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[24192] もしも行人が大学生だったら(ながされて藍蘭島再構成?) 
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/12/26 02:20
注意
この作品は、もし行人が大人だったら?という再構成ものです。

作品に出てくる行人は大学二回生の二十歳。
原作のように女の子の裸で鼻血を出すような初心じゃあないです。
同じ名前のオリキャラと考えていただければ・・・
それに伴い、登場人物との接し方などが変化しています。
イベントも変化します。
また、独自設定や改編も多々あります。
このキャラはこんなのじゃない、という方には危険かも?
基本、作者が試験への現実逃避のために書くので不定期更新です。
それでも大丈夫という方のみ、お読みください。



[24192] ながされて
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/09 20:00
「午前10時、いつもなら今頃一時限目の講義の最中か・・・」

青年は空を見上げてつぶやいた。






第一話 ながされて




Side行人


「うわーーーーー!!」

顔面に水しぶきがぶつかる。風で巻き上げられた海水が視界を奪う。
つい先ほどまで雲ひとつないような快晴だったのに、今じゃ凄い嵐だ。
波が俺の体を左右上下に揺さぶり、水面に顔を出すのがやっとだ。

俺の名前は東方院行人(20)、某大学に通う二回生だ。
実家でいろいろ悩むことがあり、自分を見つめなおそうと思った。
思い立ったが吉日、自分探しの旅に出た。
旅をすれば簡単に自分が見つかるとも思えないが、気分転換にはなるだろう。
どうせなら以前からあこがれていた南の島に行ってみよう。
そんな単純な考えで一週間ほどの予定の旅のつもりだった。
しかし思うようにはいかないもので、船から転落。
俺を一人海に残したまま船は行ってしまった。
そして五日間の漂流の末、今に至る。

「あー、やばい。本気で死ぬかも・・・」

暴風雨の吹き荒れる海の中、頼りになるのは浮き輪のみ。
そしてゴゴゴという低く響く音とともにだんだんと近づく大波。
うん、五メートルはありそうかな?ここまででかいと何も思い浮かばない。
巨大な波にのまれ、俺は意識を手放した。






Side???

太陽が照りつける浜辺に一人の少女が現れた。
手には釣竿を持っており、傍らに豚をデフォルメしたかのような生き物を連れている。
少女と豚もどきは手ごろな岩場に着くと、

「せーの、それ!」

少女は勢いよく竿をふり、釣り針を遠投し海へと沈めた。

「待っててねー、とんかつ。今おいしいごちそう釣ったげるね。」

「ぷ」

少女にとんかつと呼ばれた生き物は、言葉に返事をするかのように鳴いた。

「昨夜は嵐だったからね、きっとすっごいのが・・・」

とんかつに話しかけている間にも、竿には何かがかかった反応があった。

「やった!!さっそく当たり!!」

少女が勢いよく竿を引く。
水しぶきをあげて針にかかった獲物が水面に顔を出す。
しかし、かかっていたモノは魚ではなく、溺れて気絶している人間、行人だった。

「え!?わっわっ大変っ人が釣れちゃったよ~。どどど~しよ~。」

初めての事態に少女は困惑して取り乱していた。

「ぷー。」

とんかつは、呑気にその光景を眺めているだけだった。



Side行人

「ーっかり、しっかり!」

誰かが自分に呼びかけている声が聞こえる。確か、俺は大波にのまれたはずだ。
助かったのだろうか?目を開けようとした時、思いっきり頬を叩かれた。

「!?」

な、何だ!?いきなりのことに混乱していると・・・

「わーん、しっかりしてー!!」

見知らぬ少女に何度も何度も往復びんたを喰らわされる。

「ぐふ!?」

「死んじゃ駄目だよー、水はいてー!!」

「ごは!?」

さらに鳩尾に何度もこぶしを入れられる。
覚醒しかけた意識が、再び飛びそうになる。
駄目だ、状況がいまいちよくわからないがこれ以上されたら死ぬ。
このままではあの世に行ってしまう。
そう思っていた時、ふいに唇にやわらかな感触を感じた。
薄く瞼を上げると、視界いっぱいに見知らぬ女の子の顔があった。
それでキスされているのだと理解する。
なんだ?俺はもう死んだのか?ここは天国・・・だったり?
初めて感じる女の子の唇の感触に、心地よさを覚えていた。
が、それもつかの間。

「せーの、ぷう!!」

口に勢いよく肺活量以上の空気が流れ込む。
それは肺を満たすだけでなく、内側から俺の内臓を圧迫した。

「ぐぼ!?」

俺は今度こそ意識を手放した。




どれくらいたったのか、胸の上に重みを感じて俺は再び目が覚めた。

「なんだ、胸が重い。・・・金縛りか?」

目を開けると、仰向けに寝ている俺の上に豚のぱちもんくさい生き物が乗っていた。

「ぷー。」

豚もどきはまるで俺に起きた?とでも聞いているかのように鳴いた。

「なんだこりゃ。」

呆然としていると横から声がかけられた。

「よかったー、気がついたんだ!」

声の方を向くと、気を失う前に見た女の子がそこにいた。



少女の名前はすずというらしい。長い髪をポニーテールにした活発そうな女の子だ。
俺が運び込まれたのは、すずの住む村にある家の一つらしい。
そこの家主である婆さんにご飯をごちそうになりながら、いろいろ話した。
話を聞くと、どうやら俺はすずに溺れているところを助けられたらしい。

「そっか、君が助けてくれたのか。ありがとう、すず。」

「あー、うにゃ。大したことしてないよ?ほんと。」

俺が礼を言うと、どこか困ったような顔をした。
どうしたんだろうか?

「助けたのはいいが、とどめを刺したのもすずなんだがね。」

「うにゃ!?ちょ、お婆ー!?」

婆さんの言葉にすずがうろたえている。
ああそうか、人工呼吸の失敗のことを言っているのか。
こうして助かったんだし気にしなくてもいいのに。

「あー、それよりも行人さんすごいね!?五日間も漂流してたんでしょ?」

「ああ、飲まず食わずはしんどかったな。」

まったく我ながらよく生きていたものだ。

「まぁ、流れ着いたのが日本だったのが不幸中の幸いか・・・」

本当によかった。これが北のアレな国とかまずい場所だったらえらいことになってたかも。

「へ?ここ日本じゃないよ?」

「え、違うの?」

「うん、住んでるのは日本人だけど、この島はどこかわかんないよ。」

「・・・どういうこと?」


すずと婆さんの話を聞くと、彼女たちも元々は漂流者とのことだ。
今から丁度130年前、日本開国後のこと。
最新の技術や医療を学びにヨーロッパに渡った一隻の船。
しかし、日本へと帰る途中嵐にあい船は沈没。
その船に乗っていた人たちは目の前にあった無人島に流れ着く。
そして、島の環境が生活に適していたことから住み着いたという。
島には船の名前をとって藍蘭島とつけたそうだ。
ちなみに婆さんは当時その船に乗っていたという。
いったい何歳なんだ婆さん?日本の公式の最長寿の人より年上なんじゃないか?
彼らはそれきり外界との接触は一切なかったらしい。
つまりこの島の文明は明治ごろから変わらないのだ。
しかしこれは問題だ。
文明も明治ごろ、外界の接触も一切ないということは、
この島と行き来する定期船などもなければ、電話などの連絡手段もない。
つまり、このままでは日本に帰れないのである。

「それは困る!!」

もともと一週間ほどの旅の予定だったのだ。
これ以上休んでは大学の単位を落とす。
いや、それどころか大学に入るためにしたあれだけの苦労がすべて無駄になる。
なんせ帰れなければ、落第どころか通うことすらできない。
俺はまだ、大学生らしいことをしていないというのに!?

「まぁ、運命と思ってあきらめるんじゃな。」

「こ、この島もいいとこだよ?」


なんとか船で日本に戻ることってできないかな?
もともと南の島に向かっていたわけだし、素人なりの天測でも何とかなりそうな気がする。

「それは無理じゃな。」

「?何でですか?」

「この島の周囲すべてが激流の渦潮に囲まれておる。
船では外に出れないんじゃよ。
嵐の日にたまに通れるくらいでな、ワシらが外に出なかったのもそれが理由じゃ。
実際に見た方が早いじゃろ、ついてきなさい。」

そう言って婆さんは俺を海へと連れてきた。
すずが何かを呼ぶと、大きなシャチが出てきた。
さしみというらしく、人語を解し、この海を守っているのだという。
大丈夫だからと言われその背に乗った。
しばらく行くと、確かにそこには大渦が見られた。
とてもじゃないが船でここを通るのは無理みたいだ。
外に出られるのであれば130年もあれば誰かが試しているはず。
渦潮のせいで無理だったのか。
これはもう、諦めるしかないのか・・・

「この島も悪いところではないぞ。
開き直ってこれからのことを考えるんじゃな。」

「はぁ、さよなら俺のキャンパスライフ・・・」

まさか自分探しの旅に出て、戻れないなんてことになるとはなー。
開き直ってこの島での自分を探すか・・・日本じゃ今頃騒ぎになってるかもな。

「あー、とりあえず、しばらく世話になります。」

「うむ。決心がついたようじゃな。」

「よろしくね、行人さん。」

何がうれしいのか婆さんとすずが俺に笑いかけた。
とりあえず今夜は、すずの家に泊めてもらうことになった。
これから、この藍蘭島での俺の生活が始まる。
この時はまだ、これからの生活があんなにも刺激的だとは思っていなかった。



Sideお婆(こと)

すずと行人という男が楽しげに話しているのを眺める。

「やれやれ、これでこの島にも未来が見えてきたな・・・」

呟いて行人とすずの後方、茂みを見やる。
そこにはいくつもの人の目が隠れていた。




[24192] せまられて1
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/09 20:01

水平線に、日が沈もうとしている。
海が真っ赤に染まり、荘厳な光景を醸し出している。
なんだかこれからの生活に期待が少し持てたような気がした。

「さらば日本!俺はこの島で、たくましく生き抜いてやるぞ!!」

海に向かって宣誓する。
日本での生活を捨て、この島で生きていくことの決心をした瞬間だった。



第二話 せまられて


婆さんとは海で別れた。
ここからだと今夜泊まるすずの家の方が近いからだ。
今後のことについては、明日また婆さんの家で話し合うことになっている。
明日は起きたらすずに婆さんの家まで案内してもらう予定だ。

「今夜は行人さんの歓迎会だね。ごちそう作るから期待しててね。」

「ぷー。」

数歩先を歩くすずととんかつがうれしそうにしている。

「はは、ありがとう。楽しみにしてるよ。」

僕はその後を追いながら、微笑んでいた。
なんだか嬉しそうにしているすずの姿が、
妹の幼いころの姿を思い出させたからだ。
まだ俺たちが中学生の頃くらいまでは、美咲もこんな風に
いろんな事に無邪気に喜んでいた。
あの頃はよかったな・・・いつからだろう?こんなことになったのは。
美咲が明確に兄である俺にアプローチしてきたのは・・・
日に日に女らしくなる美咲に、何度も欲情しそうになって。
その度に自分を抑えつけてきた。
だが先日、寝ている布団にもぐり込まれて我慢できなくなりそうになった。
確かに美咲のことは妹と思っているはずなのに・・・
俺は自分が分からなくなった。それで自分探しの旅に出ようと思ったんだっけ。

「は!?そこぉ!?」

そんなことを考えていると、いきなりすずが石を拾って茂みに投げつけた。
石が茂みに着弾する寸前、何かが飛び出してきた。

「うふふ、よく気づいたわね。」

それは青い袴の、巫女さんの格好をした女の子だった。

「鋭さは山の獣なみってことね。」

「あやね!!」

あやねと呼ばれた少女は近くの岩場に危なげなく着地する。

「もう何の用よ?今日は忙しいからかまってあげられないよ?」

すずが腰に手を当て呆れたふうに聞いた。

「人をさみしんぼみたいに言わないでくれる!?
あんたじゃなくて用があるのはそこの彼よ。」

そう言って俺の方をみるあやね。

「えっ。俺?」

「そう、あなた。今夜泊まるところはお決まり?」

「ああ、とりあえず今日はすずの家に厄介になる予定だよ。」

「あ~~、やめといた方がいいわよう?」

「?どうしてだい?」

俺が聞き返すとあやねは得意げに語りだす。

「すずの家ってすんごいボロいし、床は抜けるわ雨漏りするわで。
 おまけにダニやネズミもわんさか・・・」

「え、マジで!?」

さすがにダニは嫌なんだけど・・・

「にゃー!うそうそうそだよ~!?」

すずが慌てている。

「それにすずって寝相悪くて、そのうえおねしょまで・・・」

「わーわー!?言っちゃダメー!?」

真っ赤になってうろたえるすず。必死に手足をばたつかせている。
う~、とうねると足もとの石や木の実をあやねに次々に投げつけた。

「んも~、許さないんだから~!?」

「うふふふふ。」

すずの投擲攻撃を上に飛ぶことでかわすあやね。
どうやらこの子は人をからかうのが好きなようだ。
華麗にバク宙で地面に着地しようとする。

「そんなへっぽこ攻撃、この私には通じなくってよ。」

「てい。」

空中にいるところを、すずが投げた石が見事に命中した。
さすがに地に足が付いてない状態では避けられないようで・・・

「あふん!?」

あやねは顔面から地面に着地した。

「「あ。」」

ぴくぴくと痙攣しているあやね。
あれは、大丈夫なのか?

「じゃ、行こっか行人さん。」

「え、あれほったらかしでいいの!?」

すずはあやねを放って歩き出した。
とんかつにいたっては鼻からあやねのことが眼中にないようである。

「いーのいーの、あの程度じゃあやねはびくともしないから。」

「あの程度って・・・」

こんなのがこの島の住人には日常茶飯事なのだろうか。
文明の違いってやつか、随分とたくましい。

「あ、そうそう。さっきの全部ウソだかんね!?
 おねしょも去年からしなくなったし!」

「去年て、きみいくつだよ?」

「にゃはははは・・・」



すずの家は、海岸沿いにしばらく歩いたところにあった。
素朴な日本家屋といった一軒家だ。

「―でね、あやねったら昔から私と張り合ってきてね、
 しょっちゅう勝負挑んでくるの。」

すずが話しながらご飯をよそってくれる。
俺は椀をうけとりながらそれを聞いていた。

「勝負はいいけどこっちの都合はおかまいなしってのが困りものだよね。
 はいどーぞ。」

「ありがとう。そうだね、一人で空回りしてたもんなあの子。」

「ぷー。」

「けど、今日はほんとに厄介になって悪いね。」

「別にいいよ、遠慮しなくて。好きなだけいてくれていいんだよ。」

「それはさすがに悪いよ。ご両親にも迷惑だろ?」

「あ、大丈夫だよ。うち両親ともいないから・・」

どこかすずの顔がさびしく見えた。
まずい、悪いこと聞いたかな。

「ごめん、悪いこと聞いちゃって・・・」

「ン、へーきへーき、気にしないで。もう昔のことなんだし。」

「そ、そうかい?」

「それよりさ、行人さん。ご飯食べ終わったらお風呂入る?」

「ああ、そうだね。ずっと海で遭難してたから体がべたべたして仕方ないや。」

「ふふ、期待していいよ。家のお風呂は広いから気持ちいいよ。」

「そっか、そりゃ楽しみだね。」



夕食を食べ終えてしばらく、俺は風呂に入っていた。
すずの家の風呂は源泉かけ流しの檜風呂だった。
電気もガスもないこんな島で、こんな贅沢ができるとは。
正直予想外だった。嬉しい誤算といったところか。

「しっかし・・・」

俺は天井を見やる。水滴が一粒、頬に落ちてきた。

「我ながら無神経なことを聞いてしまった。まったく・・・」

こんなだから今まで彼女の一人もできなかったんだな。
そんなことを考えていると、脱衣所と風呂場の間の戸が引かれる音がした。

「行人さん、湯加減どう?」

「ああ、すず。丁度良くて気持ちいいよ。
 まさかこの島で温泉に入れるとは思ってなかったよ。」

「えへへー、広いでしょ?それじゃ私も入ろうかな。」

「は?」

すずはおもむろに風呂場に入ってきた。
手拭いを持ってはいるが全裸だ。

「ちょ、ええ!?すず!?」

まるで俺のことを気にしていないのか、警戒心など感じられない。
ピンク色の突起も、うっすらと生え始めた股間の毛も、瑞々しい体をさらけ出している。
隠そうともせずに鼻歌交じりでかけ湯をしているすず。
なんだこれは、なんでこんな状況になってるんだ?
すずは恥ずかしくないのか?

「あ、そうだ!行人さん、背中流してあげようか?」

すずはまるでいいこと思いついた!みたいないい笑顔で聞いてくる。

「うえ!?あ、いや、俺はさっき浸かるまえに洗ったkら。」

おもわず噛んでしまった。

「まぁまぁ。遠慮しないで。私洗いっこするの好きなんだ。」

俺の態度を遠慮ととったのか、すずは俺の腕を引っ張る。
結局俺は背中を洗われることになった。
仕方ない、極力前は見せないようにしようと決めた。
この島では混浴が当たり前なのかもしれない。
郷に入っては郷に従えだ。
置いてある椅子に座ると、すずがへちまのスポンジで俺の背中をこすりだす。
微妙な力加減が気持ちいい。
洗いっこが好きなだけはある、手慣れているのだろう。
大丈夫、妹と接していると思えばいい。
さっき聞いた通りではすずは13歳と言っていた。
相手はまだ子供、平常心、平常心。

「行人さん、気持ちいい?」

「あ、ああ、気持ちいいよすず、ありがとう。」

「えへへ、それじゃあ今度は行人さんの番だよ。」

そう言ってすずは俺にへちまを手渡してきた。

「あんまり強くしないでね?」

そして無防備に背中を向ける。
すずのシミひとつない白い肌が目に入った。
ぐ、平常心平常って、そうだよ。
俺は妹に欲情しかけて、まずいと思って旅に出たんじゃないか!?
それに・・・

「?どうしたの行人さん?」

俺の手が止まったのを不思議に思ったのか、すずが振り返る。
その動作の中、くびれた腰、13歳とは思えない大きな乳房が見えた。
駄目だ、この子、美咲よりもずっと女の体してる!?
ぬあ!駄目だ!13歳に興奮するとかペドじゃないか!
見ないよーに、見ないよーに。

「な、何でもないよ。・・・ん?」

すずから目線をそらして湯船に向けると、小さく気泡が立っているのが見えた。
何だろう?と思っていると・・・

「ぶはあ!!」

湯の中から勢いよく全裸のあやねが飛び出してきた。

「うおわ!?」

「ちょ、ちょっとあやね!どっから湧いてくるのよ!?」

「うふふ、愚問ね。ずっと湯船に浸かってたのよ。」

そこであやねは俺を、正確には今は手拭いで隠している俺の股間を凝視した。

「たっぷり観賞させて頂きました。ぽっ。」

そういって少し紅く染まった頬に手をやるあやね。
くそ、いろいろと恥ずかしい。
見られたことも、気配に気づかなかったことも恥ずかしいことこの上ない。

「もう、今度はなんの用なのよ~。」

少し怒り気味にすずが言う。

「ふふ、そりゃ行人様のお体を流して差し上げようと思って。
 隅々までね、うふふふふ。」

「な、何ぃ!?」

「それはこれから私がしようと・・・」

「ちょ、すず、わかって言ってる!?」

「ぷー?」

足もとのとんかつはこの状況がわかってないのか疑問の鳴き声を上げた。
やばい、すずは俺のことを男として意識していないっぽいが、
あやねは絶対わかって言ってる。

「あーら。はたしてあなたみたいなおこちゃまが殿方を満足させられるかしら?」

「うお!?」

あやねに手を引っ張られ背中に抱きつかれた。
背中に柔らかさと小さなぽっちを二つ感じる。
ぽっちを感じる、ということは、あやねは少なからず乳首を勃起させているということ。
その事に気づいたとき、俺の愚息がむくむくと大きくなり始めるのを感じた。
やばい、起たないように我慢していたのに!!
静まれ俺の息子!相手はまだ子供だ!

「んにゃ!しっつれーな!?」

今度はすずが俺の首元をもってあやねから俺の体を奪う。
13歳とは思えない大きな山に、俺の顔が埋もれる。
うわ、なんだこれ柔らかい。それでいてすこし芯があるような張り。
これでまだ成長途中なのか!?
そんなことを考えたのがいけなかった。
俺のムスコはすでに隠せないほどになってきている。

「あやねだってちびでぺちゃんこで子供みたいじゃない!!」

「なんですってー!?」

俺をはさんですずとあやねが睨みあう。

「やはりあなたとは一度ケリをつけなきゃいけないよーね!!」

「望むところだよ!!」

二人が身を乗り出した。偶然すずの手が俺の股間に触れる。

「?何これ?」

股間の膨らみに気づいたすずが、手拭いをはぎ取ってしまった。
俺の愚息が二人の視線にさらされる。

「にゃ!?何これ!?さっきまでこんなんじゃなかったよ!?」

びっくりしてさっきまでのあやねへの怒りは飛んでしまったすず。
混乱してしまっているようだ。
駄目だ、13歳の女の子に勃起したちんちん見られるなんて・・・死にたい。
俺のちんちんの姿に混乱して慌てているすずと違い、あやねは静かだった。
ふとおそるおそるあやねを見やる。

「・・・あ・・・うあ・・・あ・・・?」

そこにいたのは俺の股間を凝視しながら全身真赤になったあやねだった。
口から出るものは言葉になっていない。
ごくり、とあやねが息を飲む音が風呂場に反響した。

「あやね?」

すずもあやねの異変に気づいたようだ。首をかしげてあやねの顔を覗き込む。

「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!?」

あやねは視界に入ったすずの顔に驚いたのか声にならない声を上げて
風呂場から飛び出して行った。

「何、あやねどうしたの?」

すずは突然の事態に更に首をかしげていた。

「は、はは、ははは。」

おそらくあやねは恥ずかしくなって逃げたのだろう。
ああ、俺もこの場から逃げ出したいと思いつつも、苦笑いしているしかなかった。
ただ、あやねが逃げ出したことでその場がうやむやになり、
俺とすずは風呂をあがって寝ることになった。
これ以上股間の話題にならなくてよかった。



Sideすず

今日もお隣のからあげさんの声で目を覚ます。

「ん~~、いい朝。」

「ぷ~。」

伸びをしていると、とんかつも起きたのか蒲団から這い出てきた。

「おはよう、とんかつ。」

とんかつに朝の挨拶をして、隣の布団を見やる。
昨日は行人さんが家に泊まった。
布団の膨らみを見るにまだ寝ているようだ。

「ほらほら行人さんも起きて、今日はお婆の家で話し合うんでしょ。」

行人さんの布団をはがす。どんな寝顔なのか少し期待している自分がいた。

「あれ?」

しかし、いざめくってみるとそこには行人さんはいなかった。
それっぽく偽装された大きな野菜、その表面には‘はずれ”と書かれていた。

「うにゃ、行人さん。何処?」






[24192] せまられて2
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/09 23:26
背中に焼けるような暑さを感じて目を覚ます。
耳には何かを引きずるようなズルズルという音が聞こえた。

「ん~~?・・・なんだ、このずるずるって・・・・・・・」

目を開けば、視界に入る景色がすごい勢いで流れていく。

「って、おわああああ!?なんだなんだぁ!?」

どうやら俺は何かに引きずられているようだ。
背中が熱い。摩擦熱で火傷しそうだ。

「あら、お目覚めになって?」

声のした方を見る。
そこには俺を引きずって走るトリのようなものと、それに乗るあやねがいた。

「昨晩はみっともないところを見せて申し訳ありません。
 行人様は今日、お婆の家で大事なお話があるとか。
 お詫びに私がすずに代わって案内しますわ。
 よろしければ、お話の後に島中を案内しましてよ?」

「んなこといいから止めろ!」

俺は抗議の声をあげるが、あやねは聞いていないのか無視して話を進める。
イテッ。頭を石にぶつけた。

「なんでしたら今夜から私の家に・・・あ!?」

話している最中、急にあやねが驚いた声を上げた。

「キャアアアアアアアアア!?」

あやなの叫びが遠ざかっていく。
離れたところでドボンという何かが水に落ちる音がした。
そういえば、引きずられるのが終わっている。
立ち上がってみれば、先ほどまで俺を引っ張っていたトリがこけていた。

「い~や~~~~~~!?」

近くの川ではあやねが流されていた。

「よっ、旦那。朝から災難だったな。」

背後から声が掛けられた。
振り向くと、羽織をマントのように肩にかけた女の子がいた。
背が高く、170はありそうだ。
片手にロープを持っていて、その先は一本の木に括られていた。
どうやらこの子が助けてくれたみたいだ。

「君は・・・」

「あたいは、大工のりんってんだ。よろしくな。」

「よろしく、りん。俺は東方院行人。
 昨日この島に来たんだ。
 ありがとう、助かったよ。
 でもいいのかい、あれ・・・ホッといて。」

そう言って俺はあやねの流された川を指さす。

「あー、いいっていいって。いつものこと。」

そういってりんは手を振り、何でもないとジェスチャーをする。
見ればあやねの乗っていた鳥もあーあ、といった感じで特に焦った感もない。
本当にああいうのがあやねにとってはいつものことなのか・・・

「そ、そんなことよりさ・・・あたいと、その・・・」

りんは急に照れながら、頬を指でかいてごにょごにょと話し出す。
なんだろう、俺に何か用なのかな?
その時、背後の茂みで音がして、大きなクマが姿を現した。

「うわああああ!?クマー!?」

突然のことに驚く俺。何、何でいきなり熊が!?

「なんだ、ゆきの。めずらしくお前にしちゃ早起きジャン。」

「へ?知り合い?」

熊が出たというのにりんには全く焦った様子がない。

「そーいうりんちゃんだって人のこと言えないんじゃないのー。」

熊の背後から頭の上に小さな女の子がよじ登った。

「いったい何をたくらんでるのかナー。」

「う”。」

それはまだ幼い子供だった。

「あ、子供・・・」

この島をまだ見て回ってはいないが、ここにきて初めて子供らしい子供を見た。
だからなのか思わず口にしていた。

「シツレーね!!くまくま!!」

「ぐげ!?」

女の子を怒らせてしまったのか、俺は熊をけしかけられた。
頭部に熊の手刀を喰らう。地に倒れ伏す俺。

「と、言うわけで・・・お詫びとして今日はゆきのとでーとするのよ。」

ゆきのがそう言うと、熊は器用に俺の上半身をもって引き寄せた。

「で、でえとお!?」

りんがそれを聞いて慌てだした。俺の脚をもって熊から奪取しようと引っ張る。

「おまえにゃ10年はえーんだよ!このませ餓鬼!!」

「いーやー!!このこはゆきののものなのー!!」

「ぐああああ!!」

上下に体を引かれ、全身が悲鳴を上げる。

「聞き分けのねー餓鬼だな!!」

「がきがき言うなー!!」

いつしか俺を地面に放って二人は喧嘩しだした。
今のうちに逃げよう。
俺は格好悪くも地面を這うようにしてその場を離れた。
茂みに隠れ、りんとゆきのが見えなくなってから立ち上がる。

「あいたたた、なんなんだこの島の連中は。
 なんでこうもむちゃくちゃな子が多いんだ?」

ぼやきながらしばらく歩いていると、集落に着いた。
ここがこの島の村なのだろう。
すずの家の周りと違っていくつかの家屋が見える。
また、その周囲には広い田んぼや畑が広がっている。
そこでは女性たちが仕事に精を出していた。
それにしても何か違和感を感じる。
ちらちらと見られている視線を感じるのはまあいい。
見知らぬ男がいれば何者だろうと思うだろう。
しかし何だろうか、胸に引っかかる違和感がぬぐえない。
別段、この時間に農作業をしているのはおかしくない。
むしろ農民の生活をしていれば、仕事を始めていなければおかしいだろう。
俺はモヤモヤとしたものを抱きながらも、とりあえず婆さんの所に行くことにした。

「しっかし、婆さんの家ってどこだろう?」

「あのー・・・」

「ん?」

声の方を向くと、眼鏡をかけた肩までの長さをした髪の子がいた。
なんだか今までの子と違い、おとなしそうな女の子だ。

「何かお困りのようですが・・・どうかされましたか?」

どうやら俺の困り顔を見かねて声を掛けてくれたようだ。
優しそうな子だな・・・

「あー、いや。ちょっと道に迷ってね。
 長老の家を探してるんだけど。」

「あら、それでしたら私が案内しますわ。」

「本当か、助かるよ。」

よかった、どうやらこの子はまともそうだ。

「あ、申し遅れました。私ちかげと言います。
 気軽にちかげとお呼びください。」

そう言ってちかげちゃんは頭を下げた。

「こりゃご丁寧に。俺は東方院行人、よろしく。
 昨日この島に流れ着いてね、まだよくわかってないんだ。」

「ええ、知ってますよ。」

「あれ、知ってるの?」

「はい、こんな島ですから噂はすぐに広まりますわ。
 今日は朝から行人さんの話題でもちきりですよ?」

そう言ってくすくすと笑うちかげちゃん。
どっかのお嬢様みたいな上品な笑い方が、サマになっていた。
やっぱり、今までの子とどっか違うな。
ちょっと癒されそうな気分になった時、背後で気配を感じた。

「くっ!!」

反射的に右に避ける。俺のいたところを何か小さなものが飛んで行った。

「はうっ。」

何かがちかげちゃんの額に刺さる。
その途端、ちかげちゃんは急に眠ってしまい地面に倒れ込んだ。

「誰だ!?ってああ、ゴメンちかげちゃん!?」

ちかげちゃんに駆け寄り抱き起してみると、気持ち良さそうに寝息を立てていた。
その間にガサガサと茂みからはい出してくる女の子。
ゆきのとどっこいの小さな背丈の子だった。
その手にはいましがた発射したと思われる吹き矢が握られていた。

「・・・私の吹き矢・・・かわした・・・」

何かぼそぼそとつぶやきながら、じーっとこっちを見ている。
目が合った。にまぁっとあやしげに笑う少女。
背筋に悪寒が走った。
懐に手をつっこんで新しいものを取り出した。
それは先ほどの吹き矢を束ねたような形をしている。
あれはまるで・・・

「・・・連射・・・式?」

頬が引きつる。少女は期待のまなざしを向けながらそれを咥えた。
やばい、ゴメンちかげちゃん!!
俺は心の中で謝ると、ちかげちゃんをその場に残し逃走した。
後方で矢を次々と噴き出す音が聞こえる。

「だーーーーー!!何なんだ一体!?」

叫びながら走る、走る。
しばらく逃げているが後ろから気配が消えない。
恐る恐る走りながら振り返ると、さっきまで一人だった追手が数十人になっていた。

「なーんーでーだーーーーー!?」

気づけば今日出会ったりんやゆきのを含め、村で見かけた女の子たちが俺を追いかけていた。
くそ、意味がわからない。
混乱しながらも走っていると・・・

「ちょっと待ったーーー!!」

前方からすずが走ってきて跳躍。
俺を飛び越えて、女の子たちとの間に着地した。

「すず?」

「ぷー。」

僕もいるよといわんかのようにとんかつも鳴く。

「大丈夫?行人さん。」

「あ、ああ。」

すずは俺の無事を確認すると女の子たちに向きなおった。
腰に手をあてて、私怒ってます的なポーズをとる。

「もう!みんなして仕事さぼってなにやってんの!?
 行人さんは私が面倒見るようにってお婆に言われてるんだよ?」

すずはみんなに対してそう言ったが、一人の女の子が反論する。

「そったらこと言って、男を独り占めする気だべ!?」

「そーだ、そーだ!!」

「すずばっかするいさ!!」

それに合わせて周囲の子もすずに反論する。
すずばかりずるい、とぶーぶーぶーぶー大合唱だ。

「そ、そんなつもりないよぉ。」

さすがにすずも半泣きになっている。

「私らもすずみたいにでえととかいちゃいちゃとかしてみたいさね!」

「そーだ、そーだー!!」

「んなことしてねえよ!?」

「うにゃ、いちゃいちゃって何?」

さすがに女の子たちのその言葉には俺が反論する。
すずは言葉の意味がわかってないようだ。


「静まれえええええええええええええええええいいいいい!!!!」


収集がつかなくなったとき、背後から鼓膜を響かせる大声が聞こえた。
耳が痛い。耳を押えながら振り向くと婆さんがいた。

「婆さん!!」

「お婆!!」

「まったく、遅いと思ってきてみれば。
 どいつもこいつも盛りおってからに!!」

婆さんが娘たちを叱りつける。

「だって~、年頃なんですもの~。」

女の子たちはめそめそと泣いていた。
さすがに年長者に怒られるのは堪えたか?
その様子に婆さんはため息をつく。

「ふう、まぁ気持もわからんでもないがの。
 このままじゃ仕事に手がつかんじゃろー。」

そこで婆さんは俺を見て・・・

「お前さん、この中の娘から嫁を選びなさい。」

爆弾発言をした。

「はぁ!?なんじゃそら!?」

俺の驚きも無理はないと思う。
というか、この島で生活すると決めた翌日に嫁作るって、どんな急展開だ。

「この事態を丸く収めるためにも仕方ないじゃろう。」

「いやいやいや!?なんでそんなわけわからん極論になってんの!?」

「なんじゃ婿殿、不服か?」

「当たり前だろ、てか婿言うな!
 この島どこかおかしいんじゃないのか!?
 外の人間が物珍しいのはわかるけどさ?こんなに追いまわして?
 あげくいきなり嫁選んで結婚?ありえねえー!?」

「仕方ないじゃろ、この島にはおぬし以外男がおらんのじゃからな。」

「・・・・・・・は?・・・・・・」

・・・なんか、今、凄い発言を聞いたような・・・?
もしこれが漫画なら、俺の頭上にはカラスか鳩がゆっくり飛んでいるだろう。
まぁ、要するに呆然としてしまって、阿呆な顔をしているんだが。
もしかしてもしかしなくとも、男が俺以外いないって言った?
首をめぐらして俺を取り囲む娘たちを見る。
どの子もみんな獲物を狙うハンターの目をしていた。

「ふ・・・はは・・ふはは・・は・・・なあああんんんんじゃあああああそおおおおりゃああああああ!?」

俺の今の想いをのせた雄たけびが、島中にこだました。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ちかげに関する呼び方は、原作でもひとりさんづけだったので
ちかげちゃんにしました。

感想より
紅蜥蜴さん

 すいません。作者は雑誌よりコミック派、しかも五巻までしか持ってません。
 あとは、があるずがいどだけで・・・
 おいおい残りも集めるつもりですが、今わかっている時点での設定を元に
 書いています。
 矛盾した場合、都合の悪いキャラや設定を出さないか、大幅に変化させると思います。
 なにとぞご容赦ください。






[24192] おいかけられて
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/10 09:36
「この島の男どもは毎年、男だらけの船釣り大会ってのをおこなってたんじゃが、
 12年前の大会中に突如として島をおそった100年に一度級の大波に飲まれ、
 島の外に流されてしまったんじゃよ・・・」

「いや、それは災難だとは思うけど。
 なんで一人残らず参加してるんだよ・・・」

「いや、船に乗せられないような幼子の男はいなかったんでな。
 その年は男は子供から爺まで参加しとったんじゃ。」

俺は呆れた。そんな波の日になんで全員が海に出るんだ?
あきらかに嵐が来てたはずだろうに・・・

「男がいなくなり、もはや滅ぶしかないと思ってたところにお主が流れついたんじゃ。
 もはやこれは海竜様のお導きか、天命としか思えんじゃろう。」

「いや、だからっていきなり結婚なんて・・・」

話の飛躍のしすぎじゃないのか?

「見てみい、娘たちを。」

婆さんが顎で俺に背後を見るよう促す。

「うおう!?」

そこにはただならぬオーラを発揮してそうな目つきをしている娘たちが
こちらをガン見していた。

「12年間眠っていた女の本能が一気に目覚めたんじゃ。
 これはもう誰かのものにでもならんと治まらんじゃろう。
 というわけで、ほれ婿殿、だれでもいいから選びなさい。」

そんなこと言われても、俺はこの子たちのことを全く知らない。
よく知りもしない子をいきなり嫁とか、現代人の俺には無理な話だ。

「ふむ、決められんか。まぁ婿殿はこ奴らを知らんしな。
 ・・・よし、皆よく聞け!!これより、婿殿争奪おにごっこ大会を始める!!」

「「「「いえーーい!!」」」」

「なんだそりゃ!?」

「婿殿は自分で決められんのじゃろう?
 なら娘たちで選ぶしかあるまいて。」

「ぬ・・・ぐ。」

確かに、俺が決められないなら向こう側で決めてもらうしかないのか。
いや待て、混乱して上手く考えられてないだけで、おかしくないか?
なんか突っ込みどころがある気がするんだが・・・
駄目だ。いい案が出てこない。



第三話 おいかけられて


あれよあれよというまに、おにごっこ大会はすでに決定事項になっていた。
優勝者の景品は俺。鬼から逃げるのも俺。
つまり、逃げるのは俺一人で残るは全員鬼ということだ。
・・・鬼の方が多いのは反則じゃないのか?
しかも地の利も明らかに向こう側。俺、圧倒的に不利じゃないか?
規則は3つ
 
 一、範囲は島の西側のみ。特に東の森は禁止。
 二、制限時間は一番星が輝くまで。
 三、最初に婿(俺)に触ったものが優勝。

以上、それ以外なら鬼も逃げる方もなんでもあり。
俺が動いて100秒後に鬼もスタートする。

「それでは、はじめ!!」

婆さんの声とともに俺は走り出す。
100秒の余裕があるが、地の利が向こうでは近場で隠れるのは下策。
彼女たちがどれくらいの体力、足の速さかは知らない。
しかし現代の女の子たちよりもずっと体力があるとみていいだろう。
なら、隠れるよりも先に距離を稼ぐ!
しばらく走ると、森に入った。
既に走り出しているだろう、ずっと全速力では体力が持たない。
俺は茂みに身を隠し、少し休憩をとった。
・・・隠れて数十秒、さっきまで俺がいたところを女の子の一団が
走り抜けていった。めちゃくちゃ速い。

「おいおい、どんだけだよ・・・」

思わずため息が漏れた。
しかし、この島にきてまだ二日目なのにむちゃくちゃなことばっかりだ。
男が俺一人、だから昨日すずもあやねも平気で風呂に入ってきたんだ。
ただ、すずはわかってなさそうだったのにあやねのあの反応。
あれはおそらく親に色々聞いて耳年増になってるに違いない。
知識だけはあって経験なし。
やばいな、よくわかってない癖に男に興味持ってる感じか。
もしかしてこの島の女の子、あやねみたいなんばっかりなのか?
ちょっと怖いな。個人的にすずとちかげちゃんは違うと信じたい。
また別の一団が近くを通り過ぎた。
ここもそろそろやばいかな?
俺は物音をたてないように移動を開始した。

しかし、現在俺を追っている女の子を見るに、この大会に参加している子は
その大半が現代で言う中学生くらいに見える。
中学生を嫁にもらう、この島の現状からして子作りを期待されるだろう。
・・・それってまずくないか?
まぁ、明治前の文化の残るこの島じゃ14、15歳で結婚とか普通か。
郷に入ってはなんとよらでそこはいいとしても、俺はそんな相手に発情できるのか?
そう考えて昨日の風呂での出来事を思い出す。
しっかり俺の愚息は起っていた。
ぐあ、違う!!俺はペドじゃない!!
以前授業で習ったペドフィリアの定義を思い出す。
確か・・・13歳以下を性愛対象とし、性交すること。
あれ、すずって今13歳って・・・・いやいやいや!?
ペドじゃなくてもあんな状況じゃ意識してしまうよな!?
溜まってたのもあるし仕方ないよな!?
別に性交したわけじゃなし、大丈夫だよな!?
気づけば頭の中で自分自身に言い訳をして身もだえていた。

「大丈夫、俺はペドじゃない。大丈夫、俺はペドじゃない。だいじょ・・・」

「ぐは!?」

精神を保つ呪文を唱えていると、頭上で声がした。
上を見るが何もない。はて?気のせいか。
そこでふと気づいた。
もし今回、まかり間違って13歳以下の娘に捕まったら?
結婚→子作り強要→既成事実→ペド確定。
駄目だ、それは駄目だ!?
よしんば14歳以上と結婚してもこの島の法?では大丈夫だからいいとしても!!
それでもロリコンだが・・・いいとしてもだ!
13以下は変態確定、世界共通の精神病患者前科もちじゃないか!!

