「ほんとですか。よろしくお願いします」
「よかったな、理恵」

 私も彼もこんな素敵な新居への入居が決まって嬉しそうに微笑みあう。

「これからよろしくお願いします。大家さん」
「ええ、これからもよろしくお願いしますね。ああ、そうだ忘れてました……理恵」
「あ、はい。なんでしょう」
「近いうちに高校生と中学生の妹さんを連れてきてください」
「はい、いいですけど、どうしてですか?」

 私の疑問に大家さんは穏やかな笑みを浮かべたまま答えた。

「いずれ私の子供を妊娠してもらう前に処女喪失しないようにしないといけませんからね」
「あ、そうですね」
「ええ、理恵のような人妻を孕ませるのも好きなんですが、処女喪失と同時に孕ませるのも好きなんですよ」
「いいなぁ、あの子たち……処女喪失と同時に妊娠しちゃうんだ」
「まだやったことはないんですが、一度くらいは在学中の女子高生を妊娠させてみたいんですけどね」

 大家さんが残念そうに言うので私はふと思い出したことを伝えてみることにした。大家さんに入居を認めてもらったのだから、妹の一人で大家さんの望みを叶えてあげるのもいいかな……と。

「大家さん、上の妹なんですが最近彼氏ができたと私だけに報告してくれたんです」
「そうなんですか」
「だから近いうちに妹を妊娠させてください。その彼氏に妊娠させられたことにしますから」
「いいことを教えてくれました。それではお礼に理恵の目の前で妹さんの処女喪失と種付けを見せてあげましょう」
「ありがとうございます」
「あなたもご一緒にどうですか。一生誰も妊娠させることはできない代わりに私が妊娠させる様子を見せてあげますので」
「ええ、ありがとうございます」

 私より先に妊娠してしまうまだ女子高生の妹の種付けの瞬間を私と一緒に見られることが嬉しいのか、彼も大家さんに感謝の言葉を返していた。私たちの感謝の言葉に嬉しそうにしている大家さんの様子を見て本当に入居者を大切にしてくれる大家さんだなぁと感心してしまった。
 こんないい大家さんに妊娠させてもらえるなんて、大家さんが望むだけたくさん子供を産んであげようと心に誓いました。

 家に帰ったら新居が決まったことを家族に報告して、真由と椎名をこのマンションに連れてきて大家さんに会わせる予定を決めないと……あ、それとなく真由と椎名の生理周期と一番近い生理予定日を聞いておかないといけないわね。
 ふふ、あの真由が私より先に妊娠しちゃうなんて……真由、きっと私と同じように大家さんの赤ちゃんを絶対産みたいと思うだろうから、お姉ちゃんとしては妹の味方をしてたぶん反対するだろうお父さんやお母さんを説得しないと。

 ふふ、私より先に大家さんの子供を産める真由、いつか椎名も妊娠するだろうし、三人姉妹全員で大家さんに妊娠させられるなんて本当に楽しみだわ。

《終》


■マンション名について(笑)
『インセミネート小三谷』……「Inseminate + こみや」
 Inseminate …… [英語]意味:授精してください(Excite翻訳) 受精させる(Google翻訳)
 こみや …… 『こ』と『みや』→『子』と『宮』、『子宮』です

 なので、マンション名は『授精してください+子宮』『受精させる+子宮』ということで(笑)



[27864] 第2話 入居直前
Name: リンカーン中田氏◆411c1904 ID:80298b61
Date: 2011/05/23 01:43
 物件見学の日から数週間後の週末、妹の真由にさりげなく生理の話をふって聞き出した情報から真由が危険日を迎えるだろう日を妹二人を連れてマンションを見学する日に決定した。
 大家さんの約束もあって、彼にも真由の処女喪失と種付けを見せるということで私と一緒にマンションの前で待っていると、真由と椎名が二人並んで仲良く歩いてくるのが見えた。

 真由も椎名も学校の制服を着ていたが、最近の傾向というかスカートの腰元を折り込んで膝上のミニスカートにしていた。二人とも顔立ちは可愛いし、スタイルはやや細身ではあるが私がEカップであるのに対して、真由はFカップで椎名はCカップで出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいる。
 これからは大家さんに孕まされて子供を産むことになるんだし、スタイルの維持には気をつけないといけないわね。大家さんが何人も種付けしたくなるような魅力的な女でいないといけないんだし。

「お姉ちゃん、お待たせっ!」
「ごめんね、理恵お姉ちゃん。真由お姉ちゃんが彼と長電話してて」

 待ち合わせの時間から二十分近く遅れているというのに気にもせず反省の色もなく元気いっぱいの真由に対して、遅れたことに申し訳なさそうにしている大人しくしっかりした性格の椎名、姉妹でありながら正反対の性格をしている二人。大家さんを待たせていることもあって本当は怒りたいところなんだけど、二人の様子を見ていると毒気を抜かれてしまってどうにも怒る気になれない。

「もう、しょうがない妹たちね」
「えへへ、ごめんねお姉ちゃん」
「もう、真由お姉ちゃんったら……」
「あ、三人とも、大家さんが来たみたいだよ」

 三姉妹でにぎやかにしていると彼が声をかけてきた。顔を上げると、マンションのエントランスから大家さんが出てくるのが見えた。

「田中さん、飯田さん、こんにちは」
「こんにちは、大家さん。遅れて申し訳ありません」
「いえいえ、いいんですよ。可愛い女の子に待たされるのも悪くありませんしね」

 そんなことを言いながらにこやかな笑顔で近づいてくる大家さんは、私の横で興味津々でマンションにちらちらと視線を向けている妹たちに声をかけた。

「理恵さんの妹さんたちですね。こんにちは、私がこのマンションの大家です」
「真由です。この度は姉夫婦に部屋を貸していただけるそうで、ありがとうございます」
「椎名です。お姉ちゃん共々よろしくお願いいたします」

 さっきまでの賑やかさが嘘のようにかしこまった挨拶をする二人に私は感心してしまった。真由は今年高校三年生になったし、椎名も今年中学三年生……いつの間にか大人の女性になっていくのをこういう所で感じるなんてね。

「二人ともすごく可愛いししっかりしてますね。男子にもてるでしょ?」
「いえ、そんな」

 大家さんのような素晴らしい男性に褒められたせいか、真由も椎名も照れたように赤く頬を染めていた。

「それでは、お二人も興味津々のようですしお部屋をご案内しましょうか」
「はいっ、すごく素敵なマンションって聞いてるので楽しみにしてたんです」
「ありがとう。二人もいつかこの結婚してこのマンションに住んでくれると嬉しいですね」

 そう良いながら全員でエントランスへと向かう。そして大家さんがオートロックにカードを通すと自動ドアが開いた。やはり先日見学に来たときと同様にゴミひとつ無く、白を基調とした豪華で綺麗なエントランス全体が視界に拡がる。

「わぁ、高級ホテルのロビーみたい!」
「すごーい、こんなところにお姉ちゃんたち住むの?」
「そうよ、すごいでしょ」
「うんっ、すごいすごい!」

 思わず小走りにエントランスへと向かった真由と椎名は一歩踏み込んだ瞬間……一瞬、様子がおかしくなった。

「あれ?」
「何?」

 エントランスに一歩踏み込んだ状態できょとんとした表情をしている二人に彼と私が近づいていく。恐らく先日見学に来たときの私たちのように何かしらの違和感を感じたのかもしれない。
 しかし、私がエントランスに入ると今回はなんの違和感も感じられなかった。彼も特に何も感じなかったようで、表情や態度に一切の変化はなかった。やはりあの違和感は気のせいなんだろうと思う。

「お姉ちゃん、今なんか変な感じがして」
「うん、私も」

 不安そうにする二人だったが、大家さんは苦笑を浮かべて答える。

「初めてここに入る人は大体そう言う反応しちゃうんですよ」
「そうなんですか?」
「ええ、二回目以降は何も感じないそうなんですが。実際理恵さんたちは何も感じてないでしょう?」
「そうね、私もこの前は違和感を感じたけど、今日は何もなかったわよ」

 私の返事にどこか納得がいかないのか、まだ怪訝そうな表情をしていた二人だったけれど、大家さんの言葉で一変した。

「二人とも、何も心配しなくていい」
「はい」

 真由と椎名は大家さんの一言で素直に返事を返すと、不安そうな表情から明るい笑顔へと表情を変えていった。
 余計なことをせず大家さんにまかせて正解だった。そうよね、大家さんと言えば私たち入居者の絶対的な支配者なんだから、入居者の家族に対しても支配者と同じだもの。真由と椎名が大家さんの言葉に無条件に服従するのは当然のことよね。

「それで、どうかな。このマンションの感想は」
「ええ、お姉ちゃんに聞いた通り素敵です。ここに住むなんて憧れちゃうなぁ」
「私たちもいつかここに住んでみたいなぁ、そのときは素敵な旦那さんと」
「そうだね、楽しみにしているよ」

 妹たちの羨ましそうな声にこのマンションに住むことができることが誇らしく思えてくる。まぁ、心配しなくても真由も椎名も大家さんが妊娠させたくなるような美少女だし……近い将来、このマンションに住むことになるわよね。

「ところで、二人のこと教えてくれるかな」
「はい、私は田中真由、17歳の私立柊女子の高校三年生です。最近彼氏ができましたが、まだ手を握っただけです」
「はい、私は田中椎名、14歳の公立の中学三年生です。まだ誰とも付き合ったことはありません」
「へぇ、真由ちゃんは女子校なんだ。学校ではどんなことしてるの」
「部活動はしていませんが生徒会長をしてました。成績も優秀で入学してからの学力テストでは常に十位以内でした」
「彼氏とはどこで出会ったの」
「副会長の弟で一歳年下です。告白してくれてなんだか可愛く感じて。真面目な子だったし、付き合うことにしました」
「今までに付き合ってきた人はいるの?」
「いいえ、今まで女の子に告白されたことは何度もあるけど、男の子に告白されたのは初めてです」

 大家さんは真由の次に椎名に問いかけた。

「椎名ちゃんは本当に男の子と付き合ったことはないの?」
「はい、ありません」
「好きな男の子はいた?」
「男の子は特にないですけど、小学校のとき好きな先生がいました」
「初恋?」
「はい、初恋です」

 妹たちは大家さんの問いかけに次々と素直に答えていく。

「それじゃ、身体の詳細を教えて」
「身長167センチ、体重49キロ、スリーサイズは88-57-86でFカップ、処女です」
「身長157センチ、体重43キロ、スリーサイズは80-58-77でCカップ、処女です」

 ときどき一緒にお風呂に入ることもあるから知ってたけど、妹ながら真由のスタイルは姉の私から見ても羨ましい数字だったりする。身長が高いのもあるけれど、メリハリがあってどこのグラビアアイドルかしらと思うこともあるのよね。

「それじゃ、二人とも私が求めたら処女を私に捧げてください」
「はい、大家さんに処女を捧げます」

 真由と椎名はニコニコと笑みを浮かべながら処女を捧げることを大家さんに約束した。私はその様子を見て嬉しさがこみ上げてきた。運悪く私は大家さんに処女を捧げることができなかったが、私がとても可愛がっている妹二人が大家さんに処女を捧げることができるのだから。

「それじゃ、まずはファーストキスを私に捧げてください」
「はい、それじゃ私から……いいよね、椎名」
「うん、真由お姉ちゃんからでいいよ」

 先に真由が大家さんに近づいていく、表情を幸福感に緩ませて大家さんの首に腕を廻すと、ゆっくりと唇を重ねる。

「んっ」

 ちゅっという音と共に真由から甘い声が漏れる。そのままぴったりと身体を寄せながら、大家さんの舌と真由の舌が絡み合い、くちゅくちゅという唾液を交換する音が私にも聞こえてきた。

「うわぁ、真由お姉ちゃんのファーストキス、すごくエッチだよ」
「ふふ、あれが大人のキスなのよ。椎名もよく見て、大家さんに素敵なファーストキスをしてもらうのよ」
「うん、椎名もがんばるよ」

 興味津々という態度で真由と大家さんのキスを見つめていた椎名は興奮してしまったのか、頬を赤く染めている。そして真由のファーストキスが終わり、大家さんからゆっくりと離れる。濃厚なキスだったせいか、真由と大家さんの唇の間に粘りのある唾液が糸を引いて伸びると音もなく切れる。

「上手だったよ、真由」
「はぁ、はぁ……ありがとうございます」

 キスの興奮から呼吸を荒くしている真由はキスの余韻を楽しむように唇を舌で舐めると艶のある笑みを浮かべて大家さんに感謝の言葉を返していた。

「それじゃ、次は椎名だね」
「はい、椎名のファーストキスもらってください……ん」

 椎名は大家さんの胸に飛び込むようにして抱きつくと、つま先立ちになって大家さんを見上げて唇を重ねる。真由のキスを見ていたこともあって躊躇無く口を開いて、大家さんの舌と絡めていく。
 やはり経験がないせいかややぎこちない態度が見えるもののぴちゃぴちゃという音を響かせながら、椎名は興奮を抑えきれないのか右足をあげて大家さんの足に内股を擦りつけ始めていた。スカートは乱れ淡いピンク色の清純な色合いのショーツが見える。

「椎名ったら、あんなに興奮しちゃって」
「いいなぁ、椎名。私もあんな風にすればよかった」

 キスに熱中して大家さんにセックスアピールをしていなかったことを残念そうにしている真由だけど、今日二人がこのマンションに呼ばれた本当の理由を知ったら、今度は椎名が真由を羨ましがるんだろうなと思って真由を見つめてしまう。
 ふふ、椎名だけじゃないわね。私も真由が今日何をされるかを知ってて羨ましいと思っているのだから。

「はぁ……はぁ……」
「椎名も上手だよ」
「大家さぁん、もっとぉ……んっ」

 一度離れた椎名だったが、よほどキスが気持ちよかったのか、甘い声をあげて再び大家さんに唇を重ねる。

「ああっ、椎名ずるいっ!」
「もう、真由ったら、お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」
「ええー、私だってもっと大家さんとキスしたいのにぃ……」

 私が真由の腕をつかんで止めると拗ねたような不満そうな態度で文句を言いつつ、再び濃厚なキスをしている大家さんと椎名に視線を送る。
 指をくわえて羨ましそうにする真由が幼い頃に「おねえちゃん、おねえちゃん」と甘えん坊で寂しがり屋だった幼い真由が追っかけて来た頃の姿と重なってつい嬉しくなってしまう。
 可愛い妹たちと一緒に、大家さんのような素晴らしい方に何度も何度も妊娠させられるなんて本当に幸せよね。

「ふふ、真由には後で良い事があるから少し我慢しなさい」
「良い事ってどんな事なの?」
「今は内緒、ね?」
「ああ、そうだね」

 私はこれから一緒に真由が大家さんに処女を捧げて妊娠させられる場面を見せて貰える彼に視線を送ると意味深な様子で頷き合う。
 事情がわからない真由は怪訝そうに首をかしげているけど……これから真由が大家さんに処女を奪われ妊娠するまで膣内射精され続けるなんて知ったらどれだけ喜ぶことだろう。
 人生で一度しかない処女喪失、おまんこに大家さんのおちんちんの形を覚えさせられ、、何度も何度も容赦なく膣内射精され、危険日の子宮に排卵されている卵子を受精させられ、姉の私よりも早く妊娠させられ、現役女子高生妊婦として卒業式まで妊娠を隠したまま誰にも気づかれることなく学校に通うことになるのだから。

「もう、二人して何がおかしいの?」

 知っているのに何も教えてくれそうにない私たちに真由は機嫌を損ねてしまったらしい。可愛く頬を膨らませている様子はかえって真由を可愛い妹だと感じさせることになっているとは思いもしていないでしょうね。

「ふふ、内緒よ」
「もう、お姉ちゃんの意地悪っ!」

 そして妹たちがファーストキスを終えると、上機嫌の椎名とご機嫌斜めの真由を連れて私たちが入居する部屋へと向かう。全員でエレベータに乗り三階で降りると右に向かって三つ目の部屋、303号室が私たちが新婚生活を過ごす新居がここになる。

「廊下も綺麗だし、中庭も公園みたいになっててすごいなぁ」
「ほんとだね。いいなぁ、お姉ちゃんたち」
「ふふ、いいでしょ」

 廊下から中庭を見ては感嘆の声をあげ、部屋へと入るとはしゃぎながら各部屋を見て回っている。私も一度物件見学したときに見ているものの、やっぱりこの部屋に入居できることが本当に嬉しいことだと思う。
 この部屋で彼を毎朝起こしてあげて、彼を会社に送り出して、早く返ってこないかななんて思いながら夕食を作って、夜は彼の目の前で大家さんに膣内射精されて妊娠して、大家さんの子供を彼と一緒に育てる……そんな近い未来の幸せな様子が思い浮かんでくる。
 そこに、真由と椎名も加わって、我が家はどれだけ多くの子供達に囲まれて賑やかで楽しい毎日を過ごすことになるのかしら。そんなことを考えていると、真由と椎名が寝室を覗き込んでいた。

「ここが寝室なんだ……あれ?」
「ん、どうしたの椎名……あれ?」

 二人揃って疑問の声をあげた。私は妹たちが何に対して声をあげたかを知っていることもあって疑問の声を不思議には思っていなかった。
 それは大家さんに聞かされていたことだったから……

「なんでベッドだけあるの?」

 そう、まだ家具がひとつもないこの部屋の中で、寝室にだけキングサイズのベッドとベッドに向かうようにソファが置かれていた。

「ああ、それは私が理恵を妊娠させるためと、彼やご家族に妊娠させる場面を座って見ていただくために置いてあるんですよ」
「そうなんですか?」
「ええ、このマンションの全入居者に同じようにベッドと寝室に置くソファは入居のお祝いにプレゼントしているんです」
「すごぉい、大家さんってすごくいい人なんですね」
「そうかな?」

 真由の素直な言葉に大家さんも照れくさそうにしている。
 ただ、まだ入居まで数ヶ月あるのにもうベッドとソファが置いてある理由には気づいていないようね。

「でもね、真由。今日はそれだけじゃないのよ」
「え、お姉ちゃん、何が?」

 不思議そうに私を見る真由と椎名に、入居はまだ先なのに新居の寝室にベッドが置かれている理由を教えてあげることにする。

「真由、これがさっき言ってた良い事よ」
「どういうこと?」
「これから、真由は大家さんに処女を捧げて妊娠するのよ」
「え?ええーっ!」

 真由と椎名は私の言葉に驚きの声をあげていた。まぁ驚くのも当然よね、卒業まであと数ヶ月とはいえ現役女子高生である真由が、姉の私を差し置いて大家さんに妊娠させられてしまうなんて。

「だ、だって私まだ高校に通ってるんだよ」
「そうよ。真由は現役女子高生で結婚もしてないのに大家さんの子供を妊娠するの」
「ほ、ほんとに?」
「ほんとうよ。だから今日は真由が危険日なのを調べて連れてきたんだもの」

 真由が信じられないという表情で私や大家さんの顔を見る。そこにあったのは笑みだけ、それで真由は妊娠させられることが事実であることを理解したのか、戸惑いの表情が一気に喜びに満ちていく。

「ほ、本当に妊娠できるの?大家さんの赤ちゃんをお姉ちゃんより先に?」
「そうよ、嬉しいでしょ?」
「うんっ、嬉しいっ、すっごく嬉しいよ!」
「いいなぁ、真由お姉ちゃん……私も大家さんの赤ちゃん妊娠したいのに」
「ごめんね、椎名。さすがに中学生で妊娠しちゃうと大きなお腹で高校に通うことになるから問題になるしね」
「そっかぁ、残念」

 残念そうにする椎名を慰めるように頭を撫でる。

「大丈夫、椎名もいずれ大家さんに孕まされるんだから」
「でも、羨ましいんだもん……」
「私たちは全員大家さんに妊娠させられるのよ。それだけでも喜ばないと」

 残念そうにしている椎名に気づいたのか、真由は抑えきれない喜びを表情に浮かべながらも残念そうにしている椎名を背中から抱きしめる。

「そうよ、姉妹全員で大家さんの赤ちゃんを産んで育てるんだから、すごく幸せなことでしょ?」
「うん、わかったよ」

 わがままを言わない椎名らしく納得してくれたのか、表情を明るくした椎名に笑みを返す。そして、ベッドに座って待っていた大家さんへと声をかける。

「大家さん、そろそろ真由の種付けを始めようと思うのですが」
「ええ、このまま制服姿で処女喪失させて孕ませたいんですが、真由はいいかな」
「制服姿で?……そんなことしたら制服姿でいるときはいつでも大家さんに孕まされたことを思い出しちゃうよ」
「イヤかな?」
「ううん。朝起きて着替えるとき、通学の最中、授業の最中、帰宅の最中、いつでも思い出せるんだ……うわぁ、すごく興奮しちゃう」

 真由の表情が緩んで蕩けていく。きっと真由の子宮は妊娠することへの喜びのに震えていることでしょうね。こんな幸せな処女喪失と初妊娠を女子高生のうちに経験できるなんて、私から真由を妊娠させて欲しいと言い出したことなのにちょっとだけ羨ましいと思ってしまう。

「それじゃ、真由。ちゃんとお願いして、大家さんが真由のお願いを叶えてくれるから」
「は、はい」

 真由は顔を真っ赤にしながら、瞳を潤ませて大家さんの前にひざまづいた。

「現役女子高生の真由の処女を捧げます」
「それで、どうしてほしいの」
「危険日を迎えた制服姿の女子高生の子宮に思いきり膣内射精して」

 ベッドに座っていた大家さんをじっと見つめながら立ち上がると、制服のスカートをめくりあげて大家さんの目の前でショーツを脱ぎ捨てる。

「真由の危険日子宮で待ってる卵子を受精させて、私の新品子宮を大家さん専用の種付け済みの中古子宮にしてっ」
「ふふ、いいよ。十七歳の若くて新品の子宮を、私の精子漬けにして中古子宮にしてあげるよ」
「ああ、嬉しい。女子高生の真由を妊娠させて、大家さんに私の心も身体も、子宮も卵子も全部あげちゃうのっ」

 真由はノーパンの制服姿で大きく足を開くようにして大家さんにしがみつくように抱きつく。大家さんはそのままの体勢で真由を抱き留めると、お尻を両手で鷲掴みにして揉みし抱いていた。

「あんっ、いいっ、気持ちいいっ」

 大家さんに妊娠させられと聞いて真由は抑えきれない興奮を感じているみたいで、荒々しいお尻への愛撫も痛みを一切感じていない。それどころか、ノーパンの股間を必死に大家さんの身体を擦りつけていた。

「真由お姉ちゃん、すごく興奮してるね」
「そりゃそうよ、大家さんに妊娠させてもらえるんだもの」
「そうだね。僕はこの先誰も妊娠させることができないから、すごく興奮するのがよくわかるよ」

 部屋に置いてあるソファに座って真由の痴態を眺めながら私たちはそれぞれ感想を話し合っていた。彼が真由の痴態に興奮しているのが伺えてちょっとだけ嫉妬してしまうけど、妊娠させるための膣内射精ができない彼が私の妹とはいえ膣内射精に至る行為を見て興奮するのは仕方ないと思う気持ちもあったりする。

 私たちが話している間も対面座位の姿勢でキスを繰り返していた真由と大家さん、じっと見ていると大家さんの腕が真由の制服の上をまくり上げてブラジャーを外す。ふるんと柔らかく揺れるFカップの胸が露わになると彼の視線がそこに向くのに気づく。

「それにしても、真由ちゃんって胸大きいな」
「うん、だって理恵お姉ちゃんより大きいもの」
「……椎名、余計なこと言わない」
「はっ、はいっ、ごめんなさいっ!」
「ご、ごめんっ!」

 余計なことを聞いた彼と余計なことを言った椎名を一睨みすると、二人揃って姿勢を正して謝ってきた。バストサイズはあまり大差ないのにカップサイズがひとつ違うだけで印象が違うらしい……やっぱり真由が羨ましいかも。

「んっ、あんっ、お、大家さぁん、シテぇ、真由の処女を奪って、孕ませてぇ」
「ふふ、可愛いな、真由は。そんなに女子高生妊婦になりたいのかい」
「なりたいのぉ、妊娠したのを隠してみんなと一緒に授業を受けて、心の中で私のお腹には大家さんの赤ちゃんがいるのって、クラスメイトを見ながら妊娠を一度も経験したことのない子供のあなたたちとは違うのって、そんな風に考えながら妊娠おまんこをべちょべちょに濡らしちゃうのぉ」
「そうか、真由は妊娠おまんこを授業中にべちょべちょに濡らすエッチな子なんだね」
「そうなのぉ、私はエッチな子なのぉ、制服姿で種付けされちゃう淫乱女子高生なのぉ、だから、大家さんのおちんちん、いっぱいちょうだいっ!」

 真由の言葉を合図にするように二人はベッドへと倒れ込む。真由を組み敷くような体勢になった大家さんはズボンとパンツを脱ぐと、下着をまったく着けていない制服姿の真由の足の間に身体を割り入れると唇を重ねる。

「んっ、あんっ、あ、当たってる、大家さんのおちんちん、熱いのが、真由の処女おまんこに当たってるのぉ」
「真由のここに、だらしなくべちょべちょに濡らしているおまんこに挿れてあげるからね」
「挿れてぇっ、真由の処女おまんこを精液でぐちゃぐちゃにして、妊娠おまんこにしてぇっ!」
「いくぞ、真由っ!」
「ああっ、挿ってくる……んんっ、痛っ、あんっ」

 キスと対面座位での愛撫ですっかり興奮してしまっていたのか、ここから見ても大家さんの言うとおり真由はイヤらしく濡らしていたのがよくわかった。私たちの座っているソファがベッドの足下のほうにあるので、真由と大家さんのお尻が見えて、大家さんのおちんちんの先がが真由の処女おまんこにだんだんと入っていくのがよく見える。
 真由が処女だから抵抗がきついというよりも、大家さんのおちんちんは少なくとも横にいる彼はもちろん、今まで関係をもった男性よりも大きくて、そのせいでなかなか入っていかないようだった。

「ああっ、痛っ、んんっ、ひぃっ」

 必死に痛みに耐えている真由、しかしその痛みに耐えようとしてかえって身体に力がはいってしまうのか、なかなか最後まで……子宮の入り口に届くまで挿入しきれていない。
 私は椎名の手をつかむと椎名をベッドの右側へとしゃがみこませ、私はベッドの左側にしゃがみこんだ。

「あ、何、理恵お姉ちゃん?」
「いいから、ほら、真由の手を握ってあげて」

 戸惑っている椎名に左手を握るように言い、私は真由の右手を握る。

「んっ、お、お姉、ちゃん、痛いよぉ」
「いいから、力を抜いて」
「でも、痛いのぉ、おちんちん挿れて欲しいのに、痛いの」

 いつも元気な真由が痛みが余程辛いのかぐすぐすと涙を流していた。私のときはここまで痛みはなかったから、個人差なのかそれとも大家さんのが大きいのか……大家さんに顔を向けると小さく頷いてくれた。どうやら経験者として私に任せてくれるらしい。そういうところも大家さんの優しさが見えて嬉しくなる。

「大丈夫よ、すぐに気持ちよくなるから、力を抜いて」
「う、うん」
「ほら、私も椎名も手を握っててあげるから、心配しないで」

 ぐすっと鼻をすすりながら、それでもおずおずと頷く。

「大家さんにも気持ちよくなってもらって、いっぱい膣内射精して欲しいんでしょ」
「うん、いっぱい気持ちよくなって欲しいし、精液一杯出してもらって妊娠したい」
「じゃ、私たちも真由が気持ちよくなるように手伝ってあげるから、真由も大家さんを気持ちよくしてあげるのよ」

 こくんと頷く真由に笑みを向け、半分ほど挿入したまま動かず待っていてくれた大家さんにも顔を向け頷く。

「それじゃ、椎名。真由のおっぱい揉んであげて、あなたがオナニーするときみたいに」
「う、うん、こんな風に?」
「あ、んっ、んんっ!」

 椎名が手を制服の裾から潜り込ませて、人指し指で乳首を弄りながらおっぱいをこねるように揉むと真由の口からすぐに甘い声が漏れ始める。どうやら真由は乳首が弱いらしい、私も開いている手を潜り込ませると乳首を弄りながら揉み始める。
 大家さんはその様子を見ながら、お尻や太股を撫でて愛撫し始める。普通の状態ではありえない四本の手による愛撫によって意識が逸らされてしまったのか、初体験の痛みがだんだんと薄らいでいったようで甘い声があがり始める。

「んっ、いいっ、そこ、気持ちいいっ……ひっ!」

 もぞもぞと身体を動かして愛撫の快感に流され始めて意識が逸れた瞬間、大家さんが勢いよく腰を突き入れた。
 真由の気持ちよさそうな喘ぎ声が一瞬にして引きつったような悲鳴に変わる。しかし、その悲鳴も一瞬で真由の表情が痛みに歪みつつも嬉しそうに変わる。

「痛い、けど……これで」
「ええ、そうよ。これで、真由は処女じゃなくなって、これから大家さんに妊娠させられるの」
「私、お姉ちゃんより早くママにされちゃうんだ」
「そうよ、羨ましいわね」

 大家さんのおちんちんを膣内に挿入したまま、私と真由は顔を見合わせてくすくすとひとしきり笑う。

「ね、お姉ちゃんも椎名も私がママになるところ、一番近くで見ててくれる」
「いいわよ、真由」
「うん、真由お姉ちゃん」

 私たちと真由は手を握ったまま微笑みあう。

「それじゃ、大家さん、私の可愛い妹を……真由を妊娠させてあげてください」
「ええ、もちろんです」
「あんっ」

 大家さんが再び腰を動かし始めたとき、真由の声に痛みはまったく感じられなかった。

「んっ、あんっ、いいっ、もっとぉ」

 正常位で大家さんに責め立てられている真由は大きく足を開いて離れないように両足を大家さんの腰に廻してしがみついていた。
 ぴったりと密着した腰は大家さんが腰を動かすたびに接着剤でくっつけたように同じように動く。ときどき混ざっていた痛みに対する悲鳴もだんだんと聞こえなくなって、甘い喘ぎ声だけが真由の口から漏れてくる。

「ひぃっ、と、届いてるの、赤ちゃんの部屋、突かれてるっ!」

 ぎしっ、ぎしっと激しく揺られる度に真由の甲高い声が寝室内に響く。

「ああっ、もっとぉ、真由の危険日子宮を突いてぇっ、卵子を犯してぇっ!」

 妊娠させようとしている大家さんを少しでも興奮させようとしているのか、快感に流されて喘ぎ声だけしかあげられそうにないのに、必死に妊娠を望む言葉を発している。ううん、もしかしたらそういう言葉を発することで、真由自身が興奮しようとしているのかもしれない。

「大家さんの精液で、真由の子宮を一杯にしてっ、真由をママにしてぇっ!」
「くうっ」

 大家さんが思わずあげてしまった声に同調するように真由が両手両足でぎゅーっと大家さんの身体に抱きつく。制服姿で大股を開いて男の身体にしがみつく、その様子は本当にいやらしくてエッチな姿だった。
 大家さんの腰がびくっびくっと震えている。真由の、ほんの少し前まで清純だった少女の身体は大家さんが一度震える事に女へと、母親へと作り替えられていく。
 どくん、どくん……そんな脈動を胎内で感じる度に、真由は女への、母親への第一歩を踏み出す感動に震えていることでしょうね。

「大家さぁん、ちゅーしてぇ……ふう、んっ」
「真由は可愛い子だね」

 満足感に蕩けた目で甘えるように間延びした声でキスを求める真由に応えるように大家さんは真由の唇を塞ぐ。くちゅくちゅという舌を絡める音と、ぐちゅぐちゅよいう注ぎ込まれた精液をかき回す音が延々と続く。

「んっ、もっとぉ、んぁ、おっきくなったぁ……」
「ああ、真由の膣内が気持ちいいからね」

 キスを中断された真由が切なそうに再びキスを要求しかけた瞬間、真由の身体がぴくっと反応する。

「また真由の膣内に一杯精液出してくれるの?あっ、あんっ、う、嬉しい、出してっ」

 見上げるように大家さんに声をかけた真由だったが、返事の代わりとばかりに腰を動かし始めた大家さんの様子に歓喜の声をあげる。

「もっとシテぇっ、激しく、真由を、犯してぇっ、孕ませてぇっ」

 そして……、数時間。

 うつ伏せにされて、腰だけを高く上げた体勢で大家さんは真由の腰をつかんで激しく突き上げていた。

「真由っ、妊娠しろっ、俺の子を産めっ」
「はいぃ、にんひんひまひゅぅ、赤ひゃん産みまひゅぅ」

 真由の目はひっくりかえったように宙を見つめていた。もう両手の指の数を超えた回数、処女だった胎内に精液を大量に注ぎ込まれ続け、真由は失神寸前になっていた。
 今日覚え込まされた膣内射精の感覚に無意識に反応しているのか、妊娠することへの歓喜の言葉だけが快感でヨダレまみれになっている口から溢れてくる。
 なんて幸せな処女喪失なんだろう……同じ女としてこんな最高の初体験を迎えることのできた真由に羨ましささえ感じてしまう。
 私の処女喪失の思い出が幸せな方だと思っていたのに、こんなすごい処女喪失シーンを見せられたら、その思いが間違っていたのがよくわかる。

「……私も早く妊娠したいなぁ」
「理恵は結婚式が終わってから大家さんに孕まされるんだから、もう少しじゃないか」
「そうなんだけど……さすがにこんなの見せられたらね」
「まぁ僕もよくわかるよ。ほら……」

 見ると彼のズボンの前が大きく膨らんでいた。どうやら真由が種付けされている場面を見て興奮してしまったらしい。もう、男の人ってどうして女を妊娠させることに興奮するのかしら。
 私たちは大家さんの赤ちゃんしか妊娠したくないから興奮しても仕方ないのに……。

「もう、私の妹の種付けを見て何興奮してるのよ」
「はは、ごめん」

 ちょっと冷たい視線を向けると彼が苦笑を返す。まぁ、私も本気で責めてるわけじゃないんだけどね。そんな会話をしていると、次の射精まで少し休んでいた大家さんが私たちに声をかけてきた。

「見ているだけでは退屈でしょう。理恵と椎名に手でしてもらうのはどうですか?」
「え、いいんですか?」
「ええ、今後の良い練習になりますからね」

 どうやら大家さんは椎名の練習台に彼を使おうと思ったらしい。そして私は椎名の教育係ということなのかな。
 今はまだ中学生だけど椎名もいずれ大家さんに孕まされるんだから、大家さんの言うとおり射精がどういうものかは経験しておいたほうがいいかも。

「理恵、椎名、練習に手でシテあげなさい」
「はい」
「じゃ、椎名。手でやってみて」
「う、うん」

 恐る恐るといった様子で椎名が彼の前にしゃがみこむと、私の言うとおりに彼のズボンを脱がし、トランクスをひざまで下ろす。
 既に勃起していた彼のおちんちんがトランクスを下ろした瞬間、勢いよく飛び出る。

「うわぁ……すごい」
「はは、そうかな。ありがとう」

 感心するような椎名の声に照れくさそうに返す彼、ちょっとだけ腹が立ったけど……まぁ許してあげよう。

「理恵お姉ちゃん、コレどうするの?」
「コレは、ここを優しくしっかり握るの。そう、そんな感じ、あとは上下に動かすのよ」
「こんな感じ?」
「うっ、いいよ、そんな感じで」

 椎名の小さく華奢な白い指が彼のおちんちんをしごき始める。既に興奮していたのか、射精まではあまりもたないようで、びくびくと震えている。

「ふふ、彼ったら真由の種付けを見て興奮してたみたいね。椎名、すぐに射精しちゃいそうよ?」
「え、そうなの?まだ始めたばかりなのに」
「いいのよ。椎名も射精の瞬間をよく見ておいてね。いずれ椎名も膣内射精されて妊娠するんだから」
「うんっ、早く射精させちゃうね」

 いずれ大家さんに妊娠させてもらえる。その言葉が余程嬉しかったのか、一生懸命彼のおちんちんをしごき始めた。

「くっ、椎名ちゃん、そんなに強くしたら、うっ」
「すごくびくびくしてる。出るの?精液、出ちゃうの?」

 椎名が興味津々に覗き込もうとした瞬間、彼のおちんちんが大きく震えた。

 びゅっ、びゅっ……

「ううっ」
「んきゃっ」

 彼の抑えきれない快感の声と同時に精液が椎名の顔に二度三度と吐き出され、驚いた椎名の顔が彼の精液で汚されていく。

「うにゃぁ、気持ち悪い、変な匂い……」
「もう、椎名が覗き込んだりするからよ」

 射精の快感で解放感に浸っている彼を放っておいて、椎名の顔に大量に射精された精液をティッシュで拭き取ってあげる。マンションを見学に来て以来、彼とはあまり避妊具を着けてのセックスもほとんどしなくなったこともあって彼の精液はねっとりと濃かった。
 するとその様子を見ていた大家さんが声をかけてきた。

「椎名はとても上手だね」
「えへへ、そう?」

 嬉しそうにする椎名、さっきまで彼の精液を顔射されて泣きそうになっていたのに。

「うん、すごく上手だから……そうだね、妊娠はまださせてあげられないけど、今度の誕生日に家族みんなの前で処女を奪ってあげるよ」
「ほんと!椎名、中学生なのに処女喪失できちゃうの?」
「そうだよ」
「やったぁ、理恵お姉ちゃんと真由お姉ちゃんと一緒だね」

 嬉しそうにする椎名を見て、私も同じように嬉しくなる。

「そうよ、だから早く大家さんに妊娠させてもらえるような魅力的な女性になるのよ」
「うんっ、がんばるっ」

 まだまだ女性らしさより遠い子供っぽい気合いの入れ方に苦笑しつつ、ベッドの方を見ると大家さんが回復したのか再び真由を背中から覆い被さるようにして腰を動かし初めていた。
 さらなる膣内射精をしようと腰を動かし始めた大家さんを見て失神寸前のはずなのに嬉しそうに声をあげる真由に羨ましさを感じてしまう。

「ひゃんっ、また来るぅ、おちんちん、一杯なのぉ」
「孕めよっ、真由っ」
「はりゃみゅの、真由、ママににゃるのぉ」

 もう少しするとまた大家さんの精液を注がれて、妊娠の確率を上げていくまだ女子高生の妹……。
 やっぱり羨ましい。いいな、真由。



 そして、数ヶ月後……私は真由の卒業式に両親の代わりに出席していた。彼にも仕事を休んでもらって、横で真由の卒業式の様子をビデオカメラで撮影してもらっている。

 粛々と進んでいく卒業式、卒業生一人一人が嬉しそうな笑みを浮かべたり、抑えきれず涙を零していたり、私も中学高校で経験した卒業式のことを思い出してもらい泣きしそうになってしまう。そんな中、ついに真由が舞台で卒業証書を受け取る順番が来る。
 真剣な表情で舞台へと歩みを進める真由に在校生や卒業生の女の子たち、そして教師たちや父兄たちの視線が集中するのがわかる。姉の私から見ても元々美少女だった真由はこの数ヶ月で少女から女へと艶やかな変化を見せるようになり、男女問わず視線を集めるような存在になっていた。

「田中真由くん、卒業おめでとう」
「はい、ありがとうございます」

 柔らかな微笑を浮かべ一礼しながら卒業証書を受け取る真由。以前よりもさらに成熟したスタイルは少しだけ短めにしたスカートから覗く白い太股というアクセントひとつだけで遙かに年上のはずの男たちだけでなく、同性の同級生や下級生たちの視線までも釘付けにしてしまう。
 卒業証書を脇に持ち替え、舞台に背を向けて自分の席へと戻る真由の姿を見ながら、視線をゆっくりと真由の下腹部へと移す。

(卒業式を妊娠四ヶ月で迎えるなんて、前・生徒会長の優等生だったのに本当に悪い子ね)

 そう、真由はあの日、大家さんに処女を捧げた日から妊娠が確定する日まで学校の帰りはもちろん、土日の週末を含めて数え切れないほど膣内射精された。毎日毎日、最低でも片手の指の数だけ一度も膣内から抜かずに連続で……その結果、翌月から真由に生理は来ていない。
 現役の女子高生の真由は、大家さんによって人生最初の妊娠を経験させられてしまった。まだ目立ってはいないけれど、そのお腹には出産に向けて日々成長する胎児がいる。

 両親は真由の妊娠が確定した後に、大家さんが真由の妊娠についてお話するということでマンションに連れていった。そこで大家さんは両親に真由を妊娠させたことを報告し、今後は私と椎名も三姉妹揃って妊娠させることを伝えた。両親はそのことを聞いてこれからたくさんの孫が産まれて賑やかになると喜び、そんな幸せを与えてくれる大家さんに感謝していた。
 これから私たち三姉妹の妊娠については両親も彼も協力してくれるけど、彼の家族も協力してくれることになってるのよね。彼の両親も真由の妊娠が確定してからマンションに呼んで大家さんが話してくれたから、私たちにがんばって大家さんの赤ちゃんをたくさん産んでねって励ましてもらったの。
 そうよね。彼の家族にとっても大家さんの子供は愛すべき家族の一員なのだから。

 真由は席に座る瞬間、私たちが見ているのに気づいたのか笑みを浮かべると胸元で小さく手を振ってきた。もちろん私も応えるように小さく胸元で手を振る。
 これから真由は一年間浪人して大学を受験するのだけど、表向きには一年間海外に語学留学をしてから大学受験をすることになっている。実際は大家さんのマンションの一室を借りて出産までの日々を私たち夫婦と過ごすのよね。
 出産してから、あらためて大学を受験することになっていて、産まれた子供は私と両親が面倒を見てあげることになっている。真由の子供なんだから私の子供同然だし、なにより私の家族が産んだ最初の大家さんの子供なんだから可愛くないはずがない。

 これで真由の妊娠については一段落、次は私の結婚式が二週間後に迫っている。
 結婚式の日が近づくにつれて彼とはいろいろ話をしているんだけど、その中でハネムーンベイビーが欲しいねなんて話をしてたりする。

 だから、来週は運良く危険日を迎えることもあって結婚式まで毎日大家さんに膣内射精して孕ませてほしいと彼と一緒にお願いしにいったのよね。
 そしたら彼が結婚式当日も膣内射精して私の子宮を精子で一杯にしたまま結婚式をしたいなんて言ってくれて、彼も私に早く妊娠してもらいたいんだなって思って感動しちゃった。
 それに、大家さんからフェラチオや手コキや足コキは許してもらってるのに妊娠がはっきりするまで絶対私に手を出さないって約束してくれて、すごく愛されてるなって感じて、大家さんに許してもらって私が妊娠したらパイズリしてあげるって約束してあげたの。
 彼、すごく喜んでたなぁ……そうだ、これからは私が妊娠する度に彼にパイズリしてあげようかな。

 こんな風に大家さんのお世話になってから私たちの家族には幸せなことばかり……これからはもっと家族も増えるし、どれだけ幸せになれるんだろう。
 私は既に大家さんの子供を胎内で育てている妹に視線を向けながら、まだ寂しいままの私の下腹部をそっと撫でる。

 もうすぐ妊娠できるのはわかってるんだけど、やっぱり少しでも早く大家さんの赤ちゃん欲しいわね。
 危険日まではまだ少し日にちがあるけど、今日から大家さんに膣内射精してもらおうかなぁ。

 うん、今日から大家さんには夕食に精力のつくものを裸エプロンで作ってあげて、私も一緒に食べてもらうのもいいかもしれないわね。
 結婚式までの毎日、すごく楽しみだわ。

《終》



[27864] 第3話 管理組合
Name: リンカーン中田氏◆411c1904 ID:0e4aa187
Date: 2012/07/09 08:46
 なかなか的中しない長期予報では猛暑になるらしい今年の夏、全ての学校が夏休みへと突入した七月も終わろうとしている今、私は今年の春に結婚したばかりの親友から誘いを受けて、彼女が新婚生活を営んでいる新居へと向かっていた。

 中学一年生のとき偶然同じクラスで隣の席に並んだ入学式の日から大学卒業まで一緒に過ごした一番の親友、理恵……今年春に結婚したこともあって、今まで呼び慣れた田中から飯田に苗字が変わってしまったけど、美人で優しくて私の自慢の大親友であることに変わりはない。
 まぁ、確かに高校時代にどんどん綺麗になっていく理恵と自分を比較して少しは嫉妬したことはあったけど、それでも関係が歪まなかったのは理恵の裏表のない言動が本心からのものであって、上辺だけの付き合いではないことを何度も見せてくれたことがあったからだと思う。いや、今思い出すとどこの昭和の青春学園ドラマなのよって恥ずかしくなるようなこともしたことあったし……放課後の教室でケンカして、さんざん言い合った後に、なにがどうなったのか、夕焼けの中で抱き合って号泣するって……ああー、もう黒歴史よっ、黒歴史!

