《謎のヒーロー現る。謎の怪事件から人々を救った英雄》
orz
英雄願望なんてないからこう書かれても、まったくうれしくない。
しっかり写真まで撮られた。遠距離からのがかすれた写真と割と近距離のピンボケ写真。遠距離のほうはしっかり形までは分からないし、バイクで走っているところだが、近距離のほうは完全に全身が写って、しかも戦っているシーンである。
撮影者は白鳥 玲子と栗原 晋。そうか、この世界では晋さんは生きているのか。
また少し、この世界が平和であることを望んだ。
第5話 怪異!雷少女、or 敵か味方か謎の魔法少女
俺はV3の姿で崖の上に立っている。
「トォ!!」
飛び降り、滞空時間を計る。
「V3ビッグスカイパァァンチ!」
そうだ、特訓へ行こう。(京都へ行くノリで)
「おやっさん、すいません。一週間程旅に出ます」
「おう、行って来い」
おやっさん、同じ冒険家とはいえ少しぐらいは店のことを考えてください。
この一週間、俺は山に篭って特訓を行っている。前回の戦いでは怒りに身を任せたとはいえ完全に性能に頼った戦いをしてしまった。あまりぶっつけ本番でV3の強力な技を使いたくは無いが、あんな戦い方では1号から受け継いだ技も2号から受け継いだ力も宝の持ち腐れである。
山の中腹まで来てふときづく。仮面ライダーって一人で特訓してることが少ないな。改造人間である仮面ライダーは強化された体、造られた能力、定められた限界を超えるため、さまざまな特訓をしてきた。その横には常に立花のオヤッさん、先輩ライダーの姿があった。
まぁ、改造人間でない仮面ライダーは基本的に特訓なんてしてないし。
しかし、今回は自分ひとりでしなければならない。なんとしても、この未熟な心を叩き直さなければ。
特訓といっても誰かに負けたわけではない。勝たなければならない相手はいない。
ただ彼らに近づきたい。誇り高い彼らと同じところに立ちたい。
それと、一時でも怒りに身を任せたことを恥じ、ただがむしゃらに体を動かしたい。
特訓の理由はこれだけだ。ようは、憧れと八つ当たりである。
念のために街の方にはホッパーを飛ばしてある。何かあればすぐかけつけられる。
Side すずか
5日間ほど五代さんの行方が分からなくなった。街の中で植物が暴れるといった事件の直後だったので心配していたが、バイト先のマスター曰く、一週間ほど旅に出るといっていたらしい。
恭也さんに聞くと、修行するのではないかという話だ。私は五代さんの話を聞いてから強くなろうと思い、みんなに気付かれないように色々試している。なので、彼の話していたライダーの特訓とはいったいどのようなものなのだろうと思い、見てみたくなった。敵を倒すために行っていた特訓なので、私とは方向性が違うかも知れないが、それでも何らかの参考になるのではないかと。
ファリンとノエルに頼んで探してもらうと、ちょうどいなくなった日から山で大きな音がする、といった地域を発見した。さっそく行ってみるとそこには…
宙吊りになって横回転をする、はじめて見るライダーがいた。
なんの特訓なんだろう。
Side 雄介
特訓に入ってから6日後、すずかちゃんが現れた。
実際、特訓を開始すると、思った以上に一人でやることはたいして苦にならなかった。風見があそこまで苦労した特訓を着実にこなしてしまい、ほとんど精神修行にならない。そっちは恭也さんあたりに聞こうかな。
この体の理不尽っぷりには、ライダー達に申し訳がなくなってくる。26の秘密も全て(火柱キック以外)試したし、今、最後のキックの特訓をしている。逆さ吊りになって横回転に耐えるという特訓だが、これを苦労したのはV3が大怪我をしていたためである。そのため、回転速度を二倍にしてみた。
しばらくやっていると、近づいてくる二つの気配。
「あれ、すずかちゃん、ファリンさん。おひさしぶり」
「こんにちは。五代さん」
「こ、こんにちは」
クルクル回転しながら挨拶すると、すずかちゃんは目を輝かせながら、ファリンさんは若干引きながら返してくれた。
足のロープを切り、下りる。はっきり言ってこの特訓はヌルい。先にやった、迫り来る鉄球を受け止める特訓のほうがよっぽどきつかった。スクリューキックに比べ回転数は多いものの、回転数というのなら、Xの真空地獄車、スカイのスカイフライングソーサー、ナイトサバイブのファイナルベントやカリスのスピニングダンスのほうが圧倒的に多い。そんな経験をもっている俺では簡単と感じても仕方ないだろう。
「それで、今の特訓はどういう意味があるんですか」
なんか、めちゃくちゃ目をキラキラさせてる。だれか思い出すなぁ。誰だっけ。…………