「それだけは・・・無理だああああ!!」

叫びながら走りだす俺。
しばらくして少し冷静になったころ、聞き覚えのある声が俺を呼びとめた。

「行人さん、行人さん。」

「うわ、見つかった!?」

「あ、逃げないで。安全なとこに匿ってあげますよ。」

「あっちかげちゃん。」

かくして、俺を呼びとめたのはちかげちゃんだった。

「大丈夫、私結婚とかには興味ないですから。
安心してくださいね。」

「そ、そうなの?よかった。」

ちかげちゃんか、よかった。他の子だとこうはいかないだろう。
やっぱりこの子はどこか違って落ち着くな。
なんていうかこう、まともな感じがする。

「やっぱ、君はいい子だね。」

「ふふ、ありがとうございます。でもお礼は終わってからでいいですよ?
気付かれないように静かに歩いてくださいね。」

「そうだね、見つかったら元も子もないしね。」

そんな会話をしながらそろそろと歩いているときだった。
急に何かヒュンと空を切る音がしたと思ったら・・・

「きゃあああああああ!?」

隣を歩いていたちかげちゃんが釣りあげられていた。
くそ、ブービートラップか!誰がこんな手のこんだものを!!

「ちかげちゃん、ちょっと待ってて。今助け・・・」

「あっ!?いたーー!!」

「げ、やば!?」

今の悲鳴で見つかってしまった。ちかげちゃんには悪いがここは・・・

「ごめん。ちかげちゃん!!」

俺はちかげちゃんを置いて逃げ出した。
全速力で逃げるも、数人の女の子が追いかけてくる。
くそう、文明の違いで体力にここまで差があるとは。
速度は俺の方が上だが、追手の子は体力に余裕がありそうな顔をしている。
俺は男で年上なのに、もう体力は切れそうだ。
だが捕まるわけにはいかない。年下の女の子に体力で負けるのは悔しい。
それもあるが今追っかけてきてる子たちって・・・・
みんなすずと同じかそれよりも年下に見える!?
たぶん13歳かそれ以下だ。これは、捕まるわけにはいかないいいいい!!
逃げ続けていると前方に川が見える。
このまま走ればぎりぎり向こう岸まで飛び越えられそうだ。

「とうりゃあ!」

俺は走り幅跳びの要領で跳躍した。が・・・

「ふつつかものですが、よろしくお願いします。」

俺の着地予定地点には、怪しげに笑う女の子が正座していた。
先ほど吹き矢で俺を追いかけまわした少女。

「ぶふう!?」

おかしい、ジャンプするまでは向こう岸には誰もいなかったのに。
あまりの事態に俺は空中で噴き出し、力が抜けた。
そのせいか、向こう岸までに足が届かず・・・

「「あ。」」

俺は川に落ちて激流に流された。どんどん下流に流されていく。
やばい、こういう流れの速い川にはお約束として・・・

「やっぱりいいいい!」

俺は滝から落ちた。ああ、こんどこそ死ぬかも。
そんなことを考えていると急に肩を何かに掴まれた。
いつのまにか落下が止まり滑空している。

「あれ、なんで俺、落ちてないんだ?」

何故かは知らないが助かった・・・のか?

「いやー、間一髪だったねー。」

どこかで聞いたことのある気がする声がした。
嫌な予感がしつつも顔を上にあげる。
そこには、俺の肩を掴む大きな鳥と、その背から覗きこむ女の子。
ゆきのがいた。
・・・おそらく、この大会で最年少。
むしろ男がいなくなったのが12年前と考えれば島最年少?
明らかにすずよりも年下。

「・・・ア”ーーーーーーーーーー!?」

駄目だ、こいつはもっとも捕まってはいけない女の子ナンバー1だ!!
なんとか、なんとか逃げなきゃ。
俺はもがき暴れだした。

「ちょ、ちょっとそんなに暴れたら・・・」

肩のつかまれている感触が無くなる。
やった、抜け出せた。あれ、でも俺今空にいたんじゃなかったっけ。

「「あ。」」

「ぬああああああああああああ!?」

俺は地上の森へと落下した。



Sideすず

行人さんが無理やり誰かと結婚されそうになっている。
なんか無理やりって可哀そうな気がするんだ。
だから私は、行人さんを助けるために皆を妨害しようと決めた。
なんでもありの規則だから、皆には悪いと思うけど、別にいいよね?
だけど、開始してからすぐには行人さんは見つからなかった。
思ってたよりも足が速かったみたい。
最初に行人さんを見つけた時は、なんか頭を抱えて地面をのたうちまわっていた。
小さな声で、ぺどじゃないとつぶやいていたけど、ぺどってなんだろうか?

「うにゃ?」

そんな行人さんを観察していると、木の上を飛び跳ねるようにして
りんちゃんが現れた。行人さんを狙ってる。
行人さんめがけて、木の蔦で移動する気だ。
私はりんちゃんの軌道上めがけて同じく蔦を手に取り飛び降りた。

「ぐは!?」

私の膝がりんちゃんの脇腹に入り、弾き飛ばす。
私はそのままりんちゃんと一緒に茂みに飛び込んだ。
行人さんは我に返ったのか、しきりに頭上を気にしている。
よかった無事みたい。
でも、りんちゃんは白目をむいて気絶していた。
ちょっと心配だけど、りんちゃんなら大丈夫だろう。
だって大工さんだしね、頑丈だもんね。

その後、行人さんの後を追うと、ちかげちゃんと合流していた。
ちかげちゃんは結婚に興味がないって言ってた。
変わってるもんな~ちかげちゃん。
二人の進行方向に問題がないか先回りして確かめる。
周囲に何人か人の気配がする。
きっと探してるんだろうと思う。
そんな時、罠みたいなものを見つけた。
おそらく今この辺を探し回っている子たちのものだろう。
私は二人がひっかかってはいけないと考えて、罠の位置を
ずらした。といっても、目印っぽい石を動かしただけだけど・・・
そしたら、

「きゃあああああああああああ!?」

なぜかちかげちゃんが罠にかかって釣りあげられていた。
うにゃ?おかしいな。動かした位置がまずかったかな?
もしかしたら余計なことしちゃったかも・・・
ちかげちゃんの叫びを聞いて、近くの女の子たちが集まりだした。
行人さんは見つかって逃げた。
私はちかげちゃんを助けるか、行人さんを追いかけるか少し迷った。
結局ちかげちゃんには心の中で謝って追いかけることにしたんだけど・・・
行人さんを見失った。足速いよ行人さん。
探し回っていると川に出た。
そこには何故かまち姉が正座してお茶を飲んでいた。
なんでこんなところで?と疑問に思っていると、

「ア”----------!?」

という奇声が聞こえた。
下流の方からだ、私は走る。
すると、滝の向こう、空の上にいる行人さんを見つけた。
ゆきのと、大鷹のたかたかさんに掴まって暴れている。
あんな高さで暴れたら危ないよ、落ちたらどうするんだろう?
案の定・・・

「ぬああああああああああああああああ!!」

行人さんは下の森に落下した。
幸い、密集した木々の枝がクッションになって大丈夫そうな位置に落ちてた。
あれなら打撲やかすり傷はあっても、命に別条はなさそうだ。
あれ、でも待って?

「大変、あそこは・・・」

今回の大会でも禁止された危ない場所。
凶暴な主と植物のいる東の森だ。




[24192] 日が暮れて
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/13 00:33

Sideあやね

まったくもって腹立たしい。
昨夜は何も告げないで行人様の前から逃げ出す醜態を晒してしまった。
だから、その分も今日は行人様に島を案内して好感度をあっぷさせようと
思ってたのに・・・
行人様をすずの家から連れ出したまではうまくいってたのに
りんに邪魔されるし、川に落ちて流されるし、
海では溺れて、さすがの私も魚のえさになりかけた。
必死こいて帰ってきてみれば、誰もいないし。
私をのけものにして婿殿争奪鬼ごっこ大会なんてやっている。
婿がほしいのは私だって同じよ?
のけものにして勝手に始めるなんてひどいんじゃないの?

「どこにいるのかしら、行人様は・・・」

まだどこかに皆が集まっている様子はない。
おそらく鬼ごっこは継続中のはずなんだけど・・・

「ん?」

なんか視界の隅で飛び跳ねた気がした。
次の瞬間・・・

「グエ!?」

私は何かに、仰向けで寝ているところの顔面を踏んづけられた。
よく見ればすずじゃないの。

「いったいわね!?何すんのよ!?」

おかげで鼻血出たじゃないの!?
私は抗議するも、すずは聞いていないのかどこか焦った様子で走り去った。

「何よそんなにあわてて・・・・!」

すずの走り去った方向を考えて、私は気づく。
なるほど、そういうことね。
これはまだわたしにもちゃんすが残ってそうね。

「ウフフフ。」


第四話 日が暮れて


Side行人

「あいててて・・・」

空から落ちるも、落下地点には木が生い茂っていてクッションになったようだ。
全身が痛むも、どこも骨折している雰囲気はない。
かすり傷と打撲だけですんだようで、不幸中の幸いといったところか。
ゆきのからも無事逃げ切れたみたいだし。

「やれやれ、どうやら助かったみたいだけど・・・」

ここはどこだろう。なんだか薄気味悪い雰囲気の森にいるようだ。
今がだいたい島のどのあたりかさっぱりわからなくなってしまった。
あー、完全に迷子だ。
たしか島の西側のみって規則だったけど、ここは西側なのかな?
まぁ、違っても俺はまだこの島の地理がわかってないししゃあないよな。
しかし、この島に流れ着いてからまだ二日目だってのにいろいろありすぎだろ。
あまりに目まぐるしくて展開についていけない。
驚きの連続で、一体何回叫んだよ?
いい加減、叫びすぎで少し喉が痛い。

「・・・考えても仕方ないか。とりあえずこの森から出よう。」

周囲から聞こえる風のざわつきや、ギャアギャアという獣か鳥の鳴き声がする。
ちょっと不気味な感じがして、何か恐ろしい目にあいそうな予感がする。
こう、凶暴な獣に出会いそうな。
俺は立ち上がって歩き出した。
この森は人があまり出入りしないのか、道らしい道がない。
せいぜい人以外が通った跡と思われるけもの道くらいだ。
適当に歩いていると、背後からいきなり頭部を何かに噛みつかれた。

「イッったー!?」

反射的に、背後を腕で払うようにして振り向く。
そこには小さな牙が並んだ口をもった植物がうねうねと轟いていた。

「うわ!?なんだこいつ、気持ち悪ぃ!!」

まるで意志をもっているかのごとく動きまわってこちらに噛みつこうとする花。
食虫植物ってよりも食肉植物なモンスター然とした化け物植物だ。

「イタ!?」

また後頭部に痛みを感じる。
振り向けば、別の化け物花が噛みついてきていた。
周囲でがさがさと音がする。
気がつけば、あたり一面化け物花でいっぱいだった。

「なんじゃこりゃーー!?」

いっせいに群がってくる植物たち。
くそ、こんなわけわからんものに喰われてたまるか!?

「うらぁ!!」

俺は前方の花を殴りつけて突破口を開くと、そこから逃げた。
走る俺を追いかけてくる化け物花たち。
おいおい、根が地面に張らずに足のようにして走ってるよ。
もう植物じゃないだろそれじゃ。
自分で動きまわる花なんて聞いたこともない。
とんかつをはじめ、動物もなんか嘘くさいというか。
ぬいぐるみみたいなぱちもんくさいデザインというか。
とにかくこの島って何もかもが非常識だよな。
もう何が起きても、まぁこの島だしねの一言ですまされそうで嫌だ。

「のがあああああああああああああああ!!」

走り続けていると、前方からなにかすごい雄たけびが聞こえた。
森全体がびりびりと震える。
気がつけば、さっきまで俺を追いまわしていた花たちはいなくなっていた。
何だ、何か危険なやつが近付いているのか?
俺は近くに落ちている手頃な長さの木の棒を拾って構えた。
周りの木をみると、鋭い爪でえぐられていたり、根元から折られているものがある。
もしかして、危険なやつのテリトリーに入ってしまったのかもしれない。
けもの道をたどったのがまずかったか。
ズンズンと地響きを立てながら大きな影が近づいてきた。
今はゆっくりと歩いているみたいだが、足が遅いとは限らない。
下手に後ろを向いて隙をみせては駄目だと判断した。
たしか熊にあった時も死んだふりや背中を見せて逃げるのは危険と聞いたことがある。
棒をもって正眼の構えで警戒する。
茂みからゆっくりとした動作で、雄たけびの主が姿を現した。

「へ、パンダ?」

なんだ、もっと恐ろしい外見の化け物を想像していたらパンダかよ。
2メートルはあろうかという巨体の、二本足で歩くパンダがそこにいた。
ぬいぐるみか、着ぐるみのようなデフォルメされた姿だ。
目もなんだかうるうるしているし、外見的には可愛い。
怖がって損したかな。

「のがあああ!!」

そのパンダがいきなり腕を振り上げて攻撃してきた。

「おわ!?」

とっさに躱す。背後にあった太い木がへし折れた。
凄い威力だ。外見に油断しかけたけど反応できて良かった。
当たればただじゃすまないな、あれは。

「のがああああああ!!」

俺が攻撃を避けたことに余計腹をたてたのか、パンダは地団駄を踏んでいる。
こっちを見ていない隙にバックステップで距離をとる。
俺が動いたことに気づいたパンダが顔をあげる。
怒っているのだろうが、どうにも威嚇しているようには見えない顔つきである。
そういえばちょっと前まで、美咲がシュールな熊にハマってたな。
たしかピンクの体のやたら爪長い熊のキャラクター。
名前なんてったっけ?

「のー!!」

おっとと、いけない。考え事してる隙にむこうが攻撃してきた。
爪の軌道を、棒を当てることでそらす。
空いた空間に、反身をずらすようにして滑り込む。
そのまますれ違う形になる俺とパンダ。
怒りのせいか動きは単調で読みやすいが、やはり威力がすごいな。
そう思って棒を見る。あまり何度もぶつけられる程、耐久性はなさそうだ。
なんとかして逃げないとな。
睨みあう俺とパンダ。
しかし人生で初めての実戦が獣相手、しかもパンダとは・・・
爺が聞いたら呆れるかな?
パンダは姿勢を低く構えた。人間で言うところのクラウチングスタートみたいな。

「のん!!」

次の瞬間、爆発するような加速で一直線に突進してくる。
体当たりのつもりか!?なら・・・
俺は居合の構えをして腰を沈めた。
かかとを少し上げて、すぐに動けるように猫足になる。
ぎりぎりまで引き付けて横に回避した。
隙のある胴体に狙いを定め技をしかける。
東方院流抜刀術三の型、鯱。
家の流派の奥義の一つで、左足の踏み込みと同時に上半身の遠心力を用いて
刀を下段から上に切り上げる技だ。動作が大きいために隙が生じやすい。
しかしその分奥義の中でも威力の高い技だ。
俺がやるとただの斬撃だが、家の爺がやるとマンガみたいな衝撃波が出る。
同じ動きのはずなのになんでここまで威力が違うのか?
爺ほどじゃなくても、本来ならこれで勝負が決まるはず。
だが、それは得物が刀であったらの話だ。
今俺が使っていたのはそこらに落ちていた木の棒である。
当然本来の威力が出るはずもなく、技に耐え切れずに半ばで折れた。
パンダもダメージはあるものの倒れるほどではないようだ。
目が合う。俺のいる位置は、パンダが腕を振るえば当たる位置。
しかも技を放った直後の体勢のために隙がある。
しくじった、そう思った。
一撃で勝負を決めようと焦った俺の負けだ。
パンダの剛腕が振るわれる。
だが俺に当たる直前、俺とパンダの狭い隙間に小さな影が割り込んだ。
その影は腕をつかむと背負い投げのようにパンダを投げ飛ばした。

「うにゃああああ!!」

「のー!?」

地響きを立てて巨体を地面に沈めるパンダ。
それを投げたのはすずだった。

「すず!?」

「大丈夫、行人さん?危ないとこだったね。」

どうしてここに?というかあの巨体をなげるか。

「ありがとう、すず。助かったよ。」

「にゃはは、どういたしまして。」

「それにしてもすごいね、あんなでっかいの投げるなんて。」

「うにゃ、上手く不意をつけたからだよ。
東の主も行人さんしか眼中になかったみたいだし。
いつもなら無理だったよ?」

主って、やっぱりあのパンダすごいやつだったのか・・・
会話の最中、すずの背後でゆっくりと起き上がる影があった。
主だ!?すずは気づいていない。
東の主が腕を引き絞った。

「危ない!」

「うにゃ!?」

すずを突き飛ばす、次の瞬間。
俺が代わりに吹っ飛ばされた。

「行人さん!?」

「ぬあああああああああ!!」

俺の体は空高く舞い上がり、放物線を描いて飛んでいく。
そのまま森を飛び越えて、小高い丘の上の大きな樹の上に落ちた。
枝や葉、蔦などかクッションになり打撲だけで済んだ。
蔦がからまり、幹からぶら下がっている状態になる。

「いたたた・・・あー、もういやだ。」

なんかめちゃくちゃなことばっかりだ。
この島にきていろいろなことに驚きっぱなしだが、
何が一番驚きかって、自分の体が予想以上に頑丈なことが驚きだよ。

「ん?」

遠くから大きな人の声が聞こえる。
見れば、村の子たちが一斉にこの場所に向かって走ってきていた。
しまった、囲まれた!?
どうやらここまで吹っ飛ばされたところをいろんな子に見られていたらしい。
くそ、まだ一番星は光らないのか?
俺は蔦をほどいてできるだけ樹の上に逃げようとする。
しかし、皆は樹に上ってくる気配がない。
不思議に思い下をむくと、皆眠りこけていた。

「へ?みんなどうし・・・」

疑問を口にし終える前に、首筋に何かがチクリとささる感触がした。
その途端、体がしびれて動けなくなり下へと落下した。


Sideすず

「行人さーん、大丈夫ー!?」

「ぷー!?」

とんかつと一緒に行人さんが飛ばされたと思われる地点にたどり着いた。
そこでは島のみんなが地べたに眠っていて、行人さんは樹にもたれかかるようにして
座り込んでしまっていた。

「うにゃ!?行人さん?みんな!?」

驚いていると背後からこちらを狙う気配を感じた。
咄嗟に反応するも、何かが腕に当たる。
すぐにめまいがして膝をついた。
体がしびれる。これは・・・

「うふふ、即効性のしびれ薬よ。」

「あ、あやね?」

「お姉さま特製の秘薬よ。ちょっとがめてきたの。」

声は地面から聞こえた。
足元を見ると竹筒が地面から生えている。
どうやらこの下に隠れているみたいだ。

「さすがのあんたも動けないでしょ。うふふふふ。」

あやねの上機嫌な声がする竹筒を口にくわえた。

「せーの・・・」

「?」

思いっきり息を吹き込む。体中が膨らんだあやねが出てきた。

「ごげげgっげぐっげee!?」

なんかすごい声を出しながら頬を押えて転げまわっている。

「ちょっと、あやね、勝負はどーなったの?ねえ!」

「あんたねぇ!?今のはマジで死ぬかと思ったわよ!!」

「うにゃ、ごめん。」

涙を流しながら本気で怒ってる。そんなに痛かったのかな?

「ふん、まぁいいわ。それはさておき・・・
 安心しなさい、すず。彼はまだ捕まえてないから。」

「え?どうして・・・?」

せっかくの好機をあやねが見逃すなんて。
私の疑問にあやねは口に手をあてて不敵にわらった。

「どうして?決まってるじゃない・・・
 悔しがるすずを前に捕まえた方が気持ちいいからよ!!」

「暗・・・」

後ろで行人さんが呆れている。

「どうしてあやねはそんなにすずにつっかかるんだよ。」

「フフフ、それはね・・・昔っからすずはどの大会でも“なんばーわん”だからよ。
 それに比べて私は毎回ビリ・・・なんかムカつくじゃない!」

本当に悔しそうに語るあやね。でもそれって自業自得だよね。

「いつも人の邪魔ばっかしてるからだよ。」

「やつあたりじゃん。」

あやねの言葉に私も行人さんも呆れた。
だけど、あやねの話はまだ続いてるみたい。

「そして一番ムカつくのは・・・これよ!!」

「うにゃあ!?」

あやねがいきなり私の胸を鷲掴みにしてきた。
そのまま乱暴にこねくりまわされる。

「ちょっと前まで互角だったのにあっとゆー間に追い抜きやがったのよ!
 しかも圧倒的に!!」

「うにゃー!?好きでおっきくなったんじゃないもーん!」

「私より年下のくせに身長ばかりか乳まで追い抜いてからに!」

「そんなこと言ったら私だけじゃなくて、ほとんどの子がそうじゃん!」

「あっ、あやねってすずより年上なんだ。てっきり下だと・・・」

「きー!」

あやねは私を開放して行人さんに歩み寄る。
やぱりあやねのほうが私より年下だと思ってたんだ、行人さん。

「フフ、でも・・・今日の勝利で今までの敗北をチャラにできるのよ!」

そう言って行人さんを指でさすあやね。

「そう!なんせこの島唯一の男をしもべにできるんですもの!!
 みんな私を羨望のまなざしで見つめるのよ!!」

「だれがしもべじゃい!!そんな趣味ないわ!!」

行人さんも怒ってる。そりゃそうだよね。

「んじゃ・・・そろそろ・・・」

あ、駄目!あやねが行人さんを捕まえる気だ。

「私のものになりなさーい!」

「ぎゃー!!」

気がついたら勝手に体が動いてあやねの足にしがみついていた。
顔面を強打しているあやね。

「な・・・なんで動けるのよ・・・・?」

「え?あれ、そういえば?
 なんか急にしびれがきれて・・・」

いつのまにか動けるようになっていた。
行人さんを見れば、同じように手足を動かして感触を確かめている。

「あ、ほんとだ、動けた。
 即効性の薬だから切れるのも即効なのかもね。」

「あー!?ハメたなあの姉貴!!」

さてと、こんなことばっかりする子にはお仕置きが必要だよね。
私はあやねの襟首をつかむと力いっぱい振りかぶり、

「人を見栄の道具にする女に婿をもらう資格は・・・なああああい!!」

「きゃーーーー!?」

空高く投げ飛ばし、どこかに飛んで行った。
あやねが消えた空に、一番星が光る。
この大会が終わったことを意味していた。


Side行人

一番星が光った。てことは逃げ切った僕の一人勝ち?

「いや、お主の負けじゃよ。」

「うおわ!?」

いつのまにか背後に婆さんが立っていた。
・・・ってちょっと待て、僕の負け?誰にも捕まってないのに?

「え?俺ちゃんと逃げたよね?」

「いいや、ワシはお主をつけてちゃんと見とったよ。
 優勝者は・・・すずじゃ!!」

そう言ってすずを指さす婆さん。
まわりでは他の子たちがすずにむかって拍手している。
すずひとりがわかっていない様子だった。
婆さんが言うには、東の主からすずを助けるときに突き飛ばした時。
確かに僕はすずに触れていたとのこと。
でも、そんなんありか?

「とゆーわけで婿殿はすずのもんじゃ。子供たくさん頼むぞ。」

「ちょ、ちょっと。そんなの納得できないって・・・」

ていうかすずにも俺は捕まるわけにはいかないんだよ。
すずと子作りとか、現代人の倫理観をもつ俺としては。
ペドでありたくないという俺のちっぽけな?プライドが、13歳以下を
嫁にしてはいけないと心の中で叫んでいるんだ!
すずが俺を見た。

「あの、私、行人さんのこと・・・」

胸が高鳴るのを感じる。ってちょっと待て!?
これはあれだ、緊張してるだけだからな!?
決してその気になったわけじゃ・・・いや、すずは可愛いけども!!
あれ、俺誰に向かって言い訳してるんだ?あっ自分か。

「いらないよ?」

そのすずの一言で心の中でずっこける俺がいた。
予想外な答えというか、むしろ俺は何を一人で舞い上がっていたのか。

「だってこんなの変だよ。
 結婚てお互いが好きだからするものでしょう?
 こんな一方的な決め方じゃ行人さんも可哀そうだよ。」

すずは俺のことをちゃんと考えてくれていた。

「だから行人さんが誰と一緒になるかとかは
 行人さんとその人が好き同志になるまでまってあげてもいいんじゃない?」

そう言ってすずは締めくくった。
その言葉を静かにきいている島の女の子たち。
きれいに纏まりそうだったのに・・・

「そうじゃの、急ぎすぎたか。
 別に婿殿がもらう嫁は一人に限らんでもいいんじゃしな。
 どうせこの島からは一生出られんのじゃし。
 これからは皆仕事をさぼらん程度にあぴーるして婿殿のはーとをげっとしなさい。」

「「「「はーい!」」」」

婆さんの言葉でなんか違う方向に話が変わった。
あれー?さっきの流れからして、俺と誰かが好き同志になるまで静観じゃないのか?
なんでそーなるの?

「ちょ、なんでそうなる!?」

「まぁ、そう深く考えんでもええ。
 気に入った女子ができたら逐次、手籠にしていってくれたらいいんじゃよ。」

嫁から手籠に話がすり替わってるよ婆さん!

「や、だか・・・らあー・・」

反論しようとしたとき、立ちくらみが起きてふらつく。
すずが俺の体を支えてくれた。

「行人さん!?」

「旦那!?」

「行人様!?」

皆が心配して俺に呼びかける。なんだ、急にめまいが?

「ふぅ、無理もないの。
 五日間の漂流の翌日に島を走り回ったんじゃ。
 疲れが出たんじゃろうな、今日・明日はゆっくりしとくんじゃな。」

走り回ったのはあんたが鬼ごっことか言うからですが?
婆さんは手を数回たたくと女の子たちに帰るように促した。

「皆の者、今日はこれでお開きじゃ。明日に備えて帰りな。
 ・・・婿殿は一度すずの家に行く前にワシの家に寄りなさい。
 疲れに効く薬を出そう。」

この後はお開きになり、婆さんに漢方のようなものをもらってから
すずの家に帰った。
全身に傷があるので風呂は明日にして、今日はもう寝ることにした。
俺もすずもくたくたで、布団に入るとすぐに寝てしまった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
補足説明
行人の使う東方院流抜刀術には六つの奥義があるマンガみたいな剣術です。
行人自体は奥義は三つしか体得していないうえ、形はできていても気を習得
していないために本来の威力が出せません。

また、行人の中ではまだ現代の倫理感が邪魔している状態です。
あと13歳以下にこだわるのは、ペドフィリアの定義が13歳以下との性交
だからです。自分はペドじゃないという小さなプライドが、その年の子に
手を出すのを止めているわけです。
まあ、次回で倫理感が崩れある程度開き直ります。
ようは13以下が駄目でも14以上はいいよね?の段階です。









[24192] キレちゃって
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/15 19:29
Sideお婆

「さて、今頃婿殿はどうなっているかの・・・?」

昨日の鬼ごっこ大会の後、婿殿は疲労でふらふらになっとった。
結局誰も嫁にはもらわない結果となったのは不本意だが、
相手を一人にしぼらせないでもよくなったと思えば、それはそれで都合がいい。
昨日の大会の後にも、女子たちには引き続き婿殿の気を引くように話した。
嫁になるのは一人でなくともいいと教えたし、皆昨日までよりは焦っておらんじゃろ。
仕事をさぼらん程度にあぴーるしてくれればいい。
今日は多くの者が、昨日さぼった分働いてるだろう。

しかし、こういう時こそさぼって抜けがけしようとする奴もいる。
だがそれも計算の内だ。

昨日の晩に婿殿に渡した薬。あれは確かに疲労回復の漢方じゃ。
じゃがほんの少しではあるが媚薬の効果がある。
まぁ、普段よりちょっとムラムラとしやすくなる程度だ。
それに婿殿は疲労が溜まっている状態。
昔、爺さんが言っていた「疲れマラ」というやつになっている可能性も高い。
疲れている時に限って男が起ってしまうやつじゃ。
もしそんな状態の時にムラムラしてしまって、
なおかつ自分を誘惑する女子がいたら?
もしかしたら、もしかするかものう?

「くっくっく・・・面白い事になるかもな・・・」




第五話 キレちゃって

Side行人

昨夜もすずの家に厄介になった俺は、現在布団の上で横になっている。
大会終了後、疲労のためにめまいを起こした俺は、婆さんに今日は寝ているように言われた。
海の上で五日間の漂流、島に流れ着いた翌日に走り回れば当り前か。
体力が本調子じゃなかったんだな・・・
すずは、村の友人たちと一緒に山に山菜とりに行った。
帰りは日暮れごろになるらしい。
すずが出かけてから一度ぐっすりと眠ったが、一応昨夜も熟睡したのだ。
疲労がたまっていても、さすがにこれ以上は眠れそうもない。
首を動かして、外を見ればまだ太陽は完全に頂点には昇り切っていない。
時間にして昼の少し前といったところか。
完全に暇を持て余していた。
厄介になっている以上何か役に立つべきだとは思うのだが、まだこの家の勝手がよくわからない。
すずにも今日はなにもしないようにと釘をさされてしまった。
こう何もすることがないと、いろいろと考えてしまう。
ばたばたしてて忘れてたが俺は今、日本じゃ行方不明扱いだろう。
成人してる男がどこいったかわからないくらいでは世間ではたいした問題じゃないだろう。
しかし家の中ではけっこうな問題になってるはずだ。

「親父、爺、美咲・・・今頃どうしてるかな?」

思わず独り言が口に出た。
頭の中で、俺の行方を捜す家族を想像した。
想像の中の美咲がものすごい形相で探し回っている様子が浮かんだ。
なぜか背筋に寒気が走る。

「美咲さんって誰?」

「おわあ!?」

その時、俺の独り言に反応する者がいた。
この部屋には俺しかいないはずなのに!?
声は俺のすぐ隣、というか同じ布団の中から聞こえた。
そっと布団をめくる。
そこには一人の女の子が俺に寄り添うようにして寝転がっていた。

「君は確か、まち・・・だったよね?」

「ええ、そうよ。」

「・・・なんで布団の中にいるの?」

さっきまでは確かにいなかったよね?
いつのまに、しかもなんで中に入ってるんだ?

「わかってるくせに・・・エッチ。」

照れたように頬に手を当ててくねくねと揺れるまち。

「エッチって、君ねぇ。」

わかって言ってるのかよ・・・?

「実は家の掃除をさぼって暇なの。」

「暇なら掃除すれいいじゃないか。」

「だって嫌いだし。」

そんなことを言うまちは背中に箒を背負っている。
昨日も確か箒をずっと持ってたよな。

「その背中に持ってる箒は何なんだよ。
昨日も持ってただろ?使わないなら意味ないじゃん。」

「箒を掃除に使うだなんてとんでもない。
そんなことしたら傷んでしまうじゃないの・・・」

うっとりとした顔で箒に頬ずりするまち。
掃除に使わないで何に使うっていうんだよ。

「そんなことより遊んで、皆山に行って暇なの。」

「いや、遊んでっていわれてもな。」

疲労を理由に寝てるのに遊んで疲れてちゃ意味ないだろ。

「うふ、なんなら大人の遊びでもする?」

まちはいたずらっこな顔で俺の布団に入ろうとする。
大人の遊びって、君いくつだよ?このませガキが・・・
この子にどう対応したものかと思っていると小さく腹の虫の鳴る音がした。

「・・・お腹すいた。」

虫の音はまちのものだったようで、うらめしそうにすずが作ってくれていた
おにぎりを見ている。

「お腹すいたー。」

「はいはい、わかったって。半分食べていいから。」

その言葉を聞くと、まちはいそいそと布団からはい出して座る。
俺はまちにおにぎりを一つ手渡した。
もともと二つあったが、大きさが人の顔くらいある。
どうせ俺一人では食い切れなかっただろう。

「いただきます。」

見ればまちはおいしそうにおにぎりを頬張っていた。
その横顔を見ていて思う。
そういえばこの子、どことなくあやねに似てるよな。
同じ巫女服だし、色違いだけど。
もしかしてあやねの妹かなんかか?

「あのさ、もしかしてまちって・・・あやねと姉妹だったりする?」

「もぐんぐ・・・ごく・・・ええ、あやねは私の妹よ。」

「へ?・・・妹!?逆じゃなくて!?」

「・・・何よ?行人様も私がちびだって言いたいの?」

まちがすねたような顔をする。

「あ、いや・・・ごめん。そういうわけじゃないんだけど。
童顔だし、てっきりあやねの妹かと思ってたから。」

「ま、そういうことにしときましょうか。」

ふう、と小さくため息をつくまち。

「確かに童顔なのは認めるわ。でも、これでも島の中では私たちの代で最年長なのよ?
一応今18だし・・・」

「えっ、18!?俺の二つ下なのか!?」

「あら、行人様は20歳なのね。」

なんだか嬉しそうに笑うまち。
俺としてはどちらかといえばまちは島の中でも年少に位置すると思っていただけに驚きは大きかった。
この身長で18歳?140センチもない気がする。
現代の感覚ではそれは小学生、しかも低~中学年の子の背丈だ。
まぁ、平均身長というものは年々高くなっているし、この島は明治ごろの文化だ。
普通に考えればそこまでの低さではないのだろうが・・・
しかしこの島の子はそれを考えても発育がいい子が多い。
すずもちかげちゃんも150はありそうだし、りんにいたっては170くらいはあるだろう。
彼女たちと比べるとどうしても小さく見えるし、童顔もあいまって年相応には見えない。
本当に俺と二つしか違わないのか疑いたくなる。
俺の疑いの眼差しなどどこ吹く風っといったように、彼女はじっと俺を眺めている。

「・・・あの・・・そんなじっと見てて楽しいの?」

「・・・ええ、・・・とても。」

なんていうか、いろいろとよくわからない娘だ。
放っておいたらいつまでも枕元に座ったまま、こっちを見ていそう。
まいったな、何か話さないと間がもたん。かと言ってこの子相手に何を話すべきか。
不思議ちゃんとでもいえばいいのか、ようするに変な子でキャラが掴みにくい。
ああ、そうだ・・・

「まちってさ、その格好、この島の巫女さんでもしてるのかい?」

「・・・・・」

話しかけるも応答がない。どうしたのだろう?

「おーい・・・まちー?」

「・・・すぴー・・・・」

「寝てるんかい・・・・」

まちは目を開けたまま眠っていた。ご丁寧にマンガみたいな鼻ちょうちんまで作っている。
正座の状態で目を開けたまま鼻ちょうちん作って寝てるやつって初めて見た。
よく見れば微妙に舟を漕ぐように首が前後に揺れている。
もう、起こさないようにそっとしておこう。
寝てるならそれはそれで静かでいい。今のうちに風呂にでも入るかな。
俺は昨日、風呂に入らないまま眠ったので体が汗でべたついている。
すずが帰ってきてからだとまた一緒に入ろうとするかもしれないので、
昼の間に風呂は済ませてしまおうと考えた。


かけ湯をして湯につかる。桶を置く音が浴場に響いた。
浴槽に腰を沈めると、俺の体積分の湯が浴槽からあふれ出た。
風呂はこの感覚がたまらない。特にこういう温泉だとなおさら贅沢な気分になる。
湯船の中の自分のムスコを見る。微妙に固くなっていた。
その様子を見て自嘲ぎみに苦笑する。
疲れマラってやつかな?やっぱ疲れが溜まってたのかね。

「今日はゆっくり浸かれそうだな、疲れもいっきにとれそうだ。
昨日はすずとあやねが乱入してきてそれどころじゃなかったしな。」

「殿方は女性とお風呂に入りたがるものと聞いてるけど。
行人様はすずとあやねが一緒じゃ嬉しくなかったの?」

「そりゃ女の子と混浴なんてある種男のロマンだけど・・・」

俺の独り言に反応が返ってきた。それに深く考えずに答えようとして気づく。

「・・・なんでいる?」

「なぜでしょ?」

俺の隣にはいつのまにか全裸のまちが湯に浸かっていた。
また君はどこから湧いてくるんだ、扉が開く音はしなかったぞ?