 まぁ、そんな思い出すのも恥ずかしい過去を握り合った親友の理恵から電話があったのは一週間ほど前のことだった。
 結婚式が終わって妊娠したことを報告されて以来の理恵の声を久々に聞けたこともあって話は弾んだ。理恵の新婚生活の近況とか私の近況報告とか、とりとめのない話を続けて本当に楽しかった。そして、そろそろ終えようかと思ったときに理恵から誘いがあった。

『体調も落ち着いてきたし、志乃が暇してるんだったら遊びに来ない?』

 悪阻(つわり)も軽くなったし、そろそろ安定期に入ることもあって一人部屋にいると結構退屈で暇を持て余しているということらしい。
 私も今年の秋に結婚を控えていることもあって、先月一杯で勤めていた会社も退職している。『家事手伝い』という、毎日実家で暇を持て余しているだけの存在だった私は即答で遊びに行く約束をした。
 理由としては、先に結婚した親友の新婚生活への好奇心が一番なんだけど、そんなどこにでもあるような気楽な気分で理恵のマンションへと向かっている。

 あ、そうそう、私のことを話してなかったわね。
 私の名前は『佐藤志乃』、あと数か月で結婚して『綾瀬志乃』に変わる二十五歳の家事手伝い。
 ちなみに容姿は中の上よりは上だと思う。もちろん自意識過剰とかで言ってるわけではなくて、一人で外出すればほぼ確実にナンパされたし、スカウトされたこともある。
 スタイルに関しては実のところ自信はあったりする。だって、バストがEの88って結構大きいよね?もちろん、ウエストは59なので全然太ってないし。
 ちなみに他では全て理恵に負けてるんだけど、スリーサイズだけは理恵に勝ってたりする。理恵に『バストは私より大きいくせに、ウエストが細いってどういうことよ!』と大学時代に居酒屋で朝まで絡まれたのはいい思い出……でもないわね。
 まぁ、そんな理恵とは中学時代からの付き合いで、もう十年以上になる。まさか社会人になっても理恵と親友付き合いを続けていられるとは想像もしてなかったけど、でもそれは嬉しい予想外なことだと思ってる。
 まぁ、お互い結婚する歳になって、それでもまだお互いを親友と呼べることはすごく幸せなことなんじゃないかと思うしね。

「えーと、ここかぁ」

 そんなことを考えながら歩いていると目の前に五階建てのマンションが見えてきた。白を主体とした清潔感を感じさせる壁やフェンス、敷地内や周囲を取り巻く鮮やかな植物の緑、そして住人とおぼしき若い女性たちの姿も見える。
 ときどき聞こえる談笑の声は明るく楽しそうで、膝に乗せられていたり腕に抱かれている赤ちゃんは母親の笑い声に反応するようにキャッキャと声をあげてはしゃいでいた。
 私はそんな声に誘われるように若い母親たちに視線を向ける。目一杯の愛情に満ちた目を子供に向けて幸せそうな表情を浮かべている母親たち……最近は若い母親が身勝手な理由で我が子を虐待したり、育児放棄をしたりするようなニュースが頻繁に報道されているけど、目の前の母親たちにそんな雰囲気は一切感じられない。
 本当に大切な大切な宝物のように我が子を優しく愛おしむような表情で見つめている。

(私もあんな風になれるかな)

 結婚すればいつか子供について考えないといけない。なんだかんだ言っても、子供は夫婦の愛情の結晶であると思う……特に女性にとって妊娠と出産という行為は進歩した現代医療であっても命を落とす可能性が皆無とは言えない。
 命を懸けて命を生み出す、妊娠と出産は自分の身体に大きな負担をかける危険な行為と言っていい。
 もちろん私も女だし、どちらかと言うと子供好きな方なので妊娠や出産に対して忌避感はないけれどやはり妊娠・出産に対して不安がまったくないわけじゃない。
 それに子供好きであることが妊娠や出産への不安を解消することには繋がるわけじゃない。まだ二十代をやっと後半に入ったばかりの私にとって、結婚してすぐに経済的にも肉体的にも精神的にも負担となる子供を産みたいという気にはならなかった。
 今どきの夫婦らしく夫婦二人の時間を思う存分楽しんでから、夫婦生活が落ち着いた数年後、夫婦揃って三十代を過ぎてからしっかりとした家族計画を考えよう程度の漠然とした考え方は、ごく普通の考え方だと思う。

「まぁ、まだ結婚もしてないんだし、今から心配するような話じゃないわね」

 まだ結婚もしていないうちから子供のことなんて考えるようなことじゃないことに気付いて苦笑を浮かべると目の前にマンションの入り口があった。

(理恵には聞いてたけど、こうして近くで見ると本当に凄いわね)

 理恵の話では外観だけではなく、内装も共用設備も高級マンションに負けず劣らずのマンションだという話だったけど、外観だけで十分に圧倒されてしまう。
 理恵から聞いた話によると元々収入のそう多くない若い夫婦向けのマンションとして建設されたらしい。
 だけど、これだけの物件であればもっと高収入の夫婦やファミリー向けにターゲットを変更してもいいと思うほどの物件に見える。
 その上、大家さんの好意によって家賃も同レベルの物件に比べて半額程度という話だったし、最近は家賃収入も減っていて困っている大家さんが多い状況の中、このマンションの大家さんはどれだけいい人なんだろうかと思う。

 もちろん、こんな好条件の物件を見つけただけで簡単に入居できるはずもなく、大家さんの面接によって入居に相応しい夫婦であることを認められないと入居は断られるという話だった。また、その基準が貯金や資産等の財産や夫の勤務先等の社会的地位とはまったく関係がなく、何が入居させてもらえるための条件なのか面接を受けた理恵でも本気でわからないらしい。
 理恵曰く、引っ越してきてわかった住人の共通点らしい共通点と言えば今どき珍しく共働きの夫婦が一組もないことと、子供好きの夫婦ばかりという程度らしい。
 そのすぐ後に『あと奥さんが若くて綺麗でスタイルのいい美人揃いってとこかな。もちろん私も含めてね♪』なんて自画自賛するもんだから台無しではあったけど……でも、冗談抜きでさっき見かけた母親たちは若くて美人でスタイルのいい人ばかりだったから理恵の冗談はもしかしたら冗談じゃないのかもしれない。
 まぁ、そんなことを理恵に言うと調子に乗るだろうから絶対に言わないけどね。

 で、本当のところはわからないけれど大家さん独自の判断基準があって、大家さんの判断基準で失敗がないから面接で入居させるかどうかを続けているんだろうとは思う。
 それに、さっき見かけたんだけど出産間近のお腹の大きな奥さんもいて、そうした奥さんに気付いた他の住人が何かと優しく手助けをしている場面も見ることができた。
 理恵も妊娠四ヶ月を過ぎたあたりだけど、買い物帰りに荷物を持っていると真っ先に気付いた住人、それも階の違う人であっても荷物を部屋まで持ってくれるし、全ての住人が自分の家族のように妊娠したことを祝福してくれた上にいろんなアドバイスやサポートまで家族同然にしてくれるらしい。
 だから理恵も本心から『初めての妊娠なのに一度も不安になったりすることなくて、出産へと一日一日近づくことが嬉しく感じられる』という話をしていた。そんな優しい気遣いのできる人ばかりということは、やはり大家さんの人を見る目がしっかりしてるということなのかもしれない。

 ただ、そんな話を聞いてひとつ納得したことがある。そういう優しい住人達に恵まれたから、理恵の考えが正反対と言っていいほど変わったのかもしれない、と。
 私たちが大学卒業前に友人たち数人と一緒に海外旅行に行った時のことだった。食事をしながら一緒に旅行に行った友人たちと将来の話になったんだけど、女ばかりということもあってそれぞれ結婚についての考え方を話し合ったことがあった。
 その当時の理恵は結婚生活について今の私と同じように、経済状況にもよるけど結婚して当分は二人暮らしで新婚生活を思う存分楽しんで、三十歳を超えて落ち着いてきたら子供を産んでもいいかな、というような話をしていた。
 だけど、それから数年しか経っていないのに結婚式を控えた理恵の考え方が別人のように変わっていた。

 できるだけ早く赤ちゃんを産みたい。
 若いうちに最低五人は産んで、子育てをがんばりたい。
 愛する人の子供たちと一緒に賑やかで楽しい生活にしたい。

 ……と。
 まぁ、ちょっとばかり陶酔したかのように表情を緩ませて頬を染めて言うものだから、さすがの私も少し引いてしまったけど。
 さらに結婚式の二次会ではお酒に酔っていたのか、調子にノッた女友達に煽られて、とんでもないことまで宣言したのには私の方が恥ずかしくて照れてしまった。

『私は今夜朝までめっちゃ子作りを頑張って絶対に妊娠しますっ!』

 そんな宣言を女友達が構える動画を撮影できる携帯電話で録画されただけではなく、旦那さんには理恵から『朝までしっかり手伝ってね』とまで言わされ……理恵のような美人な奥さんをもらっただけでも男友達に羨ましがられていたのに、そんなことを目の前で言われれば当然の結果として独身かつ彼女のいない男友達多数に嫉妬され、旦那さんは満面の笑顔なのに目が笑っていない男友達に祝福一割、嫉妬九割でボコボコに叩かれてたけど。
 とはいえ、後日宣言通り理恵から妊娠の報告を受けて、ちょっと下世話な話だけど『宣言通りに子作り頑張ったんだ』なんて思ったりもして。

(理恵に子供かぁ……なんか予想外かも)

 理恵の考え方の変化のきっかけはわからないけれど、私は理恵と違って結婚が近づいても妊娠、出産に関しての考え方は変わってはいない。卒業旅行で聞いた時の理恵と同じように、当分は夫婦二人きりの新婚生活を楽しんで、生活が安定したら考えようかなといった程度のものでしかない。
 それは目の前の幸せそうな若い母親たちを見ても特に変わることはなかった。
 私は一旦今考えてもしょうがないことを頭の隅において、理恵に到着したことを教えるべく備え付けのインターフォンへと向かう。

「えっと、3、0、3っと」

 理恵の部屋番号『303』を入力し『呼出』ボタンを押そうとしたときだった。タイミング良く目の前の自動ドアが開いた。そこには妊娠四ヶ月を迎えて、まだあまりお腹の膨らみがほとんど目立っていない理恵の姿があった。

「あっ、理恵!」
「久しぶり。志乃と会うのは結婚式以来ね」
「そうね、ほんと久しぶり。それよりもびっくりしたわ。私を迎えに待っててくれたの?」
「うん、そろそろ来るだろうと思ってね。そこのソファで待ってたの」

 理恵が視線を向けた自動ドアの向こう、エントランスの奥にはゆったりと座れる見るからに高級そうなソファが置いてあった。そこにはやはり若い女性が二人、私たちの方を見て柔らかく微笑むと会釈をしてきた。
 二人は理恵と違って大きなお腹で一目で妊娠していることがわかった。聞けば理恵と同じ階の奥さんで、二人とも出産予定日まであと二ヶ月くらいだという話だった。
 私は二人に会釈を返して、ソファに目を留めた。正直、共用スペースに置くようなソファなんてものじゃなくて、大企業の応接室にあるようなデザインも機能も優れていて、ゆったりとくつろげそうなソファだった。
 きっと、平気でゼロが5個はつきそうな応接セットが共用スペースに置いてあることにため息がこぼれる。

「理恵も結婚してすぐ妊娠して大変だろうし、新婚生活を邪魔しちゃ悪いと思って遊びに来なかったけど」

 そんな高価そうな応接セットだけじゃなく、壁にはセンスの良い絵画も飾ってあるし、キレイな花、それも造花じゃなくて生花が飾ってある。ゴミやほこりもパッと見た感じ無いようだし……管理人も兼任する大家さんは三十代前半くらいで独身の男性という話だったけど、几帳面で真面目に仕事をこなす人らしい。
 確かに理恵の話で聞いた通り、ううん、お世辞抜きで聞いた以上に素晴らしいマンションだった。

「話で聞いていた以上に凄いわね」
「でしょ?私もこんなにいいマンションで暮らせるとは思わなかったわ。運が良かったのよ」
「本当に運が良いわよね。これで私の新居予定の部屋より家賃が安いんだもん。羨ましいなぁ」
「でしょ?ね、それより入って。部屋の中はもっと凄いんだから」
「へぇ、それは楽しみ」

 私は理恵に促されてオートロックが解除されて開いた自動ドアの向こう、マンションの中へと一歩踏み出して……あれ?
 なんだろう、このめまいにも似た違和感は……不意に襲ってきた感覚に身体がふらついてしまう。別に体調を崩しているわけでもないのに、まるで貧血でめまいを起こしたかのような感覚だった。
 ただ、倒れるほど酷いものではなく、何か気持ちが良くなってふわふわと浮いているような感覚と同時に頭の中に何か電気が走っているかのような痺れるような感覚が続く。
 もちろんその場から逃げ出したくなるような不快な感覚でもなくて。ううん、違和感はあるけれど、正直かなり気持ちいい。

「……何、これ?」
「どうしたの、志乃?」

 目の前で急に私が立ち止まったためか、理恵が心配そうに声をかけてきた。

「めまいかと思ったんだけど。あれ?うん、もう大丈夫みたい」

 めまいというか軽く酔ったような感じというか、そんな感覚はほんの一瞬だったようで。今はもう何も感じなくなっていた。普段通り、ううん、なんだか新しく生まれ変わったみたいに晴れやかな気分というか、さっきのめまいが嘘のように頭がスッキリしていた。

「本当に大丈夫?」
「うん、全然平気。ちょっとふらついたけど、今は何ともないわ」
「そう、それならいいんだけど」
「大丈夫。心配しすぎよ」

 気にするようなことのない、ほんの一瞬……たった一秒にも満たない出来事。
 だけど、このときの私は、この一瞬の出来事が私という存在を大きく変えてしまっていたことにまったく気づいていなかった。
 そして、この先ずっと……私は今までの私でなくなってしまったことに気づくことはない。だって、私自身が私が変わったことをまるで意識していないし、今までの私はどこにも存在しないのだから。

 私は身体が浮き上がるような昂揚感を感じながら理恵の隣に並ぶ。
 自動ドアをくぐる前には大して気にもしていなかった新たな命を根付かせている理恵のお腹を羨ましそうに興味津々の様子で見つめていた。
 さっきまで、いずれ彼の子供を産むにしてもまだまだ妊娠なんて先の話で考える必要がないと思っていたはずなのに、理恵のように彼よりも大切な男性である大家さんの赤ちゃんを、一刻も早く妊娠したいと思っていることになんの疑問を感じないまま……。



「こんにちは、志乃さん」
「こんにちは、椎名ちゃん」

 理恵の部屋に到着すると、理恵の一番下の妹の椎名ちゃんが私を迎えるように玄関に立っていた。
 理恵の結婚式で会った時はストレートの長い髪の毛をそのまま背中まで伸ばしていたけど、今日はポニーテールにして真っ白な肌の首筋を見せつけるようにさらしている。さらに身体のラインを隠すつもりがまったくないどころか、逆に見せつけるような薄手の赤のTシャツは丈も短く、細くくびれたウエストを露出させていた。
 デニム地のタイトなミニスカートは丈も短くヒザ上30cm以上あって少し動いただけでスカートがずり上がってお尻が見えてしまいそうだった。もちろんこんな短いミニスカートであれば、椅子に座ったり、階段を上ったりするだけで中身はほぼ確実に見えてしまう。
 足はヒザ上までの赤のニーハイを履いていて、さらに真っ赤なガーターベルトでズレ落ちないよう固定されていた。
 そして、一番のアクセントとなっているのが首に巻かれた真っ赤なチョーカー、飾りのないシンプルなデザインのチョーカーはまるで飼い犬の首輪のような印象を抱かせている。
 三人そろってリビングへと向かいながら、私は椎名ちゃんに着ている服について聞いてみた。

「椎名ちゃん、大胆な服を着てるのね」
「えと、似合ってません?」
「ううん、すごく似合ってるわよ」

 すれ違えば誰もが振り返るような美少女だというのに自信なさそうに聞いてくる様子に思わず苦笑してしまう。私の言葉にお世辞のつもりはまったくなく、言葉で評価した通りで少し露出気味の恰好は椎名ちゃんにすごく似合っていた。
 理恵の結婚式では白を基調としたワンピース姿で中学生らしい清純さがあってそれはそれですごく可愛かったんだけど、今はなんというか、中学校を卒業して高校一年生になったばかりにはまるで見えないほど艶っぽい女らしさを醸し出していて、そんな大人びた雰囲気にはぴったりの服だった。

「その服は自分で買ったの?」

 本気で似合ってると褒めてくれていると分かってか、満面の笑顔の椎名ちゃんは私の前でくるりと一回転する。タイトなスカートなのでめくれることはなかったけれど、激しい動きのせいでスカートの裾がずり上がってお尻が少しだけ見えた。
 ふるん、とばかりにあふれ出たお尻を隠すはずのパンティはなく、お尻がそのまま見えた。ううん、よく見ればノーパンではなく、真っ赤なTバックのパンティを履いていたようだ。
 高校生が身に着けるにはかなり大胆なデザインの下着ではあるんだろうけど、そんな下着も彼女にとても似合っていた。椎名ちゃんは恥ずかしがることもなく、ごく自然な動きでスカートを直すと嬉しそうに声を弾ませた。

「いえ、お姉ちゃんたちが高校入学祝いにって今履いてる下着と一緒にプレゼントしてくれたんです」
「へぇ、そうなの?」
「椎名にピッタリでしょ?」

 椎名ちゃんから理恵に視線を向けると『どう?』とばかりの表情で私に返してきた。もちろん私も反論する気はない、椎名ちゃんに似合ってるし、何よりも……可愛くて、イヤらしい。

「ええ、もし私が男だったらすぐにでも犯して孕ませたくなるくらい可愛いわ」

 そう、椎名ちゃんみたいな美少女がこんな扇情的な恰好してるんだもの。女の私から見ても十分魅力的だし、男から見ればきっとすぐにでも押し倒して犯したくなるんじゃないかと思う。
 あ、でも男性と言っても誰でもいいわけじゃないわよ。犯して孕ませて欲しいと思うのは大家さんだけ。
 だって、このマンションに住む女性は全員、大家さんの子供を孕み産むことを最高の幸せだと感じる性奴隷なのだから。もちろん住人だけじゃなく住人の家族や親戚はもちろん、私のように住人の友人も含まれてるのは当然のことだから言うまでもないんだけど。

「志乃さんみたいな素敵な女性にそんな風に言われるとなんだか照れます」

 椎名ちゃんは私の褒め言葉に本当に嬉しそうに照れていたが、下腹部にそっと手を当てるとほんの少しだけ表情を曇らせる。
 椎名ちゃんが何を思っているのか、言葉を聞かなくても同じ女、ううん大家さんの性奴隷としてすぐに察することができた。

「私も早くお姉ちゃんたちみたいに妊娠したいって思ってるんですけど……」

 早く妊娠したい……女であれば、妊娠することはどんなことよりも優先される夢、願望と言っていい。
 大家さんという男性の中で最も優れたご主人様と出会えた以上、椎名ちゃんも早くその新品の子宮にたっぷりと精液を注ぎ込んでもらって若く健康で無垢な卵子を精液漬けにして受精させて欲しいと願うのは当然のことだと思う。
 だけど、さすがに伝統ある名門女子高の新入生が最高の男性が相手とは言え、在校中の妊娠を歓迎されることはない。どんなに軽い処分であったとしても退学は免れない。

 一方、すでに結婚している理恵と、高校を卒業している真由ちゃんの二人は妊娠しても世間で問題として騒がれるような事はない。同じ妊娠という結果でも椎名ちゃんのように現役女子高生では周囲から問題視されてしまい、理恵と真由ちゃんは家族はもちろん、誰もが新しい命の誕生を祝福してくれる。
 周囲の目を理解しているからこそ、椎名ちゃんとしては妊娠させてもらえない理由に納得はしている。もちろん感情的には納得しづらいというところだろうけど。

 私は十歳近く年下の椎名ちゃんが早く妊娠したがっている様子を見て、微笑ましい気持ちになると同時に情けない気持ちにもなる。
 だって、さっきまで『結婚はするけど子供はしばらく産む気がない。将来は夫の子供を一人か多くても二人くらい産めば十分』だなんてくだらないことを考えていて、それが常識のように考えていたのだから。
 椎名ちゃんは妊娠したくても社会的な立場で妊娠することができない、だけど私はもうすぐ結婚するのだから、今すぐにでも妊娠できる上に周囲からは妊娠を祝福される立場……ほんの少し前までの私は間違ってたと思う。
 今だと理恵の考え方が大きく変わった理由が良くわかる。

 夫には子育てのための生活費を稼ぐために一生懸命仕事に頑張ってもらって、私は一人でも多く大家さんの赤ちゃんを産むために積極的に大家さんに膣内射精をおねだりして……そうね、理恵が計画しているように五人まではいかなくても最低でも三人、ううん、やっぱりできれば理恵と同じように五人は産みたい。
 男の子もいいけど、できれば女の子がいいわ。私はこれから年齢を重ねていくわけだし妊娠、出産の負担は大きくなっていく。だけど女の子を産んでおけば、将来私に変わって大家さんに妊娠させてもらえるから。
 愛する子供たちに囲まれた生活……夫婦二人きりの寂しい新婚生活なんてすぐにでも終わらせてしまいたい。
 私はこれから訪れる幸せな未来の家族の想像に頬を緩ませながら、落ち込んでいる椎名ちゃんを抱きしめる。
 高校を卒業する時期になれば必ず大家さんに妊娠させられることになるだろうけれど、まだ高校一年生になったばかりの椎名ちゃんにとって妊娠までの二年はかなり長いだろうから少しでも励ましになるように。

「少しの我慢だから……ね?」
「ええ、わかってます」

 私には妹はいないけれど、椎名ちゃんみたいな可愛い妹がいたらよかったのにと思う。一緒にショッピングしたり、旅行に出かけたり、一緒にお菓子や料理を作ったり、一緒に妊娠したり、それに一緒に出産できたら……いい思い出になりそう。

「ほら、志乃も椎名もそんなところで抱き合ってないでお茶でもしましょ?」

 理恵がいつの間にか三人分の紅茶とクッキーをお盆に乗せて用意してきた。その様子に椎名ちゃんは落ち込んでいたことも忘れて慌てて理恵の傍に駆け寄る。

「あっ、お姉ちゃん、私がするから座ってていいよ」
「そう?それじゃ、任せるわ」
「志乃さん、お姉ちゃんをお任せしていいですか?」
「ええ、いいわよ」

 椎名ちゃんは慌てて理恵の手からお盆を受け取ると、私に理恵の相手を頼んできた。もちろん私は快く引き受けて万が一にでも転んだりしないよう気を配りながら理恵の横でいつでも手助けできるように準備する。
 あまり気を遣わなくてもいいのにと苦笑する理恵だったけど、やはり気遣ってもらえることは嬉しいのか少し照れくさそうにしている。

「それにしても思ったよりお腹は目立たないわね」
「うん、まだ四ヶ月だしね」

 私たちは理恵が入れてくれた紅茶を口に運ぶ。さわやかなレモンの香りが鼻をくすぐる……聞けば理恵は結構悪阻がきつかったらしく、飲み物や食事にはかなり苦労したらしい。
 今は落ち着いたけれど、悪阻で辛かったときに唯一一度も吐き気をもよおさなかったレモンティーを愛飲するようになったらしい。
 私と理恵と椎名ちゃんの三人で穏やかなティータイムを過ごした。もちろん、そんな私たちの話題は『性生活』についてだった。その中で一番に盛り上がったのが、やはり大家さんに理恵と真由ちゃんがどんな風に妊娠させられたかという話だった。

 最初に物件見学に来たとき、大家さんの妻や愛人になることよりも死ぬまで飼われることになる憧れの『性奴隷』になると誓ったこと。
 入居前には妹の真由ちゃんと椎名ちゃんを大家さんに会わせて二人も同じように大家さんの赤ちゃんしか産まないと誓った上で、さらに三姉妹全員が大家さん専用の性奴隷になると誓ったこと。
 高校卒業を控えた真由ちゃんにお祝いとして大家さんによって処女喪失から妊娠まで一気に経験させた上、妊婦として卒業式に出席させたこと。
 結婚前に新居に引っ越してきた日に、引っ越しの手伝いに来てくれた夫の家族全員と理恵の家族全員に理恵たちが大家さんの性奴隷になったことと、これから三姉妹が産む子供たちは家族全員で育てることを約束し、理恵は夫に手を握ってもらいながら大家さんに朝まで何度も種付けしてもらったこと。
 新婚旅行に出発する前夜、今度は夫と二人きりで大家さんに犯してもらって、確実に妊娠できるよう精液を注ぎ込んでもらってから新婚旅行に出発、新婚旅行先にある大家さんの別荘で別便で新婚旅行先に到着した大家さんと毎日朝から晩まで子作りに励んでハネムーンベイビーを授かったこと。
 理恵は大家さんがどれだけ妊娠させるためにどれだけがんばってくれたのかを事細かにに教えてくれた。

 そんな風に理恵と真由ちゃんが大家さんに孕まされたときの話を聞いていると、すごく羨ましくなってくる。
 そして、そんな私の羨望の気持ちに気付いたのか、理恵が笑みを浮かべて私の顔を覗き込んできた。びっくりして思わず椎名ちゃんに視線を向けると理恵の様子に気付いて苦笑を浮かべていた。
 そのときはどういう意味で椎名ちゃんが苦笑したのかわからなかったけど、後で椎名ちゃんに話を聞いてみると、真由ちゃんを妊娠させることを大家さんに内緒で頼んでおいて何も知らない真由ちゃんにバラしたときのちょっと意地の悪い笑顔とまったく同じだったらしい。
 確かに理恵は昔っから身内だろうと友達だろうと人が驚く顔を見るのが好きで、黙って誕生日パーティを企画したり、プレゼントをくれたりしてくれた。まぁ、悪い意味で驚かせるようなことをしないのはいいことなんだろうけど……で、再び理恵に視線を向けると、理恵はいきなりこんなことを言い出した。

「ねぇ、せっかくだから今夜妊娠してみない?」
「え?」

 身も蓋もない直球そのもののセリフに私は思わず絶句してしまう。そんな私の反応を気にした様子もなく理恵は話を進めていく。

「実は、今夜の管理組合の定期総会があるの。男性は普通に管理組合の打ち合わせで、女性は定期報告会」
「定期報告会?」
「うん、主に出産までの経過報告ね。妊娠してない奥さんは危険日の報告と今月の種付け予定を調整するの」

 なるほど、マンションの設備がちゃんとしてるのは大家さん一人でやってるわけじゃなくて、男性が手伝ってくれているおかげなのね。それもそうよね、だって大家さんには私たちを孕ませるという一番大事な仕事があるんだから。
 まだ建って一年程度しか経過してないのにすべての世帯で出産か妊娠のどちらかを経験しているのは、やっぱり住人みんなが協力してくれているおかげなのね。

「でね、報告会の日に危険日を迎えた人は報告会の後でみんなの前で種付けしてもらえるの」
「ほんと?」
「ええ、もし志乃が危険日だったら頼んでおくけど。どうする?」

 理恵はもったいぶるような笑みを浮かべると、別に誰かに聞かれて困るわけでもないのに私に顔を近づけて声を小さくして囁く。考えるまでもなく私の答えは決まってる。
 だって、理恵の話を聞いている間、私の子宮は妊娠への切望にずっと疼いていたから……。
 私の身体は私自身が一番良く理解している。生理の周期、身体の疼きでここ二、三日が一番妊娠しやすい時期、危険日中の危険日だということに。

 私は理恵に何も返事をせずにカバンから携帯電話を取り出して婚約者へと電話する。『今夜、新婚生活の話を聞きたいから、春に結婚したばかりの女友達の家に泊まる』と。もちろん理恵に電話口に出てもらって婚約者を安心させることを忘れたりしない。
 続けて実家にも電話をかけ、同じように外泊することを連絡する。こっちも婚約者と同じように理恵が電話口に出てくれたおかげで特に何も言われることはなかった。
 これで私は今夜、人生初めての妊娠を経験できる。期待と興奮で身体を小刻みに震わせていると理恵が声をかけてきた。

「実はね、今日の報告会に住人の女性に危険日を迎える人がいなかったのよ」
「え?」
「だから、みんなで相談して、住人以外の初対面の人ばかり集めて大家さんに孕ませてもらうことにしたのよ」
「それで私に遊びに来いって誘ったの?」
「そう、志乃も私みたいに妊娠して欲しいなって思ったから」

 悪びれた様子もなく可愛く舌を出しながら言う理恵に呆れながらも、親友の心遣いに感謝する。だって、もし理恵が電話で『妊娠させてあげるから遊びに来ない』なんて誘っていたら、今日ここに来るまで『夫の子供を産む』なんて間違った考えをもっていた私はここに来なかっただろうから。
 だけど、感謝していることを教えたらちょっと調子に乗りそうだし、感謝の気持ちを隠しながら一応説教だけはしておかないと。
 だから、小言を言うようにちょっと厳しい口調で答える。

「もう、しょうがないわね。でも、今度からちゃんと説明しなさいよ。私だって予定とか都合とかあるんだから」
「はーい」

 私が苦笑しつつ呆れていると、その様子を見ていた椎名ちゃんがくすくすと笑いだした。

「どうしたの?」
「うん、なんだかお姉ちゃんって志乃さんの妹みたいって思って」
「え?」
「私とか真由お姉ちゃんの前だったらしっかりしてるのに、志乃さんの前だと全然違うから」

 理恵を見ると恥ずかしかったのか、あらぬ方向を見て誤魔化そうとしているが、結局そういう態度もどこか子供っぽい。
 椎名ちゃんの理恵評は的確と言っていいかもしれない。ちょっとした悪戯心が湧き上がる。

「理恵、お姉ちゃんって呼んでいいのよ」
「呼ばないわよっ!」

 耳まで真っ赤にした理恵を前に椎名ちゃんと顔を見合わせて笑う。それから定期報告会が始まる時間まで、三人でいろんな話をして過ごした。

 そして数時間後、夕食時に合流した真由ちゃんを合わせた理恵たち三姉妹と私は地下にある大家さんと定期報告会が行われる部屋へと集まっていた。
 一番前で報告会の進行をしているのが大家さん。うふふ、なんだろう大家さんが目の前にいるというだけで、私の子宮が疼いてくる……身体が妊娠したがっているのかしら、ふふ、きっとそうね。大家さん以外の相手にここまで心も身体も妊娠を望んだことなんてなかったから初めての経験だけど、こんな経験できるのなら何度だって大家さんに妊娠させてほしいと思う。

「それでは今月の定例総会を始めます。まずは皆さんの報告を順番に。101号室の竹下さんからどうぞ」
「はい」

 一番前に座っていた小柄な女性が立ち上がる。お腹は膨れているように見えないので、妊娠初期かまだ妊娠してないのかと思っていると、どうやら三か月ほど前に長女を出産したばかりらしく、産まれたばかりの長女が順調に育っていることを嬉しそうに報告していた。
 そして、報告が終わるのかと思ったとき、竹下さんは嬉しそうに笑みを深くした。

「それと本日、産婦人科に検診に行きました。妊娠だそうです」
「ほんとっ?竹下さん、おめでとう!」

 竹下さんの妊娠報告に室内の女性たちから一斉に祝福の歓声があがり、拍手が鳴り響く。このマンションが出来てから一年、ほとんどの奥さんが大家さんの一人目の子供を出産したり妊娠しているが、最近は二人目の妊娠を報告する奥さんが増えてきたらしい。
 大家さんの子供を孕み、産み育てることが何よりも幸せな私たちにとって本当に喜ばしいことで、私も今夜妊娠させてもらえることが決まっているといえ、二人目を妊娠して嬉しそうな竹下さんの奥さんに羨望の眼差しを向けてしまうのは仕方ないことだと思う。

 ひとしきり祝福された竹下さんに続いて、部屋番号順に報告が進んでいく。奥さんたちは我が子が日々成長していく様子や妊娠中の経過を大家さんに次々と報告していく。

「それにしても、本当に女の子が生まれる確率が高いのね」
「まぁ、みんな女の子を産みたがってるから、いいことなんじゃない?」
「ふふ、そうね。女の子が多いのは、いいことよね」

 だって、大家さんの赤ちゃんを産む幸せは女じゃないと味わえないもの。愛しい我が子にもこの幸せを感じて欲しいと思うのは母親として当然のことだと思うから。
 もちろん男の子でも大家さんの子供であれば嬉しいと思う、だって大家さんの子供だし、将来、法律的に結婚できる年齢になったら子供同士で書類上結婚させておけば、椎名ちゃんみたいに学校を卒業するまで妊娠するのを待たなくてもよくなるかもしれない。
 だって在学中に妊娠したとしても、両親が前もって学校に働きかけて理解のある家族として積極的に協力してしまえばいいんだから。

「次、飯田さん」
「あ、はい。もうすぐ妊娠五ヶ月目に入ります。そろそろ安定期なので、奉仕活動からの復帰をお願いします」
「わかりました。それでは、来週あたりから予定に組み込んでおきますね」
「はい、よろしくお願いします」

 住人ではない私には奉仕活動が何をするのかわからなかったので理恵に聞いてみると、妊娠した奥さんは安定期を迎えるまで大家さんとのセックスを控えるようにしている。
 だけど、それだと数か月ほど大家さんの精液に触れられないことになってしまう。だから奉仕活動として、膣内射精以外の奉仕……フェラチオ、テコキ、パイズリ等を行うことで、大家さんを喜ばせる行為を身につけるということらしい。
 そんな風に説明を聞いていると、全員の報告が終わっていた。

「報告ありがとうございました。それでは今月は501号室の新井さんと102号室の下川さんに調整をお願いしますね」

 大家さんが指名した二人が頷いて報告会は終了する。
 ホワイトボードには今日現在の住人の状況が書き込まれていた。理恵を含めて二十八世帯全ての奥さん、総勢二十八人のうち一人目を出産済みなのは十八人、そのうち二人目を妊娠した奥さんが五人いる。まだ一人目を妊娠中の奥さんは理恵を含めて十人で来月出産予定の奥さんが三人、無事生まれれば大家さんの赤ちゃんは二十一人になる。

「それで……今日は残念ながら危険日の奥さんがいないということでしたが」

 大家さんの問いかけに、早速、今月のスケジュール調整当番の下川さんが応えた。

「ええ、ですから今日は家族や友人にお願いして来てもらってるんです。皆さん、よろしくお願いします」

 下川さんの声に理恵の隣にいた私を含めて五人の女性が立ち上がった。
 見た目、二十代後半から三十代の美人揃いで……うわ、私の隣の人、服着ててもわかるくらい胸が大きい、って、ちょっと大きすぎない?
 なんだか大家さんの視線が彼女だけに突き刺さってるような……大家さんもやっぱり大きい方が好みなのかしら。

「それじゃ、自己紹介でもしながら脱いでください。私も準備しますので」
「はい」
「脱ぎ終わったらまた集まってください」

 危険日を迎えて妊娠の可能性が高く、期待に満ちた表情を隠しきれていなかった私たちは大家さんの言う通りに談笑しながら服を脱ぎ始める。
 私の隣には何故か巨乳さんがいて……すごいなぁ。服を脱いでいないのに服の上からでもわかる。
 もちろん美人だし、目元の泣きボクロが妖艶な雰囲気を醸し出していて、私なんか相手にならないほど経験豊富なんだろうなと思ってると、私の視線に気づいたのか一瞬怪訝そうにしつつ、すぐに表情に笑みを浮かべて話しかけてきた。

「平井枝里子と申します。初めまして」
「綾瀬志乃です。初めまして」

 私たちが下着姿で自己紹介を始めると、そのことをきっかけにして全員が服を脱ぎながら自己紹介を始めだした。別に急がなければいけないということもないので、服を脱ぎ終わるまではのんびりとしたペースではあったけど。
 それで気づいたことなんだけど、みんな初対面だというのにすごく気が合うというか……やっぱり私たち全員がこれから大家さんに孕まされて、何度も子供を産むことになる仲間として共感するところがあるのかもしれない。
 巨乳で色っぽい三十一歳の平井枝里子さん、童顔で声が可愛いのに枝里子さんに負けず劣らずの巨乳の二十八歳の篠田瞳さん、403号室の奥さんと双子の二十七歳の大峰麻衣さん、女子高の英語教師の二十九歳の南野綾香さん、そして私の五人が今日これから人生初の妊娠を経験させられる。

「みなさん、準備はいいですか?」

 大家さんの声に視線を向けると、部屋の中央にできたスペースに大きな布団のようなマットが敷かれて、その周囲を理恵たちが興味深々の雰囲気を隠そうともせず取り囲んでいた。
 私たちは返事をすると、全裸のままそのマットの近く、マットの中央であおむけで全裸になって待っている大家さんの周りに集まった。

 ふふ、もう大家さんのおちんちん、大きく反り返ってる。やっぱり二十八人もの人妻を妊娠させるだけのことはあるわね……きっと住人だけじゃなく、私たちみたいに住人以外の女性も数えきれないほど妊娠させちゃうわね。
 女を孕ませるおちんちんはこうじゃなくちゃ……あ、みんな同じこと考えてるのかしら、今日妊娠する予定の枝里子さんたちはもちろん、周りで見ている奥さんたちもみんなうっとりとした表情で大家さんのおちんちんを食い入るように見ている。
 そうよね、皆さん大家さんの牝奴隷になって、大家さんに孕まされたんだもの。大家さんのおちんちんの虜になって当然……だから、あんな熱っぽい視線で見つめるのはよくわかるわ。これから孕まされる私たちだって、まだ膣内出しされてないのにもう虜になってしまいそうだから。

「それじゃ、始めましょうか。最初は……そうですね」

 大家さんの視線が私たちに向くけれど、大家さんの視線が枝里子さんに集中していたことに気付いてたから多分最初は枝里子さんなんだろうなと考えていた。
 正直、一番最初に選ばれるのは羨ましい。だって、少しでも濃い精液を注ぎ込んでほしいから……まぁ、一番最初だから精液が濃いのかどうかはわからないけれど、やっぱり気分の問題で一番がいいかななんて思ってるだけなんだけどね。
 そんな風に思っていると、大家さんは予想外に名前、そう……私の名前を呼んだ。

「うん、志乃さんにしよう」
「えっ?」

 予想外の私の指名、まわりを見るとみんなが私に注目していて……私の聞き間違いじゃなかったらしい。

「どうぞ、思う存分楽しんで、妊娠してください」
「あ、は、はいっ」

 手に触れてもいないのに、大家さんのおちんちんがびくっびくっと震えていた。それを見て、この五人の中で一番最初に膣内射精してもらえる喜びが湧き上がってくる。
 私は仰向けに寝ている大家さんにまたがると、すでにぐっしょりと濡れてヨダレを垂らしている膣口へと大家さんのおちんちんの先端をこすり付ける。私の愛液と大家さんの先走りでおちんちんの先端がぬるぬるとした感触に変わってくる。
 私は期待感に心躍らせてゆっくりと味わうように腰を落とした。

「んっ、ああっ、おっきぃ……」

 彼のモノではないおちんちんを初めて受け入れた興奮からか、私の膣内は大家さんのおちんちんを締め付けていた。それに、彼では届かない奥まで大家さんのおちんちんは届いて、彼のモノより一回り、ううん二回り位は大きい。このマンションの奥さんたちを全員孕ませた実績のある大家さんのおちんちんの先端は子宮口へとぴったりハマって、経験したことのない圧迫感に私に妊娠への期待を感じさせた。

「す、すごい、お腹、一杯」

 騎乗位がこんなに気持ちいいなんて。大家さんのおちんちんの大きさもだけど、私の体重で沈み込んだ身体が今まで届いたことのない場所を刺激してくる。腰を動かすたびに膣内のいろんな場所をおちんちんが擦りあげて、妊娠の可能性がある先走りの体液を膣内に染み込ませていく。
 まだ挿れたばかりで膣内射精までまだまだ時間があるというのに、一秒一秒妊娠の可能性が高まっていく期待と快感に身体がゾクゾクと震える。

「うふふ、志乃さん、羨ましいわ。ここ、大家さんので一杯」
「あんっ、だめぇ」

 快感に頭が真っ白になりそうになったとき、現実に引き戻すように枝里子さんが私の傍でしゃがみこむと下腹部へと手を当てて、少し押すように撫でまわす。私が膣内に呑み込んでいる大家さんのおちんちんの場所を確かめるように。

「これから、ここに精液がたっぷり注ぎ込まれるのね……卵子が排卵された健康な危険日子宮に」
「ああ、枝里子さん、そこ、押しちゃだめぇ」
「羨ましいわ、私たちの中で一番に種付けされるなんて」

 そう、私は今日妊娠する予定の女性の中で、一番最初に膣内射精される相手に選ばれた。もちろん、ちょっとだけ優越感を感じてしまうけど、そのことで枝里子さんや他のみんなに思うところなんてない。
 だって、今日妊娠する五人も、理恵たち周りで見ているマンションの住人の皆さんも大家さんの牝奴隷なんだもの。誰がどうなのかなんて関係なくて、私たちはただ大家さんに孕まされて子供を産むだけの存在でしかないのだから。
 それにしても、枝里子さんの手の動きが気持ち良くなってくる。最初は少しくすぐったかったんだけど、もうそんな感覚はなくてもっともっと揉みほぐして欲しいと思うようになってきた。

「ああっ、え、枝里子さんっ、もっと、もっと弄って、受精させてぇ」
「ふふっ、いいわよ。志乃さん、可愛いわ、んっ」

 枝里子さんは私の下腹部をほぐしてマッサージするように撫で回しながら唇を重ねてきた。私は大家さんに跨って腰を振ったり廻したり上下に動かしながら枝里子さんの舌に舌を絡めて応えながら初めての女同士のキスに熱中する。
 もちろん私には同性愛の傾向はないけれど、私たちの淫らな様子で大家さんが興奮して、精液を思いきり注ぎ込んでくれるのなら同性同士でのキスもありだと思う。

「あ、んっ、おっきくなって……」

 肛門を絞める様に意識すると自然と膣内が大家さんのおちんちんを絞めつける。大家さんの精液が今にも私を妊娠させようと準備しているのか、どんどん硬く大きく膨らんでいく。
 そして、急に大家さんが私の腕をつかみ引き寄せる。

「あっ、あんっ」

 私が大家さんの胸に倒れ込むと同時に背中へと左腕を廻して身体を密着させ、腰を突き上げてきた。

「ひっ、も、もう、イキそう、イクっ!」

 どんどん大家さんの腰の動きが激しくなっていく。私の身体は大家さんの左腕で固定されて動かすことができない、もう限界、そう思った瞬間、大家さんの腰が強く突き上げられ、そのまま一気に勢いよく落とされた。