ピーン。ああ、明日夢か。そういえば、彼はこの世界にいるのだろうか。
実際、やってみることにした。卍キックのときのようなぶっつけ本番はできれば避けたい。
二人にはなるべく離れてもらう。あと、ファリンさんその胡散臭そうなものを見る目はやめてください。
「トォ!!」
高く飛び上がると同時に超触角アンテナでハリケーン(偽)を呼ぶ。
超触角アンテナは本来、他のライダーと交信したり、ハリケーンを呼ぶためのものだ。
残念ながら今のバイクを強化するころができず、外装をサイクロンからハリケーンに変えただけ。しかも動力が変わってないので、外装の重さのせいで逆にスピードが落ちたくらいだ。正直、サイクロンに戻そうかとさえ考えている。
閑話休題
ガッ
ギャルウウゥゥゥ
飛び上がったハリケーンの後輪に足をかけ、その回転力を受けとり己の体を横回転させながら、目標となる大木に向かっていく。しかし、これは…
「V3ッ!!マッハ――――キィィィック!!」
蹴りを叩き込んでから数秒後、大木はメキメキと音を立てながら倒れる。
パチパチと拍手をおくるすずかちゃんと呆然としてるファリンさんが印象的だが、
「失敗、ですか?」
「ああ、失敗だね。本来の威力ならあの大木の後ろにある木まで貫通していくぐらいの威力があるはずだから」
原因は分かっている。この技は横回転の運動エネルギーをどこからか受け、それを体の反動で大きくして放つ技だ。対ツバサ大僧正、死人コウモリのV3キラー用に開発された技で死人コウモリに対してはそのV3キラーの反動を利用した。今回はハリケーン(偽)を使ったが、このハリケーンは動力をサイクロン(偽)から変えてないので、本物に比べるとスピード、馬力は半分程しかない。そのせいで十分な反動がつかなかったのである。
といっても、これで粗方の特訓は終了した。むしろ問題として浮上してきたのはライダーマシンの力不足である。早く帰って改造にはいるか。
「そういえば、すずかちゃん。どうしてここにいるの」
「あっ、そうだ。急に何も言わずにいなくなったから心配しました。海鳴であんなことがあったばかりだから…」
「ああ…ごめん。思い立ったが吉日だと思っちゃって」
しまった。そういえば連絡まったくしてなかった。ライダーの特性か。
実際のところ、仮面ライダーはよく連絡せずにいなくなるやつが多い。1号はヨーロッパに行くに当たって、立花のオヤッさんや滝に何も告げないで行ってしまったり、2号はオヤッさんに連絡をいれずよく「まったく隼人のやつは何をしているんだか」と口癖のように言われていた。カブトなど自分の行動を人に教えることのほうが珍しい。
「なんで急に特訓しようなんて考えたのですか」
「実はな------------ってことがあったんだよ。まったく,君に心が大切などと説きながら、怒りで我を忘れるなんて俺も未熟者だよ」
V3の能力はすさまじい。1号2号とのもっとも大きい相違点は広範囲に及ぶ必殺技があることだ。あの時、火柱キックや逆ダブルタイフーンを使わなくて本当に良かった。もしも逃げ遅れた人がいたら、と思うとぞっとする。
「もっと強くならなくちゃな。心も、思いも。全ての人を助けるなんてできないけど、せめて目の前の人を傷つけずに救えるように」
少し、考えるようなそぶりの後、
「……あ、あの。今度、特訓に行くとき、わっ、私も連れて行ってください。私も強くなりたいんです」
「はいっ!?」
「えっ、えぇ~~~。す、すずかちゃん!?ええい、女は度胸だ。五代さん、そのときは私もついていきます」
「はいぃっ!!??」
結局、説得むなしく、ついて来ることを許可することになりました。
ライダー最大の弱点。真摯な子供の頼みを断る事ができない。
一緒に下山している途中、
「そうだ、五代さん。明日、友達とお茶会するから、うちに来ませんか」
「いいの?そういうのは気の知れた友人のみでやったほうが楽しいと思うけど」
「以前話した友達だから会ってもらいたいんです」
「そういうことなら、喜んで」
明日の予定が決まった。
****************************************
Side なのは
今日はすずかちゃんの家でお茶会なのです。
私はアリサちゃん、すずかちゃんとの休日を。お兄ちゃんはすずかちゃんのお姉さんの忍さんに会いにいきます。
バスの外にはきれいな海が広がっています。
この前の戦いでJSは4個。ユーノ君の話ではあと17個。今日は息抜きがてらのんびりしたいと思います。
そうこう考えている間に月村家に到着。
インターフォンを押すと、向こうから扉が開かれました。