「行人様は女性と入ると嬉しいよりも疲れるの?
なんで?どして?」

「こらこらくっつくな!?」

まちが体を寄せてくる。俺はそれを引き離した。
今くっつかれたら、男の象徴が起ち始めているのに気付かれる。
ただでさえ疲れが溜まっているのか少しムラムラと来ているのに・・・
ぐらつく理性を保つために俺は明後日の方向を向いて身をそむける。
とりあえず見ないようにしてこの場を乗り切ろう。
そんなことを考えていた。

「・・・そう言われると逆らいたくなるのが人の性。・・・えい。」

「うわ!?」

急に背後からまちが抱きついてきた。
背中で柔らかいものがふにゃりと潰れる感触がする。
うわ!?今の感触で俺の肉棒の大きさが一段階大きくなってしまった。

「うふ、私脱いだらすごいでしょ?」

確かに、あやねと違って立派な大きさをしている。
身長は低くとも、その胸の発育は十分にまちが大人であると主張している。
やばい、今の状態では余計に・・・・

「だから、くっつくなって!」

「・・・なにこれ?」

まちを引きはがそうとした時には既に遅し。
俺の男はしっかりとまちに見つかってしまっていた。
だが初めて見るものなのかよくわかっていないらしい。

「や、これは、なんていうか・・・」

「もしかしてこれが男根・・・?」

興味をそそられたのか、まちの手が俺の棒をまさぐりだした。

「ちょ!?こら、止めなさい!!」

勃起し始めてムラムラしてる時にそんなことされたら、本気でやばい。
すべすべとした細い指で、亀頭をなでられる。
腰のあたりにびりびりと快感が走る。
さらに体積を増して高く屹立する肉棒。
既に血管が隆起し脈打っている。

「さっきよりおっきくなった・・・おもしろいわ、これ・・・」

その様子に驚きながらも眼を輝かすまち。

「ほ、ほら、もういいだろ?いいかげんにしなさい!」

じゃないとほんとに、もう・・・

「えい!」

俺の言うことを聞かずにまた手を出して竿を握る。

「固い、それにすごい熱い・・・なんで?」

心底不思議そうな顔で、竿を撫でまわしたりする。
本人の意図するものか無自覚か、俺を誘惑するまち。
なんで固くて熱いかって?そんなもん・・・

・・・・・プチッ・・・・・

「お前がいじくりまわすからに、決まってんだろうがああああ!!」

「キャ!?」

頭の中で理性の切れる音がした。
もういい!!ここまでされて我慢する必要があるか!?
ああやってやるさ、どうせこいつも18で大人なんだろう!?
わかってやってるに違いない。
俺はまちを肉棒から無理やり引きはがすと湯船から抱えあげて
風呂場の床に押し倒した。

「へ?・・・あの、行人様?」

まちが突然豹変した俺に目を見開いて驚いている。
今さらそんな顔してんじゃねえよ、誘ったのはそっちだろうが!?
彼女の首筋に口づけながら左手で両手を上に抑えつける。
右手はまちの乳房を思い切りもみしだいた。

「あ、イタ!?・・・行人様?あの、ちょっと・・・んぶ!?」

まちが何か言おうとするのを唇でふさぐ。
無理やり割り開いて舌を絡ませる。その間にも右手は乳房を握りつぶすように揉む。

「んむ、ちゅぷ、ぷは!行人サ、んぶん・・・むあ、はぶ・・」

何か言おうとしているが、特に抵抗するそぶりもない。
はっ、やっぱり誘ってたのか。なら遠慮することはない。
とことんまで犯ってやる。
右手を乳房から離し、皮膚の表面を撫でるようにして下へと移動させる。
腹部をさすり、へその窪みをいじくる。

「ふぐ!?うむぅ!!んぶ・・はああ!?」

乳を揉みしだいた時とは違った反応が返ってきた。
先ほどは力いっぱい握ったのに対し、今回は触れるか触れないかといった撫で方だ。
ある程度腹部を往復すると、さらに下、足の付け根を通り太ももに移動する。
今度は弱く揉むようにしながらさすった。

「んん!!んぶあ!?はぶ、んちゅ、・・・ふああ!??」

唇同志の隙間から洩れるまちの声に甘いものが混ざる。
どうやら太ももが性感帯のようだ。俺はしばらく太ももを重点的に攻めた。
唇を放す。唾液の糸がのびてまちの舌へと繋がっている。

「はー、はー、・・・んあ!」

普段のまちのぼそぼそといった声ではなく、一つ一つの嬌声が風呂場に反響する。
その声音は先ほどまで話していた人物とは別人のようだった。
その事実が、余計に俺を高ぶらせる。
右手を太ももからまちの股間へと移動させる。まちの体が少し強張ったのを感じた。
秘所に触れる。湯で濡れた陰毛をさするようにして肉土手をかき分ける。
探し当てた膣の入り口はあまり愛液で濡れている様子はない。
しかし、俺はこれ以上我慢できなかった。
まちの足を開いてその間に身を入らせる。
見れば、男根は俺自身見たことがないほどに、太く、猛っていた。
まちの目が俺の一物を捉える。

「あ?・・・うあ、行人様?」

「挿れるよ、まち。」

膣口に肉棒をあてがうと、一気に最奥まで貫いた。

「いぎ!?・・・くぅあ、・・・痛い。」

ぶちりと繊維の切れるような小さな音とともにめりめりと深くえぐり込む。
まちの目はぽろぽろと涙を流していた。
初めて感じる女の中は、熱く、ものすごい締め付けで俺を襲った。
あまりの締め付けに一物に痛みが走る。
しかし、それ以上に感じたことのない快感が俺を酔わせた。
まちの涙も今の俺には嗜虐心をくすぐるスパイスでしかない。
左手を離し、まちの両手を解放する。
両手で彼女の腰をつかんで、俺は欲望のままに何度も腰を打ちつけた。

「ひっ・・いつっ!あ、・・・ぎぃ!?」

痛みに耐えている彼女を見下ろしながら、快感が高ぶっていく。
童貞だった俺は、すぐに臨界点に達した。

「・・・ぐっ、・・・出る!!」

「っ~~~~~~~~~~~!?」

彼女の体内で肉棒が爆ぜ、精液が吐き出される。
頭の中で電撃が走り、腰が痙攣する。
やみつきになりそうな気持ちよさだ。まだまだいけそうな気分。
一度引き抜いてみると、現にまだまだ俺のムスコはそのままだった。
まちのあそこからは、精液と破瓜の血が混ざったものが流れ出てきていた。
その光景がたまらなくエロい。

「くあ・・・はぁー、はぁー、・・・」

「まだまだいくぞ、まち。」

「・・へ?行人様?・・・きゃ!?」

俺はまちの体を回転させてうつ伏せにさせ、腰を持ち上げて四つん這いにさせた。
一物を膣口に合わせると、再度まちの奥深くまで沈ませた。

「ひぃ!?」

再び襲われた圧迫感にまちが悲鳴をあげる。
俺はお構いなしにピストン運動を開始した。
おお、凄い!この体勢は先ほどの正常位よりも深く強く突ける!

「ひっ、あっ、んあ!?なn・・・これ!?あひぃ!?」

徐々にまちの声のトーンが高く、甘い響きになってくる。
先ほどはまだ痛みが大きかったようだが、二度目で感じ始めたようだ。

「はは、いいぞ、まち!」

「はいぃ!?nくあ、くふ、ひ、あっ、あっ、あっ、はぁあ!」

深く突き込んでは亀頭のカリが引っ掛かるまで引き抜く。
そして再度肉棒を突き込む、その動作を繰り返した。
一度射精したからか、今度はまちの膣の感覚を余裕をもって感じることができた。
入口はきついが、中はきつくもぐにゅぐにゅと周りの肉が俺をやさしく包み込む。
更に数センチ奥に入れば、ざらざらとした粒のような感覚が亀頭を刺激する。
最奥の子宮口はこりこりとした硬さが鈴口にあたりこそばゆい。
先ほどと違い、愛液も分泌量が増えて、潤滑油として作用する。
結合部からはぐちゅぐちゅといやらしい音が溢れ、風呂場全体に反響する。
まるで膣全体がこういうことをするためだけに作られたような肉体だ。

「ああっ、んあっ、ひきぃ、ひっ、んひぃ!」

「ああ、気持ちいいよまち。最高だ。」

「はひぃ!?」

俺はまちを褒めつつも、張りのある尻を軽く叩く。
ピストンを繰り返しながらスパンキングをすると、腰を打ちつける音と尻を叩く音が
混ざり合い、そこにまちの嬌声が加わることである種の音楽を作り上げる。

「きひぃ!?行人、ざま゛、や、あぐぅ!?んあ!ああ!」

その音楽が俺を高揚させた。両手で腰を掴むと下半身の動きを加速させる。
既に肉棒は摩擦熱で焼けるように熱い。
根元からはいつ爆発してもおかしくない熱が込み上げてきた。
上半身を少し前に倒し、両手でまちの揺れる乳房を鷲掴む。
勃起した乳首を人差し指と中指ではさみながらぐりぐりと刺激する。
残った親指と薬指と小指で包み込むようにして乳を揉む。

「ああ、はあん!んああ!?やはぁ、ああ、ああ、はあ!」

「グッ!?」

その体勢のまま、俺は二度目の精を吐き出した。
ドクドクと熱い激流がまちの子宮に流れ込む。

「~~~っ!?んああああああああああああ!!」

まちが絶叫し、全身を硬直させる。どうやらイッたようだ。
プシッと小さな音をさせてまちが潮をふいた。
イくと潮を吹く体質か、ますますエロい女の子だ。

「イったみたいだな、まち。」

「はぁ、はぁ、イク?・・・って何?」

「ああ、気持ちよくて頭の中が真っ白になったろ?それがイクってことだ。」

「・・・そう、・・・これが、お母様の、言ってた・・・」

まちはイクという言葉は知らなかったようだが
どうやらその感覚については母親に聞いていたらしい。

「はぁ、はぁ、まだいけるな・・・」

まちの中で精液が止まるまでじっとしていたが、全て出し終わっても
俺の分身がなえる様子はなかった。
いいぜ、この高ぶりが治まるまで、何度でも犯ってやる。
俺は再度、腰を動かし始めた。

「行人様・・・?んあ!?はっ、あっ、んああ!!」




それから何度も体位を変えながら、俺はまちの体を楽しんだ。
十回以上は射精したと思う。これが若さか・・・
行為が全て終わるころにはだいぶ日が傾いていた。




Sideすず

今日は村の皆と山菜採りに行ってきた。
とんかつが大活躍してくれたおかげで、マツタケが大量にとれた。
毎年少ししか見つからないのに、今年は籠一杯に採れた。
きっとマツタケご飯にしたらすごくいい香りがするはず。
土瓶蒸しでもいいかも。行人さんも喜んでくれるかな?
家に帰る頃にはもう日が暮れかけていた。
うにゃ、今日もいっぱい歩き回ったからお風呂が楽しみ。

「行人さん、ただいまー!」

「ぷー!」

「おかえり、すず。」

家の戸をあけると、囲炉裏のそばで行人さんが座っていた。
何故かまち姉を膝枕している。まち姉は気持ち良さそうに寝息を立てていた。
?なんでまち姉がいるんだろ?

「ぷー?」

とんかつも不思議そうに鼻でまち姉を突っついている。

「今日は頑張ってくれたからな、そっとしといてあげてくれ。」

「うにゃ?わかった。」

何かよくわからないけど、まち姉が行人さんの面倒を見ててくれたのかな?
気持ち良さそうに寝てるのを起こすのも可哀そうだしそっとしとくことにした。

「あ!それより見てみて行人さん!
今日はマツタケがこんなに採れたんだよ!」

そういって私は行人さんに籠の中身を見せる。

「おお、こりゃすごいね。よくこんなに見つけたもんだ。
すずも今日はたくさん頑張ったんだな、お疲れさん。」

「えへへー。」

そう言って行人さんは褒めてくれて頭を撫でてくれた。
なんだか誰かに頭を撫でてもらうのって久し振りで、私はすごくうれしくなった。

「ぷー!ぷぷー!」

私の足元でとんかつが抗議している。

「あ、あのね?私だけじゃなくて、今日はとんかつもいっぱい見つけてくれて
大活躍だったんだよ!ねー、とんかつ。」

「ぷ!」

えっへんといった感じで自慢げに胸をはるとんかつ。

「そっか、君も頑張ったな。えらいぞーとんかつ。」

行人さんはとんかつにも私と同じように撫で撫でしてあげていた。
なんだかもし私にお父さんかお兄ちゃんがいたらこんな感じなのかな?とか思う。
行人さんは年齢的にもお兄ちゃんかな。

「よーし!張り切って晩御飯作るから、ちょっと待っててね!」

「俺も何か手伝おうか?」

「いいよ、まち姉もせっかく気持ち良さそうに行人さんの膝で寝てるんだし
そのままでいてあげて。」

「そうかい?悪いね。」

「あのさ、お風呂のあとでいいんだけど・・・私も膝枕してもらっていい?」

私も誰かに膝枕してもらうなんて、ここ何年もなかった。
お母さんがいた時は甘えて、よくしてもらってたんだけど・・・
なんだかまち姉を見ているとうらやましくて、行人さんにお願いしてみる。

「ああ、構わないよ。」

「やった!」

行人さんにもOKしてもらえた。楽しみ。
よーし、ご飯がんばるぞー!

「ぷぷー!」

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ここの作品の行人は絶倫でFULLで12回までいける設定です。
さらに2時間で一発分回復します。
ただし、体力的にずっとし続けるのは無理。
また、今回のことで行人は性交時はスイッチが入って雄モードに
なる体質になります。
普段はへたれぎみな優しい兄ちゃんです。





[24192] しゃべっちゃって
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/17 11:47
まちと行為に及んだ次の日。
すずの家にそのまま泊まったまちは、次の日の朝になっても
足腰が言うことを聞かないようで満足に歩けなかった。
なので朝食を食べたあと、まちを神社へとおぶって送り届けた。
前は僕が疲労で動けなかったのに、今日はまちが動けない日だった。
歩こうとしてもまだ股間にモノが挟まっている感覚がするらしく、
どうしてもガニ股でひょこひょことした歩きになるらしい。

「今日はゆっくりと体を休めろよ?」

「はい・・・ぽっ。」

労わる声をかけると、まちは恥ずかしそうに顔を赤らめた。
その様子をついてきてくれたすずが小首を傾げて見ている。

「昨日は本当にうちのまちさんがお世話になって。
ありがとう、すずちゃん、行人さん。」

「うにゃ、別にいいよ。」

「ええ、俺も楽しかったですしね。」

この人はちづるさん。まちとあやねの母親だそうだ。
この島は初婚年齢が低いだろうが、それにしても二児の母には見えない。
若くてきれいな女性だった。
俺とすずはちづるさんとまちに別れを告げて、今日の仕事をするために
神社を跡にした。


第六話 しゃべっちゃって


Sideまち

昨日はあのまますずの家に泊まってしまって、朝になって行人様がここまでおぶって
送り届けてくれた。私はまだ満足に歩けない。
なんだかまだ彼のものがあそこに埋まってる感じが消えなくて、どうしてもガニ股になるうえ、
力がうまく入らずにろくに歩けないのだ。

そうだ、私は昨日、殿方と初めての行為に及んだのだ。
そのことを意識すると勝手に頬が熱くなる。
初めて見る男性の、行人様の男根。
私を女にしたそれは話で聞いていたよりもずっと大きく、逞しく、雄々しかった。
初めて風呂場で見た時は、それが何かわからなかったが興味をそそられた。
何故か目が離せず、見ているだけで胸が高鳴った。
触ると大きさを増して、血管がうきあがり、より一層猛々しい姿になった。
おもしろがって触っていると急に行人様に押し倒されて・・・
情熱的な接吻をされた。接吻が舌をあんなに絡ませるなんて知らなかった。
息苦しくも、口にもたらされる快感は、私の頭から思考力を奪っていった。
体を時に荒々しく、時に優しくまさぐられ、体温が上昇していくのを感じた。
そのあと、彼はいきりたった男根を私の中に突き入れた。
生娘だった証をやぶられ、蹂躙される。
初めは痛いだけだった。でも、行人様は私の苦痛の声を無視して荒々しく突いてきた。
そのうち、彼のものから熱い何かが吐き出された。
火傷しそうな熱を持った何かが、私の中を満たす。
あとでそれは精液というものだと教えてもらった。
それで行為が終わったのかと思ったのもつかの間、私はうつぶせにひっくり返された。
そして腰を掴まれて顔を床につけて尻を高く上げる姿勢になる。
その格好のまま、彼は私の中に入ってきた。
さっきよりも深くえぐり込まれる男根。入れられた瞬間、覚悟した痛みは訪れなかった。
そのかわり、彼が私の中を行き来するたびに、先ほどは感じなかった気持ちよさを感じる。
私の中からは何かが溢れ出す感覚、それが行人様のものにからみつく。
それは愛液というものだった。
後で行人様に聞くと、性交をしやすくするために女体から出る液体らしい。
おしっこじゃなくてちょっとほっとしたのは秘密だ。
えぐられるたびに分泌される量が増えて、彼と繋がったところからはぐちゅぐちゅと音がした。
その音を聞いていると、なぜか自分がふしだらに思えて羞恥心を刺激される。
同時に私は今、殿方に抱かれているという実感がわいてくる。
そのことを意識すると、もたらされる快感がより一層強くなった。
意図せずして、はしたない嬌声が口からもれる。
私の中で、また彼が大きくなるのに気付いた。その瞬間、爆ぜる男根。
熱い激流が体中を駆け抜けて、暴れ狂い、頭が真っ白になった。
一瞬意識が飛びそうになる。下半身からはブシュっと何かが噴き出した。
それはイクということで、噴き出たものは潮と呼ばれるものらしい。
行人様にはいろいろと教わった。
その後も、何回も何回も体位を変えて行為は続けられた。
気がつけば、日が暮れていた。3時間はしたのだろうか?
そのころには私は全身を白く染めた状態で放心していた。

「それでまちさん、昨日はすずちゃんの家で何があったのかしら?」

母様の声で我に帰る。母様は私を見てにやにやしていた。

「何って?」

「だってこんなに疲れたまちさんを見るのは久しぶりだもの。
それなのに、まちさんは嬉しそうににやにやしているし・・・」

自分でも気づかぬうちに昨日を思い出して表情に出ていたようだ。

「彼が噂の行人さんなのね・・・で、彼としたの?してないの?」

母様は私に聞いてくる。その眼は好奇心でいっぱいだった。




Sideすず

「へ~、あねごが昨日すずの家にとまったのか。」

「珍しいですわね。」

「昨日家にいないと思ったらそんなとこにいたのね。」

今日使う分の水をくみに井戸に来たら、りんちゃんとちかげちゃん、あやねに会った。
私は昨日のことをみんなに話した。
まち姉は神出鬼没な人だけど、あまり誰かの家に泊まるということはしない。
りんちゃんとちかげちゃんは少し驚いた顔をしていた。

「どうせ仕事さぼって自分一人抜けがけしてたんでしょ。」

「あはは・・・」

そういって鼻で笑うあやね。
その言葉にりんちゃんとちかげちゃんが反応した。
行人さんはなんだか乾いた笑いをしている。

「そういえば行人さんは今はすずちゃんの家に厄介になってるんでしたわね。」

「うわ、昨日はさすがにみんな自重して仕事してたのに・・・
姉御ずっけーなー。」

「ほんとよ。いっつも仕事しないどころか、こんな時には抜けがけまで。」

「お前は昨日仕事してなかったろうが。」

「一人で森で遊んでたんですものね。」

「違うわよ!?遊んでたんじゃなくて遭難してたの!!」

「にゃはは。」

りんちゃんとちかげちゃんがあやねをからかう。
あやねは大会の時、私に投げ飛ばされてから森で一晩中迷ってたらしい。

「あんたは笑うな!!」

「うにゃ、ごめん。」

あやねが怒った。確かに悪いとは思うけど、あれはあやねも悪いんだよ?

「あ、そうだ。俺の家って今、りんの家族が作ってくれてるんだよな?」

行人さんがりんちゃんに聞く。
今、行人さんの住むための家は、私の家の隣で建造中だ。
作業はりんちゃんの家の大工さんをしている人たちが頑張っている。

「ああ、そうだぜ。みんな旦那のは立派にしようってはりきってるぜ。」

「そっか、ありがとう。今度あいさつに行かなきゃな。」

「そうだね、行人さんまだりんちゃんの家の人たちに顔合わせできてないもんね。」

行人さんの家か~、どんなのになるんだろう?
完成したら遊びにいかせてもらおう。

「ああ、私たちの愛の巣がもうすぐできるのねー。アダッ!?」

なんかあやねが勝手なこといってくねくねしてる。
りんちゃんがそんなあやねに拳骨を振り下ろした。

「なんでそーなるんだよ!?お前のためにやってるんじゃねーっての!!」

「あら、りんちゃんたら自分と行人さんのこれからのために
立派なものを建てようと?」

ちかげちゃんが眼鏡を光らせながら言う。

「ば!?ちが!いや、違わねーこともねーことも・・・・・・」

「うふふ、どっちなのかしら。」

あー、ちかげちゃんってばりんちゃんの恥ずかしがる姿をみて楽しんでいる。
行人さんはその光景をみて苦笑していた。

「まぁ、それはともかく・・・
行人さん、家が完成したら私も遊びに行ってもよろしいですか?」

「うん、構わないよ。」

「ふふ、楽しみです。りんちゃんの家の人が張り切っているくらいですから、
きっと立派なお家になるんでしょーね。」

「お、おう!!そこんとこは期待してもらって大丈夫だぜ旦那!!」

「はは、楽しみにしてるよ。」

「ねぇりんちゃん。お家が完成するまであとどのくらい?」

「ん?そーだな、設計と部品はすでに完成してるし、組み立てるのと
壁を乾燥させることも考えて、あと一週間もかかんないくらいかな?」

そっか、一週間以内か。
お家が完成したら行人さんとは別々になっちゃうんだよね。
もともとの生活に戻るとはいえ、なんか寂しいな。

「すずも完成したら遊びにおいで。
家ができたらお隣さんになるわけだし、これからも仲良くしてね。」

そう言って行人さんが頭をポンポンしてくれた。
うにゃ、寂しがってるのばれたかな?
でもお隣さんか・・・なんかいい響き。
家は村のはずれで、ちょっと他と離れ気味な立地だからなんか新鮮。

「にへへ、・・・うん!」

「さてと、じゃあ水を家に持って帰るか。」

地面においた水の入った桶をもつ行人さん。
たしかにそろそろ帰らないと、他にも今日の分の仕事あるし。

「あ、行人さん。ちょっとすずちゃん御借りしてもよろしいですか?」

「うん?別にいいけどどしたの?」

「うにゃ?」

ちかげちゃんが呼び止める。何か私に用なのかな。

「何、ちかげちゃん?」

「ここではちょっと・・・殿方に聞かれるのは恥ずかしい話なので。」

「ん?ああ、そっか。すず、俺先に家に戻ってるから。」

行人さんはなにか思い当たることでもあるのか、ちかげちゃんに気を利かせて先に帰っちゃった。
でもなんだろ、男の人に聞かれたら恥ずかしい話って・・・
行人さんが離れた後、ちかげちゃんが話しかけてきた。

「で、すずちゃん。昨日まちさん何か変わったところありませんでした?」

「ふぇ?まち姉?」

「そう、私たちが山菜とりに行っている間、行人さんとの間で何があったか知りません?」

「そ、そうそうそれよ!私もそれが聞きたかったの!」

「ああ!?そういやそうだ!おい、すず、どうだったんだよ!」

ちかげちゃんの問いにあやねとりんちゃんが同調してくる。
ていうか行人さんを返してまで聞きたかったのってそんなこと?

「別に何も聞いてないけど・・・
あっ、でもなんかまち姉がいつもと違ってへんだったよ。」

「変?変とはいったいどのようにですの?」

「うん、なんかね、自分で歩けなくって、腰がぬけちゃってたみたい。
それに話しかけても上の空でぼーっとしてて・・・
今日も本当はまち姉を神社まで送り届けてきた帰りなんだよ。」

「はぁ?腰ぬかしただぁ?姉御のやつ、なんか驚くことでもあったんか?」

「さすがお姉さま、訳わかんないわね。」

りんちゃんとあやねが不思議そうな顔をする。
そりゃそうだよね、行人さんが大丈夫っていうから私は特に気にしなかったけど。
考えたら何で腰ぬかしちゃってたんだろ?しかも疲れてたみたいだし。

「ふむ、疲れた様子な上に腰を抜かしていて、さらに行人さんが大丈夫と言った・・・」

「そうだよ?」

「これは・・・本当に出し抜かれたかもしれませんね。」

「なにぃ!?」

「何ですって!?」

うにゃ?どうしたんだろみんな、何か怖い顔してる。

「教えてくれてありがとう、すずちゃん。
さて、あとは本人に聞くしかありませんわね。
口の軽いまちさんのことですし、聞けば話してくれるでしょう。」

私にお礼を言うと、ちかげちゃんは走って行った。
あの方向は、神社に行くみたい。

「あっ!?まてちかげ!!」

「私も行くわ、あのくそババア!!」

りんちゃんとあやねも後を追う。
三人とも仕事はいいのだろうか?井戸のそばに桶を放置したまま走り去って行った。
まぁいいや、戻ろう。きっと行人さんが待ってるし。


Side行人

ちかげちゃんがすずと話があるらしい。
男の俺がいると話づらいこと、まぁ、おおむね想像がつく。
この島は女の子しかいないわけで、要は女子校みたいなものだ。
普段の会話の中にも、女の子特有の話題とかもあるだろう。
今まで女の子しかいなかったわけだし、他の子は恥ずかしいとかないみたいだけど。
その点、ちかげちゃんはきっとまだ現代に近い感覚の持ち主だと思う。
月に一度の女の子の日とか、その手の話題は気をつかうべきだと考えたのだろう。
俺自身、目の前で堂々とそんな話をされても少し戸惑うだろうしね。
さて、どれくらい話に時間がかかるのかわからないけど、帰ったら何しようかな?


Sideちかげ

神社にたどり着くと、まちさんの部屋を目指す。
この神社はまちさんとあやねさんの実家でもあり、何度も遊びに来たことがある。
勝手知ったるなんとやら・・・ですの。

「失礼します。」

「ちょっと、お姉さま!!」

「姉御ー!!いるかー!!」

部屋の障子を開いて三人とも中になだれ込む。
そこでは布団の中で座っているまちさんと、隣でくねくねしているちづるさんがいた。

「何よ、あなた達。慌ただしいわね?」

まちさんが眉をしかめる。

「単刀直入に聞くわよ!!お姉さま、昨日行人様と何をしたの!?」

あやねさんがまちさんと顔がくっつくほどに詰めより問いただす。

「そうだ姉御!昨日抜けがけしたらしいじゃねえか!?」

「一体何があったのか教えていただきますわよ?」

三者三様に問いかける。

「とりあえず顔が近くてうっとうしい。」

「ぶげ!?」

まちさんはあやねさんのほっぺを力いっぱいひっぱたいた。
横に吹っ飛び障子を突き破るあやねさん。

「ふぅ、あなた達もそれを聞きにきたの?」

「・・・なんで私だけ・・・」

あやねさんが無様な格好でうめいている。
あなた達も、ということは・・・

「もしかして、ちづるさんも聞きに来られたのですか?」

「そうよ、今はあんな風に一人でなんかしてるけど。
さっきまでそのことについて話してたのよ。」

そういってまちさんはちづるさんを指さす。
ちづるさんは頬に手をあて、くねくねとしきりに上半身を揺らしていた。
ちょっと気持ち悪い。美人なのに台無しな人だ。

「まぁいいわ。今日は気分もいいしあなた達にも教えてあげる。」

そう言ってまちさんは昨日、行人さんとの間のことを語りだす。


Sideりん

姉御が話す内容は旦那との激しい情事の出来事。
こんなに饒舌に話す姉御は初めて見た。
情事のことを思い出しながらうっとりとした表情で自慢話が続く。
初めて風呂場で旦那の男根を見たこと。
なんだかマツタケのようでおもしろかったこと。
触ると、もともと大きかったのがさらに大きくなったこと。
旦那に止められても、目が離せず、余計に触ったこと。
見ているうちに胸が早鐘を打っているのに気づいたこと。
そのうち旦那に押し倒され、両手を押えられて自由を奪われたこと。
接吻されて、口の中を舌が蹂躙していったこと。
互いの舌が絡まると、抵抗するという考え自体が浮かばなかったとか。
荒々しく胸を揉まれ、優しく腹をさすられ、太ももを揉みこむようにして愛撫されたこと。
足を広げられて、旦那の男が姉御の中に入ってきたこと。
自分が生娘でなくなった痛みを感じたこと。
それと同時に、自分はこの人に女にしてもらったと自覚したこと。
痛みと強烈な圧迫感の中、荒々しく何度も突き込まれたこと。
旦那の顔が、普段の優しいものからどこか凶暴な顔になっていたこと。
その顔で見下ろされ、下半身を蹂躙されるとなんだか自分が征服される気分になったこと。
その時、姉御は本当の意味で旦那に惚れたらしい。
しばらくして、旦那の一物から熱い何かが吐き出されたこと。
精液というらしく、赤子の源で、火傷しそうなほど熱く感じたこと。
体にその熱がしみこむような感覚が、なんとも言えない幸福感をもたらしたこと。
その後、四つん這いにされ、後ろから荒々しく貫かれたこと。
一度目と違い、より深くまで男根が入ってきたこと。
そして、旦那のものが出入りするたびに、しだいに痛みが消えたこと。
痛みの代わりに快感が押し寄せてきたこと。
へその下あたりがびりびりと痺れる感覚。
いつの間にか、自分の声が苦痛の声から甘くはしたないものに変わっていたこと。
再び旦那の精が放たれたとき、視界が真っ白に染まり、体中に電撃がはしったこと。
それがイクということだと教わったこと。
再び仰向けにされた後、両足を旦那の肩に乗せられたこと。
そのまま体を折りたたむようにして旦那が姉御の女陰を蹂躙したこと。
また体の中に精が放たれてイっったこと。
次にあぐらをかいた旦那の上に座るようにして貫かれたこと。
貫かれながら、また舌を絡めたこと。
そのころには一突きされるごとに目の奥でバチバチと白い光が瞬いたこと。
もう何も考えられなかったこと。
男根が最奥をごつごつと乱暴に叩くたびに涎をたらしながら絶叫してしまったこと。
再び精液が放出され、意識が飛んだこと。
しかしいつのまにかまた押し倒されていて、再び乱暴に貫かれて、快感で目が覚めたこと。
腰が浮いてしまって頭だけが床に付いた状態で蹂躙されたこと。
何度も何度も意識が飛んでは突き込まれて目覚めたこと。
また胡坐をかいた旦那の上に、今度は背中を抱かれるようにして座り、交わったこと。
その時に乳房を乱暴に揉みしだかれ、旦那の指が胸にくいこんだこと。
痛かったが、乱暴にされればされるほど気持ち良かったこと。
乳首をひねられてイッてしまったこと。
また四つん這いにされて交わったこと。
その時には尻肉をはたかれたこと。
その衝撃が結合部に響いて、旦那の男根がよりはっきり感じたこと。
その場に立ち上がった旦那に貫かれながら、壁にもたれるようにして交わったこと。
旦那が精を放った後、降ろされて、目の前に一物が来たこと。
口にくわえるように言われ、素直に従ったこと。
口の中に、生臭い匂いと苦味が広がったこと。
舌に旦那のものが脈打っているのを感じたこと。
舐めるように命令されたが、上手くできずに旦那を満足させられなかったこと。
そしたら、喉の奥まで男根が突き入れられて、喉奥まで蹂躙されたこと。
苦痛で涙が出て、視界が滲んだこと。
でもその視界に映る旦那の顔を見ていると、いじめられているのに気持ち良かったこと。
喉の奥に吐き出されて、せき込んだこと。
なかなか飲み込めずに口の中にずっと精液の味が残ったこと。
再び押し倒された形で貫かれたこと。
その後も体位を変えては交わったこと・・・

どれもあたいの聞いたこともない知らないことで、想像するだけで淫らな光景だった。
自分がもし姉御のように旦那に抱かれたら?
この胸を乱暴に揉みしだかれるのか?
接吻って唇を重ねるだけじゃないのか?舌まで口の中に入って、あまつさえ絡ませるのか?
旦那の男で貫かれるのか?あたいも始めは痛いのか?
本当に気持ち良くなるのか?
姉御は旦那のものはこれくらいだと言っていた。
手で実際に大きさを作ってみる。こんなでかいのが本当に入るのか?
妄想の中で、旦那に貫かれ荒々しく扱われるあたいの姿を想像する。
痛みで涙目のあたいを、いじめる旦那。
苦痛の悲鳴が旦那の嗜虐心を刺激して、痛いほどに胸を握られて・・・

「・・・ちゃん!?りんちゃん!?大丈夫ですの!?」

ちかげの呼び声に我に戻る。
どうやら妄想が暴走していたらしい。

「ほんとに大丈夫ですの?顔まっかっかですわよ?」

心配するちかげも、顔が赤くなっている。
隣のあやねは口をアワアワさせてかたまっている。

「で、あなた達どうするの?」

姉御の問いにちかげが反応する。

「どうって、まちさんは私たちが行人さんに言い寄っても構わないんですの?
仮にも抱かれたわけですし。」

そうだ、いつもの姉御なら、こんな場合は旦那は自分のものだって主張するはず。
あたいたちに聞くまでもなく旦那に手を出さないよう釘をさしに来るはずなのに・・・
姉御にはあたいたちを警戒するそぶりすら見られない。

「お婆も言っていた通り、行人様はこの島で一人の男性。
独り占めしたいのは確かにそうなんだけど、それだと他の子が可哀そうだしね。」

おお、なんか姉御がいつもと違う。
自分だけでなく皆のことも考えるなんて・・・

「まぁ、行人様に初めに抱かれたのは私なんだから、正妻の座は私のものよ。
最終的に私のもとに帰るんだから、その地位さえあるのならね。
後は行人様が拒まないのであれば側室や妾くらい別にかまわないわよ。」

ああ、これが大人の女になった余裕とでもいうのか。
姉御はあたいらが旦那を狙ってるのを知ってるくせに、
全然焦らずに、むしろどんと構えている感じがする。

「だ、そうですわよあやねさん?」

ちかげがあやねに話しかける。
私同様、真っ赤になってさっきまで固まっていたあやねが再起動する。

「そ、そうよ!?お姉さまが構わないってんならもう怖いもんなんてないわ!!
お姉さまに先越されたのはムカつくけど、それはそれよ!
こうしちゃいられないわ、最大の障壁がなくなった今、躊躇する必要はない!!」

「そうそう、なんなら今晩にでも夜這いするのはどうですか、あやねさん?」

「そうよ、善は急げだわ!!」

こうしちゃいられないとばかりに部屋を飛び出すあやね。
おいおい、夜這いってまだ昼だぞ?

「うふふ、これはこれで楽しくなってきましたね。」

あやねの跡を追って部屋を出るちかげ。
お前、なんかあやねを焚きつけてないか?

