<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[43637] 陽炎ノ天花
Name: 照間蒼玉◆ae0ba03e ID:194be21b
Date: 2020/08/07 17:46
人体発火事件が現代に多く発生した。

それに対応するように炎を操る能力者が現れた。

彼らを世間では「炎人」と呼ぶ。

そして人体発火した怪物を「灰物」と呼ぶ。

対灰物用の武器を「焔器」という。それらを扱う新たな職業

それは旧名を消防隊、今は「火滅隊」と呼ぶ。

人体発火事件を裏で糸を引く集団「氷華」と「火滅隊」の戦いの

物語だ。


水流添美月(つるぞえみづき)は炎人である。

彼女は火滅隊7部隊に配属された。



[43637] 入隊
Name: 照間蒼玉◆ae0ba03e ID:194be21b
Date: 2020/08/07 19:04
「水流添美月です。今日から火滅隊7部隊に配属されました。

よろしくお願いします」

赤色を帯びた黒髪の少女は自己紹介をした。

「俺は7部隊の隊長、虎丸猛。よろしく」

美月は彼の顔を見て驚いた。顔の右上半部は火傷で肌が爛れていた。

それは彼女にとって衝撃的だった。

「すまない。怖がらせてしまったかな」

「あ、いや!ごめんなさい…」

虎丸は微笑を浮かべた。仲間と一般人のために自身がどれだけ

傷を負おうと敵を倒す姿は正に理想のヒーロー像だった。

「それと、そこに隠れてる奴らは7部隊の隊員だ」

数人の男が姿を現した。美月よりも先に入隊していた隊員だ。

犬塚慎司、銃の焔器を扱う狙撃手だ。16歳。美月よりも小柄だ。

その姿を見て虎丸は笑った。

「そうやって並んでると姉と弟みたいだな」

美月の顔は引きつった。

「いやでも、後輩と先輩みたいな関係になってくるわけだし」

「そんなもんは関係ないさ。それに俺がお前を選んだ。判断力と

指揮能力が高い。俺は隊長を担っているがそういった人材が

欲しかったんだ」

そんなことを考えながら人選するのか、と美月は思った。

とりあえず火滅隊に入れただけでも十分だ。

これから彼らと共に戦っていくのだ、足手まといにならないように

努力をしなければと美月は自分に渇を入れた。



[43637] 勧められて
Name: 照間蒼玉◆ae0ba03e ID:194be21b
Date: 2020/08/07 20:17
7部隊最長の身長を持つ猫柳夕陽。

その長身に似合わず身を隠すのが上手い。その特技を活かした

奇襲攻撃を得意としている。

「美月ちゃんはどうして火滅隊に入ろうと思ったんだい?」

ストレッチをしながら彼はそう尋ねて来た。

「一度だけ友人に勧められたんです。美月ちゃんは優しいから

人助けをしてみたら?って」

「へぇ、まぁまだ一日しか一緒にいないから分かって無いけど

目を見れば分かるよ君の性格は」

轟々と燃える赤い炎が見え窓から覗き込む。目を細めるとそこに

いたのはキッカケを作ってくれた友人だった。名前を莉愛という。

「あ、オイ!待て!!」

美月が出てから入れ違うように虎丸が来た。

「美月ちゃんならさっき…!」

「なっ!?一人で出て行ったのか…何か見つけたのか?」

美月が呟いたことを彼に教えた。窓から覗き込み彼女の眼の良さに

驚いた。

「(ここから友人を見つけたのか?)急ぐぞ」

火事場の中にいた友人、莉愛と出会う。

「美月ちゃん!」

「莉愛ちゃん、急いで逃げよう」

美月は莉愛の手を取る。二人を追いかけるのは灰物、化け物だ。

美月は腰にある剣を抜いた。赤い炎の剣へと姿を変えていく。

「走って!」

化け物を相手に取る美月の背中は莉愛には正義の味方に見えた。

「オイ、アンタ。大丈夫か?怪我は」

「大丈夫です。友達が助けてくれたから」

虎丸の言葉に莉愛はそう返した。彼女を普通の消防隊に任せた。

莉愛がその場から姿を消してから虎丸は美月に加勢する。



[43637] 純白の聖炎
Name: 照間蒼玉◆ae0ba03e ID:194be21b
Date: 2020/08/08 10:07
聖炎、氷華が狙う炎だ。

特殊過ぎる故、詳細は分からないが限られた人物が少しだけ

知っている。

虎丸も一度だけそれを教えてもらったことがある。自身の祖父は

火滅隊研究部にいた。

「聖炎?なんじゃそりゃ」

「聖炎は他の炎よりも澄んだ炎。他の炎人よりも細かな操作が可能だ。

…それ以外は私からは話せない、すまないな」


美月の炎は真っ白だった。炎とは言い難い、純白の炎。

翌日、美月は虎丸に呼び出しを喰らった。

不味い、叱られることに関して心当たりがありすぎる。

「そう緊張するな。先の事はよくぞ、と思っている。俺がお前を

呼び出したのはお前の炎についてだ」

白い炎について美月自身も周りとは違うということを理解していた。

「これから1部隊の元に行く。そこでしっかりその炎の性質を理解しろ」

美月は頷いた。

1部隊、最高位の部隊と言われている。

彼らなら聖炎に関して色々知っているかもしれない。

戦闘経験が足りない7部隊に比べ、彼らは戦闘経験が豊富だ。


感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.011831998825073