「ひぐっ!」

 精液を飲みたい、妊娠したいと熱望し、大家さんのおちんちんを迎え入れるように下りてきていた危険日子宮を串刺しするかのように腰が落ちたときの勢いで射精直前のおちんちんが突き刺さる。
 そのままの体勢で大家さんの右手が私のお尻をつかむと、おまんこから溢れ出した愛液でぐちょぐちょに濡れていた肛門へと人差し指をするりと挿れてきた。

「はうっ!」

 予想外のことに私の身体は激しく反応し、肛門に侵入してきた異物を追い出そうと激しく締め付け、その結果膣内までも強く締め付ける。
 そして、射精直前の大家さんのおちんちんから精液を絞り出そうと膣肉がうごめく。

「出るっ!」
「あああーっ!」

 大家さんの声と同時に、ドクッ、ドクッと私の膣内のおちんちんが大きく脈動する。まるで心臓の鼓動のような動きはコンドーム越しの彼の射精なんて比較にならないほどの力強さで、私の胎内に新しい命を植え付けようと精液が注ぎ込まれていく。
 ギュッ、ギュッと精液を絞り出すように激しく締め付け、イッたばかりで敏感になっていた膣内に勢いよく精液が注ぎ込まれていく。生まれて初めての膣内射精、危険日真っ最中で本気で妊娠することを目的としての子作りセックス、この幸福感は普通に結婚するだけでは一生得られない、ましてや夫となる予定の彼とのセックスでも得られないし、この快感のためなら彼とのセックスなんて二度としたくない。
 私は大家さんの牝奴隷で、大家さんの赤ちゃんを孕み、産み育てるために生まれることができることに感謝した。

「ふふ、志乃さん、キレイよ」
「枝里、子、さん……」

 膣内射精の余韻にひたっていると傍で見ていた枝里子さんが私の腰あたりをゆっくりと撫でていた。覗き込む表情は欲情に染まっていて、枝里子さんも早く妊娠したいと思っていることがうかがえた。

「すごいわ、志乃さんのおまんこ、精液でグチョグチョ……きっと妊娠しちゃうわね」
「あん、だめぇ、見ちゃだめぇ」

 枝里子さんは大家さんの身体の上でまるでカエルのようにだらしなく拡げられた両脚の間を覗き込むと、見たままの状況を感心したかのような口調で私の羞恥心を煽るように大げさに教えてくれた。

「ほんと、だらしなくイッちゃって、キレイよ」
「羨ましいわ、こんなに射精されて」
「もう大家さん専用の種付け用おまんこね」

 枝里子さん以外のみんなも一緒になって覗き込んでいるみたいで、四人分の視線が私の種付けおまんこに集中しているのを感じて、あまりの恥ずかしさと興奮で身体が震える。

「それじゃ、次は……枝里子さんだね」
「はい」

 大家さんはそう言うと、私におちんちんを挿れたまま身体を回転させ私をあおむけにする。周囲で見ていた奥さんの一人からクッションのようなものを受け取ると私のお尻の下に敷いて腰を高くすると、精液ができるだけこぼれ出ないようにゆっくりとおちんちんを抜く。

 ブリュ……。

 それでも、大家さんのおちんちんが抜けるとき、私のおまんこから湿ったオナラのような音が出て、少しだけ膣内の精液がこぼれだした。
 私の周りでは理恵たちが甲斐甲斐しく動いて、私の腰を支えたりして、大家さんの精液ができるだけ溢れ出さないようにしてくれた。
 まぁ、大家さんの精液は濃いこともあって、一番奥で子宮口で密着したまま注ぎ込んでくれたから少々溢れ出てもきっと妊娠できるはず。

 ふと横を見ると、あおむけになった大家さんのおちんちんにフェラチオをしている枝里子さんの姿があった。私の愛液と大家さんの精液まみれのおちんちんを愛おしげに舐めて、すごく一生懸命に奉仕していて尿道内に残った精液もチューチューとわざと音を立てて吸っていた。

 私より五歳年上だけあって経験豊富のようで、同性の私から見ても本当に淫らな姿で……ふふ、大家さん、もう回復してる。さすが大家さん、私たちを孕ませる気満々みたい。
 枝里子さんは舌なめずりしながらゆっくりと大家さんにまたがって挿入していく。次の順番が早く来るといいんだけどと思いつつ、恵理子さんが激しく腰を揺らしているのを眺めていた。

 それから数時間後、今日十回目の膣内射精をしてもらって、さらに続けて膣内射精をしてもらうために呼吸を落ち着かせようと、カエルのように足を開いたままのだらしない恰好で荒い呼吸を繰り返していた。

 ブピュ……グチュ……。

 私が身体を動かしたり、深呼吸をすると同時に膣内からおならのような音がして精液が溢れ出す。膣内からドロドロと溢れ出す精液の感触が、私の膣内にどれだけ多量の精液を注ぎ込まれたのか教えてくれる。
 もったいないと思う気持ちと同時に、危険日を迎えた健康な若い女性に精液が溢れ出すほど注ぎ込まれた結果どうなるのかを想像して心が満たされていく。
 今日、私は絶対に妊娠したい。ううん、私は絶対に妊娠する。だから、もっともっと精液を注いで欲しい。私を、もうすぐ結婚する私を妊娠させて、私の子宮を大家さん専用の種付け用精液袋にして欲しい。だから体力の限界が来ても、意識を失って失神するまではもっともっと私の身体に大家さんの精液を注ぎ込んで欲しいと思う。

「もっとぉ、絶対、妊娠させてぇ」

 私は膣内から溢れてくる精液の音をBGMにかろうじて腰を左右に揺らして大家さんを誘う。大家さんは射精したばかりだというのに、私を妊娠させようという気合をみなぎらせて私の腰を掴むと、精液がとめどなく溢れ続ける膣内へと精液まみれのおちんちんを挿入してくる。

「ひぅっ」

 背中からのしかかられて、彼では届かないところまで挿入されておもわず短く呼吸音が漏れた。
 ぬるっという滑らかな感触と同時にすっかり形まで覚え込まされた大家さんのおちんちんが入ってきて、少しでも受精したいと迎え入れるように降りてきた危険日の子宮を突き刺すように押し上げる。
 熱くて太い大家さんのおちんちんがすりこぎ棒みたいに私の子宮をすりつぶすような動きで先端を密着させると子宮口をこじ開けるようにぐりぐりと擦りあげてくる。

「あうっ」

 まるで呼吸がとまりそうになるほどの圧迫感と、絶対に私を孕ませようと膣内で暴れて精液を塗り込んで染み込ませようとする動き。もちろん私も心から大家さんに孕ませてほしいと願い、今夜には必ず訪れるだろう妊娠という歓喜の瞬間を想像して身体を快感に震わせる。

「あっ、す、すごっ、いのっ、子宮、押し上げられちゃうっ、精液、染みこんじゃうっ」
「そうですよ。志乃の子宮はもう私の精液の味を覚え込みましたね」
「はっ、はいっ、志乃の子宮は大家さんの精液が大好物になっちゃったのぉ」

 私の身体を少しでも気持ちいいと思ってもらえるよう、お尻の穴を絞めるようにすると膣内も同時にキュッと絞まる。

「わっ、私のオマンコは大家さんのおちんちんの形に合うように変わっちゃったのっ」
「いいですよ、キュウキュウ締め付けてきて、そんなに私の精液で妊娠したいんですか?」
「しますぅ、妊娠したいのぉ、一杯産みたいのぉ」

 懇願、ううん、哀願といってもいい。涙と鼻水とヨダレ、身体から出てくるさまざまな液体がだらしなく溢れ出す。飼い犬が嬉しすぎておしっこを漏らすことがあると聞いたことがあるけど、私だって同じようなものだった。
 嬉しくて嬉しくて、体中の体液を漏らしてしまいそうだった。

「ああっ、出してぇ、中にっ、危険日子宮に中出しして孕ませてぇっ、あーっ!」

 大家さんの腰を掴んだ手が私のお尻を思いきり引き寄せた。私のお尻と大家さんの腰が密着したまま、ビクビクと痙攣のように身体が震える。また新しく元気な精子が私の胎内の奥、受精の瞬間を今か今かと待ち構えている卵子目指して注ぎ込まれた。
 何十億匹もの大家さんの精子がたった一つの私の卵子目指して殺到してる……なんて羨ましい。だって、何十億人もの大家さんに輪姦されちゃうなんて……でも、もしそんなことされたら私、気持ち良すぎて死んじゃうかも。

 私の横では、私と同じようにだらしない体勢で緩んだ表情の女性たちが失神している。枝里子さん、瞳さん、麻衣さん、順子さん……みんな今日私と一緒に妊娠する人たち。
 一番最初に失神したのは、意外にも一番経験豊富だと思っていた枝里子さんで、何度目かのキスしながらの膣内射精で電池切れを起こしてしまったかのようにくてっと脱力して失神してしまった。瞳さんなんてあの子供のような可愛い声で悲鳴をあげながらイクと同時に盛大におしっこを漏らしながら失神してたし……私だけが最後まで失神しなかったから、ご褒美に失神するまで連続中出しをしてもらえることになったんだけど、抜かないまま連続四回中出しされて、さすがに体力の限界、意識がだんだんと薄れてきた。
 それにしても、失神してるみんなに感心してしまうことがあった。無意識なのか彼女たちの手が下腹部を愛おしそうにそっと添えられている。私も薄れゆく意識の中、彼女たちがおそらく思っていただろう共通の思いを願いながら右手をそっと下腹部へと添える。

(……早く、受精してね。私の赤ちゃん)

 理恵たちが大家さんを取り囲んで、フェラチオをして精液まみれのおちんちんをキレイにしたり、身体を拭いてきれいにしたり甲斐甲斐しく奉仕するのをぼんやりとした視界の中で見ながら、ゆっくりと目を閉じて意識を手放した。



 それから、数年後……。

「んふ、んっ、今、あんっ、は、孕むぅ、ひぅっ!」
「うっ!」

 どくっ、どくっ、という感覚と共に私を抱え上げて、俗にいう駅弁スタイルのまますっかり大家さんの中出し専用となった私の危険日子宮に今日最初の濃い精液が注ぎ込まれた。

「んっ、あ、し、染み込んでるのぉ、娘たちの前で、夫の前で、孕まされてるぅ」

 私の妊娠宣言に目の前で私と大家さんの子作りセックスに熱い視線を注いでいた夫は嬉しそうに笑みを深めた。今まで三人の可愛い娘を授かったのだから、四人目を授かることが嬉しくないはずがない。私もまだまだ三十歳を超えたばかりだし、まだあと二人、ううん三人くらいは子供を産みたいと思ってるだけに、夫以上に子供を授かることが嬉しくて仕方ない。

 私は初産が二十六歳と少し遅かったので、できるだけ間を開けずに大家さんの赤ちゃんを次々と産みたいと考えてる。
 私の危険日を迎えた子宮が少しでも大家さんの精液を飲み込めるように、身体全体で搾り取るようにぎゅっと抱きついて膣内を締め付ける。必死に妊娠しようとする私の姿を見た夫は懐かしそうに表情を緩めた。

「懐かしいな。春香を妊娠したときは見られなかったけど、夏美や千秋のときを思い出すよ」

 そう、長女の春香は理恵のマンションに遊びに行ったときに管理組合での種付けで妊娠した私たち夫婦の最初の子供。ちょうど結婚前だったこともあって、夫は残念ながら私が妊娠する瞬間に立ち会うことができなかった。
 だけど次女の夏美からは夫に妊娠する瞬間に立ち会ってもらっている。だって既婚女性が妊娠することは義務と言っていいほどの重要なことだし、夫には愛する家族が生まれる瞬間はもちろん、受胎という新たな家族が芽吹く神秘的で神聖な瞬間にも立ち会って欲しいかったから。

 実は春香を出産してしばらくして最初の危険日を迎えた日を見計らって、理恵のマンションに夫婦一緒に遊びに行くという理由で夫を連れていったとき、初めて春香が大家さんの子供であることを夫に教えた。
 あのときの夫の喜びようったらなかったわ。だって春香がどんな子であったとしても娘として愛していることに変わりはないけど、自分の遺伝子を受け継いだことで将来苦労して不幸になるんじゃないかと心配をしていたのに、実は大家さんのような最高の男性の子供だったなんて思ってもいなかったから。
 夫は、大家さんが私を孕ませて春香という大切な娘を授けてくれたことに『ありがとうございます』と涙ながらに感謝して、今後も妻を精液便所扱いでかまわないから遠慮なく精液を注ぎこんで孕ませて欲しいとお願いしていた。
 大家さんはそんな夫にこれからも私を孕ませることを約束してくれた上に、私から『夫にはこれから私が孕まされるときはぜひ同席して妊娠の瞬間に立ち会わせたい』というお願いを快く了承してくれた。
 それからは夫の目の前で大家さんに妊娠させられる瞬間を見てもらうようになった。それに『夫の目の前で妊娠すること』が私たち夫婦がいまだに新婚夫婦のように仲が良い秘訣だと言っていい。
 もちろん、夫婦仲を保つ秘訣が『夫の目の前で妊娠すること』だなんて本当のことは恥ずかしくて誰にも言わないけれど。

「あなたぁ、もうすぐ赤ちゃん、孕ませてもらえるのぉ」

 どくどくと勢いよく注ぎ込まれる精液の感触に蕩けそうになりながら、私を熱っぽく見ているだろう夫に向けて宣言する。
 今回で四回目の経験だからわかる。根拠なんて全然ないけれど、今朝目覚めてからずっと、これから私の胎内に新しい命が宿るという確信をずっと感じていて、大家さんの目の前で服を脱ぎながら夫には妊娠の予感を伝えていた。
 夫も私の妊娠の予感を信じているのだろう。大家さんの精液をたっぷり飲み込んで、今にも受胎しようとしている卵子が泳ぐ下腹部を早く受胎して欲しいと促すように愛おし気に撫でている。

 そういえば初めての妊娠のとき、一緒に妊娠した枝里子さんが同じようなことをしてくれたのを思い出した。
 枝里子さん、元気かしら。別れ際に、ちょっとがんばって四十歳まで毎年妊娠して十人は産みたいって言ってたけど……さすがにマンションの住人じゃない人とはなかなか会う機会がなくて、他の三人には偶然会う機会があったんだけど、枝里子さんだけはあの日以来会うことができなかった。
 枝里子さんを含めて全員妊娠したことだけはわかっているんだけど、あのときの五人で一度同期妊娠会でも企画しようかしら、できれば大家さんにも参加してもらって、あのときみたいに全員孕ませてもらうとか、あ、今度は全員で夫の前で種付けされるのもいいかも、ふふ。

「志乃、嬉しいよ。一度も俺が射精したことのないキレイな志乃の子宮にまた種付けしたもらえるんだね」
「ええ、そうよっ。私の、子宮は、大家さんのぉ、精液専用の子宮なんだからぁ」

 まだ私の膣内で射精の余韻に震えている大家さんのおちんちんの脈動を感じながら、ギュッと手を握って愛情を示してくれる夫に笑みを返す。
 本当に私は幸せな女だと思う。理恵という親友を得ることができなければこんな幸せな夫婦生活は営めなかったかもしれない。だけど、私はこうして大家さんに既に三回も孕まされ、四人目の子供をこれから妊娠することができる。
 それに今日、結婚記念日が危険日に重なることもあって、夫が私への結婚記念日のプレゼントとして大家さんに四人目を孕ませて欲しいと内緒でお願いしてくれていたことも嬉しい出来事だった。
 もうお互い三十歳を超えたというのに、妻を目の前で孕ませて欲しいなんて大家さんにお願いするなんて……正直、恥ずかしいというか、でも心から私を愛してくれていることが伝わって本当に嬉しかった。この人と結婚して良かったと心から思う。

「あなたっ、愛してるわ。私が早く妊娠するように、キスしてぇっ!」
「ああ、早くここに大家さんの赤ちゃんを孕むんだよ……んっ」

 夫はさらに私の下腹部を軽く揉むように撫でる。私の卵子を大家さんの精子まみれにして染み込ませて少しでも早く受精してほしいと願うかのように。
 私はもう少しで確実に訪れるだろう受精の瞬間を予感しながら考えていた。もっと早く……例えば理恵の妹の真由ちゃんや椎名ちゃんの年齢で大家さんという最高の男性に出会うことができれば、もっと赤ちゃんを産んで夫を喜ばせてあげられたのに、と。
 真由ちゃんは二十四歳の誕生日祝いに六人目を妊娠、椎名ちゃんは成人式のお祝いに三人目を妊娠して、その後も順調に妊娠・出産を繰り返している。私と同い年の理恵は先日五人目を産んだばかりで、少し身体を休めて万全の体調になればすぐにでも六人目を妊娠するんだと張り切っていた。
 私は理恵よりも少し遅れてしまったこともあって、これからやっと四人目を妊娠……まだまだ若いつもりだし、同じ歳の理恵ががんばっているんだから私も負けないよう頑張るつもりなんだけど、焦る気持ちがまったくないわけじゃない。

 だけど……私が視線を動かすとソファには興味津々で私と大家さんの子作りセックスを見つめている長女の春香。あと数年で初潮も来るだろうし、十年後には妊娠するのに問題ない女性らしい身体に成長するはずの娘がいる。
 その横には次女の夏美、三女の千秋が大人しく並んでいる。母親の私だけでなく、お姉ちゃんの春香の言うこともよく聞く素直な私の可愛い娘たち。
 もちろん、全員春香に続いて大家さんの牝奴隷として私みたいに大家さんの赤ちゃんを妊娠することになるし、もうすぐ私の身体に芽吹く新しい命も三人のお姉ちゃんたちに続くことになる。
 できれば私も娘たちと一緒に妊娠して、娘たちと一緒に女に生まれた喜びを共有したいけど……私の年齢の方が間に合うかしら。

「あんっ」

 そんな叶えば幸せな未来を考えていると、膣内に挿れたまま回復を待っていた大家さんのおちんちんが私の膣内で震えた。まだまだ私を妊娠させる気満々で、私たちの結婚記念日のお祝いのためにがんばってくれる大家さんには感謝しても感謝しきれない。
 ふふ、大家さんって本当にいい人よね。私たち夫婦は大家さんのマンションに住んでるわけじゃなくて、ときどき理恵のところに遊びに来るだけなのに。こうして住人の友人夫婦の幸せのために、三人も娘を産ませてくれた上に四人目まで。
 私は夫と握り合っていた手を放すと、大家さんの首の後ろに腕を廻してしっかり抱きつくと軽く開いた唇を大家さんに押し付けるように重ねる。

 んちゅっ、ちゅっ、くちゅ

 舌を絡める激しいキス、私の吐息と唾液と舌の絡まる音が部屋に響く。その様子を夫は間近で嬉しそうに見ていた。

「そんな熱烈なキスされたら、さすがの俺もちょっと嫉妬しちゃうなぁ」
「んっ、ふふ、ごめんね。でも、これは私たち夫婦を幸せにしてくれる大家さんへの感謝のキスだから、少しくらいはいいでしょ?」
「まぁ、志乃が俺のこと愛してくれてるのは知ってるからね。特別に許してあげるよ」

 大家さんに孕まされながら、じゃれつくような甘い夫婦の会話、ふふ、ほんと私たち夫婦ってまだまだ新婚気分が抜けないわね。
 黙って夫婦の会話を聞いていた大家さんのおちんちんが私の膣内で固くなっていき、びくっと震えた。よかった、大家さんは私たち夫婦の会話に気分を悪くしてないみたい。

「すみません、大家さん。せっかく孕まされてもらってるのに夫とばかり話して」
「いいんですよ。今日はお二人の結婚記念日なんですから」

 大家さんはやさしく笑みを浮かべて、腰をゆっくりと動かしながらそう言ってくれた。
 本当にいい人すぎて……もし私が結婚してなかったら大家さんと結婚してもいいのに……あ、いけない。せっかく大家さんも私たち夫婦の結婚記念日を祝福してくれているのに、そんな夫を裏切るようなことを考えるなんて。
 私は大家さんの牝奴隷で充分、私は内心の気まずい思いを誤魔化すように再び夫へと手を伸ばす。すると夫はすぐに私の手を握り返してくれる。

「大家さん、お願いします。今日、また私を母親に……妊娠する喜びを味あわせてください。あっ」

 私のお願いを了承するかのように、大家さんの固くて大きな、私の子宮に何度も種付けをして三回も孕ませた優秀なおちんちんが、また妊娠させて欲しいと懇願するように下りてきた危険日子宮を押し上げる。
 すっかり大家さんのおちんちんの形を覚え込まされた私のおまんこは精液を絞り出すのに最適の力加減できゅっきゅっと締め付けていた。
 すでに何度も注ぎ込まれた精液のぐちゅぐちゅという湿った音が激しく部屋に響いて淫猥な空気を満たしていく。

「あっ、いいっ、いいのっ、精液がぐちゅぐちゅ言ってるっ、染み込んでるっ」
「ああ、孕めっ、これからも俺の子だけを産めよっ」

 優しい大家さんが珍しく強い命令口調で私に向かって叫ぶ。やっぱり大家さんも男性だからこうして激しく私の身体を求めるところを見せてくれると嬉しく感じる。
 だけど、少しくらい激しいだけじゃ足りない……もっともっと、私の身体は大家さんのものであることを言葉にして教えてあげないと。

「はいっ、産みますっ、大家さんだけに孕まされますっ、夫とは絶対子作りなんてしませんっ!」
「俺だけなんだなっ」
「さ、させませんっ、一生、夫には私以外の女とも一生セックスさせませんからーっ!」

 そう、夫は真面目に仕事をしてくれるし、子育ても積極的に手伝ってくれる父親としては素晴らしい人。だけど、生物のオスとしてはどこにでもいるような普通の男でしかない、だから夫に子を残すほどの価値はない。
 私はもちろん、私以外の女にも夫の子供を産ませるような不幸な目にあわせるわけにはいかない。女であれば大家さんのような素晴らしい男性の子供を産むべきなのだから。

「あーっ、くるぅ、くるのっ、じゅ、受精しちゃうっ、孕んじゃうっ!」

 握った夫の手を無意識にはねつける様に離す、両手両足で大家さんのたくましい身体にしがみつく。大家さんのおちんちんの先端がすっかり大家さんのおちんちんの形に合うように形を変えた子宮口にぴったりと密着した。

 どくっ、どくっ

 次の瞬間、大家さんの身体の痙攣に合わせて重い感触と共に精液の塊が銃弾のように子宮に向かって打ち込まれる。意識して動かすことなどできない胎内の子宮が私の『妊娠したい』という意思のもと、卵子の元に精子を届けるべくちゅーちゅーと精液を吸い込むイメージが私の頭の中で映像として再生される。
 大家さんのおちんちんは一滴残らず私の危険日子宮に種付けしようとびゅくびゅくと精液を吐き出してくる。

「ああっ、だめぇ、くるのっ、きちゃうっ、ひぃっ」

 理屈では説明できない感覚が精液が注ぎ込まれる何度目かの瞬間に感じて、思わず声が裏返ってしまう。
 この感覚は絶対そう、調べなくてもわかる。言葉では説明のできない本能からくる幸福感と満足感。私はぼんやりとした視界の中で夫の姿を求めて手を伸ばす。
 するとすぎぐに夫の暖かい手が私の手を包むように優しく握られる。

「あなたぁ、今、わたし、妊娠、しちゃったぁ」

 そう、この瞬間、私は四人目を孕んだことに確信を抱いていた。
 今、私は新しい命を再び産む権利を得たのだと。また一年近い期間を大家さんのような素晴らしい男性の子を胎内で育て、出産の激しい痛みさえも幸福な記憶として記憶に刻みこみ、愛する夫と共に子供を育てることができる。

「ああ、嬉しいよ。志乃」

 夫が優しく私の手を握り返してくれる。
 だから、夫の手の温かさや大きな愛情に、ほんの一瞬、何故か胸の奥で痛みを感じてしまったのはきっと気のせいだと思う。
 そう、だって大家さんに妊娠させられるなんて、女にとって最高に幸せなことなどないのだから。

 だから、気にもならない程度の小さな痛みなんて気にすることもなく愛する夫に甘える。まるで結婚前の恋人時代にプレゼントをおねだりするかのように……。

「ね、あなた」
「なんだい?」
「私、あと三人は欲しいな」

 夫は私の言葉に戸惑いも見せずすぐに返事を返してくれた。

「ああ、三人と言わず、もっともっと産んでもいいよ。僕も子育てがんばるからさ」

 ああ、私はこの人と結婚できて本当に幸せ。


≪終≫



[27864] 第4話 話題物件
Name: リンカーン中田氏◆411c1904 ID:ab59fd14
Date: 2013/06/11 11:57
『おはようございます』

 テレビでは平日の朝の顔と言えばこの人と言われるほど名の知られた司会者がアシスタントとしてタイプの違う美人女子アナを左右に伴い、両手に花の状態で今朝何度目かの挨拶を笑顔で繰り返していた。
 私はいつもと違って静かなダイニングから、リビングに置かれたテレビを一人で見ながら朝食をとっていた。普段であれば子供たちの賑やか……いや、騒がしいほどの明るい声に囲まれているだけに、こうしてテレビの音だけが聞こえる静かな中で一人食事をとったという記憶は結婚して最初の子供が産まれて以降なかった。
 それだけにこの静けさにはあまり慣れておらず、いつもと同じように妻が用意してくれた朝食だと言うのにあまり食欲がわかない。我ながら情けないものだなと思うのだが……。

 まぁ、それだけ家族に囲まれて賑やかに過ごしてきたという証拠で、いかに私が幸せで充実した毎日を過ごしたきたかの証明のようで家族がいない朝食に寂しさを感じることを逆に嬉しく思う。
 とはいえ、そんな幸福感を私に与えてくれる妻や子供たちに面と向かって感謝の言葉に口にするようなことは恥ずかしくて出来ていない。もちろんいつも家族には感謝しているし、何かと助けてくれる身内や友人はもちろん、家族のように接してくれる同じマンションの住人たちにも感謝しても感謝しきれない。

 そんな恵まれた結婚生活はもう少しで二十年を迎える。結婚して直ぐに妻が妊娠したこともあって当初予定していた新婚生活とは違ってはいたけれど、それは良い意味での違いなので大して気にはしていない。
 それにもし当初の予定通り、夫婦二人だけの結婚生活を過ごしたとしたらそれなりには楽しめたかもしれないが、今の充実感に比べたら大したことはなかったんじゃないかと思う。

 子供が居てこその夫婦だし、家族なんだと思う。

 そんなことを考えながらテレビ画面の端に表示されている時刻を見る。あと少しで妻や子供たちに念入りに言われた『予定の時間』まであと数分になっていることを示していた。
 私はリモコンを手にとって録画ボタンを押す。レコーダーに赤い光が点灯するのを確認すると再び朝食をとりながらテレビへと視線を向ける。昨夜から今朝にかけての最新ニュース、芸能やスポーツなどの最新情報、天気予報や交通情報等、朝の情報番組では定番のコーナーは既に一段落したこの時間、この番組『あさいちテレビ』の名物コーナーが始まる。

『さぁ、それでは今日の【あさいちレポート】は、有希ちゃーん!』
『は~い、有希で~す!』
『今日も元気だねぇ』
『はーい、元気だけが私の長所ですから~!』

 元気さをアピールしようとしているのか、無邪気にその場で軽くジャンプを繰り返すと、司会者かあるいはスタッフが狙い通りか……多くの男性視聴者の期待通りに有希のGカップ93センチ(公称)の胸がゆっさゆっさと擬音をつけてもいいくらいに大きく派手に上下に揺れた。

 今注目の女子アナ『沢崎有希』……彼女はテレビ局所属二年目のアナウンサーだが、報道系の番組で見かけることはまず無い。
 ほとんどがバラエティ番組のアシスタントとして出演し、明るい性格とやや天然、美人と言うよりは童顔で可愛い容姿、そして小柄な体格に似合わない見事に揺れる巨乳で十代から中年の男性を中心に人気急上昇中の局アナである。
 その人気に目を付けた編成が出勤前の中年男性を主にターゲットにしているこの番組のレポーターとして抜擢、今年の春の番組改編に合わせて彼女をこの番組の人気コーナーのレポーターに起用し、見事に狙いを的中させた。

 その有希が担当する人気コーナーが話題の場所や人物を生放送で紹介する【あさいちレポート】だった。この番組に欠かせない人気コーナーとなっているのだが、人気が爆発した理由は三回目の幼稚園への取材で、幼稚園児に思いきりスカートをめくり上げられ、飾りの派手なレースのパンティを日本全国に生放送してしまったことがきっかけにはなっているのだが……それも、どれだけ削除されても動画サイトにアップロードされてしまうため、もしかすると世界中に広まっている可能性が高いこともあって、有希にとっては一生ものの思い出したくもない記憶だろう。
 都市伝説みたいなものではあるが、スポーツ紙やゴシップ誌、大衆雑誌ではそれ以来『幼稚園』と聞くだけで青ざめてガタガタと震えるという記事が掲載されたこともあるし、スタッフの間では『幼稚園』という言葉が禁句になっているらしいとも噂されている。

 まぁ、こんな風に冷静に解説してはいるが、実は私もその場面を家族全員で食事をとっているときにしっかりと見てしまい、すっかり彼女のファンになった一人だったりするのだが……妻や思春期の娘にはそのことに気づいているのか【あさいちレポート】を見ている私を見る視線が少し冷たいと思うのは気のせいなんだろうか。
 そんなことを考えながら、テレビを見ると有希と司会者の会話が進んでいた。

『それで、有希ちゃん、今日はどこにいるのかな?』
『はい、今回は大きな問題となっているあるニュースに関係する場所に来ていま~す』
『大きな問題、ですか?』
『ええ、まずはこちらをご覧ください。先日発表されて話題になりましたよね』
『ああ、はいはい。低下していく一方の出生率ですね』

 有希がカメラの前に掲げたのは最新の出生率調査の結果が書かれたフリップだった。

『もちろん覚えてますよ。少子高齢化が叫ばれてもう何年も経つのに毎年悪化してるよね』
『そうなんです、年々出生率は下がっていて、今回の調査で統計を取り始めて最低の1.0四人になりました』
『夫婦一組でギリギり一人しか子供が生まれない計算ですか……そりゃ少子高齢化になるのはあたりまえだね』
『はい、いろんな対策がとられましたがこれといった効果が無く下がり続ける一方です』
『確かに行政もいろいろ対策してるとは言ってるけど、あまり効果があるとは言えず……というより効果、全然ないね』

 バッサリと切り捨てるように言いきる司会者にスタジオのコメンテーターが苦笑している様子が映る。
 画面に映っていないスタッフからの苦笑気味の笑い声もテレビから流れてきた。

『このニュースは本当に将来に希望の持てない話題だったんですが、今日はそんな話題を吹き飛ばすような場所に来ているんです』
『ほぉ、出生率の低下を吹き飛ばす場所?』
『はい、実は過去最低の出生率のニュースを放送した日に複数の視聴者の方からある情報が寄せられたんです』
『ほぉ、視聴者の方から?』
『はい、それがこちらっ!このマンションなんです!』

 有希が大げさに腕を振ると、その腕の振られた方向にカメラが向く。そこには五階建ての白い外壁で覆われたマンションがあった。
 新築ではなく、それなりの年季は感じられるが敷地は緑に覆われ、きれいに掃除されているのか目立つゴミが落ちていない、管理の行き届いたマンションであることは視聴者にも一目でわかったことだろう。

『なかなか良い雰囲気のマンションだね』
『ええ、とても綺麗なマンションですよね。私もこんなマンションに住みたいなぁなんて思いました』
『それで、このマンションが出生率低下とどういう関係が?』

 司会者の当然の疑問に有希は満面の笑みを浮かべてフリップを取り出す。そこには【一世帯あたりの子供の平均人数!】とタイトルが書かれており【一世帯当たり、平均○人!】と平均の人数の部分が隠されていた。

『実はですね、このマンションの一世帯あたりの子供の数……ちょっと信じられないんですよ!』
『それは、話の流れで行くと、もちろん多いという意味だよね?』
『はい、もちろんです。こちらのマンションには二十八世帯が入居してるんですが、一世帯平均で子供は何人だと思います?』
『全世帯、ご夫婦が住んでいるんですか?』
『はい、そうです。それと、どの家庭にも必ず子供はいます。ですから最低でも平均一人以上になりますね』

 有希の問いかけとちょっとしたヒントにスタジオで受けた司会者はコメンテーターに意見を求める。

『みなさん、予想はどうですか?』
『全二十八世帯の平均ですよね。平均となると……全国平均がギリギリ一人を超える程度であれば、四人だと多いかな?』
『確かに全世帯で子供だけで四人平均ならかなり多いですね』

 スタジオでは少し多めに考えて四人をあげる人がほとんどだった。確かに二十八世帯で各世帯平均四人の子供がいればかなり多いと言えるだろう。
 そんな中、司会者だけがちょっと考える素振りを見せて、さらに大きな数字をあげた。

『じゃ、私は五人と予想しておきますか』
『一世帯平均五人ですか?それは、かなり多いですよね』

 司会者の五人という答えは他の人の意見より一人しか差がないとはいえ、平均として一人多いということは合計で言えば二十八世帯分、全ての世帯で一人増える計算になりマンション全体で二十八人増える計算になる。

『いや、話題にするくらいだからこれいくらいは思いきって……それで有希ちゃん、正解は?』
『は~い、それでは驚きの正解を。なんと一世帯平均!』

 掛け声と共に隠されていた部分に貼られていたシールを勢いよく剥ぎ取ると、そこに書かれえていた人数は……平均七人だった。

『はいっ、平均七人以上でした!』
『ええーっ!』

 自分のことでもないのに勝ち誇ったような嬉しそうな笑みを浮かべる有希と、司会者以下スタジオにいるコメンテーターたちの驚きの表情が交互に映される。

『一世帯平均七人ってすごいというか。あれ、ということはこのマンションの子供たちって全部で二百人近く居るってことに?』
『はい。それに人数だけに注目される理由があるわけじゃないんです。どうぞ』

 有希が手招きをするとフレームの外から三人の女性が歩いてきて有希の隣へと並んだ。その三人の姿に思わず笑みを浮かべてしまう。私の最愛の妻である理恵とその妹たちの真由ちゃんと椎名ちゃんだったからだ。
 真由ちゃんと椎名ちゃんは出会った頃は揃って高校生と中学生だった頃なので、今でも『ちゃん』付けで呼んでしまうが、二人とももう結婚しているし、当時中学生だった椎名ちゃんでさえ今では三十歳を迎えている。

『実はこちらの三人、顔立ちを見てわかるかと思いますけど三人姉妹なんです』
『ほぉ、それも美人ですね。自己紹介してもらっていいですか?』

 司会者の言葉はもちろんお世辞ではなく、理恵も真由ちゃんも椎名ちゃんもはっきり言って美人だ。それにテレビの中の理恵はどう見ても三十代前半にしか見えない容姿だし、真由ちゃんも椎名ちゃんも理恵と同じく実年齢よりは遥かに若く見える。

『それでは、理恵さんからどうぞ』

 そんな三人に有希がまず理恵にマイクを向けると、理恵は緊張する様子もなく落ち着いた笑みを浮かべる。

『長女の理恵です』
『次女の真由です』
『三女の椎名です』
『そして、こちらの三姉妹ですが、皆さん、このマンションにお住まいなんです』

 その言葉の意味に気付いた司会者は思わず驚きの声をあげる。そう、理恵たちも平均七人以上に貢献しているということで。

『ほう、このマンションにお住まいということは?』
『はい、そうなんです!みんな~、集まって~っ』
『はーい!』

 有希の掛け声と共に画面の外から今度は上は制服姿の女子高生から、下はその女子高生に抱きかかえられた産まれてまだ数ヶ月程度の赤ちゃんまで様々な年齢の子供たちが、それぞれの母親の元に集まっていく。

『もしかしてこの子たちが全員?』
『そうなんです。全員、こちらの三姉妹のお子さんなんですよ』
『はぁ~、それはなんというか……こうして見ると壮観ですねぇ』

 子供たち全員を一度にフレーム内に収めようとするカメラマンの努力でなんとかテレビ画面いっぱいに子供たち全員が映っていた。

『ちなみに理恵さんが六人、真由さんが十一人、椎名さんが八人で、三姉妹の合計で二十五人になります』
『いや、もう溜息しか出ないですね。本当にすごいとしか言いようがありませんよ』
『あはは、本当ですね。そして、このマンションの世帯別のお子さんの数ですが、こんな感じにっています』

 有希はそう言うとまた新たなフリップをカメラへと向ける。そこには全二十八世帯の家族構成の人数が記述されていて、一番子供の人数が少ない世帯は五人で三世帯、一番多い世帯が十二人で一世帯と一覧表形式で紹介されていく。

『それでは順番に皆さんにお話を聞いていこうと思います』

 有希はそう言うと一番近くにいた理恵へとマイクを向ける。

『凄いお子さんの数ですね』
『ええ、我ながらよくここまで産んだなぁって思います』
『あら、潤子ちゃんだっけ?ふふ、可愛いですね』

 微笑む理恵の足下には四女の潤子が嬉しそうに抱きついて甘えている。理恵がインタビューに答えながら潤子の頭を撫でる様子がテレビに映る。微笑ましいとしか表現しようのない光景、再びカメラが有希に向けられると真由ちゃんにマイクが向けられていた。

『真由さんは姉妹の中で一番多く出産を経験されていますが大変だったでしょう?』
『いえ、すごく楽しかったですよ。新たな命を産む大変さも子供たちの成長を見ていると全然苦労に感じませんでした』

 真由ちゃんの答えに同意するように頷いた有希は、最後に椎名ちゃんにマイクを向けた。

『椎名さんは最初の出産を十九歳のときに迎えたそうですが、十代での妊娠に苦労はありませんでしたか?』
『ええ、当時はまだ結婚してませんでしたが夫が出産を望んでくれましたし、家族全員で助けてくれましたから』
『頼りになるご主人とご家族なんですね』
『はい、それに家族だけでなく、住人の皆さんも家族と同じように助けてくれたんです』

 有希はカメラへと顔を向ける。

『と、まぁ、このマンションがどれだけ今注目すべきマンションなのか、ご理解いただけたかと思います』
『いやぁ、感心するばかりだね』
『ええ、それに家族はだけでなく、周囲の皆さんへの感謝の言葉があったのに気づかれたかと思います』

 有希の問いかけに司会者とコメンテーターが頷く。

『実はそのあたりにこの高い出生率の秘密があると思いまして、昨日取材してあります。こちらをご覧ください』

 有希の合図で画面が収録済の映像へと切り替わる。画面には有希がマンションの住人たちにインタビューしている様子が映されていた。
 取材に応える奥さんは皆美人ばかりで、このマンションの事情を知らない視聴者はそのレベルの高さに驚いていることだろう。
 しかし、このマンションの住人である私はどの世帯の奥さんもタイプの違う美人揃いであることを知っているので特に何かを感じることはなかった。
 インタビューでは、取材に応じていたすべての奥さんが明るい笑みを浮かべながら異口同音に子供を産み育てることの幸せと喜び、そして家族や友人、そしてなによりも大家さんへ感謝の言葉を口にしていた。

『ふむ、どうも大家さんが非常に協力的なようですね』

 映像を見終えたスタジオの司会者から当然のようにそうした反応が返ってくる。

『ええ、続けて大家さんへのインタビューもご覧ください』

 画面に映ったのは人の良さそうな笑顔の大家さんだった。こうしてテレビで見ると身体はしっかり鍛えているのか姿勢も良く、来客用のソファに座っているのにお腹にも余分な脂肪やたるみは一切見られない。
 特別整った顔立ちではないが、悪い印象を与えるような人相ではなく、どちらかと言えばお人好しな顔立ちと言って良い私たち住人には見慣れた大家さんの姿。
 大家さんは笑みを浮かべながら穏やかな口調で有希のインタビューに答えていく。

『こちらのマンションなんですが、入居の判断は大家さんの面接によって決まるとお聞きしましたが』
『ええ、私がこのマンションを建てた目的を達成するには必要なことだったので直接面接させていただいてます』
『目的ですか?』
『ええ。とにかく若いうちから子供を産んで、子育てが夫婦にとっていかに幸せなことか感じてほしい、ということですね』

 笑顔を浮かべて答える大家さんの答えは簡単なものだった。
 子供を好きな夫婦でも、最近は経済的な事情や環境の不備によって子供を産むことを敬遠しがちな若い夫婦が多い。それで大家さんは多くの子供を産み育てるのに最高の環境とするべく、このマンションを建てたという話だった。
 このマンションは五階建てで入居可能な世帯数は二十八世帯。一階だけ四世帯、二階より上は六世帯、部屋の構成は全て4LDKだが、夫婦の寝室に用意された一部屋とLDKは通常のマンションと大きく変わらない。しかし、残りの三部屋は子供が増えることを考慮して簡単な仕切りしかなく、実際全ての世帯がこの三部屋を子供たちの部屋として活用している。
 もちろん設備を用意しただけで住人が子供を多く産んでくれる保証はない。だから大家さん自身が直接面接して若いうちから子供を欲しがっていて、子供を大切に育ててくれる入居者を直接面接で選んでいるという説明が続いた。

『なるほど、大家さんのそうした姿勢によって子育てに積極的で協力的な皆さんが入居することになったんですね』
『ええ、みなさん私に賛同して理解してくれて、本当に助かってます』
『住民の皆さんは大家さんにすごく感謝されてましたよ』
『いえ、住民の皆さんの協力あってこそです。私は「少し」お手伝いさせていただいただけですから』

 大家さんの嬉しそうな笑顔でインタビュー映像は終了した。切り替わった画面には感心して頷いている司会者の納得顔があった。

『いやぁ、今の少子化の時代にこんなに子育てに理解のある方がいるとは』
『そうなんですよ。それに大家さんは少しお手伝いしただけとおっしゃられてましたが少しどころじゃないんです』

 そう言いながら、有希は新たなフリップを取り出し、カメラへと向ける。
 【子沢山マンションの秘密!】と題されたフリップの『家計の支援』と書かれてある部分で一部隠してある紙をめくると、そこには『家賃が相場の約半額!』と書かれていた。

『実は家計の負担を軽減するために、このマンションの家賃は新築時から相場の半額程度なんですよ』
『新築時から?それは結局何の役にも立たなかった『なんとか手当』より遥かに効果ありそうだね』
『ええ、実際子育てにはお金かかりますから家賃が相場の半分というのはかなり助かってるという話を住人の皆さんから聞きました』

 司会者の前政権の『なんの役にも立たなかった少子化対策』への皮肉交じりのコメントに苦笑しながら、有希は手に持ったフリップをカメラに向ける。二番目の『医療の充実』と書かれた部分の一部隠してある紙をめくる。
 そこには『産婦人科医院まで徒歩1分!』と書かれていた。
 画面には有希が持った新たなフリップが映り、そこにはどこの町にもあるような外観の病院、看板には『産婦人科』と書かれた病院の写真に切り替わった。

『この産婦人科専門の病院なんですが、マンションから徒歩1分の場所にあるんです』
『それは便利な場所にあるなぁ』
『はい、でも偶然じゃないんです。実はこのマンションが満室になったとき、大家さんと住人の皆さんが共同出資して設立した病院なんです』
『えっ、産婦人科の病院まで作っちゃったの?』
『はい、この病院が出来てからは、マンションの子供たち全員がこの病院で産まれてるんです』