「それで、りんはどうするの?」

「へ?あたい?」

「そう、あなたも行人様に女にしてもらいたいんでしょ?
抱かれに行くの、行かないの?」

あたいが・・旦那に・・・女に・・・?
姉御の話と、先ほどの妄想を思い出す。
旦那に貫かれ、痛みを感じながらも腰を淫らに振るあたい。
何もかもを忘れて繋がり、快感をむさぼる男女の姿・・・

「ブフーーーーーーーーーーーッ!!」

あたいの鼻から鮮血が迸り、緩やかな弧を描いた。
駄目だ、あたいには、その、あの、恥ずかしすぎるっていうか、刺激が強いって言うか・・・

「・・・とりあえず、鼻血、ちゃんと掃除してから帰ってよね。」


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あやね=夜這いフラグ成立。
ちかげ=あやねと行人の行為を覗くフラグ成立。

ちなみに、この作品で行人が鼻血をだすキャラじゃないため、
代わりにりんが鼻血担当です。
この作品のりんは恥ずかしがり屋で、妄想で鼻血を噴く妄想族です。
ちなみに、ちづるさんと後に出る予定のメイメイも妄想族です。
作者の都合で勝手に決めました。
ご了承ください。



[24192] たべちゃって
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/19 23:19
今日は一日、すずの仕事を手伝いながら村を見て回った。
この島の子たちはみんな勤勉で、働き者が多いみたいだ。
一昨日の大会の時などは、初めて見る男に暴走しただけだろう。
現に今日はあの時に比べて、村の子たちは落ち着いていた。
まじめそうな子も多かったし、少しこれからの生活が明るくなった気がする。
少なくとも、この前のように四六時中追いかけまわされることは、多分ないだろう。

「どう、行人さん?この村でやっていけそう?」

「そうだね。どうなることかと思ってたけど、
皆気のいい人たちばかりで、なんとかなりそうだよ。」

「ふふ、よかった。」

「ぷ。」

すずととんかつと一緒に、家に帰る。
晩飯の支度を分担して行った。
すずが野菜や魚などの材料をさばいている間に、薪に火をつける俺。
現代のようにスイッチ一つで着火とはいかず、火打ち石で火をつける。

「大丈夫、行人さん?私やろうか?」

「ああ、大丈夫だよ。これから先もできないといけないことだからね。
今のうちに練習させてよ。」

「にゃはは、じゃあ任せるね。もうすぐ材料切り終わるから。」

「はいよ、・・・おっ、着いた。」

「わ、やったね。」

「ぷー!」

「はは、ありがとう。たぶん何度かやってるうちに力加減とか覚えるんだろうね。」

「そうだよ、私も始めは簡単にはいかなかったもん。」

「そりゃそっか。じゃあ、次は米でも洗うかな。」

「ありがとう、お願いするね。」


第7話 たべちゃって


そうやって分担してるうちに出来上がる晩飯。
現代よりもひと手間もふた手間も掛かるけど、その分おいしく感じられた。

「ごちそうさま、さてとお風呂にしよっか。」

「ぷーぷ。」

「そうだね、俺は後でいいから先入ってきなよ。」

「あれ?一緒に入らないの?」

「ぷう?」

「まだ混浴になれてなくてね、外では男女別々だったから。」

「それじゃさ、慣れるためにもなおさら入った方がいいよ!
ね、そうしようよ。洗いっこだよー。」

「ぷー!」

「いや、それって君が単に一緒に入りたいだけでしょ?」

「そりゃー・・・そうだけど。行人さんは私と入るの嫌なの?」

うっ、その不安げに見上げる上目づかいは反則だろう。
女の子にそんな顔されたら男としては言うことを聞いてあげたい。
そういえば美咲も俺が頼みごとを断ると、こんな表情してたっけ・・・
俺はそれにめっぽう弱かったなぁ。

「はぁ、仕方無い。ただし、洗いっこって言っても背中だけだよ?」

「うにゃ、背中だけ?・・・うん、わかった!
やったねー、行人さんとおっ風呂!おっ風呂!」

「ぷっぷぷ!ぷっぷぷ!」

喜んでその場で飛び跳ねるすずととんかつ。
あーあ、また負けちまった。
けどまぁ、昨日や一昨日みたいに股間に触れられさえしなければ我慢できるだろ。
まちやあやねと違って、すずの場合お父さんやお兄さんとお風呂に入りたがってるようなもんだろうし。
すずって精神年齢低そうだし。

結果として、俺の理性が破られることはなかった。
本当に一緒に入って、背中を洗い合うだけで、まち達みたいに不用意に接触してこなかったし。
一昨日みたいに裸見ただけで勃起する、なんてことにもならなかった。
童貞じゃなくなって余裕ができたのかな、知らんけど。
けど、あいかわらずすずのスタイルは13歳とは思えない。
精神年齢が低い代わりに、体だけ育っちゃったんだな。
風呂からあがると、すずは上機嫌だった。
布団を用意して入る。この島は朝が早い分、夜も早い。
日が暮れてしまうと皆すぐに寝る時間がやってくる。
明かりを消してしばらく、隣の布団からはすずととんかつの寝息が聞こえてきた。
すずって物凄い寝付きいいよなーと思う。
俺は、まだまだ眠気がやって来そうもない。
それはそうだ、時間にしておそらくはまだ20時ごろ。
時計がないためにこの島の正確な時間はわからないけど、多分それくらいだ。
現代で生きてた大学生が、そんな時間に寝ていたわけもない。
かといって、すずの隣で夜の自家発電はできないし・・・
性欲と暇を持て余した俺は、夜の散歩にでも出かけることにした。
歩いてるうちにムラムラとしたものも紛れるだろうし、暇もつぶせる。
布団をはい出して、土間に出る。
靴を履いて、すずを起こさないようにそっと玄関を開けて外に出た。

Sideあやね

行人様に抱かれるために、提灯を手にすずの家を目指す。
お姉さまを抱いたの今、以前よりも行人様も踏ん切りがついてるはず。
先を越されはしたけど、これ以上お姉さまに遅れをとるわけにはいかない。
お姉さまは正妻がどーのとホザイテいたけど、んなもんどーでもいいわ。
行人様に私の体を覚えさせて、お姉さまとの情事の記憶に上書きしてやる!
そんでもってお姉さまとのことなんて忘れて、私だけを見るように・・・
私の虜にしてやるんだから!
私は決意して歩を進める。上手にできるか、とか考えない。
行人様も男だ。押し倒してしまえば、後は彼の雄の本能にまかせればいい。
お母さまに相談したらそう言ってたし、他に作戦も思いつかない。
ここは一発、思い切ったもん勝ち。
すずの家を視界がとらえた。
とりあえず布団にでも潜り込もう、そう思っていた時・・・
玄関の戸を引いて、行人様が出てきた。
私はなんだかびっくりして、思わずそばの茂みに隠れてしまった。
えっ、なんで行人様が、こんな時間に外に?
あれ、なんで?どうして?
私の狼狽をよそに、行人様はこっちに向かってくる。
予想外の事態に慌ててしまう。だが、これは好機ではないか?
すずの寝ている横で、行為に及べばすずを起こしてしまう。
そうなれば邪魔が入るのは必至。
事を最後まで運べない恐れがある。
行人様が家を出た今、堂々と声や音を出しても問題ない!
もしや行人様は私が来るのに気づいて!?
それを裏付けるかのように彼は一直線にこっちに向かってくる。
ああ、私たちはすでに無意識のうちにわかり合っていたのね!?
これはもはや運命。
そう、今日この日、私は、あやねは行人様に女にしてもらう運命だったのね!

「行人様~~~~!!」

私はそばに来た行人様に飛びついた。


Side行人

外はすっかり真っ暗だったが、何も見えないわけではなかった。
空に昇った月や星が光り輝いて、薄く地上を照らしている。
そのおかげか、地上には光もないのにうっすらと明るい。
たぶん森に入ると真っ暗で先も見えないんだろうけど、
開けたこの場所はちょっと向こうまでなら見えるくらいには明るい。
ふと、視線を向けると、小さな光が一瞬見えた。
しかし気付いた途端に消えてしまう。
何だ?今の光は・・・人魂か?ってんなわけないか。
幽霊なんてものを信じたことはない。
だけど、動物しかり植物しかり、外とは常識からして違うこの島だ。
もしかしたらまだ見たことのない動物。
それも光を発して、夜になると島民に人魂何かと勘違いされてるものがいてもおかしくはない。
これは、新たなUMAか何かの発見か!?
まぁ、そんな大それたものではないにしろ、暇な俺は好奇心を刺激された。
光が消えた方向にゆっくり近づいていく。

「行人様~~~~!!」

「うわあ!?」

急に影が飛び出してきて、俺に襲いかかる。
俺は驚いて影に押し倒されるようにして尻もちをつく。
ん?待てよ、今覆いかぶさってきたやつは俺の名前を呼んでなかったか?
ふとその事実に気づき、俺を押し倒したやつをしっかりと見る。
それはまちの妹、あやねだった。

「なんだあやねか、びっくりさせるなよ。」

「あなたの嫁に向かってなんだはないんじゃない?行人様。」

「誰が嫁か、誰が。」

「誰って、私に決まってるじゃない。
お姉さまが許可した今、私たちの間を邪魔する敵はいないも同然よ!!
さぁ、遠慮せず行人様、私をお抱きになって!」

「おいおい、話が飛びすぎでわからないよ。
なんでそれで嫁になるんだ。」

あやねの言っていることが突飛過ぎてわからない。
だいだい、まちが俺があやねを抱くことを許可したらしいが、
なんでそのことがあやねが俺の嫁になることに直結するんだ?

「だってお姉さまは行人様に抱かれたから嫁になったんでしょ?
別に行人様の嫁は一人に限らないんだし、私も抱いてもらえば行人様の嫁になるのよ。」

「えっ!まちが俺の嫁って決定事項なのか!?」

「あら違うの?お姉さまもそう言ってたし、既にお婆も承認ずみよ?」

なんてこった、村長である婆さんが認めたってことはもう島民にとって決定事項同然だ。
まちに対する責任は、まぁ、取る気ではあったけど。
こっちが覚悟を決める前にすでに外堀が埋まってしまうとは。

「何を迷う必要があるの?
別に妻は一人でなくていいんだからお姉さまに縛られることないんだし。
行人様は気にせず、これからも好きな相手を抱いて嫁にしていいのよ。」

「・・・そっか、そうだよな。」

この島では男は俺一人、一夫多妻が認められる状態だ。
どうせこのままでもまちについては責任取らないといけないんだし。
そのまちが認めてるんだ、開き直って好きに女の子を抱いたほうが賢い選択だろう。
道徳的にどうかはわからないが、女の味を覚えてしまった俺は、
好きに抱いていいという言葉がひどく魅惑的に思えてならなかった。
気づけば、まち以外の子も犯すということにたいして開き直る以外の選択肢を
捨てている自分がいた。

「あのお姉さまにできたんだから、私だって十分行人様を満足させられるわ!
いいえ、お姉さまよりももっと行人様のお体を気持ちよくさせることだって可能なはずよ!
あんな胸だけでかい年増よりも私のほうが肌のハリだって若いんだから!」

あやねが自信満々に宣言する。
まちはまだ18歳なんだが、それでもう年増扱いか。
肌が若いって、そりゃあやねは妹なんだし若くない方がおかしいんだけど。

「行人様、きっと私を抱けばあなたは私の虜になるわよ?」

「・・・えらく自信があるじゃないか。」

「ええ、お姉さまにできて私にできないわけがないわ!」

そういう風に言われると、試してみたくなる。
その場に立ち上がると、俺はベルトをはずしズボンを降ろした。

「それじゃあ、やってみてもらおうかな。」

トランクスもズボンと共に脱ぎ捨てて、下半身を露わにする。
まだ勃起していない一物があやねの目にさらされる。
こいつには一度しっかり見られてる事だし、今さら羞恥もない。

「へ、あ、あの?」

あやねは俺の急変した態度に戸惑っている。
いや、それだけじゃなくいきなり男根を見せつけられたからでもあるか。
以前のあやねが見た俺のものは半分以上勃起した状態のもの。
今のようにまだ起っていないものを見るのは初めてだろう。

「あれ?あの、行人様?前より何だか、形も違うし小さいような?」

「そりゃそうだろ。まだ勃起し始めてすらいないんだからな。
気持ちよくしてくれるんだろ?興奮すれば自然と大きくなる。」

「あっ、何だ、そうなんだ。びっくりした。」

胸をなでおろすあやね。しかし、自分から動く気配がない。

「どうした?早くやってみてくれよ。」

「・・・あの、行人様?・・・私はどうやったらいいの?」

「・・・何だ。あれだけ大きな口叩いといて何も知らないのか。
男を気持ち良くする勉強すらしてこなかったのか?」

「・・・うっ。ごめんなさい。」

しょんぼりとするあやね。先ほどの言葉は勢い任せなものだったようだ。
はぁ、しかたない。

「ほら、まずは手で握って刺激してみろ。」

「えっ!?あっ、はい!」

俺の言うことを素直にきくあやね。
俺の前にひざまづくと頬を赤く染めながらも、恐る恐る一物に触れる。
白い指先のひんやりとした感覚が、俺の一物を包み込む。
だが、軽く握っただけであやねは手を動かさない。

「・・・そのまま指を動かしたり竿をしごいたりしてみろ。」

「あっ、はい。」

やわやわと拙い指の動きで一物をさするあやね。
とても上手い動きとは言えないが、それでもその拙い動きは俺を興奮させるには十分だった。
いや、あやねの指というよりも、おっかなびっくりとしたその表情にこそ興奮した。
あやねの手の中でしだいに固くなり体積を増す男根。
半分ほど被っていた皮がむけて亀頭が完全に露わになる。

「ふあ・・・あっ、すごい。」

血が一物に集まり、熱くなる。
あやねの指のひんやりとした温度がより鋭敏に感じられた。
そろそろいいかな・・・?

「それじゃ、口にくわえてみろ。」

「え!?これを、口に?」

「そうだ。まちに聞かなかったのか?
まちはこれをのどの奥までくわえたんだぞ。」

「!?わかってるわ!私だってできるんだから!」

まちのことを口にすると、あやねは対抗意識を燃やしたのか
先ほどまでの躊躇いを捨てて一物を口にくわえた。
その姿勢で俺を見上げてくる。

「そのまま舌でなめたり唇をすぼめて頭を上下に動かすんだ。
歯は立てるなよ。」

「ヴぁい。ん・・んぶ、ろっ、ちゅぷ、んむ・・・」

口の中で竿を舌で転がすあやね。
しかし、舐める場所は一定だし、頭を動かしても5、6センチしか咥えない。
やっぱり初めてじゃまち同様上手くいかないか。

「しかたないか。・・・あやね、我慢しろよ。」

「ヴぇ?・・・んぐ!?んぼ!?ぐぶ!おえ!えお!ごぼ!」

あやねの頭を掴むと、俺は無理やり奥まで突き込んだ。
そのまま叩き込むようにしてピストンする。
食道までを犯すように強引に突き込んで蹂躙する。
あやねの目からは、ぼろぼろと大粒の涙がこぼれていた。
唇の隙間からは一物によって攪拌され、泡立った涎が垂れる。

「ぶ!んぶ!?ごふ!んろ!ぼほ!んぶお!?」

「・・・ぐっ!?」

何度か突き込んでいるうちに竿に痛みを感じた。
あやねが歯を立てたのだ。
俺はあやねの口から肉棒を抜いた。

「・・・げほ、ごほごほ!おえぇ!!げほ、かは、はーっ、はーっ・・・」

「・・・歯を立てたな、あやね。」

「・・・ごめんなさい。でも、あんな乱暴にされたら・・・」

「まちは同じことをしても歯を立てたりはしなかったぞ。」

「うっ・・・。」

俺はあやねに、歯を立てたことを責める。
言い訳しようとしたが、まちを引き合いに出すと黙り込んだ。
実際、昨日のまちとの情事では理性が完全に飛んでいたせいで今よりももっと乱暴にした。
それでもまちは、イマラチオの最中、精液を飲み込む最後まで歯を立てることはなかった。
先ほど大口を叩いたこともあってか、あやねの顔は後ろめたいような、
それでいて姉に負けていると知った悔しさが滲む表情をしていた。

「お仕置きが必要だな。」

「えっ?お仕置き・・・ですか?キャ!?」

俺はおもむろにあやねの腰を掴むと尻を突き出すような格好にさせた。
あやねはなかなか形のいい、安産型の尻をしていた。
その尻を、袴の上から思いっきりひっぱたく。

「ひゃぎぃいいいいい!?」

バシーンという肉を叩く音と、あやねの悲鳴が夜の森に木霊する。

「五月蠅いぞ、今が夜だってわかってるのか?静かにしていろ。」

「わ、わかってるけど、でも、こんな・・・ひぐ!?」

口答えするあやねの尻を更に強く平手打ちする。
俺は大人が悪いことをした子供にするように尻叩きを繰り返した。

「ぐっ!?ぎひぃ!?ひぐ!?か!?ああ!うぐぃ!ひぎ!?」

尻を叩く度に響くあやねの声。それが俺の耳を心地よく刺激する。
気づけば俺の肉棒は完全に勃起して血管が浮き上がっている。
そろそろ入れてもいいか。
そう思って尻叩きの手を止める。

「かはー、はー、はー、ふっ、ぐすっ・・・。」

深く息を吐くあやねを尻目に、俺は彼女の袴の下をまくりあげる。
下着を降ろさせると彼女の陰部が露わになった。

「おいおい、もう濡れてるじゃないか。」

彼女の陰部は、すでに結構な湿り気をおびていた。
白い太ももの内側を、一本の水滴の通った線が通っている。
その線が提灯の光できらきらとてかっていた。

「・・・ぐすっ、濡れてる?」

「あやね、お前尻を叩かれて気持ち良かったのか?」

「・・・うぅ、わかんない。」

あやね自身はわからないと言う。
俺はあやねの股間の肉土手を広げた。その途端むせるような女の臭いがする。

「ひっ!?」

女陰が外気にさらされて小さく悲鳴をあげるあやね。
俺は彼女の陰部に触れると、指を一本挿入してみる。
ぐちゅりという瑞々しい音と共に第一関節まで沈める。
その締め付けは想像以上で、侵入を阻む。
今まで何も受け入れたことのない膣が、初めての異物に悲鳴をあげる。

「あぐっ!?痛いぃ!」

ふむ、あやねは痛がっているが中も結構なぬめりがある。
これだけ濡れてれば大丈夫だろう。

「あやね、そこの木に手をついてこっちに尻を向けろ。」

指を抜いて命令すると素直に従うあやね。
目の前に差し出された腰に左手を這わせ、右手で一物を膣口に合わせる。

「今から入れるよ、あやね。いいかい?」

「あ、あの・・・やっぱり、心の準備が・・・。」

耳元でそっとあやねに問う。
破瓜に対する恐怖心が出てきたのか、彼女は躊躇しているようだ。
腰に添えた左手に、彼女がかすかに震えているのがわかる。
でもここまで来て止めるわけがない。
自分でいいかと聞いておいて、俺はあやねの台詞が終わる前に肉棒を突き入れた。
一息に処女膜を破る。

「いぎゃっ、あああああああああああああああ!!」

肉棒を伝って、破瓜の印が流れる。
あやねの膣はすごい締め付けで俺を責め立てる。
中の肉壁はぬめぬめとしていながらも、蠕動して一物を奥へ奥へといざなうようだ。
その感触を楽しみながらゆっくりとピストン運動を開始する。

「ああ!あああ!?ひぎぁ!いた、痛い!あぎっ!?」

被虐的なあやねの悲鳴が俺の気分をより高めてくれる。
彼女の中に埋没している己の分身が、一回り膨張した。

「ぎぃ!?中で、おっき・・・はあ!?」

両手であやねの尻肉を掴むと、腰の動きを速める。
子宮口にごつごつと亀頭をぶつけた。

「かはっ!?ひぃ!あああ!んあ、あああああああ!!」

俺は気持ちいいが、あやねの声は痛さからくる悲鳴ばかり。
確か、さっきこいつは尻を叩かれて濡れてたっけ・・・
そのことを思い出した俺は彼女の尻を平手打ちしてみる。
パーンッと乾いた音がした。

「はひぃいい!?」

おお、凄い!?
叩いた瞬間、肉棒まで振動が伝わり今まで感じたことのない感触がした。
さらに膣全体が、衝撃を受けてより強く締め付けてくる。
やばい、これ気持ちいい。
俺は調子に乗って何度も何度も平手打ちをする。もちろん腰を動かしながら。
そうこうしているうちに、あやねの声に甘い響きが混じってきた。

「ああ、ああん、きひぃ!い、いく、とさ、まぁ!はぁん!くはぁ!?」

やっぱりこいつは尻を叩かれて感じる女か。
スパンキング好きとはね、普段のあやねからはあまり想像できないな。
まちも俺に乱暴にされて感じてたし、姉妹揃ってマゾか。
性格は違うように思ってたんだが、性癖は似た者姉妹だな。
なら、もっといじめてやろう。加減は必要ない。
俺は腰を振りながら少し前かがみになり、結合部の近くを探る。
すぐにそれは見つかった。
小ぶりながらも既に皮の下で勃起しているクリトリス。
指の腹で皮をめくり真珠を露出させる。

「いひぃいいいい!?」

おそらく人生初めてであろう肉芽が外気にさらされる感覚に甲高い悲鳴があがる。
さらに俺は、親指の爪を使って肉芽をつぶすようにこねくり回した。

「はああああ!?ぎぃぃいいあああ!!」

喉から絞り出すような絶叫が響く。
膣内がざわつき、一物を刺激する。限界がきた。

「くっ、出すぞ!あやねぇええええ!!」

「ひぐ!?あきゃあああああああああああ!?」

子宮口をこじ開けるように鈴口を押しつけると、俺は射精した。
直接子宮に叩き込むかのように、燃えたぎる熱い精液をあやねの中に注ぐ。

「ああん、熱い、ああ、あ?あっ、らめ、でちゃう!駄目ぇええ!?」

射精するとあやねの体が硬直した。直後・・・

 プシャアアアアアア・・・・・

と、あやねの尿道から勢いよく液体が漏れる。失禁だ。
股間からは湯気が立ちあがり、尿は結合部から伝って二人の足を濡らす。
あやねは昇天したのだ。それも漏らしてしまうほど。

「ああ、いやぁ、止まらないぃ、見ないでぇ・・・。」

5秒たっても止まらない。
あやねは現実を認めたくないかのように恥ずかしそうに首を左右に振る。
彼女の両足はがくがくと震えて力が入っていない。
あやねの体はしがみついている木と、繋がったままの一物が支えていた。
10秒以上たってようやく尿がとまった。
足元にはおおきな水たまりが出来ている。
やれやれ、下半身がびちゃびちゃになってしまった。

「うぅ、この年でおもらしなんて・・・ひっく、
それも行人様の前で、交わってる時にだなんて・・・。」

自分の失禁について落ち込むあやね。
どうやら女がイクと、体質によって失禁することがあるのを知らないようだ。
俺の嗜虐心がそそられる。

「やれやれ、こんな時にお漏らしするなんて。
君はいったい何歳なんだい?」

「いやあああ!言わないでぇ!」

「初めて会った時、すずのおねしょを馬鹿にしてたけど・・・君も人のことが言えないな。」

「うぅぅ・・・ぐすっ。」

「そんな君には、お仕置き続行だ。」

「へ・・・?きゃああ!?」

俺はあやねの片足を持ち上げると、犬が用を足している格好をさせた。
結合部が提灯の光に照らされる。
精液と愛液、尿でぐちゃぐちゃになっている。
濡れて海藻のようになった陰毛の中、あやねの肉真珠は元気に顔を出している。
俺の肉棒も萎える気配がない。

「今日はお前が壊れるまで徹底的に犯るぞ。」

俺はピストン運動を再開し、あやねの膣を再び蹂躙し始めた。

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次回、たべちゃってのちかげ視点(第三者覗き視点)




[24192] たべちゃって番外編 のぞいちゃって
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/20 20:51
「ぶ!んぶ!?ごふ!んろ!ぼほ!んぼお!?」

私の視線の先、夜の闇の中ぽっかりと浮かび上がった明かりの中。
そばに置かれた提灯の光に橙色に染まった男女。
男が一物を女の口に無理やり突き込んでいる。
被虐の苦痛に顔を歪める女。
加虐の快楽に口を吊り上げる男。
その光景は、ひどく私の心を引き付け、目を背けることを許さなかった。





第七話番外編 のぞいちゃって(たべちゃって他者視点)





あやねさんを行人さんに夜這いをかけるようけしかけた晩。
私は彼女に気づかれないように跡をつけました。
辺りは暗く、目のあまり良くない私には道がはっきりとは見えませんでしたが、
10メートル以上先を歩く彼女が持つ提灯の明かりが目印となって
見失うことはありませんでした。
これ以上近づけばあやねさんに私の尾行を気付かれてしまう。
その為、距離を詰めるどころか灯りすら私は持っていない状態で、
闇にまぎれて気配を消し、こそこそと身を隠しながらついていきました。
もう少しで行人さんが泊まっているすずちゃんの家につく。
そんな時、前方のあやねさんがそばの茂みに隠れました。
私は最初は、自分が見つかったのだと思いましたの。
そのために彼女が私を撒きにかかったのだと・・・
しかしその予想ははずれました。
すずちゃんの家の方向から誰かが歩いてくる気配がします。
私はあやねさん同様、急いで茂みに隠れましたの。
懐に隠していた望遠鏡を使って誰が来たのかを確認します。
それは他でもない行人さんでした。
何故彼がこのタイミングで・・・?
あやねさんには布団で寝ているところを夜這いするように仄めかしていたんですが。
これでは計画が潰れてしまう。
そんな私の考えをよそに行人さんに突撃するあやねさん。

「行人様~~~~!!」

「うわあ!?」

突然体当たりをかまして押し倒してきたあやねさんに驚く行人さん。
そりゃいきなり夜の茂みから誰か飛び出してきたら驚きますよね。
少し距離があるために会話のすべてを拾うことは出来ませんでした。
でも、聞こえたものを総合して大体の会話の内容を推測することは可能でした。
どうやらあやねさんは自分を抱くように勧めているようですの。
まちさんが出来たのだから自分にも行人さんを満足させられるはず。
むしろ乳がでかいだけの年増よりも自分の方が上手くできる。
そんな内容のことを自信満々に宣言しているあやねさん。
知りませんよ?後でまちさんに怒られても。
あの人のことだからこの場にいなくとも自分の悪口は感じ取っているかもしれませんし。
余計なこと考えていると、いつの間にか行人さんが下半身を露出させていました。
自身の一物をあやねさんに見せつけるようにして仁王立ちする行人さん。
あれ、いつのまにこんな事になってるんですか?
あやねさんも動揺しているようでした。
彼女の目線の先、行人様の男根がありました。
私もそれを観察する。それは家の書庫にある春画とは形状が少し違いました。
下を向いて垂れ下っているし、たしかにキノコに見えなくもないですが、
まちさんが言っていたような威圧感は感じられませんでした。
でも行人さんが何かをあやねさんに命令したのか、
彼女が彼の一物を触っているうちに、それは見る見ると姿を変化させました。
大きさは一回りも二回りも太くなって長さも倍以上。
見た目にも固く張りつめているのがわかります。
何よりも、天を衝くように上を向いた姿は雄々しい。
そして先端が先ほどまで皮を被っていたのに対し、今は剥けた状態でした。
先端だけ色が違い、凶悪なまでにエラの張った姿は傘のような、
そう、まちさんが言っていたマツタケに似た姿をしていました。
これだけ離れているにも関わらず、私は彼の男根に威圧されていました。
たしか、今の日本ではあの一物をおちんぽと呼ぶんでしたっけ。
おちんぽ、別の書物には尊敬の「お」が付いていませんでしたが
その姿には、ちんぽと呼ぶよりもおちんぽと呼んだ方がしっくりきました。
あやねさんは行人さんに言われ、おちんぽを口に咥えました。
あまりの太さに彼女のあごは、はた目から見ても限界まで開いています。
唇をすぼめ、彼女の頬の表面がうねっているのを見るに舌で奉仕しているようです。
えっと、男根をなめたりして口で男性に奉仕するのをふぇらちおって言うんでいたっけ?
それともいまらちおでしたっけ?いまだに呼び方の区別がつきません。
口で息ができないためにあやねさんの鼻の穴がヒクヒクとしていました。
戸惑いながらもなんとか行人さんを満足させようとするあやねさん。
その姿はどこかいじらしくも見えました。
しかし彼はまるで何か納得のいかないような、苦い顔をしていました。
少なくとも眉をしかめてできるその皺は、快感をこらえてのモノではありませんでした。

「しかたないか。・・・あやね、我慢しろよ。」

「ヴぇ?・・・んぐ!?んぼ!?ぐぶ!おえ!えお!ごぼ!」

彼のどこか冷たい声が聞こえました。
行人様は両手であやねさんの頭を掴むと、おもむろに腰を振り始めました。
口内だけでなく喉奥まで蹂躙されて困惑するあやねさん。
彼女の瞳はみるみると潤み、ぼろぼろと大粒の涙を流し始めます。
とても苦しそうで、唇の隙間からは攪拌され、泡立った涎が垂れ落ちています。
おちんぽは食道にまで達しているのか、彼の腰が撃ち込まれるたびに
彼女の喉が何かを飲み込んでいるかのように轟いています。

「ぶ!んぶ!?ごふ!んろ!ぼほ!んぶお!?」

あやねさんの苦痛に耐える姿に対して、行人さんは気持ち良さそうにしていました。
加虐の興奮からか口角はつりあがり、普段の行人さんとは別人のように凶悪な顔。
その二人の姿を見ていて、私は自分の喉が異様に渇くのを感じました。
その渇きに反し、口には涎が溜まりこぼれそうになります。
気づけば私は、自分の喉をさすっていましたの。
ごくり、と何かを飲み込む音が私の耳に届きます。

「・・・ぐっ!?」

ここまで聞こえてきた行人さんのうめき声で我に帰ります。
どうやらあやねさんが苦痛のあまり行人さんのものを噛んでしまったようです。
行人さんに謝るあやねさん、しかし彼女は許してもらえませんでした。
彼はあやねさんの腰を掴んで引き寄せると、お尻を突き出させるような格好にさせました。
あの恰好は、まるで親が幼子を叱るときのような・・・
パシーンという音が夜の森に木霊しました。

「ひゃぎぃいいいいい!?」

行人さんが彼女のお尻をひっぱたいたのです。
その後も、何度も何度も袴の上から平手打ちをくわえる行人さん。
聞こえてくる音から、結構な強さでたたかれているのがわかります。
あやねさんは涙を流しながら、時に歯を食いしばり、時に空気を求めるように
口を開いて舌を突き出しています。
でもあれだけ叩かれれば痛いはずなのに、彼女の瞳には先ほどにはない光が宿っていました。
それが情欲の炎だったと気づいたのは少しあと。
行人さんが叩くのをやめて袴をめくると、彼女の女陰が露わになりました。
望遠鏡がとらえるあやねさんの陰部はすでに濡れそぼっていました。
彼女の太ももを走る一本の滴の跡が、提灯の明かりで浮かび上がっています。
陰部を広げ、女に、まんこに指をいれる彼。

「あぐっ!?痛いぃ!」

あやねさんの顔は痛みに困惑しながらどこか嬉しそうでもありました。
行人さんはまんこの具合を確かめると、あやねさんの服を脱がしその場に立たせました。
そばの木に手をつかせ、お尻を突き出す格好をさせます。
彼女の腰を掴んだあと、耳元で何かつぶやきました。
それに対して何か彼女が言っていましたが聞き取れません。
でも、あやねさんが言い終わる前に、行人さんはおちんぽを突き入れました。

「いぎゃっ、ああああああああああああああああああああ!!」

響き渡るあやねさんの絶叫。
二人の結合部からはおちんぽを伝って流れる彼女の破瓜の血が見えました。
そのことが、たったいま彼女が大人になったことを物語っていました。
初めてはとても痛いと聞きます。
島の大人たちも自分が破瓜を迎えた時はそれは痛かったと語ってました。
実際、あやねさんの様子からものすごい痛みだと思われます。
しかし行人さんはそんな彼女の様子などお構いなしかのように腰を振り始めました。
彼のおちんぽはあやねさんには大きすぎるらしく、根元まで全ては入らないようでした。

「ああ!あああ!?ひぎぁ!いた、痛い!あぎっ!?」

彼が腰を振る動きに合わせて聞こえる彼女の悲鳴。
そしてそれと同時に二人が繋がっているところからはぐちゅぐちゅと音がします。

「かはっ!?ひぃ!あああ!んあ、ああああああああ!!」

行人様は快感に酔い痴れる表情。
しかし彼女の今の表情には快感はないようでした。
そこに、何を思ったのか再び行人様があやねさんのお尻を平手打ちしました。
パーンッと、袴ごしではなく今度は直に叩いたためか、より高い音が響きました。

「はひぃいい!?」

その音が鳴った瞬間、彼女の瞳に確かに情欲の火が灯るのを見ました。
先ほどと同じく、何度も平手打ちをする行人さん。
その間も腰の動きは止まりません。
叩かれるたび、あやねさんの声は甘い響きが強まりました。
口は開ききり、舌がだらしなく突きだされて涎を垂らしていました。
目は焦点が定まっておらず、正面の木に向いているものの、何も見てはいません。

「ああ、ああん、きひぃ!い、いく、とさ、まぁ!はぁん!くはぁ!?」

あやねさんの姿は今まで見たことがないほど扇情的でした。
普段、彼女は自分のことを美少女と呼んでいますの。
たしかに容姿は十分に美少女ではあると思います。
でも、背も低いですしかわいらしい印象が強かったんですが・・・
今のあやねさんの姿は美少女ではなく美女でした。
頬を上気させ、淫らな情欲に溺れた表情。
被虐の悦びに震える彼女は、今、まさしく大人の、一人の女でした。
初めてあやねさんを可愛いではなく美しいと思った瞬間でした。

「はぁ、ああ!、ああん、はああ!、かはぁ・・・」

行人さんがおちんぽで彼女を蹂躙しながら前かがみになりました。
片手で彼女の股間をまさぐっています。
何をしてるんでしょうか?疑問に思っていると・・・

「いひぃいいいい!?」

突然上がる彼女の甲高い悲鳴。

「はあああ!?ぎぃぃいいあああ!!」

がくがくと全身で震えるあやねさん。
一体何をされているのでしょう?
しだいに腰の動きが速くなる行人さん。
あやねさんの震えも、もはや痙攣の域に達しています。

「くっ、出すぞ!あやねぇええええ!!」

「ひぐ!あきゃああああああああああああ!?」

行人様の腰の動きが止まる。びくびくと彼女の下半身の痙攣が強まる。
おそらく、彼の子種を流し込まれているのでしょう。
やがて硬直するあやねさん、直後・・・

プシャアアアアアアアアア・・・・

彼女の股間から勢いよく液体が流れ出す。
失禁したようですの。女性は絶頂を迎えると、人によっては失禁してしまうらしいです。
おそらく彼女はそういう体質なのでしょう。
ああ、あやねさん、絶頂したんだ。
一秒、二秒、三秒、ゆっくりと時間が流れる。

「ああ、いやぁ、止まらないぃ、見ないでぇ・・・。」

五秒たっても止まりません。
彼女はいやいやと首を振って泣いています。
足はがくがくと震え、今にも崩れ落ちそうでした。
10秒以上たって、ようやくあやねさんのおしっこが止まりました。
そのころには二人の足元に大きな水たまりができて湯気を立てていました。
なんて、なんて卑猥な光景でしょうか。
私は腰のあたりがゾクゾクするのを感じ、自分が興奮しているのを自覚しました。
なんだか股間がじれったいほどにもぞもぞとしますの。
下着はすでに湿っていました。
確認はしていませんが、おそらく私も濡れているのでしょう。
ああやって彼にいじめられて、乱暴に女の部分を扱われるあやねさん。
私は彼女のことがうらやましくて仕方がありませんでした。
行人さんはあやねさんの耳元で何かつぶやくと、彼女の片足を持ち上げました。
丁度私のいる方向にさらされる彼女の股間。
そこはすでに結合部から流れる愛液と精液、そして彼女のおしっこでぐちゃぐちゃでした。
望遠鏡を使っているとはいえ、この距離からでもわかるひどい有様。
ああ、いいなぁ、私も行人さんにあんな風にめちゃくちゃにされたいですの。
行人さんはそれからも彼女を犯し続けました。
まちさんが言っていたように様々な体位で、翻弄されるあやねさん。
犬の用足しのような格好で、木に抑えつけるようにして抱きあげられて、
地面に押し倒されて仰向けで、うつぶせでお尻を高く上げるように組み敷かれて、
膝の上に座らされるようにして、仰向けに寝た行人さんの上に乗せられて貫かれたり、
また口と喉で奉仕させられたり、四つん這いで犯されたり、
お尻をまた叩かれたり、頭を下に腰を上にした状態で貫かれたり、
でも一番多かったのは四つん這いでお尻を叩かれながら貫かれている格好。
何度も何度も行人さんは彼女に精を注ぎ、
何度も何度もあやねさんは絶頂し、失禁していました。
二人の行為を覗きながら、望遠鏡を持っていない手で自分の秘所をいじる私。
気づいた時には、声を押し殺しながら自慰にふける私がいましたの。
行人様が満足する頃には、既に空が白み始めていました。
時期に太陽が昇り夜が明けるでしょう。
行人さんは、様々な体液でグチャグチャになりながら気絶するあやねを抱き上げ、
すずちゃんの家に帰って行きました。
おそらくすずちゃんが起きる前にお風呂で二人の体を洗うのでしょう。
私もそろそろ帰らないとぱなこさんに夜に抜け出したことがばれてしまいますの。
誰かに見つかる前に、家に帰ってこのびしょびしょな下半身をどうにかしないと・・・





Sideすず

「・・・おしっこ。」

夜、おしっこをしたくなった私は目を覚ます。
眠気でぼーっとする頭で布団をはいでる。
おもらしは駄目、おしっこは厠でする。
それだけがぼんやりとしながらも私の頭にはあった。
ふらふらと厠への道を歩く。
便器にまたがり、おしっこをした。
ちょろちょろと水の流れる音がする。

「にゃ~~~・・・」

ほっとする私。出し終わるとぶるるっと体が震えた。
ちゃんと拭いて、手を洗って部屋に戻る。
少し頭がはっきりしてきた。
前は一人でいく夜の厠が怖かった。
今はもう平気だけどねー。
まだ眠たい。早く布団に入ってもう一度寝よう。
部屋に戻ると、行人さんがいないのに気づく。

「・・・うにゃ?行人さんがいない・・・」

なんでだろうと思っていると、外でかすかに声?が聞こえた。

「行人さん?」

私はまだぼーっとする頭で外に出た。
外に出て周囲をうかがうと、村に向かう方向、少し離れた所に明かりが見えた。
そこから何か聞こえてくる。

「うに?」

なんだろう?
まだ目が開ききってなくてよく見えない。
ちょっと近づいてみる。
するとそれが見えた。

「はひぃ!ん・・・ふぁ、あひゃ!はあぁん、くひゃあ!!きひ!」

四つん這いの女の子に自分の腰をぶつけていじめてる人。
よく見れば、女の子はあやねで、ぶつけている人は行人さんだった。
二人とも見たことがないような表情だった。
行人さんは優しそうないつもの雰囲気じゃなくて、なんだか怖い顔。
あやねは目じりが下がりきり、どこを見ているのかわかんない。
口はだらしなく開けていて涎がだらだらしてる。
二人とも裸で、特にあやねは全身が何かで濡れててぐちゃぐちゃ。
意味がわかんない。何をしてるの?
私になんて気付く様子のない二人は、どこか狂気じみていて怖い。
怖いのに、なぜか目が離せない。
頭がくらくらしてくる。
まだ夢の中なのかな?

「ぐっ!?」

「あひゃあああああああああああ!?」

うめく行人さんと絶叫してお漏らしするあやね。
行人さんがあやねから離れると、ずるっといっておっきな棒が出てきた。
その棒は行人さんの体にくっついてて、てかてかしてて、マツタケみたいで・・・
私はなんだか目がぐるぐるして、顔が熱くなってきた。
怖い、怖い、怖い・・・

「ひにゃあああああーーーーー!!」

私はいてもたってもいられなくなって逃げた。
家に駆け込み布団にもぐりこむ。

「ぷぶぅ!?」

何かふんづけた気がするけど気にしていられない。
これはきっと夢なんだよ、まだ寝ぼけてるんだ。
こんな怖いことあるはずない。
でも、怖いはずなのにさっきの二人の顔が頭に浮かぶ。
そして行人さんの体についていたなんだかよくわかんないおっきなもの。
思い出しちゃ駄目、早く寝ないと!
あれ、夢だから起きるんだっけ?
ひにゃー!?もうわけわかんないよー!?



「うに?・・・ひにゃーー!?」



次の朝、私の意識は自分の悲鳴で覚醒した。
だって、だって、お漏らししてるー!?
そんなぁ、昨日はちゃんと夜中にも厠にいけたのに?なんで?
前にしてたおねしょとは違って量が少ないけど、下着と布団の一部が濡れている。
そんなぁ、この間おねしょはもうしてないって行人さんに言ったばっかなのに・・・
もしかして厠に行ったのって夢だったのかな?
・・・あっ、じゃああれも全部夢だよね。よかったぁ。
おねしょはしたけど何故かほっとする私。
?でもあれってなんだっけ?なんか怖い夢をみたような・・・?

