<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[43729] 推してダメならもっと推せ!
Name: 飴谷まる◆f4b9b7dc ID:a629aa31
Date: 2021/04/11 23:44
_たくさんのペンライトが輝く、あのステージへ_


ラノベっぽい作品を書いてみたかったんです……。

飽きたら消えます。



[43729] 好きなもの
Name: 飴谷まる◆f4b9b7dc ID:a629aa31
Date: 2021/04/12 01:11
「あぁ……明日が楽しみ……俺、今日も頑張った!」

「お前ほんと好きよな」

どことなく呆れた雰囲気で笑う隣の友人に、俺は目を見開いた。

「いや、いやいや!寧ちゃんの可愛らしさ……『らびりんず』の素晴らしさがわからない男がいるなんて……」

「確かに可愛いけどマイナーじゃん?俺は月坂のほうが好き」

「わかってない、わかってないよ夏彦君さぁ」

彼が大手グループを好きになるのは自由だが、らびりんずはそんな一言で片付けてはいけない。
俺は夏彦の肩に手を回した。

彼女達の歩んだ軌跡を語ろう。
そうして見た彼の顔は、めんどくさいを全面に出した嫌そうなものだった。

以前別の友人にこう言われたことがある。

『あのさ、らびりんずの話する時だけウザいよ?』

その一言を口にした彼は、いつもの優しさなんぞ全て消えた冷ややかな目をしていた。

この出来事によって、俺は嬉々として行っていた今までのらびりんず布教活動を、客観的な視点で思い出すことが出来たのだ。

お昼休みの教室、グッズを見せながら鼻息荒く説明する俺の顔は迫力満点、どこか上からな発言は不快感マックス。

まさに『嫌なアイドルオタク』の典型となっていた。

そうした一件もあって自分なりに反省はしていたものの、明日のライブが楽しみで浮かれていたようだ。

「ごめん……」

「お、おう。まぁお前の好きは伝わったわ……」



[43729] ****
Name: 飴谷まる◆f4b9b7dc ID:a629aa31
Date: 2021/04/12 13:58
夏彦とは別れマンションの階段を上がると、俺の住む部屋が見える。

スクールバックに入っていた鍵を探しだして玄関の鍵穴に差し込むと同時に、隣の玄関が開いた。
栗色のポニーテールを揺らした女性が、俺に気づいて笑いかけてきた。

「友ちゃん寄り道してたの?」

「あぁ、夏彦と話してたら遅くなっちゃって。まこはこれからバイト?」

「うん!やっと慣れてきたんだ~」

隣の部屋に住んでいるこの子は同い年の水田 まこと。
小中高全て同じで仲も良い、所謂幼馴染み。

最近飲食店のバイトを始め、1か月ぐらいはとても疲れている様子だったので俺も心配していたが、今はすっかり慣れて元気そうだ。

「あんまり無理すんなよ」

「ありがとう友ちゃん。それにしても今日はご機嫌だね」

「いや~実は明日、久々にらびりんずのライブがあるんだよ。ステージで踊るらびりんずを見れるんだ……!」

「そっか……友ちゃん好きだもんねぇ」

「彼女達は俺の光だからな、まこも一緒に行くか?」

「私は大丈夫かなー……楽しんできてね!あっ、私もう行かないと!」

「おぉ、頑張れよ!」

まことは俺のらびりんず語りに付き合ってくれている一人で、流石にうんざりなのかここ最近はどこかぎこちない振る舞いが増えている。

「そろそろマジで気を付けないとな……」

かっくりと肩を落として家に入った。


「ただいまーって、まだ誰もいないか」

俺一人の声が聞こえるだけの静かなリビングを抜けて、自分の部屋を開けた。

至るところに貼られたらびりんずのポスターを見るだけで、今日の疲れは一気に吹っ飛ぶ。
それだけ、俺にとって彼女達は大切な存在になっているのだ。

マイナーなグループだが、ファンの為に様々なグッズを展開してくれるらびりんずの想いに胸が熱くなる。

「俺にできることはこれぐらいだからな」

貯金箱に入っていたお札や小銭を机に広げてみる。

合計5万とちょっと。

両親の機嫌が良い時たまに貰えるお小遣いと、バイトでコツコツ貯めてきたお金を彼女達に使うことができる。
そう考えるだけで俺の表情筋は緩んでいた。


感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.012763977050781