あれ……
「恭也さま、ええっと……「妹のなのはだ」…なのはお嬢様、いらっしゃいませ」
出てきたのはいつものノエルさんではなく、執事の格好をした男の人でした。
「どうぞ、こちらでみなさんがおまちです」
「ところで雄介、お前は何をやっているんだ」
「…一日職業体験、執事編です」
Side 雄介
「いらっしゃいませ」
月村家に着き、ノエルさんにテラスまで案内される途中、
「キャアアァァァ」
ファリンさんの悲鳴が聞こえた。ノエルさんを見ると、頭を押さえ「まったく、あの子は」とつぶやいている。悲鳴のほうへ向かってみると、台所、っと言うより大きさ的にはすでに厨房レベルの調理場でクッキーをぶちまけていた。
どうやら、お客さんにだす手作りクッキーを用意しているとき、うっかり焼きたてに触ってしまい、熱くて驚いた拍子にまとめて落としてしまったらしい。
ノエルさんはファリンさんの火傷の治療に行ってしまい、調理場に置いてきぼりを食らう俺。目の前には料理の材料と器機。…よし、やってみるか。
「それで、こんなに作ってしまったと」
「すいません」
ただいまノエルさんにお叱りを受けています。かわいそうだからと、落としてしまった分のクッキーを焼いていたら、楽しくなってしまい、色々なクッキーを焼いてしまった。くっ、自分の料理技能が悔やまれる。おのれ、津上 翔一、天道 総司め。
「でも、お姉さま。これすっごくおいしいですよ」
むこうではファリンさんがホクホク顔でクッキーをつまみ食いしているが、ノエルさんの絶対零度の視線で手を引っ込める。
「とりあえず、使ってしまった材料費分、働いてください」
「…はい…」
こうして俺の一日執事体験が始まったのである。
「でも、全然違和感がないわね」
アリサ嬢が言う。すずかちゃんの友人その一。アリサ バニングス。なんと以前、ポレポレに現れた「コーヒーの値段を決める人」だった。会った瞬間に「あっ、ポレポレの人」といわれた。実際、俺も印象が強すぎて、覚えていた。先程、近頃疲れのたまっているらしいなのは嬢に無言の気遣いを見せていた。以前のことも含めて、かなり男気あふれる、失礼、かっこいい少女だ。
「にゃはははははは」
肯定も否定もせず、なのは嬢が笑っている。高町 なのは。恭也さんのもう一人の妹だ。しかし、全然鍛えている感じがしない。なにせ、あの一家は戦闘民族といっても過言ではない。こんな普通な女の子が生まれるなんて遺伝子の神秘だ。いや、もしかしたら隠してるだけで本当はとんでもない戦闘力があるのだろうか。
互いの自己紹介は済ました。二人とも俺の本職が執事ではないことに逆に驚いていた。
そういえば執事のほうは問題なくこなしている。執事のライダーなどいないのだが。なぜかカブト、電王、イクサから要素が流れ込んできているきがする。
「どう、鮫島と比べても遜色ないんだから、このまま執事にならない」
スカウトされた。
「ハーイ、お待たせしました。イチゴミルクティーとクリームチーズクッキー、バタークッキーです」
ちょうど入ってきたファリンさんの足元に子猫のアインとそれに追いかけられているフェレットがじゃれ付く。それを踏まないようにか、まるでコントのようにファリンさんがクルクル回り、目を回す。俺の作ったクッキーが大量にあるので回転が速い。
「危ない!」
「ファリン!」
すずかちゃんとなのは嬢が同時に支えようと動き出す。まぁ、それより早く俺が支えに動いているが。
後ろに倒れようとするファリンさんの背を左で支え、手放されたお盆を右で支ええつつ、落ちかけているスプーンとソーサーをそのままお盆でキャッチする。
「大丈夫ですか」
「…はい」
顔が赤くなっているけど大丈夫だろうか。
その後、気分を変えてか外でのお茶会に移行した。クッキーも好評で順調に数を減らした。無駄にならなくて良かった。
三人とも子猫とじゃれ付いていたが、なのは嬢がフェレットを追いかけて林のほうに向かった。
10分後、なかなか帰ってこないので、アリサ嬢がソワソワしだした。やはり、あの林のなかでフェレット一匹を見つけるのは、大変なのだろう。
「すずかちゃん、ちょっと手伝いに行ってくるよ」
「あ、お願いします」
さて、どっちにいるだろう。ん、奥から何か違和感が…
『雄介、この先からなにやら壁を感じる。どうも前に手に入れた宝石と同じような力が働いてる』
「また、あの宝石か。次、見つけたら叩き壊してやろうか」
『まて、右30m先に綻びがある。そこから入れ』
中に入るとそこには……
馬鹿デカイ子猫と空飛ぶ少女×2がいた。
ありのまま今起きたことをはなすぜ!