「どうしたすず!?」

脱衣所への扉が開いて行人さんが出てきた。
早起きしてお風呂に入ってたみたい。
私の悲鳴を聞いて急いできてくれたみたいだ。
やっぱり優しいな行人さん。
でも今は恥ずかしいからあまりこっちに来てほしくない。

「もう、どうしたのよすず。」

行人さんの背後からあやねの顔が出てきた。
呆れた顔をしている。
あれ?行人さんとあやね?
なんだかこの組み合わせが引っ掛かるような・・・
なんでかわかんないけどほっぺが熱くなって頭ん中がくらくらする。
あれ?あれれ?なんかぐるぐるまわって・・・

「ふにゃ~~・・・・・」

「えっ!?ちょっとすず!?」

「ど、どうしたのよ!?しっかりしなさい!!」

気絶した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あやねはまちよりも肉体的に打たれ強いので風呂に入って復活しました。
すずは目撃したことを夢と思いこんで忘れます。
でもなにか怖いような恥ずかしいようなことがあったことだけは
頭の片隅に残ります。
すずがしたのはおねしょじゃなくて・・・



[24192] 朝がきて
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/22 10:10
※はじめに、今回は短いうえに18禁ではありません。
 あしからず。



Sideりん

鳥の囀りの音で目が覚める。今日も朝が来たようだ。

「ふあぁぁぁ~。」

大きくあくびをする。結局あまり寝むれなかった。
昨日のまちの姉御の話。旦那との情事の話が頭から離れなかったからだ。
アタイは確かにお嫁さんにあこがれてたけど、旦那に抱かれる覚悟みたいなものはまだない。
だから、あやねが旦那を夜這いすると言った時、すごいと思った。
あやねは、自分が姉御の話のように、旦那に乱暴に抱かれるのを覚悟してた・・・と思う。
アタイなんか、もし自分が旦那とそんなことになったらと思うと・・・なんだか怖いし、何より恥ずかしい。
夜の布団で、姉御の話に自分をあてはめて色々と想像した。
想像しただけで身もだえして顔が爆発しそうになる。考えただけでこんなに恥ずかしいんだ。
こんなアタイだ。実際やるとなったら、旦那とまともに話すらできねぇはず。
それに比べてあやねは、どうだ?
話を聞いたその場で、今晩旦那に抱かれて見せると言いやがった。
今頃あいつは旦那に抱かれているのかな?姉御みたいになってんのか?
そんなことを思うと、なかなか寝付けなかった。

「・・・っと、いけねぇ。」

そうだ、起きたのにぼーっとしてるわけにはいかねぇ。
家の食事は全部アタイが取り仕切ってる。
もちろん朝食の準備は全部アタイの仕事だ。
さっさと作り始めねぇと、兄貴達に怒られる。
急いで着替えると厨房に向かった。
今日は何にするかな、味噌汁は作るとして、米炊いて、焼き魚と・・・
食材何が残ってたっけ?
いつも野菜やらを入れている籠を見る。
そこには一昨日に山に行った時に採った山菜がいろいろ入ってた。
ああ、そぅそう、こいつらがまだ残ってたんだ。
そうだ!今日は旦那の家を造る作業だからみんなには頑張ってもらわねぇと!
なら朝から張り切って豪勢にいくか!
丁度マツタケもあるしマツタケご飯や土瓶蒸しでも・・・
ん?マツタケ・・・?

(行人様の男根は大きくて、太くて、長くて、形はマツタケみたいで・・・)

あねごが惚気ながら旦那の、その、あれについて話していた光景を思い出す。
マツタケ、旦那のはこんな形で・・・・ぶふぅぅうううううう!?

『おーい、りんー?今日の飯なんだー?ってうぉわあ!?』

「どうしたとげっぴ・・・って、うわーー!?どうしたりん!?しっかりしろー!!」

マ、マツ、タケ・・・・旦那の・・・うへ、うへへへへへへ・・・・


第8話 朝がきて


Sideあやね

昨晩はもの凄い一夜だった。
行人様との濃厚な、情事をすごした夜。
初めてが布団の上じゃなく、屋外だったのは想定外だったけど。
それでも忘れられない思い出の一夜になったわ。
何度も失禁したのは恥ずかしかったけど、それも思い出を彩るすぱいすになるでしょ。
今は漏らしたことは気にしてない。
実際、始めは恥ずかしかったけど何度も繰り返すうちに気持ちよさだけが残ってどうでもよくなった。
乱暴に扱われて嬉しく感じるなんて、お姉さまに聞いた時ははっきり言って嘘だと思ってた。
嘘じゃないにしても、言いすぎじゃないかと思ってた。
でも行為の最中、実際に彼に乱暴に扱われて、体中を蹂躙されて嬉しいと思う自分。
喜んでいる自分がいるのに気づいた。
私を見ながら嗜虐的な表情をする彼に、その時本当の意味で惚れていた。
お姉さまの言っていた通りだった。
何度も彼に体を求められ、いじめられ、その度に何度も絶頂を迎えた。
行為が終わり気絶する私を、彼は優しくお風呂で洗ってくれた。
これが幸福以外のなんだというのか。
私は今、最高に気分がよかった。

「・・・ひにゃ~~~~~!?」

そんな私の至福の時を邪魔するすずの悲鳴。
何、こんな朝からあんな悲鳴あげるなんて、またおねしょでもしたの?
行人様はすずを心配してか私を置いて浴場から出ていってしまった。
私も体を拭いてから追う。
そこではやはりおねしょをしたかのようなすずがいた。

「ふにゃ~~~~・・・・」

なぜか私の顔を見ると気絶してしまう。なんで?
行人様がすずを起こそうとするけど、反応しない。
この様子じゃしばらく起きないわね。しかたない・・・

「行人様、今から朝食を作るのでちょっと待っててくださいね?」

「えっ、大丈夫なのか?さっきまであんなにくたくただったじゃないか。
 無理するなよ。」

「大丈夫よ。おいしいの作るから期待しててね?」

「俺も何か手伝おうか?」

「駄目よ。男子厨房に立たずって言うでしょ?
 いい女は男に台所で働かせはしないものよ。」

「そうか、じゃあ頼もうかな。」

厨房に入る私。それを頬を掻きながら見つめる行人様。
うふふふふふふふ、今の私ってすんごく妻っぽくない?
夫のためにご飯を作るなんて、ああ、これが妻と言わずしてなんと言おうか!
さしずめあそこで気絶してるすずは私たちの子供ってところかしら?
朝から意味不明に気絶してるところなんて、手のかかる子供そのものじゃない。
今この家の中は三人家族の形ができている。
ふふ、そう思うと普段憎たらしいすずも可愛く思えるんだから不思議。
気分もいいし、夫と子供のためにも、おいしいものを作ろう!

「ぷー!」

「あらごめんなさい、とんかつ。
 そうよね、あなたもいるんだから四人家族よね。」


side行人

昨夜は、調子に乗ってあやねを犯してしまった。
一昨日のまちに続いて、二日連続で女の子を抱いたことになる。
一体どうしたんだ俺?俺ってこんなに節操無しだったか?
しかもあやねに関しては向こうから抱いてくれと言ってきたものの、
実質二人ともほぼ無理やりなやり方で犯したようなものだ。
自分があんなに性交時に凶暴になるとは思ってなかった。
二人とも乱暴に扱われても嬉しいと言ってくれたのが救いか。
そのかわり、行為に及んだ以上、二人は俺の妻として考えようと思ってる。
まぁこの島では一夫多妻もOKだろうけど、こういう場合夫婦ってどうするんだろうか?
わからん。こんど婆さんに相談してみようか。
問題は俺の性欲だ。まちを抱いてからというものなんだか強くなってきている。
いや、この島に来てからか?
確かにこの島は女の子だらけだし、健全な男にとって誘惑だらけだ。
でもそれだけじゃなく、性欲が高ぶった時に以前よりもムラムラが強くなってるというか。
このままじゃ、いずれまちとあやね以外にも手を出すかもしれない。
SEXの気持ちよさを覚えたせいか、それともこの島の環境のせいか。
この島は動物も植物も結構変なものであふれている。
もしかして食べ物に関係しているのかもしれない。
いくら考えても答えは出てこなかった。

「行人様ー。お待たせしましたー。」

朝食ができたらしい。あやねが俺に知らせる声がする。
今は、考えるのは止そう。
せっかくあやねが作ってくれてるんだし、料理に集中しようか。


sideお婆

朝の暖かい光を浴びながら縁側で茶を飲む。

「ふぃー。」

口から安堵の息がもれる。
今考えていることは、この島に先日流れ着いた少年、行人殿のことだった。
始めは嫁を決めるために鬼ごっこ大会まで開いた。
でもあやつは嫁を決めようとせずに結局誰とも結婚せなんだ。
これだけ器量のいい女子を好きに選び放題なのに、手を出そうとしない。
もしや種なしか?と疑ったりもした。
あの年頃なんて、性欲が最も強い年頃でもあるじゃろうに。
じゃがそんな考えは杞憂じゃった。
大会の次の日、まちが彼を落とそうと誘惑したらしい。
行人殿には媚薬効果のある薬を飲むようにしむけたしもしかしたらとも思っていた。
結果は成功、ただし成功しすぎてまちは寝込んだが・・・
種なしなんてとんでもない。
話を聞けば十数回とまちを犯し、精をはいたというではないか。
これはいける、と確信した。近いうちに人間の赤子を再び見ることができる。
ククク、今から産婆としての血が騒ぐのぉ。
昨夜あたり、もしかしたらすずも襲われとるかものぅ。

『いや、彼はすずには手を出してないよ。』

ニヤニヤしているといつのまにか隣にからあげがおった。
こやつはすずの家の隣に住む鶏のからあげ。
こんな小さななりしてるが島最強と呼ばれる西の主じゃ。
しかし、いつもおまえさんは気配なくどっかから出てくるのぉ。

『特に驚かすつもりはないんだけどね・・・』

「で、すずは抱かんかったか・・・。
 さすがに二日連続はもたんかの?」

『いや、そうじゃなくてね。
 彼は昨日はあやねを抱いていたよ。』

「何!?あやね!?・・・姉妹揃ってか。
 まぁ神社にはこの島でも優先して跡継ぎが必要じゃからな。
 好都合といえばそうなんじゃが。」

『しかし彼も凄いよね。行為の時と普段のギャップがさ・・・
 普段の好青年ぶりから豹変してもの凄いやんちゃになるんだから。』

「お主も若い時はやんちゃだっただろうに・・・」

『・・・うっ。』

「しかしあやねかぁ・・・ワシ的には男ならすずの方が抱きたい体しとると思うんじゃが。」

『なんか年齢が彼にとって問題らしいよ?
 この間なんか13歳以下がどうとかうねってたし・・・』

「13歳以下?そういえばすずは今13だったか。
 外の世界では13歳は問題があるのか?」

『さて、どうなんだろうねぇ。』




sideちかげ

上手く行人さんが私を抱きたくなるにはどうすればいいでしょうか?
私はまちさんやあやねさんのように夜這いをかけるようなキャラじゃありませんし。
昨夜の出来事を思い出す。
行人さんに乱暴に抱かれるあやねさん。私は彼女がうらやましかった。
私もあんな風にされてみたいですの。殿方にあんな風にされるのは気持ちいいのでしょうか?
非常に興味をそそられますの。
でも自分で直接に抱いてと彼に言うのは、私としては違う気がしますし・・・
なんとかして彼側から私を抱きたいと思うようにしむければいいのですけど。
なかなかいい案が思いつきませんの。
物思いにふけりながら朝の浜辺を散歩していると何か白いものが落ちているのを見つけましたの。
何だろうと思い近づいてみると、それは白い蓋つきの壺でした。
はて、これはいったい・・・?
何に使うものかわかりませんが、おそらく外界から流れ着いたもの。
・・・そうだ!彼に聞いてみましょう!
ついでにお家に集めた今までの漂着物これくしょんも見て教えてもらいましょう。
そしてそれを口実に家に呼び出して・・・・

「うふふふふふふふふ、これはいけますの!!」

私は漂着物を抱えて、作戦の細部を練るためにお家に戻りました。


Sideまち

昨日、あやねが行人様を夜這いすると言い家を出た。
あれからあやねは帰っていない。私同様すずの家に泊まったのだろう。
つまり、あやねも彼に抱かれたということ。

「よかったわね、あやね・・・」

幸せそうにしているあの子の姿を思い浮かばせる。
おそらく抱かれることができたなら、あの子は今、幸福感でいっぱいだろう。
でも姉として譲ってやるのはここまで。
行人様の正妻はあくまで私であり、つまりは行人様の正当な所有権は私にある。
彼の寵愛を最優先で得ていいのは私だけ。
でも私はあまり体力がない。
だから行人様のあれだけの愛を毎日受けるのはたぶん体がもたない。
妻としてふがいないとは思うけど・・・
だから他にも妻を取ることを、女を抱くことも仕方なしと思う。
島の他の女の子たちがみんな、寵愛をうける幸福を知らず人生を終えるのも可哀そうだし。
ただし、それは私が抱かれることが出来ない時だけの話。
その間、行人様を退屈させないためのものでしかないわ。
言うなれば間女・・・とでもいったところかしら?
部をわきまえずに私の分まで寵愛をうけようとする輩は、お仕置きするけど。
うふふふふ。



sideすず

なんかいいにおいがする。
私が目を覚ますと、布団が片付けられていた。
行人さんとあやね、とんかつが朝ごはんを食べている。

「起きたかい、すず?」

「おはよう、ご飯できてるわよ。
 食べる前に顔洗って来なさいね。」

「ぷー。」

「うん、わかった。」

言われたとおり顔を洗いに行く。
洗うとさっぱりした。あれ?そういえばなんであやねが家にいるだろう。
それに家で朝ご飯食べてんだろう?

「ねぇ、なんであやねが家で朝ご飯食べてんの?」

「なんでって、あんたが気絶したから代わりに作ってからでしょ?
 あんたは大盛りでいいんだっけ、はい。」

「あ、ありがとう。」

なんか、私が気絶しちゃってたから、かわりに全員の朝ご飯を作ってくれてたらしい。
私の分までご飯をよそってくれるあやね。
ちゃんと大盛りになっている。
なんだろう、今日のあやねちょっと変。
なんだか、優しいような?なんで?
いつもならもっと私に突っかかってくるのに。
特におねしょした、なんていう私をからかう絶好の口実もあるのに。

「いただきます。」

ご飯を一口食べる。口の中に芳醇な香りが広がった。
うにゃ~、いい匂い。

「おいしー。」

朝からマツタケご飯なんて贅沢、久し振りだ。
お膳の上には、他に温かいおみそ汁と焼き魚があった。
すごーい、朝から豪華。
あれ、マツタケ?マツタケ・・・マツタケ・・・えっと、えっと、・・・
なんだっけ?なんか引っかかるんだけど。
理由はわからないけど、ほっぺが熱くなってくるのを感じた。

「ま、まちゅ、まちゅた、け、けけ、ま・・・はふぅ。」

「うわ!?すず!?」

「ちょっと、ちょっと、本当に大丈夫?
 今日のあんた何か変よ?」

「あ、うん、大丈夫。ちょっとくらっとしただけだから。」

「そう、具合悪いなら今日はゆっくりしてなさいね。」

「そうだよ、風邪かもしれないしね。」

「にゃ、ありがとう。あやね、行人さん。」

なんだろう、行人さんは前から優しかったけど、今日は本当にあやねが優しい。
不思議な日もあるんだなー。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回は行人が島にきて四日目の朝。
それぞれのキャラの朝の模様の短編です。
指摘があったので追記。
りんの言う兄貴とはとげ太たちのことです。
人間の兄はいません。
ついでに、「」は人間のセリフ。
『』は動物のセリフです。



[24192] まねかれて1
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/26 21:26

数本の蝋燭に照らされた薄暗い地下室。
数多の本に囲まれ、本来よりもだいぶ狭く感じるその室内。

「ん”―!んぶぅ!?んお!んん”―!!」

その中央で、俺は一人の少女を犯していた。
後手に両手を拘束され、目隠しをされている少女。
口枷を付けられ満足に言葉をしゃべることすらできない中学生くらいの娘。
俺はそんな子を胡坐をかいた上に乗せて貫いていた。
下から突き上げるたびにくぐもった声を上げる。
・・・一体どうしてこうなったんだろうか?






第九話 まねかれて





島に来て五日目。
すずの家の隣、俺の家の建設予定地では今も作業が行われていた。
島の大工一家であるりんの家の人たちが頑張ってくれている。
任せっきりなのも悪いと思って手伝うことがないか尋ねた。
それで資材を運ぶのをすずと一緒に手伝っていたんだけど、その途中でちかげちゃんに会った。

「漂流物の確認?」

「そうですの。私ではそれがなんなのかわからない物が多いので、
 ぜひ行人さんに確認してもらいたいんですの。
 明日とか空いてませんか?お礼にご飯もごちそうしますよ?
 すずちゃんもよかったら一緒に来てください。」

ちかげちゃんは趣味で、たまに外から流れ着く漂流物を集めているのだそうだ。
ただ、書物ならともかく、現代の物は用途のわからないものも多いらしい。
それで外に詳しい俺に、漂流物が何に使われていたものか教えてほしいとのことだ。
特に明日は用事もないし、すずも同伴でかまわないとのこと。
俺は二つ返事で了承した。

「楽しみだね。ちかげちゃん家に住んでるぱなこさんは料理が得意なんだよ。
 この島では珍しくけーきとか作れるんだよ!」

すずは、ぱなこさんというちかげちゃんの家でメイドをしている子の料理が楽しみらしい。
ケーキか、まさかこの島で作らる人がいるなんてな。
どんな料理が食べられるのか少し楽しみだ。




次の日、すずと一緒にちかげちゃんの家に来た俺。

「へー、でかい洋館だなー。」

「この島じゃ洋館はここだけなんだよ。
 最初に島に流れ着いた人たちの中に欧羅巴の人も何人かいてね。
 その人たち用に建てたんだって。」

「へぇ。」

外観は二階建てで、パッと見ただけでも80坪くらいの広さはありそうだ。
中々に立派な洋館である。

「ごめんくださーい。」

声を上げ軽く扉をノックする。
家の中から誰かが走ってくるような気配がした。
ちかげちゃんかな?そう思っていると、扉の前にいたのがいけなかったのか・・・

「ぱおー。」

「ぶ!?」

勢いよく開いた扉に顔面を強く強打して、後方に吹っ飛ばされた。

「だ、大丈夫!?行人さん!?」

『ひゃぁあ!?ごめんなさいー!!』

「い、いや、だい、大丈夫。」

鼻を押さえながらも、立ち上がる。
右手をあげて大丈夫だとアピールした。
出てきたのはちかげちゃんじゃなく、白い象だった。

「ゆるしてあげて、行人さん。
 彼女が前に言ってた象のぱなこさん。
 16歳で、世話好きで気立てのいい島一番の美少女って評判なんだけど・・・」

「別に怒ってないから・・・って、美少女?」

『大変、鼻血が出てるじゃないですか!?今手当しますわ!』

「いや、こんなのほっときゃ直に・・・」

混乱してるのか俺の手を掴んで家の中に急ごうとするぱなこさん。
鼻血程度で慌てなくても、と思ってたんだが・・・

『ひぁん!?』

「へぶ!?」

段差につまずくぱなこさん。
手を引っ張られていた俺は、ぱなこさんの力に振り回されて、壁に顔面から激突した。

『ひゃぁああ!?ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃぃぃぃいい!?』

「・・・ちょっとおっちょこちょいなのがタマに傷なんだよね。」

その後、大丈夫だと言っているのに謝り続けるぱなこさんに案内され、
客間とおぼしき部屋に通された。
年季の入った革張りのソファーは船に乗っていた昔のものだろうか?
中々に座り心地がいい。外観だけでなく、内装も洋風だった。
差し出された紅茶を飲む。この島に来てからは水か緑茶しか飲んでなかったから新鮮だ。
紅茶なんてもう飲めないと思ってたけど。
たしか紅茶も緑茶もウーロン茶も、葉は同じなんだっけ?
いつお茶にするかが問題なだけで・・・その辺はくわしくないからわからないけど。

「そういや、今日はちかげちゃんは?」

『ただ今料理中です。すぐにいらっしゃいますわ。』

「えっ、ちかげちゃんの料理ってアレ?」

『はい、アレですよ。』

しかし、もう初対面の動物ともほぼ会話が成立してしまっている。
まだ一週間も経ってないのに随分と俺も島に染まったもんだ。

「いらっしゃいませー。」

部屋の扉が開いてちかげちゃんが顔をのぞかせる。

「お待ちしてましたー。」

その姿は何故か裸エプロンだった。思わず紅茶を吹いてむせる。

「ちょ、ちょっとちかげちゃん!?何その格好!」

「何って・・・お料理をしていましたのでエプロンを・・・。
 ぱなこさんとおそろいなんですがおかしいですか?」

そう言って不思議そうな顔でエプロンの端をぴらりと摘みあげるちかげちゃん。
その下はやっぱり何も身につけておらず、ちらりと少しだけ下の毛が・・・
・・・って違う違う!

「いや、エプロンは変じゃないけど。
 何故に下が裸なのかと・・・。」

この島にそんな文化ないはずだよね?
明治の初めごろのものが主流なわけだし。

「エプロンは裸の上につけるのが正しい!!っとこの本に書いてあったんですけど・・・
 違ってました?なかなか快適ですよ?」

そう言ってちかげちゃんが取り出した本。
そのタイトルは「月刊人妻エロチシズム~若奥様特集号、裸エプロン徹底討論~」と書いてある。
表紙では笑みを浮かべた美女が裸エプロンでポージングしていた。
ようするに、コンビニとかでよく見かけるエロ雑誌だ。

「そんな本参考にしちゃいけません!」

「はぁ、この本のことは間違ってるんですか?」

「その手の本は、特殊な状況においてのものだよ。
 普段の生活では間違った情報だから真に受けないようにね。」

生活ってよりも性活の本だからそれ・・・

「わかりました。とりあえず着替えてきますわ。」

ちかげちゃんは素直に着替えにいった。
しばらくして戻ってくると、皆で昼食を取ることになった。

「紹介しますわ、こちら私のお母さんですの。」

「初めまして行人さん。ちかげの母のしずかです。」

「や、どうも初めまして。東方院行人といいます。
 このたびはお招きいただきありがとうございます。」

ちかげちゃんに紹介された人は、お母さんのしずかさんだった。
おとなしそうな人で、上品なたたずまいをしていた。
ふむ、ちかげちゃんは見た目も中身も母親似なのかな?
親子そろってこの島では珍しくおとなしげな雰囲気をもっている。
昼は俺とすず、ちかげちゃん、しずかさん、ぱなこさん、とんかつの六人(四人と二匹?)
で取ることになった。
運ばれてきた料理、それはカレーだった。

「いただきます。」

「いただきまーす。」

俺もすずも一口食べてみる。
口の中に広がるスパイスの香り、舌をピリリと刺激する辛さ。
それはまさしく本格的なカレーそのものだった。

「うまい、まさかこの島でカレーに出会えるとは・・・。」

「ひにゃー、辛いー。」

すずには辛かったようだが、俺には丁度よい辛さだった。
純和食ばかりのこの島の食生活のなかで、洋食。
それも現代では家庭の味ともいえるカレーを食べることができるとは思ってもみなかった。
思わず感動のあまり胸にじーんとくるものがあった。

「行人さんに喜んでいただけて光栄ですわ。」

『はい、腕によりをかけたかいがありましたね。』

「このカレーはちかげちゃんとぱなこさんが作ってくれたんだよね?
 ありがとう、本当においしいよ。」

「ふふ、どういたしまして。」

『おかわりもありますから、たくさん食べてくださいね?』

「はは、二人ともありがとう。」

この家に来てから驚いてばっかりだな。
前はよく食べていたありふれた料理でも、ここではすごいごちそうに見える。
そのあと久しぶりのカレーに調子に乗って二回ほどおかわりしてしまった。
普段たくさん食べるすずはあまり食がすすまなかったようだ。
すずは辛いの駄目なんだな。俺としては中辛くらいで食べやすかったけど。

「それじゃあ、食事も終わったことですし、今日の本題に入ってもよろしいですか?」

「うん、いいよ。漂流物の確認だよね。」

「はい、私の部屋と地下室に置いてあるんですけど、
 私が見ても何に使うものなのかさっぱりでして・・・。」

「あー、ちかげちゃんが拾うものって変なもの多いもんね。」

案内されてちかげちゃんの部屋の前まで来る。
扉の前にはCHIKAGEとローマ字で書かれていた。

「どーぞ、御入りになってください。」

そういって開かれた部屋の内部は大量の本で四方の壁が隠されるほどに埋まっていた。
本棚に入りきらない分が、あちこちに高く積み上げられている。
なんていうか読書好きの部屋というより読書中毒者の部屋みたいだ。

「凄い本の量だね。」

「ええ、アイランド号に積まれていた本が全てこの部屋にありますから・・・よっと。」

ちかげちゃんがごそごそと本の山をどけて何かを取り出した。
それは白い電化製品。日本では見慣れたもの。

「とりあえずこれを見てもらえます?
 これは一昨日拾ったものなんですが・・・。」

「桶?」

「違うよすず。あれは電子ジャーっていうんだ。」

「「でんしじゃー?」」

「その中にお米を入れてボタンを押すと御飯が炊けるんだよ。」

「ええっ!?すごーい、それだけで御飯が!?」

「火を使わないんですか!?」

「ぷぷ!?」

驚くすずとちかげちゃん。
そりゃそうだよな、今もこの島ではお釜で火を焚いてやってるんだもんな。
電子ジャーを横に置き、別のものを取り出すちかげちゃん。
それを俺の目の前に興奮した様子で差し出した。

「じゃ、じゃあ、これはなんですか?」

「これかい?これは電子レンジっていうんだ。
 食べ物を中に入れて温めるんだ。一、二分でアツアツになる。」

「こ、こんなただの箱で!?」

「ぷび!?」

信じられないという顔をする二人ととんかつ。
その後も冷蔵庫、懐中電灯、テレビ、扇風機、石油ストーブ、携帯電話などなど。
実に様々なものを取り出しては俺に聞いてくる。
その用途を聞いて興奮して騒ぐ二人。
しかたがないか、俺にとっては当然のものでも彼女たちにとっては未知の代物だしな。
この島に来てからは俺の方が驚いてばっかりだったから、
こういう風に一つ一つのことに人が驚いているのを見るは新鮮な気がする。

「す、凄いですの・・・
 まさか外の文明がこれほどまで発達しているなんて。」

「ねぇねぇ、さっそく使ってみようよ!」

「そうですわね、まずはこのでんしじゃーで・・・」

「行人さん、これってどうやって使うの?」

「ぷー?」

「・・・あー、期待してるとこ悪いけど、それ使えないよ。」

「「・・・へ?(ぷ?)」」

あっけにとられた顔の二人と一匹。
せっかくいろいろ期待しているところを悪いとは思うんだけど・・・

「ええ!?なんでー!?」

「どうしてですの!?特に壊れているようには見えませんのに!?」

「壊れているかどうかはともかく、この島には電気がないだろ?」

「うにゃ、でんき?」

「電気ってあの・・・電灯を光らせるというあれですか?」

すずは電気を知らないようだが、さすがちかげちゃん。
彼女は存在自体は知っているようだった。

「そう、今の文明の利器は電気を動力に動かすんだ。
 だから電気がない場所では役立たずなんだよ。」

「じゃあここにある物は・・・」

「こういっちゃなんだけど・・・全部ゴミだね。」

「そんな・・・あふぅ・・・。」

精神的に尽きたのか真白になって崩れ落ちるちかげちゃん。
自分の集めた宝物と思っていたものが役に立たないゴミとわかってショックだったようだ。
悪いこと言ったかな?もう少しオブラートに包むべきだったかな。

「あー、まっしろ。
 でもでんきってのがないと何もできないなんて外の世界もたいしたことないんだね。」

「そうだね、むしろ人の自活能力自体は退化してるだろうね。」

「はぁ、これらの正体がわかっただけでも良しとするべきですかね。
 結局書物ぐらいしか使えるものはありませんでしたか・・・。」

「いや、その書物も俺としてはどうかと・・・。」

ちかげちゃんの目線の先には漂流した本の山があった。
ただ、一目見ただけでもわかるというか・・・ほとんどの本がエロ本だった。
海水でごわごわになっているのが、妙に使用済みみたいでちょっとムカつく。

「あっ、もう外真っ暗だよ?そろそろ帰ろうか。」

すずの声に窓の外を見る。
確かに、いつのまにか日が沈んでしまっているようだ。
みんな夢中になってたしな。時間の経過に気がつかなかった。

「そうだね。」

「ぷ。」

この島の人達は寝るのも早いし、もうそろそろお暇しないと悪いかな。
そう思ってたんだけど、ちかげちゃんは俺たちを呼びとめた。

「あ、よろしかったら今日は泊まっていきません?
 まだ地下のものは見てもらってませんし、お話もしたいですし・・・。
 カレーもまだ残ってますよ。」

「そうかい?俺は別にどっちでもいいけど・・・カレーは食べたいかな。
 すずはどうする?」

「うーん、泊まるのはいいんだけど・・・
 私はカレーはちょっと・・・。」

「食後にはぱなこさんのケーキもありますわよ?」

「ケーキ!?ぱなこさんの!?泊まる泊まる!」

「ぷーぷ?」

「ええ、冷ややっこも用意がありますわ。」

「ぷっぷー!」

はは、すずもとんかつも好物につられたな。今日は泊まり決定だ。

「それじゃ、お食事の前にお風呂はいかがですか?」

「そうだね、いただこうかな。」

「うへへー、ケーキー。」

「すず、涎拭きなさい。」

俺たちは食事の前に風呂に入ることにした。
地下室の漂流物は、食後に見に行く予定だ。
風呂場の前にきてあることに気付く。そういえばちかげちゃんって・・・

「俺はあとでいいから二人は先に入ってなよ。」

「あら、一緒に入りませんの?」

「えー、行人さんも一緒に入ろうよー。」

「ぷー。」

「あはは、外じゃ風呂は男女別だったからね。」

「あら、そうですの?」

「えー、でも行人さん昨日も私と入ってくれたじゃない。
 なんでちかげちゃんは駄目なのー?」

「すずは妹みたいなものだろう?」

「あら・・・。」

「うにゃ、妹?」

「はい、いいから入っておいで。」

俺は二人の背を押して脱衣所に押し込んだ。



Sideちかげ

行人さんはどうやら私と入るのを躊躇しているご様子。
外の世界は男女で別なんですのね。
せっかく彼と行為に及ぶ前に、この機会に体を観察させてもらおうと思ってましたのに・・・
でもまぁ、男女別といって一緒に入るのを拒むということは、
逆に行人さんは私のことを女として意識している証拠でもありますわ。
結果おーらいというやつですの。

「妹か・・・じゃあ行人さんはお兄ちゃんってことなのかな?
 えへへ、なんかいいかも。」

すずちゃんは妹みたいといわれて喜んでいるようですの。
暗に異性の対象としてみていないと言われたようなもんなんですが・・・
本人が気づいていないのに、無理に教える必要もありませんね。
はて、でも私が異性として認識されてすずちゃんが駄目なのは何故でしょう?
私とすずちゃんを見比べてみる。
胸は、すずちゃんの方が圧倒的に大きいですの。
っていうか前に一緒に入った時より急成長してますの。
どうやったらそんなに急激におおきくなるんでしょうか?
背丈はあまり変わりませんし、腰もおなじような細さ。
年齢も私が14歳ですずちゃんが13歳、一つしか違いませんし・・・
やっぱり胸でしょうか?行人さんはこのくらいの胸が好み?
でも私より小さいあやねさんも、すずちゃんといい勝負のまちさんも抱いていますし。
はて、行人さんの中での異性としての対象の線引きがわかりませんわ。



Side行人

すずとちかげちゃんがあがってから俺も風呂に入る。
広い洋館なだけあって風呂もちょっとした銭湯程の広さがあった。
浴槽に獅子を象ったオブジェから湯が注がれている。
内装も所々が凝ったものになっている。

「この家も温泉か、ガスのないこの島では便利だよな。」

島の中央の高い山、島民が富士と呼んでいるところ。
おそらく過去に噴火した様子はないが火山なのだろう。
地下深くには溶岩が流れているはずだ。

「そういえば、この島に来てから一人で入るのは何気に初めてか・・・。」

初日はすずとあやね、次の日にまち、その次にあやね。
その後は昨日も一昨日も俺が入ってるとすずが入ってきた。
この島の人間は俺が男ということを除いても、誰かと入りたがる傾向にあるようだ。
俺個人としては、風呂というのは一人でのんびりするのが好きなんだが。

「こんな広い風呂を一人で今、独占してるのか。」

俺のつぶやきが反響する。だが、今回はその声に反応する者はいない。
なんて、贅沢・・・
俺はぐいっと両腕を上にあげ、背筋を伸ばした。
首をまわすとパキパキと音が鳴った。

「あー、生き還る・・・。」

我名がら爺臭いセリフが口からこぼれた。
その時、脱衣所の扉がこんこんとノックされる音がした。

「はーい?」

扉が開かれる。
すずかちかげちゃんだと思ったのだが、顔を出したのはぱなこさんだった。

『行人さん、お背中お流ししますわ。』

「ああ、ぱなこさんか・・・
 じゃあせっかくだしお願いしようかな?」

風呂からあがり備え付けの椅子に座る。
ぱなこさんも一応女の子だから、股間は手拭いで隠して。

『この家のお風呂はどうですか?』

俺の背後にまわって用意をしながらぱなこさんが聞いてきた。

「そうだね、こんなに広々とした風呂は久しぶりだよ。
 湯加減も丁度いいし、内装も雰囲気あっていいよね。」

『ふふ、私もここのお風呂が大好きなんですよ。
 それじゃ、失礼しますね・・・』

ぱなこさんがお湯に浸した手拭いで背中を拭いてくれる。
ただ、ちょっと強いかな?
まぁしてもらっている身としてはあまりあれこれと言うのもなぁ、と我慢していた。
でも我慢していると、気持ちがいいのだと勘違いしたのか、さらに力をこめてこすってきた。

「ちょっ、イタ!?ぱなこさん、力強すぎ!背中焼ける焼ける!?」

『はわわ!?すいません!ごめんなさい~。』

俺の言葉に慌てるぱなこさん。
なんだかその様子に苦笑が漏れる。

「いいよ、そんなに謝らなくても。別に怒ってたりしないから。
 次はもう少し弱くしてもらえるかな?」

『あっ、はい!』

俺が怒っていないとわかったのかどこか嬉しそうなぱなこさん。
もういちど背中を向けた。またごしごしと俺の背中を洗い始めるぱなこさん。
今度は力を加減してくれたらしく気持がいい。

「そうそう、そんな感じ。
 今やってくれているくらいが丁度良くて気持ちいいよ。」

『はい、ありがとうございます。』

「へぶ!?」

『ひゃああ!?ごめんなさいごめんなさいぃぃぃぃぃいい!?』

褒めたのがいけなかったのか何なのか。
ぱなこさんは力んでしまったのか、俺の背中を力一杯に押した。
前方の壁に勢いよく顔面から突っ込む俺。
ぱなこさんの悲鳴を耳にしながら意識を失った。


Sideちかげ

行人さんが入浴中のお風呂にぱなこさんが入って行きました。
なんでもお背中をお流しするそうですの。
ぱなこさんが入ってしばらく、まだ戻ってきません。
戻ってこないということは、行人さんはぱなこさんとの混浴を拒まなかったということ。
ぱなこさんは島一の美少女ですの。
拒まなかったということは行人さんは、ぱなこさんを異性として見ていないということ。
すずちゃんとぱなこさんが異性の対象外。
私とあやねさん、まちさんは対象内。
・・・ますます行人さんの中での異性の線引きがわかりませんわ。
ぱなこさんは16歳で私よりも年上ですの。
もしかしたら年齢かと思ってたんですが、どうやらその線は消えたみたいですわね。

『ひゃああ!?ごめんなさいごめんなさいぃぃぃぃぃぃいい!?』

突如聞こえてきたぱなこさんの悲鳴のような声に我に帰る。
これは、もしかしてお風呂で何かありましたの!?
急いでお風呂に走る私、隣にはすずちゃんもいましたの。

「何がありましたの!?」

「どうしたのぱなこさん!行人さん・・・・あっ。」

『あっ、あの、ちかげさん、すずさん、どうしましょう~・・・。』

そこでは壁に顔面をめりこませたような格好で気絶している行人さんと、
おそらくその光景を作り出したであろうぱなこさんがおろおろしていましたの。



Side行人

「・・・んぅ・・・。」

『あっ、目が覚めました?』

目が覚めると、いつの間にか風呂からあがっていて客間のソファーに寝かされていた。
俺を隣で覗きこむぱなこさん。どうやら気絶したのを看病してくれたようだ。
自分の体を見る。いつのまにか服を着ていた。

「ぱなこさんが服を着せてくれたのかい?」

『はい、あの、すいませんでした・・・。』

うつむいて謝ってくるぱなこさん。その姿はどこかしょんぼりしていた。

「ここまで連れてきて看病してくれてたんでしょ?ありがとう。」

『いえ、そんな!?もとは私が行人さんを勢いあまって突き飛ばしたのが原因で・・・
 なんと謝ったらいいか・・・。』

「もういいよ、気にしてないから。」

『でも・・・。』

「この島に来てから日常茶飯事だしね。もう慣れちゃったよ。
 ほんとに気にしてないから、一度謝ってくれたんだし、それでいいよ。」

そう言って、すずをあやすときのように頭の上を撫でた。

『あっ、はい。ありがとうございます。』

安堵したのか、ぱぁっと背中に花を背負ってるかのように明るく笑うぱなこさん。
島一の美少女かぁ・・・人間の感覚でしかわからないからいまいちぴんとこないな。
でも人間だったらきっと、この笑顔はとても魅力的に感じるんだろうな。
そう思わせるほどに、彼女が纏う雰囲気は優しいものだった。