 そして病院の外観写真をもう一枚のフリップに切り替えると白衣を来た女性医師たちと女性看護師たちが笑顔で映っている集合写真に変わる。

『それに、この病院の医師と看護師含めた皆さんなんですが全員女性なんです。だから皆さん安心して受診できるってお話しでした』
『確かに患者さんは絶対女性ですから、医師や看護師も女性の方が安心だろうね』
『それと写真をよく見てもらえます。何かに気づきませんか?』

 医師や職員が映った写真がズームアップされ画面一杯に広がる。医師三人と看護師八人の全員が楽しそうな笑顔の集合写真……しばらく見ていた司会者が不意に気づいた。

『あれ、もしかして何人か妊娠してる?』
『そうなんです。実はこの病院では妊娠経験がある女性しか採用しないそうなんです』
『全員が妊娠経験者ですか?それは妊婦さんの気持ちを理解してくれるでしょうからさらに安心だろうね』

 そして、最後の項目は……『至れり尽くせり?』と書かれていた。そこには何も隠されてはいない。

『あと、実はこんなモノまでマンションの中庭にあるんです』

 持っていたフリップをめくると、そこには一枚の写真があり小さな木造の祠(ほこら)とその周りで遊ぶ子供たちが写されていた。

『それは、祠かな?』
『はい。実はこの祠に祀られているのが【子宝と安産】の神様なんですよ』

 最初の二つが実務的なものだったが、最後はまさかの神様の登場に司会者はある意味オチと受け取ったのか笑みを深くする。

『産婦人科の病院どころか【子宝と安産】の神様まで完備とは、本当に至れり尽くせりだね』
『あはは、そうですね。実はこのマンションの敷地には寂れた小さな神社があったそうなんです。大家さんがこのマンションを建てるにあたって新たに祠を建てて祀ったそうなんです』
『よくある話だと神社のあった場所にマンションを建てようとするといろいろ呪いが……って話になるんでしょうけど』
『もちろんそんなことありません。それどころか御利益ばかりでしょう。こんなに子宝に恵まれてることですし』

 カメラが引くと、有希の周囲を三姉妹とその子供たちが取り囲んだ映像になり、少子化問題があるとは想像もできない光景になっている。カメラに向かって無邪気に手を振る子供たちもいて、見ているだけで微笑ましい気分になってくる。
 そんな中、有希がカメラに向かってコーナーの締めのコメントを話し始める。

『子育ての主役はもちろん夫婦なんですけど、周囲の協力や環境を整えるだけで少子化なんて簡単に解決できそうですね』
『確かに。大家さんに少子化対策大臣にでもなってもらえばいいんじゃないの?』
『それはいいアイデアかもしれませんね。それでは今日の「あさいちレポート」も沢崎有希がお送りしました~!』

 映像がスタジオの映像へと切り替わる。スタジオに設置された大型モニターには、中継が終わっても有希を中心に理恵たちと子供たちが映っている。

『いやぁ、明るい話題というか……圧倒されましたね』
『もう子宝マンションとか子沢山マンションとか名前変えた方がいいんじゃないでしょうか?』
『確かに。しかし世帯平均七人ですか……いやぁ、本当にすごい。それでは次は最新の芸能ニュースです』

 テレビは次の話題へと切り替わり、好奇心を満たすだけで実生活にはなんの役にも立たない芸能ニュースへと変わる。
 芸能界について特に興味のない私は録画を止めるとテレビを見るのをやめ食事を再開する。しばらくすると食事も終わり、食器を片付けているとドアの開く音と子供たちの賑やかな声が聞こえてきた。

「ただいまー!」

 最初に顔をのぞかせたのはさっきまでテレビ画面に映っていた小学五年生の三女の翔子と来年小学校に入学する五女の綾子だった。翔子は名前の通りというか、運動が大好きで元気に飛び回ってかなりお転婆な子に育ったが妹たちの面倒見がよく、特に綾子が翔子に懐いていて、今みたいに翔子の後ろを綾子が追っかけている。
 そして最後に部屋に入ってきたのは、最愛の妻の理恵と六女の恵子を抱いた長女の優子だった。二人が部屋に戻ってきた頃にはいつもの賑やかさで包まれていて、さっきまでの静けさが嘘のようだった。
 すっかり賑やかな日常に慣れてしまったことに苦笑していると、何かと頭を撫でてもらうのが好きな四女の潤子が私をじーっと見上げていることに気づいた。

「ん、どうした?」

 普段からあまりしゃべるのが得意ではない潤子だが、その視線がチラチラとテレビに向かうことに気付いた私は潤子が何を良いたかったのかを理解して頭に手を置いて撫でながら話しかける。

「みんな可愛く映ってたよ」

 潤子の顔がぱぁーっと嬉しそうな笑顔に変わる。すると私の声が聞こえたのか、既にテレビの前に移動していた次女の真子が嬉しそうな声をあげた。

「ほんとっ?お父さん、録画してくれた?」
「もちろんだよ」
「よーし、みんなで見ようよ」

 真子の返事をきっかけにして娘たちがドタドタとリビングのテレビの前へ集まっていく。頭を撫でてもらえてうれしそうにしていた潤子も気になるのか、どこかそわそわしている感じだったので、頭に置いた手をポンポンと軽く叩いてやるとテレビへと向かって行った。
 ワイワイと騒ぎながらテレビの前で録画した映像を見始めた娘たちから視線を外すと、理恵とまだ産まれて三ヶ月を超えたばかりの六女の恵子を抱いた優子、そして……何故かさっきまでテレビの中でにいたはずの沢崎有希までが居た。

 あれ、なんで沢崎有希が……おお、実物のおっぱいも大きいなぁ。
 私がいろんな意味で唖然としていることに気づいたのか、苦笑を浮かべた有希が頭を下げた。

 うわ、ほんとにでかい。

 前にかがんだ有希が身体を起こすと、ブラジャーをしているはずのおっぱいがぶるんと揺れた。
 たしかに揺れるおっぱい推しの「あさいちテレビ」スタッフや全国のおじさんの気持ちが理解できる。いや、私もそのおじさんの一人なんだが……ただ、テレビと違って、どこか落ち着いた雰囲気だったのは予想外だった。
 そういえば、夜の報道番組でメインキャスターを担当している有希の実姉である有香は有希とは逆に報道系の番組にしか出演しないが、今の有希とどことなく雰囲気は似ているように思う。
 もしかすると普段テレビで見ている有希はキャラ作りしたもので、本来の有希はこんな感じの落ち着いた感じの女性なのかもしれない。なるほど、こう見えてさすがプロ意識は高いということなんだろう。

「あなた、何を驚いてるの?」

 我にかえった私が理恵に視線を向けると、イタズラが成功したかのような笑みを見せていた。まぁ、確かに以前一度だけテレビ画面に映った有希を見て、可愛い子だと言ったことはあったが……まさかこんなことまでやってくれるとは。
 驚きに戸惑いながらも、有希に声をかける。

「えと、有希さんはどうして?」
「その……実はもう少し大家さんにお話をお聞きしようと思いまして」
「大家さんに?」
「はい」

 私が怪訝そうに有希を見ると恥ずかしそうに顔を赤く染めて俯く。その反応をで、すぐに有希が何を望んで話を聞きたいと言っているかを理解した。

「もしかして?」
「はい、私も大家さんの赤ちゃんを産みたいなって」

 有希は恥ずかしそうに頬を赤く染めたまま遠慮がちに話し始める。
 ああ、やはりそうかという納得の思いが湧き上がる。大家さんほどの男性に出会った以上、有希のような女性が大家さんの子供を産みたくなるのは当然のことだろう。実際、このマンションの女性の住人は皆大家さんの子供だけを産んでいるし、マンションの住人ではなくても……例えば家庭訪問に来た子供たちの学校の教師やピザの配達員等々、若く容姿の整った女性は大家さんに出会うと例外なく大家さんに孕ませて欲しいと願うようになっていくのをもう二十年近くずっと見てきたのだから。

「どうしても我慢できなくて……実は昨日取材の後で大家さんの精液を飲ませてもらったんです」
「凄かったわよ、初めてのフェラチオなのに、大家さんのおちんちんを奥まで銜えてごくごく喉を鳴らして精液を飲むんだもの」
「経験が無くて全然自信はなかったんですけど……初めてだったし、全部飲みたくなって」

 口内から喉奥へとたっぷりと注ぎ込まれた精液を思い出しているのか、お腹のあたりを愛おしそうに撫でながらうっとりとした表情を浮かべる有希。横ではその場に一緒に居た優子が興奮気味にそのときの様子を私に説明してくれた。

「凄かったんだよ。美味しそうに喉鳴らして飲んで。私なんて初めて飲んだときちょっと吐き出しちゃったのに」
「もう、優子ちゃんったら……そんなに褒められると恥ずかしいじゃない。きゃっ!」

 照れながらも嬉しそうな笑みを浮かべる有希に理恵が背中から抱きついた。理恵は驚いて声を上げる有希の背後から伸ばした手を下腹部を撫でていた有希の手に手を重ねた。

「昨日、せっかくの危険日だったのに、フェラチオだけで終わっちゃったから早くココに大家さんの精液、欲しいのよね」
「はい、番組の収録があったので時間が無くて。でも今日は絶対に妊娠したくて……ズル休みです」

 若さと元気さで爽やかさを前面に出している有希がテレビでは見せたことのないような艶やかな表情で微笑んでいた。
 理恵も当然気づいているのだろう。有希の耳元に口を寄せると囁く様に話しかける。

「今の有希さんを見てると……まるで結婚前の私を見てるみたい。ね、あなたもそう思うでしょ?」
「ああ、そう思うよ。理恵も本当に大家さんに妊娠させてもらいたがってたからな」
「だって、待ちきれなくて……ふふ、私も優子を妊娠する前は今の有希さんみたいにすっごくイヤらしい顔してたんでしょうね」

 人生最初の妊娠を経験したがっている有希の姿に、結婚当時の自身の姿を重ねて思い出しているのか理恵が懐かしそうに吐息を漏らす。

「大家さんにお聞きしました。新婚旅行中に優子ちゃんを理恵さんの子宮に種付けしたって」
「懐かしいな。新婚旅行の初夜なんて私が見てる前で朝までずっと膣内射精され続けて……精液まみれの理恵は綺麗だったなぁ」
「あら、今の私は綺麗じゃないみたいな言い方してません?」

 私の言葉に理恵が意地悪く返してくる。もちろん本気で怒っているわけでも気分を害しているわけでもない。夫婦間の恒例行事といった会話のやりとりに「またか」といった感じの呆れ顔を浮かべた優子が有希に話しかけていた。

「いつもこんな感じで仲良いんですよ。ほんと、高校を卒業する娘がいる夫婦には見えないでしょ?」
「ふふ、そうね。私も理恵さんみたいに素敵な旦那さんと結婚して、優子ちゃんみたいな可愛い娘を一杯産みたいわ」
「ふふっ、私も有希さんに負けないくらい可愛い娘を一杯産むんだから」

 私は楽しそうに笑う有希と優子を見て微笑ましい気分になっていた。長女の優子にとって大家さんの子供を産みたいと願う少し年上の有希は姉のように感じられたのかもしれない。
 優子は長女ということもあって甘えられることはあっても甘える機会はほとんど無かった。もちろん理恵には甘えることはできたが、やはり姉という存在に憧れがあったんじゃないかと思う。こうして有希と楽しそうにしているのを見ると、的はずれなことではないと思う。

「あなた、そろそろ出勤しないと」
「お、もうそんな時間か」

 理恵の声に時計を見るともうすぐいつもの出勤時間になろうとしていることに気づいた。慌てて立ち上がると、すぐに理恵が私の前に立って身だしなみを整えてくれる。これは結婚してから出勤前の恒例行事で一度として理恵が欠かしたことはない。
 そういえば五女の綾子を種付けしてた頃、一晩中大家さんと子作りした翌朝、ほとんど寝ていない全裸の理恵が全身に大家さんのキスマークをつけたまま、内股に精液をだらだらと垂らしながらこうして私の身だしなみを整えてくれたこともあった。
 そんなときでも夫に尽くしてくれる妻はどこにも居ないと思う。理恵は本当に私にとって最高の妻だと思う。

「ふふ、今日も素敵よ」

 少し離れて私を上から下まで見た理恵は満足そうに頷くと、つま先立ちになって私の頬にキスをする。その様子に優子が再び呆れたかのようなため息をこぼす。

「はぁ、ほんとに仲の良すぎる夫婦って年頃の娘としてはどうかなぁって気がするわ」
「あら、私はいいと思うわよ」
「そうかなぁ。あんまり仲がいいとなんか見てるだけで恥ずかしくて」

 優子のどこか納得できないとでも言いたげな抗議の声に苦笑しながら、職場に向かうべく理恵に渡された鞄を持つと玄関へと向かう。

「それじゃ、行ってくるよ」
「お仕事、がんばってくださいね」
「いってらっしゃい、お父さん」

 さっきまで納得いかないといった感じの声をあげていた優子だったが、私が職場へと向かうときにはこうして笑顔で送り出してくれる。そんないつもの光景に今日は大きな違いがあった。いつもならテレビの中から見送ってくれる有希が理恵と優子と並んで見送ってくれていた。

「いってらっしゃい」

 毎朝テレビで聞いているのと同じ言葉だが、今日はテレビ画面からの不特定多数へ向けられた言葉ではなく私だけに向けられていると思うとつい感動してしまった。
 ただ失敗だったのは、その感動がすぐ横で見ていた妻と娘にすぐに伝わってしまったことだろう。気づいたときには既に手遅れで、二人の視線というか態度が酷く冷たかった。

「い、行ってくる」

 ただ、ここで下手に言い訳をしても逆効果になりそうだったので、二人の視線から逃げるように部屋を出る。
 しかたない、部下の女性社員に美味しいケーキ屋でも聞いて帰りにお土産として買って帰ることにしよう。大家さんとの子作りできっと二人揃って疲れてるだろうから甘いモノが欲しいだろうし……それで機嫌を治してくれるといいんだが。
 そんな事を考えながらエレベーターへと向かっていると、ちょうど到着したエレベータから下りてきた人が私に気づいて声をかけてきた。

「あ、おはようございます、飯田さん」
「おはようございます、大家さん」

 そう、私たち家族だけでなくこのマンションの住人全員がお世話になっている大家さんが、いつものように穏やかな笑みを浮かべて私に挨拶してきた。住人と出会うといつもこうして率先して声をかけてくれる大家さんには頭の下がる思いだ。

「お仕事ですか。毎日、大変ですね」
「いえいえ、大家さんの大変さに比べたら毎日の仕事なんて楽なものですよ」

 心からそう思う。大家さんは管理人として忙しい日々を送りながら、私のように毎日仕事で留守にしてしまう各世帯を廻って御主人の代わりしてくれている。
 私たちに代わって子供たちの面倒を見てくれたり、妻たちの日々のいろんなストレス解消や欲求不満の解消にも積極的に対応してくれているし、もちろん子作りにも積極的に対応してくれている。
 そうした住人たちの対応だけでも大変忙しいはずなのに、住人の身内や友人たちが訪問してきたときも主人に代わってもてなしてくれたりしている。

 実際、理恵の親友もときどき遊びに来ては大家さんに孕ませてもらっている。理恵と同じく六人を産んでいるが、娘三人に息子三人で娘六人の我が家とは違っているが、お互い大家さんの子供を授かった家庭同士、私も理恵と同時に彼女が孕まされる瞬間に立ち会わせてもらったこともある。
 もちろん彼女のご主人も同席していて、お互いの妻の身体を評価しながら受精の様子を撮影するのは本当に楽しかった。新たな家族の誕生の瞬間、必ず訪れる妊娠の予感にイキ顔をさらす妻たちの表情は何度見ても感動してしまう。
 そんな縁もあって彼女の夫とはお互いの妻と同じように親友付き合いさせてもらっている。これも大家さんのおかげと言ってもいいかもしれない。

「今日は理恵と優子を孕ませて欲しいという大変なお願いを聞いてもらって……本当にすみません」
「いえいえ、お気になさらないでください。ご主人の期待通り、理恵さんと優子ちゃんを同時に孕ませますから」
「ありがとうございます」

 『妻と娘を同時に妊娠させる』……そんな大家さんの力強い言葉に嬉しさがこみあげてくる。
 まだ見ぬ新たな我が子と初めての孫、まさかこの若さで初孫を授かることになるとは予想もしていなかったことだが家族が増えることは本当に嬉しいことだと思う。
 さっきテレビで世間では少子化が大きな問題になっているという話が上がっていたが、世間の多くの女性たちがどうして子供を産むことにあまり積極的でないのか本当に不思議でならない。
 女として生まれたことの最大の喜びは子供を産み育てることだろうに……まぁ、私たちと違って大家さんのような素晴らしい男性に会えなかったから子供を産む喜びに気づけなかったのかもしれないけど。
 そう考えれば世の中には幸せに気づけない女性がなんと多いことだろう。

「飯田さん、そろそろご出勤のお時間では?」

 今どきの若い夫婦、特に子供を産もうとしない女性たちへの不満を感じながら、我が家ではそうした不幸など微塵もない家庭を築けたことを誇りに思っていると不意に声をかけられ我に返った。

「あっ、ありがとうございます。それでは二人をよろしくお願いします」
「ええ、いってらっしゃい」

 いつもより数分遅れていることに気付いて慌てて早足でエレベータではなく階段へと向かう。
 階段へと一歩進もうとしたとき、部屋の方向から複数の声が聞こえてきた。聞きなれたその声を確かめるように顔を向けると開いたドアから迎えに出てきた理恵と優子が大家さんを招き入れようとしているのが見えた。
 理恵は躊躇せず大家さんの抱きつくと熱烈なディープキスで歓迎していた。ここから理恵のいる場所まで結構離れているというのに舌の絡む音が聞こえそうなほど熱烈なキスだった。

『んっ、いらっしゃい、大家さん』

 理恵が甘えながらゆっくりと名残惜しそうに離れると今度は優子が理恵と同じような熱烈さで舌を伸ばして唇を重ねる。表情に隠しきれない期待と興奮を浮かばせながらゆっくり離れると、銀色に光る唾液の糸が大家さんと優子の間に繋げられ名残惜しそうにゆっくりと伸びて切れた。

『今日はお母さんと優子を一緒に孕ませてね』

 大家さんを出迎えた理恵と優子は私が出勤してすぐにお揃いのシースルーのベビードールに着替えていたようだ。ノーブラで遠目からでも乳首が興奮で固くなり存在感を主張しているのがよく見える。
 すっかり欲情に染まった顔は理恵の夫であり、優子の父でもある私から見ても十分な魅力に満ちていた。

 媚びるように大家さんを誘い入れる理恵と優子の様子に私は思わず苦笑を浮かべてしまう。そこまで熱心にアピールしなくても私の愛する妻と自慢の長女、そんな二人を大家さんが孕ませないわけがないのに、と。
 どうやら大家さんも私と同じように感じていたのか、積極的すぎる二人を少し苦笑気味の表情で見ている。それでも左右の腕に同時に抱きついた二人に逆らわず連れられるようにしてドアの向こうへと消えていった。

「さて、今日も家族のために気合入れて働くか」

 愛する妻と子供たちのため一生懸命働く、そんなこの国のどこにでもある幸せを胸一杯に膨らませながら会社に向かうべく階段へと一歩足を踏み出した。

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(す、すごい……)

 私は生まれて初めて本気で『子作り』を目的とした性行為を目前で見ながら、興奮と緊張でカラカラに乾いてしまった口内を湿らせるように唾液を飲み込んだ。

 テレビ中継が終わった後、放送前からそれとなく体調が優れない態度を装っていた私は理恵さんの厚意ということでこのマンションに残って身体を休めるという理由で早退扱いにしてもらっていた。
 スタッフのほとんどが男性だったこともあって、放送前からお腹を押さえて痛そうな素振りを見せて「その、病気じゃなくて、あの……」と恥じらいながら言えば勝手に生理が重いと勘違いしてくれて、いつになく気遣ってくれた。

 その上で放送中は普段以上に元気にすればするほど、私が辛いのに無理をしていると勘違いしてくれて、スタッフは大げさに心配してくれた。あまりに大げさに心配してくれるものだから、内心で少し笑ってしまって……ほんと、嘘ついてごめんなさい。
 でも、私にとって今日は本当に大事な時期だったから……生理が終わって大体十日が経過して、一般的に『危険日』と予想される時期だから、このチャンスを逃すわけにはいかなかった。

 昨日、大家さんのお話を聞いてから妊娠することに深い興味を抱くようになった私は、先に取材した理恵さんに相談したんだけど理恵さんからは予想外の提案をされることになった。
 理恵さんがちょうど『母娘同時種付け』してもらうから一緒に妊娠しましょうというすごく魅力的な提案。最初はせっかく母娘水入らずで大家さんに孕ませてもらえる機会なのだからと遠慮しようとしたんだけど、理恵さんだけでなく優子ちゃんまで私も一緒に妊娠することに賛成してくれたこともあって、結局二人のご厚意に甘えさせてもらうことにした。

 そして今、目の前では正常位で理恵さんの上に乗る大家さんが両手を俗に言う恋人繋ぎでしっかりと交互に指を絡めて、腰を激しく振っていた。
 既に六回も妊娠を経験して熟しきった身体で七回目の妊娠をしようとしている理恵さんに一度も抜かないまま連続三回目の膣内射精をしようとしている大家さん。
 優子ちゃんによると理恵さんは正常位で大家さんの顔を見ながら膣内射精されるのが好きらしく、一回目も二回目も同じ体勢で射精を受け止めていた。

「あんっ、いいっ、いいのぉっ!」

 ぐちゅぐちゅと理恵さんの膣内に注ぎ込まれた精液をかき回す湿った音と理恵さんの甲高い嬌声がベッドの軋む音と共に寝室に響いている。
 私と優子ちゃんは理恵さんの左右にそれぞれ並んで横になって、理恵さんのおっぱいを揉んだり、乳首を口に含んで舌で転がしたりしながら、理恵さんの気分を盛り上げようと愛撫を続けていた……とはいっても、私はせいぜい揉んだり、揺らせてみたり程度の軽いものなんだけど。

「ふふ、恵子に飲ませてあげる母乳、残るかな?」
「ああんっ、ゆ、優子、だめぇ、おっぱい飲んじゃだめぇ!」

 えっと……優子ちゃんはどうも変なスイッチが入っちゃったみたいで、愛撫しているというより、どうも見ても攻めてるというか、弄んでいるというか、どうやら少しSっ気があるみたい。
 逆に理恵さんは少しMっ気があるみたいで、落ち着いた大人っぽさのあった理恵さんの口調はすっかり舌足らずで幼くなって甘えるというか、可愛くなってしまっている。
 考えてみれば、こういうところが理恵さんが心も身体も年齢以上の若さを保っている秘訣なのかもしれない……でも、理恵さんって私のお母さんと何歳違うんだったっけ?ここまで可愛く感じてしまうとちょっと嫉妬してしまいそう。

 まぁ、そんなことを考えている間にも、理恵さんのおっぱいに吸い付いた高校生卒業前の優子ちゃんはちゅーちゅーと六女の恵子ちゃんのために作られた母乳をわざと音を立てながら飲んでいる。
 そんなどこかイヤらしくて、ドキドキする光景を見ていると優子ちゃんの意地悪げな笑顔が不意に私に向いた。あ、優子ちゃんってSの気があるんじゃなくて、完全にSだ……と、私が納得しているとどこか艶っぽい声をかけられた。えと、私より年下よね、優子ちゃん……。

「ね、有希さんも遠慮せずに……飲んであげて」

 昨日初めて会ったときも、それどころかほんの数分前までそんな様子は一切無かったのに、本当にスイッチでも入ってしまったのか興奮に頬を染めて……母娘という立場は頭の中からすっかり抜け落ちたのか、大家さんの赤ちゃんを孕む対等の牝として理恵さんを快楽で堕とそうとしている。

 私はちょっと引き気味に微笑み返すと……いや、ここで戸惑ったり、変に拒否したりすると優子ちゃんのSっ気が理恵さんから私に向くかもしれないし。大家さんの腰の動きに合わせて揺れる豊かな右のおっぱいにわざと乳首を舌でなめ上げる様にしながら大きく口を開けて吸い付いた。
 既に六人の娘を育てあげた乳首は経験を語るように色こそ私や優子ちゃんのように鮮やかなピンク色というわけではないが、おっぱいの柔らかさと張りは充分に美しさと経験豊富なイヤらしさを感じさせる。

「あっ、あんっ、ゆ、有希さんっ、そんなにっ、すっ、吸わないでぇ!」

 言葉では否定しているのに、その口調は甘く切なく理恵さんの言葉は本心とは正反対のものだと経験の浅い私にも理解できてしまう。
 私はと言えば、二十代半ばで母乳を飲むという背徳的なシチュエーションにだんだん興奮してきて、吸いついた乳首を甘噛みしたり舐めたりと理恵さんの反応を楽しんでいる……もしかすると私も優子ちゃんみたいにちょっとSっ気があるのかもしれない。

「んっ、だめぇ」

 理恵さんの震えるような切ない声が上がる。そして強く吸えば口に広がる母乳は牛乳とは比較にならないほど薄くさっぱりしたものだったけど、ほんのりと感じる甘さは理恵さんが普段から健康に気遣っていることを教えてくれた。
 心身共に健康じゃないと母乳の味が悪くなったりすることがあるって話を以前取材したときに聞いたことがあったけど、こうして母乳を味わってみると本当だったのかもしれない。
 ふと視線を反対側のおっぱいに向ければ、私と同じようにおっぱいに吸い付いた優子ちゃんが母乳を飲んでいて、理恵さんの声はどんどん甲高く裏返っていくかのように高くなる。

「い、いやぁっ、おっぱいで、飲まれてっ、イ、イッちゃうっ、ひぅっ!」

 大家さんに絶え間なく子宮を突き上げられ、私と優子ちゃんに左右のおっぱいを吸われて母乳を吹き出しながら身動きできない状況で理恵さんに両手で数えられない回数のさざ波のような絶頂が襲いかかる。

「ぅあ、やぁ、にんひん、にんひんしゃせてぇ」

 理恵さんは三人に同時に責め立てられて失神してしまいそうな快感に襲われているが、それでも膣内射精されなかったことに気づき、呂律のまわらない口調で懇願の声をあげる。
 妊娠したい、大家さんの赤ちゃんを再び自身に宿したい、だから、思う存分あふれるくらい胎内に精液を注ぎ込んでほしい、と全身で訴えている。

「ふふ、理恵は可愛いな」

 四十歳を超えても『可愛い』とストレートに褒められて悪い気がするわけがない。言葉だけでイッてしまいそうなほどうっとりとした視線を向ける目元に大家さんが口づける。その合間、優子ちゃんと私に目配せをしてきたので、私と優子ちゃんは理恵さんに気付かれないようにゆっくりと理恵さんから離れた。
 私たち二人が離れると大家さんは体勢を整えて理恵さんの両足を肩に乗せ、その腰を持ち上げラストスパートとばかりに真上からグッと腰を叩きつけた。

「はぅっ!」

 その瞬間、理恵さんの口から圧倒的な圧迫感を感じさせるくぐもった声がこぼれた。

「ひきゅう、おされひゃうっ、つぶれひゃうっ!」
「理恵はこれが好きなんだろ?私の形を覚えた子宮口がぴったり喰いついてくる」
「しゅっ、しゅきぃっ、もっと、グリグリひてぇっ!」

 汗にまみれ、涙をこぼし、唾液も鼻水も、嬉しさのあまり身体中のあらゆる体液が溢れ出してくるかのような感覚に襲われながら、理恵さんは言葉にならない悲鳴をあげるしかなかった。

「ひぃっ、ふぐぅっ、あぐっ」

 ずんずんと腰を真下に叩きつけ、その度に理恵さんの子宮をすりつぶすかのようにかき回される。

「ひっ、ひっ、ぐっ、ひぎっ」

 繁殖のため激しい交尾を続けるケダモノ、目の前の光景を簡単に説明するのであればこの表現がぴったりだった。
 そして、ついに耐えに耐えて限界までため込んだ精液が一度も夫の子供を一度も宿したことのない子宮……否、それどころか結婚してから一度として夫の精液を受け入れたことのない子宮に大家さんの精液が注ぎ込まれようとしていた。

「イっ、イぐぅっ!」

 勢いよく腰を叩きつけ一番奥まで届いた瞬間、理恵さんのつま先にきゅっと力が入り身体が痙攣する。それと同時に密着した大家さんのペニスの先端から子宮口に向けて一気に精液は撃ち出されていった。

 ドクッ、ドクッ……。

 まるで心臓の鼓動に合わせたかのように、弾丸のように固まりとなった精液が理恵さんの子宮を撃ち抜いていくのが横から見ていてもわかった。今日三度目、連続で注ぎ込まれた十数億匹もの精子が理恵さんの胎内で解き放たれ、受精を待ちわびているたった一個の卵子を求めて子宮の中へと拡がっていく。

「ああ……」

 歓喜のあまりか、膣内への射精と同時に女として、牝として、また新たな命を宿し母になれるという幸福感に包まれた理恵さんは虚ろな目でだらしなく幸福感に満たされた緩んだ顔のままぐったりと失神していた。

「お母さん、キレイ……」

 汗、唾液、涙、鼻水、よだれ、母乳、愛液、そして精液で身体の内も外もべとべとで放心状態の蕩けた表情、大家さんが膣内から抜けると『ぐちゅ、ぶちゅ』と濁った音と共に呼吸に合わせて膣内からだらだらと精液を溢れ出させている姿はお世辞にもキレイだとは言えない。
 だけど、優子ちゃんにとってこれ以上なく母親の理恵さんが最も美しい姿と思えるものであり、もちろん優子ちゃんも理恵さんのようになりたいと思っていて……私も処女なのにこれから理恵さんと同じような姿にされ、子宮に新たな命を芽生えさせてもらえるのかと思うと、下腹部をキュンと締め付けるような甘い衝撃が走り抜けていく。

「あんっ」

 私が女に生まれた喜び、これから何回も孕まされる悦びに震えていると、ドサッという音と共に優子ちゃんの声が聞こえた。
 声のした方に視線を向けると、うつぶせにベッドに押し倒された優子ちゃんがシースルーのベビードールのお尻をまくりあげられ、背中から大家さんに覆いかぶされようとしているところだった。
 すでに中学生のときに大家さんに処女を捧げたというだけあって、経験のない私より慣れたもので、うつぶせになりながらも足を開いて、少しだけ腰を浮かせ、大家さんを迎え入れやすくしている。

「ねぇ、パパぁ、優子もお母さんみたいにママにしてぇ」

 明らかに情欲に染まり、誘っている声。そして、背徳感をさらにかきたてるために優子ちゃんが大家さんに処女を捧げたときからの決め事……セックスをするときだけ大家さんを『パパ』と呼ぶ……を守りながら優子ちゃんの子宮にこれから大家さんは初めて精液を注ぎ込む。

 初潮を迎えてからずっと夢見ていた大家さんと本気で『子作り』をするために。

「んんっ」

 待ちに待った瞬間、優子ちゃんは左手の人差し指を甘噛みするように銜えていたが快感に堪えきれずに声を漏らしてしまった。、もう何年にもわたって覚えさせられた『パパのおちんちん』が優子ちゃんの膣内の形を確かめるようにゆっくりと挿入っていく。
 そんな光景を見ながら、私が処女であることを知った優子ちゃんが教えてくれた優子ちゃん自身の処女喪失の話を思い出した。
 優子ちゃんが処女喪失したのは十三歳の誕生日、中学生になって最初の誕生日に大家さんからサプライズプレゼントとして家族みんなの前で中学校の制服のまま処女を奪ってもらって、そのとき誕生祝いのケーキや料理の乗ったテーブルに両手をついて後背位で犯されて以降、優子ちゃんは大家さんに後ろから犯されるのが大好きになったという話だった。

「ああ、パパの、パパの生のおちんちんが、ゴム無しのおちんちんが優子の膣内にいるのぉ」

 本当に嬉しそうな声をあげる優子ちゃん、生で挿入された経験もあるって言ってたけれど、今日は射精が終わるまで優子ちゃんの膣内から抜かれることはない。ううん、もしかすると理恵さんみたいに何回か連続で膣内出しされちゃうのかも……その分、私の順番が遅くなるけど、それくらい我慢、我慢。
 優子ちゃんは今日この日を何年も我慢したんだし、少しくらいは年上の余裕を見せないとね……処女だけど。

「んんっ」

 優子ちゃんは奥まで挿入されただけで身体を小刻みに震わせていた。ゆっくり挿入されただけなのにもう何回か小さくイッちゃったみたい。
 でも、それも仕方ないかも。今日は初めての膣内射精を経験して初妊娠を経験させてもらえる……ずっと夢見てた望みが叶うのだから。

「んっ、お、おっきぃ、お腹、いっぱい」

 大家さんの腰が優子ちゃんのお尻にぴったりと密着したままぐりぐりと廻されると、優子ちゃんの歓喜の声が再び上がる。優子ちゃんの背中に乗った大家さんは優子ちゃんに身体を預けて、思いきり奥まで挿入してゆっくりと腰を廻すように動かし続ける。

「あんっ、いいっ、もっと、もっとぉ」

 子宮をこね回すような動きに、押さえ付けられて動くことのできない優子ちゃんは歓喜の涙、ううん涙だけじゃなくて理恵さんみたいに汗や唾液、様々な体液を溢れさせながら打ち震えている。

「んっ……」

 無意識に私の手はいつもするオナニーのように膣口を柔らかなタッチで指先で触っていた。もちろん、理恵さんと大家さんの子作りを目の前で見ていたときがら乾く暇もなく濡れてはいたんだけど。
 私は優子ちゃんがママになる瞬間が訪れるまでの様子を食い入るように見ながら、ただひたすらオナニーを続けた。優子ちゃんへの子作りがいつ終わっても、すぐに大家さんに挿れてもらえるよう準備を整えておくために。

「あんっ、あっ、いっ、いいっ!」

 一定のリズムで大家さんは優子ちゃんに腰を叩きつけている。一回一回が大きく深く、まるで子宮の奥にある卵子を刺激して少しでも妊娠の可能性を高めるように。
 そして時間の経過と共にその動きがだんだんと早くなっていく。私はそれが本能で何を意味しているのか正確に理解していた。大家さんから見れば『種付け』、優子ちゃんから見れば『受精、受胎』の瞬間、そのことを裏付けるように大家さんは優子ちゃんの耳元に顔を近づけるとはっきりと宣告した。

「優子、出すぞ。私の子を孕めよ」
「ああっ、孕むのっ、パパの、パパの赤ちゃん、孕ませてぇっ!」

 優子ちゃんは感極まった声で叫ぶ。何年も待った待望の膣内出しなのだからその感動の気持ちは十分わかる。

「パパぁ、赤ちゃん、優子にパパの赤ちゃんちょうだいっ!」

「優子のっ、子宮、パパ専用の精液便所にしてぇっ!」

「待ってるのっ、優子の卵子が、パパの精子に犯されたいって、待ってるのぉっ!」

 大家さんの腰の動きがどんどん早くなっていく。優子ちゃんの身体は激しく揺さぶられ懇願の叫びが次々と叫ばれる。
 思いつく限りの妊娠への期待と懇願の叫び。現役の女子高生があげることはないだろう叫びを聞きながら、きっと私も大家さんが射精する時には同じように懇願の叫びをあげるのだろうと感じていた。

「ぐっ!」

 低くくぐもった声と同時に、唐突に大家さんの腰の動きが止まった。優子ちゃんにのしかかって押さえ付けたままの大家さんの身体が腰を中心にびくっびくっと痙攣を起こしたように何度も震える。

「あっ、熱いのっ、パパの精液が、来るのぉ、優子の危険日子宮に入ってくるのぉっ!」

 高校三年生にしてはやや大人びて可愛いというよりは美人といった感じの優子ちゃんの整った顔はだらしなく緩んで、まだ失神したままの理恵さんと同じように惚けた顔になっていた。

「ああ、うれしい、パパの赤ちゃん、出来ちゃったのぉ」
「気が早いな、優子は」
「だってぇ、ずっと赤ちゃん、欲しかったんだもん」

 まだ膣内射精の余韻にぼんやりしているだろう優子ちゃんだったけど、大家さんの声に反応して甘えるような口調で答えている。
 優子ちゃんは大家さんに背中からのしかかられたまま、大家さんに顔を向けて舌を伸ばす。その動きを察した大家さんは背中から優子ちゃんの顔をのぞきこむようにして優子ちゃんに舌を絡ませながら唇を重ねる。

「あっ、んんっ、ちゅっ、んふっ」

 優子ちゃんの吐息と同時に漏れる声、そして舌を絡めることで唾液の湿った音が寝室に響く。どれくらい唇を重ね、舌を絡め、唾液を交換しあったのか……ゆっくり唇を離すと、優子ちゃんの表情が喜色に染まる。
 優子ちゃんが胎内の存在の変化に気づいたらしい。

「んっ、パパのおちんちん、優子の膣内でおっきくなったぁ」
「優子の膣内は気持ちいいからね」
「う、嬉しい、パパぁ、もっともっと優子のおまんこで気持ちよくなって、精液一杯飲ませてぇ、あんっ」

 大家さんの腰がえぐるようにグイッと優子ちゃんのお尻を突き上げる。二回目の種付けへ向けて一回目の種付けで注ぎ込まれた精液を奥へ送り込むように、隅々まで染みこませるように擦り付ける。
 優子ちゃんの下半身はすっかり力が抜けてしまったのか、高く上げていた腰も落ちてベッドにべったりとうつぶせになってる。

(え……?)

 その様子はまるで無理矢理押さえつけられて後ろから犯されているかのようなに見えて……そう思った瞬間、私の心臓がどくんっと跳ね上がった。今まで感じたことのない衝動が全身を駆け抜けて私は思わず困惑してしまう。
 だけど、そんな戸惑いの中でも犯されているようにしか見えない優子ちゃんの姿から目が離せない。

「いいっ、いいのぉ、もっと激しくしてぇ」

 背中から廻された腕、そして口元に持ってこられた指が視界に入った優子ちゃんはその指を躊躇なく口に含んだ。指を咥えた半開きの口からよだれがこぼれるが、優子ちゃんはそんなことを気にもしていない。
 大家さんに射精して貰いたいがために、指にまで必死に奉仕する姿はやはり理恵さんの娘だと思わせるものだった、
 そして、だんだんと2回目の膣内射精の瞬間が近づいてくる。優子ちゃんの手の甲に、大家さんの手が重ねられると、優子ちゃんは無意識にか手を開いて恋人同士が手をつなぐように交互に指を絡めていく。
 正常位での理恵さんの手の繋ぎ方とは逆の方向、手のひら同士ではなく、手のひらと手の甲を重ねて……深い愛情のこもった、子作りのための膣内出しが行われようとしていた。

「くっ、くるのっ、き、きちゃうっ、あっ、ああーっ!」

 優子ちゃんの悲鳴に近い叫びと同時に、大家さんが全体重をかけて優子ちゃんの背中にのしかかるようにして止まる。
 身体は動かないまま、大家さんのお尻だけがびくっびくっと痙攣している。
 まるで弾丸を撃っているかのような動きの度に、優子ちゃんの膣内は大家さんの精液で満たされていく。
 優子ちゃんは次々襲いかかってくる快感の中、膣内出しの悦びを表現するかのように膝から下、自由になる足を無意識にパタパタと動かしていた。

「あぁ、出てるぅ、パパの精液が、膣内に一杯でてるぅ」

 大家さんは余韻を楽しむのよう最後まで注ぎ込んで二回目の膣内射精を終えると、優子ちゃんの背中からゆっくりと離れていく。
 身体を起こした大家さんは優子ちゃんの身体をいたわるように頭からつま先までゆっくりと撫でると、転がすようにして理恵さんの隣に寝かせた。

「良かったよ、優子。少し休んでなさい」
「はい、パパぁ」

 いつの間に意識が戻ったのか下腹部をなで続けている理恵さんと優子ちゃんを満足そうに見る。理恵さんは優子ちゃんを大事そうに抱きしめると髪をすくように優しく頭を撫でていた。

「よかったね、優子」
「うん」

 大家さんの精液をたっぷり子宮に注ぎ込まれた母娘が全裸で抱きしめ合う姿に感動しながらも、さっきの衝動がなんだったのかを考えていた。
 優子ちゃんが犯されている妄想をしてしまったときの高揚感、それがさっきから私の心を捕らえて離さない。

 私はゆっくりと大家さんに視線を向ける。そのまま視線を落とすとそこには母娘を孕ませるという明確な目的を持ってその胎内に精液を注ぎ込んだモノが存在を主張していた。
 今さっき理恵さんに三回、優子ちゃんに二回、合計五回の膣内射精をしたばかりだというのに力強さを失っていない。半勃ちのおちんちんは、今度は私を孕ませるために私の処女を奪い犯し尽くす……そう、もしも私が必死に抵抗し拒絶したとしても、大家さんが私の胎内に精液を射精してしまえば危険日を迎えた子宮はその機能そのままに精液を受け入れ、確実に私を妊娠させてしまう。

 そこに私の意思や想いなんて関係ない。

 私の頭の中でどんどん妄想が膨らんでいく。
 大家さん……ううん、見知らぬ男は偶然見かけた私に情欲を抱いてしまう。情欲の解消のため、私を力づくで押し倒し必死に抵抗するが無駄な抵抗でしかない。私の処女はレイプによってあっさり奪われてしまう。
 私は絶望の中で現実逃避で心の安寧をはかるが、さらなる絶望が私に襲いかかる……男の『膣内に出す』という短い一言。私は一気に意識を現実に引き戻されレイプによって妊娠してしまうかもしれない恐怖に怯える。
 レイプによる妊娠だけは回避しなければいけない、私はレイプした相手だということも忘れ必死に懇願する。『どんなことでもするから許して』と。それが意味のない行動であることにも気づかずに。それでも男の『いいだろう』という言葉に安堵して感謝さえしてしまう。

 だけど次の瞬間、安堵した私の胎内の奥でナニかが弾けて熱が拡がっていく。その事実に呆然とする私に男は『なんでもするのなら、俺の子供を孕んでもらおうか?』と耳元で囁いて……。

 ああ、そうか……私にはこんな願望があったのね。

 私はベッドの近くに脱ぎ捨てた服と一緒にあった履いていたストッキングを手にとって大家さんへと近寄っていく。そして、そのままストッキングを差し出した。
 そして、躊躇なく言いきる。最高の処女喪失の思い出を作るために……。

「これで私を縛って、犯してください」

 一瞬、大家さんは表情を変えたけどすぐに私の望むことを理解してくれたらしい。黙って差し出された私の両手首をストッキングで縛ってくれた。私の心臓はもうそれだけで張り裂けそうなほど興奮して鼓動を激しくしてしまう。
 だけどそれだけで終わらなかった。大家さんはベッドから下りると備え付けのクローゼットの中から薄手のタオルのようなものを手に持って、私の背後へと移動した。

「処女なのに縛って犯して欲しいとお願いするような淫乱な子にサービスしてあげよう」
「あ……」

 その言葉と共に背後から大家さんの腕が廻され、タオルで目隠しをされてしまう。
 本当に視界を奪うことが目的じゃなかったこともあってあまりきつく縛られていないし、薄手のタオルで重ねられているわけでもなかったのでうっすらと何をしているのかは見ることができる。
 それでも私の中で旺盛な想像力が発揮され、レイプ目的で拉致された女性のような気分になってしまい、その妄想によって背筋にゾクゾクとして快感が走り抜け、全身を震わせた。

「ひっ!」

 そんな状況で、私の胸が背後から伸びた手に無言で触られた。その場から飛び上がりそうなほど大げさな反応をしながらも、この場から動かない。恐怖と不安を感じながらも、本音の部分ではもっと触って欲しいと求めてしまう。

 トン……。

 きょろきょろとして落ち着かない様子だったろう私の肩を軽く突き飛ばすような感覚、そしてその勢いに抵抗できずにベッドに倒れ込んでしまう。
 まさか私にこんな性癖があるなんて思いもしなかった。もちろん本気でレイプされたいというものではない。あくまでも私の身体は大家さんのものであって、大家さんの以外の誰にも触らせるつもりはない。
 だから、私はこれから犯される疑似体験の恐怖に震えながら、犯される私の境遇をまるでアダルトビデオでも見ているかのような気分で興奮していた。

 ストッキングで縛られただけなので簡単に抜け出すことができる。だけど手を少しも動かすことができないかのように弱々しい抵抗をしていると、いきなり唇を奪われた。
 まるでファーストキスを好きでもない男に奪われたような絶望感に……昨日大家さんのおちんちんを咥えてさんざん口内射精してもらった記憶を遙か彼方に押しやって……震えていた。

「ああ、許して」

 カタカタと震える身体は、妄想の中の私が感じる恐怖から来る震えなのか、それとも本音の私が感じる期待感から来る震えなのか。

「お願い、初めてなのっ、お願いだから、処女は、処女だけは!」

 わざと何度も私が処女であることを繰り返し口にする。本当は早く処女を奪って欲しいとアピールするために。
 刻一刻と迫ってくる一生に一度しかない処女喪失の瞬間、目隠しされてはっきりと見えないことが私の興奮をますます高めてしまう。

「……あ」

 伸ばしたままの足、その足首が掴まれてゆっくりと左右に開かれていく。目隠しをされていても、目隠し越しにうっすらと見えていることもあって大家さんが私の足首を掴んでいるのはわかっている。
 そのまま、私の身体を折りたたむようにゆっくりと足首を顔の横にもっていくと腰が自然と浮き上がってしまう。

「ああ、いやぁ、見ないでぇ、恥ずかしいのぉ」

 身体を動かそうとしても動かすことができない。身体を折りたたまれ、足首を固定されているために逆に誘うようにお尻を大家さんの目の前で振っているようにしか見えない。
 そんな私の上に大家さんが乗ってくる。固くなったおちんちんの先が、私のぐっしょりと濡れた膣口の……おまんこの入り口に何度も何度も擦り付けられる。

「ああ、だめぇ、お願い、許してぇ」

 イヤイヤと首を横に振って拒絶するフリをしながら、心の中では二十年以上も守り続けた純潔を奪われる瞬間を待ちこがれていた。
 何度目か入り口を大家さんのおちんちんで擦られた後、ついにその瞬間が訪れる。くちゅ、という湿った音と同時におちんちんの先がぬるっと私の胎内に異物が入ってきた感触を伝えてきた。
 そう、ついに大家さんのおちんちんの先が、私の胎内に入った瞬間だった。

「あっ、ああーっ!」

 その事実を理解しただけで、私は絶頂を迎えてしまった。まだこれから処女膜を破られ、誰にも触れられたことのない生命を育む神聖な場所である子宮が陵辱されるというのに、たったそれだけのことでイッてしまった。

(もっと、もっと、犯してぇ)

 次の瞬間、私のその心の中の叫びはあっさりと叶えられた。

 ブチッ……。

 そんな音がするはずもないのに、私の頭の中で処女膜を引き裂く音が聞こえた気がして、私は処女を失ったことを自覚した。

「ひぐっ!」

 身体を引き裂かれるような痛みに思わず悲鳴を上げてしまう。一気に処女膜を破り、おちんちんの先端が私の危険日を迎えて下りてきた子宮を突き刺していた。
 下腹部にある激しい痛みと圧迫感に思わず意識が飛びそうになるが、大家さんが激しく腰を動かし始めたことで意識を失うこともできなかった。
 処女喪失の激しい痛みが休み無く私を襲ってきたが、それ以上の充実感と幸福感が私の心に染みこんでいく。

 毎朝テレビで多くの人に知られている私がレイプされ処女を奪われた。客観的に見ればそんな悲惨な状況に置かれているかと思うと、あまりに惨めで情けなくて……突き上げられる度に何回もイってしまった。

「あっ、い、痛っ、痛いのっ、もっと、や、優しくっ、ひっ!」

 言葉とは裏腹に、もっと激しく、もっと惨めに、と私の叫びが頭の中で繰り返されていく。
 そう、痛いなんて嘘……激しく犯されることに快楽しか感じていない。ううん、もしかしたら大家さんに与えられる痛みはもう私にとって快楽でしかないのかもしれない。

「も、もう、許して、お願い、なんでもするから、お願ぃ」

 それでも私は形だけの抵抗を甘い口調で許しを乞い続けていた。もちろん、心の中の叫びは逆だったが。

(もっと激しく犯して、私のお願いなんて無視して、私の身体を惨めに弄んでぇっ!)