俺が壁を抜けたら少女たちが光線打ち合っていた
なにを言っているのかわからねぇと思うがおれにも理解できねぇ
ビームライフルとかショックガンだとかそんなモンじゃだんじてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ
頭を一発殴る。毎度の電波である。特訓の際は来なかったので油断していた。
しかし、猫のほうは例の宝石だとして、なぜ少女×2は空を飛んで戦っているのだろう。少女のうちの一人はなのは嬢である。やはり牙を隠し持っていたか。
俺は子供が戦う、もとい危険なことをするのは基本的に反対である。ジュニアライダー隊や少年ライダー隊なども存在したが、矢面に立って戦わせることは決してしなかった。子供は守られるべき存在。それがライダーの共通認識だ。
エレクトロアイとマトリクスアイで彼女らの攻撃と彼女ら自身を解析する。あれは………光の弾丸か?着弾している所にダメージらしきものがないことから物理的破壊力なし、衝撃のみを与えるのか。あと両者の服から体全体を覆うようなバーリアのようなものが一瞬見える。
なにか話している?
黒い少女の武器が声を出し、急に鎌の形をとる。と同時になのは嬢に切りかかる。それを飛んでかわすが、今度は鎌の刃の部分がはずれ飛んでいく。何とかバーリアで防いだようだがすぐに接近されている。
あの黒い子、戦いなれてるな。でもなんだこの戦い。なのは嬢はまだしも何で黒いほうまで殺気がないんだ?
「なんで…なんで急にこんな」
「答えても、たぶん意味が無い」
互いに距離をとり、手に持つ武器が形を変える。
《Divine Buster stand by》
《Photon Lancer get set》
猫が身じろぎし、なのは嬢がそちらに目を向ける。馬鹿な、戦闘中に敵から目を離すと…
《Fire》
黒少女の金色の砲撃が放たれる。しまった、殺気が無いからと油断した。さっさと出て行って止めるべきだったか。なのは嬢の体が上に打ち上げられる。気絶しているのか、先程のように空を飛ぼうとはしない。まずい。
「ムウン!!変~…身!!V3ャァァ!!」
「トォ!」
Side ユーノ
「なのは!!」
砲撃を受け、落ちてくるなのはを救うためにフィールドを張ろうとすると、後ろの林から一つの赤い影が飛び出してきた。影はなのはをキャッチし、地面にねかせると黒い魔導師のほうへ、すごい速さで向かっていき、彼女が封印したJSを奪って林の奥に行ってしまった。少女のほうも突然の乱入者に驚いていたが、すぐに後を追いかけて行った。
「まっ、待て」
なのはを置いていく訳にもいかず、ボクは置いてきぼりを食った。
Side 雄介
気絶したなのは嬢から引き離すために、おそらく目的のものであろう件の宝石を掠め取り、林の奥へ抜ける。
開けたところで向かい合う。
「JSをこちらに渡してください」
「こんな危険物、なぜ欲しがる」
「あなたが知っても意味がありません」
「意味ならある。何の理由も無くこんな危険物を欲しがるとしたら、どう考えてもきみは危険人物だ」
黒少女はこちらに武器の先を向ける
《Photon Lancer get set》
話し合いは終わりらしい。もう少し情報がほしかったが。
《Fire》
砲撃が飛んでくる。
「トゥ!!」
飛び上がると同時に鎌の状態で切りかかってくる。しかし、すでにこのコンビネーションは見ている。V3の動体視力と反射神経なら・・・
ガチッン!!