「そういえばちかげちゃんたちは?」

『ちかげさんは今、夕食の準備をなさっていますわ。
 もうそろそろ準備も終わるころでしょうしゆっくりしててください。
 すずさんはとんかつさんと一緒に遊んでいらっしゃいますわ。』

どうやらぱなこさんが俺を看病している間にちかげちゃんは夕食の準備。
すずはちかげちゃんの漂流物コレクションで遊んでいるようだった。



Sideすず

「ん~、おいし~!」

「ぷ~。」

私たちは行人さんが起きた後、晩ご飯を食べた。
今は食後のデザートの時間。正直このために今日は泊まることにしたようなものだ。
ぱなこさんのケーキはとっても甘くて、ふんわりしてて、口の中でほわっとして・・・
とにかくおいしい。このケーキ大好き。いくらでも食べられそう。
さっきまでのカレーの辛さも、このケーキを美味しく食べるためのものだった。
そう考えればカレーも悪くないね。
隣ではとんかつが冷奴を頬張っている。とんかつもうれしそう。
ちかげちゃんが淹れてくれた紅茶を飲む。これもほのかに甘くておいしい。
ふにゃ~、しふくのときだよ~。
幸せすぎてなんか眠くなってきちゃった。
甘いケーキと紅茶を食べながら寝るなんて、お行儀悪いと思うけど・・・
なんて、贅沢・・・・。


Sideちかげ

「あ~あ、すず寝ちゃったよ。
 おーいすずー?食べながら寝たら行儀悪いぞ。」

「あらあら、すずちゃん。それにとんかつ君もですか。」

「はしゃぎ疲れたみたいですね。
 行人さん、可哀そうですからそのまま寝かせてあげてください。」

ふふ、な~んてね~ですわ。
はしゃぎ疲れたんじゃなくて眠り薬が効いたみたいですの。
すずちゃんの紅茶ととんかつ君ようの冷ややっこには強力な眠り薬がいれてありますの。
これで二人は朝までぐっすり間違いなしですわ。

「そうかい、ちかげちゃんがそう言うなら・・・。」

「ふふ、ぱなこさんはすずちゃんたちをお部屋に運んであげてくれるかしら?」

『わかりました、しずかさん。』

ママに言われてぱなこさんが二人を部屋に運んで行きました。

「仕方ありませんわね、この後の漂流物の確認は二人でしましょうか。」

「そうだな、そうしようか。」

作戦通り、これで邪魔が入らず二人っきりですの。
あとはゆっくりと行人さんの心を私に傾けさせるだけ。
それでその・・・いい関係になって、ゆくゆくは私も行人さんの妻になって。
それであやねさんみたいに抱いてもらったりして・・・な~んて。
うふふふふ。
まぁ、いきなり私から抱いてくださいなんてそんなの私のキャラじゃありませんし。
この機会を足がかりに行人さんのはーとをげっとしてみせますわ。
殿方の心を徐々に攻略するなんて、うふふ、考えただけで楽しそうですの。


Sideしずか

ちかげちゃんが何かすずちゃんの紅茶に含んだようね。
今晩で勝負を決める気かしら?
我が娘ながら計算高い、でもいきなり勝負に出るだなんて私の若いころよりも大胆ですね。
娘の連れてきた殿方を見やる。
先日この島に流れ着いた東方院行人さん。
すでにしずるちゃんの所の娘さんを二人とも抱いたらしいです。
この流れに乗って次は自分も・・・と、娘は思っているようですね。
思っていたよりも中々に礼儀正しい好青年ですし、彼との子なら構いません。
ああ、諦めかけていた孫を見ることが叶うかもしれないのですね。
これは、ママも娘に協力しなくては!
だからこっそりと行人さんの紅茶に薬を入れておいた。
飲んでから時間をおいて後から聞いてくる秘薬。
我が家直伝の強力な媚薬の一種。
これを飲めばあら不思議、男も女も性的興奮を抑えられなくなりますの。
私と清正さんの初めての夜も、使いましたっけ・・・
あの時の清正さん、普段と違って激しかったですわ・・・うふふふふ。
ああん、いやん、思い出したら恥ずかしいですわ。

妄想にふけっていると、食事中にすずちゃんととんかつ君が眠ってしまいました。
ちかげちゃんは案の定行人さんと二人で地下室に向かうようですの。
なるほど、地下室なら声は外に漏れませんわね。
考えたわね~ちかげちゃん。うふふ。
二人が地下室に入ってすぐ、私はこっそりと鍵をかけた。
この家の地下室には出入り口がこの扉一つしかありませんの。
しかも鍵は外側からしかかけられません。
地下迷宮には出られますが、あれは出口のない迷路ですから。
うろついても結局もとの地下室に戻ってくるだけ。
これであの二人は朝になって私がカギを開けるまで地下室から出られず二人きり。
うふふふふ、どうぞごゆっくり~。


Sideちかげ

行人さんと地下に入ってすぐ、バタンという大きな音がしましたの。

「えっ、なんですの!?」

「うわ、扉が閉まった音みたいだね。びっくりした。」

背後を見れば、開けておいたはずの出口が閉まっていました。
どうやら勝手に閉まったみたいですの。
夜の地下室は扉を開けておかないと、蝋燭だけではくらいですの。
一人で本を読むぶんには大丈夫な明かりですが・・・
今日は二人で漂流物を見分するので、明かりがたりないですの。

「開けとかないと、ちょっと暗いね。」

行人さんが扉を開けようとしますが、がちゃりと音がするだけ。

「・・・あれ?」

何度も試すも扉は開かず。どうなってますの!?
私も試すも扉はびくともしませんでした。

「あー、鍵かかってるみたいだね。
 まちがえてぱなこさんがかけちゃったのかな?
 おーい、開けてくれー!」

どうやら外からカギがかけられてしまってますの。
ぱなこさんかママが掛けてしまったのでしょうか?
これは想定していませんでしたわ、どうしましょう?
行人さんが扉をたたくも外からの反応はありません。
扉を破ろうにもこれは頑丈でたぶんびくともしませんし・・・

「しかたない、朝になったら誰か気付くだろう。」

「・・・そうですわね。」

この瞬間、朝まで行人さんと密室で二人きりというシチュエーションが確定しましたの。
計算外なことに弱い私はすっかり、もともと練っていた計画が頭から飛んでしまいました。


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この作品のすずは原作よりもおつむが弱いです。
そして長くなりそうだったのでちかげの話は二話構成にすることにしました。
何気にぱなこさんに文章量つかってしまったみたいで・・



[24192] まねかれて2
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/11/29 22:13

Side行人

ちかげちゃんと一緒に地下室に閉じ込められてしまった。
隣ではちかげちゃんが想定外のことにおろおろとしている。
こんな状況で男の、しかも年上の俺が混乱しても格好悪い。
彼女を見ていると逆に冷静になれた。

「しかたない、朝になったら誰か気付いてくれるさ。」

「・・・そうですわね。」

俺の言葉にちかげちゃんも落ち着きを見せる。
そうさ、俺たちが地下室に行くことはみんな知っているわけだし、
朝になって俺たちがいなければ探しに来るはずだ。

「それまで暇だし、ちょっと暗いけど漂流物の確認でもしようか。」

「そうですわね。じゃあまずは・・・。」

それからしばらく、俺たちは漂流物の確認をした。
先ほどと同じ冷蔵庫やテレビ、レンジといった電気製品の他に、地下室にはいろいろなものがあった。
薄暗いので、足もとに気をつけながら慎重に物を取り出しては見分していく。
地球儀、時計、ペットボトル、自転車のサドル、トング、ドライバー、その他いろいろ。
ほとんど壊れていたりして使い物にならないものばかり。
中には埴輪みたいななんでこんなものが?といったものまであったけど、
この中で使えるものといったらペットボトルのように容器系しかないかも・・・
そうやって見分しては説明するを繰り返して一時間ほど経った頃だろうか。
ちかげちゃんがもじもじしているのに気づいた。

「どうしたのちかげちゃん、寒い?」

「あっ、いえ、そういうわけじゃ・・・・
 あの・・・恥ずかしい限りなんですが・・・おしっこ・・・したくなりまして・・・。」

な、何だって!?まずい、ここはトイレなんてないし・・・
さっき飲んだ紅茶がまずかったのか!?
しかたない、ここは・・・

「でも厠は地下室にはないですし・・・どうしましょう?」

ちょっと涙目になるちかげちゃんに俺は提案した。

「ちかげちゃん、しかたない。
 このペットボトルの中にするんだ。」

「ええっ!?この中にですか!?」

「漏らすわけにはいかないだろう?俺は向こう向いてるから・・・。」

「うぅ・・・仕方ありませんわね。・・・ちょっと失礼します。」

ちかげちゃんは俺からペットボトルを受け取ると、棚の影に隠れた。
俺は一応後ろを向く。

・・・・・・・チョロロロロロロ・・・・・

背後で水を容器に流し込むような音が聞こえてくる。
聞くまいと思っていても、この静かな地下室の中ではその生々しい音は聞こえてしまった。
ついつい想像してしまう。
羞恥に赤くなりながらもおしっこをペットボトルの中にする少女。
俺に聞かれたくないと思いながらも、響いてしまう音に恥じらって・・・いいな・・・
・・・っていかんいかん!?こんな妄想したらちかげちゃんに悪い。
阿呆な妄想のせいで股間が少し固くなる。
おちつけ俺のむすこ!今は違うだろう!

「失礼しました・・・。」

棚の影からちかげちゃんが出てくる。
その手にはさっきのペットボトルが握られていた。
その中は黄色い液体で満たされている。
俺が見てしまったに気づいたのか、恥ずかしそうにちかげちゃんはそれを棚の影に隠した。

「あ、あー・・・さっきの続きしようか。」

「あっ、はは、はい、そうですわね。」

なんだかちょっと気まずい空気が流れるのを無理やりに変えようとする。
このまま変に妄想すると、またまちやあやねの時のようにどうにかなりそうだ。
それからも見分を続けるが、特にこれといったものはなかった。

「最後に、たぶん鞄のようなものだと思ってるんですが・・・。」

「どれどれ・・・スーツケース?」

ちかげちゃんが最後に出してきたのは銀色のスーツケースだった。
防水仕様なのか錆びついた様子もなく、表面に細かな傷があるだけで状態もいい。

「この鞄のような箱なんですが、開け方がわからなくって・・・ふんぅ!」

ちかげちゃんはケースを開けようと試みるが上手くいかない。

「ああ、これはそう言う風に力任せじゃ開かないんだよ。
 スーツケースっていってね、大事なものをしまうものなんだ。
 ほら、こうやって・・・。」

俺はちかげちゃんからケースを受け取るとストッパーをはずす。

「そんなからくりが!?」

「からくりって・・・。」

単にストッパーの部分を動かすだけなんだけど。
まあ、このケースは簡単に開かないように硬めのストッパーがしてあったからな。
仕組みをわかってない者には開けられないのかも。
さて、中身は何だろうか?お金?なわけないか、映画のように重要な機密文書だったりして。

「中身は・・・なんですのこれは?」

「こ、これは・・・!?」

中身は防水仕様だったおかげか全て無事のようだが、内容がアレだった。
太い注射器のようなもの、金属のついた革製品、目を隠すためのもの、
いくつもの球体をつなげたもの、穴のあいたピンポン玉のようなもの(ベルト付)、
あきらかに男根を模したもの・・・etc。
要するに、SMプレイなんかに使われる道具がたくさん入っていた。
なんでこんなものが漂流してるんだ!?
ちかげちゃんが中身を手に取り不思議そうに聞いてくる。
ええ、これ説明すんのか・・・


Sideちかげ

私が何度試しても開けられなかったものを行人さんは簡単に開けてしまいました。
「すーつけーす」というもので、大事なものを持ち運ぶための鞄らしいです。
防水になっているらしく、中身は海水に濡れた様子はありませんでした。
中には見たことのない道具がたくさん入っていましたの。
なんなのでしょうか、これは?
私は一つ一つ手にとって聞いてみることにしました。

「行人さん、これは何なのですか?」

始めに手にしたのは大きな透明な筒のような物。
形状からして医療器具かなにかかしら?

「あー、それは浣腸器っていってね。
 お尻の穴に薬なんかを注入するものなんだよ。」

「ええっ!?お尻にですか!?」

これで薬を!?大きさからしてかなりの量が入る物みたいですが・・・
そんなこと可能なんでしょうか?
現代の医療はかなり進んでるのですね、想像もつきません。
えっと、次は・・・

「では、この球がたくさん並んだ物は?」

「それはアナルパールっていって、その、なんだ・・・
 SEXをするときに使う、アナルを責めるプレイに使うものだよ。」

「・・・えっ?」

SEXってたしか、伽のことですわよね?
ええっ、こんなものを使うんですか!?

「あの・・・アナルってなんですの?」

恐る恐る聞いてみると、びっくりする答えが返ってきましたの。

「お尻の穴だよ。」

「お、お、お、お尻ぃ!?そんな所を使うのですか!?」

まさか、これをお尻の中に入れるのでしょうか?
その他にも色々なものが入っていました。
目隠しのためのアイマスク。
口枷として使うためのギャグボール。
手枷のための、皮のベルト。
男根をもした張り子、今はバイブというらしいですの。
他にもびーんずばきゅーむという物や洗濯ばさみ,筆などが入っていました。
何故こんなにも行人さんが詳しいのかわかりませんが、
これだけ物がそろっていれば私にだってわかります。
このケースの中身は全部、男女が性交時に趣向を凝らすのに使う物。
外の世界は、実に様々な趣向も研究されていますのね・・・

「・・・気持ちいいのでしょうか?」

気づけば、そんな言葉が私の口から出ていた。


Side行人

ちかげちゃんに道具の説明をする。
その度に、その道具を使って隣のちかげちゃんを責める自分を想像してしまう。
いけないと思いつつも、心とは裏腹に、俺の分身は勃起しはじめてしまった。
閉じ込められた地下室、女の子と二人きり、手元には淫らな道具が溢れている。
興奮しないわけがなかった。股間は今にもズボンを突き破りそうなほど勃起している。
こんなに股間が反応しているのはあやねを抱いた時以来だ。あれから二日間誰も抱いてない。
女の味を覚えたからか、たったそれだけで性欲が滾ってしまっている。
駄目だ、ちかげちゃんはこの道具のことを知らなかったんだし、意図的に俺を誘惑しているわけじゃない。
押し倒して行為に及ぶわけにはいかない。きっとちかげちゃんもそんなつもりはないはず。

「・・・気持ちいいんでしょうか?」

俺のそんな理性は、彼女のこの言葉に吹き飛んだ。
隣を見ると、興味深そうにその手に握ったビーンズバキュームをもった彼女。
プチンっと頭の中で糸の切れるような音を聞いた気がした。

「知りたい?」

「えっ!?・・・えっ、ええ、そうですわね。
 興味深いというのが本音ですわ。説明だけじゃわからないといいますか・・・。」

「・・・じゃあ実際に使ってみようか。」

「はい?えっ、・・・ちょっと、きゃあ!?」

俺は本人も興味があると言っていることだし押し倒した。
ちかげちゃんも14歳、年齢的には俺としても大丈夫だし、
本人も気になってるんだったら体に教えてあげようじゃないか。
もう理性なんてかけらも残ってなかった。
彼女のスカートをめくる。
そこには白くきれいな太ももと、逆三角に陰毛がはえた股間があった。
彼女は下着をはいていなかった。

「なんで下着をはいてないのかな?」

「あ、あの、その、これはさっきおしっこした時に、
 拭くものがなかったので仕方なく・・・。」

「へぇー。」

「あひん!?」

俺は彼女の弁明を聴きつつ股間に顔をうずめた。
おしっこの後、拭くものがなかったからパンツで拭いたのか。
そんなものをもう一度穿くのは嫌だよなぁ。
まぁこっちとしては好都合だけど。
むしろノーパンのまま男の近くにいるんだ、襲ってくださいと言ってるようなものだろう。
俺は彼女の陰毛に隠れた土手を開き、女陰に舌を這わす。

「ひぃ!?あの、行人さん・・・はぁ!?、やめ・・・。」

抵抗してか俺の頭を掴むちかげちゃん。
それがちょっと鬱陶しくて、俺はいったん彼女から離れた。
先ほどの道具の中から手枷を取り出し、彼女を後手に拘束する。

「へ?あの、ちょっと・・・ひ!?」

いきなりの事に狼狽する彼女の前に、ズボンと下着を脱いで一物をさらす。
それはすでにへそに亀頭が当たるほど反り返り、血管がどくどくと脈打っていた。
その姿に小さく悲鳴をあげるちかげちゃん。
しかし俺は、彼女の瞳の中に、好奇心からくる興味、そして期待の光を見た。
なんだ、抵抗するから嫌なのかとも思ったが、この子も結局はやりたいんじゃないか。
もしかして全部わざとか?
地下室に閉じ込められたのも、いかがわしい漂流物も、
この状況の全てが、俺の理性を奪って自分を襲わせるためのものに思えてきた。
いや、そうに違いない。

「全部わざとだったんだろう?」

「えっ、あの、・・・?」

「地下室で二人きりになったのも、こんないかがわしい道具を集めたのも、
 俺をその気にさせて自分を襲わせるためだろう。」

「や、ちが、違います!?」

「あれだけエロ本があるんだ。道具についても何も知らないなんてことないよなぁ!」

「うぶ!?」

俺は何かを言おうとする彼女の口に、一物をねじ込んだ。
そのまま一気に喉奥まで突き入れる。

「ごほ!?おえぇ!?」

「お望みどおり犯してやるよ!いくらでもな!」

俺は彼女の頭を掴むと力一杯にピストン運動を繰り返す。
ぶつけるたびにかちゃかちゃと音を立てる彼女の眼鏡。
そのひんやりとした感覚が新鮮だ。

「おぼ!?おえ!?ぶっ、んほっ、ほぼぉ!!」

眼鏡の奥の瞳が潤み涙が流れる。眉をよせ、苦悶の表情で俺を見上げるちかげちゃん。
いいな、こういう苦しそうにしながら俺の一物を女の子が加え込む様は。
まちの時も、あやねの時もそうだった。
女の子の苦悶の表情、涙と涎を流しながら喉奥まで蹂躙されている姿は、俺の嗜虐心をひどく刺激する。
ああ、そんな顔するなよ・・・もっといじめてやらなきゃいけないと思うだろうが。
口で息が出来ないためか、彼女の鼻の穴がひくひくと動いている。
俺はちかげちゃんの鼻を片手でつまむと、腰の動きを変化させる。
単調に突き込むだけだったのを、のの字を書くようにしてピストンする。

「!?ぐえ!んぼっ、ほぶっ!ぶぼほ!おえぇ!?」

息ができないのか顔色が赤を通り越して青くなり始めるちかげちゃん。
嘔吐感からか、舌が男根を追い出そうと動く。
しかしその動きが逆に俺の快感を刺激し、射精感を高めた。

「いいよ、ちかげちゃん。君の喉まんこ最高だ。」

「うぶ!ぐ!んばぉ、ほぼっ、ぶほ!」

「射精するから全部飲めよ!・・・・くぅ!!」

「ごぼ!?」

俺は彼女の喉奥に一物をねじこむと、逃げられないように頭を引き付けた。
熱い濁流がちかげちゃんの口を、喉を流れ満たしていく。
彼女は白目をむき、鼻から精液を逆流させた。
一物をちかげちゃんの口から引き抜くと、飲み込み切れなかった分を吐き出す。
気絶してはいないようだが、目の焦点はあっていない。

「がはーっ、はーっ、はーっ、げほっ、ごほっ、・・・。」

「ちかげちゃん、俺は全部飲めって言ったよね?」

「・・・はーっ、はーっ、うあ・・・?」

俺の問いかけに反応するも、意識が朦朧としているのか答えになっていない。
まぁ、ちゃんとした答えを期待したわけじゃないしな。
ちかげちゃんが精液をすべて飲むことができようとできまいとやることは変わらない。
ただ、ちゃんとできなかったということで、

「おしおきだよ。」

彼女に対する仕置きということができる。ただそれだけ。
俺はちかげちゃんの上着のボタンを全てはずすと、はだけさせた。
彼女の上着は、後手に拘束している手枷の部分に引っかけたままにしておく。
まちの時もあやねの時も基本脱がせていたし、今日はある程度着せたまま半脱ぎでいこう。
ちかげちゃんの年相応の大きさの、形の整った乳房が露出する。
その乳房の頂、面積の小さな乳輪とその中央の乳首を見る。
淡いピンクの乳首はすでに固くなり始めていた。
俺はそれを親指と人差し指でくりくりとこねる。

「・・・あっ、ふあ、・・・んく・・・。」

それにあわせて小さく声をだすちかげちゃん。
しだいに乳首も勃起し、わずかながら固さと体積が増す。

「これならいいかな・・・。」

「・・・?・・・ひぎ!?痛い痛い痛いですのぉ!?」

俺は彼女の乳首を、漂流物の中にあった洗濯ばさみではさんだ。
痛みで意識がはっきりしたのか、しきりに痛いと訴えるちかげちゃん。
俺はそんな彼女の叫びを無視して、スカートを腰までめくり女陰に指を這わせる。
おもむろに肉土手を開く。手探りで膣口を探り当てると、中指を沈めた。
まだ第一関節までしか入れていないが、締め付けが強い。

「きひっ!?」

ゆっくりと指を奥の方に侵入させると、指先にコリコリとした感触があった。
処女膜だ。俺は幕を破らないようにしながら指で膣内をかき混ぜ始めた。

「んあ、ひっ!いた、いっ、痛い、です、の、ひぃ!?」

痛がる彼女が可愛くて、俺は空いた手で乳首を挟む洗濯ばさみを指で弾いてやる。

「いぎぃい!?」

その衝撃に悲鳴をあげる少女。
しかし、その瞬間、確かに膣奥から蜜が分泌されるのを感じた。
膣内をかき混ぜる指に、ぬめりを感じる。
指の動きにあわせてぐちゅぐちゅと淫らな水音が彼女の股間から溢れ出す。
感じてくれているのか、それとも単に異物から膣を守るために自然と出ているのか。
そんなことはわからないが、重要なのはそこじゃない。
重要なのは、既に膣は濡れて準備ができているということだ。
俺は指を引き抜き彼女を仰向けに寝かせると、足の間に体を割り込ませた。
一度射精しているが俺の息子はまだまだこれからだ。
むしろ先ほどよりも太く、固く勃起した一物を膣口にあてがい彼女の耳元で囁く。

「ちかげちゃん・・・いくよ。」

一気に貫いた。処女膜を破り、めりめりと肉を無理やりかきわけながら子宮口に達する男根。

「・・・あっ?かっは!?・・あ・・・ぐっ、あ・・・。」

目を見開き、酸素を求めるように口をパクパクと動かすちかげちゃん。
中は処女特有の強い締め付けで俺の分身を締め付ける。
彼女の腰を掴んで浮かし、俺自身は膝たちになると、猛然とピストンを開始した。

「い!?いた、いたい!?ぎぃ!?ひぃぃいい!?」

今までの子のなかで、一番の痛がりようだ。
ちかげちゃんは首を左右に振りながら痛い痛いと喚いている。
だが、止めてくれとは言わない。暴れて抵抗もしない。
彼女自身痛くとも俺を拒んではいないのだろう。
そのことが、彼女の悲鳴自体が俺を興奮させるためにわざと出しているように思わせる。
気を良くした俺は、子宮口に亀頭を叩きつけるようにして深く挿入し、
膣口にかりがひっかかってしまうまで肉棒を引き抜くを繰り返した。
彼女の膣内はなかなかの名器だった。
膣全体にある細かい肉ひだが、ぐにゅぐにゅと肉棒全体を揉みこんでくる。
俗に言うミミズ千匹というやつだろうか。
最奥あたりはぷにぷにとした触感で亀頭を優しく迎え入れる。
子宮口はそれに反し、こりこりと硬い感触で鈴口を刺激する。
挿入を繰り返すたび、蜜があふれてくる。
淫らな水音と、肉を無理やりかき分けて動くめりめりといった音が混ざり合う。
膣口からは愛液と破瓜の血が流れる。

「ぎ!?ひぐ!い、いた、い!・・・やはぁ!いく・・とさっ!?んんぅ!」

腰の動きに合わせて揺れる彼女の胸、その先端に付いている洗濯ばさみ。
俺はその洗濯ばさみを片方、摘まんで思いっきり引っ張る。
バチンッと音をたてて乳首からはずれる洗濯ばさみ。
しかしその外し方は本来とは違うので・・・

「ぎああ!?」

相当の痛みが彼女を襲う。
ちかげちゃんの悲鳴にあわせて、膣全体が今まで以上に俺を締め付けた。
そのどこか痛みを伴うほどの快感に、俺の限界はすぐに訪れた。

「ぐぅ、出すぞ!!」

「か!?きゃああああ!?」

腰が痙攣し、どくどくと長い射精感に酔いしれる。
肉棒が彼女の中で何度も跳ね上がり、奥へ奥へと精液を送り込もうとする。
膣の肉壁は、その精液を自身の子宮内へいざなうかのように蠕動していた。
一滴残らず出し切ると、一物を一度引き抜く。
先ほどまで閉じられていた彼女の秘所は、ぽっかりと穴が開いていた。
そこから入りきらなかった分の精液が溢れ出す。

「う・・・あぁ・・・はぁ・・・。」

小さく息をする彼女を尻目に、俺はスーツケースの中を物色する。
そこからいくつかの道具を取り出した。
まずは、いまだ呆けているちかげちゃんの視界を奪うべく、眼鏡をはずしアイマスクをつけた。

「・・・へ?なん、ですの・・・?」

急に視界が暗く閉ざされて戸惑いの声を上げるちかげちゃん。

「行人さ、あぶ・・・んむ!?んおおー!?」

俺に何かを言おうとするも途中でその言葉は遮られる。
彼女の口にギャグボールをはめたからだ。

「んお!んんー!んんぶ!?」

混乱する彼女の股を開き、秘書に指を入れて先ほど出した精液をかき出す。
我ながら一度で大量に出したものだと思う。
開いた膣口からはどろどろと白濁した液体が流れて出た。
指を動かすたびに、くぐもった声を出すちかげちゃん。
俺はそんな彼女が可愛くて、既に小さく勃起している肉芽を皮をむいて露出させた。

「んぶーー!?」

外気にさらされたのは初めてだろう。
地下室のひんやりとした空気に触れてか、徐々に大きくなる彼女の肉芽。
・・・とはいっても、もともと米粒よりいくらか大きいくらいのものなんだが。
俺はそんな愛らしいクリトリスにビーンズバキュームを取り付けてやる。
この道具はその名の通り、豆をスポイトの要領で吸い上げるようにして責める道具だ。
なんで俺がこんなものを知っているかというと、まぁ、俺自身SMにはちょっと興味があったからだ。
外にいた時は自慰でのおかずは大抵SM本だった。
それはさておき、ただでさえ女性にとって敏感なクリトリス。
そんなところにこんな代物をつければどうなるか。

「んお!?んぶおおおおおお!?」

快感によるものか痛みによるものかわからない絶叫をあげるちかげちゃん。
まぁ、いきなりクリトリスにこんなものつけたら快感より痛みの方が大きそうだけど。
透明なビーンズバキュームの中では痛々しいほどに豆が吸い出されて肥大化させられている。
びくびくと痙攣する彼女の細い腰。
背中は反り返り、ブリッジのような体勢になっている。
俺は彼女の脇に手を入れると、抱えあげて自分の膝の上に乗せた。
胡坐を掻いて座る俺が彼女を背後から抱き締める格好、背面座位だ。
一物の位置を調節して、丁度亀頭の真上に彼女の膣口が来るようにする。

「ふぅ、ふぅ、ふぅ、ふぅ、・・・んぶーー!!」

彼女の体を一気に下に降ろす。
肉棒が再びちかげちゃんの中へと侵入していった。
俺はゆさゆさと下から突き上げるようにして腰をゆさぶりながら、
右手で彼女の洗濯ばさみの付いていない右の乳房をもみしだく。
人差し指と中指で、乳首を挟んでころがし、責めるのも忘れない。
左手は彼女の下腹部を撫でさすりながら、時折ビーンズバキュームを弾いてやる。

「んん!ぶふ!?んぶー!?ぶー!!んぶう!!」

腰を揺する度、乳首を責める度、豆を責める度。
彼女は豚のようにくぐもった声をあげる。
アイマスクの隙間からは涙が流れ、ギャグの穴からは涎が溢れている。
肉棒の大きさに合わせて彼女の下腹部が膨らんでいるのがわかった。

「んぶ!?ぶふ、ふー・・・ぶお!ほおお!?んぼー!!」

しばらくそのまま責め続けていると、彼女のくぐもった声が変化した。
ギャグを咥えさせているためにわかりづらいが、よく聞けば微妙に甘い響きが混ざっている。
そのことに気分が高揚した。
彼女のうなじを舐め上げながら、腰の振りを大きくする。

「ぶふ!?んぶお!んんー!ぶーー!?」

俺の腰の上でよがるちかげちゃん。
いつしか彼女自身が微妙ながらも腰を振っているのを感じた。
ぶーぶーと鳴くことといい、いじめられてよがっていることといい、
もうちかげちゃんは立派な雌豚だ。
俺は彼女にご褒美をあげることにした。
乳首の残った方の洗濯ばさみを優しくはずす。

「んん、んぶ?」

急に消えた乳首の痛みに疑問の声をあげるちかげちゃん。
俺は次にビーンズバキュームの根元を摘まむと、力一杯引っ張った。

「んぶーーーーーー!?」

無理やりはがされて、ポンッと間抜けな音を出してはがされるバキューム。
その瞬間、彼女は全身を硬直させた。
両足は前方を蹴りあげるようにして跳ね上がり、指は上を向いてぴんと突き出した状態。
背は反り返り俺にもたれかかってきた。
ブシュッと音をさせて潮を吹き、床を濡らす。
それに合わせ収縮する膣内の肉壁。
絞めつけながらも肉ひだがぐにぐにと一物を刺激する。
それは俺から射精感をこみあげさせるには十分で。
俺はまたちかげちゃんの中に白濁液を吐き出した。

「ぶ?んんぶ!?んぼーーー!?」

イッタ直後に吐き出された精液の熱さに、また硬直する彼女。
ぶるぶると下半身が痙攣し、先ほどよりも多い量の潮を吹く。
しばらくして硬直が解けると、彼女の体から力が抜けてぐったりとなる。

「ふーっ、ふーっ、ふーっ、・・・。」

荒く息をつく彼女を前方に倒すように姿勢を変える。
膝立ちにさせ、頭は床につくようにはいつくばらせる。
俺に向けて尻を高く突きあげさせる格好。
彼女のぐちゃぐちゃになった秘部と菊穴が丸見えだ。
そのまま突いてやろうと思ったが、アナルがひくひくと動くのに目がいった。
そうだ、たしかアナルバールがあったはず。
俺は指を少し舐めると、菊状に広がる皺を伸ばすようにして尻穴をほぐす。

「ん!?ぶー!!」

その感触に気づいたのかちかげちゃんは指から逃れるように尻を左右に振る。
しかしその光景はより俺の嗜虐心をそそり、誘っているようにしか見えなかった。
指の第一関節まで入るようになると、俺はアナルパールを手に取った。
一つ目の真珠を尻穴にあてる。

「ぶー!?」

尻に感じるひんやりとした温度に混乱するような声を出すちかげちゃん。
逃れようとする彼女の尻を掴んで固定すると、真珠をアナルに沈めていく。

「んびー!?んんー!?」

尻穴を無理やり広げて埋没していく真珠。
彼女の穴には大きいのか、ほぐし足りなかったのか、めりめりと音がする。
だが一つ入れば後は力任せではあるが順々に入って行った。
直径3センチほどの球体が、計7つ。
そのすべてがちかげちゃんの腸内におさまった。

「ぶふー、ふー、ぶふー、・・・。」

ちかげちゃんはぶるぶると尻を震わせながら荒い息を吐いている。
顔は少し青くなり、体は固まってしまっている。
俺はそんな彼女が可哀そうになり、固まった体をほぐしてやることにした。
膣口に亀頭をあてがうと、ゆっくりと挿入してやる。

「んん!?んぶおお!おお!おぼおお!?」

入ってきた肉棒を歓迎するかのように轟く肉ひだ。
その壁の向こう、腸内に固い異物が入っているのがわかる。
俺はゆっくりピストン運動をしながら彼女の尻肉をビンタした。

「んぶぃ!?」

ビンタの衝撃が彼女の体内の肉棒とパールを震わせる。
それに気をよくした俺はスパンキングしながらピストンした。

「んぶ!!んおお!?ぶぶー!?」

その度にいい声で鳴くちかげちゃん。どうやら悦んでくれているようだ。
もうそろそろいいか、と判断した俺はアナルパールを掴む。
ゆっくりと真珠を引き抜く。もちろん腰は止めない。

「ふぐ!?」

ポンと小さな音をたててひとつ目の真珠が出てくる。
二つ目、三つ目、四つ目・・・引き抜くごとに音をたてて出てくる球体。
その度に彼女は小さく悲鳴をあげ、腸壁がめくれ上がる。
五つ目、六つ目と抜き出した。七つ目が抜けるかどうかのところでいったん止める。

「ぶふー、ぶふー。」

彼女の尻が先ほどよりも弛緩しているのがわかる。
俺はさらにほぐすため、抜き出した真珠を一気に全て奥まで突っ込んだ。

「ぶひぃー!?」

おお、すごい、膣壁ごしに腸内に侵入する感覚が伝わってくる。
これは中々に新鮮だ。球体の形に圧迫される腸壁。その形、固さが膣の中の俺の肉棒にもわかる。
出し入れするたびに亀頭のかりをごりごりと刺激する。
俺はあまりの気持ちよさに、ついついアナルパールでもピストンを繰り返した。
力任せに突き込み、残り一つの真珠が引っ掛かるまで引き抜く、そしてまた突き入れる。
その繰り返しは俺を、彼女を高みへと誘う。

「ぶう!?ぶおお!!おぼおお!ぶぶーー!!んんぶおお!?」

ちかげちゃんの声もトーンがどんどん高くなる。
俺も負けじと、摩擦熱でちんぽが燃えてしまいそうなほどに腰を速める。
肉と肉がぶつかり合う音が、二人の嬌声が地下室に木霊する。
先に限界に来たのは俺の方だった。

「くぅ!?」

下半身が痙攣し、肉棒から熱いスペルマが放出される。
それにあわせて、勢いあまってアナルパールを全部引き抜いてしまった。

「んぶーーーー!?」

その二つの刺激に絶頂を迎えるちかげちゃん。より高く尻を掲げ、がくがくと潮を吹き痙攣する。
射精の途中に肉棒を引き抜くと、残った精液を彼女の尻にかける。
秘所からは精液と愛液が混ざり合ったものがごぼごぼと溢れてくる。
その場に崩れ落ちたちかげちゃんを見下ろす。
荒い息を吐きながらぐったりとしているも、気絶はしていない。
俺の肉棒もまだまだいけそうだ。現に既に四度も射精しているのに硬度はそのまま。
精液と愛液でべたべたなそれは、へそにくっつきそうなほどに反り返り勃起している。
そうだ、もう四回も出したんじゃない。まだ四回「しか」出してないじゃないか。
朝日が昇るまではまだ何時間もある。
夜はまだまだ長かった。






[24192] 夜が明けて
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/12/04 17:18
翌日、地下室で朝を迎えた俺とちかげちゃん。
この部屋は天井の数か所に、光の反射や屈折を使った仕掛けで陽の光が入るようになっているらしい。
蝋燭の火はとっくに消えていたけど、おかげで部屋は真っ暗にはならなかった。
しずかさんが部屋の鍵を開けてくれて出られることになった。
その時の俺たちは未だ繋がったままの状態で、かなり気まずかったけど。
ちかげちゃんはすでに気絶中で体中が精液と愛液と小便で、顔は涎と涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
そのちかげちゃんを貫いて腰を振っている状態の俺。
そんな光景をばっちりと目撃されてしまった。

「・・・うふふ、お楽しみ中だったようですね。」

扉から顔をのぞかせたしずかさんは妖艶に笑った。
特に俺たちのことについて何か言ったりはしなかった。
自分の娘が精液まみれでぐったりしているのに慌てるそぶりもない。
それどころかちかげちゃんの姿を見て嬉しそうだった。

「あらあら、もうすぐぱなこさんが起きてしまいますし、その前にお風呂に入った方がいいわね。
 行人さん、ちかげちゃんをお風呂に連れてって洗ってあげてくださいませんか?」

しずかさんの顔を見て一気に理性が戻っていた俺は、言葉に従った。
何故か責められていないのが幸いだが、気まずさは半端なものではなかった。
ちかげちゃんを抱えて風呂に入る。
体にこびりついたものを洗い落としていると、彼女が目を覚ました。




第10話 夜が明けて


Sideちかげ

頬を濡らす暖かな湯の感覚に目を覚ましましたの。
瞼を開けると、私は彼の腕の中にいて体を洗われていました。

「行人・・・さん?」

「起きたかい?体は大丈夫?」

心配そうに聞いてくる彼のその言葉に、私は昨晩のことを思い出しました。
望んでいたこととはいえ、半ば無理やりに抱かれたこと。
荒々しく体中を蹂躙され、彼の精を注がれたこと。
行為の内容を思い出してさすがに恥ずかしくて真っ赤になってしましました。
膣とお尻、前後の穴には未だに何かが入っているような異物感がありますし・・・
意識したからでしょうか、膣穴から精液が流れ出てきました。
その感覚が余計に羞恥心を誘います。

「ごめんね、昨日はひどいことをしてしまって・・・」

行人さんが申しわけなさそうに私に謝りましたの。

「はぁ、何故謝りますの?」

「だって、無理やり犯しちゃったわけだし、
 ちかげちゃん初めてなのに、あんなに無茶やっちゃったし。」

どうやら私に無茶なことをさせたと思っているようですの。
確かに、心の準備なんてしてませんでしたし最初は無理やりみたいなものでしたけど。
彼があれだけ激しかったのは、おそらくうちのママが何かを盛ったのではないかと思いますの。
地下室の扉の鍵のこともありますし、いきなり行人さんがあれだけ興奮するのもおかしいです。
私の計画の後ろで、ママもいろいろと画策していたようですね。
娘の私を思ってのことでしょうが・・・面白半分な気もしますけど。
まぁ結果おーらい、ですの。だって・・・

「そんなことでしたら構いませんよ。
 その・・・私も嬉しかったですし、始めは痛かったですけど・・・気持ち良かったですの。」

あやねさんとの行為を覗いていた時は、あんなにいじめられて本当に嬉しいのかと思ってましたが。
少なくとも私にもその感情が適用されるのか半信半疑なところもありましたの。
でも実際彼にいじめられて、いたぶられて、その・・・体の火照りが止まりませんでした。
何といいますか、彼にひどいことをされている、そのしちゅえーしょんが・・・
背徳的で、退廃的な気分で、たまらないほどの快感でしたの!

