朝起きて、見知らぬ部屋で、かつ良く知っている部屋。
そして、机の上には一枚の紙。
"in 趣味趣向が似ている人。
あと、死亡フラグもあるの?"
「・・・・どゆこと?」
と、そんな感じで新しい人生が始まった数年前。
自分は以下のような人達に囲まれて暮らしています。
まずは両親。
共働きの、いたって普通の日本人。
いやー、個人的には英語とか意味不明だから、日本人で本当に良かったです。
そして、次からが問題。
「兄さん、どうしたの?」
自分日本人、両親も日本人、父方と母方の祖父母も日本人。
黒髪黒目が当たり前。
でも、弟君は銀髪赤目……アウトォォォォォッ!!
うん、悪い子じゃないよ。
自分を慕ってるし、そげぶをマスターさせたし、手がかからないし。
「なんでもない」
ただ、一つだけ気になってる事が。
普通の子供達って、家族で思いっきり人種が違ってるのが混じってると……それをネタにしない?
からかいすぎて、イジメの一歩手前まで行ったりさ。
この弟君に対しては、全然聞かないんだよね、そんな話。
周りの子達って、凄い空気の読める集まりなのかな?
「まあ、緑髪の姉さんもいるし……1人だけ銀髪でも普通なのかな?
自分の認識が変なのだろうか?」
この事だけが気になってる、死亡フラグ候補その1。
もう一度言うけど、悪い子じゃ無いよ。
「坊やが変なのはいつもの事でしょ」
死亡フラグ候補その2、そして候補どころの話じゃない御方。
ついでに、幼なじみの綺麗なお姉さんって、都市伝説じゃなかったんだ。
何故かいる、風見幽香姉さん。
「妖怪じゃないよ、人間だもの」
でも、人間辞めてる人。
大企業の一人娘、金に物を言わせて特注の日傘を作っちゃった人。
注文はただ一つ、どんなに力を込めても壊れない物……一度持たせて貰ったけど、重すぎて持ち上がらなかった。
とりあえず、撲殺?しても壊れてないので、姉さんの要望を満たしているようだ。
あと、昔から疑問に思っているんだけど、年齢が2歳しか変わらないのに、坊や扱いはどうなんだろう?
ちなみに、我が家の隣にログハウスを建てて、花畑で好きな花を育てながら暮らしているニートである。
「妖怪?
何処かに妖怪がいるの、お兄ちゃん?
さいきょーの僕がやっつけてやる!!
強いぞ、凄いぞ、カッコイイ!!」
自称、レヴィ・ザ・スラッシャー。
本名、フェイト2号・テスタロッサ。
見た目同じで色違い(金髪)の双子の妹がいるらしい。。
こっちが2Pカラーっぽいので"2号"と名付けられたって、この子から聞いてる。
本人は⑨だが、母親も母親である……子供に2号と名付けるとか。
この子にしてこの親あり(逆?)。
あと、1Pカラーの妹君を見てみたい気がする。
「ちなみにチル……じゃなくて、レヴィちゃんは、姉さんの花畑で遊んでいた(荒らしていた)ため、肉体言語で説教された。
遊ぶ前に一言でも言っておけば、花畑での注意点とか教えてくれたのに。
あと姉さんは、魔法使い相手に戦うのは初めてだけど、意外と面白かったって言ってた。
んで、花畑を元通りにするまで、姉さんのパシリになってる設定」
って聞いてるけど、パシリ卒業って項目、存在してるのかな?
今は、姉さんの所で暮らしてるけど、一度くらい実家に帰った方が良いんでないの?