 私の言葉だけが抵抗し、表情も、態度も、本音も、全てが言葉を裏切っていた。
 大家さんもそのことは理解して、私を犯すことを止めようとしない。さらに激しく私を突き上げてくる。おかげで私の奥から沸き上がってくる熱を抑えることができない。

「ああ、もう、もう許して、は、早く終わってぇ」

 もちろん言葉通りの意味じゃない。もうイキそうで限界、そういう意味での『早く終わって』という言葉だった。
 その言葉に、大家さんの腰の動きがますます早くなる。

「そ、そんな、激しくしちゃダメぇ!」

 その動きに一瞬、レイプされているという妄想を忘れて歓喜の声を上げてしまう。明らかに拒絶の意志がない悲鳴をあげてしまった。
 大家さんはすっかりレイプ犯になりきって、私を犯し続け……一度腰の動きを止めると、無責任に女性を傷つけるレイプ犯らしく耳元に唇を寄せて、そっと囁いた。私が今望む最高の一言を……。

「膣内に出すぞ」

 その言葉を聞いただけで私は身体を震わせて軽く絶頂を迎えてしまった。そうよ、レイプ犯が被害者の女性を気遣うわけがない、例え結果望まない妊娠をしようが知ったことではないのだから……いや、妊娠の恐怖に震える女性を見て支配欲や加虐心を満たすためにわざと膣内出しの宣告をする。
 被害者の女性は必死に懇願することになる。相手が欲望を満たすためだけに自身を力ずくで犯した相手だというのに、望まない妊娠への恐怖のあまり必死に媚びて、最後の一線だけは守るために……それが相手の欲望にさらに火をつける行為だと考えもせずに。
 だから私の必死に懇願する。膣内射精の瞬間を望みながら、膣内射精を必死に拒否しようとする被害者を装いながら。

「ああ、許して、膣内は、妊娠だけはっ、お願い、許してぇ!」

「く、口でもおっぱいでもお尻でも、どこでもしてあげるからっ、膣内は、膣内だけは!」

「ダメっ、ダメなの、は、孕んじゃう、処女をレイプで奪われて、妊娠しちゃうっ」

「いやぁ、精液出さないでぇ、危険日なのっ、排卵しちゃってるの、受精されちゃうっ!」

 だから私は犯される被害者以上にわざとらしい絶叫をあげて必死に懇願する。必死に懇願することで、大家さんをさらに興奮させ、私を犯して無責任な望まない妊娠を経験させる気分を味わってもらうために。
 そして……ついに待望の瞬間が訪れようとしていることに気づく。大家さんのおちんちんは何度も勢いよく奥まで突き上げてきて、その刺激にすっかり受精の準備を整えている子宮口を確実に捕らえていて、これから妊娠させられてしまうんだという実感を私に与えてくれる。

 処女を失ったばかりだというのに、危険日を迎えた私の身体は胎内に濃くてドロドロと粘つく精液をたっぷり注ぎ込んでもらおうといやらしく大家さんのおちんちんを締め付けていく。
 その度に、大家さんのおちんちんが震えて大量の精液を限界まで溜め込んでいく。炭酸入りのペットボトル飲料を激しく振り続け、一気にキャップを開けたときのように……私の胎内に勢いよく吐き出された大家さんの精液で満たすために。

「あぐっ!」

 そして思いきり私を抱き寄せた大家さんの動きが止まった。

 びくっびくっと大家さんの腰が震えて、私の胎内に熱い固まりが吐き出されていくのがわかる。
 次々注ぎ込まれていく精液、下腹部に射精の感触を感じる度に、妊娠への悦びが沸き上がる。しかし、口から出てくるのは望まない妊娠に怯える女性があげるだろう嗚咽混じりの絶望の悲鳴。

「いやぁ、卵子が犯されちゃってるぅ、受精しちゃうの、赤ちゃんできちゃうっ」

「中年のオジサンに、お父さんと同じくらいのオジサンに孕まされちゃうっ」

「だめぇ、妊娠だめぇ、危険日子宮に種付けしちゃだめぇ!」

 口調が思いきり甘いので、お芝居にもなってないだろうけど……私は下腹部に拡がる熱さに満足しながら、理想の処女喪失を経験させてくれた大家さんに感謝していた。

「わたし、レイプされて、妊娠、しちゃったぁ……」

 少しでも受精の確率を高めようと大家さんが腰を震わせて射精する度にどんどん高くなっていく妊娠の確率。だけど、まだまだ足りないとばかりに小さく身体を震わせて、大家さんの精液を求める。
 だから私は思いきり甘えた声をあげた。

「大家さぁん、もっと私を犯してぇ」

 その日、私は理恵さんの旦那さんが仕事から帰宅するまで、処女喪失から一度も抜かれず連続五回射精されたのを含めて、合計で八回危険日を迎えた胎内に射精してもらった。
 その様子は全ての世帯の寝室に備え付けてあるビデオカメラで記録されていたので、帰宅してきた理恵さんの旦那さんと一緒に見た。理恵さんのご主人に私の子作りの様子を見られて少し恥ずかしかったけど、まぁ固定カメラの映像だったし、あまり細かいところまで分かるわけじゃないので仕方ないと開き直ることにした。

 でも、こうして固定カメラで撮影された映像を見ていると、監視カメラで偶然撮影されたみたいで私本当にレイプされてるみたい……この映像、ダビングしてもらおうかな。
 理恵さんのご主人が買ってきた有名店のショートケーキを女性陣で食べながら、そんなことを考えていた。

 そんな最高の処女喪失から二週間後、祈りながら妊娠検査薬で確認すると陽性反応が出た。期待感に胸を膨らませながら産婦人科で診察してもらった結果、私の生まれて初めての妊娠が確定した。
 私はすぐに電話をかけた。私に妊娠の機会を与えてくれた理恵さんに。

「理恵さん、私妊娠しました」
「おめでとう、初めての赤ちゃんね」
「はい」

 電話の向こう、理恵さんの声が嬉しそうに弾んでいて……その瞬間、私に予感が走った。

「もしかして、理恵さんも?」
「ふふ、わかる?でも、それだけじゃないのよ」

 理恵さんの声が嬉しそうに弾む。もうそれだけですべてが伝わってきた。

「理恵さん、優子ちゃんと一緒に妊娠したんですね」
「うん。そうよ。私たちも今日産婦人科に行ってきたのよ」
「おめでとうございます」

 私たちはお互いの妊娠を喜び合った。

 大家さんは本当に私たち三人一緒に妊娠させるてくれた。
 さすが大家さん、なんて感心したんだけど、後で聞いたら最高8人同時に妊娠させたことがあるらしい。本当に大家さんってすごい……。



 これが私の最初の妊娠のお話……それから約三年。
 不意に鳴った携帯電話に表示された発信者の名前に思わず笑みがこぼれてしまう。表示された名前は『飯田理恵』
 私にとって先輩であり、親友であり、憧れの尊敬すべき女性。

「こんにちは、有希さん」
「ええ、理恵さん」

 私は何日かぶりに聞く理恵さんの声に弾んだ声で返事を返していた。年齢的には私の母よりも少し若いだけで私とは母娘といってもいい年齢差なのに、容姿は実年齢よりかなり若いし、一緒に歩いていると母娘というより少し年の離れた姉妹にしか見えない。
 そんな理恵さんと一緒に妊娠して産んだのが今私の足に抱きついて甘えている二歳になったばかりの長女の『優理』。理恵さんと優子ちゃんと一緒に妊娠した思い出を大事にしたくて、二人の名前から一文字ずつもらって『優理』と名付けた。

 余談だけど去年の一歳の誕生日を祝って、理恵さんと優子ちゃんの子供たちと一緒に優理の一歳の誕生パーティーをした。
 実際に生まれた日は確かに違うけど、大家さんに種付けしてもらって卵子が受精した日は同じ日だったし。そういう意味じゃ誕生日は同じと言っていいと思うしね……なんてことを話しながら理恵さんと優子ちゃんと女三人で盛り上がっていると、横にいた私たちの夫が『そういうものなのか?』と苦笑していた。
 とりあえず三人で『そういうものなの!』と言って黙らせておいたけど……ま、夫たちが働いてくれるおかげで、私たちは大家さんと子作りに励めるんだからすぐに許してあげた。
 まぁ、そんな夫婦の様子を見ていた大家さんが『皆さん、本当に夫婦仲がいいですね』なんて言いながら微笑ましく見ていたのは少し恥ずかしかったけど。

 あ、それと私の夫について説明しておかないといけないわね。
 私の夫は翔太くん……夫に対して「くん付け」は変だと思うかもしれないけど、呼び捨ても変だし、「あなた」と呼ぶのも似合わないのでずっと「翔太くん」って呼んでる。
 実は翔太くんは優子ちゃんと同い年、当時十八歳の男の子で……あのマンションの201号室、桜庭さんのところの長男だったりする。お母さんの真弓さん似の線の細い可愛い顔立ちの男の子だった。
 当時、妊娠したいという気持ちばかり焦って、妊娠してから夫どころか婚約者も恋人も、友達以上恋人未満の男友達さえもいないことに気づいてかなり焦ったんだけど、理恵さんに相談したら翔太くんを紹介してくれた。

 翔太くんも幼い頃から大家さんを尊敬していて、将来の夢が『自分の奥さんや娘を大家さんに孕ませてもらって、両親のような幸せな家庭を築くこと』と初対面の私に嬉しそうに話してくれた。
 翔太くんのその言葉を聞いた瞬間、私は一気に翔太くんに心奪われてしまった。なんて素敵な男の子、ううん男性なんだろうって、彼と結婚すれば私の人生は最高に幸せになれるんだと思ったのはなんの根拠もない女の勘だったけど、今の幸せな毎日を考えれば間違いじゃなかった。
 出会って十数分で私からプロポーズ、翔太くんも私の「大家さんの赤ちゃんを一杯産みたい」という言葉に感激してくれて即答でプロポーズを受けてくれた。
 そういう経緯ですぐに婚約発表をしたんだけど、これがまた意外と世間を騒がしてしてしまった。翔太くんが現役高校生の見た目カワイイ系男子ということで……ちなみにスポーツ紙とか雑誌に踊った見出しなんてこんな感じ。

『オジサンに大人気の巨乳女子アナ、カワイイ系現役男子高校生と婚約』

 その後、すぐに妊娠も発表したんだけど、さすがに妊娠となると相手が現役高校生ということで『男子高校生の若さ故の性の暴走』と受け取る人たちもいて翔太くんを見る世間の目が厳しくなりかけた。
 さすがに翔太くんを悪者にするわけにもいかないとすぐに取材に応じたんだけど、私の『彼が可愛い過ぎて思わず押し倒しちゃったら、こういう結果に。あはは……』と放ったヤケ気味のコメントが妙に世間にウケてしまって、批判どころか斜め上の変な方向に反響が大きくなってしまったのよね。
 当時のスポーツ紙とか雑誌に踊った見出しはこんな感じ。

『巨乳女子アナ、その正体は年下のカワイイ系男子高校生を獲物にする超肉食系』

 おかげで、それ以降、なんだか一部の特殊な少年嗜好をもつ女性の皆さんに神様のように崇められたりして、オジサン中心だった私の人気が、そういう特殊な趣味の未婚女性中心の人気に一気に変わってしまった。
 おかげで未だに私はそういう特殊な年下趣味の女性たちから熱視線を送られている。私、そんなキャラじゃないのに……。
 まぁそこら辺のことはとりあえず置いておいて、理恵さんに用件を聞いてみると簡単なものだった。

「そろそろ二人目欲しくない?」

 はっきり言われて私もすぐにどうするかを考える。
 優理ももう二歳になったし、仕事を続けながらの子育てはいろいろ大変だったけど高校を卒業して専業主夫として私の苦手な家事をしてくれる翔太くんの協力もあって子育ての経験も十分に積むことができたと思う。
 二人目が欲しいか、と聞かれれば素直に欲しいなと思う。それに翔太くんとも『そろそろ二人目が欲しいね』と話したばかりだったし。だから私の答えは決まっていた。

「ええ、二人目欲しいですね」

 その後、日程とか時間を決めて用件は終わりかと思ったら、理恵さんから先日相談した件の答えももらうことができた。

「大家さんが新しく建てたマンションをお姉さん夫婦と一緒に見学に来てほしいの」

 理恵さんが言った『お姉さん』とは私の実の姉、同じテレビ業界で働いているんだけど、バラエティ中心の私と違って報道番組でメインキャスターを勤めている沢崎有香、私が結婚する前に既に結婚しているので本名は江藤有香のことだった。

 その私のお姉ちゃんなんだけど、結婚して五年以上経過しているというのに一人も子供を産んでいない。もちろん、大家さんと会う機会がなかったので仕方ないところもあるんだけど、それならそれで大家さんと出会えなかった女性たちのように仕方なく結婚相手である夫の子供を産んでもおかしくないのに。

 確かにお姉ちゃんはテレビでの『仕事のできる女』的な印象もあって、あまり家庭や子供に興味のない仕事に生きるタイプの女性だと思っている人が多いんだけど実際は正反対なのよね。
 私と違って家事を苦にしないし、料理も得意だし、お姉ちゃんが中学生のころから趣味にしてるのはお菓子作りで、今でもエプロンをして上機嫌で手作りクッキーを作って私にプレゼントしてくれたりする。
 そんなお姉ちゃんが一番喜ぶのが私が優理を連れて遊びに行くことで、私には目もくれず優理を奪い取って私が呆れるくらい可愛がってくれる。そんな子供が大好きなお姉ちゃんが結婚五年を過ぎても子供を産まない理由がわからずつい先日聞いたんだけど、その理由に驚いてしまった。
 お義兄さんがあまり子供が欲しいと思っていないこと……正直、そんな理由が信じられなかった。

 お姉ちゃんの話だと、三十歳の誕生日に思いきってお義兄さんに『子供が欲しい』と話したことがあったんだけど、お姉ちゃんの仕事のこととかいろんな理由で結局叶えてもらえなかったらしい。
 私は女性から求められているのに子供を欲しいと思わない男性がいるなんて思ってもみなかったんだけど、お姉ちゃんの話を聞いて、やっと『少子化問題が解決しない理由』を初めて理解することができた。

 仕事や生活、いろんな理由をつけたところで、結局は子供を作るためのセックスをしたがらない男性がいるから子供が生まれないんだと。

 私は本当に幸運だったのかもしれない。大家さんみたいに子作り以外のセックスを一切するつもりのない最高の男性に出会えて、そんな大家さんの赤ちゃんをこれからも何人も産むことができるなんて。
 だけど、このままだとお姉ちゃんは女の最高の幸せ……わが子を産み育てるという幸せを経験することができないまま、毎日を過ごすことになるかもしれない。
 だから優理をあやしながらどこか寂しそうなお姉ちゃんの様子に一肌脱ぐことに決めて、すぐに理恵さんにお姉ちゃんのことを相談したのが数日前のこと。

 その答えが『お姉さん夫婦を大家さんに会わせる』というものだった。大家さんと会えばお義兄さんもきっと考えを変えてくれると思うし、お姉ちゃんの『子供が欲しい』という願いもきっと叶う。
 それに、お義兄さんの子供を産むより、大家さんの子供を産んだ方がお姉ちゃんも産まれた子供も幸せになれるのは間違いないもの。だってあのマンションに何度も遊びに行ったけど、離婚した世帯なんて一軒もないし、家庭内にわずかな問題を抱えている世帯も一軒もない。
 それに、妹の私が大家さんの赤ちゃんを産んでから、こんなに幸せなんだもの。お姉ちゃんもきっと大家さんの赤ちゃんを産めば私と同じように幸せになれるはず。

「ええ、わかりました」

 ふふ、これで私もお姉ちゃんも女として最高の幸せな毎日を過ごすことができそう。それから理恵さんと世間話をして電話を切るとすぐに『お姉ちゃん』と記録されている番号へと電話をかける。

「あ、お姉ちゃん。ちょっとお願いがあって、実はすごくいい物件のマンションの見学に行くんだけど、うん、うん、そうなの。えっとね、次の週末、お姉ちゃん週末は仕事ないでしょ。うん、ご飯くらいおごるから。あ、そうそう、お義兄さんも一緒に来て欲しいの。うん、そう、わかった。うん、楽しみにしてるわ」

 これで理恵さんみたいにお姉ちゃんと一緒に姉妹夫婦で同じマンションに同居決定ね。
 私たちも理恵さん達に負けないくらい大家さんの赤ちゃんをいっぱい妊娠したいな……近い将来実現するだろう未来を想像しながら、私はそっと電話をテーブルに置いた。


≪終≫



[27864] 最終話 物件案内
Name: リンカーン中田氏◆411c1904 ID:30ff362c
Date: 2013/06/11 11:58
「よろしくお願いします」
「いえ、こちらこそ、よろしくお願いします。」

 大家さんは穏やかな笑みを浮かべて丁寧に頭を下げてくれた。今回案内してくれるマンションの他にもうひとつ、以前テレビで紹介されたことのあるマンションも持っているらしくて、イメージとしてはもう少し年配の資産家みたいな人を想像していたんだけど、見た感じ私のお父さんくらいの意外と若い大家さんだったのには少し驚いた。
 でも、出迎えてくれたときからニコニコと人の良さそうな笑みを絶やさず、言葉遣いも丁寧な優しい口調だったこともあって、第一印象通りの性格の穏やかそうな優しい人に見えた。
 緊張気味だった私と彼の大家さんに対する印象はかなり良いものだった。

 それに見学に来たマンションも不動産屋が見せてくれた資料以上に素晴らしいものだった。
 白を基調としたシンプルなデザインはセンスが良くてカッコイイし、八階建ての建物自体の外装も外から少しだけ見えたエントランスもキレイだし、もちろん最新のオートロックも完備している。
 聞いた話だと地下には駐車場と駐輪場があるし、最上階には住人が無料で使えるスポーツジムやジャグジーまであるらしい、そうしたマンションの設備はもちろん立地や周辺環境も考慮するとちょっとした高級マンションと言っても良かった。

 そんな物件でありながら家賃は相場の半額程度、もちろん『訳あり物件』というわけではない。それどころか築一年を過ぎたばかりのマンションで、土地も以前は墓地だったとか、周囲で殺人事件や自殺があったとか、問題のあるいわく付きの土地でもない。
 にもかかわらず相場の半額というのは、不動産屋さんによると大家さんの厚意によるもので、マンションに入居可能な最低限の条件が『子供好きの若い夫婦か近日結婚予定の男女』という話だった。将来の子育てのため、大家さんが経済的な援助をするという意味があるらしい。

 私も彼も子供好きではあるけれど、経済的な理由もあってある程度貯金をして、生活が安定するまでは共働き夫婦でいようと決めていたこともあって、当分子供を作る予定もないのに家賃半額の恩恵だけ受けるというのは心苦しいこともあって一時は断ったんだけど……。
 私が思いきり未練がましい表情をして資料を眺めていたのに気付いたのか、不動産屋さんが苦笑しながら私たち夫婦の写真と簡単なプロフィールを大家さんに電子メールで送ってくれた。
 その結果、大家さんからの返事は『物件見学と面接をしましょう』というものだった。

 そして、私たちは今、目の前の最高のマンションへの入居を目指して気合いを入れていた。

「それでは早速物件のご案内をしましょうか?」
「はい、お願いします」

 私は千載一遇の機会に感謝しながら彼と視線を交わして、これから行われるであろう面接で予想される質疑応答のパターンを心の中で何度も繰り返しながら大家さんの後をついて歩く。

「凄くキレイだね」
「うん、まるで高級ホテルみたい」

 まだマンションの共用スペースに一歩踏み込んだだけだというのに、私たちは思わず声を上げてしまった。自動ドアを抜けたエントランスは綺麗で外観と同じく白を基調にした内装に、絵画や花が飾ってあった。もちろん床にはゴミひとつ落ちていない。
 来客用に備え付けられている応接セットも革張りで共用スペースに置くにしてはかなり高価なものだとわかる。

「ありがとうございます。この白を基調としたデザインは私の所有する別のマンションと共通なんですよ」
「そうなんですか?でも、すごく綺麗で感動しました」

 お世辞抜きの私の賞賛に大家さんも嬉しそうに答えてくれながら、奥の自動ドアに向けて歩いていく。
 そして、大家さんが自動ドアのロックを解除するためにカードをドアの横のカードリーダーに差し出そうとした瞬間、自動ドアが開いた。

「どうぞ、こちらへ……おや、こんにちは」
「あら、大家さん、こんにちは」

 ドアの向こうから出てきたのはベビーカーを押す二人の女性で、その顔を見た瞬間……私は思わず声をあげてしまった。

「あ!」

 その二人はほとんど毎日、私がテレビで見る顔だったから……今人気のニュースキャスター、沢崎有香とバラエティ系女子アナの沢崎有希の姉妹だったから。
 有名人を目の前にしてびっくりしたまま何もできないでいる間に、大家さんと二人の会話が進んでいく。

「お買い物ですか?」
「ええ、今日は珍しく有希もお休みなので姉妹水入らずで」
「相変わらず姉妹で仲が良いですね」

 テレビではほとんど見ない柔らかい笑みを浮かべた二人の表情に同性であるはずの私も思わず見とれてしまった。ナチュラルメイクっぽい感じなのに、なんだかテレビで見るよりも美人のように見える。

「お子さんたちも相変わらず可愛いですね」

 大家さんは二人が押していたベビーカーをのぞき込む。双子用のベビーカーが二台、それぞれに双子の女の子が覗き込んできた大家さんの顔を見てキャッキャッとはしゃいでいた。

「もう、この子たちったらほんと大家さんのことが大好きなんだから」
「ふふ、ほんとうね」

 苦笑する二人に、大家さんも苦笑を返す。

「それじゃ、お二人ともお気をつけて」
「はい、ありがとうございます」

 私と彼は想像もしていなかった有名人が会釈しながら横を通り抜けていくのを呆然としながらもなんとか会釈を返しつつ見送った。

「あの、大家さん。今のお二人は」
「ええ、沢崎姉妹ですよ。昨年、このマンションに姉妹夫婦揃って入居されたんです」
「……ビックリしました」

 まさかそんな有名人まで入居してるなんて……ビックリしたとしか言いようがない。でも、もし私たちがこのマンションに入居したら沢崎姉妹とご近所さんになるなんてことも、うわ、それってすごいことかも!

「それでは物件の案内を続けましょうか?」
「あ、すみません。よろしくお願いします」

 沢崎姉妹の後ろ姿に見惚れて足を止めてしまった私たちに大家さんは笑みを浮かべて先導するようにに歩き始める。
 そして沢崎姉妹が通り抜けた自動ドアに一歩踏み込んだ瞬間、それは唐突に私を襲ってきた。
 そう、何か異様な違和感……そうとしか表現できない何かに。

「え?」
「ん?」

 その違和感を感じたのは私だけでなく彼も感じたようで、怪訝そうな表情で思わず顔を見合わせて立ち止まってしまった。
 だけど、その違和感も一瞬のものでしかなく、あっという間に霧散してしまった。

「どうかされました?」
「い、いえ、なんでもありません」

 怪訝そうな大家さんの声に慌てて返事を返して、今感じた違和感の正体を探そうとしたんだけど……これといった要因は見つからない。気のせいだったのかしら。

「それでは……少しお話を聞いてもよろしいですか?」
「あ、はいっ!」

 そんな風に思っていると、大家さんが私に話しかけてきた。いけない、いけない、これから面接なんだか気を抜かないようにしないと。

「それにしても、藤原さんは美人ですし、何より良い身体をしてますね」
「ありがとうございます」

 緊張気味の私たちに気づいてリラックスさせてくれようとしているみたいで、私を頭からつま先までじっくりと眺めながらそんなことを言われてしまった。お世辞かもしれないけど、大家さんみたいな最高の男性に『良い身体』だなんて……すごく嬉しいかも。

「おっぱいも大きいし、服の上からでもキレイな形をしてるのがわかります」
「そんなこと……」

 うわ、すごく嬉しい。
 さすがに少し照れてしまったけれど、やっぱり私も女だから素直に褒められてすごく嬉しく思う。高校生になった頃から大きくなってきたおっぱい、大好きだった新体操を止めるきっかけになったり、頻繁に痴漢にあうようになったりと嫌な思いをすることの多かったおっぱいだけど、大家さんの言葉でそんな嫌な思い出は綺麗さっぱり消え去ってしまった。
 私のこのおっぱいは大家さんのために大きくなったのかな……もしそうだったら、大きく育ったおっぱいには心から感謝しないと。

「それでは、部屋に向かうまで詳しいお話を聞かせてください」
「はいっ!」

 大家さんの問いかけに、私はついにこの瞬間が来たかと覚悟を決めた。すぐに横にいる彼に目配せをすると私を応援するかのように小さくうなずいた。
 大家さんによる本格的な面接。私も彼も少し緊張気味だけど、せっかく大家さんが私のおっぱいを気に入ってくれたのだから、本番の面接で失敗するわけにはいかない。
 大家さんの質問に的確に応えて最高の新婚生活を送るための新居を手に入れる。そして、私は大家さんに精液を注ぎ込んでもらって、一日も早く妊娠して大家さんの赤ちゃんを産むんだから!

「まずは藤原さんのスリーサイズと経験人数から教えて貰えますか?」
「89-61-90のFカップです。経験人数は彼を含めて3人です」

 私は言いよどむこともなく無くすぐに答えを返す。
 よかった、まさかこんな誰でも簡単に答えられる質問から始まるなんて……彼も最初にどんな質問をされるのか心配だったようだけど、安堵したような表情を浮かべている。

「ほぉ、こんなに良いスタイルでおキレイなのに意外と経験人数は少ないんですね……ちょっといいですか?」
「あっ、んっ!」

 そう言うと、大家さんは私のおっぱいを両手で揉み始める。彼は大家さんが私のおっぱいを気に入ってくれるのか心配そうに見ているけど、どうやらこのねっとりとしつこく絡みつくような揉み方だと私のおっぱいは結構大家さん好みなんじゃないかと思う。

 私の勘だから確証は無いんだけど……うん、大家さんの揉み方ってとっても上手かも。思わず甘い声あげちゃいそう。それに、もう乳首が勃っちゃった。乳首が感じやすいところも気づいてくれるかな?。

「うん、私好みのおっぱいですね。良い揉み心地です。乳首も感じやすいみたいですし」
「あんっ、つまんじゃだめぇ」

 良かった。大家さん、私が感じるところをわかってくれたみたい。
 ほら、私の勘も結構当たるじゃない。自慢気に胸を張ると、彼もよくやったとばかりに拳を握りしめて小さくガッツポーズを返してくれた。

「んっ、ありがとう、ございますっ」

 大家さんにおっぱいを揉まれながら感謝の言葉を返す。大家さん好みのおっぱいで良かった。彼も私のおっぱいを気に入ったという大家さんの評価が誇らしいのか上機嫌で私を見てる。
 ふふ、彼には私のFカップのおっぱいが大家さん好みだったことに感謝してもらわないとね。

 でも、まだまだ面接は始まったばかり、私のおっぱいを気に入ってもらっただけで入居が決まったわけじゃない。これくらいのことで気を緩めないようにしないと。
 と、そんな風に気合いを入れたまでは良かったんだけど、その後は私や彼の家族構成や友人関係、職場のこととかありふれたことばかり聞かれただけだった。

 あまり厳しい質問をされないことで逆に不安になったけど……あ、でも彼に高校生の双子の妹がいることと、私が高校まで新体操部だったことを話したときには興味津々だったかな。
 彼の妹二人の名前はもちろん、どこの高校に通ってるのかとか、スリーサイズも知ってることは教えたし、処女かどうかも知ってる限りのことは全部彼が説明してくれた。

 一方、私は大家さんの目の前で今でも十分柔らかい身体を見せようと、前後と左右に180度開脚をしてみせて、あとY字バランスも実演してみせた。ちょうどスカートだったし、運良く黒のレースのヒモパンを履いていたのでさりげなく大家さんに見せつけるようにしてみたんだけど……これも、どうやらうまくいったみたい。
 だって、Y字バランスをやってみせたとき、大家さんの視線がパンティ越しのおまんこに釘付けだったもの。
 これまでの大家さんの反応を見る限り、もう一押しすれば入居させてもらえそうな気がする。あと、もう一押しをどうするか……そんなことを考えていると、大家さんの口調が少しだけ真剣なものになった。

「あと、一番大事なことをお聞きしたいんですが」
「は、はいっ、なんでしょう?」

 大家さんは口調だけでなく表情にも真剣なものが見せていた。でも私に聞きたい『大事なこと』なんて一つしか思い浮かばない。

「藤原さん、いや、佐緒理の一番近い危険日と生理周期を教えてもらえますか?」

 やっぱり!
 確かに大事なことよね。だって『大家さんの赤ちゃんを一杯産んで、妊娠と育児に忙しい幸せな結婚生活』を送ることが私と彼の夢なんだもん。だから、危険日と生理周期はちゃんと大家さんに知っておいてもらわないと。
 でも、それ以上に私はこの質問に答えることをチャンスだと考えていた。

「生理周期は大体二十八日です。それで、その……実はここ数日が危険日なんです」

 そう、今日の私の身体は危険日を迎えていた。
 大家さんとの面接に日が偶然にも危険日……私は今回の機会を絶対に生かそうと気合を入れなおした。でも、私のアピールに大家さんの反応はあまり芳しくない。もしかして今日危険日を迎えているというだけじゃアピールが足りないのかしら?
 私は少しだけ考えて、さらに覚悟を決めると大家さんに身体を寄せて抱きついた。

「あ、あの、大家さん、お願いがあるんですが」
「はい、なんでしょうか?」
「その、よろしければ今から大家さんに孕ませてもらえませんか?」

 大家さんが少し驚いているのを確認した私は、彼へと視線を送る、すると彼は私の意図をわかってくれたのだろう、声を出さずに口の動きだけで『もっとアピールして!』と応援してくれた。
 私は彼の応援を心強く思いながら、さらに言葉を続ける。

「もうすぐ結婚式だから妊娠してもおかしくないですし……そっ、それに」
「……」
「早く、一日でも早く大家さんの赤ちゃんを、ここに孕みたいんです」

 無言で考えている大家さんにを見て、望みが見えた私はさらに積極的にアピールを続ける。
 躊躇することなくスカートをまくり上げるとパンティを見せて、下腹部を撫でながら大家さんにしなだれかかる。

「まだ母乳の出ない、大きいだけの無駄なおっぽいから母乳が出るようにしたいんです」

 大家さんの右手をとって、直接手で揉んでもらえるように躊躇無く服の裾から潜り込ませておっぱいへと誘導する。空いた左手はパンティの中に潜り込ませた……すると大家さんの表情が一瞬だけ変わった。
 ふふ、気づいてくれたみたい……少し前、ちょっと大胆な下着を身につけるのにキレイに沿っちゃったのよね。だから、私は今ツルツツのパイパン状態、すっごくイヤらしい女だと思われるんじゃないかな。

「まだ一度も妊娠したことのない子宮に大家さんの濃厚な精液を注ぎ込んで孕ませて欲しいんです」

 大家さんが『うーん』と唸りながら考え込んでいた。かなり効果はあったみたいだけど、これでもまだアピール不足なのかしら、もうひと押しなのにと考えていると、大家さんの視線が彼に向いた。
 その表情にさっきまでの厳しいものはない。もしかしてアピールがうまくいったのかしら?

「わかりました。条件を一つだけ出しますから、了承していただけたら入居を認めましょう」
「ホントですか!」

 彼の嬉しそうな声が上がる。彼の視線が一瞬私へと向いた。今度は私が彼を応援するように小さく頷く。
 私たち夫婦が入居するには、彼の返事次第……私が頷いたのが見えて覚悟を決めたのか、彼は真剣な表情を大家さんに向けた。

「それで、どんな条件でしょうか?」
「いえ、簡単なことですよ」

 大家さんは表情を緩めて笑顔を浮かべる。

「この先ずっと佐緒理が私の子供を孕む様子を撮影してください。それが条件です」
「え?」

 彼だけでなく、私も思わず声をあげてしまった。そんな……そんな簡単なことでいいなんて。

「どうでしょう?」
「はいっ、もちろんです。そんなことで良いなら私からお願いしたいくらいですよ」
「それは良かった」

 それから大家さんは入居に向けての簡単な話をして、約束通りこれから私を孕ませる準備として、シャワーを浴びに管理人室へと戻っていった。
 私はすぐに子作りしてもよかったんだけど、大家さんが「佐緒理の初種付けだから清潔にしないと」と気をつかってくれたのよね。
 ほんと、そんな細かいことまで気にしてくれるなんて、大家さんって優しくて良い人だね……なんて彼と笑い合った。

 私たちは大家さんが戻ってくるまでの間、備え付けのベッドとソファの置いてある寝室で待っていた。
 この寝室のある部屋が私たちがこれからずっと幸せな結婚生活を送る部屋になると教えてもらった。この寝室にある家具類、それにベッドに向けられている数台の監視カメラは備え付けられたままということらしく……ここでの大家さんとの子作りの様子は監視カメラにも記録されるらしい。
 ベッドもソファも監視カメラも結構高額なものだから、最初から備え付けられてるなんてかなり助かるわね……って彼と話したりしながら待ってたんだけど、一番嬉しいことは……やっぱり、大家さんの赤ちゃんを妊娠できることかな。

「良かったな、佐緒理」
「うん、新居も決まったし、それに今日が危険日でよかった。大家さんの赤ちゃんを妊娠できるんだもん」
「ああ、俺も嬉しいよ。結婚する前に佐緒理を孕ませてもらえるなんて」

 彼が嬉しそうに笑みを浮かべている。私がプロポーズを受けた時以上に嬉しそう。私もこれから大家さんの精液で一杯にしてもらえる下腹部を撫でながら、すでに排卵されていつでも受精の準備が整っている卵子に話しかける。

「ママがんばって大家さんに一杯膣内出ししてもらうから、あなたもがんばって受精してね」
「お、もう気分だけは母親なんだな?」
「もちろんよ、妊娠してこそ女に生まれた価値があるんだから!」

 茶化すように言う彼に、ちょっとだけ怒ったフリをしてみせる。降参とばかりに両手をあげる彼だったけど、私が母親になることは嬉しいようで、上げた手を下ろすと大事なものを扱うように優しくそっと抱き寄せてくれた。

「佐緒里の妊娠、しっかり撮影してやるからな」
「うん、お願い。絶対キレイに撮ってね」

 彼に甘えながらキスを交わす。これから先、彼とセックスをすることはないけれど、こうして愛情を確認できるんだから大丈夫。私を孕ませるのは大家さんにまかせて、幸せな結婚生活を送るために彼には子育てと仕事にがんばってもらわないといけないし。

「あ、そうだ。大家さんにお返ししない?」
「お返し?」
「うん、これからずっと私に赤ちゃんを孕ませてくれるんだし、私たち大家さんにもらってばかりじゃない?」
「まぁ、確かに」

 彼の言葉にさっき思いついたアイデアを話してみる。

「それでね、さっき家族構成を話したときにあなたの双子の妹の話をしたじゃない」
「うん」
「それね、大家さんが興味もってたみたいなの」
「ああ、確かに名前とか歳とか容姿とかとか、いろんな事を聞かれたな」

 どうやら彼も気づいていたようで、私の見立てに同意するように頷いていた。

「それでさ、ここに引っ越して来たときに引越祝いパーティとして大家さんを招待しない?」
「お、いいね。それ」
「でね、そこであなたの妹の処女を大家さんにサプライズプレゼントしようよ」
「ああ、それはいいかも」

 彼の双子の妹たちは私を『お義姉さん』ってすごく慕ってくれてるし、私たちが入居する頃は揃って高校を卒業する直前だから妊娠しても問題ない。

「一応全国でも有名な名門の女学園だし、制服姿で種付けなんてどうかな?」
「それもいいわね。そうと決まったら、一度大家さんに二人を会わせないといけないわね」
「新居が決まったからって連れてくればいいんじゃないか?」
「そうね、それが一番いいかな」

 ふふ、これで大家さんへのお返しの目処も立ったし……あとは私が妊娠するだけね。
 そんなことを考えていると、部屋のドアが開く音がして管理人室でシャワーを浴びてきた大家さんが戻ってきた。
 寝室に入ってきた大家さんの手にはデジタルビデオカメラがあった。このビデオカメラでこれから私が大家さんの赤ちゃんを妊娠するまでの様子を彼が撮影してくれることになるのだろう。
 大家さんからカメラを受け取った彼は操作方法を熱心に聞いた後、カメラをあちこちに向けてはちゃんと録画できるのか確認すると、カメラをベッドに並んで座る私と大家さんに向けた。

「どうですか?」
「ええ、大丈夫です。問題ありませんよ」

 彼が返事を返すと、さっき彼がしたのと同じように私の身体を抱き寄せた。

「それじゃ、撮影を始めましょうか……佐緒里」
「はい、んぁ……んふっ」

 彼がカメラを練習している間に服を脱いで下着姿になっていた私は、すでに全裸になっている大家さんに抱きついて唇を重ねて、その口内に舌をのばした。
 彼のカメラ越しの視線を意識しながら、大家さんのおちんちんへと手を伸ばして……うそっ、こんなの……彼のより、すっごく大きくて、固い。

 私は血管が浮き出るほど固く勃起した大家さんのおちんちんを愛おしそうに手で擦る。しばらくすると、先端からぬるぬるとした液体が漏れてきて、私の手の動きに満足して興奮してくれたことを教えてくれた。
 そろそろと思った瞬間、大家さんがベッドに仰向けに倒れた。すると、大家さんのおちんちんはこれまで多くの女性を孕ませてきた自信をみなぎらせているかのように天井に向いて跳ねるように反りあがる。

「……すごい」

 これなら私の子宮口にぴったり密着して一滴残らず卵子が待っている胎内奥深くへと精液を注ぎ込んでくれる。きっと今日、大家さんは私を孕ませてくれる……そんな予感を確信として私に与えてくれた。
 見ているだけでうっとりとさせるだけの魅力を発していて、危険日の子宮が痛いくらいにズキズキと疼いてしまう。

「佐緒里、孕ませて欲しいか?」

 私は彼の持っているカメラを意識しながら、ゆっくりと大家さんの上にまたがり、陰毛をキレイに剃ったままのパイパンまんこを下着をずらして大家さんに見せる。そのまま、ぐちょぐちょに濡れていつでも挿入できる準備の整った入り口に大家さんのおちんちんの先端を当てた。
 これで腰を落とせば……私は心の奥から湧き上がる幸福感に身を任せようと返事を返す。

「はい、何人も孕ませてくださいね。大家さん」

 そして……ヒザの力を抜いて腰を一気に落とした。

「ひぃっ」

 子宮を押しつぶすかのような感触に、経験したことのない快感に……私は気を失っていた。



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 俺は目の前で行われている行為にこれ以上ないほど興奮していた。