「あの、もしよろしければ・・・またいつか・・・同じように抱いてもらえますか?」

きっと今、私の顔は真っ赤になっていると思います。
こんなことを自分から言うのは、私のキャラに反するんですが。
またいつか同じように彼に抱かれたい、虐められたい、甚振られたいという欲求には勝てませんでした。

「・・・クスッ。いいよ、ちかげちゃんが構わないならまたいつかしようね。」

どこか行人さんは苦笑気味でしたが、快く申し出を引き受けてくださいました。
その顔を見ていると、下腹部のあたりがきゅっとなるのを感じましたの。


Sideぱなこ

朝起きて一番の私の仕事は朝食の準備の前にちかげさんを起こすことです。
ちかげさんは朝が弱くて、起こしてもすぐに目を覚ましてはくれない日がほとんどです。
だからまず、朝食を作る前に一度起こすのが日課なんですけど・・・

『ちかげさーん、起きてくだ・・・あれ?いませんね。』

お部屋にはいらっしゃいませんでした。地下室かしら?
彼女はたまに地下室で作業をしながら眠っていることもあります。
私は地下室に探しに行くことにしました。

「あら、ぱなこさん。おはよう。」

『あっ、しずかさん。おはようございます。』

地下室に向かう階段の前でしずかさんに会いました。
しずかさんはちかげさんと違って朝は弱くないですが、それでもこの時間にこんなところで会うのは珍しいです。
私はすこし驚いてしまいました。

「そうだ、ちょうど良かった。
 ぱなこさん、朝食は遅めで構わないから地下室のお掃除頼んでいいかしら?
 簡単でいいから、お願いしてもいいかしら?」

『はぁ、わかりました。
 あの、しずかさん。ちかげさん見ませんでしたか?』

「ふふ、ちかげちゃんなら問題ありませんわ。
 今は行人さんが責任をもって面倒を見てくれていますし、大丈夫よ。」

『行人さんが?』

はて、何故行人さんが面倒を見ているのだろう?
もしやまたちかげさんはお客様に迷惑をおかけしたのでしょうか?
少し疑問に思いながらもしずかさんと別れて地下室に向かう。
とりあえず、早く掃除を済ませてしまいましょう。
お客様は行人さんだけじゃありません。
すずさんやとんかつさんだっていますし、二人の朝食まで遅くするのは気がひけます。

『っ!?』

地下室の扉を開けると、鼻につくなんとも言えない臭いがしました。
なんでしょうかこの臭いは?
部屋全体になにか酸っぱいような、それでいて獣のような、なんと表現すればいいのかわからない臭いが満ちていました。
部屋の中央を見ると、水浸しのようになっていました。
既にだいぶ乾き始めていますが、何か色々な液体が撒き散らされたあと。
何かまたちかげさんが怪しげな実験でもしていたのでしょうか?
おそらく様々な物の臭いが混ざり合って、嗅いだ事のない臭いになっているのでしょうが。
鼻のいい私には、その中におしっこの臭いが混ざっているのに気付きました。
ここでちかげさんはおしっこをしてしまったんでしょうか?
でも彼女は失禁をしてしまうような年齢ではないですし。
他の臭いもすることから、単純にお漏らしではないのかもしれません。
なんでしょう、頭がくらくらしてきました。
私はこの臭いの充満した部屋から出るためにも、早く用事をすませようと思いました。



Side行人

あれから俺はちかげちゃんと一緒にリビングに向かった。
彼女は完全に腰が抜けてしまっていて全く自分で歩けなかったから、俺が抱いていった。
いわゆるお姫様だっこ。
歩けないどころか、下半身自体に全く力が入らないらしい。
あやねは行為の後に風呂からあがるとすぐに歩けていた。
まちもふらふらでまともには歩けなかったけど、動くことはできていた。
単純に体力の差もあるだろうけど、どれだけ昨日の晩、ちかげちゃんに負担をかけたのかわかる。
なんだか俺、だんだん性欲が強くなってきているというか、行為が乱暴になってきてる気がする。
もしかして俺は異常なのだろうか?
行為を始めると、理性がぶっ飛んで冷静になることが出来ない。
こんなことじゃいけない。
一応剣士のはしくれなんだ、常に冷静になれるようにしなきゃいけないじゃないか。
このままいけば、いつか抱いた女の子の体を壊してしまいかねない。
そうだ、旅に出てから日課だった素振りもしていないし、明日から朝は稽古をしよう。
体が鈍っているから理性が簡単に飛ぶんだ。
精神を鍛えなおさなきゃな。
俺は、後で木刀を誰かもっていないか聞いてみようと思った。


Sideすず

今日は朝から行人さんとちかげちゃんの様子が変。
なぜかちかげちゃんは腰が抜けていて歩けない。
それをかいがいしく世話する行人さん。
なんだか前にもこんな状況があったような?
そう!?たしかこの間山菜採りに行った日のまち姉の時みたい。
行人さんはちかげちゃんが移動しなきゃならない時、抱えるようにしてだっこして歩く。
行人さんに抱っこされて嬉しそうにしているちかげちゃんがちょっとうらやましい。
昨日私が寝ちゃっている間に二人に何があったんだろう?
聞いてみてもなんだかはぐらかされるし・・・
にゃ~なんで昨日はあんなに早く寝ちゃったんだろう、私の馬鹿~。
う~~気になる~~。
行人さんに聞いてももう少し大きくなったらね、とか子供扱いするし。
私もう一人前なのに~。この前おねしょしちゃったけどさ・・・
ちかげちゃんに聞いてもなんか変な顔して笑うだけだし、あれ絶対私のこと馬鹿にしてる気がする。
ぱなこさんとしずかさんは知らないみたいだし。
結局最後まで聞けずじまいで家に帰ることになった。

「それじゃ、お邪魔しました。」

「じゃあね~。」

「ぷ。」

「はい、また気軽に遊びに来てくださいね。」

出る時にしずかさんとぱなこさんが玄関まで見送りに来てくれた。
ちかげちゃんはお部屋で寝てるみたい。動けないしね。

『すずさん、これ昨日のケーキです。
 包んどいたので、よかったらお土産にどーぞ。』

「ええっ!?いいの!?」

『ええ、昨日途中で寝てしまったでしょう?
 すずさんはもっと食べると思っていたので御替りの分を用意してたんですけど
 よかったらどうぞ。』

「うにゃーー!!やったーーーー!!」

昨日は食べてる途中で寝ちゃってあまり食べられなかったしもったいないことをしたと思ってたんだよね。
さっすがぱなこさん。家に着いたらさっそく食べよう。
受け取った箱は大きくて、中には切る前の、大きなけーきがそのまま入っていた。
ものすごくてんしょんが上がってきた。
思わず小躍りしてしまう。

「ありがとうぱなこさん。」

『いえ、どういたしまして。』

私と行人さん、とんかつはそうしてちかげちゃんの家を出た。

「さっきまでの拗ねてた顔がうそのような笑顔だね、すず。」

「えへへー。・・・あれ?」

そういえばなんで私さっきまでもやもやしてたんだっけ?
・・・まぁいっか。




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今回も短編です。
次回は行人が木刀を手に入れるために月見亭に行きます。





[24192] 温泉宿で
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/12/07 01:37
「木刀・・・?」

「そう、木刀。この島で手に入るところってないかな?」

俺はなまった体と精神を鍛えなおすことにした。
その為に木刀を入手したいと思って、ちかげちゃんの家からの帰り道、すずに聞いてみた。

「りんちゃんの家の人に言ったら作ってもらえると思うけど、
 月見亭にいったほうが早いかもね。」

「月見亭?」

「うん。村のはずれ、西の森の山奥にある温泉宿だよ。
 そこのお土産に木刀があったはずだけど。」

すずが言うにはその月見亭というところに木刀があるらしい。
こんな島で温泉宿というのが成り立つのかどうかは怪しいが、立派な観光地?らしい。
なんでも名前通り月見の名所らしく、温泉も美肌効果があって人気だとか。
12年前の嵐で番頭たちがいなくなり廃れてしまったが、最近新しい女将が来て宿を復活させたらしい。

「廃れた宿を立て直すなんてすごい人もいるんだね。」

「うん、すごいよ。前よりも月見亭もきれいになったって評判なんだ~。」




第11話  温泉宿で



俺はすずの案内で月見亭にやってきた。
そこは西の森の奥、この島の中央に近い所にあった。
森の中の開けた場所にあって、ここなら標高も少し高いし夜にはさぞ月が奇麗に見えるだろう。
宿はなかなかに立派な純和風の温泉宿。
周囲が森なこともあって、物静かで秘湯の宿のような雰囲気を醸し出している。

「ごめんくださーい。」

すずが入口の前で呼びかけると、一人の女性が出てきた。
俺たちの前に立つと、深々とお辞儀するこの人が、どうやら女将さんのようだ。

「いらっしゃいませすずさん、お待ちしておりました。
 そちらの方は初めてですね。
 私、この月見亭の女将を勝手ながら務めさせていただいております
 護衛用人型自動人形三百九十八号と申します。
 この島の方々にはサクヤとお呼びいただいております。」

「あ、初めまして。東方院行人といいます。」

丁寧に挨拶してくれるサクヤさんに俺も自己紹介する。
・・・?あれ、なんか引っかかることを聞いたような・・・

「あの、サクヤさん?」

「何でしょう?」

「自動人形ってなんのことですか?」

「ああ、そのことですか。私は人間ではありませんよ。
 皆さんはじめは間違われるのですが、私は本来警備用に作られたロボット・・・
 からくり人形と言った方が良いですね。その三百九十八号にあたります。
 皆さんからは数字をもじってサクヤとお名前をいただきました。」

とても信じられないことを話すサクヤさん。
そんな、ありえない。現代でも人と外見が区別できないほどのロボットなんてないのに。
こんな島にそんなロボットがいるわけない。

「あはは、またまた。俺が初めて会うやつだからってからかわないでくださいよ。」

「行人さん行人さん、サクヤさんが言ってることって本当だよ?」

「はは、すずまで何言って・・・」

「本当ですよ?ほら・・・」

「おわぁ!?」

「ひにゃぁ!?」

俺に対して人間でないことを示すかのように自身の首から上を分離させるサクヤさん。
まるであんぱんでできた顔が着脱式のヒーローのように、首が取れた。
あまりの事に驚いたが、よく見れば首の断面が機械の接続部分のようになっている。
本当にロボットだったんだ・・・
てか、すずは知ってたんだよな。なんでそんなに驚いてるんだ。

「にゃ~、いきなりそんなことしないでよサクヤさ~ん。
 びっくりするじゃない。」

「くすっ、すみませんすずさん。驚かせてしまいましたね。
 でも行人さんもこれで信じていただけましたでしょう?」

「ええ、こんなものを見せられたら信じるしかありませんよ。」

サクヤさんは首が取れた状態でも平然と話していた・・・って、あれ?
なぜか先ほどまでは動いていた口が動いていない。
それなのに声は聞こえる。なんでだ?

「ああ、それはですね。声は首元のスピーカーから出ているんですよ。
 音声を聞きとる機関も喉にあります。
 私の頭部って単なる飾りなんですよ、会話に合わせて表情と口を変えるだけです。
 周囲とのコミュニケーションを円滑に進めるための付属パーツにすぎません。」

また頭部を装着するサクヤさん。今度は言葉の通りに口が動いた。
話の内容に少し引いてしまっている自分がいる。
今のサクヤさんの外見はどこから見ても人間だが、思考回路はやっぱり機械な感じがする。

「サクヤさんも俺と一緒で外から流れ着いたんですか?」

「はい、アイランド号という船に乗り込んでいたんですが、嵐にあってこの島に漂着したらしくて。」

「ええ!?アイランド号!?」

それって130年前にこの島に来た人たちの船だよな。
ってことは何、サクヤさんて130年も前に完成したロボットなわけ!?

「つかぬことを聞きますが、サクヤさんって製造年月日っていつ?」

「はい、慶応二年、西暦に換算すると1866年の5月と記録されています。」

・・・明治に入る前じゃないか。しかも慶応とかの年号使ってるあたりおそらく日本で作られたっぽい。
ええ~、当時ってこんな技術力あったっけ?今でも無理なのに?

「それで、本日はお泊りでしょうか?」

「あ、ううん違うの。日帰り。」

「そうですか、それではお部屋に案内します。」

俺の驚愕を無視して話が進む。
サクヤさんは俺たちを先導するように宿の奥へと入って行った。
案内された部屋は八畳ほどの部屋。
落ち着いた内装で、窓の障子をあけると西の森を一望できた。
森の向こうには海岸があり、その向こうに青い海と空が広がっている。
これは、鮮やかな緑と青が広がって雄大な景色だ。

「お昼間のここからの景色もいいんだけど、夜もきれいなんだよ。」

すずが自慢げに言う。
なんでも、昼間は明るく力強い景観に対し、夜は月と星が広がり、静けさも相まって風情があるらしい。

「へぇ、今日は日帰りだけど、今度は泊まりで来てみたいもんだ。」

「そうだねー。
 ねぇ行人さん、せっかく来たんだから温泉入って行こうよ。」

「そうだね、露天風呂にも興味あるしね。」

俺とすずは温泉に行くことになった。
脱衣所の前までくると、ある事に気付く。

「あれ?ここって男と女に分かれてない?」

「そうですよ。」

「でもこの宿って、もともと男がいた時からあったんですよね?」

「ええ、始めは男湯と女湯で別れてたんですが、この島には人間の男性がいなかったことですし、
 私がここの女将を始める時に改装して一つにしたんです。
 その方が広いですから。」

・・・とのこと。まぁ、男がいないのに分けていてもしょうがないわな。
正しい判断だったのだろう。俺、男だけど。

「でも行人さんとすずさんは恋仲の関係なのでは?
 問題ないと判断しましたが。」

「ちょ、ぶっ、違いますよ!?」

「あら、そうなのですか?」

「・・・行人さん、そんな必死で否定するのも失礼なんだよ?」

「あ、ごめんすず、別にそういう意味じゃなくてね。」

まぁ何度もすずとは一緒に入っているし今さらではあるんだけどね。

「すみません、てっきり二人が男女の仲だと思っておりまして。」

「いえ、そんな、構いませんよ。」

「そうですか?私のデータでは恋仲でない男女は別々での入浴と記録していますが、
 すずさんとの混浴でも構いませんか?」

「ええ、いいですよ。」

俺は了承してすずと一緒に入ることにした。
後ろではなんかすずが難しい顔をしている。

「んっとね、行人さん先に入ってて?私もすぐに入るから。」

「そうかい?なら先に入ってるね。」





Sideすず

行人さんは先に脱衣所に入った。
私はさっきの行人さんとサクヤさんとの会話で何か引っかかるものがあった。

「ねえねえサクヤさん。」

「はい、何でしょう?」

「男女の仲って恋人ってことだよね?
 恋人だったら一緒にお風呂に入るの?違ったら入らないの?」

「そうですね、外では一般的には男女別です。
 混浴の場所もありますが、基本的には一緒には入りません。
 肌を許すということもあり、一緒に入る関係としては恋人か夫婦が考えられます。」

「でも行人さんお願いしたら私と一緒に入ってくれるよ?」

だけど私と行人さんは恋人でもましてや夫婦でもないし・・・どゆこと?

「それはおそらく行人さんがすずさんを異性の対象としては見ていないということではないでしょうか?」

「うにゃ!?そうなの!?」

「はい、様子からして、すずさんのことを大事に思ってくれています。
 ただ異性の、恋仲になるかどうかの対象としては見ていないかと・・・」

にゃ~、そんな~。
私自身、行人さんのことは確かに好きだけど多分そういう好きじゃないし、
別に恋人になりたいとか、ましてや結婚したいなんて思ってないけど、むしろお兄ちゃんみたいに思ってるけど。
それでも全く異性として眼中にないとか、それはそれでつらいんだよ。

「あれ、でも行人さんこの間あやねと入ってたんだよね。
 じゃあ、あやねも女の子として見られていないってこと?」

「どうでしょう?なにかお二人に変わったことはありませんでしたか?」

「う~ん、・・・あっ、そういえば、あやねがなんだか照れ臭そうにしてた。
 行人さんもなんかあれからあやねにも凄いやさしいし・・・」

「ほほぅ、それはもしかしたらお風呂でしちゃってる関係かもしれませんね。」

「しちゃってる?なにを?」

「ナニですよ、ナニ。恋仲の二人がする男女の営みです。」

「ええっ、じゃあ二人は恋人ってこと!?」

「さぁ、確証はありませんし、推測でしかないですが。可能性は高いかと。」

「そんな~。」

それってつまり行人さんはあやねを異性として見てるってことだよね。
私は見られてないのに、あやねは女の子として見られている。
なんだろうこの敗北感。
好きで大きくなったわけじゃないけど、胸だって私の方が大きいのに。
何が違うんだろ?
あれ、そういえば今朝はちかげちゃんと行人さんの雰囲気も違ったような・・・

「そういえばちかげちゃんと行人さんの雰囲気も、あやねと似てた。」

「あら、行人さんったらもしかしてお盛んな殿方なのでしょうか。
 まぁこの島で唯一の男性ですし、相手は一人でなくとも構いませんものね。」

「えっ、それってちかげちゃんも行人さんと恋人になったってこと!?」

「おそらくは・・・」

「うにゃ~・・・」

しょっく・・・。周りの友達は異性として見てくれているのに私は違うの?

「どうして私は駄目なのかな?
 ねぇ、サクヤさん。私ってそんなに魅力ないのかな?」

「いえ、すずさんは魅力たっぷりな女の子ですよ。自身をもって。
 今の行人さんはすずさんを子供のように扱っているだけですよ。
 別にすずさんに興味がないわけではないはずです。」

「・・・そうなの?」

「ええ、おそらく他の女性たちは自身の色気をもって自分が大人であるとアピールしたのでしょう。
 すずさんも魅力的なプロポーションをお持ちなんですから、アピールすれば大丈夫。
 行人さんもきっとあなたの魅力に気づいてくれますよ。」

「そっか、そうなんだ・・・。
 でもあぴーるってどうすればいいの?」

私の行動が子供っぽく見えたということだと思う。
でも大人のあぴーるってどうすればいいのかわかんない。

「簡単ですよ、今から一緒にお風呂に入ってお互いに体を洗い合えばいいんです。」

「うにゃ、洗いっこ?いつもしてるよ?」

「それは背中だけなのではないですか?」

「うん、そうだけど・・・」

「それでは駄目です。背中だけでなく、前も後も、頭からつま先まで全身を洗い合うのです。」

「にゃ~?全身?」

「はい、全身です。そうですね、まずは・・・・」






Side行人

露天風呂はテニスコートほどの広さのある一つの大浴場だった。
周囲を竹で作った壁に覆われ、風呂の淵は大小様々な岩で作られている。
まさにこれぞ温泉といった風情だ。
村にはなかった蛇口まであり、そこで体を洗うこともできるようになっている。
こんなものまで作ったのか、凄いなさくやさん。
かけ湯をして風呂に浸かる。

「・・・あ~~~。」

あまりの気持ちよさに思わず声が漏れた。
この温泉の効果だろうか?皮膚の毛穴全体から疲労物質が出ていくかのような感覚。
体の芯から温まりそうだ。

「お待たせ、行人さん。」

しばらくしてすずが入ってきた。

「遅かったね、どうしたの。」

「にゃはは、さくやさんとちょっとお話があって・・・」

「?ふ~ん。」

「そ、それよりさ、行人さんもう体洗った?」

「クスッ、いいや、すずは洗いっこだ好きだろ?ちゃんと待ってたよ。」

「・・・そっか。えへへ。」

風呂からあがると、二人分の椅子を取る。
桶にお湯を満たして手拭いを用意した。

「背中、洗ってくれるかな?」

「うん。にゃはは。」

案の定、すずはうれしそうな顔をする。
すずは洗いっこが好きと言っていた通り、背中を洗うのが好きみたいだ。
俺の方から背中を洗うことを頼むといつも嬉しそうにする。
椅子に座ると背中を向けた。背後ではクシュクシュと備え付けの石鹸を泡立てる音がする。
やがて、背中にふにゅりっ何か柔らかいものが当たる感触がした。
それは柔らかく弾力のあるもので、けっして手ぬぐいやへちまスポンジの感触ではなかった。
すずは俺の両肩を掴んでいて、なんだか吐息の音が耳のすぐそばで聞こえる。
背中では、押しつけられた柔らかいものがぬるぬると上下に動いている。

「・・・nんっ、・・・ふ・・・」

「あの・・・すず?・・・何してんの?」

「何って、行人さんの背中を洗ったげてるんだよ?」

まるで当たり前のように言うすず。
おかしい、今まではちゃんとスポンジか手拭いでこすってくれていたはずなのに。
何で今回に限って、こんなわけわからんことをする?
これじゃあまるで話に聞くソープ嬢みたいじゃないか。
俺はすずとはそんなことをするつもりはない。

「ありがとう、もういいよ、すず。
 次は俺がすずの背中洗うから。」

「あっ、まだ駄目!!」

「は?」

俺が立ち上がろうとすると、すずは俺の胴に腕をまわして抱きつくような格好で引きとめた。

「ちょっと!すず!?」

「ま、まだちゃんと行人さんの背中洗えてないもん!!
 それに、今日はちゃんと体全部洗うんだもん!!」

「えっ!?なんで!?」

「い、いいのー!今日は全部洗うのー!」

「洗うにしても、普通に手拭いかへちまで洗ってくれたらいいから!」

「こ、これだって普通だもん!」

いやいやいや、絶対普通じゃない。なんだ、どうしたんだ今日のすずは。
なんでこんなに性的な洗い方をしたがる。
俺の抗議を聞き入れることなく、頑固に洗うと主張するすず。
彼女との性的な触れ合いは気が引けるが、無理やり引きはがすのもためらわれた。
どうするべきか悩んでいる間にもすずは俺の背中を、おそらく彼女の胸を擦りつけるようにして洗う。
俺の体の前に回してきた両手も、石鹸が付いていて、
その石鹸付きの手で撫でまわしてきた。



Sideすず

自分の体に石鹸を塗りたくって、行人さんに抱きつく。
サクヤさんに教わったように体を上下して洗っていると、行人さんがもういいって言った。
なんで?こうすると男の人は喜んでくれるってサクヤさん言ってたのに。
私を洗ってあげる、と言って行人さんは立ち上がろうとする。

「あっ、まだ駄目!!」

まだ全然洗っていないのに、もう交代なんて駄目!
体の隅々まで洗わないと行人さんに私が女の子だってわかってもらえないってサクヤさんが言っていた。
このまま終わったら行人さんはきっと私に対する態度を変えない。
聞き分けのない子だと思われるかもしれないけど、今日は譲る気はなかった。
行人さんの胴に腕をまわして密着する。
そのまま座り込んで引きとめた。
観念したのか、行人さんは立ち上がらない。
何か悩んでいるかのような顔をしている。
私は今がちゃんすだと思ったんだ。
前にやった手で、行人さんのお腹と胸を撫でまわすようにして洗う。
もちろん教えられたとおり背中を自分の胸で洗うのも忘れない。
お互いの体がくっついているのに、石鹸がぬるぬるして固定されない。
なんかちょっとおもしろい。

「ちょっと、すず!背中だけでいいって!」

「駄目。今日は全部って言ったでしょー。」

行人さんは駄目だって言うけど、私を力任せに振りほどこうとはしない。
私が無理を言ったり抱きついたりしても、いつも困った顔をしながらも応えてくれる。
ふふ、そういう優しいところが好きなんだけどね。
だからいつもついつい甘えてしまう。
だから今回も、許してくれるよね?
開き直って行人さんの体を撫でまわす。
行人さんの体は、引き締まっていて筋肉がすごい。
無駄なお肉が少なくて、服を着ているとわかりづらいけど、お腹なんかも割れてる。
いつもの洗い方じゃよくわからなかったけど、肌も私たちと違って固い。
筋肉のせいかな?胸も私たちと違って柔らかくない。
なんだろう、行人さんにこうしていると体が熱くなってきた。
おかしいな、まだお風呂には入ってないのに。

「ん・・・はぁ、はぁ、・・・んくっ・・・」

自然と荒くなってきた息が漏れる。
何故か判らないけどこすりつけている胸が気持ちいい。
さっきまでは普通だったのに、乳首が大きくなっている。なんで?
その大きくなった乳首を行人さんの背中でつぶすようにすると腰のあたりがびりびりする。
こんなの初めて。勝手に体が動いて止まらない。

「すず、もういいから十分きれいになったから、交代しよう?な?」

行人さんが私の手を取った。ようやく止まる私。
交代するために動こうとする行人さん。でも駄目。
まだサクヤさんに教えてもらったことが残っている。

「駄目!まだ残ってるから座って!」

「まだって、ちょ、すず!?」

「ここがまだだもん。」

私は素早く行人さんの正面に回り込むと、彼が股間を隠している手拭いをはぎ取った。
そこは一昨日に一緒にお風呂に入った時に見たものとは違っていた。
行人さんの股間に私たちと違っておちんちんというものが付いているのは知っている。
初めて見た時はなんだろうと思ったけど、教えてもらった。
男の人と女の人、その体の中で一番の違いなんだって。
珍しくて、行人さんは隠すんだけど一緒にお風呂に入ると気になって仕方無い。
ふとした動作で時折ちらっと見える時があるからじっくり見たことはないけど大きさとかは知っていた。
でも行人さんのおちんちんは一昨日にちらっと見た時より大きくなっていた。
先っぽから色の違うところが顔を出している。(←半起ち状態。行人は仮性。)
こんな見た目だったっけ?
そういえば行人さんが島に最初に来た日、初めて一緒に入った時はこんな感じだった気もする。
サクヤさんが言うには、おちんちんは気持ち良くなると大きくなるらしい。
その通りなら、さっきのは行人さんも気持ちよかったってことだよね。
気持ち良かったのは行人さんも一緒だったんだと思うとちょっと嬉しい。へへ。
行人さんが慌てて隠そうとするけど、その前に私は彼の開かれた足の間に体を潜り込ませる。

「駄目だってすず!それ以上は本当に!?」

私を止めようとする行人さんの声がするけど、その言葉は耳に入っても反対側の耳から抜けて行った。
頭の中は次にどうするかで一杯で、もう行人さんの言葉の内容を理解できなかった。
これからのことを考えるとどきどきする。なんでだろ?
たしかおちんちんの洗い方は・・・・

「えい!!」

「うわぁ!?」

彼のおちんちんを、私の石鹸まみれの胸の谷間に挟む。
たしかこうやってはさんで胸をつかってぐにぐに洗うんだよね。

「駄目だってすず!それは本当にやばいから!誰に教わったのそんなこと!」

行人さんが何か言っている、けど私には聞こえない。
もう目の前のおちんちんに意識が全部集中していて余計なことは聞こえなかった。
両手でおっぱいを持ってぐにぐにと動かす。
教えられたとおり、上下させたり、左右で違う動きをさせてみる。
行人さんのおちんちんはあったかくて、触れている肌がじんじんしてきた。
揉みこむようにこすると、私も気持ちがいい。
時折乳首が行人さんの体にあたって、そこからなんだかびりびりとしたものが流れる。
いつのまにかおちんちんをはさみながら、私は自分の胸を揉んでいた。
これ、気持ちいい。さっきの背中洗うのよりもっと気持ちいい。
行人さんもいつのまにか黙っているのか、さっきまで何か言っていた言葉が聞こえてこない。
そのかわり、私の自然と漏れた声が聞こえてくる。

「ふ、んん・・・はぁ、はぁ、・・・nん・・・」

さっきまでも温かかったけど、おちんちんがどんどん熱くなってきた。
おっぱいが火傷しそう。でも止まらない、止められない。
それにどんどんおちんちんが大きくなってくる。
胸の谷間でむくむくと大きくなって、先っぽから何か大きなものが顔を出した。
さっきまでと違い、まるでキノコのような形になるおちんちん。
エラがはったような傘ができて、その傘も大きくなってくる。
いつのまにかおちんちんは子供の腕ぐらいの太さになっている。
長さも伸びているのか、どんどん私の顔に先っぽが近付いてくる。
見た目はまるでマツタケで、キノコそっくりだけど、胸に伝わるどくどくとした血管の動きがそれが生き物だと言っている。
あれ、マツタケ?なんだっけ、前にもなんかあったような?
わかんない。頭もぼーっとしてきてくらくらする。
気持ちいいことしかわからない。
他には何も考えられなくて、気持ちよさを与えてくれる目の前のおちんちんから目が離せない。
おちんちんの先からは透明な汁が出てきていて、胸を動かすたびににちゃにちゃと音がする。
その音が耳に届くたび、お腹の下の方がじんじんして、きゅっとなる。
さっきまで臭いも気にならなかったのに、今はすごい強い臭いがしてくる。
なんだろう、どこかで嗅いだ事のあるようなないような強い臭い。
クサイはずなんだけど・・・この臭い・・・ちょっと好きかも。
この臭いをかいでいると、なんだか口の中に涎が溜まってきた。

「くん・・・う、く、・・・はぁ、はぁ・・・あぁ・・・」

どんな味がするんだろう?汗のようにしょっぱいのかな?
それとも涎が出てくるんだし、梅干しみたいにすっぱいのかな?
私はこのおちんちんの先から出る汁を舐めてみたくなった。
おそるおそる舌をのばして先っぽの切れ目に触れる。
その瞬間、おちんちんが爆発した。

「!?!?ぷぁ、ぶ!?」

白くて何か熱い液体が顔中にかかる。
それはとってもぬるぬるしていて、とっても熱くて、・・・とってもクサイ。
あの臭いがもの凄く強くなる。
口の中にも白いものが入り込んで、苦みとえぐみ、それ以上の臭いが意識を朦朧とさせる。
そして、いつか見た光景がよみがえった。夢か現実かわからない光景。

橙色の光に照らされた行人さんとあやね。
二人とも裸で、行人さんはあやねのお尻に自分の腰をぶつけていた。
ぐちゅぐちゅと、パンパンと、なんだかすごい音がしている。
行人さんはいつもと違って怖い顔をしていて・・・
あやねは目じりが下がりきり、どこを見ているのかわからない顔で・・・
二人して何かに取りつかれたかのように喘いでいて・・・・
行人さんがうめいて腰の動きを止めると・・・・

 「あひゃあああああああああああああああ!?」

あやねは絶叫してお漏らししてた。
そうだ、その後行人さんがあやねから離れたら、ずるっと出てきたおっきな棒。
あれはおちんちんだ。今私の目の前にある大きくなった行人さんのものそのもの。

じゃあ、あの時行人さんはこのおちんちんであやねをいじめてたのかな。
胸でこうして触れているだけで気持ちいいんだもん。
もしかして、あやねも気持ち良かったのかな?
気持ちよかったら、私もあんな顔するのかな?
今も・・・してるのかな?
頭の中のあやねに、自分を重ね合わせる。
行人さんにお尻に腰をぶつけられて、いじめられる私。
でも私は気持ち良くて、なんだかわかんなくなって、あやねみたいに顔を涎と涙でぐしゃぐしゃにして・・・
想像すると急に頭がごちゃごちゃしてきて顔中熱くなって余計わけわかんなくなって・・・・

「・・・はふん。」

たぶん私は気絶した。



Side行人

「すず?すず!?大丈夫か、おい!!」

あまりの気持ちよさに抵抗するのを忘れていた。
思わず不覚にも射精してしまった。その直後、いきなり気絶するすず。
後悔の念を抱いてる暇もなく、目の前の事態に慌てる俺。
なんだ、どうしていきなり気絶した。

「・・・はっ!?」

そこで俺は一つの視線に気づいた。
浴場の大岩の一つ、その影に人影が潜んでこっちを観察している。
考えてみれば今日のすずはおかしすぎる。
普段このこはこんなことしない。
それにやけにむきになっていたし、すずがパイズリを知っているなどおかしい。
そして何より、例え知っていたとしてもいきなり何の脈絡もなくこんなことをするとは思えない。
誰かに何かを吹き込まれて、真に受けたのだろう。
すずって単純そうだし。

「あなたが、すずにいらんこと吹き込んだんですね?」

「ふふ、ばれてしまいましたか。
 まさか私が覗いていることにも気づかれるとは思いませんでした。」

かくして、隠れていたのはサクヤさんだった。
悪びれた様子もなく姿を現す彼女。
むしろにまにまと笑いながら俺たち二人の姿を見ている。
あんたそんなキャラだったんですか?

「まぁあなたが覗いてるのに気づいたのは今ですが。
 すずが自分からこんなことをするはずありません。・・・何かまちがったことを教えられでもしない限りは。
 そしてさっきまで普通だった彼女が急にこんな行動をするようになった。
 すずに変なことを教えたのはあなた以外考えられませんよ。」

「そうですね。ふふ、でも行人さんも満更でもなかったんではないですか?」

「うぐっ・・・」

そう言われると否定できない。
すずには絶対手を出さないとか自分で決めときながら、すずを拒めなかった。
それどころか気持ち良くてつい射精してしまった。
もしすずが気絶していなかったらどうしてただろうか?
勢いのままにすずも他の子同様抱いていたかもしれない。
くそっ、俺はなんて意思が弱いんだ。

「すずを拒めなかった俺も俺ですけど、サクヤさんもサクヤさんですよ。
 この子がこういうことに無知なのをいいことに色々吹き込んでけしかけて。
 いたずらにしては度が過ぎてますよ。」

「あら、それはごめんなさい。その点に関しては私の非を全面的に認めます。
 悪乗りしすぎたと自分でも感じております。
 ですが、もともとはすずさんが望んだことでもあるのですよ?
 私からではなく相談を持ちかけてきたのもすずさんからですし・・・」

「すずが?」

「はい。自分は行人さんにとって女性として魅力的に見えていないのではないか、そう疑問に思い不安がられておりました。
 彼女自身、知識がないわけですから行人さんと性的な関係になりたいと考えていたわけではありません。
 ただ、子供扱いされて、女性として見られていない可能性に不安を抱いていたのでしょう。
 女性にとって同じように大事にされていても、異性として見てもらえているかどうかというのは大きな問題なのです。
 すずさんの話では行人さんは彼女の友人は異性として見ているふしがあるそうですね。
 なぜすずさんは駄目なのですか?私から見ても彼女は魅力的だと思うのですが。」

「いや、だってすずはまだ13歳だし・・・」

「年齢は関係ありません。なにも実際に行為に及べと言っているわけではないのです。
 ただ、他の方同様にすずさんも女性として接するべきだと進言しているのです。
 憎からず想っている相手に異性としてすら見られていない事実は、女の子にとってつらいのですよ?」

そうか、俺はすずを知らない間に傷つけていたのか・・・

「長々と私風情が説教してしまい申し訳ありません。
 では、私はこれで。」

サクヤさんはそれだけ言うと風呂場をあとにした。
言いたいことはなんとなくわかる。俺も悪かったのは認めよう。
でもサクヤさん・・・

「あんためちゃくちゃだろ・・・・」

行為に及べと言っているわけではない。
そう言いつつ、すずに性的行為をけしかけているのは結局、サクヤさんという事実は変わらないのだった。
この後、なかなか目を覚まさないすずを着替えさせて宿を出た。
もちろん目当ての木刀も入手したけど、木刀とすずを背負って家まで戻るのは結構つかれた。

『おや、行人君おかえり。』

「あっ、からあげさん。ただ今戻りました。」

『すずは眠っちゃったのかい?』

「あっ、ははは、ええまぁ、温泉でのぼせたみたいで。」

『そっか、ここまでおぶってきたんだ。御苦労さま。』

家の前でからあげさんにあった。
挨拶をして家にはいり布団を敷く。そこにすずを寝かせた。

「女の子として・・・か・・・」

どうするかな。俺はすずへの接し方を改めるべきなのだろうか?
一人そんなことを考えていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
行人木刀入手。
原作のしのぶの話で、島の噂に行人が木刀で岩を切り裂く、
すさまじい剣速でカマイタチを生みはなれた大木をなぎ払う、
大滝を逆流させるというとんでも話なものがあります。
この作品では行人は修業し、からあげさんに改造されて噂を本当にしてやろうと。
次回より行人の日課にからあげさんとの稽古が追加されます。


ねこ+またたび=酔っ払い
すず+精液臭い=酔っ払い?な法則
すずは精神的にお子様なので、SEXの知識はありません。
また、すずにはみんな特に教えていません。
自分が行人に抱かれたーとか。
若い衆はまだ知らない子は知りません。
知っている子は知ってますが。大人は皆行人が誰と関係をもったとかは知っています。





[24192] 稽古をはじめて
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/12/21 01:03
木刀を振るう。何回も、何回も。
ひと振りするごとに、自分の中の煩悩が消えていく気がする。
迷いが薄れ、思考がクリアになり、感覚が研ぎ澄まされる。
足を踏み出す、脇をしめる、振り下ろす、一連の動作の筋肉の動きが把握できる。
この自分の状態、そしてその周囲の状態を客観的に見る感覚。
忘れていた、久し振りだ。

「・・・!?」

その時急に小さな殺気を感じた。自分に何か小さなものが飛来してくる。
俺は咄嗟に向きを変え、それを木刀でたたき落とす。飛んできたものは一つの小石だった。

『へぇ、やるもんだねぇ。』

「あっ、からあげさん。おはようございます。」

『うん、おはよう行人君。稽古の邪魔して悪いね、試すようなことしちゃって。』

そこにいたのはすずのお隣さん、鶏のからあげさんだった。
どうやら今の小石は俺を試すためにからあげさんが蹴ったものらしい。

『行人君は剣術をやっていたのかい?なかなかな動きだったと思うけど。』

「はい、外にいた時は毎日こうやって朝に素振りをするのが日課だったんですけど、
 こっちに来てからは木刀もなかったしやってなかったんで。
 昨日月見亭で木刀も手に入ったことだし、また稽古をしてなまった体を戻そうと思いまして。」

まぁ、どっちかっていうと体よりも精神をなんとかしないとなんだけど。

『なるほどね。昨日は木刀が欲しいから月見亭に行っていたのか。
 そうだ行人君、よかったら僕が手合わせの相手になろうか?』

「からあげさんがですか?」

『おや疑ってるのかい?こう見えて腕にはけっこう自身があるんだよ?』

「あっ、いえ、別にからあげさんが弱いとか思ってるんじゃなくて・・・
 からあげさんって鳥だから戦うとしても剣は使わないでしょ?
 そのからあげさんと稽古ってそれなんて異種格闘戦?って感じで・・・」

この島の動物は基本おかしいから、戦えるとか言われてもそれを否定することができない。
外の世界と一緒にはしてはいけないから、本人から申し出るってことは相当腕に自信があるはず。
でも、いくらなんでもさすがにその体じゃ木刀は振り回せないよね。
体も小さいし、異種格闘なうえに対人じゃないし・・・

『たしかに僕は剣は使えないけどね、その方がいいじゃない。より実戦形式みたいで』

「はぁ、そうですね。それじゃあお願いします。」

こうして、僕とからあげさんの稽古が毎朝の日課になった。




第12話  稽古をはじめて




Sideすず

「家の天井だ・・・」

目が覚めてしばらく、ぼーっとしていたけどやっと頭が動いてきた。
私の目に映るのは、月見亭の天井じゃなくて、私の家の天井。
いつのまに帰ってきたのかな?