どこら辺にあるか知らないけど。
あと、魔法って何さ。
レヴィちゃんは、死亡フラグ候補には含みません。
「兄ちゃん、それ言っちゃ駄目。
お姉様がこっち見てる」
死亡フラグとは関係無いけど、存在が都市伝説その2。
幼なじみの可愛い妹分……しかも、将来の夢は兄ちゃんのお嫁さん。
車椅子で自主休学中の八神はやて。
一言言える事は、この子に手を出す輩は肉体言語で説教したる……姉さんが。
姉さんとは反対側の家に、子供一人で住んでる。
基本、食事とか我が家で食ってるから、あんまり帰宅してないけどね。
ちなみに姉さんは、はやてちゃんにはお姉様、弟君には姉様と呼ばせている(拒否したら肉体言語で一方的な討論会発生)。
「とまあ、自分の周りはこんな感じ」
あと、我が家にはいないけど、死亡フラグ候補その3、その4はバイト先にいます。
喫茶翠屋のマスター(その3)とその長男(その4)、GS美神に出てくる超加速が使える剣術?マスター。
溜息しか出てこない、人間辞めちゃってるこの2人。
消えるし、人が吹き飛ぶし、ガードの上からでも~って漫画のような事が出来るし……ぶっちゃげ、キの字一歩手前だと昔から思ってたりする。
死亡フラグ候補が2人もいる所でバイトするのはどうかとも思ってるが、甘い物は正義。
売れ残りは、自分と妹分と⑨のお土産にありがたく頂いてます。
某月某日
「ねーねー、お兄ちゃん。
僕の言うこと聞いてる?」
「ん、なに?」
全く聞いていなかった。
今日家にいるのは、自分とレヴィちゃん、それにはやてちゃんの3人。
弟君は遊びに行ってるし、姉さんは花畑の世話。
「だから、今日こそハッキリさせる。
おじさんとおばさんが一番上、次が師匠で、その次がお兄ちゃん。
それから僕、はやて、銀色の順」
師匠=姉さん。
銀色=弟君ね、念のため。
「だから違うって何度も言ってるやろ。
私、フェイトちゃんの順や。
フェイトちゃんより下なんて、ありえへん」
自分は自称の方で呼んでるけど、はやてちゃんは本名の2号を外して呼んでる。
ちなみに自分の家族は、自称の方で呼んでいる。
姉さんは、下僕って言ってる。
「ちがーーーーーうっ!!
僕の方が上だよ!!
だって、僕の方が強いから」
「車椅子の人間相手に、戦闘力で物事を測ろうとするな!!」
「それに、はやては一人っ子。
僕は妹がいるから、やっぱり僕の方が上だよ」
「いやいやいや、それは全く関係無い。
今は、私とフェイトちゃんとの話や」
「ぶー、仕方がないな。
お兄ちゃん、僕の方が上だよね。
ね?」
「兄ちゃん、私の方が上やろ?」
……性格的には、はやてちゃんがお姉さんで問題ないと思う。
でも、アホの子が姉。
それはそれで有りなんだけどな。
「それより、どちらにしろ弟君は一番下なんだ」
4月生まれだから、同学年の場合は一番年上になるはずなんだけどな。
「なんとなく」
「そげぶやし」
レヴィちゃんの理由は置いといて、そげぶに関しては自分が仕込みました。
でも、本気で使い出すと……あの頃は全然思っても見なかった。
バイト先のマスターが大怪我した時とか。
バイト終了。
-> 売れ残りをお土産品としてGET。
-> 公園でなのはちゃん発見。
-> 一人ぼっちでさみしいって。
-> とりあえずを拉致る。
-> おやつと一緒にはやてちゃんに丸投げ。
-> 肉体言語的に、姉さんへ協力要求。
-> 弟君1人で特攻して、そげぶ実行。
-> 恭也君が、なのはちゃんを引き取りに来る。
-> 恭也君、 なのはちゃんに謝罪。
-> カチコミを考えていた姉さんの計画断念。
-> 弟君、高町家で修行決定。
やっぱり、普通の子供となんか違う。
それに小学校でも、そげぶやったらしいし。
なのはちゃんの友達の……それも女の子相手に。
「とりあえず、じゃんけんで決めれば?
どっちが姉でも、あんまり違いが出るとは思わないし」
対応とか変えないよ、自分。
今までもそうだったし。
「僕は、じゃんけんで決めて良いよ。
だって勝つから」
「いや、それは駄目。
フェイトちゃんの運、無駄に凄すぎるから」
グレンラガンじゃないけど、気合いで不可能を可能に、運勢まで変えれるっぽいしな。
夏場に、連続でアイスの当たりを引き続けた事もあるし……あの時は、お菓子1つと制限してたから、気合いの入れようが違ったもんな。
食い意地があるとも言う。
でも、ゲーセンのコインゲームで遊ぶ場合には凄く助かります。
最初に500円分買って、レヴィちゃんに気合い入れて増やして貰って、みんなで分ける。
遊び終わった後は、カウンターに預けて、次回の分に回す。
ゲーセンに遊びに連れて行った場合、お金の消費が少なくて助かります。
まあ、コインゲーム以外は、普通に消費するけど。
「じゃあ、勝負して勝った方が上だ!!」
「ええよ、ここで決着をつける。
でも、腕力的な勝負は禁止」
「……じゃあ、どっちが大人なのか勝負」
「はい?」
「僕とはやて、どっちが大人なのか、お兄ちゃんが判定する」
勝者、はやてちゃん。
⑨は、アホの子は――子供なんです。
「それ、勝負前から勝敗決定してる。
あ、あかん……無知とは、なんて罪な事なんや。
兄ちゃんもなにか言って」
⑨だし。
「ふふーんだ。
僕には秘策があるんだぞ!!
師匠からいろいろと教えて貰ってるんだから……えっちぃなことを」
姉さんアウト!!