 俺のより明らかに大きな大家さんのチンポが佐緒里の膣内に一気に飲み込まれて、佐緒里は悲鳴をあげて気を失ってしまった。

「うぁ……あぐ……」

 大家さんの上で気を失った佐緒里は大家さんの腰の動きに会わせて身体を揺すられていた。半開きの口からはよだれを垂らし、快感で紅く染まった頬、虚ろな目でうめき声のような意志のない声をあげている。
 なんてイヤらしい……こんな佐緒理は俺とセックスしたときには一度も見たことがない。
 俺は佐緒理のイヤらしい姿に今までで一番の興奮を感じ、痛いほど勃起していることを自覚していた。

 大家さんの胸へ倒れ込んで、大家さんのチンポをまんこに思いきり飲み込んだ佐緒里……これで佐緒里の膣内は俺の貧弱なチンポの形じゃなく、大家さんの最高のチンポの形を覚え込まされたことだろう。
 結婚して、いつか佐緒理に俺の子供を産んでもらって、幸せな家庭を作っていこう……そんなバカなことを考えていたことに今は恥ずかしいという思いしかない。
 女として産まれたからには最高の男性の子供を産むべきだ。そして、男の中で最高の存在と言えば大家さんをおいて他にはいない。だから、佐緒理がこうして大家さんによって孕まされることは当然のことだと思う。

 本当に幸運だった。もしこうして大家さんに会えなかったら、佐緒理は俺の子供を産むことを当然のように思っていて、俺も佐緒理に自分の子供を産ませようと思っていたのだから……もしそんなことになれば、きっと将来俺も佐緒理も、そして産まれてきた子供にまで辛い思いをさせてしまったかもしれない。
 少子化、離婚、家庭崩壊……そうした結果を迎える夫婦が多いのはきっと大家さんのような最高の存在の子供を授からなかったからだと思う。
 実際、こうして目の前で佐緒理が大家さんによって孕まされようとしているのを見ているとよくわかる。佐緒理が大家さんに抱かれているのを見ているだけでこんなに興奮して、佐緒理がますます魅力的に見えて、今まで以上に愛おしいと思えてくるのだから。
 一生、彼女と死ぬまで夫婦でいたい。いや、もう異性として愛情を向ける存在は佐緒理ただ一人でいい。佐緒理が産んでくれる大家さんの子供たちに囲まれて幸せに過ごす日々しか考えられない。
 そんな幸せを与えてくれる大家さんに俺は感謝しても感謝しきれない。

 大家さんに感謝の気持ちをどう返せばいいのか……だけど、そのことは佐緒理が提案してくれたことで思いついた。
 大家さんにとって一番大切な仕事は『多くの女を孕ませること』なのだから、大家さんが少しでも楽に多くの女を孕ませることができるよう、大家さんが孕ませる価値のある女を一人でも多く大家さんに会わせる必要がある。

 だからこそ、大家さんが最高の存在だと知る俺たちが手伝うことで、大家さんに孕まされるべき女を選んだり、身近な女を率先して提供すべきだと思った。もちろん、提供すべき女に妻や娘を含めるのは当然のことだし、家族や友人もその対象……大家さんと知り合うことができた俺にとって女とは大家さんによって孕まされるべき『価値のある女』と『価値のない女』かでしかないのだから……うん、できれば以前交際していた元カノとかも紹介したい。

 そんな俺の目から見て、もうすぐ俺の妻となる佐緒理は『大家さんによって孕まされるべき女』だった。
 だからこそ、今目の前で大家さんの子供を孕まされようとしている佐緒理が誇らしい。それも、まだ婚姻届も提出していない、結婚式もしていない俺がこうして受精の瞬間を撮影しながら立ち会わせてもらえているなんて、これ以上の感動はない。
 まだ最初の子供を妊娠してないうちから言うのも気の早い話かもしれないが、二人目、三人目と家族が増える瞬間もこうして俺の手で撮影できるということは夫として最高の幸せじゃないだろうか。

 それに佐緒理とも話したように、俺の双子の妹の真耶と真菜も美少女だしスタイルも良いし、頭も良くて性格も良いし、そんな妹たちが佐緒理と同じように大家さんの子供を産み育てる……二人の兄として妹たちを幸せにしてやれることが本当に嬉しいことだと思う。
 もちろん他にも俺の周囲にいる女性たちにも佐緒里や妹たちみたいに幸せを感じて欲しい。俺の勤務先の同僚や佐緒理の友人にも何人か心当たりはある。こうして考えてみると俺と佐緒理の周りだけでも結構大家さんが孕ませる価値のある女が多くいて、そうした女性たちが皆大家さんに孕ませてもらえることを考えると緩みそうになる表情を押さえきれない。

「あんっ……」

 そんなことを考えていると、失神したままの佐緒里が小さく声をあげた。
 大家さんは佐緒里のお尻を鷲づかみにして、腰に引き寄せるとぐりぐりと腰を廻すように動かしていた。チンポの先を佐緒里の子宮口にぴったりと密着させたまま、思いきり精液を注ぎ込むつもりらしい。
 意識を失ったまま精液を注ぎ込まれるのか、それとも意識が戻ってから精液を注ぎ込まれるのか……どちらにしても佐緒里はその胎内奥に大家さんの精液を注ぎ込まれて妊娠する。

「あっ、んんっ」

 大家さんの腰の動きがだんだん激しくなっていく。どうやら、佐緒里の初めての膣内射精は失神したまま思いきり精液を注ぎ込まれることになるらしい。
 まぁ、こうして俺が撮影しているんだ。後でゆっくり佐緒里がどういう風に孕まされたのか、このビデオを見ながらしっかり説明してやることにしよう。
 きっと佐緒理も俺の説明を聞きながら嬉しそうに微笑んでこのビデオを見てくれることだろう。

「はぁ、はぁ」
「んっ、あっ、んっ」

 大家さんの呼吸も段々と激しくなっていく。膣一杯に隙間無く飲み込まれた大家さんのチンポが激しく佐緒里の子宮を突き上げている。
 このまま膣内に射精されれば隙間から漏れることなく、危険日の子宮へと精液が注ぎ込まれていく。そして、受精を待ちわびている卵子を取り囲んで……その結果、佐緒理の胎内に新たな生命が誕生する。

「うっ!」

 そして……大家さんがくぐもった声をあげた瞬間、佐緒理のパンティを履いたままのお尻を掴んだまま思いきり引き寄せた。
 俺はその瞬間、息を飲み込んでファインダー越しに大家さんと佐緒理の姿を捉え続けて記録していく。大家さんは何度も何度も佐緒理の腰を下から力強く突き上げていた。
 俺は二人の足元からカメラをしっかり持って、大家さんが腰を突き上げる度に佐緒理の膣内奥深くに精液が注ぎ込まれる様子をズームアップする。
 大家さんの睾丸がきゅっと縮み、佐緒理を孕ませるために大量の精子が送り込まれていく。そのことを考えただけで俺は興奮を抑えきれず、思わず……。

「くっ!」

 そう、最愛の妻になる女性が大家さんによって孕まされた瞬間、俺は昂ぶりすぎた興奮と家族の生命の誕生の瞬間に立ち会えた感激で履いていたパンツの中に射精していた。

 ああ、次の撮影のときは服を脱いでからしないといけないな。俺の汚い精液で下着を汚したって佐緒理に怒られるかもしれないし……大家さんの精液だったらいいけど、俺の精液なんて佐緒理に触らせたくないしね。
 こんなことで愛すべき妻を怒らせないよう、気をつけないと。


≪終≫



[27864] 産婦人科編・第1話 事前面接
Name: リンカーン中田氏◆411c1904 ID:f08eca3b
Date: 2014/04/14 09:07
 それは私が看護学校最後の学年になってすぐ、系列の大学病院での採用を目指すか、民間の病院での採用を目指すか具体的な進路をどうしようかと考え始めていた頃だった。

「3年生の桜庭菜実さん、広瀬絢子さん、矢島淑子さん、至急進路指導室まで来てください」

 昼食を終えて友人たちと談笑しているとそんな校内放送があった。

「絢子、呼ばれてるよ?」
「うん、みたいね」
「進路指導室だから、進路のことじゃないの?」
「まぁ行ってみる。後で話すね」
「いってらっしゃーい」

 私は友人たちに見送られながら進路指導室へと向かった。私以外に呼ばれてるのは、私とは別のクラスの桜庭さんと矢島さん、クラスが違うこともあって特に普段から友人付き合いをしているわけではないけれど、偶然会えば笑顔で挨拶を交わしたりする程度には知り合いだった。
 それというのも委員会の会合や学園祭の準備等の学校行事でクラスの代表として会う機会が多く、自然と会話の機会に恵まれたおかげだった。

「こんにちは、広瀬さん」
「桜庭さん、矢島さん、こんにちは」

 私が進路指導室に着くとほぼ同じタイミングで桜庭さんと矢島さんも到着、二人は私に気付くと笑顔で手を振ってくれた。うーん、やっぱり二人とも綺麗というか、美人さんで独特の雰囲気があるのよね。

 肩まで伸ばした髪、私より身長は低いのになかなか侮れないスタイルの持ち主で、穏やかな微笑みを浮かべているのが実は結構な資産家のお嬢様な桜庭さん。
 以前、なんで資産家のお嬢様が看護師になろうと思ったのか不思議に思って聞くと、彼女は四女から少し歳の離れた末っ子の五女で、上の姉たちが家のことや会社のことに関すること、まぁ要するに今後の桜庭家の繁栄に関係する結婚相手のことや会社の運営に関しては皆お姉さんたちが全て片付けてくれたらしい。
 それも末っ子の桜庭さんに家に縛られないで好きなことを楽しんで欲しい、それだけのために。
 もちろん両親も末っ子の桜庭さんを本当に可愛がって、そんな環境でどちらかと言えば甘えん坊で暢気な性格になった桜庭さんが看護師になりたいと目標をはっきり口に出したときは反対どころか家族全員が涙を流して喜んでくれたらしい。
 なんというか、本人もだけど、家族や家庭環境まで完璧超人過ぎて妬みとか全然わかなかった。

 そしてもう一人、やや短めの髪、身長は私より少し高くて少し胸の大きさが残念な矢島さん。
 彼女は彼女で結構すごい家庭環境だったりする。お父さんが矢島総合病院の院長で、お母さんが副院長、それも二人とも以前テレビで名医として紹介されたこともあるらしい。しかも、それだけでなく双子のお兄さんも揃って脳外科のホープとして注目されているらしい。
 親戚も医者や看護師だけでなく、医療関係企業の従事者も多く矢島家は根っからの医療の遺伝子を持った家系だと評されているという話で……矢島さんのまとった独特の雰囲気はそういう遺伝子から来るものなのかなぁと感心した。

 そして私なんだけど……比較するのもおこがましいほど普通の家族で普通の家庭。
 お父さんはサラリーマン、お母さんは専業主婦、二人の妹は小学四年生と小学二年生、以上……と、どこにも特筆すべき情報がない。
 まぁ、変わってるところと言えば、妹たちやお父さんまで嫉妬するほどお母さんが私を可愛がってくれるところかな。実はお母さんって妹たちが産まれる前まで看護師してたのよね。今でこそ健康優良児な私だけど、幼い頃はちょっと病弱な子だったりして、お母さんの勤める病院で診てもらったり、お母さんが働いている間、空いたベッドで寝かされたりしてた。
 そんな幼心に、真っ白なナース服を着て笑顔でテキパキと患者さんに接するお母さんが恰好よく見えたこと、見えたこと……もうそのときに私の将来は決まったようなもので、小学生の参観日で私がお母さんみたいな看護師になりたいと作文を読んだら、まぁ号泣するわ、教室で呼吸できなくなりそうなほど抱きしめられたりといろいろ大変だった。

 そんな普通であれば出会ってもいなかった私たちが看護師を目指すという共通の目的で集まって、三年間クラスは別だったとはいえこうして接することができたのは幸運なことだと思う。
 できれば、もっと仲良くなりたいかななんて思うのは贅沢な願いなんだろうか……せっかくだから堂々と友達だって言える関係になりたかったな。
 まぁ、それはそれとして……呼び出されたことには私と同じように二人も心当たりがないようで首をかしげていた。

「一体なんでしょうか?」
「さぁ?私たちみんなクラスも違うし、進路のことだろうとは思うけど」
「私もまだ具体的な進路も決めてないですし、わかりませんね」

 首をかしげる二人に私も同意するしかなかった。
 ただ、進路指導の宮野美咲先生はまだ二十八歳と若いにも関わらずこの学校の母体である聖慈医科大学に乞われて教師として迎え入れられただけあって、看護師としての知識も豊富だし、技術も優秀で看護学生の中には宮野先生を尊敬している子は多い。実は私もそんな一人なんだけどね。

「先生、失礼します」
「どうぞ」

 学園祭のときもそうだったけど、自然と周囲の人をひっぱっていくタイプの矢島さんがノックをして凛々しい声をかける。すると、すぐに室内から涼やかな返事が返ってきた。
 矢島さんがドアを開けると室内からコーヒーの良い香りが漂ってくる。どうやら宮野先生が直々にコーヒーを淹れてくれていたらしい。

「お昼休みに呼び出してゴメンなさいね。三人とも座ってくれる」
「はい……あ、私が代わります」
「そう?それじゃ、お願いね」

 コーヒーをトレイに乗せて運ぼうとしている先生を見て、すぐに私が代わることを申し出た。先生がコーヒーを淹れることを趣味にしているのは知っているけど運ぶことまで任せるわけにはいかない。
 私は席に着いた先生と桜庭さんと矢島さんの目の前にコーヒーを並べていく。

「ありがとう。さ、広瀬さんも座って」
「はい」

 私が席に着くと、先生は話を始めた。

「実は、あなたたち三人にある病院を紹介しようと思って」

 やはり進路の話だったみたい。でも、なぜこの時期に私たちに話してくれたのかはわからなかった。
 特に桜庭さんと矢島さんには家の関係もあって先生から特に推薦されなくても進路の選択肢はかなり多いはず。

「病院、ですか?」

 桜庭さんも矢島さんも私と同じような疑問を抱いたらしく、先生の言葉に思わず顔を見合わせていた。それに、先生の話し方だと大学病院や進学の紹介ではなく、民間の病院への紹介になるんだろうけど。
 そう思っていると先生は予想外の事情を話してくれた。

「実は、私の住んでるマンションの大家さんと住人のみんなで出資して病院を設立することになったの」
「えっ?」

 正直、かなり驚いてしまった。普通、病院を設立するのにそんなマンションの大家さんと住人という繋がりで出資するというのはかなり珍しいというか、聞いたことがない。
 それに病院の規模にもよるとは思うけど、かなり大きな金額になると思うし……大体、なんでそんな繋がりで病院を設立するという話になったんだろう?
 疑問は次々浮かんでくるけど、とりあえず話しは聞かないと……そう思っていると矢島さんがまず口火を切って先生に質問をした。

「その病院の診療科目はなんでしょうか?」
「産婦人科、それも専門よ」
「産婦人科専門、ですか?」

 その病院の診療科目を聞いた矢島さんはもちろん、桜庭さんも私も微妙な表情を浮かべてしまった。
 産婦人科は『生命の誕生』を扱う医療科目だけあって重要で必要なものだということは理解しているし、私も女性である以上いずれお世話になることもあるだろうと思う。だけど、産婦人科を単純に仕事として考えれば精神的にも体力的にも結構大変な職場だと思う。
 今の時代、少子高齢化ということもあって産婦人科医院の経営はかなり厳しいという話だし……実際、産婦人科の病院は人手不足や経営難で減少している。

「ふふ、やっぱり微妙な顔してるわね」
「その、正直言えば……先輩方にも産婦人科は経営面でも大変だって話を聞いてますし」

 私たちの言葉に先生も苦笑を浮かべていた。先生も産婦人科がどういう印象をもたれているかは理解しているらしい。

「それじゃ、一度だけ話しを聞いてみない?」
「話し、ですか?」
「ええ、少し話しをするだけ。話しを聞いて断ってくれてもいいから」

 先生はそう言うと、真剣な表情で私たちの顔を見た。
 私は桜庭さんと矢島さんと視線を交わして頷く。まだはっきり進路を決めていたわけじゃなかったし、産婦人科という仕事にまったく魅力が無いわけじゃない。大変な仕事だとも思うけど、逆に言えばそれだけやりがいのある仕事とも言える。
 桜庭さんも矢島さんも志を持って看護師になりたいと思っていたこともあって私と同じように考えたんだと思う。

「わかりました」
「ありがとう。それじゃ、明日の放課後、またここに集まってくれる?」
「はい」
「大家さんには私からお話ししておくわね」

 それから、昼休み終了のチャイムが鳴るまで、とっておきよと言いながら出してくれたチーズケーキを食べながら先生と談笑して楽しく過ごした。
 そこで宮野先生が看護師をしながら三人の子供を産み育てた話しとか聞かせてもらったり、教師としての生活もそろそろ落ち着いてきたし、四人目が欲しいかななんて恥ずかしそうに言うのを見て、産婦人科の病院への勤務に少し興味をもったりもして。う、なんか大分気持ちが傾いてきたような。
 もう、宮野先生ったら……そういう話しのもって行き方ってズルいと思わない?

 そして、翌日。

「さ、着いたわよ」

 私たちが先生の車……実は結構な高級外車だったりするんだけど……に乗せられて先生が住んでいるマンションの地下駐車場へと到着した。

「綺麗なマンションね」
「ええ、本当に」

 一般庶民の私から見ただけでなく、お嬢様の桜庭さんや医療関係一家の矢島さんみたいに裕福な家庭の人から見ても同じような感想を抱いたらしいことにホッとする。
 駐車場に入るまでにマンションの外観を見たんだけど、五階建ての白い外壁はとても綺麗だったし、地下駐車場も綺麗に清掃されてて管理が行き届いてるみたい。

「さ、こっちよ」

 車を降りると、先生が自動ロックのドアを開けてくれて階段で一階へと上がる。一階のエントランスで大家さんが待っていてくれるらしい。
 そして一階に到着すると、私たちを迎えるように一人の男性が立っていた。

「わざわざすみません、大家さん」
「いえいえ、優秀な生徒さんをご紹介してもらえるですから」

 先生との会話を聞けば、笑みを浮かべて迎えてくれた中年の男性が大家さんらしい。大家さんは制服を着た私たちを見て丁寧に頭を下げてくれた。

「今日はわざわざありがとうございます」
「い、いえ、そんなことありません」

 遥かに年下の私たちに対する礼儀正しさに驚きながら、私たちも慌てて頭を下げた。予想以上の丁寧な応対と言葉使い、先生がマンションに到着するまでに教えてくれたままの人柄の大家さんの様子に安堵した。

「それでは管理人室にどうぞ」
「はい」

 私たち三人は大家さんに付いていく宮野先生に続いてエントランスからマンションの中へと一歩進んで……めまいにも似た違和感を感じた。

「あら?」
「なに?」
「え?」

 桜庭さん、矢島さん、私はほぼ同時になんとも言えない正体不明の違和感に声をあげ、足を止めてしまう。

「三人とも、どうかしたの?」
「あ、いえ……」

 本当に一瞬の違和感で、今は何も感じられない。だけど、宮野先生も大家さんも特別何か変な感じはなかったようで、私たちの方を見て不思議そうにしていた。
 気のせいかな……同じように声をあげた桜庭さんと矢島さんも私と顔を見合わせる。

「ああ、初めてここを訪問される方はそういう反応される方多いですよ」

 見ると大家さんが苦笑していた。隣で宮野先生も同じように苦笑を浮かべている。

「私もそうだったの。でも今は何も感じなくなったけどね」

 宮野先生が言うように今はもう何も感じないし、なんだか気分が良くなったような気がする。
 うん、あんまり心配することじゃないかも。確かに今はなんともないし……ううん、逆になんだかすごく気分がいいかも。
 桜庭さんと矢島さんに顔を向けると、二人も私と同じみたいで……少し頬も上気してて可愛い。

 管理人室に向かう間、先生と大家さんが話している後ろで私たちも話していた。

「ね、やっぱり宮野先生って」
「きっとそうね。先生の赤ちゃんってきっと大家さんの」
「うん、私もそう思う。いいなぁ、大家さんの赤ちゃん、三人も産んだんだ」

 前から先生のことを尊敬してたけど、目の前の先生と大家さんの仲睦まじい様子……大きなおっぱいを擦り付けるように腕に抱きついて、大家さんの手がむっちりとしたお尻を隠しているタイトスカートの上から揉んでいるのを見ながら私たちは確信していた。
 先生の産んだお子さんは全て大家さんによって孕まされ産まれた子なんだと。

「でも、もしかしたら私たちも先生みたいに?」
「どうかしら……でも、その可能性は高いかも」
「うん、私もそう思う。大家さんの赤ちゃんかぁ……私も産みたいな」

 私が実感を込めて言うと、桜庭さんと矢島さんもうんうんと頷いていた。

「桜庭さんは何人欲しい?」
「うーん、そうね……最低九人かしら」
「矢島さんは?」
「私は、七人かな」
「広瀬さんは?」
「ふふ、夢は大きく……十五人!」
「ふふっ、凄いわね」

 あとは危険日とか生理周期の話もして、あとみんな処女であることも話した。スリーサイズの話は、桜庭さんのバストサイズを聞いた矢島さんが本気で落ち込みそうになりかけたので中断した。
 お互いがんばろう。赤ちゃんを妊娠したら私たちの胸も大きくなるよ!きっと、多分、ね?

 そんな話をしていると管理人室へと到着した。
 大家さんがお茶を煎れてくれる間、さすがに少し緊張してきた。広い管理人室にはベッドが置いてあって、ここで宮野先生も三人の赤ちゃんを孕んだんだと思うとますます緊張してくる。でも、ここで私たちも大家さんの赤ちゃんを孕ませてもらえると思うと、なんだか幸福感で心が浮き上がってくるようにも感じられた。
 そんな複雑な感情をもてあましていると、大家さんがお茶を煎れてきてくれた。本当は私たちが煎れようとしたんだけど、お客様にそんなことさせられないからと言ってくれて……大家さん、やっぱりいい人だなぁ。

「ところで皆さんは処女ですか?」

 いきなり大家さんにそんなことを聞かれた。あー、確かに大切なことだもん、きっと聞かれると思ってた。
 だけど、私はもちろん問題なし。もう処女中の処女、男の子に告白されたこともないし、告白したこともない。キスどころか手を繋いだのはフォークダンスくらい。だから躊躇なく返事を返した。

「はい」

 当然のごとく、桜庭さんも矢島さんも胸を張って堂々と「はい」と返事を返した。
 だけど、大家さんの反応は私たちの予想とは違って、私たちの正真正銘の処女宣言に困ったような表情を浮かべていた。え、処女だといけなかったの?
 桜庭さんも矢島さんの私と同じように困惑してるみたい……うっ、こんなことならさっさと処女を捨てておくべきだったかなぁ。
 私たちの困惑に気付いたのか、宮野先生が大家さんに変わって教えてくれた。

「処女であることは悪いことじゃないのよ。ただ、採用試験がね……」
「採用試験?」

 宮野先生も大家さんと同じように困ったような表情だったけど、理由を教えてくれた。

「制限時間三十分で大家さんに出来る限り膣内射精してもらって、妊娠するかどうかで採用が決まるの」
「ええっ!」

 私たち三人が同時に驚いて声を上げた。採用試験で大家さんの赤ちゃんを妊娠しないといけないなんて……。

「だから処女だと痛がったりして中々大家さんに気持ち良くなって貰えないでしょう?」
「……」
「それだと膣内射精の回数が減って、採用に不利になっちゃうから……」

 黙り込んでしまった私たちに先生は申し訳なさそうに説明してくれた。
 まさか処女であることが看護師の採用に不利になるなんて……今の私たちは産婦人科の看護師になりたいという思いがすごく強くなっている。
 それも、他の産婦人科じゃダメ。この産婦人科の看護師になりたい、その上、大家さんの赤ちゃんを産むことができるなんて、こんな最高の条件で勤務できる病院なんて絶対にない。
 このチャンスを逃すわけにはいかない……でも、大家さんという最高の男性の存在を知った以上、処女を捨てるだけとはいえ、大家さん以外の男性とセックスなんてしたくはないし。
 必死に考えていると、桜庭さんがおずおずと大家さんに話しかけていた。

「あ、あの、大家さんに今から処女を捧げたいと思うのですが」

 その声に私と矢島さんはハッとして顔を上げた。すごく良いアイデアだと思う、本当は話を聞くだけのつもりだったけど、今は大家さんが設立する産婦人科に絶対に採用されたい。
 だから、私たちの採用されたいという意思と熱意を示すためにもこの場で処女を捧げるのが言葉で熱意を伝えるよりもわかってもらえると思う。
 私たちはいいアイデアだと思ったんだけど、その提案に宮野先生が首を横に振った。

「良いアイデアなんだけど、もし今日妊娠したら採用試験を受けられなくなるわ
「あ……」
「採用試験のために、大家さんに避妊具をしてもらうわけにもいかないし、膣外射精をお願いするなんて」

 そっか、そうよね……大家さんの精液は女性を孕ませるために膣内に射精しないと。大家さんが進んでするのなら別の話だけど、私たちの都合で避妊具を着けてもらうとか膣外に射精するなんて最低のことをお願いするわけにはいかない。
 予想外のことで私たちの将来に壁が立ちはだかって……あれ?
 私たちと一緒に悩んでいた宮野先生を見たとき、ふと最高のアイデアを思い付いた。もしかすると一石二鳥というか……うん、これならきっと。

「あの、先生。こういう方法は……」

 それまで私たちと一緒に困ったような顔をしていた宮野先生だったけど、私が耳元で説明するとパァッと笑顔を浮かべた。

「あの、大家さん。彼女たちの処女をこれから奪ってあげてください」
「ええ、それは構いませんが……」

 怪訝そうな大家さんに先生は笑顔で応えた。

「射精だけ、私の膣内にしていただければ問題はないと思います」
「えっ?」

 驚く大家さんと桜庭さんと矢島さんに宮野先生が話しを続ける。

「採用試験の日まで皆さんが妊娠するわけにもいきませんが、私は妊娠しても問題ありませんしね」

 先生は下腹部を撫でながらどこか嬉しそうにしている。あれ、もしかして……。

「先生、もしかして、危険日ですか?」
「あら、バレちゃった?」

 小さく舌を出す先生はどこか可愛く感じられたけど……桜庭さんも矢島さんも、それに私も先生にちょっとだけ冷たい視線を向ける。

「えー、先生ったらズルい」
「私も危険日だから、すぐにでも妊娠したいのに」
「ほんとズルいですわ。先生ったら私たちを孕ませたかもしれない精液一人占めして孕むなんて」

 私たちは思わず抗議の声をあげるけど、先生は少し悪戯っぽく笑うと話を続けた。

「でもこれが一番いい方法でしょ?あなたたちは大家さんに処女を捧げる、私は大家さんの赤ちゃんを授かる、大家さんは気持ちよく膣内射精できる……ほら、みんな幸せでしょ?」
「うっ、それはそうですけど……」

 理解はできるけど、納得はできない……でも、それしか方法はないし。
 桜庭さんと矢島さんに視線を向けると、仕方ないという表情を浮かべていた。
 それに、採用試験になれば堂々と大家さんの赤ちゃんを妊娠できるんだし、採用試験に合わせてしっかり体調を整えて、絶対に妊娠できると言い切れるくらいにしないと。
 目の前で大家さんの赤ちゃんを妊娠する様子を見せられるのはちょっと嫉妬しちゃうけど、先生もそろそろ四人目が欲しいと言ってたし、私たちに大家さんを紹介してくれたお礼だと思うことにしよう。

「なんだか先生に利用された気もしないではないですけど……わかりました」
「そうですわね。私たちも本番は採用試験ですし……ここは予行演習だと思いましょう」
「ま、先生が妊娠する様子を見せてもらって、採用試験の参考にさせてもらうかな」

 私たちは立ちあがると躊躇なく制服を来たままスカートをめくりあげてショーツだけを脱いで、管理人室に備え付けてあるキングサイズのベッドへと向かった。
 多分、ここで採用試験が行われるんだろうなと思うと、確かに良い予行演習になると思う。
 そして、最後に全裸になった宮野先生が私たちサインペンを渡すとベッドに乗ると四つん這いになった。

「大家さんが膣内射精しやすいようにイヤラシくて興奮するような言葉を書いてくれる?」

 私たちはショーツだけを脱いだ制服姿のままベッドに乗ると、先生のお尻や背中、さらにお腹にも思う限りの落書きを書いていった。
 とはいえ、あまりいい言葉を思いつけなくて先生や大家さんに聞きながらだけど。

 先生の身体中に『精液専用便所』とか『排卵中、種付けして』とか『危険日子宮』とか『淫乱女教師、孕ませて』とか……ものすごい書込みになっててさすがに先生も苦笑してたけど……まぁ、今日は大家さんの赤ちゃんを妊娠できるんだし、お祝いの言葉だと思って納得してもらわないとね。
 私たちは先生と一緒に四つん這いでベッドに乗ると、スカートをめくりあげて誘うようにお尻を振った。

 大家さんの視線が私たちの下半身に集中するのを感じて、矢島さんが代表するように声をあげた。

「大家さん、私たちの処女を奪って、代わりに先生を孕ませてください」

 大家さんは矢島さんの言葉に笑みを浮かべて頷いた。


≪つづく≫



[27864] 産婦人科編・第2話 受験申請
Name: リンカーン中田氏◆411c1904 ID:04ad299b
Date: 2014/04/14 09:09
 大きなベッドの上で私たち三人と先生は四つん這いになって並んでいた。

 左から桜庭さん、私、矢島さん、先生の順番で横一列に並んで、その背後では大家さんが私たちの『処女まんこ』と先生の『中古まんこ』をじっくりと観察記録でも残すように、というか観察記録そのものを残すといった感じで、おまんこの色や形、陰毛の状態とかを実況しながらビデオカメラで撮影している。
 ううっ、私ってちょっと陰毛が濃い上に整えていなかったからかなり恥ずかしい……だって、先生は陰毛をハート形に整えてたし、桜庭さんは元々薄いらしいし、矢島さんなんてキレイに剃ってて、私だけが自然のまま。要するに私だけぼーぼーの密林状態、ううっ、こんなことになるんだったら矢島さんみたいにキレイに剃っておけばよかった。

 まぁ、そんな凹む状況に追い込まれた私だけど、処女喪失の記録を残す事には抵抗は無かった。処女喪失の機会なんて一生に一度しか無いんだし、もちろん全然恥ずかしくないわけじゃないけど、その恥ずかしさも含めて処女だった頃の私をいつかこの映像を見ながら懐かしく思える日が来ると思うしね。
 例えば、娘が産まれて、娘が成長したときに一緒にこの映像を見るのもいいかもしれない。娘が大家さんに処女を捧げるときの参考になると思うし、娘も私が大家さんに処女を捧げたんだと知ったらどんなに喜んでくれるか……想像しただけで楽しみになってくる。
 それに、もしも私たちの娘も私たちみたいに一緒に処女喪失したいなんて言い出したら母親としてはこれ以上嬉しいことはないわね。
 ふふっ、まだ妊娠どころか処女喪失もしていないのにこんなこと考えるなんて、私って結構妄想たくましいかも。

「うん、三人ともさすが処女だけあってキレイなおまんこですね」

 大家さんが私たちのおまんこを指で拡げながらじっくり観察した後に褒めてくれたのはすごく嬉しかった。だって『広瀬さんだけ陰毛も濃くて手入れもしてなくて、ちょっと……』なんて言われたら絶対落ち込むもの。

 あと大家さんは私たちの処女まんこを撮影しながらじっくりと観察しているんだと思うとさすがに興奮しちゃって……ちょっと、ううん、かなり濡れちゃってるかも。
 大家さんが気づかない訳ないだろうし……処女なのに撮影されながら弄られただけで簡単におまんこを濡らすような淫乱な子だと思われなければいいんだけど、大丈夫かな。

「あら、私の使い古しのおまんこはキレイじゃないんですか?」

 少し不安に思っていると、先生が少し笑みを含んだ冗談交じりの口調で大家さんに問いかけた。
 本気で気にしてるわけじゃなくて、大家さんの興味が私たちばかりに向いてたから言葉で気を引いてみたって感じかな。
 さすが先生、経験豊富なだけにさりげなく大家さんに誘いをかける会話ができるなんて。こういうところはしっかり見習わなくちゃ。

「そんなことはありませんよ。まだ三人しか産んでないんじゃ新品同様じゃないですか」
「ふふっ、まだ三人って一体何人産ませるつもりなんですか?」
「おや、初めて孕ませたときに『十人は産みますから』って約束してくれたじゃないですか?」
「まだ婚約者だった彼の前で約束しましたね……覚えていてくれたんですね」
「もちろんですよ。美咲のような孕ませ甲斐のある女、三人孕ませたくらいで満足するわけないじゃないですか」
「ふふっ、大家さんったらそういう嬉しい事をさりげなく言うなんて、女心をよくわかってるんだから」

 ちょっと甘い雰囲気の会話を続ける二人を見て、私もいつかこんな風に余裕を感じさせるような会話をしながら大家さんの赤ちゃんを孕むことができたらいいななんて思った。
 『三人孕ませたくらいで満足しない』なんて、結婚式の誓いの愛の誓いの言葉なんか比較にならないほど嬉しい言葉だと思う。もし私に恋人がいて一日中『愛してる』って甘い愛の言葉をかけてもらえるくらいだったら、大家さんに一回だけ膣内射精されながら『孕めっ!』って言われた方が嬉しいと思うもの。
 まぁ、二十歳を過ぎて処女だった私にはまだまだハードルの高い目標かもしれないけど。

「すぐに美咲の私専用の子宮に四人目を種付けしてあげますよ」
「お願いします。夫も『もっと大家さんの赤ちゃんを産んでくれよ』なんて日頃言ってますし、喜びますわ」

 大家さんは先生と会話をしながら私たちの処女喪失前の身体を撮影し終わったカメラをベッドサイドのテーブルに置いた。そして、そのままレンズを私たちへと向けると再び録画ボタンを押す。
 私たちに向けられたビデオカメラに赤いランプが点灯し、録画が再開されたことを教えてくれる。ベッドに向けられた小さな液晶画面には私たちと先生、大家さんの姿がしっかりと捉えられていて、これから私たちの処女喪失シーンがノーカットで撮影されるんだと思うとなんだか嬉しくなってくる。
 それに、このカメラ以外にもベッドの周囲には複数台のカメラが設置してあるし、元々この部屋に固定で設置してあるカメラも含めると結構な台数で撮影されることになるので撮り逃しの心配もない。

「やぁ、んっ」

 私が室内に設置されたカメラを確認していると、隣の桜庭さんが唐突に甘い喘ぎ声をあげた。
 視線を向けると桜庭さんが小さく身体を震わせていて、大家さんが桜庭さんのお尻を両手で掴んで覗き込むようにして顔を近づけているのが見えた。
 あれ絶対、至近距離でお尻の穴……あ、先生の身体に落書きしてるときに『お尻の穴』って言うよりは『ケツ穴』ってワザと下品に言った方がイヤらしいし大家さんも興奮するよって教えてもらったっけ……さて、仕切り直し。
 大家さんが桜庭さんの『ケツ穴』に吐息が当たるような至近距離でじっくり観察してるみたい。あ、ほんとだ、上品に言うよりも下品に言う方がイヤらしいかも。

「あっ、ああっ、だめぇ」

 指や舌で弄られてるわけじゃなさそうだけど、あれだけ至近距離だとケツ穴に直接吐息の感触を感じさせられて、恥ずかしいのとくすぐったいのとで気持ち良くなっちゃってるのかな?
 声のトーンからは桜庭さんが嫌がってる感じは全然無くて、良家のお嬢様のイメージ通りの可愛い喘ぎ声をあげて、すごく気持ち良く感じているように聞こえる。
 本当はどうなのかわからないけど、もし本当にケツ穴の匂いを嗅がれてるかと思うと……うわぁ、考えたらすごく恥ずかしくて泣きそうになっちゃうかも。
 でも桜庭さんは私の感覚とはちょっと違うようで、恥ずかしいのを通り越して興奮しちゃってるみたい。

 でも、大家さんが桜庭さん一人を相手してるということは、桜庭さん以外の私たち残りの三人はすることがないというか、病院の待合室で順番を待ってる患者さんみたいな気分になっちゃって、要するに暇だった。
 特に意図があったわけじゃないんだけど、なんとなく反対側の矢島さんに顔を向けてみた。何の予告もなく、いきなりクルッて感じで矢島さんに向かって振り向いたものだから、目の前の至近距離に矢島さんの顔が……お互いびっくりして固まってしまった。
 結果、しばらく見つめあうことになって……最終的には顔を見合わせて苦笑していた。

「三人もいると結構暇だね」
「ええ、そうね」
「でも、暇とは言ってもどうすればいいかわからないし」
「まぁ、そういうことはこれから先生が教えてくれるんじゃない?」

 私がそう言うと揃って先生へと視線を向けた。
 すると先生は私たちの会話を聞いていなかったのか、いかにも懐かしそうな表情で部屋の様子を眺めていた。

「先生?」

 私の問いかけにやっと私たちが見ていることに気付いたのか、先生にしては珍しく恥ずかしそう微笑むと教えてくれた。

「実は私が最初に妊娠したのってこの部屋なの。まだ結婚する前の話よ」
「そうなんですか?」

 先生はこのマンションに住んでいるから、この部屋で娘さん三人とも種付けして孕まされたんだと思ってたんだけど、どうやら違ったらしい。

「ええ、二人目からは私たち夫婦の部屋で孕ませてもらってたから」
「ああ、なるほど」

 先生は目を細めて懐かしそうに部屋を眺めつつ、懐かしい記憶を思い出すようにしながら話してくれた。

「きっかけはね、私の高校時代からの親友がこのマンションに住んでたことなの」
「先生の親友ですか?」
「そう、すごく美人で成績も良くて、もし私が男だったら告白してたかもってくらいの憧れの存在だったのよ」

 先生の高校時代からの親友かぁ、きっと自慢の親友なんだろうな、先生の口調がすごく優しいし。
 私にとっての桜庭さんや矢島さんみたいな感じだったらいいな。もしそうなら、私もいつか先生みたいに『親友と三人一緒に孕ませてもらった』なんて思い出を語れるようになれるかもしれないし。

「それでね、彼女の新婚生活を参考にって思って当時婚約者だった彼、今の夫と一緒に遊びに行ったの」
「そのときに大家さんを紹介してもらったんですか?」
「先生、運が良かったんですね」
「そうね。結婚式前だったし、大家さんに出会えて本当に幸運だったわ」

 先生は当時の事を思い出しながら嬉しそうに笑みを浮かべていた。

「当然、大家さんを紹介してもらって思ったわ。大家さんの赤ちゃんを産みたいって」
「ふふっ、先生も私たちと一緒ですね」
「そうね。それに私の親友も初めて大家さんに会ったとそう思ったって言ってたわ」

 その気持ちはすごくわかる。私たちだってまだ結婚相手どころか彼氏もいないのに、大家さんの赤ちゃんを今すぐにでも、何人だって産みたいって思っうくらいだもの。
 交際中の相手がいたり、既に結婚をしている、あるいは結婚の予定があればどれだけ妊娠しても世間的に問題はないし、女に生まれた以上、大家さんの赤ちゃんを産みたいって思うのは当然の事だと思うもの。
 私だって結婚する予定の相手がいるんだったら今すぐに大家さんに膣内射精してもらって孕みたいって思ったし。

「でも、あなたたちはそういう相手はいないんでしょ?」
「はい」
「それなら今後のことも考えて、採用試験までに少なくとも彼氏は見つけないと」
「ええ、妊娠よりもそっちの方が大変かもしれませんね」

 私たちが苦笑を浮かべると先生も『こればかりは相手の必要なことだから仕方ないわね』と苦笑を浮かべた。まずは看護師になるという夢も叶えるためにも採用試験ではまず確実に妊娠しないいけないし、産むためには結婚か結婚を全体にした相手を用意しないといけないし……ほんと、忙しくなりそう。
 できれば子育てに協力的な相手にしたいし、養育費も多くなりそうだからしっかり考えないと。

「あんっ」

 私が気合を入れなおしていると、不意に先生が甘い声をあげた。いつの間にか大家さんが桜庭さんから先生の背後に移動して、おまんこを弄ってるみたい。
 私たちと違って経験豊富な先生のおまんこは既にべちょべちょに濡れてたみたいで、桜庭さんのときは優しく弄っていたんだけど、先生にはいきなり指を三本一緒に挿れて、激しく動かしてかき回しているみたい。
 さすが三回も出産を経験したおまんこだけあって柔らかくこなれているみたい。すぐにぐちょぐちょと湿った激しい音を立てながら愛液を溢れ出させていた。

「んっ、ダメぇ、今日は、あっ、こっ、この子たちなんですからぁ」

 言葉では遠慮しているように聞こえるけど、先生も大家さんの赤ちゃんを三人産んだ経験者だけあって本音では壊れるくらい激しく犯して欲しいんだと思う。
 だって、すごく口調が甘くて誘ってるようにしか聞こえないし、『もっと激しく』って感じで誘うようにお尻も振ってるし……さすが経験豊富なだけにこういう表向きは拒否したフリをしながら本音では誘うみたいな駆け引きって上手いなって思う。
 経験不足の私たちだけど先生を見習って採用試験では大家さんを興奮させるような言葉や駆け引きをしっかり実践できるよう覚えておかないと。
 それに採用試験が終わっても何人も大家さんの子供を産みたいし、大家さんに何人でも孕ませてもらえるよう、今の先生に負けないようにがんばろう。
 そう、試験のための勉強じゃなく、私自身が大家さんにとって孕ませ甲斐のある牝奴隷になるための勉強をしなきゃね。

「ひゃっ!」

 今度は矢島さんが予想外の可愛い悲鳴を上げた。先生はどうしたんだろうって見ると、大家さんの激しい愛撫にいつの間にかイッてしまったのか、上半身をベッドにぐったりと倒れ込ませて、お尻だけを高く上げた先生は虚ろな目ではぁはぁと荒い呼吸を繰り返していた。
 よほど激しく攻められたのか、愛液が白く泡立っていてまるですでに精液が注ぎ込まれているように見えた。
 一方、大家さんはさっき桜庭さんにしてたみたいに両手で矢島さんのお尻の肉を掴んで左右に拡げたり、すごく顔を近づけて……あ、桜庭さんの時と違ってワザとフンフンって鼻を鳴らして匂いを嗅いでるのが矢島さんにわかるようにしてる。

「やぁ、いやぁ、そ、そんなところの匂い、嗅がないでぇ」

 大家さんが大きく鼻を鳴らしている音に気づいた矢島さんは羞恥のあまり半泣きの声、というか切ない悲鳴をあげた。
 さっきの悲鳴で思ったけど……矢島さんって高い身長とか凛々しい見た目とか、高校時代は同性の下級生に何度も告白されたという噂のある印象とは反対の印象ばかりが際立ってて、同性の私から見てもなんだかドキドキしてしまう。

「やっ、恥ずかしいっ、いやぁ、許してぇ」

 凛々しい感じの矢島さんが、可愛く舌足らずな悲鳴を上げて羞恥に全身を薄い赤で染めてモジモジと悶えながら震えている。これっていわゆる『ギャップ萌え』ってものなのかしら。

「やっ、やだっ、だめっ、そんなとこ、舐めないでぇっ」

 あー、いけない……矢島さんの反応がどんどん可愛くなってきた。私は普通に男性に興味のあるノーマルのはずで、同性同士には興味は無かったはずなんだけど、かなり興奮してきたみたい。
 というか、なんだか矢島さんをメチャメチャに苛めたい気分になってきた。本気で矢島さんとそういう関係になりたいわけじゃないけど、そういうプレイだと割り切って矢島さん相手にするんだったら、それはそれでありかな、なんて思ってもみたりして。
 ここは私が攻めで矢島さんが受けで、ううん、いっその事、私と桜庭さんの二人で攻めで、矢島さん総受けでもいいかな?
 もし私たち三人で大家さんの前で絡んだりしたら、大家さんは興味もってくれるかな?