「ぷー。」

「あっ、おはよう、とんかつ。」

布団の中からもぞもぞととんかつが出てきた。
とんかつも今起きたばかりみたい。

「ぅん?」

そういえば行人さんがいない。隣の布団はすでに畳まれていた。
外からなんかなんか音がする。

「とんかつ、行人さんって外にいるのかな?」

「ぷぷー?」

とんかつも知らないみたい。私は外に続く戸を開けてみた。
そこでは行人さんが木刀を持ってからあげと喧嘩していた。
ものすごい速さで跳ねまわりするどい爪で攻撃をしかけるからあげ。
それを防ぎながら、時折自分からも果敢に攻撃する行人さん。
いつもの優しい顔と違って、真剣で、眉をよせた険しい顔をしている。
その顔が格好良くて、行人さんの眼光に引き寄せられてしまう。
行人さん、あんな顔もできるんだ・・・

「ぷーぷー!!」

はっ、いけない!ぼーっとしてる場合じゃなかった!!
二人を止めないと!

「け、喧嘩は駄目ー!?」

私は二人を止めるために割って入る。

「えっ、すず!?・・・ぐほぁ!?」

『・・・あ。』




Side行人

「いっつつつ・・・」

「にゃ~~!?大丈夫、行人さん!」

『あ~あ~、もろに入っちゃったね。』

からあげさんとの手合わせ中、すずが乱入してきた。
俺は咄嗟にすずを抱きとめるために構えを解いてしまい、からあげさんの蹴りをもろに顎に喰らってしまった。
盛大に後ろに倒れる。上にすずが乗るような形になっているので、押し倒されたかのような体勢だ。
おそらくからあげさんにとってもすずの乱入は予想外だったのだろう。
たぶんからあげさんも、今の蹴りは俺に防がれる想定だったと思うし。

『すず、なんで邪魔したんだい?おかげで行人君怪我しちゃったじゃないか。』

「ええっ、私のせい!?二人が喧嘩してたのが悪いんじゃない!」

「・・・喧嘩?」

『・・・してないよねぇ。ただの稽古だよ?』

「にゃ?稽古?」

どうやらすずは俺とからあげさんの手合わせを見て喧嘩をしていると勘違いしたようだ。
俺は、朝の素振りの稽古のこと、そこにからあげさんが来たこと、手合わせをすることになったこと。
その一連の流れをすずに説明した。すずは自分の勘違いとわかったのか謝ってきた。

「にゃ~、ごめんなさ~い!?」

『僕は別に構わないけど・・・』

「俺も別に構わないよ。喧嘩してると思ったから止めようとしてくれたんだろ?」

「うん・・・でも行人さん私のせいで怪我しちゃったし。」

「このくらい平気だよ。でも、次からは危ないからいきなり突っ込んでこないようにね?
 まずは声をかけてくれればいいから。」

「うにゃ、わかった。」

すずに上からどいてもらって立ち上がる。
顎をさすっていると、すずが心配そうに覗きこんできた。

「行人さん大丈夫?痛い?」

「大丈夫、大丈夫。そんなに気にしなくていいよ。」

そんなすずの頭を俺は無意識のうちに撫でていた。
あー、しまった。こういうことをすずに対してすぐするから子供扱いしてるように映るのか。

「そ、そう?にゃはは。」

でもすずはどこか撫でられて嬉しそう。
子供扱い嫌じゃなかったの?これはセーフなのか?
すずにとってのどこまでが子供扱いで、どこからが大人扱いなのかちょっとわからない。
まさか大人扱い=自分ともSEXしろだなんて極論じゃないだろうし。

『それにしても行人君、なかなかやるじゃないか。
 僕の攻撃、ほとんど防いでいただろう?
 まともに入ったのだってさっきのぐらいだし。』

「はは、ありがとうございます。
 でもからあげさん大分手加減してくれてたじゃないですか。
 俺が防げるか防げないかぎりぎりのものばかりでしたし。」

『おや、ばれてたかい?』

「からあげさんはなんでそんなに強いんですか?」

「そりゃからあげは西の主だもん。強いに決まってるんだよ。」

「・・・ええっ!?西の主!?」

『ありゃりゃ、ばらしちゃった。もう少し秘密にしとこうかと思っていたのに。』

どうりで強いわけだ。前に西の主は島最強だって聞いた。
まぁ鶏は本来気性の荒い生き物のはずだから、喧嘩は強いと思うんだけど。
からあげさんて普段のほほんとしてるように見えるから、そういうイメージなかった。

『行人君さえよかったら、これからも時々稽古をつけてあげるよ。』

「本当ですか!?」

『ああ、多分行人君は気を習得できればもっと強くなると思うよ。』

気・・・?気って東洋の神秘とかオーラとか言われてるやつ?
なんでここでそんなものがでてくるんだろうか?

「あの、なんで気?が使えると強くなるんですか?」

『あれ?だって行人君の剣術って気を使うことが前提の技だと思うんだけど。違うのかい?』

「ええ!?」

『君の剣の技の幾つかは、本来気を刀身にまとって斬りつけるものだろうしね。
 そのほうがもっと威力が出るはずだよ。』

からあげさんの語る内容にさすがに驚いた。
気を操る剣術なんてマンガの世界だし、この島の中でだけならなんでもありな気がするけど。
でもまさか自分の習っていた剣が気を操る前提のものとは思ってもみなかった。
本当に気を扱えれば威力が上がるのかは知らないけど、実際、師範である家の爺さんの一撃はマンガみたいな威力だ。
そのことから、からあげさんの言っていることが本当であるとも考えられる。
でも何故俺はそのことを知らなかったのか。
物心ついた時から習っているのに気についてなんて聞いたことなんて一度もなかった。
俺と爺さんの違いはなんだろうと思っていたけど、気だったのか。
爺さんは自分の技に足りないものを自分で見つけ出せなんて言っていたけど・・・
無茶だろう、常識的に考えてさ。
気を身につけようと始めから意識して修行するならともかく、普通の剣と思ってたからわからなかった。
まさか自分の使うものがリアルに漫画剣術だったとは思わなかった。

『それで、行人君は気を習得するつもりはあるかい?
 僕でよかったら師事するよ?』

「はい、よろしくお願いします。」

こうして、俺はからあげさんに気の稽古をつけてもらうことが決った。






Sideりん


最後に全体を軽く点検して、家具を運び込み設置する。残す作業は少ない。
作業を始めて約一週間、今日で旦那の家が完成する。

「おーい、りんー?」

母さんが呼んでいる声が聞こえた。なんだろうか?

「おはよう、母さん。なんか用か?」

「おお、今日は昼前にはたぶん作業が全部終わるからな。
 昼はそのまま打ち上げの宴会にするぜ。行人の家の中でするからな、もちろんあいつも一緒だ。
 お前は午前の作業はいいから、料理に専念してなるだけうまいもん作りな。」

「そうか、わかった。」

「お前は料理だけは上手いからな、この機会に行人の胃袋を鷲掴みにしちまいな。」

「お、・・・お、おう!わかったぜ!」

そうか、そうだよな。ここらで俺も旦那にいいとこ見せないとな。
よし、はりきって豪勢にしよう。そんでもって最高に美味いもんに仕上げてやる。
それで、それで、旦那に美味いって言わせてみせる。
でもって「りん、俺に毎日料理を作ってくれないか。」なんて言われたりして・・・

「なんだったら精のつくもんにしとけよ?
 お前さえよかったら今晩そのまま行人の家に泊まっていったらいい。」

「は?精のつくって・・・ええ!?それって・・・」

「へへ、お前の体もおいしく食べてもらいな。夜に布団の上でな。」

夜に布団の上で・・・旦那に食べられる・・・?



(りん、今日の料理美味かったよ。)

(へへ、そうか?ありがとう。)

(よかったら君も食べてみたいな。)

(え?あの、旦那それって・・・?)

旦那が襖を開く。そこにはひと組の布団と二つの枕。
戸惑うあたいの腰に腕をまわして、旦那があたいを抱きよせる。

(んむ!?)

(ん・・ふふ、りんの唇は甘いな。)

いきなり強引に接吻してくる旦那。
あたいの目の前には、上からあたいを覗き込む旦那の顔があって・・・
旦那の瞳に映るあたいは頬が紅く染まってて・・・

(それじゃいただきます。)

(え、あの・・・きゃ!?)

旦那がいきなりあたいの首元にに顔をうずめ、耳の付け根を舐め上げる。
あたいはその刺激に素っ頓狂な声をあげてしまう。
驚いている間に急にふわりと浮遊感を感じると、柔らかく布団に寝かされる。
布団の上に仰向けになったあたい。
その上に覆いかぶさるようにして、あたいを見下ろす旦那。

(可愛いよ、りん。・・・ん・・・)

またあたいの首筋に舌を這わす旦那。開いている手では服の隙間から胸に触れる。

(あ、そんな、いきなり・・・旦那・・・だめ・・・や、旦那~~~!!)





「おい、りん、どうした?大丈夫か?おい!!」

「うへ、うへへへ、だん、だんななな、・・・ぶふぅうううううぅううううううううううう!!」

「うぉわ!?ちょ!?大丈夫かりん、しっかりしろー!!」





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今回は短編のエロなし。
次回はエロありの予定。行人の家完成の打ち上げ宴会とその夜です。



行人はからあげに稽古をつけてもらい、気を習得していきます。
戦う相手も特にいませんが、原作よりも強くなってもらいます。
しのぶが登場して間もない頃、島で流れる行人の噂にあったでたらめを本当にしてもらおうと・・・
岩斬ったり、滝逆流したり・・・
その噂が流れるきっかけ、剣を振るう機会も作ろうかと思っています。
まぁ、まだまだ先の話ですが。





[24192] 登場人物設定(ネタばれ注意)12月6日新項目追加
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/12/06 20:41
東方院行人(20)
大学で心理学を専攻していた二回生。
身長175センチ、長年の剣の修行で引き締まった体をしている。
実家で起きた問題(義妹関係)から、自分を見直そうと旅に出る。
そこで嵐にあい、藍蘭島に流れ着く。
現代の倫理観ではじめは島民に接するが、郷に入っては郷に従え。
今まで溜まっていた性欲が一度出ると開き直る。
普段は優しく、SEXのときはSになる。
絶倫。ただし、島にきた当初は童貞。
日本では、義妹に邪魔されて彼女ができたことはなかった。
東方院流抜刀術の使い手で中々に強い。
原作ではすずの家にすむが、この作品ではすずのお隣さんになる。
家ができるまですずの家に居候。
自分はペドではないと言い聞かせるために、13歳以下とはしないと考える。
そのため行人の中ではペドかどうかの境界線はすずに手を出すかどうかになる。


行人の義妹
名前は美咲、19歳。
行人が好きで、彼女ができるのをことごとく邪魔してきた。
ある日一大決心し、行人を夜這い。
布団にもぐりこむも失敗。
行人は逃走、自分探しの旅にでて帰らぬ人となる。
現在は日本中を探し回っている。
残念な胸をしている。

すず(13)
藍蘭島に漂着した行人を助けた女の子。
身長151センチ。年の割にかなり発育がいい。
茶色がかった長い髪をもつ。
両親も姉妹もいないため家ではひとりぼっち。
隣に住むことになった行人の世話をまかされる。
行人と一緒に風呂に入りたがるため、行人を悶々とさせる人。
体を洗い合ううちに性的快感を覚え始めるも、
本人はそれが何かはわかっていない。
行人を兄のように慕う。
性感帯は胸。下の毛はまだ薄い。
月見亭で嗅いだ精液の臭いを気に入る。


お婆(148)
村一番の長寿で、長老をしている。
皆にはお婆と呼ばれるが、本名はこと。昔は美人だった。
行人には婆さんと呼ばれる。
行人と島の若い女たちの間に子供を作らせようと思っている。
そのために、行人専用に新しい家を与える。
なんでも、相手が一人じゃないから、
特定の人間の家に住まわせるのは難しいだろうとのこと。
さすがの年の功で、様々な知識を持つ。

あやね(16)
身長144センチ。発育は悪いが元気な女の子。
黒く長い髪を左右に結わえている。所謂ツインテール。
島の巫女見習で術は苦手。でも家事は得意。
いたずら好きだが、いつも自分が痛い目にあう。
いじわるが好きだがそれは好きな物ほど、といったもの。
本当は優しいかまいたがり。
普段行人に大胆にせまるが、いざとなると恥ずかしさで何もできなくなる。
胸の発育は残念だが、安産型のいい腰つきをしている。
性感帯は尻。


まち(18)
あやねの姉。身長137センチと大変小柄。
しかし体格に似合わず巨乳というアンバランスな体をしている。
黒髪のストレートロング。
藍蘭島の若い世代の年長組。
いじわるやいたずらが大好き。
巫女としての術や、吹き矢、格闘術、薬の調合など多芸。
ただし家事は壊滅的。
性感帯は膣と太もも。

りん(15)
身長170センチと女の子にしては大柄。
村の大工見習いだが、その腕は不器用なためいまいち。
島一番の怪力で、口より先に手が出る。
普段露出の高い恰好だが、恥ずかしがり屋。
料理はかなりの腕前で、お嫁さんにあこがれていた。
島一番のナイスバディで巨乳に細い腰、安産型の尻を持つ。
性感帯はうなじ。
妄想族で、想像だけで鼻血を出す。
原作行人にかわる鼻血要員。

ちかげ(14)
黒髪眼鏡の女の子。身長155センチ。
見た目通りの読書好きだが、好奇心旺盛で行動力も高い。
島に来た唯一の男である行人に興味深々。
色々と試そうと画策するも最終的に失敗することが多い。
外の世界に対してあこがれも強く、漂着物を集めている。
ただ、明らかにゴミだったり、エロ本だったりなものばかり。
家には資料(エロ本)をもとにした自作衣装が多数。
あまり大きくはないが、胸はなかなかの美乳である。
普段は腹黒なSだが、潜在的なMでもある。
性感帯は脇腹。

ゆきの(11)
身長134センチの島最年少。
子供扱いを嫌う。年相応の女の子。
意地っ張りだが泣き虫でもある。
動物好き。いつも動物といる。
行人に女の子扱いはされても、大人扱いされないのが気に食わない。

ちづる(32) 
身長158センチ。
まちとあやねの母。14歳で結婚、まちを産む。
巫女であり、今は筆頭として神社の神主代理的な立場。
あくまで女性なので代理。
妄想にふけるとしばらく帰ってこない、島の妄想族その2。
32歳とは思えない若さと、二児の母とは思えないプロポーション。
天然だけどけっこう腹黒い人。
娘たちの話を聞いてるうちに、眠っていた性欲が徐々に蘇る。

メイメイ(13) 
身長149センチ。
原作では梅梅だが、ここではメイメイ。
行人同様、外の世界から流れ着く。
中国の雑技団の家の娘で、曲芸が得意。
ただ、極度の恥ずかしがり屋で人前では上手くできない。
耳年増で、行人と他の女の子の情事の話を聞いて照れながらも
すずと違い意味が解るために興奮してしまう。
13歳なため、行人に手は出されないのを安心する反面、少し残念。
妄想して自慰にふけることも・・・、妄想族その3。
潜在的ニンフォマニア。

しのぶ(14) 
身長152センチ。
侍にあこがれる元忍びの女の子。
かなりグラマーな体型をしている。
島で起こった事件のこと、それにまつわる行人の噂を聞く。
行人と腕試しをするために挑んでくる。
負けた後は弟子にしてもらう。
その後、ちかげに「淫猥剣武伝~師匠、もう我慢できません!~」
という怪しげな本を読まされて影響を受ける。
性感体は乳。
ネバネバしたものが苦手なため、フェラチオしても精液が飲み込めない。

みこと(13) 
身長146センチ。
りんの家で修行する大工見習。
しのぶの妹で、元忍び。
女の子が好きで、特にりんが好き。頭の中はセクハラ親父。
色欲一直線で、すぐに女の子の体を触る。
りんと行人の邪魔をしまくるために、お仕置きされる。
その後、味をしめたのか何なのか、
男も女もいける両刀使いとして、変態の階段をさらに駆け登る。

からあげ(?) 
すずの隣に住む鶏一家の大黒柱。
島の西側の森を守る、西の主。島最強と言われる実力をもつ。
行人の稽古の相手を買って出る。
行人に気を教えて、鍛え上げようとする。
二児の父で、娘たちにはでれでれ。

しずか(29)  
ちかげの母親。15歳の時にちかげを産む。
もと忍びで、秘薬や忍術も使える。
ミステリマニアの清正(ちかげ父)の気をひくため、
自分で本を描くなど、かなり恋愛に力をいれていた人。
腹黒おちゃめさん。

ぱなこ(16)  
ちかげの家で住み込みのメイドをしている白い象。
世話好きで気立てもよく、島一の美少女と呼ばれる。
だがおっちょこちょいで周りに被害を出すことも。
彼女の作るケーキのファンは多い。
趣味はお菓子作りと園芸。


サクヤ(?)   NEW
西の森のはずれにある月見亭という温泉宿の現女将。
正式名称は護衛用人型自動人形三百九十八号。
サクヤという名前は島の人につけられたもの。
アイランド号にスリープ状態で貨物として積まれていた。
漂着してからもずっとスリープ状態だったが、数年前に覚醒。
荒れ放題だった月見亭を改修して住み込み、勝手に女将を名乗る。
頭部は人とのコミュニケーションを円滑にするためだけにつけられた付属パーツ。
ぶっちゃけただの飾りなため、あんぱんのヒーローのように着脱式。
護衛用の為全身に様々な武器が内蔵されている。
太陽光発電システム搭載のエコなからくりさん。性格はおしとやか?なおちゃめさん。
本人いわく、慶応二年(西暦1866)の五月製造。



[24192] いろいろランキング(物語進行ごとに変化あり)
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/12/04 18:00
このコーナーは、キャラで現在のランキングをいろいろとつけるだけのものです。
物語の進行によってその内容は変化。
項目も増えていく予定。





【行人が抱いた女の子部門】
エントリー第10話現在  
   まち あやね ちかげ


※膣の締め付けランキング                  ※膣感度ランキング
       第一位 まち                       第一位 まち 
                                     
       第二位 あやね                      第二位 あやね

       第三位 ちかげ                      第三位 ちかげ


※膣の名器ランキング                    ※クリトリスの大きさランキング
       第一位 まち                       第一位 ちかげ
            「数の子天井型」                      拡張されて
       第二位 ちかげ                      第二位 あやね
            「ミミズ千匹タイプ」
       第三位 あやね                      第三位 まち
            「普通」


※乳の大きさランキング                   ※乳首の大きさランキング  
       第一位 まち                       第一位 ちかげ

       第二位 ちかげ                      第二位 まち
  
       第三位 あやね                      第三位 あやね



※尻の形(安産型かどうか)ランキング
       第一位 あやね
   
       第二位 ちかげ

       第三位 まち


※マゾ度ランキング                     ※アへ顔のエロさランキング
       第一位 ちかげ                      第一位 あやね

       第二位 あやね                      第二位 まち

       第三位 まち                       第三位 ちかげ


※潮吹き体質(失禁含む)ランキング
       第一位 あやね

       第二位 ちかげ

       第三位 まち



【島の実力部門】
  島のそれぞれの主と、行人、行人が出会った人の中で戦闘力のある人の実力。
  そのランキング。この作品の行人は大学生で、それまでも修行していたので原作よりかなり強いです。
  10話現在。

第一位 西の主こと、からあげ              西>南=北>>東≧行人
         「剛柔一体」                       ↑
第二位 南の主、北の主                           今ここ、木刀があれば東より強い?
     「柔拳主体」と「剛拳主体」
第四位 東の主
     「体力特化」
第五位 行人
     「脆い木の枝装備」
第六位 まち
     「龍神流合気術」
第七位 すず
     「しまとらの柔術」
第八位 あやね
     「龍神流合気術(笑)」
第九位 りん
     「怪力」

      



[24192] PV20万記念 外伝 美咲ちゃんの独白
Name: 森林 樹◆dff00a94 ID:66f9b4ab
Date: 2010/12/08 16:06

私の名前は東方院美咲。19歳。
13年前、東方院家に拾われてこの家にやってきた。
そんな私には一つ年上の義理の兄がいる。名前を行人。
私の大切な大切なお兄ちゃんにして、最愛の想い人。
私は東方院の家の実の娘として、兄の妹として育てられた。
それまでのことを何も覚えておらず、周囲の人間も知らない者ばかり。
そんな環境におびえる私をやさしく守ってくれていたのがお兄ちゃん。
お兄ちゃんはいつも泣いていると慰めてくれて、嬉しいことがあると一緒に喜んでくれて、
私が近所の子たちにいじめられているといつも助けに飛んできてくれた。
私はそんなお兄ちゃんが大好きで、いつも後ろにくっついて行動していた。
お兄ちゃんも、私がいつも一緒だと他の男の子の友達と思うように遊べないだろうに、
嫌な顔一つせずに私をどこにでも連れて行ってくれた。

私の小さい頃の将来の夢はお兄ちゃんのお嫁さん。
幼いころは何も深く考えずにそんなことを言っていた。
お兄ちゃんのことを兄としてだけでなく、本当に男として見ていることを自覚したのは小学校6年生のころ。
でも、周りは兄妹なんだから結婚なんてできるわけないと言っていた。
私自身、兄妹では結婚できないって知ってたしお兄ちゃんのお嫁さんになるのは無理だって思った。
だから一時期はお兄ちゃんを諦めようとも思った。
でも、あれはなんて名前のドラマだっただろうか?
中学一年生の時、テレビでとある恋愛ドラマがやっていた。
それは兄と拾われてきた義理の妹の、恋愛もの。
そのドラマの中の二人は結婚していた。血縁なら無理でも義理なら結婚は可能。
どうやらいろいろと抜け道があるらしい。
そして、私自身6歳以前の記憶がないことに思い当った。
もしかしたらという期待。役所で戸籍を調べたらすぐにわかった。
私は身寄りのないところを東方院家に拾われた身だった。
両親が実の親ではない、という事実はどうでもよかった。
そんなくだらないことに興味はなかった。
大事なのはお兄ちゃんと私は血が繋がっていないということ。
むしろ私は、私を捨てたであろう実の親に感謝した。
ありがとう、私はあなた達のおかげでお兄ちゃんに会うことができた。
その日から私はお兄ちゃんのお嫁さんになることに決めた。これは夢じゃない、目標。
もう迷わない。この想いはいけないものじゃないんだから。
でもお兄ちゃんはまだ私のことを単に妹と考えているだろう。
どうせ女は16歳、男は18歳にならないと結婚できない。
それに学生のうちはお兄ちゃんにも結婚は負担になる。
だからゆっくりと、それまでにお兄ちゃんの心を私に向けさせればいい。
ここに「お兄ちゃんのハートゆっくりじわじわ絡め取り大作戦」という長期スパンの作戦が発動した。
今まで以上にお兄ちゃんにくっつきつつ、時折色仕掛けも仕掛けてみたり。
お兄ちゃんが剣の稽古で怪我をすれば看護と称していちゃいちゃしてみたり。
買い物に誘ってデートの事実を作ってみたり。
水着や下着をお兄ちゃんに選ばせてみたり。
お兄ちゃんの読みかけの本を兄妹ものの恋愛小説にすり替えてみたり。
そうやっていろいろとやっているうちにあることに気がついた。
お兄ちゃんは意外とモテル。
確かにお兄ちゃんは頭もいいし、優しいし、運動神経もいいし、責任感もあるし、
ここぞという時にリーダーシップもはれるし、細く見えて力もあるし、お人よしだし、
剣道も強いし、鼻も高くてすっとしてるし、髪もさらさらだし、目も優しげできれいだし、
声も甘いし、首元の匂いなんてくらくらするし、手のごつごつした感じも格好いいし、
時折へたれなところもあるけど、混乱してる時の姿も可愛いし・・・
あ、あとついでに東方院の家も結構なお金持ちだけど。
目利きのきく女がお兄ちゃんの周りに集まってくる。
小学校のころまではお兄ちゃんに近づこうとする鬱陶しいやつはあまりいなかった。
それがどうだ?お兄ちゃんが中学にあがった途端、あちこちから湧いて出る。
色目を使ってお兄ちゃんを誘惑しようとする虫の多いこと多いこと。
さりげなく装って携帯番号を聞き出そうとしたり、
わざと廊下でぶつかってきたり、お兄ちゃんの目の前で物を落としたり、
こけてわざと自分のパンツを見せたり、勉強を聞きに来ようとしたり、
馴れ馴れしく挨拶してきたり、お兄ちゃんとおそろいのものを偶然持っているように見せかけたり・・・
鬱陶しいにもほどがある。
だから私は全部邪魔してやった。
登録された番号を後で全部消去したり、お兄ちゃんの代わりに落し物を拾ったり、
パンツを見せてきたら後でお兄ちゃんには私のパンツを見せて記憶を上書き、
勉強を聞きに来たやつには先生を押し付け、挨拶にはお兄ちゃんの前に私が元気よく挨拶、
おそろいの物は私ももっている。
バレンタインやクリスマスのイベントの日なんてひどかった。
プレゼントをもって告白の機会を狙う豚ども。
私はできるだけお兄ちゃんと一緒に行動して、告白の隙を与えなかった。
朝は下駄箱にお兄ちゃんよりも少し早く来て、お兄ちゃんの下駄箱の中のプレゼントやチョコをすべて捨てた。
それでも突撃してくるウジ虫は部下の新井に排除させた。
バレンタインにお兄ちゃんにチョコをあげるのは私だけ。
そうやってずっとお兄ちゃんを守ってきた。
高等部に上がるころ、お兄ちゃんの身長がぐんっと伸びた。前にもまして格好いいお兄ちゃん。
嬉しい反面、以前にもましてお兄ちゃんを狙って色仕掛けを仕掛けてくる豚が増えた。
その胸にたまった脂肪をお兄ちゃんに押しつけてみたりする奴。
あの雌豚、私へのあてつけか?
こっちの胸を見て鼻で笑いやがった気がする。
別にかまわない。お兄ちゃんはおっぱい星人じゃない。胸の大きさで女の子を判断するような人じゃない。
現にお兄ちゃんが本棚の後ろに隠しているエッチな本に出てる女の人は巨乳もいれば貧乳もいる。
だからそんな勝ち誇った顔されても・・・って感じ。
ただその脂肪でお兄ちゃんを誘惑しようなんて考えているならお仕置きしなければならない。
後で呼び出してぼこぼこにして裸にひんむいてやった。
余計な脂肪を剥いですっきりしたものにしてやろうと思ったけど、泣いて謝るので写真にとってばら撒くだけにしておいた。
しばらくしてその豚は転校していった。理由は聞いてないし興味無い。
そんな風に光に集まる蛾のような連中を次々と排除していった。
色仕掛けする豚が多かったからか、、お兄ちゃんは高校生になるとエッチなことに興味を持ちだした。
それまでは女の子に対しては照れだけで、特に性的な興味はなかったのに。
でも、健康な男の人なら当たり前のことだし、将来抱いてもらう身としてはむしろバッチ来い。
先述したとおり、お兄ちゃんのエッチな本の隠し場所は本棚の後ろ。
お兄ちゃんが剣の稽古中に家探し。こそっと隠しカメラなんかも設置したりもした。
お兄ちゃんも思春期だけど、私も思春期。お互いよくあることだよね。
お兄ちゃんはパソコンも持っていたけど、自慰の時のおかずはもっぱらエッチな本だった。
ベッドの上で本を片手に気持ち良さそうに己の分身をこするお兄ちゃん。
その時の顔は普段の優しそうな顔と違って、快楽をこらえる険しい顔。
そんな表情も素敵。お兄ちゃんのおちんぽはカメラごしでもわかるほど大きい。
たぶんネットで見かけたそこらのAV男優何かよりずっと大きい。
パソコンに映るお兄ちゃんの痴態に私の体も熱くなって、思わず股間に手が伸びることがしばしばだった。
壁ごしにお兄ちゃんが自慰にふけっている。そのことを考えるだけで絶頂に達する。
聞こえないように声を押し殺し、ぶるぶると震える。
お兄ちゃんの部屋につながる壁をそっと撫でて果てる毎日。
お兄ちゃんは部屋に鍵を掛けていないから、先述のとおり稽古中よく忍び込んだ。
カメラを仕掛けたり、今はどんな本をオカズにしているか調査したり、ゴミ箱にある使用済みのティッシュをいくつか回収したり、
そのティッシュの臭いをかいだり、口に入れてみたり、はいているパンツの中に入れたり、
稽古が長い時はちょっと大胆にお兄ちゃんのベッドの中で匂いにつつまれながらオナニーした時もあった。
たまにこっそりお兄ちゃんのエッチ本のコレクションに義妹本を混ぜといたけど、
お兄ちゃんはその本はあまりオカズに使わない。それがちょっと残念。
お兄ちゃんの枕の中に私のヌード写真を仕掛けたりもした。
お兄ちゃんのタンスの中のトランクスを全部履いたりもした。その後はちゃんとたたんで元に戻しておいたけど。
そのトランクスを後日お兄ちゃんが履いているのを見て興奮したりもした。
夜中に忍び込んでこっそりキスをしたり、耳元で「美咲愛してる。」と睡眠暗示をかけてみたこともある。
でも、幸か不幸かお兄ちゃんはこんなことをしていても私の行動に気づいた感じはしなかった。
夜中に忍び込んだとき、一度目を覚まして見つかったことがあるけど、
トイレの後に寝ぼけちゃったー、とか言ったらあっさり信じてくれた。
おかげで私はお兄ちゃんの中でお寝ぼけキャラみたいに思われちゃったけど・・・それは別にいい。
お兄ちゃんはちょっと鈍いところがあるからね。
ずっとアピールしているのに私の気持ちに気づかない。それが残念。
でもお兄ちゃんが鈍いおかげで、他の豚どもの行動が無駄に終わる分良かったのかな。

高校時代はそうして過ぎて行った。
でもそんなお兄ちゃんにべったりな私を危惧したのかなんなのか。
大学に入ってすぐ、お爺ちゃんが私にお見合い話をもってきた。
私は嫌だったけど、お爺ちゃんのお得意さんの持ってきた話とかで断れないとか言って、強制的にお見合いすることになった。
あのくそジジイ。絶対ウソだ。私をお兄ちゃんから引きはがすために仕向けたに違いない。
腹いせにあいつの大事な刀剣コレクションに犬(新井)の小便を掛けてやった。
ほっといたら刀身が錆びだらけになるだろう。
お見合いの日も、相手の前で鼻くそほじくってたら向こうからこの話は無かったことにとか言ってきた。
私の恋愛経験とか失礼なこと聞いてきたから、刺身についてきたわさびをそいつの鼻の穴につっこんでやった。
もしかしたらそれが決め手だったのかもしれない。
お見合い話は問題なく無かった事になった。
でも、悠長になんてしてられない。家の者が私とお兄ちゃんを引きはがそうと画策してやがる。
だからあせって失敗してしまった。
既成事実を作ろうとお兄ちゃんに夜這いをかけたのだ。
今思うと、なんであんなことをしてしまったのだろう。
普段のお兄ちゃんなら、私が夜這いをかければ駄目だとか言って拒むことはたやすく考えられる。
先に媚薬を飲ませるとかして、お兄ちゃんも興奮して我慢できなくさせたりしないと失敗は目に見えているのに。
私はお兄ちゃんには何も飲ませず、自分が通販で買った効果があるかもわからない妊娠促進剤とかいうのを飲んだだけだった。
そしてそのまま、寝ているお兄ちゃんの布団にもぐりこんだのだ。
それだけなら、ちょっと甘えたくなったとか言えばごまかせる。
でも、私は寝ているお兄ちゃんのパンツをずらしておちんぽをいじっくっていた。
夢にまで見たお兄ちゃんのおちんぽ。
それが自分の手の触れる位置にある。何度この男根に貫かれることを妄想したか。
我慢なんてできるわけなかった。おもむろにおちんぽを口に含む。
舐めていると、どんどん大きくなってくるおちんぽ。
何度もゴミ箱からあさったティッシュと同じ臭いが口いっぱいに広がる。
夢中になって頬張っていると、お兄ちゃんが起きた。
目の前の私は、素っ裸で、口いっぱいにお兄ちゃんを頬張り、片手で自分の股間をいじくっている。
どう見ても言い訳のきく状況じゃなかった。
お兄ちゃんは何をしているんだ!と怒ってしまった。
私がいいわけしようと思っても、話なんて聞いてくれない。
いろいろな感情がまざった複雑な表情をするお兄ちゃん。
やがて何も言わずにお兄ちゃんは部屋を飛び出してしまった。
私はお兄ちゃんに拒絶されたと思ってショックを受けていた。
何もする気が起きなくて、お兄ちゃんになんて謝ればいいかわからなくて。
でも、謝罪の言葉以上に、私がいかにお兄ちゃんを好きか聞いてほしくて。
そのことに悩んでいたのがいけなかった。
私が部屋にこもって悩んでいる一日の間にお兄ちゃんが家を出てしまったのだ。
部屋からは何日か分の衣類とリュックが消えている。
追いかけなければ・・・私は跡を追って飛び出した。
でもお兄ちゃんの行きそうなところにはいなかった。
てっきり友人の家に泊まっているものと思った。
だけど、一軒一軒まわってみたけどどこにもいない。
何人かかたくなに私を家に入れようとしない女がいたから、家出中のお兄ちゃんを監禁しているのかと思って無理やり押し入った。
でも、そんな奴らの家にもお兄ちゃんはいなかった。
代わりにお兄ちゃんの写真とか飾ってあったからぼこぼこにしてやった。
写真に罪はないから私が大事に回収しておく。
でもそんなことをしていたから無駄に時間をくってしまった。
これだけ探してもお兄ちゃんがいない。
それはつまり、お兄ちゃんは友人とかを頼らずにどこか遠くに旅に出たということ。
さすがお兄ちゃん。初めての家出なのに即断即決で遠くに旅に出るとかすごい行動力。
でも今はそれが裏目に出てる。お兄ちゃんが家を出て既に二日、もうだいぶ遠くに行っているはず。
これ以上時間があけば本格的に探せなくなる。
私は今度こそ冷静になってお兄ちゃんの匂いをたどった。
時間がたって消え始めているけど、冷静になって匂いを嗅ぐとまだ残っているのがわかる。
どんな時も慌てちゃ駄目、お兄ちゃんがいつも言っていた。
確かに慌てなければこんなにも確実な手がかりがあったのに!!
後悔しながらも匂いを追跡していく。
やっぱり遠くに行っているみたいだ。臭いは南の方に向かっていた。
電車を乗り継いで、近畿、中国地方と南下している。
途中で港に着いた。そこで臭いが途切れている。
そばには船着き場があって、九州や南の島に向かう船が出ていた。
そういえば、昔お兄ちゃんが船の旅にあこがれていたと言っていた。
お兄ちゃんはここで船に乗ったんだ!!
私はここ数日でお兄ちゃんを見た人がいないか、船に乗らなかったか聞き込みをした。
さすがに海の上にいかれたら潮の臭いで私の鼻ではわからない。
そこでお兄ちゃんが九州ではなく、直接南の島の方角に行く長期船にのったことがわかった。
待っててねお兄ちゃん!!すぐに追いつくからね!!



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補足説明
東方院家はかなりお金持ち。家の者は中学生になると皆一人づつ専属使用人がつきます。
新井は美咲の付き人。28歳独身。男。
単なる雇用関係とは思えないほど美咲に忠誠を誓っている。
美咲の命令にはどんなことでも喜んで従う人。
「犬」呼ばわりされると喜び、ご褒美は美咲に股間を蹴り上げられること。
美咲の命令で今までに何人も泥棒猫をあの手この手で排除している。
また、命令されれば当主が大事にしているものにも平気で小便をかけたりもした。
行人の前では美咲が猫を被っているため、自身もそれに合わせて行人の前では普通の人(の演技)。
美咲が惚れているのだから、行人は美咲と結ばれるべきと思っている。
美咲が買えないものを代わりにいつも購入してくる。(ローターとか盗撮グッズとかエロ本とかetc・・・)
妊娠促進剤も美咲に命令されて通販で買ったもの。
なんでもこれで君も妊娠100%!!できちゃった婚も夢じゃない!!という謳い文句の商品らしい。
自慰にふける行人・・・を盗撮して自慰にふける美咲・・・をいつも覗き見して自慰にふける新井さん。
そしてそれが見つかり折檻される新井さん。
でも悦んでしまい、また同じことを繰り返す。

行人の付き人の山根さん(31歳バツ一男)は現在へこみ中。
行人には何の相談もなく家出され、当主にはそのことでかんかんに怒られ、
美咲に八つ当たりされぼこぼこにされる可哀そうな人。
そして何より行人が自分を連れて行ってくれなかったことにへこんでいる。




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