「なっ」
刃の出ていないところをつかめる。このまま、へし折る。武器からものが軋む音とノイズの入った機械音が漏れる。
「バルディッシュ!!くっ、この、はなせ」
当たり前だが、子供の力でライダーの力を振りほどけるわけが無い。それにしても子供とは思えない力だ。
「っくそ!アークセイバー」
《A,,, Ar c Sa be r》
刃の部分が飛んでくる。さすがに避けるのに武器を放してしまう。
大きく離れ対峙する。
「なんで…なんで魔力もほとんど無い。魔導師でもないのに」
魔力。魔導師。二つの単語が彼女の口から漏れる。
この二つの言葉。共通するものは……魔法?
いままで呪術やらなにやらと戦ってきたのだ。いまさら魔法程度ではあまり驚かない。しかし、この世界にそんな技術はない。なぜこの世界の住人であるなのは嬢がそんなものを…
考えすぎ、考えすぎて周りが見えない。仮面ライダーの要素ではなく、純粋に俺自身が持つ欠点。
そのため、後ろから迫ってきた気配に気付くのが遅れた。
「グオオオオォォォォォ」
「っく!?ハッ!!」
迫り来る牙を何とか避けカウンターで拳を叩き込む。
拳は一瞬止められるがフックのように相手の腹に入る。
「ギャン!!クッ、フェイト。JSは取ったよ。転送する」
「なっ」
手の中を見ると宝石がなくなっていた。
くそ、手癖が悪い。
「フォトンランサー、連射」
《Photon Lancer Fullaoutfire》
足元に弾幕が張られ、土煙が上がる。腕をおもいっきりふるい土煙を払うが、そこにはすでに誰もいなかった。
その後、変身をとき、なのは嬢をつれて屋敷に戻った。すずかちゃんもアリサ嬢も大慌てで、呼ばれたファリンさんもさらに焦って、大騒ぎになってしまった。
すずかちゃんとアリサ嬢には当たり障りの無い理由をでっち上げたが、恭也さんと忍さんには事の顛末を話した。まぁ、話さなくてもここのセキュリティーなら映像が残ってる可能性が高いが。
恭也さん、というより高町家の皆さんはどうやらなのは嬢が何かしらしていることを知っていたらしい。止めましょうよ。えっ、負い目がある。でも危険です。えっ、だから影から助けて欲しい。それなら俺がJSとやらを全部回収すれば。えっ、できれば妹の思うようにさせたい。
そのまま、押し通された。結局、俺はできる限りでなのは嬢の手助けをしなければならなくなった。
あとがき
どうも、作者のGです。前回最後で書いた不幸についていろいろな人が意見をくれました。ありがとうございます。
さて今回、前半では、特訓についてです。V3の特訓シーンを全部見直してかきました。正直、マッハキックの特訓は訳が分かりません。そして、すずかちゃん弟子入りの回です。あからさまに書いたとはいえここまで皆さんに先を読まれるとは思いませんでした。オープニングで書いた二人の写真家。女性のほうはまだしも男性のほうが分かるひとなんているのだろうか。
後半は執事と戦いです。執事のほうに力を入れすぎて、戦いのほうがおざなりになっています。先に言っておきますが、作者は決してドジっ子メイド萌ではありません。でもファリンさんが一期で一番好きです。恋愛要素が入ってもライダーの恋愛は成就しないのが仕様です。
そして、あっつい魔法少女VSライダーは次回に持越しです(自らハードルを上げる)
そういえば舞台設定をしっかり書いていませんでした。
舞台設定
基本的にリリカルの世界。ところどころにライダーの登場人物がいる。しかし、基本的にライダーは本作の主人公以外存在せず、その血縁者もいない。(例外で前回出た、電車2号。彼は特異点でなく、野上愛理のいないこの世界ではライダーになる要素が皆無なため)
風見さんへ
昭和は子供に手を上げない。その通りだと思います。でもこの主人公は、《全て》のライダーを宿しています。それがごちゃ混ぜなので手加減はしてもまったく拳を振るわないということはないと考えています。
q-tureさんへ
すいません。ダブルライダーはしばらくしません。上記の設定をもっと早く書くべきでした。
青天さんへ
V3どこまで引っ張ろう。なんか強すぎて見せ場が作りづらいです。
俊さんへ
誤字添削本当にありがとうございます。つたない文章ではありますが、これからもよろしくお願いします。
くろがねさんへ
しまった、みのりを忘れた。というより自分で作った舞台設定を書いていなかったのが問題なだけです。すいません。
先…完全に読まれてますね。やべ、どうしよう。
ところで作者は昭和ではXとアマゾン、平成なら剣とカブトが大好きです。