子供に何を教えてるんですか!?
小学生には早すぎだと思います。
「ちょっお姉様っ!?
一体全体、フェイトちゃんに何を吹き込みやがったのですか!!
この子、分かりやすい嘘教えても、本気にする子だよ。
アレとか、ソレとか」
真っ赤な顔してる君もか、はやてちゃん。
やっぱり、最近の少女漫画って、いろいろと過激でないの?
普通の奴もあるけど。
「じゃあ、僕が先攻だ!!」
言うが早いか、自分の近くに椅子を持ってきて座り直した。
????
「んっしょ、んっしょ」
んで、靴下を脱ぐ。
おぜうさんおぜうさん、もうちょっと周りの目を気にしようね。
スカートがめくれ上がってるんだけど、気づいてない。
「よし、準備出来た。
んーーっ、ごほんっ」
足を組み直して。
「まずは足をなめろ、我が下僕として永遠の忠誠を誓え、話はそれからだ」
ねえさぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!
ドヤッって表情が出てるけど、コレ思いっきり漫画のネタ!!
姉さんなら、普通に言いそうだけど……でも実際になめた奴がいたら、フル凹にすると思う。
で、この子がやるとネタにしか見えん。
「……っ!!
な、んて……大人なんや」
えっ!?
あの、はやてちゃん?
「兄ちゃんになめろだなんて。
私じゃ、恥ずかしくて出来ない」
この子も毒されてる?
「「じぃぃぃぃぃぃ」」
2人して凄く見てるけど、やれと?
その手の人達には、普通にご褒美な奴を、自分にやれと?
ゴチになり――じゃなくて!!
「じゃあ、逝くよ」
「「……ごくっ」」
レヴィちゃんに近づいて、その頭を撫でる。
「さっき、はやてちゃんが大人って認めてたから、この勝負レヴィちゃんの勝ちって事で。
今日から君がお姉さんだ」
「ふえっ!?」
「……あっ、しまった。
あまりの衝撃に、つい口に出してた」
「わーい、これで僕がお姉ちゃんだ!!」
「なんたる屈辱。
だが忘れるなよ。
第2、第3の私が、いずれフェイトちゃんのお姉ちゃんになってやるんだから!!」
第2、第3って言うか、毎週やってるよね。
姉決めゲーム。
2人だけで決着がついたり、今回みたいに自分が判定したり、姉さんが独断と偏見ではやてちゃんを名指ししたり。
「さて、無事に姉が決まった所で、レヴィちゃんにとても大切なお知らせがあります」
主に、レヴィちゃんの身の安全について。
「なに?」
「時計を見て下さい。
何時?」
「3時5分。
ああっ!!
おやつの時間過ぎてる!!」
「ちゃうっ!!
兄ちゃんが言いたかった事は、違う。
フェイトちゃん、お姉様から3時に手伝いに来いって言われてなかった?」
「……あっ」
はやてちゃん正解。
自分もついさっき気づいたんだよね。
「い、行ってきまーす」
ま、まあ……5分ちょっとだし、姉さんもちょこっとくらい手加減してくれるよね?
「――わぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」
駄目だったか……って、早っ!!
レヴィちゃんが出て行ったの今だよ、まさに今。
まさか姉さん、玄関で待ってたの?
「さて、今日のおやつはなんにしようか?
はやてちゃん」
「うわっ、見て見ぬふりしやがった」
「はやてちゃん、レヴィちゃんの手伝いに行っても良いんだよ」
「今日はホットケーキ作ろうな」
はやてちゃんも、人の事言えないって。
あと、本当に舐めていた場合、はやてちゃんとレヴィちゃんの反応、それと姉さんの対応が気になった、ある日のお昼。
某月某日
「そう言えばさ、最近なのはちゃんを、家でも翠屋でも見てないんだけど。
レヴィちゃんか、はやてちゃん。
何か知ってる?」
「桃色の事なら、僕知ってる。
この前、ジュエルミート探してるって言ってたよ。
でね、僕のそっくりさんを見たんだって。
むむむ……僕の偽者に会ったら、1度成敗しないと」
桃色=なのはちゃん。
宝石肉って、漫画の内容じゃないの?
それに、そっくりさんって、実はレヴィちゃんの双子の妹だったりしないの?
1Pカラーだって聞いてるし。
「流石にそれは無いと思う。
他には?」
「あとは、デバイス持って、使い魔と一緒だったから……戦う相手でも探してたのかな?
レベルアップの為に。
僕には使い魔いないけど、デバイス貰った日には、ちょっと遠くまで冒険に行ったよ。
妹のフェイトも一緒に連れて行ったけど、フェイトはすぐに迷子になって大変だった」
逆じゃない?