「ひゃぁっ!」

 そんなバカなことを考えていると、不意に私のおまんこをぬるっとした生暖かい感触が感じられた……もしかして、と思うと予想通り私の背後に大家さんがいて、ええっ、いきなり舌で舐められちゃったのぉ?
 舌で舐められたとわかってゾクッと身体を駆け抜けるものがあったけど、なんだろう……初めての体験に驚きはしたけれど、恥ずかしいとかはあまり感じなくてなんだか妙に興奮してる。
 処女なのにおまんこ舐められて興奮するなんて、私ちょっと変態というか……やっぱり淫乱?

「あっ、はぅっ、あんっ」

 つい凹みかけたけど、大家さんが私のお尻に顔を近づけて観察してるのを思い出した。私のお尻もさっきの矢島さんみたいに鷲掴みにされて左右に大きく拡げられて……やだ、こんな体勢でそんなに広げられたら、ケツ穴まで拡がっちゃう。
 それに、大家さんの舌が私のおまんこをずっと舐め続けてて、もうそれだけで腰から力が抜けて崩れ落ちそうになっちゃう。ザラザラした舌の感触がすごく気持ちいい……嬉しくて、気持ち良くて、処女なのに、イヤラしく誘うようにお尻を振っちゃた。うわぁ、私って本当に淫乱だ。

「ああっ!」

 それにさっきからわざとぺちゃぺちゃと音を立てながら舌先が何度もおまんこの入り口から滑りこんできて、すごく気持ち良くて腰がもっとシテとばかりにガクガクと勝手に動いちゃう。

「ん、そこ、そこはっ、だめぇ、いやっ、だめじゃないっ、もっとぉ、もっとシテぇっ」

 大家さんはおまんこを舐めながら、大きく拡げるような動きでお尻を鷲掴みにして揉んで……優しい印象の大家さんに荒々しくされるとますます興奮してしちゃう。

「あっ、イクッ、イッちゃうっ!」

 だけどそんな時間もほんのわずか、すっかり敏感になっていた私は初めて与えられた快感に全身を小さく震わせてイッてしまった。
 なんとか四つん這いの姿勢を保とうとしたんだけど、やっぱり初めての快感にそのままうつ伏せに倒れ込んでしまった。

(気持ち、いい……)

 処女なのにこんなに感じちゃうなんて、絶対に淫乱だって思われてる……なんて不安も少しはあったけど、イッて終わりじゃなかった。

「あっ……そこは、まだダメぇ」

 イッたばかりでまだ身体に力が入らず全身をぐったりと弛緩させていると、大家さんの指先がおまんこじゃなくてケツ穴の入り口を弄ってきた。指先がほんの少し入ってきたり、ケツ穴を撫でる様に指の腹で押してみたり……力が抜けて抵抗できない私は悶えるように身体を揺らすことしかできないでいた。

「広瀬さんって、私たちの中で一番敏感?」
「おまんこもケツ穴も両方感じるなんて……」

 すっかり回復した桜庭さんと矢島さんが、ぐったりとしたままケツ穴を弄られビクビクと身体を震わせる私を面白がるように見ながら左右から背中やお尻を撫でていた。

「だめぇ、ふっ、二人でなんて、んんっ、んーっ、せっ、先生?」
「んっ、ほんと、広瀬さん可愛いわね」

 イッたばかりで身体中が敏感になっているのに、大家さんと三人がかりで弄られてなんとか逃げようと身体を起こそうとして顔をあげる。すると目の前に満面の笑みを浮かべた先生の顔があって、そのままガシッとばかりに顔を固定されてキスされた。
 すぐにキスは終わったけど、私を一言『可愛い』と褒めると、再びキスをされた。それも、今度は舌が入ってきた。

「んーっ、むーっ!」

 いきなり舌を絡めてくる情熱的なキス……驚いたのは一瞬で、あっという間に気持ちよくなってなすがままで応えてしまう。。

「あっ、先生ズルい」
「じゃ、次は私ね」
「んんっ、えっ、ちょ、ちょっと待って、んーっ」

 その様子を見た桜庭さんと矢島さんが順番にキスをしてきて……何、この状況?
 なんてちょっと混乱している間、私たちの様子を見ていた大家さんが何気ないことのように一言つぶやいた。
 だけど、その言葉は私の耳に響いただけでなく、心臓の鼓動のように重い衝撃となって子宮を貫いていた。

「最初は広瀬さんからにしようか」

 『最初』……それは、桜庭さんでもなく、矢島さんでもなく、ここにいる処女の中では一番『普通』な私が大家さんに一番最初に処女喪失を経験できるということ。

「それじゃ、美咲は広瀬さんの下に入って」
「はい」

 大家さんの言葉にうつ伏せになっていた私の身体の下に先生が潜り込むように入って来る。そのままの体勢で、ひざを立て仰向けになった先生に抱きしめられる。

「最初は痛いだろうけど、すぐに良くなるから。大家さんにまかせなさい」
「はっ、はいっ」

 密着した先生の身体から、すごく気持ちが落ち着くいい匂いがする。先生は私の両足の間に挟まれるようにしていた両足をゆっくりと開く。ひざを立てた足を大きく開いた先生と、先生の足によって同じくらい大きく足を開かれた私……大家さんは私の濡れ具合を確かめると背後にひざ立ちになって、私の腰を両手で掴んで引き寄せる。

「はうっ!」

 舌じゃない、別の熱を持った感触が私の処女まんこの入り口をなぞるように擦ってくる。
 勃起して大きく硬くなった大家さんのおちんちん……ぬるぬるとした液体にまみれたおちんちんの先っぽが、私のまだ誰にも侵入を許していない処女まんこをこじ開けようとしていた。
 じわじわと引き裂かれるような痛みに襲われるけど、それ以上に大家さんに処女を奪ってもらえる事が嬉しい。だって、これから私のおまんこは大家さんのおちんちんの形を覚えて、大家さん専用の種付けまんこに変えられてしまうのだから……。
 どのくらい挿入されたら大家さんのおちんちんを全部飲み込めるんだろう……下腹部に感じる存在感にますます大家さんの凄さを実感してしまう。
 途中、大家さんが腰を引き寄せる動きを止めた。そして『あれ?』と思う暇もなく、そのまま、何の予告も無く。もちろん躊躇も容赦もなく一気に力強く腰を引き寄せられた。

「ひぎっ」

 瞬間、思わず抑えることもできずに引きつったような悲鳴をあげてしまう。胎内からまるでゴムを引き千切るようばブチッという音が聞こえた気がして、でもすぐに大家さんのおちんちんが私の子宮を押しつぶしていく。
 遠慮なく子宮を貫くような激しい動き、壊されるという恐怖と共に大家さんのおちんちんを受け入れた喜びにも満たされていく。

「こっ、壊れひゃうっ」

 大家さんは突き上げる度に子宮口にぴったりとおちんちんの先っぽを密着させて、背後から体重をかけて私と先生を押しつぶしていく。ただ、上に乗って体重をかけるのではなく、先生は私の身体を動かないように固定して、大家さんは一番下にいる先生が苦しくないようにしつつ、上から下にではなく、固定された私の身体を足から頭の方向に体重をかけている。

「あっ、んっ、つ、潰れちゃうっ、子宮が、潰れちゃうっ」

 パンッ、パンッと一回ずつ重く強い勢いで大家さんの腰は私のお尻に叩きつけられる。今回は処女を奪ってもらうだけなのに、大家さんは本気で種付けをするためのセックスをするかのように犯してくれる。
 ぐちゅっって感じで、まるで子宮を逃さないみたいな感じで……もし、採用試験でこんな風に犯してくれるのなら、絶対に孕んじゃう、妊娠しちゃう。

「ああっ、欲しいのっ、精液欲しいっ」

 危険日じゃないから確実に排卵されてるわけじゃないけど、牝としての本能が精液を、優れたオスの子を孕みたいとと強く求めていた。
 初潮は小学校四年生の十歳のときだったから、今までの人生の半分以上の間、受精することもなく無駄に卵子を排卵し続けてきた。身体は既に妊娠できる準備を整えていたというのに、妊娠以前の段階、十年以上も大して意味の無い処女を守り続けてしまうという失敗をしてしまった。
 その後悔が処女喪失したばかりだというのに、早く妊娠したいと精液を求めさせてしまうのかもしれない。

「膣内に、膣内に欲しいっ、孕みたいっ、赤ちゃん欲しいっ」

 つい叫んでしまったけど、心の片隅では冷静な私もいて、今はまだ妊娠しちゃダメ、と本能に流されそうな私を落ち着かせようとしてくれている。
 そう、あくまで今日の目的は採用試験の本番に向けて障害となる処女を捨てること、そして処女を大家さんにささげることで採用試験に本気で挑む覚悟を示すこと。

 妊娠したいのに妊娠してはいけない。

 大家さんという最高の、女であれば絶対に孕ませてほしくなってしまう男性を前にしてのこの状況は経験のなかった私には耐えきれないほどかなり辛い状況だった。
 本能の欲求と理性が拮抗して、その複雑に揺れる感情から涙がこぼれてしまう。

「いやぁ、欲しい、欲しいの、精液、大家さんの精液、欲しいのぉ」
「広瀬さん」
「え?……んんっ」

 急に名前を呼ばれて、一瞬だけ我に返ったら下からぐっと引き寄せられ、先生に唇を塞がれた。

「ん、ふ、んっ」

 先生は私の首に両腕を廻すようにして、さらに後頭部に両手を添えるように固定して抱きしめられているので抜け出すことはできなかった。それに、大家さんのおちんちんがおまんこに奥まで挿入されてたから下半身も上半身も固定されていることになるので身体を離そうにも離れることはできなかったんだけど。
 そんな状況だったので、長く続く先生のキスを結局受け入れるしかなくて……でも、さすがに経験豊富なのか、初めて経験した女同士のキスなのにだんだん気持ちよくなって、いつの間にか先生の舌の動きに素直に応えていた。

「んぁ、ふっ」

 ぺちゃぺちゃという舌を絡め唾液を交換する音と、パンッパンッという大家さんがゆっくりと力強く腰を振って私のお尻に叩きつける音が響く。
 だんだんと気持ちが落ち着いてくるのがわかる。妊娠したいという焦りにも似た感情も、先生とのキスが終わる頃にはすっかり落ち着いていた。
 大家さんも気を使ってくれたのか、おちんちんを子宮口にぴったりくっつけるとそのまま動かさずに待ってくれていた。

「落ち着いた?」
「はい、すみません……大家さんに処女を奪ってもらえてちょっと舞い上がってました」

 あやうく『これだから処女は始末が悪い』と言われるような、後先を考えずに膣内射精を求めてしまった自分に反省するしかなかった。

「先生」
「何かしら?」
「私、採用試験で大家さんの赤ちゃんを絶対に孕みます」

 先生が私の宣言に嬉しそうに微笑む。

「ええ、楽しみにしてるわ」

 今度は私が先生に抱きついて身体を動かないように固定し、思いきり力強く先生に唇を重ねる。一瞬驚いたようにビクッと身体を震わせた先生だったけど、そのタイミングに合わせて大家さんの腰の動きが再開されたこともあってすぐに、大家さんの腰の動きに身を任せた。
 部屋には私と先生の舌の絡むキスの音と、大家さんの腰と私と先生の腰がぶつかる音だけが響く。

「ふむっ、んっ、んふっ」

 時間が経つにつれ、大家さんの呼吸音と腰の動きがだんだんと激しくなっていく。もちろん私と先生の呼吸もだんだん荒くなっていく。

「んっ、せ、せんせっ、もうっ、すぐっ」
「見てっ、しっかり、見る、のよっ」

 限界まで激しく動いていた大家さんの腰が一度大きく引かれた。そのままズボッという音が聞こえそうな勢いで、私の新品だった中古まんこから射精寸前のおちんちんが抜かれ、そのままの勢いで先生の危険日の中古まんこに奥まで突き入れられる。

「ああっ、来るっ、精液がっ、卵子を犯しに来るのぉっ」
「くっ、ううっ」

 大家さんの身体がぐっと私と先生に押し付けられ留まる。次の瞬間、大家さんの身体がビクッと震えた……経験のない私でもそれが何の震えなのか本能で理解していた。

 膣内射精……牝を孕ませるための牡だけに許された行為。今はまだ私には許されない行為だけど、私の身体を間に挟んで、大家さんと先生の間で行われる生物の本能として当然の行為が行われていることを実感できた。
 だから、私は先生が受精する感覚を少しでも共有しようと先生の身体に抱きついて固定し、大家さんに向かって先生の身体を押し付けた。
 そして、その状態のまま大家さんの身体が再び数回震えた。これで大家さんの精液は先生の胎内奥深くで全て射精されたことになり、先生の妊娠の確率を大幅に上げていく。
 その感覚はまるで私も先生と一緒に孕まされているように感じられた。

「あ、んっ、いっ、いいのっ、できちゃうっ、四人目、できちゃうっ」

 膣内射精されているという実感を下腹部に感じて先生の顔は幸せそうに緩んでいた。私は先生に注ぎ込まれている精液が本当であれば私に注ぎ込まれていたはずなのにという微かな嫉妬は感じてはいたけれど、嫉妬以上に私もいずれ大家さんに妊娠させられるのだという未来が確定しているおかげで、先生の姿が近い将来の私の姿に重な祝福の気持ちの方が大きく感じられた。

 こうして私の処女喪失は小さな嫉妬と大きな満足で終わった。
 普通であればここで余韻にひたりたいところだけど、あくまで採用試験の参考にするのが目的なので先生の上から降りる。
 その間も数回大家さんの身体が震えて、その震えの回数だけ先生の膣内に精液が注ぎ込まれた。

「それじゃ、美咲。抜きますよ」
「はい、みなさん。今から大家さんのおちんちんを抜くから、よく見てて」

 しばらく三人一緒に大家さんのおちんちんが挿入された先生の中古まんこを覗き込む。奥でたっぷり膣内射精されたまま、栓をするように大家さんのおちんちんが挿入されたままだったので、ほとんどの精液は先生の膣内に注がれたままの状態だった。

 あんなに何回も身体を震わせていたのだから精液は大量に注ぎ込まれたはずなのに……たった一個の卵子を目指してどれだけ多くの精子が胎内で泳いでいるのだろうか。その様子を想像しただけで、私の子宮がまた疼いてしまう。

「大家さん、お願いします」

 先生がそう言うと、大家さんはゆっくりと腰を引いた。射精した後なのにまだまだ大きなままのおちんちんはまだ射精し足りないとばかりに不満気にビクビクと震えている。
 でも、それ以上に驚いたのは、大家さんのおちんちんが抜かれたのに、なかなか精液が溢れ出してこないことだった。

「先生のおまんこから精液が全然溢れてきませんね」
「全部奥で飲み込んだままなのかしら?」

 あんなに大量に膣内射精されたのに、先生のおまんこからほとんど精液が溢れ出してこなかった。私たちが感心していると先生がどこか自慢げに説明する。

「ケツ穴をしっかり締め付けるように意識して、おまんこの入り口を締め付けるの」

 先生の話だと、絶対に孕むことができる方法はないけれど、こうすれば孕む可能性が高くなるという方法ならいくらでもあるという話だった。先生は既に三人も孕んだ経験があるだけに、私たちにとって先生の指導はひとつひとつが経験に基づくものだから簡単に聞き逃すことはできない。
 おまんこの入り口を絞めてなかなか精液を溢れさせないという方法がどれだけ妊娠の確立をあげるのかはわからないけれど、こういう小さな努力が好結果に結び付くのは事実だと思う。

「それはそれとして……広瀬さん、処女喪失おめでとう」
「あ、ありがとうございます」
「おめでとう、私たちも参考にするわ」
「ちょっと不安だったけど、広瀬さんの処女喪失を見てたら感動しちゃった」

 先生の祝福に少し照れながら礼を言うと、矢島さんと桜庭さんも続けて祝福してくれた。
 別に守ろうとして守ってきた処女じゃないし、採用試験で処女であることが不利だと聞いたときには処女なんてさっさと喪くしておけばよかったと思ってたけど、先生に祝福されて、桜庭さんと矢島さんにも祝福されると皆の前で処女喪失できてよかったって思えた。

「でも、ちょっとだけこのまま妊娠したいなって思ったのよね」

 そう苦笑しながら返すと、桜庭さんも矢島さんも苦笑を返してくれた。どうやら、彼女たちも内心では妊娠したいと思っていたらしい。

「次は、君かな?」
「はい、よろしくお願いします」

 私たちが話している間に大家さんが回復したらしく、矢島さんの腰を抱き寄せた。仰向けの先生の上に今度は矢島さんが乗って、私と桜庭さんが左右から矢島さんの身体を撫でるように触る。

「ん、ふぁっ、あっ」
「すごく濡れてますね。友達の処女喪失シーンを見てこんなになるとは淫乱な処女ですね」
「あっ、そ、そんなっ、酷いっ」

 やっぱり矢島さんって『M』なのかぁ……なんて、なかなか挿入せずにおちんちんの先でおまんこの入り口を弄って焦らしている大家さんを見ながらそう思う。
 ちなみに桜庭さんはそんな矢島さんを食い入るように見てたので密かに『S』なんじゃないかと思う。

「さぁ、そろそろ……」
「まっ、待って、まだ心の準備、がっ、ひぃっ」

 矢島さんは私と違って大家さんにベッドに抑え付けられると、荒々しく乱暴に処女を奪われた。
 そこからさらに激しく責め立てられ、後ろから激しく犯されていた。

「いっ、痛っ!」

 途切れ途切れに悲鳴にしか聞こえない声をあげながら涙を流している矢島さん……なんだけど、頬は赤く上記してるし、悲鳴の後の呼吸がどうに甘く切ない。えっと……どうも本音ではすごく悦んでいるようにしか見えない。

「こっ、こんな初めてなんて、いやぁ……んっ」
「……」
「お、お願い、もっと、優しく、ああっ、そんな、激しくしないでっ」

 あー、えと……うん、やっぱり矢島さんって『M』だわ。それも、なんていうかレイプ願望もありの。たぶん、今まであまり女の子扱いされていなかった反動かも。
 言ってることとやってることが反対というか、本音でやってほしいことをやってほしくないように露骨に言うものだから、経験豊富な大家さんは矢島さんの本音のお願いをすぐに聞いてくれる。
 『こんな初めて嫌』なんて言ってたけど、『こんな初めて最高』ってことなんだろうな……矢島さん、自分の性癖を結構理解してるってことかも。

「ダメッ、な、膣内はダメっ、妊娠しちゃうっ、お母さんにされちゃうっ」

 言葉だけを聞けば必死に膣内射精を拒んでいるように聞こえるけど、大家さんの腰の動きに合わせているので本音は逆で膣内射精して欲しいと懇願してるとしか思えない。
 大家さんの腰の動きもどんどん激しくなって、矢島さん処女だったのにこんなに激しくして大丈夫かな?とか思っていると、不意に大家さんの動きが止まって。
 え、嘘、まさか……矢島さんの膣内に?

「ああっ、そんなぁ……」

 まさかと思っていると、矢島さんが声をあげた。その口調があきらかに落胆したような口調で、つい本音の色が出てしまったという感じに聞こえた。と、いうことは……。

「あんっ、すごい、二回目なのに、こんなに……」

 先生の声で大家さんがギリギリのところで矢島さんではなく先生の膣内で射精したことがわかった。さすが大家さん、経験豊富なだけあって間違って膣内射精するなんて失敗はしないってことよね。
 先生の膣内に射精し終わると、矢島さんは先生の上から降りる。なかなか降りなかったのは膣内射精はしてもらえないけれど、先生の膣内に射精される感覚を少しでも感じたかったんだと思う。

「最後は私ね」

 最後まで待たされた形になった桜庭さんはすごく気合が入っているというか……大家さんに抱きつくと押し倒して仰向けになった大家さんにまたがった。

「三人共同じというのも楽しんでいただけないでしょうし、こういうのはいかがでしょうか?」

 桜庭さんは良家のお嬢様らしく穏やかな口調で笑みを浮かべて、右手でおちんちんを握るとゆっくりとオマンコの入り口に先端をあてがって馴染ませるように擦った。
 膝立ちで騎乗位の体勢なんだけど、桜庭さんも処女なのに経験豊富な大家さんにまかせておかなくて大丈夫かな?と思ったんだけど、桜庭さんはそのままゆっくりと腰を下ろして……あ、やっぱり途中で止まった。

「っ、ふーっ、くっ、んふっ」

 本当に膜はあるわけじゃないけど、処女膜と言われる膣内の狭くなっている場所をこじ開けられることで感じる処女喪失……破瓜の痛みは一生に一度のことだけにかなり辛い。
 私も矢島さんも大家さんにまかせたこともあって躊躇なく処女喪失できたけど、騎乗位をとってしまったことで桜庭さんは痛みへの恐怖からか腰を下ろすのをどうしても躊躇してしまう。

「桜庭さんにはまだハードルが高かったわね」
「……先生」

 いつのまにか桜庭さんの背後にまわった先生が桜庭さんの耳元で優しい口調で囁く。

「でも、その積極的な姿勢は良いわ」
「あ、ありがとうございます」
「その調子で採用試験に臨むと良い結果が出ると思うわ。でも……」

 先生はそう言うと、桜庭さんの背中に少し身体を預けるようにして、太腿の付け根に両手を置いた。

「今回はお手伝いしてあげる」
「えっ?あ、がっ」

 その姿勢のまま、先生は一気に桜庭さんに身体を預け、押し込むように体重をかけた。

「処女喪失、おめでとう。桜庭さん」
「ひぎっ」

 まだ先っぽしか挿入されていなかった大家さんのおちんちんが一気に桜庭さんの膣内へと消えていった。
 桜庭さんの身体が反りあがり、口からは引きつった悲鳴のような声が上がる。本当に聞こえたわけじゃないけれど、桜庭さんの身体を引き裂くブチッという音が聞こえたような気がした。
 桜庭さんは一瞬気を失ったのか、そのまま大家さんの胸に身体を倒れ込ませてしまう。私たちはちょうど足元から見るような位置になって桜庭さんのケツ穴がヒクヒクしながらおまんこが大家さんのおちんちんを根本まで飲み込んでいるのがしっかり見えた。
 うわぁ、この状況だと桜庭さんの処女喪失が一番痛かったんじゃ……。

「んっ、んふっ……」

 大家さんは気を失っている桜庭さんのお尻を左右に開くように両手で掴むと、そのまま腰を動かし始めた。その度に桜庭さんから無意識のまま声があがる。
 なんの反応もできずただ犯されるだけの桜庭さんの様子は妙に背徳感があってイヤらしく感じられた。

「ああっ、んっ、ふっ」

 しばらくするとただ漏れていて声がだんだんとはっきりと反応している声に変わっていった。どうやら意識が戻ったらしい。大家さんも気づいたのか、身体を起こすと桜庭さんをベッドに仰向けに寝かせて体勢を入れ替えた。
 大家さんが目配せすると、先生はすぐに桜庭さんの上にまたがった。私や矢島さんとは逆の体勢になる。

「そろそろ、イキますよ」
「あっ、いいっ、いいのっ、もっと激しくシテぇっ」

 大家さんの息使いと動きがだんだん激しくなっていく。

「くっ、出るっ」
「あーっ」

 大家さんの声をあげると同時に射精寸前のおちんちんが桜庭さんの膣内から抜かれ、先生の膣内へと勢いよく挿入される。先生の子宮が突き上げられると同時に膣内射精が始まる。
 その瞬間、先生は桜庭さんをお札桁まま、唇を重ねて舌を絡めていた。先生の胎内奥深くに大家さんの精液が注ぎ込まれる度に先生の身体が小さく悦びに震え、その感覚が唇を通して桜庭さんに伝わっているように感じられた。

「……ふぁ」

 大家さんが先生の膣内に最後まで注ぎ負えて離れると同時に、先生も桜庭さんから離れる。先生と桜庭さんの舌から唾液の糸が伸び、途切れる。
 うっとりとした桜庭さんが思わず漏らした溜息のような吐息を吐いたことで私たち全員の処女喪失が終わった。これで正式な看護師に向けての第一歩は無事クリアされた。
 でも、ほんとに良かった。こんなに簡単に処女を捨てることができるなんて、大家さんには感謝しないとね。

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 その後、私たち三人一緒に管理人室にある大きなお風呂に入って身体をきれいにした。
 処女を捨てたことで大人の女性になったというか、看護師になる為の第一歩を踏み出せた喜びが湧き上がって、みんな自然と笑みがこぼれてしまう。
 自然と下腹部に手を当てて撫でてみたりして……近い将来、このお腹に新しい命、それも大家さんの赤ちゃんを宿す想像をしては表情が緩んでしまい悦びが抑えきれなかった。
 『女三人寄れば姦しい』ってことわざがあるけれど、久しぶりに……そうね、高校の修学旅行でホテルの大浴場で大騒ぎして以来かも……盛り上がった。
 趣味とか日頃の生活とか個人的なことから、どんな看護師になりたいとか将来の話とか、大きな浴槽でリラックスしていろいろ話もした。
 そんな会話の中で嬉しかったのは、矢島さん……淑子からの何気ない一言への桜庭さん……菜実の答え、そして二人からの提案。

「処女喪失の日も場所も相手も一緒、初妊娠だってきっと一緒だね」
「もうここまでくると友達っていうより、親友って言ってもいいかも」
「え?」
「ということで、これからはお互い名前で呼びましょうね」

 左右に並ぶ二人からそう言われて抱きつかれた。
 いや、確かにそういう関係になりたいなぁと思ってたけど、まさかこんなにあっさり叶うなんて……と唖然としてると、菜実は誤解したのか悲しそうな表情になった。

「広瀬さんは私に親友と思われるのはご迷惑ですか?」
「あっ。違う違うっ、ちょっと驚いただけ。もちろん大歓迎よ、よろしくねっ、菜実、淑子」
「こちらこそ、絢子」

 私の返答に二人も笑みを返してくれて……私にとって今日は本当に人生最高の日なんじゃないだろうか。
 ちょっとテンションがハイになりすぎて、今になってちょっと舞い上がり過ぎたかなぁ、なんて反省してるけど。

「さて、みんな準備はいいかしら?」
「はい」

 そんなことを考えながら先生の声に返事を返す。
 風呂から上がって管理人室に戻った私たちは看護学校の制服に……もちろん普段通りのちゃんとした着方ではなくノーブラノーパンでわざと着崩して着替えていた。
 一方、私たちの代わりに三回分の精液を注ぎ込まれた先生は受精の確率を上げるために精液がこぼれない様に伸縮性が高く着け心地も良いゴムでできたマイクロビキニみたいなデザインのパンツだけを履いていた。
 先生に聞くと、下着の下に履けるので一日中大家さんの精液を膣内に溜めておくにはすごく便利という話だったので、私たちも欲しいとお願いしておいた。
 その先生はデジタルカメラを持っている。一眼レフのちゃんとした高画質のカメラだけど、シャッターを押せば簡単に撮影できるタイプのカメラだった。

「それじゃ、今度は桜庭さんからね」
「はい」

 処女喪失の順場bとは逆の順番で写真撮影をするということで、先生に呼ばれた菜実はベッドの端で全裸のまま座っている大家さんに背中を向けてまたがった。
 すると大家さんは菜実のヒザの裏に両腕を通して、まるで幼い子供におしっこをさせるような姿勢で菜実の身体を支える。
 勃起して真上を向いているおちんちんを菜実のおまんこの入り口に先っぽだけ入れると、そのまま菜実の腰を躊躇なく、そして勢い良く落とさせた。

「あ、んっ……」

 処女喪失したおかげでスムーズに挿入されていく。うん、やっぱり処女なんて邪魔だったっていうのがこうしてみるとよくわかる。ほんと、なんで処女なんで大事に守ってたんだろうと思う。
 菜実のおまんこの中に大家さんのおちんちんがスムーズに挿入されて、根本まで全て飲み込んで隠れてしまった。処女喪失のときは拡げられたって感じだったけど、今回は飲み込んだって感じで菜実の表情にも満たされた悦びしかない。

「桜庭さん、良い表情よ」
「んくっ、は、はいっ」

 私と淑子よりも遥かに大きく制服からこぼれだしている巨乳、まくり上げられたスカートの中のおまんこに大家さんのおちんちんが挿入され、さっきお風呂で剃ってつるつるになった下腹部には『生理周期28日』とか一番近い生理予定日とか書き込まれている。
 菜実が悦びに満ちた笑顔で両手でピースサインを構えると、大家さんが背後から溢れ出した巨乳を下から持ち上げて、同時に先生がシャッターを押した。電子音で作られたシャッター音が響き、撮影された画像を先生が確認してから菜実に見せた。

「どう、桜庭さん。キレイに撮れてでしょ?」
「はい、すごく良い表情だと思います。ありがとうございます」
「それじゃ、次は矢島さん、いい?」
「はい、お願いします」

 大家さんの上から降りた菜実は跪いて、勃起したままのおちんちんに愛おしそうにキスをすると大家さんを上目使いで見上げた。

「大家さん、処女を貰っていただきありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ」
「採用試験では是非孕ませてください。赤ちゃん、楽しみにしてますわ」

 菜実はそう答えると、もう一度おちんちんにキスをして淑子と交代をする。そして淑子、私の順番で菜実と同じように写真撮影と感謝とお願いをした。撮影した写真はすぐに印刷して、写真撮影のためにわざわざ勃起させてくれたおちんちんを先生が膣内射精させる間にできあがった写真に必要な情報を書き込んで管理人室の壁に並べて貼った。

「やっぱり菜実の巨乳ってずるいなぁ」
「淑子だって……この顔イヤらしくていいわ」
「絢子ったら本当に『十五人出産!』って目標書いちゃったんだ」

 私たちは壁に貼ったお互いの写真を見ながら盛り上がっていた。このアイデアってお風呂に入ってるときに私が思いついたのよね。
 元々淑子が陰毛を剃ってたことを思い出して、みんなで陰毛を剃って、陰毛のない下腹部に生理周期とかいろいろ書いて先生の身体に落書きしたみたいにして履歴書の代わり大家さんに渡そうよって。
 この写真を見れば危険日や安全日の目安がわかるし、いいアイデアだって先生も大家さんも褒めてくれたしね……これって『受験申請』したことになるのかな?

 さぁ、これであとは採用試験で絶対に妊娠するだけなんだけど、大家さんが『皆さん、処女で経験も少ないでしょうから採用試験まで週末に模擬試験でもしましょうか?』なんて嬉しい提案をしてくれた。
 この提案には私たち三人ともすぐお願いしたんだけど、一点だけ問題があることに気付いた。先生の妊娠が確定するまでは、今回のように膣内射精だけは先生が担当してくれるんだけど採用試験まではまだ半年もある。
 その間ずっと先生が妊娠しないなんてありえない。先生は今日危険日だし、私たちが『受験申請』を書いている間に二回膣内射精されていたから、今日でもう妊娠しちゃったかもしれない。
 そうなると先生が膣内射精を代わりにしてもらえるのは一ヶ月が限界ということになってしまう。残りの五ヶ月をどうするか……。

 そのことを大家さんに相談すると『それは困りましたね。でも皆さんのための模擬試験ですし、校内射精でもかまいませんよ』なんて優しく言ってくれた。
 確かに先の事を考えるとフェラチオのテクニックも上達しておきたいけど、やっぱり大家さんの精液は多くの女性、それも大家さんが孕ませるだけのある価値のある女性に膣内射精してどんどん孕ませて欲しい。

 それに妊娠経験が無いどころか、膣内射精の経験も無く、採用試験まで妊娠するわけにもいかない私たちは安全日であっても妊娠の可能性がゼロではない以上、膣内射精は避けないといけない。そんな経験不足な上にその経験不足を補うためには様々な女性が、大家さんの膣内射精で孕む瞬間を直接見ておきたい。

 採用試験までにしておかないといけない課題は多いけど、いますぐにどうすればいいかなんて思いつかない。あと一ヶ月くらいしか猶予はないけれど私たちの未来に関わる問題だから菜実と淑子にも相談して、良い方法を考えないといけない。

 せっかく大家さんから『模擬試験』をしてもらえるのだから、採用試験での妊娠を確実にするためにも有効に活用しないと。
 私は壁に貼られた私たちの『受験申請』を前に決意を新たにした。

≪つづく≫



[27864] 産婦人科編・第3話 模擬試験
Name: リンカーン中田氏◆411c1904 ID:04ad299b
Date: 2014/10/16 10:17
「うーん、まいったわね」
「ええ……強力なライバルってことになるのかしら」

 それは、私たち三人は一週間ぶりに管理人室を訪れて、さぁ今日も採用試験に向けて頑張らなきゃ……と、気合を入れていつものように全裸になり、ノーパンノーブラで模擬試験用にと大家さんが用意してくれたお尻が見えちゃいそうなほど丈の短いミニスカナース服に着替えているときのことだった。
 太股の途中までの長さの真っ白なストッキングを履き、ガーターベルトで固定しただけの姿を管理人室に置いてある全身が映る姿見を見てポーズをつけながら『うん、おっぱいも張りがあっていい感じ』なんて、おっぱいを下から持ち上げている自分を見て自画自賛しているとき、視界の中にある小さな違和感に気付いた。

 それは姿見の向こうの壁……私たち三人の写真付きの受験申請が貼られた壁に、新たな受験申請が四枚貼られていることだった。

「あれ?」
「ん、絢子、何?」
「どうしたの?」

 私の怪訝そうな声に気付いた二人に、私は壁に貼られた受験申請を指差した。

「菜実、淑子。壁を見て、受験申請が増えてる」

 私は壁を指差して二人に教え、新たに貼られた受験申請を見るために壁に近づいた。菜実も淑子も同じように壁に近づいて、受験申請に添付された写真を見てから所属校を確認した。そこで『ああ、やっぱり』と納得した。新たに増えた受験申請の写真に写った女性たちは見覚えのない顔で、私たちとは違うけれど、四人共全て同じ看護学校在籍者だった。
 その学校名は『聖マリア女子医大付属看護専門学校』……私の通う看護学校『聖慈医科大付属看護学校』と並んで優秀な看護師を多く輩出することでは名の知られた看護学校だった。
 その『聖マリア』から提出された受験申請は私たちにとって強く興味を惹かれるもので、着替えるのも忘れて食い入るように申請書に目を走らせた。
 申請書に添付された写真、M字開脚姿の四人は客観的に見て優れた容姿とスタイルであることは写真からでも一目でわかったけど、その中の一人……髪の毛がやや茶色っぽい子の受験申請には、私だけでなく菜実も淑子も思わず絶句してしまうほど驚かされた。

「ええっ、妊娠、堕胎経験ありって、本当?」
「う、嘘っ、それも経験した時期が中学二年時?」
「何、この97-59-92のHカップって!」

 スリーサイズも文句のつけようもないというか、とんでもない数値だし、なによりカップサイズがHだなんて。ううん、それよりも驚かされたのは、妊娠と堕胎経験があり、経験時には中学二年生だったことに愕然とした。私たちはその受験申請を食い入るように見つめる。

 その申請書に添付された写真は全裸で陰毛を綺麗に剃ってM字開脚で大きく足を開いて、おまんこの中身が見えるように右手をV字を逆さまにした形で指先で開いていて、さらに左手は顔の横でVサインしている。
 でも、すごく違和感があったのは、彼女が中学二年生のときに妊娠と堕胎経験があるということから考えると、私たちよりセックスの経験はかなり豊富なはず。
 髪の毛も脱色したみたいに茶髪っぽくしている感じだし、もしかしたら援助交際の経験もあるんじゃないかと下世話なことを一瞬思ったんだけど……彼女の表情は無理して笑顔を浮かべようとして引きつっているようにしか見えなかった。
 その違和感に菜実も淑子も気づいたみたいで、写真を見ながら首をかしげていた。

「男性経験はかなり豊富そうなのに、この表情……おかしくない?」
「うん。なんだか無理してるっていうか。確かに変ね?」
「私たちの写真もだけど、他の三人も恥ずかしそうにしてるけどこんな引きつった表情はしてないし?」

 彼女はこの申請書の7人の中でも日本人離れした美しさと可愛さのある美人なのに、どこか悲しそうというか辛そうというか。私たちの受験申請も見てるだろうし、もっと自信を持ってもいいと思うのに。
 あらためて彼女の受験申請を読み直す。彼女の名前は『加賀美 凛』で年齢は私たちより二歳年上。え、なんで……年上?
 私は不思議に思いつつ、詳細を読み進め……ええっ?

「これは……」
「……酷い」

 彼女の詳細情報を見た私たちは絶句してしまった。
 顔立ちの印象や髪の毛に違和感を感じたのは祖母がアメリカ人のクォーターだったかららしい。まぁ、そのこと自体は大して驚くことじゃなかったんだけど……中学二年生当時の彼女の妊娠、堕胎経験の状況があまりに酷いことに驚かされた。

 彼女の妊娠・堕胎の経験は彼女の初体験での出来事だった。しかも、その初体験は最悪のもので、部活で遅くなった帰宅途中にホームレスたちに拉致されて輪姦された結果だった。
 学校帰りの金曜日の夕方から土曜日の真夜中に解放されるまで丸一日以上、最初に彼女を襲ったホームレスだけでなく輪姦されている途中から混ざった仲間のホームレスはもちろん、ホームレスたちが去った後、公衆トイレに拘束されて放置された彼女は偶然通りがかった見も知らない男たちに助けられるどころかさらに輪姦されたらしく、彼女は中学生でありながらたった一日で数十人以上の男たちに全身を、名前も知らない男たちによってその人数の数倍の回数凌辱されてしまった。

 その後発見された彼女は、すぐに全身と膣内洗浄と事後の避妊薬を服用したものの、最初に膣内射精されてから既に二十四時間以上経過していたこともあって既に卵子は受精しており、健康的な彼女の身体はその受精卵を何の問題もなく着床させてしまい既に妊娠を回避できない状態だった。
 そのことに気付くこともなく毎日妊娠への恐怖と不安を感じながら、一ヶ月後に妊娠検査薬が陽性を示し、医師の診断で人生最初の妊娠を望まない形で経験させられてしまったことを知り、絶望の淵に追い込まれてしまう。もちろん、中学二年生で父親が誰かもわからない子を出産するわけにもいかず、その結果、最悪の初体験と共に最悪の初めての妊娠と初めての堕胎を経験してしまうことになった。
 本来であればまだ恋に憧れを抱く年頃なのに、初恋を夢見る中学生だった彼女は自身の心と身体に絶望をその心と身体に刻み込まれた。

 そして、ホームレスたちのいつ終わるともしれない輪姦という恐怖、やっと解放されたと思って必死に助けを求めたのにさらに輪姦されたことによる絶望、その結果の望まない妊娠と堕胎……そんな経験をさせられた彼女が男というケダモノとしか思えない存在に恐怖を感じ、性的な事はもちろん男性という存在に恐怖を抱くようになってしまい、男性恐怖症になってしまったのは仕方ないことだと思う。
 ただ、疑問だったのは看護師という性別に関係なく患者に接しなければいけない立場で、どうして彼女は看護師という仕事を選んだのかということだった。

 恐らく看護学校の授業でも、実習でも女性だけに接するわけにはいかない状況ではかなり苦労したと思う。ただ、それでも一途に看護師になりたいと努力し続けたらしく、受験申請に書き込まれた看護学校での成績はトップクラスだった。
 あと、二歳の年齢差は詳しくは書いてなかったけど、恐らく彼女が精神的に立ち直るための時間だったんじゃないかと思う。それを考えると最初の印象とは違って、もの凄い努力家なんじゃないかしら……。

 でも、そんな最悪の経験をしているのに妊娠が合格条件の採用試験では大丈夫なのかしら。そんな風に思ってると淑子と菜実も同じことを考えていたらしく、渋い表情で彼女の受験申請を見つめていた。

「すごい努力家なのはわかるけど……」
「男性恐怖症って大丈夫なのかしら?」
「そうね、こんな酷い経験してたら……大家さんみたいな最高の男性相手とはいえ合格条件の妊娠は難しいんじゃ?」

 もちろん、彼女の経験した最悪の経験と、大家さんのような素晴らしい男性によって孕まされることは同じ妊娠という結果であっても同列に扱うのものじゃない。
 ただ、最初に加賀美さんの受験申請を見たときは強力なライバルの登場かと思ってみんな焦ってたんだけど、彼女の事情を知れば知るほど同情が先に立って逆に心配になってしまう。
 男性恐怖症でありながら、それでも看護師になろうという強い意志を持っているということは……身体が弱かった私が看護師である母に憧れたことで看護師を目指した私と同じように、彼女も何かしら看護師になりたいという強い想いがあるのかもしれない。

「それにしても……この身体でこの顔じゃ、目を付けられたのわかるかも」
「確かにそうだけど……でも、本当に運が悪いわね」

 ただ、考えてみれば加賀美さんがこの病院を目指したのはよくわかる。
 医師も看護師も大家さんの赤ちゃんを産むことが採用条件になっている以上、採用されるスタッフは全員女性であることは確定で、もし増員される場合でも新たに採用されるスタッフも女性限定ということになる。
 この病院は男性恐怖症の彼女にとって給与や待遇を無視できるほど最高の条件の職場のはずだから。

「加賀美さん、私たちの最大のライバルになりそうね」
「そうね、これだけの覚悟を見せてるんだし、同情するのは失礼よね」
「それに、他の子も結構レベル高いわね……全員Dカップ以上だし」
「ええっ、そうすると私だけ……Bなの?」

 私の言葉に菜実が珍しく気合の入った声を返して……淑子はおっぱいに手を当てて落ち込んでいた。おかげでさっきまでの少し重い雰囲気が軽くなって安堵する。

「あー、うん、淑子も妊娠したら大きくなるって」
「そうそう、きっと大丈夫だよ、たぶん」
「ううっ、二人共全然気持ちがこもってないよ」

 一応お約束で励ましておいたんだけど、お約束で返してきた。まぁ、大家さんは胸の大きさにはこだわらないからと追加でフォローもしておいた。
 結果、それフォローになってないとさらにがっくり肩を落とされた……なんか淑子が面倒くさい子というかどんどん残念な子になっちゃって、思わず菜実と顔を合わせて苦笑した。
 とりあえず、新たなライバルの登場に気合を入れる私たちだったけど、採用人数に特に制限はないという話だったから特に深刻には考えなくて私たちも加賀美さんたちも全員が妊娠してしまえば同じ職場で働く同僚という事になるかもしれないと前向きに考えることにした。
 私たちも『聖マリア』の四人も全員で妊娠して採用されれる状況は私にとっては望むところで、だって切磋琢磨する相手は絶対に必要だと思うもの。
 そういう意味では受験申請を提出した加賀美さんたちとは良きライバルでありたいと思うけど、それ以上に菜実や淑子のように友達にもなりたいとも思う。
 だから、加賀美さんたちと一緒に採用されて、大家さんの赤ちゃんを沢山産みたいと思う。その上で仲良くなれるといいな……なんて考えていると急に思い出したように菜実が声を上げた。

「あっ、それよりも連絡あった?」
「あったわよ。私が出かける前に連絡があったからもうすぐ到着するはず」
「それじゃ、大家さんが迎えに?」
「ええ」

 今日は、私たちが受験申請を提出した日から約一ヶ月後、三回目の模擬試験を兼ねた勉強会になるんだけど、先週まで同行してくれていた宮野先生は今回から同行していない。
 理由は簡単、ついに宮野先生待望の四人目の赤ちゃんの妊娠が確定したからだった。いくら採用に責任のある先生だからといって、さすがに妊娠初期の不安定な時期に私たち三人分の膣内射精を受け止めてもらうわけにはいかない。