迷子。
「なのはちゃんの話に戻ろうか。
デバイスに使い魔って、なに?」
「デバイスは魔法使いの杖。
僕のバルニフィカスと一緒」
……新たな死亡フラグ候補発見?
やっぱり、なのはちゃんも恭也君の妹ってことかな。
血は争えないって、こういう時に言っても良いんだよね?
「んで、使い魔は使い魔だよ。
漫画とかゲームとかで、沢山出てるでしょ。
だいたいあんな感じ。
桃色の使い魔は、オジョコ妖精だった」
……オコジョ妖精な。
ネギまの奴なら。
「そのオジョコ妖精がジュエルミートを遺跡から発掘して、運送屋がバラバラにしたから、桃色が集めてるんだって。
運送屋さんって、お肉の解体も出来るって始めて知ったよ」
自分も始めて知った、お肉が遺跡から取れるって。
とりあえず、ジュエルって事が正しいなら、宝石関連かな?
まあ、捜し物だけなら危険は無いでしょう。
「あとね、桃色とは関係無いけど、今日公園で青っぽい石を拾ったよ。
キラキラしてたから、きっと珍しい石だよ」
……話の流れ的に、まさにそれが捜し物だと思う。
「珍しかったから拾って、師匠の花畑に隠したんだ。
埋めて」
「この話聞いて、どう思う。
はやてちゃん?」
「……アウトやないの?」
だよね。
「どうする?」
「フェイトちゃんだし、放置で良いと思う。
無駄すぎる強運があるから、なんとかなると思うし。
例え危なくなっても」
「――姉さんなら、姉さんなら何とかしてくれる」
肉体言語の、お話し合いという名目のストレス発散で。
魔法とか危険な言葉が飛び出してるから、姉さんに任せるのが一番でしょう。
後日、姉さんの花畑が無断で掘り起こされていたらしい。
やっぱり、なのはちゃんの捜し物だったのだろうか……ってか、姉さんの花畑を荒らしたの、本当になのはちゃん?
姉さん、素振り始めてるんだけど。
とりあえず、なのはちゃんが犯人で無い事を祈っている今日この頃。
某月某日
オコジョ妖精の手伝いが終わったのだろう、お家に来るようになったなのはちゃん。
危ない事に巻き込まれたくないので、魔法使いとかはスルーします。
自分は何も聞いてません。
あと、花畑の事は、なのはちゃんも知らなかったみたい。
でも
「……さか、フェ……ゃん?」
犯人に心当たりがあるようです。
顔色が青くなってるけど、すっごく親しい友達とか?
「なのはちゃん。
諦めたら、そこで試合終了ですよ。
でも、姉さん相手だと、諦めなくても試合終了です」
試合時間が長くなるか、短くなるかの違いだけです。
「なのぉぉぉぉぉ!?」
「素直に姉さんに白状した方が良いよ。
後で発覚するより、自己申告した方が、多少手心を加えてくれる」
実体験済みだし。
まあ、なのはちゃんの友達だから、たぶん同い年だよね?
だったら肉体言語は……あんまり無いと思う。
拳骨1発と説教で終わりかな、初犯だと。
「1人で行きにくいなら、自分もついて行くよ」
犯人が見つからないままだと、自分がストレス発散に巻き込まれる可能性が高い事は、なのはちゃんには内緒です。
某月某日
花畑荒らしの犯人、レヴィちゃんの実の妹でした。
姉妹そろって、姉さんの花畑を荒らすって……凄く度胸があると思います。
あと、なのはちゃんに聞く所によると
・妹のフェイトちゃんにそげぶして、友達になった。
・フェイトちゃんは、すぐに連絡が取れる場所にいない。
・ビデオメールのやり取りは可能。
・お母さんが亡くなった。
・実家崩壊?
簡単にまとめると、以上。
魔法とか宝石とかには、一切触れられていませんし、聞きたくもありません。
「今度、なのはちゃんがビデオメール送るときには、レヴィちゃんも呼んでね」
花畑を世話してるので、今日は無理だけど。
某月某日
机の上に、昔見た事がある紙が1枚。
"リリカルなのは完"
「はいっ!?」
タイトル?的には、なのはちゃんが主役?
って事は、家のメンバーってモブか。
姉さんは、ゲストキャラ的な何かだと思うから最初っから期待してなかったけど、弟君は主役級の何かだと思ってたけど、違ってました。
弟君に仕込んだ、そげぶが無駄になりました。
まあ、安全が保証されたって認識で良いでしょう。
「自分、大きくなったはやてちゃんと結婚するんだ」
でも、おっぱいはちっぱいでお願いします。
レヴィちゃんは理不尽なくらい大きくなりそうな気がするので……アホの子だし。