 菜実の言う連絡とは、今日から宮野先生に変わって私たちの指導をしてくれる人からの連絡のこと。

 先日、四人目の大家さんの赤ちゃんの妊娠が確定した先生は本当に嬉しそうに私たちに報告をしてくれたんだけど……私たちの祝福に喜んでくれた先生はすぐに申し訳なさそうな表情で私たちに聞いてきた。

「それで今後の模擬試験の指導担当はどうしようかしら?」
「ええ、先生にお願いするにしても安定期まで無理でしょうし……」

 宮野先生は私たちが試験前に妊娠することが無いように、大家さんの精液を全て先生の膣内で受け止めてくれ毎週実施することになった模擬試験では一日で十数回の膣内射精を繰り返し受け止めてくれた。
 もちろん、女性として健康な身体をもつ宮野先生がそれだけの頻度で精液を受け止めれば妊娠は確実で、先生はもちろん私たちも近いうちに先生が妊娠することは予想していた。
 ただ、正直予想よりも早く妊娠したこともあって先生も自分に変わる指導担当を準備することができなかった。
 困ったように顔を見合わせる先生と私たちだったけど、そんな中で淑子が笑顔で手をあげた。

「大丈夫です。ちゃんと準備しておきましたから」
「ほんと?」
「ええ、資料をまとめておいたので見てもらえますか?」

 そう言って淑子が私たちに差し出したのは顔写真付きの履歴書のような紙の束。

「あら、これはもしかして、矢島さんの病院の?」
「はい」

 どうやら矢島総合病院に勤務する二十代、三十代の女性医師・看護師の資料で表紙には『指導担当候補一覧』と書かれてあった。

「ええ、ウチの病院で容姿やスタイルが良い医師と看護師です。もちろん全員既婚者、あるいは結婚前提の相手がいます」
「矢島さんがまとめてくれたの?」
「はい、最新の職員データベースから作りました。個人情報も全部調べてますから……でも、これって職権乱用とプライバシーの侵害かもしれませんね」

 くすっと笑う淑子に先生は仕方ないわねといった苦笑をこぼす。

「いいのよ、大家さんの赤ちゃんを妊娠することができるのだから、職権乱用もプライバシー侵害も大した問題じゃないわ」

 宮野先生の当然の反応に私たちも笑みをこぼす。だって、先生の言う通り大家さんに隠し事なんて絶対に考えられないもの……私個人もだけど、家族も友達も、大家さんに赤ちゃんを授けてもらえるのなら、プライバシーなんて必要ないもの。
 私と菜実は顔を見合わせて頷いてから、その資料を見せてもらう。淑子はかなり細かいことまで調べたみたいで、これって本人に聞かないとわからないような情報まで細かく書いてある。スリーサイズはわからないでもないけど、生理周期なんてどうやって聞き出したのかしら?
 リストを一通り見せてもらって確認すると、一番若い人は二十二歳の事務職員で童顔が可愛い印象の人で、一番年上の人が三十二歳の内科医師で結婚して数年ということもあってなかなか艶やかな大人の美人って印象だった。
 人数としては看護師が一番多く、年齢層は既婚、あるいは婚約者がいるという前提があるので二十代半ばに集中している。内訳は医師が二人、看護師が八人、職員が四人の計十四人で、採用試験の本番まであと半年だから一人孕むまで平均一ヶ月かかると想定すると最低六人が必要になるから人数としては十分余裕がある。

「これなら私の代わりの指導担当は採用試験まで充分足りるわね。矢島さん、ありがとう」
「いえ、お役に立てれば嬉しいです」

 先生の感謝を込めた賞賛の言葉に淑子は照れてたけど、もちろん私と菜実も淑子には感謝していた。私も菜実も淑子と同じように先生の代わりになる人がいないか考えていたんだけど、淑子みたいにあてがあるわけじゃなかったので人数が集められなかっただろうし。

 そして、今回からそのリストから宮野先生に変わって大家さんの精液を受け止めてくれる指導担当の方が来てくれるんだけど、私も菜実も資料でしかその指導担当の女性を知らないので楽しみにしてたりする。
 だから、淑子に今日の指導担当の人がどんな人なのかを聞きながら、いつものように下着を付けないまま模擬試験用のミニスカナース服に着替えた。
 股下がほとんど無くて少し前傾姿勢になるだけでおまんこが丸見えになるし、しゃがむと裾がまくれ上がってお尻まで丸出しになってしまう。前のボタンも片手で簡単に外れるので脱がせやすいし、大家さんとセックスするにはすごく便利なのよね。
 このナース服を正式に病院で使えばいいのにって思うんだけど……残念ながらあくまで模擬試験用って話だった。少し残念だったけど、もし私たちが採用されたら、大家さんと子作りセックスをするときは着てもいいって話になったので、それはそれで楽しみかな。
 着替え終わった私たちはいつものように管理人室のベッドに座ってしゃべりながら待っていると、管理人室のドアが開く音が聞こえ、大家さんともう一人、若い女性が一緒に入ってきた。

「どうぞ、こちらへ」
「ありがとうございます」

 大家さんと一緒にいる私服の若い女性……その女性は淑子の資料で見た記憶のある女性だった。
 内科の正看護師の松本理緒さん、私たちはすぐに松本さんの傍に寄って頭を下げる。松本さんは私たちのノーパンノーブラのミニスカナース姿を見ると、笑みを深くして軽く頷いた。
 うん、私たちの恰好は松本さんに好印象を与えたみたい。良かった、これで一安心ね。

「松本さん、今日はありがとうございます」
「もう、淑子ちゃんったら、そんな堅苦しい挨拶しなくてもいいわよ」
「でも、今日は指導担当としてわざわざ私たちのためにお時間を作っていただいたのですから」
「本当にいいのよ、私だって謝礼目当てだったしね」

 そう言うと松本さんは悪戯っぽい笑みを浮かべてウインクをして、下腹部をゆっくりと撫でた。そうの様子で、指導担当の謝礼が『指導終了後も大家さんの赤ちゃんを妊娠できる権利』になるという話が本当だということに気づいた。
 普通、大家さんの赤ちゃんを産むには、まず容姿やスタイルが誰が見ても魅力的であることが前提だけど、さらに大家さんのマンションの住人になるか、住人の家族や友人であること等、なんらかの関係がある人が優先される。
 私たちは大家さんがオーナーになる産婦人科医院の看護師として採用されることになるので大家さんと関係があるとみなされて、この先もずっと望むだけ、大家さんの赤ちゃんを妊娠できるから心配はしていない。
 でも、指導担当になってくれる松本さんたちは指導が終われば、大家さんがたまたま街で見かけた女性と同じ扱いになるので、指導の間の一回だけしか大家さんの赤ちゃんを産むことができない。
 だけど、今回は宮野先生が大家さんに相談して、指導を引き受けてくれた皆さんへの謝礼として特別に指導期間中以外に3人まで孕ませましょう、と大家さんが約束してくれた。
 その提案には相談をした宮野先生も驚いたらしい、大家さんも毎日多くの女性を孕ませるのに忙しいので、せいぜい指導後にもう一人くらいかと考えていたから。
 どうやら、指導担当候補リストを見せてもらった大家さんが『これだけの美人揃いなら孕ませ甲斐がありますしね』といこうことらしい。その話を聞いて、一生懸命リストを作った淑子はすごく嬉しそうにしてた。
 まぁ、謝礼に関しては大家さんが直接説明してくれるという話だったけど、どうやら松本さんは今聞かされたみたいですごく嬉しそうにしている。

「あなたが絢子さんに菜実さんね」
「はい、よろしくお願いします」
「ええ、こちらこそよろしくね。それと、気軽に理緒って呼んでいいからね」

 挨拶を交わした私たちは大家さんが準備を終える間、松本さん、あ、じゃなくて理緒さんにいろいろと話を聞きながら着替えているのを見ていた。
 理緒さんは二十八歳の矢島総合病院の内科担当。四年目の正看護師で、今着替えて身に着けているナース服は矢島総合病院の正式なナース服ということだった。
 身長は167cmと女性にしては高い方で、スリーサイズは89-60-87のFカップとナース服で隠すには惜しいスタイルで、すごく羨ましく思う。
 でも、理緒さん曰く、そのおかげで小児科の診察に来た男の子からイタズラでお尻やおっぱいをよく触ってくるのがちょっとした悩みなんだけど、と少しだけ苦笑しながら愚痴をこぼした。
 子供のすることだからセクハラで訴えることもできないしね、と冗談交じりに言ってたので、本気で悩んでいるというよりは、イタズラ坊主の対応をどうしたものかな程度のレベルだとは思う。

「そういえば、理緒さんって子供はまだ欲しくないって資料で拝見したんですが」

 そう、淑子がまとめてくれた資料によると理緒さんはあまり子供が欲しいとは考えていないと書かれていた。どうも妊娠によって産休が必要になることとか、出産後も子育てで仕事に影響が出ることを嫌っているということだったけど……私の疑問に理緒さんは笑って答えてくれた。

「まぁ、さっきまでそう思ってたんだけど……」

 理緒さんは可愛く舌を出して笑った。あ、理緒さんってさっきまでの大人っぽい笑顔とは違う、可愛い笑顔もするのね。

「さっき大家さんに会ってわかったの。私は子供が欲しくないわけじゃないんだって」

 そう言って、少し思わせぶりに笑うと、その視線をちょうどシャワーを浴びて戻ってきた全裸の大家さんの下半身、すでに半勃ちで揺れているちんぽへうっとりとした視線を向けた。

「旦那の子供が産みたくないだけで、大家さんの子供なら何人だって産みたいってわかったの」
「あ、理緒さんもそう思ったんですか?」
「そうよ、だから早く妊娠して、たくさん大家さんの赤ちゃんを産みたいって思ったの」

 理緒さんの言葉に私たちは同意するようにうなずく。私たちも将来結婚して夫になる人ができても、夫の子供なんて絶対に産みたくない。その代り、大家さんの子供なら何人だって産みたいって思うもの。
 女として最高の男性の赤ちゃんを産むことは義務と言ってもいいくらいの大切なことだし、大家さんという最高の男性に出会えた以上、私たちの子供を産むための全てのもの……子宮も卵子も、全て大家さんのもの、大家さんの赤ちゃんを産むために私たちは存在するんだから、全てを大家さんに捧げるのが当然のことだって思うもの。

「さ、それじゃ早速……みんなのために指導しなきゃね」

 理緒さんは私たちにウインクして大家さんが座っているベッドに向かう。そのまま勢いよく、大家さんに倒れ込むようにして抱きつくと一緒になってベッドに倒れ込んだ。そのまま、仰向けになった大家さんの下腹部へと顔を埋めると、わざと鼻をスンスンと鳴らすように匂いを嗅いだ。

「ふふっ、なんて立派なちんぽ……それに、微かに精液の美味しそうな匂い。ふふっ、このちんぽで何百人もの女を孕ませたのね」

 媚びるような視線で大家さんを見上げる理緒さんは、舌を伸ばして大家さんのちんぽにチロチロと舌を這わせた。宮野先生とは明らかに違う妖艶な雰囲気を醸し出している理緒さんに私たちは思わず喉を鳴らして魅入ってしまう。

「んふ……このちんぽ、すっごく美味しそう。いただきまぁす……あむ」

 理緒さんは大げさに大きく口を開くと、ゆっくりと大家さんのちんぽを飲み込んでいった。どこまで入っていくのか、驚いて見ていると、絶対に入りきらないだろうと思っていたちんぽが根元まで飲み込まれていた。

「んじゅっ、ぐぽっ」

 私たちはベッドの横でミニスカナース服姿のまま椅子に座って、ベッドの上で仰向けに寝ている大家さんの腰あたりに顔を埋めた看護師姿の理緒さんが大家さんのちんぽを愛おしそうに熱心にフェラチオをしている姿を食い入るように見つめていた。

「んむっ、じゅるっ」

 やや呼吸に苦しんでいるようなくぐもった呻き声と唾液とちんぽから溢れ出してくる先走り汁とをすする音が看護師姿の理緒さんの口から途切れることなくこぼれてベッドルームに響いていた。

「理緒さん、凄い……」
「ええ、あんなに奥まで……」

 私たちはその看護師姿の理緒さんの様子を食い入るように見つめて感嘆の溜息を零していた。
 髪は長めで、勤務中はいつもポニーテールにしているということで、今もいつものようにポニーテールにしている。口一杯に大家さんのちんぽを咥えて頭を激しく動かしているおかげで、文字通り走り回るポニーの尻尾のように激しく揺れている。

「さっき本番なしの風俗でバイトしてたって話をしてくれたけど」
「ええ……本当なのね」

 そう、理緒さんは今回初めて大家さんに会ったこともあって私たちを含めて大家さんの前で理緒さん本人の口から過去の性的経験を包み隠さず告白してくれたんだけど……その中で驚いたのが風俗嬢を経験があるという話だった。
 いくら本番行為が無いとは言え風俗嬢の経験があるということに大家さんが気分を害するかと一瞬思ったんだけど、大家さんは逆に興味津々で理緒さんの風俗嬢としての経験を詳細に聞いていた。

 まぁ、理由が『高校時代、家庭の事情でどうしてもすぐにお金が必要になって年齢を誤魔化してね……』と遊ぶ金欲しさではなかったことと、理緒さん本人が『何百人もお口でイカせた風俗嬢経験者なのに、男性経験が新婚旅行の初夜が初体験だった貞淑(笑)な現役看護師の新婚若妻って肩書、なんかすごくエロくて興奮しない?』とニヤッと笑って言っていたので、あまり深刻に受け止めて欲しくないということなのかもしれない。
 大家さんは大人の余裕というか、そんな理緒さんに『ええ、最高にエロいですよ』なんて答えてた。おかげでみんなでくすっと笑っちゃって、かなり良い雰囲気になったんだけど……。

 それで、まずは理緒さん自慢のフェラチオは……もちろん最終的には大家さんに孕ませてもらうのが私たちの目的だし、理緒さんには私たちの見本として実際に孕んでもらわないといけないので膣内射精してもらうことになるんだけど、せっかく『現役女子高生の頃、百本以上のちんぽお口でイカせた』という自慢のテクニックを見せてもらってるんだけど、本当にスゴイ。

 だって、大家さんのちんぽが……なんの躊躇もなく理緒さんのお口の中、根本までずっぽり入っていくんだもん。それも、理緒さんの口の中から出てくると唾液でテラテラと部屋の照明に反射して、綺麗に磨いたみたいになってるし、それに舌使いが頬の動きでわかるし……なんといっても、あの大家さんがときどき『おぅっ』なんて気持ち良さそうな声をあげてるのがすごかった。

 理緒さんを二人目の指導員として連れてきてくれた淑子もまさか理緒さんがこんなすごいフェラチオのテクニックを持ってるなんて知らなかっただろうし……でも、私たちは最近処女喪失したばかりだし、こんな風に経験豊富な女性に指導してもらえるのはかなり幸運かも。
 実際、私たちのフェラチオは大家さんの指示通りにしてただ舐めてただけだし、宮野先生も大家さん以外にしたことがないから、あまり得意じゃないって言ってたしね。
 しばらくすると理緒さんは『ちゅるっ』と音を立ててフェラチオを止めた。唾液まみれでビクビクと震える大家さんのちんぽの先に軽く愛おしそうにキスをして私たちに振り向いた。

「ふふ、どう?」

 理緒さんの自慢気な笑顔はすごく綺麗というか、唇を舌で舐める仕草なんて、すごくイヤラしくてドキドキしちゃった。

「理緒さん、フェラチオすごく上手です」
「ええ、まだそんなに時間たってないのに……こんなにガチガチに勃起して」

 私たちの反応に満足げにうなずいた理緒さんは、仰向けの大家さんに覆いかぶさるように四つん這いになると、媚びるような視線で大家さんを見下した。

「あの、大家さん。私のお口、いかがでした?」
「ええ、すごく気持ちよかったですよ」
「ん、くすぐったい……あぁっ」

 そう言いながら満足そうな笑みを浮かべた大家さんは飼い犬によくやったと褒めるような手つきで理緒さんの頬を撫でた。
 理緒さんは大家さんに頬を撫でられた瞬間、小さく震えた。理緒さん、軽く撫でられただけなのにイッちゃったみたい……理緒さんもフェラチオしながらすごく感じてたのかな?
 いいなぁ、私もあんな風にめられてみたいなぁ。なんだか、大家さんのペットにされたみたいでゾクゾクしちゃう。

「理緒さん、感じやすくなってるのね」
「うん、いきなり危険日中の危険日だもの」

 私たちの会話が聞こえていたのか、理緒さんはイッたばかりの気だるい身体を起こすと、ベッドに仰向けになっている大家さんのちんぽに手を添えるようにして軽くこすりながら掴むと、ゆっくりとおまんこの入り口へと導いていく。

「んっ、ふふ、すごく熱くて硬いわ、若いだけの拓ちゃんのふにゃちんと違って私を孕ませる気満々ね」

 理緒さんはうっとりとした口調で大家さんの耳元で、でも私たちにも聞こえるような声でつい先日結婚したばかりの旦那さんの名前を口にして大家さんのちんぽを賞賛するように囁いた。私たちからは理緒さんを背中から見る形になっているけど、理緒さんはイヤらしく身体をくねるように動かしてお尻を振っている。

「ああっ、挿ってくるぅ、硬くて太い生ちんぽが、結婚したばかりの新妻の危険日まんこを孕ませるために挿ってくるのぉっ!」

 理緒さんは興奮しきった声をあげながら、少しずつ腰を落としていく。大家さんと繋がっている部分を見れば、大家さんのちんぽが半分くらい理緒さんの膣内に挿っていた。

「だめぇっ、理緒のおまんこ拡がっちゃうっ、大家さん専用の種付けおまんこにされちゃうっ、あ、大家さん、今はだめぇっ、ひぃっ」
「あっ、理緒さんのおまんこに全部挿っちゃった……ふわぁ、すごく拡がってる」

 ゆっくりと挿入を楽しもうとしていた理緒さんだったけど、大家さんは理緒さんの腰を掴むと下から思いきり腰を突きあげると同時に腰を引き寄せた。理緒さんの口からひきつったような悲鳴があがると同時に大家さんのちんぽが根本まで全て理緒さんの膣内に消えていく。
 理緒さんは降りてきた子宮を思いきり突き上げられてイッてしまったのか、そのままぐったりと大家さんの上に倒れ込むと口の端から涎を垂らしながらだらしなく緩んだイキ顔を私たちに晒した。

「イ、イッちゃったぁ、大家さんのちんぽ一突きで、理緒のまんこ大家さん専用に調教されたのぉ」
「まだまだですよ。これからここにたっぷり精液を注ぎ込んで、新妻まんこに種付けしてあげますから」
「種付けしてぇ、理緒を孕ませてっ、危険日まんこを大家さんの種付け汁まみれにしてぇ」

 大家さんの言葉に触発されて妊娠する気満々になったのか、まだイッたばかりの余韻を残す身体で激しく腰を振り始めた。私たちはその様子を食い入るように見つめながらノートに理緒さんの言動や大家さんの反応をメモしていた。
 この後、理緒さんが今見せてくれている見本を参考にして『復習』が行われるから、そこで実践できるようにしないと。
 本音を言えば理緒さんが孕まされるのを至近距離で見せられてすごく妊娠したくてたまらないんだけど、今は真剣に勉強しないと……本番の採用試験で宮野先生や理緒さんの教えてくれたことを実践できずに不合格ってことになりかねない。今は我慢して集中しないとね。

 私たちは理緒さんと大家さんの子作りセックスを見ながらノートに『危険日をアピールすること!』とか『恥じらいながら大胆に腰を振る』とか、理緒さんが今日一回目の膣内射精を受け止めるまでの痴態を見て参考にしながら採用試験での実践ポイントをメモしていく。

「いいのっ、子宮、もっとぐりぐりして、こじ開けてぇ」
「出すぞ、理緒の子宮を精液で一杯にしてやるっ、孕めっ、新妻まんこに種付けしてやるっ」
「してぇ、孕むのぉ、新妻まんこに種付けしてぇっ」

 目の前で大家さんに身体にしがみつくように抱きついて、上に乗った騎乗位のままで子宮口におちんちんの先を擦りつけるように腰をクネクネと振って廻している理緒さんに思わず感心してしまう。
 だって、理緒さんも私たちと同じ初めての妊娠を経験しようとしてるのに、こうして見ているともう何人も大家さんの赤ちゃんを産んだ経験があるみたいに見えたから。
 初めての妊娠を経験するという同じ立場でも、学生と人妻じゃ違うのかしら。それとも、いざ妊娠できると思ったら本能のまま動けるのかしら?
 理緒さんはここのところ妊娠しやす時期だったから、大家さんと会うまではあまり妊娠したくないと思っていたこともあって旦那さんとのセックスは控えていたらしい。おかげで少し欲求不満気味だったんだけど、大家さんと出会うことで危険日での生膣内射精セックスに躊躇がなくなったせいか、ものすごく気合いが入ってるみたい。

「ちょうだいっ、大家さんの孕ませ汁で理緒の新婚人妻子宮を受精させてぇ」
「孕ませてやるっ。私の精子を受精して、私の子供を産めっ」
「産むのぉ、大家さんの赤ちゃん産んで、拓ちゃんと一緒に育てるのぉ」

 激しく腰を振りながら、理緒さんは結婚したばかりの旦那さんの名前を叫んで、大家さんの赤ちゃんを孕むことを約束する。
 でも、このペースで次々私たちが指導をお願いする人が妊娠すると、来年の矢島総合病院の医師、看護師、職員でベビーラッシュになりそう。

「イクぞっ、理緒っ!」
「来るっ、来るの、新婚人妻を孕ませる精液がっ、ああーっ」

 理緒さんの身体が、ぐっと勢いよく反った。

「ああっ、キタのぉ、濃厚ザーメンが、危険日子宮にどくどく入ってくるぅっ」
「まだだっ、まだ、出すぞっ!」
「びくびくって、震えてるっ、大家さんのおちんぽが、理緒の卵子を受精させようとしてるのっ」
「イクぞっ、この腹を大きく膨らませてやるからなっ」

 理緒さんの身体を起こすと子宮を刺激するように下腹部を揉みながら、理緒さんの体重で子宮口におちんちんの先を密着させる。
 そのまま、太ももを両手で抑え込んだ大家さんは腰を固定するととどめとばかりに力強く腰を突き上げた。

 ドクンッ、ドクンッ、と重い鼓動が理緒さんの中で弾けて、ドロドロの濃厚な精液が……今までに何百人もの女性を孕ませてきた精液が注ぎ込まれていく。

「ひっ、ま、まだ出てるっ、大家さんの精液が理緒の危険日まんこに出てるぅ、妊娠っ、妊娠しちゃうのぉっ」

 上の口では何百人もの精液を受け止めてきた理緒さんだけど、膣内で精液を飲み込むのは大家さんが初めてで……その初めての精液で理緒さんは初めての妊娠を経験することになる。
 理緒さんは初めての妊娠の予感に震えながら、そのまま仰向けの大家さんに倒れ込んだ。

「あ、理緒さんのおまんこ……精液でぐちゃぐちゃになってる」
「ほんとね、これ一発で孕んじゃったんじゃない?」

 三人で足元から覗き込むと、大家さん専用にされた精液まみれの種付け済み新妻まんこと根本まで挿入されたままの大家さんのちんぽを観察した。キュッと縮んだ大家さんの睾丸か理緒さんの胎内に最後の一滴まで新鮮な精液を送り込んでいるのだろう……これで理緒さんが妊娠できないわけがない。
 まだ一回目の膣内射精なのに見ていただけの私たちにまで理緒さんの妊娠を確信させるんだから、やっぱり大家さんって素晴らしい男性よね。まだ時間もあることだし、もっといろんな方法で理緒さんが膣内射精されるのを見せてもらわないと。

「あの、理緒さん。いいですか?」
「んぁ、なぁに、絢子ちゃん」
「その……なんていうんでしたっけ、絶対に妊娠するって感じで両手両足でギューッてしがみつく……えっと」

 処女喪失してから妊娠するための知識を少しでも身に着けておこうとネットでいろんな情報を調べてたんだけど、その情報の中で採用試験で是非やってみたい体位を見つけたんだけど……えっと、アレなんて言うんだったっけ?
 と、悩んでいると桜庭さんが唐突に『ああ!』と声をあげた。

「それなら私もネットで見たわ。確か……『だいしゅきホールド』だったかしら?」
「そう、それっ!」
「ああ、アレってそういう名前ついてるんだ」

 どうやら菜実も私と同じようにネットで調べてたみたい。理緒さんは私と菜実の会話でイメージがわかったのか頷いていて、ただ名前があるとは思ってなかったみたいで『だいしゅきホールドねぇ』と苦笑を浮かべていた。
 まぁ、私も菜実もお互い最近まで処女だったこともあって知識も経験も不足してるし、今さら友人に性的なことを聞くのもためらわれるし、結局ネットで調べるのが一番都合が良いから、どうしても知識が偏りがちになってしまうのは仕方ないのよね。

「ネットで調べてはみたんですけど、漫画とかイラストばかりで意外と実写の画像とか動画が無くて」

 女性から直接孕みたいって言葉なしでも男性に伝わるだろう体位なのに、意外と画像や動画が見つからなかった。足だけを腰に廻す動画はあったんだけど、妊娠したくてたまらないって感じの必死さが伝わってこなかったし。
 やっぱり、両手両足でしがみついて、息が止まりそうなくらいの激しいキスをしながら、膣内奥深く精液を注ぎ込んでもらって受精の悦びに震えながらイクって、なんか愛情一杯に感じて憧れるもの。

「わかったわ……大家さん、このまま続けてお願いできますか?」
「ええ、いいですよ」

 騎乗位のまま、膣内射精の余韻にひたっていた理緒さんが大家さんに甘えるようにお願いすると、大家さんは起き上がって理緒さんの腰を支えるとベッドに押し倒して挿入したまま覆いかぶさるように体勢を入れ替えた。

「んっ、絢子ちゃん、見てて」
「はいっ」

 理緒さんは押し倒された状態で、両手両足で大家さんの年齢からは想像できないほどたくましい身体にしがみついた。大家さんも理緒さんの身体を押さえつけるように体重を乗せていく。

 グチュ、ブリュ……

 すると理緒さんの下腹部が圧迫された為か、たっぷり膣内に注ぎ込まれたばかりの精液が押し出されて膣口とちんぽの隙間から溢れ出してきた。もったいないと一瞬思ったけど、それだけ密着して押し込まれたということは、理緒さんのおまんこの奥深くにも精液が押し込まれていって……その分、受精の確率は高くなったんじゃないかと思う。

(あ、やっぱり羨ましいなぁ……)

 ふと、溢れ出る精液を見てたらそんな風に思ってもみたりして……私たちは処女喪失してからまだその胎内に大家さんの精液を受け止めたことがない。もちろん採用試験前に妊娠してはいけないからっていうのはわかってるんだけど……早くあの濃くてドロドロした精液、おまんこに注ぎ込んで欲しいなぁ。

「んっ、うぐっ」

 大家さんの身体で理緒さんの身体が押しつぶされるみたいに体重がかけられたけど、ベッドの上だけあって少し息苦しく感じる程度みたいで、理緒さんの両手両足がさらに力を込めて大家さんの身体に廻された。
 まるで力ずくで押さえつけられて犯されてるみたいだけど、しっかり廻された理緒さんの両手両足が大家さんを求めてるって感じさせてくれた。

「んふっ、んふっ」

 キスをしながら大家さんの身体が上下に跳ねる。二人の足元から見ると、大家さんのちんぽが、大きく拡げられた理緒さんのおまんこの中を出たり入ったりして、理緒さんのお尻の穴がヒクヒクと痙攣するように動いているのが良く見える。
 新婚で覚えたばかりの旦那さんのちんぽの形をすっかり忘れて、理緒さんのおまんこは大家さんのちんぽの形をしっかり覚え込まされているみたい。溢れ出る精液を少しでも少なくしようとしているのか、大家さんのちんぽが動く度におまんこの肉が大家さんのちんぽを離すまいとぴっちりと吸い付いていた。

「んっ、くるっ、きちゃうっ、子宮、潰れちゃうっ」

 大家さんは一回一回、体重をかけた大きな腰の動きで理緒さんをベッドに挟み込む。女としての本能なのか、精液を求める子宮はちんぽの先が密着した瞬間、精液を求めて吸い付いているみたい。
 大家さんが腰を突き下ろす度に理緒さんのくぐもった悲鳴のような嬌声があがる。何度も何度も繰り返され、だんだんと腰を突き下ろす速度があがって、小刻みになっていく。

「あぁっ、んっ、んむーっ!」

 一度、大きく腰を引かれて、今までで一番強い勢いで腰が突き下ろされ、突き下ろした勢いのまま腰の動きが止まる。その瞬間、理緒さんが上げようとした声が大家さんの激しいキスで塞がれた。同時に理緒さんの両手両足が大家さんの身体にさらに力強くしがみついた。二人の身体はまるで一つの肉の塊になったように、小刻みに震えている。

(ああ、今、理緒さんの膣内、精液が出てる……)

 大家さんの腰が震える度に理緒さんの膣内に精液が注ぎ込まれていくのがわかる。ぴったり密着しているせいか、全ての精液が膣内奥に注ぎ込まれ、逃げ場のない精液は理緒さんの胎内奥深くに溜まっていく。

「ん、んふぅ」

 満足そうな吐息を漏らしながら理緒さんは大家さんの唇を貪るように求めながら精液を受け止めている。
 キスの合間にこぼれる甘い吐息、それは優れたオスによって屈服させれられたメスだけが得られる満足感、優れたオスによって孕ませてもらえるメスとして選ばれた優越感、そんな様々な感情の込められた吐息に感じられて、同じメスとしてすごく羨ましく感じてしまう。

 それにしても、さすが理緒さん……二回の膣内射精は本当に勉強になった。これから私たちが今日理緒さんに指導された『騎乗位』と『だいしゅきホールド』を実践するためにはしっかり復習しておかないと。

 それにしても『だいしゅきホールド』ってなんか見てるだけでゾクゾクしちゃうわね。実際見てみると本番の採用試験ですごく使いたくなってきちゃった。なんだか、妊娠したいって全身で表現してるみたいで素敵だし……それに、まだ一度も経験していないけど、大家さんのおちんちんが私のおまんこの奥にぴったり密着してどくどくと精液を注ぎ込まれるのを想像しただけでイッちゃいそう。

 たぶんそんなに時間は過ぎてないと思うけど、理緒さんの膣内に全ての精液が注ぎ込まれ続けてて……理緒さんは何度も小さくイキながらも大家さんの身体から両手両足を離さなかった。

「理緒、もう全部注ぎ込んだよ?」
「やぁ、もっと、もっとぎゅってさせてぇ、んっ、あんっ」

 理緒さんの子供のような甘えた声に同性の私たちまで思わずドキッとしてしまった。こういう、ちょっとした甘えた態度って女にとって重要な要素なのかも。理緒さんが甘えながらぎゅっと力を込めて抱きつくと、大家さんが仕方ないなと苦笑しながら理緒さんの求めに応えるように、ぐっと腰を沈めていたし。

 それからしばらくして、私たちに見本を見せてくれた理緒さんは、ベッドに横になったまま私たちが大家さんに抱かれるのを見て厳しく指導してくれた。

『腰は単調に振らないで、前後左右に激しく、子宮口をちんぽの先にこすり付けるように』
『腰をもっと沈めて。そうよっ、もっとおっぱいは激しく揺らして』
『足首をしっかり絡めて外れないように、おまんこをしっかり押し付けるの。心から妊娠したいって思うのよ』

 今回は『騎乗位』と『だいしゅきホールド』の勉強だったので、射精寸前にタイミングよくちんぽを抜くことができなくて、かなり余裕をもって理緒さんと交代して、大家さんの精液は全部理緒さんの膣内に射精してもらった。
 宮野先生のときに指導してもらった正常位や後背位のような体位だと射精直前のギリギリで先生と変わることはできたけど、今回は主導権が大家さんに無いから、失敗すると私たちの膣内に射精してしまうことになるので、早めに交代しないといけなくて……その結果、欲求不満というか、イキたいのにイケなくて、すごく物足りない感じ。

「うーっ、なんか今回はもやもやした感じ……」
「まぁ、『騎乗位』も『だいしゅきホールド』も主導権が大家さんにないから早めに抜いちゃうし」

 三人並んで、理緒さんが今日最後の騎乗位での激しいセックスをしているのをじっくり見つめながらため息をついていた。
 確かに『騎乗位』も『だいしゅきホールド』もすごく勉強にはなったんだけど、まだ妊娠しちゃうわけにはいかない私たちにとってどちらとも射精直前まで抜かないでいると間違えて膣内射精してしまう可能性の高い体位だけに、どうしても早めに理緒さんと交代することになる。
 一番気持ち良くて満足できる状況を理緒さんだけが堪能してしまうことになって、私たち三人は溜息と共に指をくわえて羨ましそうに見ているしかないわけで……ぶっちゃけ、三人揃って欲求不満なのよね。

「ああっ、きてっ、もっと、もっと膣内にちょうだいっ」

 宮野先生のときは、本当に膣内射精するだけで文字通り精液便所みたいな感じだったけど、理緒さんは大家さんのおちんちんをじっくり味わう余裕まである。ううっ、本当に羨ましい。

「ちょっと今回は失敗したかも……」
「そうね、次回は『後背位』とか『側位』とかにしないと」
「ううっ、ごめんね、みんな。理緒さん、こんなにセックス好きだとは思わなかったから」

 苦笑する私と菜実に、淑子が申し訳なさそうに小さくなっている。

「そんなことないって、理緒さんの指導、すごく勉強になったから」
「そうそう、さすが百本以上口でイカせた元風俗嬢だけあるって思ったもの」

 慌てて申し訳なさそうにする淑子をフォローして苦笑を浮かべあう。すると理緒さんの甲高い嬌声が上がった。

「あんっ、膣内に、膣内に出てるぅ、孕んじゃうっ、妊娠しちゃうっ」
「あ、理緒さんちょうど膣内射精されたみたい。いいなぁ……」

 見ると、さっきまで大家さんの上で激しく腰を振っていた理緒さんが大家さんの身体に向けて倒れ込み、仰向けの身体にしがみつくように抱きついていた。大家さんが射精する度に伝わってくる震えが理緒さんの身体も震わせていた。
 やっぱり妊娠するためのセックスっていいなぁ、すごく愛情が感じられるのよね……ただ快楽を求めるだけのセックスを否定はしないけど、私はやっぱり妊娠してこそのセックスだと思うし。

 この日の模擬試験で理緒さんは『騎乗位』と『だいしゅきホールド』で六回ずつ膣内射精された。膣内射精だけ理緒さんに受け止めてもらう方法は宮野先生と同じだったけど、先生と違ってたのは最後の膣内射精が終わった後で、理緒さんのフェラチオを教えてもらったことかな。
 舌の使い方とか、お掃除フェラとか……パイズリしながらのフェラは私はなんとか普通にできたし、菜実は大家さんのおちんちんがおっぱいに埋めるという最高のテクニックを身に着けて嬉しそうにしていた。淑子は寄せて挟む段階でうまくいかなくて思いきり落ち込んでたけど、ま、まぁ、とりあえず淑子は将来に期待ということで励ましておいたけど大丈夫かなぁ?

 なんだか最後の最後で微妙な雰囲気になっちゃったけど、この日の模擬試験は無事終わった……と思う。ぐったりと疲れている私たちをいつものように大家さんが車で送ってくれることになったんだけど、理緒さんはシートを倒して横になっている。
 だって、理緒さんの膣内には大家さんの精液が一杯注ぎ込まれてるんだし、少しでも精液がこぼれない体勢で、受精の確率をあげないといけないしね。
 でも、理緒さんの表情はどこか落ち着いているっていうか、なんだかすごく満ちたりた表情をしてて確信を抱いてるみたい。

「なんとなくだけど、妊娠したって実感があるの」
「そうなんですか?」
「うん、ここら辺、何回目かの膣内射精の瞬間、お腹の奥で『あっ!』って感じた瞬間があったのよ」

 理緒さんは横になったまま、子宮のあたりをゆっくり撫でながらすごく幸せそうに微笑んでいた。普通、排卵から受精まで二十四時間以内って聞いたことあるんだけど、そういうものとは違う直感的というか、予感みたいな何かがあるってことかしら。

「何の根拠もないけど、卵子の中に精子が飛び込んできたイメージが浮かんだの。その瞬間『ああ、私、母親になったんだ』って実感したの」

 ゆっくりとお腹を撫でている理緒さんを見ながら、私はあらためて決意する。宮野先生も理緒さんも本当に幸せそうで羨ましくて……やっぱり女は妊娠してこそ生まれた価値があるのよね。
 妊娠できるるのに妊娠しない女なんて女に生まれた価値はないわ。私は今回の採用試験で絶対妊娠して、宮野先生や理緒さんみたいな素敵な女性になって、幼いときにあこがれたお母さんみたいな看護師になる……そして、看護師として多くの妊婦さんを助けながら、私自身、何人も産みたいと強く誓った。

「ま、妊娠が確定するまでは私がしっかり指導するから、がんばるのよ」
「はいっ」
「……それでね、私らしくないかもしれないけど、ちょっとだけ真面目な話するわね」

 そう言って、理緒さんは今日初めて真剣なまなざしで私たちを見つめる。

「さっきはああ言ったけど、家庭の事情とはいえ内緒で風俗嬢をやってたことには後ろめたい気持ちはあったし……当然、旦那にも内緒にしてる」
「理緒さん……」
「でもね、あなたたちを指導するために経験したんだって思ったら、風俗嬢をやってて良かったって思えたわ」

 理緒さんはスッキリしたような明るい声でで舌を出し笑った。そして、手で棒を掴むような形にして、口のところでしごくような動きでその握った棒を前後に動かすようにして意地の悪い笑みを浮かべた。

「だから、私が妊娠するまで……コレもしっかり身に付けてね」
「はいっ、がんばります」

 宮野先生もだけど、理緒さんも旦那さんにも内緒にしていることを教えてくれてまで私たちに一生懸命指導してくれて、本当に感謝しても感謝しきれない。
 私たちが採用試験を受けるまであと半年、宮野先生はじめ、理緒さんたちの指導してくれる人たちに応えるように、絶対に妊娠して看護師になるんだ、ってますます強く思えた。
 下腹部を撫でつづけている理緒さんの手に三人で手を重ねて一緒に撫でながら、この手の下にある理緒さんの受精卵にあやかって本番で妊娠できるよう誓った。

 それから一ヶ月もしないうちに理緒さんから『初めての赤ちゃんを妊娠した』って報告を受けた。理緒さんは『まだ教えたいことが一杯あったのに、指導しきれなくてごめんなさい』と、予想以上に早く妊娠したことを申し訳なさそうにしてたけど、理緒さんが『早々に初めての妊娠』をしたことの方が嬉しい。理緒さんにみんなで『おめでとう』って祝福したら『ありがとう』って喜んでくれた。

 それから指導担当リストから順番に指導をしてもらったけど、皆さんそれぞれに今までの男性経験を赤裸々に告白して、指導してくれた。
 おかげで私たちも採用試験本番に向けて、これっていう得意な体位を決めていた。菜実は大きく揺れるおっぱいを見せつけて興奮させようと『騎乗位』を、淑子はレイプされているみたいだからと『後背位』を、私はやっぱり『だいしゅきホールド』かな。
 間近に迫った採用試験では、この得意な体位で大家さんに膣内射精してもらって、絶対に妊娠するんだから!

 そして、心も身体も準備万端に整えた私たちは、ついにその日……採用試験当日を迎えた。

 私たち三人は既に何十回も通ったマンションの前で決意を秘めた表情で見つめていた。
 今日、私たちがこの半年で身に着けた全ての知識を活用して、絶対に妊娠しなければいけない。採用試験に向かう前、三人揃って宮野先生に挨拶をしに行ったんだけど、先生は私たちの決意に満ちた表情に満足そうに微笑むと、すっかり目立つようになった大きなお腹を抱えて見送ってくれた。

「みんな悔いのないように思いきり膣内射精してもらうのよ。自信を持って、あなたたちなら絶対一発で妊娠できるわ」
「はいっ」
「私が四人目を産む頃には、あなたたちのお腹がこれくらい大きくなってるといいね」

 静かに応援して微笑む先生に、私たちも大きく頷いた。
 前日には、私たちの指導をしてくれた矢島総合病院の皆さんにも挨拶に行った。理緒さんはあまりお腹が目立たないこともあってまだ働いていたけれど、みんなには『大丈夫?』と心配されているみたい。
 あ、そうそう。今回、矢島総合病院では医師、看護師、職員含めて十四人が妊娠したけど、その十四人揃って大家さんの赤ちゃんを妊娠したことで親近感が大きくなったのか、仕事にいい影響を与えてるみたいで病院の評価が良くなったらしく淑子が喜んでいた。
 実際、久しぶりに会った人もすごく優しい表情をしてたし、実際に以前お邪魔したときよりも病院の雰囲気がさらに良くなってるように感じられた。
 それぞれに大家さんの赤ちゃんをお腹に宿してる皆さんが揃ってかけてくれたのが……。

「みんなの妊娠報告、すごく楽しみにしてるからね」

 という言葉だった。
 宮野先生もだけど、理緒さんたち矢島総合病院の方々も私たちが妊娠することを疑っていない。普通であればそこまで期待されるとプレッシャーになるんだけど、みなさんの指導ですっかり自信を深めていた私たちには心強い励ましになった。

 そして今……菜実と淑子に視線を向けると二人も頷いてくれた。
 そこに不安の色は全くなくて、お互い緊張感はあるけどすごく心地よい緊張感というか、昂揚感に包まれていた。

「泣いても笑っても今日で決まるのね」
「ええ、でも私たちに『泣く』なんてことはありえないわ」
「そうね、それに半年近くかけて準備もしたし危険日の調整もしてもらったんだもの、大丈夫よ」

 私の言葉に淑子は笑みを浮かべて応え、菜実の自身に満ちた言葉に全員が力強く頷く。私たちは半年の間、十分に準備を整えてきた。生理周期はほぼ同じだったのものの時期はそれぞれずれていた。
 採用試験の日程と危険日を合わせるためにどうすればいいのか宮野先生に相談すると、先生から大家さんに連絡してくれて、私たち看護師より先に採用が決定している産婦人科医……それもかなり能力の高い先生方を紹介してもらった。

 紹介してもらった先生は三人、樋口麻里子先生と中山美波先生と千堂みのり先生。先生方は先に採用が決まって既に妊娠四ヶ月が過ぎて安定期を迎えていたこともあって親身になって相談にのってくれた。
 体調に絶対悪影響にならないことを前提に、計画的に経口ピル等の薬品や食事、日常生活のコントロールによって生理周期を調整する方法を指導してくれて、結果見事に採用試験に合せて三人共危険日を迎える時期に調整してくれた。

 そのことだけでも感謝してもしきれないのに、先生方にはつい先日出産にも立ち会わせてもくれた。大家さんの赤ちゃんが産まれる瞬間に立ち会わせてもらって、本当に感動するばかりで……私たちもあらためて大家さんの赤ちゃんを妊娠できる喜びをかみしめることができた。
 でも、この半年をこうして振り返ってみると、私たちが妊娠するために多くの人にお世話になって、また協力してもらったことがよくわかる。

「菜実、淑子……絶対に妊娠するわよ」
「もちろん」
「ええ」

 私たちはもう一度、大きく頷くと一歩前に足を踏み出した。
 看護師になる夢への第一歩として、そして女として最大の悦びである命を宿す役割を果たすため、絶対に妊娠すると決意を込めた一歩を。


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